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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 新避難所

41◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 21:12:28 ID:tPFwIwb.0
 なんてこったと、竜児は気づいた。俺は世界から大河を守るなどと、猛り立つ血も心地よく誓った。それが敵のすべてだと思っていた。時に俺自身が、大河と俺の敵になる、そんなことがあることを忘れていた。もう一人の俺、俺しか愛さない俺こそが、大河とともにありたい俺の最小にして最大の敵なのだ。まただ。見失うな、愛する者の名を叫べ!
「大河……」
 何か言えることがあるはずだ。泣いて苦しんでいる大河にかける言葉が。
 だけど、何を言ったらいい? 俺が他のひとにも恋をしていたのは事実で、大河が苦しんだのは過去で、それはやっぱり変わらないのだ。だから今でも大河は苦しんでいる。それに何が言える? まだ何も、ひとつも、かけるべき言葉が見つかっていないじゃないか。
 黙れ、蛇!
「大河っ!」
 竜児は大河の顔を上げさせる。桃色の頬に幾筋もの涙の跡、しかしそのわりには
「なに?」
 大河は声もしっかり、大きな瞳もぱっちり、きょとんとした顔で竜児を見上げている。
 あれえ? と竜児は思う。大河の表情はまったく想像と違っていた。なんかもっと、こう、苦しいの、切ないの、みたいな……のかと、備えていたのに。それで竜児は、愛してる! なんて、せめてそれだけでも伝えよう、なんて思っていたのに。
 予想がはずれて、竜児の受け答えもぐっと間抜けになる。
「いや、なに、って、おまえ」
「あ。さっきの話? さっきの話はおしまい」
「え?」
「だってちょー長くなるんだもん。一晩あっても足りないわよ。やめやめ。あー泣いた泣いた。気持ちよかった。たまにはがっつり泣くのもいいよね、竜児!」
「お、おう」
 竜児は苦笑していた。大河の明るい笑顔に、さっきまでのことはもうどうでもよくなっていた。大河は、たしかに変な女だった。たいていこんな風に、予想もしない奇妙なやり方で、大河は竜児を救ってくれるのだ。だからいっそう、愛しくなるのだけれど。
「それにね、さっきの竜児の極道ジゴロ話。なんだかんだでハッピーエンドなんだ」
 そう言って、大河は薔薇の唇をむにゅむにゅと波に結んで、上目遣いにはにかんで見せる。
 えへへ、聞きたい? 聞きたいでしょ? 聞きたいよね!……なんて、いつもどおり勝手に決めつけて、大河はエヘンと咳払い、あらたまった口調で、
「最後はこうなの……『ひどい女たらしの竜児は、結局、私を選んだのです。竜児は大河のものになりましたとさ』」
 めでたしめでたし、なんて言う。
「おう!」
「竜児は私のものだもーんっ」
 だからいいんだもーん……なんて、瞳も閉じて澄ました顔で大河は歌うように言う。
「おう、俺はおまえのもんだぞ、大河」
 ぼんっ、という音が聞こえたような気がする。大河の顔が真っ赤になった。なにやら小鼻もふくらませてふがふがと大興奮。
「……とととところがこの物語には続編があるのです!」
「おうっ?」
「竜児はただのひどい女たらしなだけでなく、なんとひどいスケベでもあったのです」
「スケベって、おまえね……」
「竜児は大河を手込めにしようと、虎視眈々と狙っていたのでした。まあやらしい」
「虎視眈々って……てか虎はおまえじゃねえか」
「竜児はひどい童貞でもあったのです」
「無視すんな! てかおまえがひどいっ」
「竜児は童貞なのに……えっちがとても上手で、大河は可愛がられて……いっぱいイきました……」
「……」
 大河は伏せた目蓋も薄紅色に、竜児は合いの手も入れられない。
「しかも竜児は、おっきなおちんちんを大河にハメようと、大河の、を、指で拡げようとするのです……」
 竜児の指を、大河がきゅっと締めつけてくる。
「なぜなら大河は竜児のものだからなのです……」
「……ああ、おまえは俺のものだ、大河」
 瞳を閉じて、大河はぶるぶるっと震える。竜児の手の中で股間を跳ねさせる。竜児の指を、痛いほど締めつける。
 はあっ、と一息大きく吐いて。大河は長い睫毛も美しく、うっすらと目を伏せる。
「……大河はすっかり手込めにされてしまいました。竜児とつながりたくてたまらなくなるように、仕込まれてしまったのです……あやうし、大河。今に至る。……ねぇ、竜児」
 つづけて……と、懇願する大河は、もう竜児に顔も向けられない。


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