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ライトノベル総合

984なつかぜ:2020/01/20(月) 22:05:43 ID:rmiMl0oI
◆今昔百鬼拾遺  河童

百鬼夜行シリーズの外伝の第二弾。今回は女子高生の噂になってる覗き魔事件と河童の伝説。そして本物とすり替えるために模造宝石を作らせた訳ありの隻腕の男「久保田」が尻丸出しの死体となって川で発見され、その死体の知り合い「廣田」も川で尻丸出しで死体となって発見された。
彼らは7年前の戦後まもなくにある団子屋で他3人の男(合計五人)で何やら良からぬ相談をしていたという。記者の「龍造寺敦子」と探偵の「益田」、女子高生の「呉美由紀」に妖怪研究家「多々良勝五郎」も加わって、その模造宝石と死体の謎を解くために活躍するというミステリーでした。

感想:誰かの感想でも観たが、最初の60ページは女子高生達が「尻と各地の河童伝説」について延々と議論するのが呆れたというか、この作者らしいなあって、昔読んだ京極堂の出るシリーズを思い出してちょっと懐かしく感じました。そして各章の出だしが「下品な話ですが」「品の無い話ねえ」とか韻?を踏んでるのも、ああこの作者らしいなあって思いました「ヒトごろし」でも同じ書き方だったしw
で、内容ですが中々に逆転劇があって、面白かったです。犯人が誰なのか、やっぱりお前か!いや違うのかな?って最後の方まで混乱させられました。犯人が親を殺した奴を見つけるため〇〇な犯罪ををしてたんですね。
あと、地図で千葉県の夷隅川を調べたんですが、ほんとにッグチャグチャ曲がりくねっていますね。いすみ鉄道がその川に沿ってこれまたくねくねとしてるから、そりゃややこしくなるわけだw大戸・久我原・大喜多もちゃんとあって、この辺で事件が起こったんだってちょっとワクワクwただし廃村になった「遠内」は無かったですね(まあ架空かな)。ただ、呉美由紀の叫び「みんないい人説」には感動はしなかったですね。
10代の頃なら、呉美由紀の性善説は感動したり共感したかもしれませんが、醒めた大人の自分には理想論だなあって感じです(お前だって人の心の中は分からないのに勝手にいい人にしてるだろうに、感情論すぎる・・・って思ってしまいましたw)。まあ、悪い方に考えて悩んでいったり、醒めた目で生きていくよりより、そうで在って欲しい(自分のため生きている人のためにって事ですね)
勝手に解釈するなら、息子の可奈男が父親の死体に母親の頭蓋骨を抱えさせたってのが一番しっくりくるんだけどなあ。常識的に考えてガイコツを妻だと分かるわけないじゃん(ファンタジーで死ぬ間際で妻の亡霊が現れたり、奇跡的にガイコツが妻の顔に見えたとかならよくあるかもね)w

色々文句も書いたけど、全体的には奇想天外で予想不可能な事件で面白かったです。さて次は「天狗」の事件ですか。




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