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漫画・ライトノベル以外の書籍スレ

123 修都 ◆7VC/HIVqJE :2017/05/06(土) 12:55:47 ID:z68wRE6o
堀江宗正「島田裕巳(宗教学者)」(『ひとびとの精神史8巻 90年代』)
 島田裕巳は柳川啓一の講義を聴いて宗教学を志した→柳川はゼミの教え子を新宗教団体に潜入調査させており、島田の担当はヤマギシ会だった
 ヤマギシ会→養鶏を核に共同体を建設し、強引な勧誘で不法監禁や殺傷事件に至り、狂信者集団とされた団体
 →島田は、我執や固定観念から解放され一体的関係に生きるヤマギシ会の理想を広げれば社会の諸問題が解決されると納得した→しかし共同体を抑圧的に思い、離れた
 島田はコミューン(共同体)自体が矛盾や対立を生むと結論した。精神的転換は洗脳に近く、集団固有の言葉は恣意的に利用され、理想的共同体は一時的だと批判した
 →宗教学は、もっとも自由を阻害する宗教から人を解放するものだと考えた
 1991年春、幸福の科学が急成長していた→島田は批判的コメントを続けた。講談社『現代』に批判文章を掲載→会員たちから訴えられる
 島田の幸福の科学批判→数を誇示するバブル宗教(雑誌を取るだけの会員が9割だとも指摘)。拡大神話に取りつかれている。子どもの空想の宗教
 島田は、オウム真理教を子どもの集団、ディズニーランド宗教だとした。子どもじみた宗教だと見下したことが危険性の過小評価にもつながってしまった
 島田は90年、熊本県にあったオウムの精舎を訪問(この時点でオウムには数々の疑惑があり、すでに殺人も犯していた)→島田は、信者は一般の若者と変わらないとした
 麻原彰晃とも面会し、思っていた以上に理性的とし、洗脳もないとした→ヤマギシ会の時の考え方から大幅な後退
 →自説も修正し、オウム信者は子どもだが麻原は障害ゆえ社会との葛藤から処世術を身につけた大人だと主張(大川隆法を徹底的に子どもだとしているのと対照的)
 幸福の科学によって批判されている時には、オウム信者が島田をホテルまで護衛している。「朝まで生テレビ」にも出たほうがいいと島田が教団に伝えている
 →番組では麻原VS幸福の科学になった(島田は幸福の科学との直接対決を避けた)。島田が麻原に助け船を出す場面もあった
 →番組最後の視聴者感想では、自分の考えの押し付け、子どものけんか、マスコミが持ち上げている、一時期のブーム、金集め等の意見が出た
 →島田はその後も、学園祭で麻原と対談したり、上祐史浩とシンポジウムで同席するなどを行った
 →ゼミの学生から島田がオウムに入信させたと騒がれるようになる→『噂の真相』も島田が詐欺に協力したと報じた(この頃オウムは犯罪を重ねている)
 95年3月19日、恩人であるはずの島田の旧自宅前に捜査攪乱のためオウムは爆発物を仕掛けた。3月20日、地下鉄サリン事件→島田はオウムを擁護した
 →科学薬品が見つかったことでだまされていたと認めたが、教団の未来を未だ信じていた。9月25日から島田バッシングが始まる→10月2日、日本女子大学から休職処分
 →11月30日、退職。島田をオウムで幹部扱いだった等と報じた『日刊スポーツ』を名誉毀損で訴え、98年に全面勝訴している
 2001年『オウム―なぜ宗教はテロリズムを生んだのか』を発表→オウム事件に関する基本文献となった。これで島田が責任を取れたのかの評価は難しい
 →麻原より幹部の責任を強調。検察の主張を徹底的に批判。殺された村井秀夫が地下鉄サリン事件を主導したと主張。麻原は止めようとしたのだとしている
 麻原とはじめて会った時点で完全に失明していたと島田は言っているが、これも疑問がある。洗脳も麻原の責任ではないと主張
 島田は麻原が殺人の指示を直接出したのは事実だと認めるが、教祖としての責任は殺人の隠蔽、正当化、幹部独走の部分にあるとする
 →検察や江川紹子に比べると相当免責している。島田は麻原が殉教者として神話化されるのを恐れて死刑にさせないようにしている
 幹部独走論→麻原が無力だったと示し、麻原の脱神話化と教団弱体化を狙っている
 宗教学者は研究対象に一定の共感を持ち、宗教固有の価値を評価する傾向があった?→島田や中沢進一は宗教学の成果の上に成り立っていたオウムに共感し評価した
 →しかし、新宗教研究者の井上順孝、島薗進、塚田穂高は市民社会の倫理からオウムを批判している。島薗はオウム事件以前から島田と中沢を批判していた
 島薗は島田らの研究は客観的ではないとしていた→島田は完全な客観性などないと反論しているが、島田の場合は主観・客観の問題以前のレベルだった
 島田は決して新宗教研究者でないのに取材を引き受け、テレビにまで出演するようになり、教団に対して極端な態度をとった
 現在、島田の嫌う日本社会の抑圧的性格は強化され、日本では新宗教団体の新たな台頭は見られなくなった。若者はスピリチュアリティへの関心も隠している
 重要なのは見解の多様性の維持


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