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仮投下スレ2

731彼女らのやったコト ◆321goTfE72:2009/11/01(日) 18:00:24 ID:Uw68TWIc
朝倉は対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースである。
そのためか、相手の外見にとらわれず冷静に相手の性質に気付くことができる。
ギュオーもゼロスも直感的にただの人間ではない、
もしくは人間ではないと気付いたのはそのためだ。

そんな彼女がヴィヴィオに抱いたわずかな"違和感"。
最初は『異世界の人間だからだろう』ぐらいにしか思っていなかった。
だが、どうも違うと確信したのはリナと出会ってからだろうか。
同じく『異世界の人間』で『魔法を使う』存在でありながら彼女には"違和感"を感じなかった。

こうやってその違和感の正体を突き止めようとしているのは単純に知的好奇心からだけではない。
疑問や迷いは咄嗟の判断を遅らせる。
そしてこの"違和感"というノイズは有事の際に自身の判断を鈍らせるかもしれない。
だからこそ、彼女を守り通すためにはそれを知っておくのも必要なことだと結論付けた。
とは言っても本人やバルディッシュに
「ヴィヴィオちゃんは普通の人間と何か違う。その理由を教えて♪」
と言えるわけもなく、一時的にリナにヴィヴィオを預けこういう行動に出たのだった。

そして、朝倉はヴィヴィオの肩書きを見る。

"魔法学院初等科所属、聖王の器"

「聖王………の…器?」

「器…とはまた面妖な表現でござるな」

朝倉もドロロも怪訝とする。
『聖王』というだけならまだ理解できるのだが…『器』の意味がさっぱり分からなかった。
だが、わざわざここに特記事項として書かれているのだ。
"違和感"の正体の鍵は、この言葉が握っている可能性が高い。

(機をうかがって、本人かバルディッシュに聞いてみればいいかな)

「ありがとう、もういいわ」

朝倉はそう言いマウスを手離した。
溜息を吐きつつ、ドロロがそのマウスを握る。

「ここで出会う女性は押しが強いでござるな…」

苦笑しながら、ドロロはマウスを操作し始めた。


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