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ライトノベル総合
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◆ここから先は何もない
内容が複雑難解で簡単に言い表せないです。それでもザックリいえば、火星周辺の小惑星に探査機を飛ばしたが、何者かによってプログラムを書き換えられて目的と違う「パンドラ」と名付けられた小惑星に着陸して、そこで人骨を拾ってきてしまう。
日本の探査機ではあったが、技術協力したアメリカが強引にその人骨(エルヴィスと命名)を奪って嘉手納基地周辺の研究所で解析を行った。日本側はそのエルヴィスの調査結果を知りたいが為に、主人公達のハッキングチームを雇って秘密裏に探らせるという内容です。
見所は、どうやって?誰が?何故?探査機のプログラミングを書き換えたのか?火星付近の小惑星になぜ人骨が埋まっていたのか?そして、ハッキングチームにいつの間にか紛れ込んでいた謎の美少女リカの正体は?題名の「ここから先は何もない」の意味するところは?ってところでしょうか。
いやあ、桜花忍法帖やクトゥルフ少女を書いた人とは思えない難解で専門用語が飛び交う硬派なSFでした。腑に落ちないところや理解できない箇所があったけど、山田正紀の本領発揮!って感じで面白かったですね〜。いや、「クトゥルフ少女」は難解なSFチックなんでこれと共通部分はあるか。
まあ、難解と言っても彼の書くSF小説の中では分りやすい方だと思います。最初、物語本流と全然関係のない人が主役で、主人公がちょい役だったんですが、次の章で主人公が中心の話になり、次の章ではサブメンバーが主役で、最後にみんなが集まって嘉手納基地や研究所に潜入するというのがニクイ構成でニヤニヤしながら読みました。
そして一見関係のない話だと思ったエピソードも問題解決に役に立ったり、ちょっと強引な部分もあるけど伏線が二重三重にも絡み合って繋がっていくところが凄いなあって思いました。
エルヴィスの正体が解明して行くにつれ、ゾクゾクと背筋が凍るような恐怖を感じましたよ。人類の存在意義、人類はもう用済み、人類に変わる種族の存在、そしてすべては〇〇の手のひらの上・・怖いですねえ、もうSFというよりホラーですよw惜しむらくは全てを理解する頭や知識が自分に無いこと、だからこの小説は大傑作にも思えるし、専門用語専門知識で煙に巻かれている気がして傑作だと思うけど絶賛は出来ないかなあっても思います。
暇があれば何度も何度も繰り返し読んで、もっと完全に理解したいって思いました(忙しいので結局しなかったんですけどw)。
ただね、オチのパンのバターで偶然指紋が正確に復元したというのは、調子良すぎでしょうw超人工知能を一瞬でも超えた主人公に「人間の未来」が「人類の新たな存在意義」あれば良いですね。
もう一度書きます。難しかったけれど、とても面白かったです。
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