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大河×竜児ラブラブ妄想スレ 新避難所

1まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY:2009/06/16(火) 03:01:04
ここは とらドラ! の主人公、逢坂大河と高須竜児のカップリングについて様々な妄想をするスレの避難所です。
アクセス規制で本スレに書けない、とかスレに書けないような18禁のエロエロ話を投下したい時とかに
お使いください。

2まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY:2009/06/16(火) 03:03:42

    / _         ヽ、
   /二 - ニ=-     ヽ`
  ′           、   ',
  ',     /`l  / , \_/ |
  ∧    〈 ∨ ∨ ヽ冫l∨
    ',   /`|  u     ヽ
    ', /          /
    /  ̄\   、 -= /                   __
  / ̄\  `ヽ、≧ー                    _  /. : : .`ヽ、
 /__ `ヽ、_  /  、〈 、           /.:冫 ̄`'⌒ヽ `ヽ、 / 〉ヘ
/ ==',∧     ̄ ∧ 、\〉∨|         /.: : :′. : : : : : : : . 「∨ / / ヘ
     ',∧       | >  /│        /: :∧! : : : :∧ : : : : | ヽ ' ∠
      ',∧      |、 \   〉 、_       (: :/ ,ニ、: : :ィ ,ニ=、 : : 〉  ,.イ´
      ',∧      |′   ∨ ///> 、  Ⅵ: '仆〉\| '仆リヽ:|\_|: :|
      / /     |     └<//////> 、 八!`´、'_,、 `´イ. :|////7: !
    /_/       |、       ` </////>、\ ヽ丿  /. : :|//// : .丶
    ,'          |′         ` <//∧ : > </.: : :////〉: : : . ヽ
    ,'          |            / 个:<〉. :〉》《/.: ://///: : : : : : . \
   ,'           |、          〈 . : :│: |/. :/│/.:///////: : : : : : : : : . )
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本スレ
【とらドラ!】大河×竜児【クネクネ妄想】Vol10
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1244280781/

過去スレ
【とらドラ!】大河×竜児【ラブラブ妄想】(1スレ目)
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1231122796/
【とらドラ!】大河×竜児【ニヤニヤ妄想】(2スレ目)
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1234443246/
【とらドラ!】大河×竜児【デレデレ妄想】(3スレ目)
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1236695653/
【とらドラ!】大河×竜児【イチャイチャ妄想】Vol4
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1237819701/
【とらドラ!】大河×竜児【ベタベタ妄想】Vol5
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1238865504/
【とらドラ!】大河×竜児【スキスキ妄想】Vol6
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1240317270/
【とらドラ!】大河×竜児【ドキドキ妄想】Vol7
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1241386432/
【とらドラ!】大河×竜児【アツアツ妄想】Vol8
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1242374673/
【とらドラ!】大河×竜児【フワフワ妄想】Vol9
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1243354181/

3まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY:2009/06/16(火) 03:04:46
まとめサイト
ttp://tigerxdragon.web.fc2.com/

4高須家の名無しさん:2009/06/16(火) 13:20:07
乙でーす>まとめ人さま

5高須家の名無しさん:2009/06/16(火) 15:35:14
非エロの避難スレも作って基本2本立てがいいんでしょうかね

6高須家の名無しさん:2009/06/16(火) 15:41:44
それともあれか、もうここに来た以上は、1スレでエロ有無混合の進行を
覚悟すべきか。2スレにしたら閲覧の手間も2倍になるものね……

7 ◆WYBWMAxU3Q:2009/06/16(火) 15:49:40
トリップテスト

8◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 15:58:27
トリップ使えますね……手作りトリップどうしよう、ちょっと気に入りだしてたのに。
ペンネーム化か?w

9◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 16:02:35
◆eaLbsriOasです。代理投稿歓迎。

夕方にのそいたあなたになごみのSSS

・フラグ立て2

「大河ぁ、今日は何食べたい?」
「ドラゴンの丸焼き」
「はいはい俺の丸焼きね……まあな、結構めんどくさいんだよな。献立決めんのって」
「……そうなの? 迷ったら肉でいいじゃない」
「おまえも肉以外で好きなものあるだろ? いろいろ食わせてえんだよ、ちっとは考えてくれよ。なあ、ほかに好きなもんないか?」
「……ドラゴンの丸焼き」
「はあ……なんも考えちゃくれねえ……」


・お風呂ソング

 ちゃぷん……
「バッカ犬〜バッカいぬ〜♪ ほ〜んとはだ〜い好っきバッカ犬〜♪ ふっふふふ〜ん……♪」
「大河ぁ、新しいシャンプーとリンス、ここ置いとくぞぉ? 聞こえたかぁ?」
 どばしょわっ! ばしょわっ!
「っ! っ!? ……バカ犬が〜死んじゃった〜♪ むしろ殺す〜方向で〜♪ い〜ぬ地獄〜未練ない〜♪」
「っ!? おまっ……世話してやってるのになんて……聞こえてるぞこの野郎!!」


・告白の……

「好きだ、大河っ」
「もっとぉ!」
「好きだ! 大河!」
「もっと声を大きくっ!」
「好きだ!! 大河!!」
「もっと気持ちを込めてぇ!」
「好きどぅあ!! たいぐぅあ!!」
「もっとお母さんみたいにっ!」
「っ? す、好きよ、大河、ほら早くご飯たべなさい」
「もっと馴れ馴れしくっ!」
「っ!? 好ーきー、みたいな? 大河ちゃ〜ん、的な?」
「もっと機敏にっ!」
「っ?? すっ、たいっ……ってもうわかんねえよ何だ機敏て。そもそもなんで名前が櫛枝じゃ駄目なんだ?」
「め、目の前にいる相手に気持ちを伝える練習だからいいのよ」
「なるほどそうか!……そうかあ? ……おう、おまえどうした震えて。寒いのか? 顔色も悪いぞ」
「……暑いんじゃバカタレがぁ! さあ告白の練習っ! もういっちょう!」

10◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 16:03:52
SSS、3本立てでした。
省略かかるのがちょっとウザイよーな……?

11◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 16:11:15
「夕方にのそいた」だって。間違いです。代理投稿などして下さる際には
「夕方にのぞいた」によかったら直してやってください(´;ω;`)ドジ

12高須家の名無しさん:2009/06/16(火) 19:39:04
乙&GJ

早速Janeに登録しました。

13高須家の名無しさん:2009/06/16(火) 20:37:21
>>21
告白ワロタwww

14高須家の名無しさん:2009/06/16(火) 20:44:38

まとめ人さまお疲れ様です。
>>9
代理投稿完了しましたー

15◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 21:26:42
「竜虎並び寝る」9章まいりまーす。次レスから。
本スレへの告知、誘導だけよろしくお願いします。
まだここが定着していないので(まとめサイトからも飛べない)
一応ここ新避難所のURLも添えて頂けると助かります。

--告知テンプレ--
「竜虎並び寝る」9章、新避難所に投稿されました
ドエロコメですので読みたい方だけどうぞ

大河×竜児ラブラブ妄想スレ 新避難所
http://jbbs.livedoor.jp/anime/7850/
--

16◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 21:28:28
  9

「大河、おまえ……つるつる……?」
「ちゃんと生えてるわボケがっ!」
「おう……っ……っ……っ……」
 ごつっ、と。
 竜児は至近距離からの大河の頭突きを食らった。瞬間、飛んだ意識は屋根を突き抜け、星またたく宇宙へと――



 それは銀河系のどこか、というかここ。かなり、かなり近い時の物語。
 竜児は左腕を、大河の頭の後ろにしいてやっていた。人の世に言う腕枕、添い寝状態である。大河はそれだけでめちゃめちゃはしゃいで、本能なのか、ぐりぐりとうなじを竜児の腕に擦りつけてマーキング。うっでま〜くら、うっでま〜くら♪ などと、即席の腕枕ソングまで歌いだす始末。
 はてさて、ふむ。この元気な動物をどうしたものかと思った竜児は、キスをして大河のアホ歌を止めたのだった。ついでにちっこい耳の匂いも嗅いで、キスしてやった。
 するとなんだか、大河のどこにもかしこにもキスしたくなった。竜児が触ってないところなどひとつも無いように、したくなった。大河の額にかかる髪にキスして、髪をかきわけて額にキスした。胸を隠す手をとって、雪色の指のひとつひとつを撫でた。引き寄せて、ひとつづつキスした。舐めて、しゃぶってやると、大河がまた腰を跳ねさせた。その顔を盗み見たら、どうしよどうしよ、と竜児にすがる時の表情をしていた。
 すべてが愛しかった。
 大河の首筋、耳の後ろのあたりに顔をうずめて思いっきり匂いを楽しんだ。キスして、宿り木のように細い鎖骨にキスした。胸の先の真珠だけでなく、大河はすべてが宝石なのだった。りゅうじ、りゅうじ……と、自分の名前を呼んでくれる宝物だった。
 月の光を吸って自ら光るもののように燐光を放つ、大河の美しくなめらかな腹筋を撫で下ろしながら、俺の手がこんなものを触って良いのかと、竜児は思った。だが口にはしなかった。たぶん、きっと、良いのだ。なぜなら大河が許しているから。大河がそれを望んでいるから。ほかの何よりも、自分よりも大切なものを、ひとはたぶん真実と呼ぶのだ。だから大河が竜児の真実だった。大河がすべてだった。
 ああ、それなのに。
 大河が竜児の手をとって、「竜児、いいよ……私の、触って」……そう言って竜児の手を、ひときわふくらんで丘となっている大河の股間に導いた、その時に。なぜか竜児は言ってしまったのだ。
 つるつる? と。そう記録にはある。
 そして竜児は大河の頭突きを食らって、今に至る――



「もう一度その言葉を言ってみな……抜くぞ」
 なにを抜くの!? と、宇宙帰りの竜児は痛む額をさすって怯えながらも、現にそうだと言いたくてたまらない。やっぱり大河を越える真実だってあるのだ。
「いや、だっておまえ……実際つ……」
「『つ』ぅうう〜〜? つ何だオルァ! 言ってみろいっ!」
「つ……いやなんていうか、すべすべで」
「同じじゃあああ――――いっっっ! もういい、やっぱ抜く」
「抜かないで!?」
「ちっ……惚れた弱みにつけこみやがってこの婚約者づれが……ほら、ちゃんと見てよ! 生えてるでしょ!?……ちゃんと見るな――――っっっ!」
「どっちなんだよ!?」
「……もう、ほらっ! 手、貸して!」
 大河はまだ額をさすっていた竜児の手をひっつかみ、ここじゃいっとばかりに自分の恥丘へと押し付けて、そして左右にこするように導く。
 ……さわっ
「おうっ!?」
「ね!」
 さっきまでの不機嫌はどこへやら、大河は笑顔を弾けさせる。

17◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 21:30:05
「おう確かに今なんか、さわっ、と。こりゃ少し手を浮かせた方が……」
 そうして竜児は手のひらを、大河の恥丘からほんのわずかだけ浮かせて、左右に。
 さわ…… 
 さわ……
「大河……すまんっ……俺が間違っていたっ……!」
「クックック……わかればいいのよ……!」
 さわ……
  さわ……
「思い込みで……目だけでなく、手の感覚まで曇らせたっ! 俺は……やはり負け犬っ……!」
「そう、あんたは犬……犬の竜児は今日で死ぬの……だけどそれは蘇りのための死っ……!」
 さわ……
  さわ……
「死んで、蘇る……違うっ……俺はおまえに出逢うまでこそが犬っ……死んだも同然っ……!」
「竜児……嬉しいけど……なんかこのしゃべり方息苦しい……っ」
「おうそうだな、やめるか」
「うんっ」
 手を動かせばさわさわと、たしかにちゃんと大河の毛は生えていた。見れば、丘に宿ったちいさな焔のよう。髪と同じ淡い色で、短いけれどちゃんと髪よりもちょっとだけ太く……太く?
 竜児は不意に大河の前髪をかきあげる。大河の額は髪の生え際にも淡色の可愛い産毛がふわふわとたくさん。そう、
猫っ毛の大河はかなりの産毛ちゃんなのだった。竜児はその産毛をなでなで。うむ、と頷く。
「なによ」
 産毛デコ越しに睨みつける大河も無視して、竜児はふたたび大河の恥丘をさわさわ。うむ、と納得する。
「だからなんなのよっ!」
「おう大河、気にするな。俺はこれすっごく好きだぞ? 気に入った」
 などと言っては、またさわさわ。
 大河ははっと目を見開いて、朱を頬に散らして。次の瞬間、瞳を眇めてそっぽを向く。好きとか言えばおとなしくなると思って……などと、薔薇の唇も蕾にして突き出しぶつぶつ言う。そうかと思えば、すごく好きだ、って……と呟いては、にへらっと笑う。なんだかんだ言って結局、大河はちょっとおとなしくなる。
 そんな大河に、竜児の双眸は狂乱の閃光をまき散らす。この娘こそ実は隠された魔術の奇跡、錬金術の奥義たる石の石、世界の命運を握る息づく鍵よ。そして今やこの娘の身も心もわが淫蕩の手管に堕ちたが、さていかに用いて神々の城を落としてくれようか……などと考える魔人になったわけではない。たんに愛しく眺めて、決意を固めようとしていただけだ。
「大河、触るぞ。脚、開いて」
「えっ!? あっ、ちょ、まっ……ど、どうぞ……っ」
 大河はぴったり閉じていた内腿の力を緩めて膝を立てるや、わりとパカっと大開放。
 チューリップが咲いた、パチンコ的な方の。頭の方から見るとそんなふうにしか見えない。大河の白いももまでもが華奢な美しさはさておき、なんだかとっても出そうな新台爆誕。
「いや、そんなに広げなくてもいいんじゃないか……?」
「えっ、あっ、違うの?!」
 チューリップが閉じた。フィーバーは終わった……じゃねえ。
「おう、閉じてどうする……少しで、いいんじゃないか? 俺の手さえ入れば」
「りゅうじの手を入れるの〜〜〜〜っっっ!?」
 今度は真っ赤になって大河がフィーバーしていた。
「バカっ、手が入る隙間を開けろってことだよ!」
「なーんだ……こんな感じ?」
 拍子抜けしたように大河は言って、ふとももをそろっと広げる。おまえは俺にいったい何を期待しているんだ……。
「おう、そんなもんかな……」
 アホなやりとりをしていても、実は竜児の心臓はのどから出そうなほど、高鳴り続けていた。ついにその時が……大河の秘部に触れる時が来たのだ。とはいえよくわからない初心者の竜児は、とりあえずそっと茂みに置いた中指を、そろそろと大河の身体の中心線に沿って、丘のむこうへと降ろしていく。

18◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 21:31:25
 その指の腹が、ぷにゅっとした何かを。
「ひゃっ」
 大河の声に思わず竜児は指を止めて顔を向ける。薔薇の唇を小波に結んでド緊張、耳まで真っ赤にした大河が竜児を見上げていた。
「……な、なんでもないっす! つつつ続きをどうぞす!」
「……おう」
 竜児は微笑んで、大河に軽くキスしてやる。応えるように笑顔になった大河の潤んだ瞳を見ながら、意識を指先に集中させる。ここからでは大河の性器は見えない。ぷにゅ、ぷにゅ、と、その感触だけを頼りに慎重に指を進める。
 大河の耳たぶか。いや、まぶたか。それとも唇……唇か。指先に集中するために目を眇め、いつしか視線を宙へとそらし、竜児は触れたことのある大河の部分と、そこの感触を脳内で比べていた。どこに似ている? 俺は、どこを触るようにしてここを触ればいい?
「竜児……かっこいい……」
「おう?」
 大河の声に呼ばれて、ふたたび視線だけ向けると、大河は瞳を熱っぽくしてうっとり、陶然として竜児の顔を見上げていた。
 こんなふうに大河にかっこいいなんて言われたのは初めてのような気がする。それがよりにもよってこんな時とは。けれど指先にかつてなく神経を集中させている今の竜児には、恥らったり嘆いたりする余裕さえ無かった。ふたたび探索を開始した、その時竜児の指の腹に。
 ぷにゅの裏に、何かが、こりん、と。
「あっ!」
 それは凄い信号で、竜児の神経を一気に奪い去る。それは大河が感じた声。甘く、竜児を中毒にする声。竜児は今度こそまじまじと大河の顔を見てしまう。
 淡色の眉根をひそめて、長い睫毛を震わせて、少し驚いたように見開かれた星揺れる瞳は竜児をとらえて、もう新しい涙を用意して潤みを増している。桃色を散らした頬、神の細工になる鼻の下には、散ることのない薔薇の唇も震えて儚く。それを見た竜児は、ただひたすらにその唇からその声が聴きたくなってたまらなくなる。
 竜児は指先で、その裏にある、こりん、としたものを……大河のクリトリスを、こりん、こりん、と優しくくじる。
「あっ! あっ! あっ!」
 大河の肢体は震えて、とうとう腰が跳ねる。唐突な動きに追いつかず、竜児の指は一気に大河の性器を端まで撫で下ろしてしまう。
「はあっ!」
 それは濡れている。それは熱い。大河の口の中のようだと竜児は思う。一度に竜児の指が濡れそぼったのがわかる。指がそれに触ることを欲しているのを強く感じる。大河の性器は全体でも竜児の中指一本にも満たないちいささだった。
「大河……」
 愛しい名を、なぜ呟いたのかすらわからない。竜児はぬめりを帯びた中指を硬くして、もう一度大河のクリトリスをくじりだす。手のひらを茂る恥丘に重ね、跳ねる腰を男の力で押さえつける。
「りゅうじっ……りゅうじぃ……っ」
 喘ぐ大河が名前を呼ぶ。切なくて甘い響き。
「……おまえはぜんぶ甘いんだな、大河」
「そこだめ、りゅうじっ、そこばっかり、だめっ……そこ……そこっ!」
 身をよじる大河を、竜児は枕にしていた腕で抱きしめるようにして押さえつける。鞘の中の豆のように大河のクリトリスが逃げるのを、指先を硬くして追いかける。逃がさねえ、と思う。
「おまえはぜんぶ、お砂糖みたいだ、大河……」
「と、とけちゃうっ! とけちゃうよ……っ!」
 大河は額にまで大粒の汗をかいて、産毛まで濡らして、哀願する。
「そこ、そんなに……そこ、そんなにっ! あーっ! し、したら、だめ……私、だめに、なる、う……っ!」
 立てた膝も震わせて、大河が足の指先をシーツに突き立てる。伸ばした竜児の右腕に、ぎゅっと痛いほどにしがみついてくる。汗で濡れた額を汗で濡れた竜児の胸板にこすりつけるようにして、顔をうずめる。

19◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 21:33:08
「イキそうか? 大河」
 大河はびくんと震えて、コクコクコクと何度もうなずく。
「イっちゃえ、大河。イっちゃえ……イけ」
 囁かれた竜児の甘くひどい命令に、驚いたように大河は顔をあげる。切なそうに、恨めしそうに竜児を睨んで、けれど大河は命じられたままに、
「りゅう、じ、ひど……っ! あ……い……く……っ!!」
 きつい絶頂を迎えてしまう。股間がひときわ強く跳ね、竜児の手を突き上げる。竜児の、男の力でも押さえきれない。
 ぬめる竜児の中指がその時、事故のようにして大河の性器の中にすべりこんだ。
 危ない! 驚いて指を引き抜こうとした竜児を、転びかけた大河を助ける時のような直感が襲う。竜児は思わず、挿入した指と手のひらで大河の恥丘を包むように掴んでいた。跳ねる腰の動きとズレないようにしっかりとあわせる。
「はぁあっ!」
 驚きか、喘ぎか、大河がひときわ高く吐息する。煌く瞳を見開いて、震える薔薇の唇で竜児に言い募る。
「りゅ、りゅう、じ……わ、私、イって……イってる、よ……っ?」
「お、おう……わかってる」
 身体を痙攣が襲う度に、竜児の指を熱く、きつく、大河は締めつけてくる。
「い、イってるのに……っ りゅうじ……指……ゆびっ 挿して……つかん、で……っ」
「な、なんだ? どっちだ? 挿していた方がいいのか? 抜いた方がいいのか?」
「そ、こ……つかんじゃ……あうっ! す、すごい……っ! す、すご……っ!」
 腕の中の大河の肢体を走る力の強さに竜児は驚く。腹筋を浮き出るほどに硬く締めて、押さえる竜児の手を恥丘で何度も突き上げては、あう! あう! と大河は甘く叫ぶ。竜児の腕にしがみついて、ガクガクと震えて顔を押し付ける。
「りゅ、りゅ、じ……」
「な、なんだ、大河? ど、どうして欲しい? 俺に、どうして?」
「りゅう、じ……あの、ね……あの……ま、また、イク……イクの……き、来ちゃう……っ!」
「イくのか? く、来るのか? どどど、どっちだ?! てか、抜いた方がいいんだな? 抜くぞ?!」
「い、いま抜いちゃ、だめっっっ!!」
 遅かった。予測不能に跳ねる大河の腰の動きを避けて、余計なところに指を突き立てて傷つけないように、竜児は一気に大河の股間から手を離した。ぬるんと一息に抜ける指が大河の最後を刺激してしまう。
「い……くっ!!」
 押さえるものを無くした大河の腰が空を突き上げ。その瞬間。
 大河のあそこから、何かが、ぷしゃっ、と。
「おう!?」
「……っ! ……っ!」
 おしっこなのかなんなのか、大河は腰を突き上げるたび、二度、三度と、透明な液体を噴き出させて――
 竜児は知ってしまった。
 大河は、ただ「派手に」イく娘なだけではなくて、何度もイく娘で、しかもイきすぎてちょっとおもらしまでしてしまう娘なのだ。

20◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 21:34:33
 これはやばい、と竜児は思った。誰にもこのことは……特に、他の男には知られてはいけない、と。
 やたらと小さいけれど、大河はこんなに綺麗で、可愛くて。その上さらに、
「はうっ! はうっ!」
 大河はこんな可愛い声で鳴いて、こんなにえっちなカラダなのだった。そのことだけでも知れば、男ならだれでも大河を欲しがるに違いない。奪いたくなるに違いない。竜児が見つけた女は、竜児を見つけてくれた女は、そんなとんでもない宝玉のような女なのだ。
 竜児は大河を抱きしめる。目が眩んだ者のように瞳をきつく閉じる。
 しかもこの宝玉はその中に、外に漏れ出る輝きよりも輝くものを――宝の宝、秘密の秘密を、この世の誰よりも竜児だけが知っているものを、竜児がこの世の誰よりもそれをわかりたいと願うものを、つまりは大河の心を、宿しているのだ。
 決して離すまい、と竜児は誓う。
 誰にも渡さねえ、と心に叫ぶ。
「りゅ、りゅう、じ……っ」
 大河が俺を呼んでいる。竜児が目を開けると、そこには。
 大河は産毛も濡らした顔を上げて、自ら光るもののような煌きを宿した瞳を、痙攣にさらわれまいと抗うように必死に竜児に向けていた。なんて愛しい女。
 竜児は今まさに知った真実を、抱いた決意を伝えたくて。どこから話したものかと迷って。
 竜児はつい、とりあえず最初から話してしまう。
「大河……おまえはエロすぎる……」
「……! ひどっ!」

(9章おわり、10章につづく)

21◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 21:39:31
今夜はここまで。別に避難所に隔離されたからドエロくなったわけでなく、
元からの仕様です……(ノ∀`)

全部読むorスレのアドレス
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7850/1245088864/
に飛べばウザい省略かからないのね……初めて知りましたor2

22◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/16(火) 21:42:25
>>12
ありがとう! 最初のひとレスがもらえると安心します。ウサギか私……。

>>13
なごみってかギャグでしたねw

>>14
代理投稿ありがとうございます<(_ _)>誤字修正もお世話になりました

23高須家の名無しさん:2009/06/16(火) 21:49:34
GJ!

知ってるかもしれないけどレス番をハイフンでつなげるとその範囲だけリンクできる
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7850/1245088864/15-21

24高須家の名無しさん:2009/06/16(火) 21:54:12
GJついでに一つだけ指摘すると
改行は適度にした方がいいかも

個人的には職人の方々には投稿を期に専ブラを導入していただきたい
圧倒的に便利だから

25◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 00:24:36
>>23
ありがとう! おおなんというハイテク……。

>>24
ありがとう!
改行、悩みどこですね……_ノ乙(、ン、)_お察しください

専ブラ、Jane入れてみました。
こうやって私、変えられていくのね、って思う。

26まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY:2009/06/17(水) 01:54:20
まとめサイトを更新して、ここの避難所のリンクを追加しました。
本スレに案内を告知してくれた方、本当にありがとうございました。

>◆eaLbsriOas氏
9章の告知をしてきました。
つーか今回もエロイなこりゃ。こいつはお子様には読ませられねえぜ…

27<削除>:<削除>
<削除>

28まとめ人 ◆SRBwYxZ8yY:2009/06/17(水) 02:18:21 ID:???
コピペをミスったため削除…嗚呼恥ずかしい…

29◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 02:42:46 ID:???
>>26
告知ちょっと気になってました。本当にありがとうございます<(_ _)>
平日なのにまとめサイトの更新まで。緊急事態に即応して頂いて、なんて。そんなの……
好きになっちゃうじゃないっ!

>つーか今回もエロイなこりゃ。こいつはお子様には読ませられねえぜ…
感想もありがとうございまーす(゚∀゚)ねーもう……次もまたやばいんだぜ……

30高須家の名無しさん:2009/06/17(水) 08:48:04 ID:6miKcgqg
>>25
使い方わからんかったら気軽に聞いてくれ
画像付でわかりやすく教えたるよ

31◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 10:29:53 ID:???
朝はプレパラード流して目覚める◆eaLbsriOasです。
今はオレンジ流れてる……泣くっちゅうのね!

>>30
ありがとう! 竜児みたいにやさしいひと。
でも、まあ、うん。なんとか一人で頑張ってみるよ…
…だからあんたも読みに来るのよ! 必ず!

32◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 10:39:16 ID:???
◆eaLbsriOasです。
>>9
に続き、お昼に来たあなたになごみのSSS。
なごみSSSシリーズ第3弾。本スレへの代理投稿歓迎です。

***

・歩道にて

「ねぇ竜児、あんた何なの? やっぱ犬なの?」
「なんだよいきなり」
「さっきからちょいちょい私の右行ったり左行ったり。落ち着きないったら。うざいんだけど」
「ああ……昔、泰子にな、教えてもらったんだよ。男は車道側歩くもんだって。
 車から少しでも女の子を守れるようにって」
「……」
「ちょ、おまえ、何だよ!? 人の話聞いてなかったのか? なんでそっち歩くんだよ!」
「聞いてた。うっさい。どこ歩こうと私の勝手でしょ。この駄犬……」


・告白の……2

「なんだよ」
「なによ」
「いいじゃねえか。練習につきあってやるってんだからさ。
 俺にばっか恥ずかしい思いさせて、ずるいんだよおまえは。逃げんなよ」
「あーはいはい。わかったわよやればいいんでしょやれば。北村君好きでーす。はい終わり」
「おまえね……あらゆる意味で失礼かつ雑だぞそれは……」
「なによ」
「それにおまえ、俺に告白するんだろ?」
「えっ! ……あんたに!?」
「そうだよ。俺の練習の時はおまえに告白するようにさせたんだから、そうなるだろ?」
「えっ……そう……だけど……」
「目の前にいる相手に告白する練習なんだろ? さあ来い!」
「あんたに、告白……っ」
「おう、なんだおまえ唾なんか飲んで……なるほどそうか、そっから入るのか! いいぞ、次は?」
「……」
「おう、手で胸を押さえるのか。いい、すごくいいぞ。ナイス演出。
 参考にしてえくらいだ。って俺は男だから無理か。それで?」
「りゅ、竜児……」
「なるほどどもるのか。いいぞ大河、すごく伝わるもんがある。すごいじゃないか。それで……」
「竜児……私」
「……真っ赤になって、な、涙ぐむ、のか……?」
「私……りゅうじ……っ」
「おう……す、すごいぞ、大河。それなら、どんな奴だって、イチコロだ。どんな男だって……」
「私……竜児……あ、あんたの、あんたの、ね?」
「どんな男……お、俺? 俺、だって……?」
「私……あんたの……りゅ、竜児っ!」 
「た、大河……っ」
「私……あ、あんたの……あんたのっ……あんたのっ!バカっっっ!!」
「いでえ――――――っっっ!? ……っなんで突き飛ばすんだよバカっ!?」

33高須家の名無しさん:2009/06/17(水) 12:26:25 ID:???
告白2828した

34高須家の名無しさん:2009/06/17(水) 18:13:45 ID:sPrY.LqI
>>31
一応この避難所もJaneに登録出来たみたいね
ヘルプちゃんと読む子は偉いぞ

あとJaneといってもいろいろある
今は亡き本家のOpen Janeがオープンソースだったからってのもあるけど主流なのはViewとStyleだ
結構違うところもあるのでどっちを使ってるのかも教えてもらえばありがたい

35高須家の名無しさん:2009/06/17(水) 18:18:00 ID:sPrY.LqI
ID任意にしたのねなるほど

>>32
(*´Д`)ポワワ

36◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 20:00:58 ID:tPFwIwb.0
「竜虎並び寝る」最終章書いてるうちに、もう一章増えそうな◆eaLbsriOasです。
クリアすべき課題が多すぎる……さすが処女と童貞。
しかも書いているうちにギャグに走る……さすが大河と竜児。

>>33
さっそくありがとう! 少し寿命が伸びました。

>>34
私が使っているのはStyleですね。オープンソースだったのか……。

>>35
ヽ(゚∀゚)ノ

あと、どなたか知りませんがSSS第3弾の代理投稿ありがとうございました<(_ _)>

本スレで感想下さったみなさん、ぜんぶ読んでます。すごく嬉しいんだぜ。
ありがとう! 避難所から愛をこめて。あとロシアからも。

37◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 21:07:56 ID:tPFwIwb.0
さーみなさん、学芸会の時間がやってまいりましたよー?
◆eaLbsriOasです。「竜虎並び寝る」10章を投下します。
ドエロです。でもコメです。実は愛なのです。

本スレへの告知、誘導のみ、よろしくお願いいたします。

38◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 21:09:01 ID:tPFwIwb.0
  10

 大河の言ったとおりだった。
「ほら、次は、みっつだ。大河……」
 竜児は大河の瞳の前に自分の右手かざす。中指に人差し指と薬指を寄り添わせる。
 二本の指をきつく締めつけて、何度もイったばかりの大河の身体は、その揃えられた竜児の指を見ただけで反応してしまう。腰がおねだりをするように跳ねる。大河の言ったとおりだった。竜児に性器を拡げられて、その間に何度もイって、
「あっ、そんなっ、そんなっ」
 大河は駄目になっていた。
「竜児っ……も、もう大丈夫、だからっ……きっと……竜児の、おちんちん、入れてっ……さ、さんぼん、なんて……っ」
「……っ! ……だめだよ、大河。これが終わったら、ハメてあげるからね」
 大河の言葉に反応した股間の激しい疼きに耐えながら、荒くなった呼吸を整えて、竜児は努めてあやすように言った。喘ぐために閉じることを忘れた、大河の薄い花びらのような口もとから白い顎へと、しどけなく垂れた朝露のような涎を、竜児は舐めとってやりたくてたまらなくなる。
 今や大河に比べて自分にどれほどの理性が残っているのかも、竜児には正直疑わしい。ただ大河を傷つけないこと、それが今や竜児の理性のすべてだった。大河の痛みは、もう随分と前から竜児の痛みになっていた。育てたその感覚だけが最後の理性だった。
 挿入する指をひとつずつ増やし、大河に締めつけさせながら、少しずつ奥へと進めていく。指の付け根まで入れて、大河に絶頂させて、その太さに馴染ませる。上手くやれているのだろうか。痛みも、怖れていた出血も、これまでのところはないようだった。
 竜児は自分の三本の指を口に含んで唾液をからませる。そしてそれを、確認をとるように大河のちいさな口に含ませる。観念したように瞳を閉じて、頬を上気させて大河は竜児の指に甘やかな舌をからめる。そのちいさな舌を少しつまんで、愛撫してやる。
 喘いで大河は、またもう少し駄目になる。
 竜児は横になった大河の傍らに跪いていた。ここからはすべてが見渡せる。淡色の髪雲に浮かぶ大河の顔や華奢な肩も、薄くうすく仕立てたプリンのようなちいさな乳房も、くびれてしなやかな腰も、雫の形をしたヘソを持つなめらかな腹筋も、はっきりと肌を突き上げている腰骨も、そして。
 淡く茂った恥丘の下で、濡れて艶めきひっそりと息づく大河の秘唇も。
 小柄な大河にあわせて、それもまたちいさいのだった。それは竜児の小指ほどしかない。まだミルク色のぽってりとした肉に挟まれているそれを、竜児は左手で少し拡げる。
 ひっ、と、大河がのどを鳴らす。
 それは大河の舌の色に似た桜色。丘の茂みが割れてそこから続く大河のクリトリスを隠した鞘から、肉厚の花びらのようなちいさな陰唇が二手に分かれ、息づくおしっこの穴と、そして、竜児の指に何度も犯されてわずかに開いた、白い蜜をたたえた大河の肉の穴を、囲んで消えるように結ばれている。
 見れば、すぐにハメたくてたまらなくなる。
 髪の付け根がチリチリとするのを竜児は感じる。目をつぶって頭を振り、それを振り払う。
 大河の恥丘が跳ねないように竜児は左手で押さえる。揃えた指を白蜜の泉にあてがう。覚えた方向にゆっくりと突き入れる。狭くて熱く、きつい穴。
「はあ……っ!」
 揃えた指を束ねるように、大河はさらにきつく締めつけてくる。
「息を吐いて、大河。力を抜いて……」
 締めつけがわずかにゆるむタイミングを狙って、竜児はさらに指を奥へ沈めていく。
「あっ! あっ!」
 大河が驚いたような、甘やかな声をあげる。竜児の腹の芯がそれに応えて甘く疼く。もう俺も駄目なのだと、竜児は思う。すっかり中毒だ、俺は。

39◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 21:10:22 ID:tPFwIwb.0
 ふたつ目の関節まで揃えた指を大河にうずめてから、竜児は恥丘を押さえた左手をはずして、右の手のひらにスイッチする。指の付け根を曲げて、挿し入れた指と手のひらで恥丘を掴むようにしてはさむ。
「あーっ!」
 もう知っている。大河はこれが好きなのだ。
 ここから先、三本の指の付け根までは急に太くなる。それはほとんど竜児の男根の太さに近い。だからここからは、ゆっくりと馴染ませなければならない。大河の股間を掴んで固めたので、もう見なくても進めることができる。
 竜児は上体を倒して大河に寄り添うようにする。髪を踏まないように左ひじをつき、大河の頭を左腕でかき抱く。親を見つけた迷子のように驚いた顔をして、大河は竜児を見上げてくる。
「ほら、入ったよ……指、みっつ。痛くないか? 大河」
「そんな……っ。痛くない……痛くないの……っ!」
「そうか、よかった」
 竜児は微笑む。気持ちいいか、などと、辱めるような訊き方をする必要はもう無かった。
 竜児は指先を鉤のようにして、大河のクリトリスの裏の奥のあたりを、ぐっ、ぐっ、と押してやる。
「大河はこうされるのが好きなんだもんな」
「あうっ! あうっ! な、なんでわかるの……っ!」
「おまえが教えてくれたんじゃないか」
「教えてないもん……っ! あーっ! そこっ、すごいの……っ!」
「ほら、そうやって、教えてくれたんじゃないか」
 わかって、大河はくやしそうに口を結んで、竜児を睨みつける。
 おう、望むところだ、と、竜児も大河を見つめ返す。
「ぜんぶ覚えてやるからな、おまえが可愛い声、出すところ。おまえの気持ちいいところ、見つけて、ぜんぶ覚えてやる。すぐに、誰よりも、おまえを上手に可愛がれるようになる。この世で一番、誰よりもだ。俺はおまえを上手に可愛がれるようになりたいんだ、大河。おまえの上手にさえ、俺はなれればいい。おまえの上手に、俺はなりたいんだよ」
 揺らめく視界の中、竜児を睨みつける瞳から、大河は急に涙をポロポロとこぼし出した。
 ポロポロ……ボロボロ……どぼどぼ……どぼぼぼぼぼぼぼぼ……!
「た、大河……?」
「うぐぐ……おのれ……私を泣かせて……ひっく……そんなに、ひっく、楽しいのか……?」
「いや、まて、俺はそんな、泣かせるつもりで言ったんじゃ」
「どぅわ……っ!」
「どぅ、どぅわ?」
「うぐ……どぅ、どぁ、どぁ、どあっ! だ! だ! だ!」
 大河は 発声練習を 始めた!
「よし、だ、だな? だ、だ! わかるぞ大河! だの次はなんだ?」
「だ! よっしゃあ!」
「おう!」
「黙れっ!」
「おう……っ」
 発声練習しているうちに大河、大復活であった。ぜんぜん、駄目になんかなってない。
「ふーっ……いい、竜児、あんたはね」
 いつしか泣き止んでいた大河は、息を整え、涙で睫毛もぐしゃぐしゃの瞳で竜児をあらためて睨みつける。
「もう、一番なの」
「……え?」
「え、じゃないっ。竜児はもう一番なの! そうに決まってるの!」
「一番って……おまえを可愛がるのの、か?」
「そうよ……ほかに何があるっていうのよっ!」
 叫んで、大河は竜児の首根っこをつかまえて抱きついてくる。

40◇eaLbsriOas ◆dvuHYisf.g:2009/06/17(水) 21:11:32 ID:tPFwIwb.0
「だって私、変な子だもん! 変なことばっかりするし、変なことばっかり起きるし。今だって、なにしてんだろ、って……」
 その今、っていうのは……と竜児は一応、確かめずにいられない。今と言ってもいろいろあるのだ、竜児の右手の行き先、とか、そもそもこの、いわゆる「えっちの練習」全体、とか。その今、っていうのは……
「……発声練習、のことか?」
 大河はコクコクとうなずく。
「……竜児、だけだもん。最初から、変なことする私、受け止めてくれたの、竜児だけだもん。ずっと受け止め続けてくれたの、竜児だけだもん」
「大河……」
 まあ、たしかに最初におまえの木刀を真剣白刃取りして受け止めたけどな……なんて、竜児はつい思ってしまったけれど、もちろんそんなことは言いはしない。
 変なこと、という言葉に、大河はたくさんの意味を――たぶん、竜児に見せてくれた大河のすべてを込めて使っていた。だから、受け止める、という言葉もまた、そういう意味で――竜児が大河にしてあげられたすべてという意味で、使っているのだろう。それがわかるから、竜児は黙って大河の続く言葉を待つ。
「別に私のこと、好きじゃないのに。たいした得もないのに。それなのに竜児は私のこと、最初からぜんぶ受け止めてくれた……ずっと……そんなの、そんなの、って……」
 好きになるに決まってるじゃない……大河の最後の言葉は消え入りそうな声。竜児の首筋に額をくっつけたまま、大河はきっと、表情を隠そうとしている。
「大河……」
「竜児、って、ひどいよね」
 ここに来てなんと真逆の評価であった。
「ひ、ひどい?」
「うん、ひどい。竜児はひどいの。ひどい顔してる……」
 ここに来て顔か――――!? さっきなんか褒めてくれてたのに、と竜児は愕然。罵られるのはやっぱりこの目か? 目を狙うのか?!
 しかし大河が責めてきたことは、竜児の思いもよらないことだった。
「ひどい顔して、ひどい女たらし。天然ジゴロ、大橋高校のドンファン、歌舞伎町のホストも真っ青。他に……本命、いるのに、傍にいるってだけで、私を誘惑しまくって。しかもその気もないの。私のために恥かいて、私のために怪我して、嘘ついて、笑ってくれて、闘ってくれて、逃げてくれて……美味しいチャーハンつくってくれて、優しく慰めてくれて、いつも一緒にいてくれて……私、もう、きっと、その時、落ちてた……」
「大河……」
「私、もう落ちてるのに……竜児ったら、ずっと傍にいる、なんて、将来のことまで……追い撃ちかけるんだもん。虎と竜は並び立つものだ、なんて、わけわかんないこと……運命みたいなこと、かっこいいこと、言っちゃって。……名前、呼んでくれたの。大河、って……だから、嫌いだった名前まで、好きになっちゃう……」
 大河は竜児の首筋に、猫みたいに頭をこすりつける。
「でも、それなのに。竜児が好きなひとは私じゃないの」
 私じゃなかったの……苦しげに声をくぐもらせる。大河の肩が震えだす。呻いて、呻いて、竜児の胸元に落ちる大河の涙は、蝋のように熱かった。
 竜児は慌てる。心にも甘い告白だと感じて聴いていた俺はなんて馬鹿なんだと思う。馬鹿で、犬で、ひどくて、ひどい。大河の罵るとおりだった。反省に似た自虐の淵が竜児をさらおうとする。竜児をさらおうとするのは、もう一人の竜児。ではそいつは何から俺を奪い去ろうとしている? 見失う前にその名を叫べ!
「大河」
 そうだ、大河からだ。古い蛇のようなもう一人の俺は、いつもこんな時に大河から俺を奪おうとする。大河のことを思わせるようなふりをして自分のことを思わせる。大河を大事にさせるふりをして自分を大事にさせる。そうしてそんな時こそ俺が――ほかでもない俺が大河を傷つける。


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