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ライトノベル総合

985なつかぜ:2020/02/02(日) 09:52:16 ID:rmiMl0oI
◆幻惑の死と使途

副題は「魔法のような奇術の行為」と読めばいいのかなあ。
S&Mシリーズの第7作目。脱出イリュージョンで天才奇術師「有里匠幻」が殺された。偶然にも観客として観ていた「犀川」と「西之園萌絵」は有里の弟子達と知り合い、
その後、関係者が次々に殺される事件や「匠幻」の遺体が消失する事件に深く関わることになる。果たして、殺人の謎と脱出イリュージョンや消失の仕掛けを見破ることが出来るか?といったミステリーでした。

結構、殺人事件とは関係のない、大学院受験や大学生活や別事件のに関わってる友人との交流などがじっくり描かれていて、結構分厚い本のボリュームでしたw
内容は、ほとんど正解を出す「西之園萌絵」の推理で今回は「犀川」の出番はないのかと思いきや、最後の最後に「逆転の発想」というかさすが犀川の推理だって言う、大どん替えしがあって面白かったです。
まるで、観客を飽きさせない出来の良い「あのイリュージョン」を観てるかのようでしたって、あの「引田天功」(二代目)も褒めていました。ていうか、まさか「プリンセス天功」が感想を書いてるとは・・これもびっくりイリュージョンw

トリックや裏の人間関係も複雑で、萌絵の推理だと、異常ファン心理が引き起こした犯罪だが、犀川の推理だと恋人を寝取られた嫉妬からくる犯罪で、三浦刑事も納得だが、第3者が安心するための納得する理由付けの動機という皮肉という一面もある。
結局犯人は炎の製作所からの脱出をあえてしないで、逝ってしまったので真実は解らずッテもやっとしますね。
もっと早く犀川が「有里匠幻」の名を叫べば、宣言通りに(密室であるところの)炎の製作所からの脱出して自首したのでしょうか。

あと、ゲストとしてGシリーズのおちゃらけ役の「加部谷恵美」(初登場)が出てきましたね。あと、浜中の恋人も出てきて、簑沢杜萌という別事件に関わる友人も出てきて、一気に世界感が広がった感じですね。
それと「物には名前がある」とか「名前のために生きている」とか哲学的な会話もけっこう楽しめました。

プリンセステンコーの感想も楽しめる面白い小説でした。ただ、「犀川」がそっけないというか斜めってるというか捻くれ度が段々増してるように感じるのだが(萌絵が刑事でもないのに事件に関わりすぎるのが原因かな)w




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