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漫画・ライトノベル以外の書籍スレ

363修都:2022/11/16(水) 21:03:18 ID:QPJxpke.
村上衛「清朝の開港の歴史的位相」
18世紀の中国はかつてない規模の人口増大。しかし、農業の技術革新は緩慢で農業生産性の向上には限界
広州貿易に制限はなく、18世紀後半からの茶貿易発展で対欧米貿易が急速に拡大。貿易管理は困難になっていった。アヘン貿易も拡大し、銀流出を招き、中国経済の停滞を引き起こした
清朝は王朝創設期に設定された国家財政に拘束されていた→18世紀の物価の上昇により国家財政は縮小、小さな政府となっていった
→経費が不足していた地方政府は非公式の収入をおこなったが、それが不公平な徴税や腐敗を招いた
アヘン戦争後の南京条約→低関税による自由貿易が実現するはずだった→密輸と海賊により自由貿易は機能しなかった
貿易赤字は拡大し、銀と銅の交換レートは著しい銀高となり、農民や手工業者は打撃を受け、治安悪化→太平天国拡大の原因
イギリスは輸出拡大をねらい、フランスと第二次アヘン戦争を引き起こし、天津・北京条約で自由貿易を実現するための要求をほぼ実現した
密輸については、外国人税務司制度を導入し、概ね解決。清朝地方官がイギリスに依頼する形で海賊の掃討も進んだ
開港場は、業務を委託された欧米人を利用しつつ、中国におけるネットワークの中心となり、開港場システムが成立
1850年代後半から生糸と茶の輸出が本格化。国産アヘンの大量生産によってアヘンの輸入減少→1864年には貿易黒字。銀の流入をもたらし、中国経済復調。関税収入は増大し続けた
太平天国などの諸反乱による膨大な犠牲は人口圧を緩和した
東南アジアなどへの海外移民も大幅に拡大→19世紀後半以降、華南沿海諸都市は東南アジアからも米の供給を受けることが可能になり、食糧供給安定
中国の小農経営には制約が少なく、清末においても有利な商品作物を選択して作付けし、場合によっては移民先で生産を行い、多様な一次産品生産に貢献
華人は欧米や日本が開港場や植民地に張り巡らせた銀行などのインフラを利用してネットワークを拡大
開港場貿易を円滑ならしめたのは、開港前から存在した経済的制度であり、欧米の技術と制度をもとに生まれた開港場のインフラと結びついて開港場貿易の発展をもたらした
→しかし零細な生産体制に変化は無い→茶などの国際的な競争力の低下。外部の衝撃は内地に伝わらなかった
華人のネットワークは同郷・血縁関係をもたない人々には閉鎖的なネットワークであり、ましてや外国人は入り込めず租界に押し込められ、内地経済へのアクセスにはつながらなかった
義和団事件まで欧米は中国における権益を拡大したものの、影響力は点と線にとどまり、内地の利権構造に手をふれることは無かった
→イメージとは異なり、20世紀の世紀転換期、外国の影響力は中国内部に浸透するどころか、外縁に押し出されていく→日本のみが例外的に領域支配を拡大、内地への浸透を図る
→中国ナショナリズムと衝突することになる


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