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米国経済

229名無しさん:2009/10/06(火) 23:53:22
【GM再建に関する大前研一さんの見解の続き】


●GM解体は、いかに進んでいくべきか?

 GMは1日、子会社の独オペルと英ボクソールの売却でカナダ
 自動車部品大手マグナ・インターナショナルと基本合意したと
 正式発表しました。

 また2日には大型スポーツタイプ多目的車(SUV)ブランド「ハ
 マー」の売却で暫定合意したのは中国の民間重機メーカー、四
 川騰中重工機械であることを認めています。

 さらに5日、小型乗用車を主体とする「サターン」ブランドに
 ついては、米大手ディーラーのペンスキー・オートモーティブ・
 グループに売却すると発表しています。

 ハマーの売却は中国政府が反対しているという説もあって正式
 決定するのか不明ですが、今回の一連のGM解体ニュースの特
 徴として、ロシアを絡めて欧州進出への足がかりを築こうとす
 る動きと連動している点に注目すべきだと思います。

 マグナは複数メーカーの完成車の生産を受託するという特徴を
 持つ企業で、シーグフリード・ウルフ共同CEOは非常にアグレ
 ッシブな経営姿勢を見せている人物です。

 今回のオペルとボクソールの買収にあたっては、ロシアの国営
 銀行ズベルバンク、ロシアの自動車大手GAZと手を組んでいます。

 自らは委託生産のような形態をとりつつ、オペルとボクソール
 には激しいリストラを敢行することで収益化を図り、同時に余
 った人的資源をロシア自動車業界の再建に使おうという狙いで
 はないかと思います。

 カナダの自動車市場は決して大きくありませんから、この意図
 するところは十分に理解できます。ウルフ氏の手腕に期待した
 いところです。

 またGM再建の論点として、オバマ大統領が推し進めようとし
 ている「エコカー政策」にGM単独で対応可能かどうか、とい
 うものがあります。

 トヨタの渡辺社長は積極的に協力をする姿勢を見せていますが、
 GM側の判断は分かりません。私に言わせれば、ホイッタカー
 氏ではGMの経営は難しいので、トヨタから経営陣そのものを
 派遣するべきだと思います。

 GMの負債総額は約16兆円、また雇用への影響も今までの破産
 企業とはスケールが違う大きさです。

 ここまで大きな規模になってしまうと、クライスラーの救済に
 乗り出したフィアットのような会社は出てこないでしょうから、
 実質的にGMを救済できるのは、トヨタだけだと思います。

 そもそもオバマ大統領が言うところの環境問題と今回のGM救
 済問題を絡めてしまうから話がややこしくなるのです。

 重傷患者に対して言うべきことと、軽傷患者に対するものでは
 違うはずです。オバマ大統領のポリシーを強引にGMに適用しない
 ほうが良いと感じます。

 仮に「エコカー政策」を実施していくならば、日本や欧州の企
 業に対しても米国内では同様に支援するべきでしょう。

 GMが国家管理対象だからといって特別に優遇するのは、政府
 による過大関与であり、行き過ぎだと思います。オバマ大統領
 には、ぜひ注意してもらいたいところです。

 今後、GM再建作業がどのように進んでいくのか注目していき
 たいと思います。


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