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漫画・ライトノベル以外の書籍スレ

161修都 ◆7VC/HIVqJE:2017/07/20(木) 20:11:43 ID:rlvqw/MU
神里達博「日本型リスク社会」
 リスク社会→近代後期、リスクの分配に人々の関心が集まるようになった社会(それまでは富の分配が関心ごと)
 →近代化された社会が、再び近代化(克服)の対象になることがリスク社会の前提(環境問題、エネルギー危機、少子化など)
 リスクという言葉には、主体的に未来の決定に関わることで、便益を得ようとしながらも不本意にも被る不利益という意味がある
 →日本では単に危険性の意味でリスクの語が使われることが多い。主体性を前提とする概念であると意識していない
 2001年、BSE問題をきっかけとして、02年にかけて食に関する古くから存在した様々な不正や違法行為が一気に明るみに出た
 →人々は日本の食は危険になったと感じたが、リスクのレベルは上がっていない。むしろ、対策が講じられたことでリスクは下がった
 05年秋から翌年春にかけて起こった耐震偽装事件→それまで目立たなかった建築物の瑕疵が白日のもとにさらされ、審査が厳格化した
 →ただ、すでに存在する建築物の耐震性強化に関してはオーナーの対応に任せられたので、実質的な安全性の向上にはつながっていない
 BSEも耐震性も専門家が明確な判断を下すことができない問題だった→BSEは未解明な点が多い、耐震基準は大きな地震が起こるといつも覆されるし計算方法も多数存在する
 メディア、行政、専門家はこのような問題に対して適切に解説していくという機能を果たせていない
 自由・責任・リスクは一体のものである→日本では現在においても責任がどこにあるのかわからない組織が多い→責任が曖昧な場に自由はない→自由がなければリスクもない
 →日本社会は自由・責任・リスクを引き受ける傾向が薄い→自分で選択しない、行政に選択させる、行政にまかせる
 →かつてはうまくいっていたが、現代はさまざまな点でリスク社会化が進んでいるので専門家も問題解決の期待に応えられない
 →それでも、いまだに安心を行政に求める人々がいる。一方で、新自由主義のリスク社会を生きる人々もおり、1人の人間が両方の成分を持つ場合もある
 →日本型リスク社会→この社会を超えるためには、専門知に支配されてきた行政の現場に民主的な参加の仕組みを埋め込む必要がある
 現代日本社会に最も欠けているのは行政・専門家を実質的に監視・抑制する仕組み


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