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ライトノベル総合

983なつかぜ:2020/01/13(月) 09:19:39 ID:rmiMl0oI
◆今昔百鬼拾遺 鬼
1954年(昭和29年)頃、駒澤・下谷付近で起きた昭和の辻斬り事件辻斬り事件を取材する「中善寺敦子(29歳)」と女子学生の「呉美由紀」の活躍を描いたミステリーシリーズ第一弾。
中善寺敦子は兄が「京極堂」なので「百鬼夜行シリーズ」の外伝で有り、今回の話は土方歳三が主役だった小説「ヒトごろし」の続編でもある。ちなみに呉美由紀は小説に出てくるキャラで、当時は聖ベルナール女学院の生徒。

感想:続編(外伝)を出すなら本編の「鵼の碑」を早く出して欲しい!ってのは冗談で(もう半分無かったことにしませう)、今回の話、本当に楽しみたかったら「百鬼夜行」(特に「絡新婦の理」)シリーズと時代小説「ヒトごろし」を先に読んだ方がいいでしょうって事を先に書いときます。
事件自体はそこまで複雑ではなく、誰が犯人かまた事件の謎などは全体の3分の一も読めばなんとなく分かりましたが、土方が所持していた無銘の刀にまつわる歴史・人物関係や因縁関係が超複雑で、全体像そして刀と因縁の流れを理解するのにすごく頭を使いましたw本自体は京極作品にしては薄いけど。

重要なのは「刀剣片倉」のお隣り保田さんの話と研ぎ師「大垣喜一郎」の話ですね。あとは鳥口(懐かしい「うへぇ」キャラ)の事件メモ(特にストーカーの儀助)ですか。
いやあ、読んでる途中いつ犯人の名前が挙がるのかってちょっとニヤニヤ、ちょっと回りくどい、って思いながら読んでました。刀に魅入られた人が人を斬りたくて辻斬りをするって話は昔からあるのですが、それを思い出しちゃって犯人が何となくアイツだな!って予想できましたが、本の中の捜査方面のキャラ達は常識的な犯人像しか想像できなくて、引っ張るなあ〜ってどの辺で犯人を名指しするのかなって思いましたわw
それにしても、「自分をその刀で斬ってくれ」って土方に頼んだ、あのお涼さんが函館の戦争から生き延びていたとはちょっと妙な感動が有りましたね。しかし、生き延びたせいで孫娘は殺された原因の一つになったわけで、これは「お涼さんの歪んだ望みの呪い」みたいなもんじゃなかろうかと思いますw
市村鉄之助が衣田の親戚に刀を売った事実で、刀の流れの最後のピースがはまったのがスッキリしましたね(パズルかよ!)。

人間関係パズルとして楽しめたし、色んな作品の続編として懐かしく楽しめた作品でした。




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