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闘争の系統 〜ネタバレノートⅡ〜
123
:
凱聖クールギン
◆COOLqGzyd.
:2019/09/01(日) 15:33:50
未玖「うぅっ…」
目が覚めると、未玖はロープで手足を縛られ、
どこかの廃屋の一室に閉じ込められていた。
そして目の前には、見覚えのある人相の悪い背広姿の男が立っていたのである。
未玖「ムウェカ…!」
ムウェカ「手荒な真似を致しましたこと、
謹んでお詫び申し上げます。我らの女王よ。
しかしこれも一日も早いシャイン王国再興のため。
何とぞお許し下さりたい」
そう言って慇懃に頭を下げたムウェカという男は、
かつて滅びたシャイン王国を北海道に再建しようと企むテロ組織・シャイン独立党の幹部である。
北海道に母方のルーツを持つ未玖は中世のシャインを治めていた王家の末裔で、
彼らは独立戦争の旗印として未玖を女王に担ぎ出そうとしているのだ。
未玖「私は女王になんてならないわ!
早くチームの合宿所に返してよ!」
ムウェカ「なぜです?
栄光ある我が民族の新国家で王となられた方が、
卑しい和人の平民としての人生などよりもずっと良いではありませんか」
未玖「独立のために大勢の日本人を殺そうとあなたたちは企んでる。
そんな恐ろしい計画の指導者になんてなるわけには行かないわ!」
ムウェカ「亡きお母上様からそのように教育されたのですか?
私どもにはどうにも理解できないお考えです。
我らシャインの民を滅ぼした憎き和人どもがいくら死のうが、
それは先祖の罪の報いでしかなく、
哀れむ必要などはないでしょうに」
表向きは丁重な態度を取っているものの、
シャイン独立党はただ王家の血筋という独立戦争の御旗が欲しいだけで、
未玖を本気で主君として崇め臣従しようとしているわけではない。
未玖が拒否するなら力ずくで北海道へ連れ帰り、
無理にでも玉座に座らせて神輿として利用するまでのことなのだ。
ムウェカ「間もなくお迎えのヘリが到着します。
むさ苦しい場所で恐縮ですが、それまでもう少々お待ちを…」
そう言い残して部屋から出て行くムウェカ。
未玖「むむっ、うぅ〜っ!」
体をくねらせながら必死に試行錯誤した未玖は、
何とか手足を縛っているロープを解くことに成功。
誰もいない隙に窓から外へ脱出し、走って逃げようとするが…。
ムウェカ「しまった! 女王が逃げたぞ!」
未玖「ひっ…!」
未玖が逃げたのに気付いたムウェカとその部下たちが追って来る。
慌ててダッシュする未玖だったが、地面の石に躓いて転んでしまった。
そこに現れたのは、先ほど練習場にいた白いスーツの男…。
白いスーツの男「テストを始めよう。
喜びたまえ。今日から君は仮面ライダーV3だ」
未玖「うっ…!?」
白いスーツの男=アポロガイストは、
戸惑う未玖の胸にアナザーウォッチを埋め込んだ。
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