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仮投下スレ2

630それは、侵してはならない「領域(ライン)」−−。 ◆igHRJuEN0s:2009/09/02(水) 20:05:37 ID:YrRABrO.

玄関らしき扉まで来た所でスエゾーはあることに気づく。

「草壁・・・・・・!!」

スエゾーが見つけたのは一つの表札、そこには『草壁』と書かれていた。
今のスエゾーの中で、草壁の名前で思い浮かぶのは一人しかいない・・・・・・主催者・草壁タツオである。

「やっぱり、ここは奴らと関係がある所なんや!」

主催者と関連性があると思わしきものを見つけたスエゾーは、一度は喜びで表情を歪めさせるが、すぐに表情を怒りでさらに歪ませる。

「出てこいや!
このドグサレどもが!!」

玄関の引き戸をしっぽアタックで強引に倒して中へ入り、激情のままに吠える。
普通なら他人の玄関でやってはいけない傍若無人極まりない振る舞いで、主催者たちが向こうからやってくるのなら、スエゾーにとっては僥倖だ。
人の家の玄関で狼藉を働こうとも反応は無く、主催者どころか人がいる気配も相変わらず無い。

「う〜ん、やっぱりただのボロっちいだけの家にしか見えへんなぁ・・・・・・」

やはり、自分は間違えて会場のどこかへテレポートしただけなんじゃないだろうか・・・・・・
ふと、弱気になるが、スエゾーは首を横にぶんぶんと振ってネガティブな発想をとりやめる。

「いいや、それを言うのはこの建物をちゃんと調べきってからや。
札には草壁の名前もあったんやしな」

結論を出すのはまだ早いと思ったスエゾーは、建物の中を調査することにした。
調査している最中に敵と接触したり、罠が仕掛けられている可能性も十分考えられるため、一つ眼を赤く血走らせるほど細心の注意を払って暗い家の中を進むスエゾー。
そんなスエゾーを怖いと思いながらも、小トトロはしっかりと後ろについてくる。

明かりのついてない暗い建物の中で、木の床は歩く度にギシギシと音を鳴らす。
それがスエゾーの緊張を高めていく。
何か得体の知れない物が飛び出してくるかもしれない雰囲気が、この建物にはあるのだ。
・・・・・・しかし、スエゾーの緊迫感を裏切るように、家の中はスエゾーにはよくわからない日本風なことを除いて、どこまでも普通だった。
具体的にはあちこちに普通の家具が規則正しく置かれ、リビングにはちゃぶ台が、寝室には布団が、風呂場には風呂桶がある、あまりにも当たり前過ぎる民家だった。
落とし穴や槍が降ってくるような罠も見当たら無い。


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