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闘争の系統 〜ネタバレノート〜

1ティアラロイド ◆EeTIARA9jE:2014/06/21(土) 16:38:22
こちらは、闘争の系統に在籍するSS執筆者さんたちが、
温めてあるネタがあるけれど、シナリオ進行上の順番の問題や、
今現在まだテレビで番組が放送中などで、ルール上まだ本編に
投稿できないなど、披露したいけれどできない構想をここで
明かしちゃおうというスレッドです。

ここはタイトル通り、ネタバレ上等なスレッドです。
物語の核心に関わる事実に触れられる場合もありますので、
ネタバレが嫌いな方は、閲覧にはくれぐれもご注意を!

■設定資料集(まとめサイト)
ttp://www.geocities.jp/oa002843/index.html

541ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2015/12/13(日) 19:59:07
戦闘が終わり、ここで初めて光平は、優香のストーカー被害の件を知るのだった。

光平「どうしてもっと早く話してくれなかったんだ!?」
優香「ごめんなさい…。光平くんに心配かけたくなかったの」
光平「彩堂寺には話せたのにか? 俺ってそんなに頼りないかな…」
優香「そんな言い方って…! 私はただ――」
慎哉「おいよせよ二人とも!」
戒「フッ…牧村、貴様も女心が解らないようではまだまだだな」
光平「なんだとっ!?」
優香「やめて! 二人ともこんなところで喧嘩しないで!」

光平と優香の間に微妙な隙間風が生じていたその頃、
倉重俊夫はGショッカー基地の改造手術室へと拉致されていた。

倉重「な、何をする気だ!? やめろ! やめてくれ〜!!」
ドリルモグラ「この男には俺と同じ匂いを感じる…」
犬神博士「お前は牧村光平と彩堂寺戒に対して異様なほどの憎しみを
 抱いているらしいな。気に入った。その望み、我らGショッカーが
 叶えてやろう!」
倉重「ぎゃあああっ!!!」

倉重俊夫は、Gショッカー怪人ドリルモグラ2世として蘇り、
初代ドリルモグラとロンダーズ・ファミリーのストーカー刑事アベルから
直々に戦闘訓練を受けることとなる。

ドリルモグラ「シグフェルとザジロードを倒せば、至高邪神の祝福の下に
 お前と沢渡優香を結婚させてやる」
アベル「ボクらが清く正しいストーカー道という奴を、
 君にたっぶりと教えてあげよう」
ドリルモグラ2世「リ〜ツ〜!! 俺はシグフェルとザジロードが憎い!
 必ず奴らを殺して沢渡優香を手に入れる!」

二人のストーカー怪人によって
鍛え上げられたドリルモグラ2世は優香を誘拐し、
偽手紙でシグフェルとザジロードをそれぞれ某海岸へとおびき出す。
しかしそこで縛られていた優香は人形の偽物であり、
その場所には爆弾が仕掛けられていたのだった。

シグフェル「本物の優香はいったい!?」
ザジロード「謀られた!?」

爆発によって辺り一面は粉微塵と化した…。

542ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2015/12/13(日) 19:59:48
シグフェルとザジロードを始末して意気揚々でアジトに凱旋するドリルモグラ2世。
檻の中に閉じ込められている優香に自信満々にその事を告げる。

優香「嘘よそんなの!」
ドリルモグラ2世「信じる信じないはお前の勝手。
 しかしこれでお前は俺の妻になる事が決まったのだ!」
優香「誰があなたなんかと!」
アベル「抵抗しても無駄だ。キミにはこれを吸ってもらう」

アベルは優香に精神コントロールガスを吹きかけた。

優香「うっ…」

抵抗する力も意思も奪われ、優香は怪人たちの言うがままになってしまう

ドリルモグラ「直ちに我が息子の花嫁のために、漆黒の花嫁衣装を用意するのだ!」
ドリルモグラ2世「ありがとう親父!!」
犬神博士「あとはこのデストロンの婚約指輪を嵌めれば、この娘は本当に
 身も心もGショッカーになるのだ!」
アベル「さあ、結婚披露宴の始まりだ!」

一方、ドリルモグラ2世の罠に嵌まり爆発の中に消えたと思われていた
牧村光平と彩堂寺戒の二人は、仮面ライダーV3=風見志郎によって
助け出されていた。

戒「おのれ〜! 負けるものかぁ…! ぐっ…」
風見「待て、一人だけでどこへ行く? その怪我では無理だ」
戒「あのモグラの化け物との決着をつける。手出しは無用だ…!」

戒は風見が止めるのも聞かず、自分一人だけで
ドリルモグラ2世の待つアジトへと先行する。

光平「風見さん、いくら言っても無理ですよ。あいつには通じやしないんです」
風見「…光平、お前からそんな言葉を聞くとは思わなかったぞ」
光平「え…?」
風見「お前と彩堂寺戒との間の事情は勿論知っている。
 だがどうして最初から信じようとしない?
 どうしてそんな風に決め付けてしまう?
 同じ人間の心を持っているなら、必ず分かり合えるはずだ。
 まずは体と体で正面から思い切りぶつかってみろ!」
光平「風見さん…」

風見志郎の言葉で目が覚めた光平は、急いで戒の後を追うのだった。

543ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2015/12/13(日) 20:01:23
そしてGショッカー基地の教会では、
いよいよドリルモグラ2世と優香の結婚式が
執り行われようとしていたが…。

シグフェル「その結婚、ちょっと待ったああっ!!!」

優香「シグフェル!? よかった、生きてたのね…(涙」
ドリルモグラ2世「バカなっ! どうやって助かったのだ!?」

V3「ハハハハハ!! それはこの私が助け出したのだ!
 ドリルモグラ、貴様のやり口は熟知しているからな!」

ドリルモグラ「おのれライダーV3めええっ!!」
アベル「人の恋路を邪魔するとは無粋な!
 お前たちブレイバーズはドリルモグラ2世の
 純粋な愛を否定するのか?」

V3「それが貴様らの言う愛か? そんなものは愛ではない!!」

ドリルモグラ2世「ぐぬぬぬっ…!」

V3「シグフェル、雑魚は私が引き受けた!
 お前は優香ちゃんを助け出せ!」
シグフェル「はい! そちらは頼みます!
 ――ザジロード、今日のところは共同戦線だ! 構わないな?」
ザジロード「いいだろう。貴様との決着は、あのモグラの化け物を
 先に片づけてからだ!」

果たしてシグフェルとザジロードは、Gショッカーのストーカー怪人たちを倒して
無事に沢渡優香を救う事が出来るのか!?

544ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2015/12/22(火) 12:04:38
<<クリスマスパニック(仮)>>

12月24日はクリスマスイブ。街はイルミネーションに彩られ、大変賑わい、
まさにクリスマスムード一色だった。ブレイバーズの拠点であるブレイバー
ベースでもブレイバーズでクリスマスパーティーを行おうと準備が行われていた。

ガンテツ「ジングルベ〜ル、ジングルベ〜ル鈴が〜鳴る〜♪今日のパーティーは
 楽しみじゃのう!」
三郎「ええ。全員参加という訳にはいきませんが、ブレイバーベースのクリスマス
 パーティーは豪華な食事や催しがあるみたいですね」
甲児「確かビンゴ大会の景品が、ブレイバーズのスポンサーになっている企業から
 提供だったな」
ボス「きっと、スゴイ景品が用意されている違いないぜ!」

レッドマフラー隊の隊員であるガンテツは歌を唄いながら、ワンセブンのパートナー
である南三郎やマジンガーZのパイロットである兜甲児、甲児の仲間ボスらと
クリスマスの飾り付けをしながら、パーティーについて話題にする。
ブレイバーベースのクリスマスパーティーは、天道総司をはじめとするブレイバーズ
きっての料理人達による豪華な食事や、破嵐財閥や旋風寺コンツェルンといった
主要スポンサーの提供による景品が手に入る催しが開かれるのであった。

◇ ◇ ◇ ◇

クルシメマスオルグ「クリスマスに浮かれる人間共め!」
レインディアサンタ「貴様達には悪夢のクリスマスをプレゼントだ!」
デーボ・ヤナサンタ「我々クリスマス怪人の力を見ろー!」

だが、街にオルグのクルシメマスオルグ、エヴォリアンのトリノイド第21号
レインディアサンタ、デーボス軍の怪人デーボ・ヤナサンタといったGショッカーに
属するクリスマス怪人がクリスマスで賑わっている街を襲いだす。

ジョーカー「ふふふふ、クリスマスを台無しにされた事で人間達から、良い
 バッドエナジーが手に入る事でしょう!行きなさい、アカンベエ!!」
ベール「友達や恋人もおらず、一人ぼっちでクリスマスを過ごす奴がいる
 みたいだなぁ。面白い、貴様らをジコチューにしてやる!」

さらにバッドエンド王国の幹部ジョーカーとジコチューの幹部ベールは
それぞれクリスマスを台無しにされて悲しむ人々の放つバッドエナジーを
得る為、クリスマスを1人寂しく過ごして他人を羨む人々をジコチューに
変える為、クルシメマスオルグ達に協力してアカンベエやジコチューを
暴れさせる。

果たして、ブレイバーズはクリスマスを取り戻せるのか!

545ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2015/12/29(火) 16:56:40
>>544追加シーン

夕方。パーティーの準備も済み、いよいよブレイバーズによるクリスマスパーティーが始まる。
会場となる場所はGGGや勇者特急隊の勇者ロボの様な巨大サイズのメンバーでも参加
できるように格納庫で行われる。格納庫にはブレイバーズに所属する多くのメンバーが集まっていた。

エルファ「それでは、御集りのブレイバーズの皆様!これよりクリスマスパーティーを始めます!
 まずは佐原博士から乾杯のご挨拶がありますので、お手元のグラスをお取り下さい」

エルファに言われ、パーティーに参加するブレイバーズの面々はグラスを手に取る。そして設けられた
壇上に佐原博士が立つ。

佐原博士「諸君。今日は日頃の戦いを忘れ、大いにパーティーを楽しんでくれ。では、乾杯!」
ブレイバーズ一同「カンパーイ!!」

壇上に立った佐原博士は手短に挨拶を済ませ、乾杯をする。そして参加しているメンバーも
 乾杯をしてクリスマスパーティーは始まった。

ヨーコ「モグモグ・・・・このクリスマスケーキ美味しいわね!」
うさぎ「こっちのケーキも最高!」

ゴーバスターズの宇佐美ヨーコとセーラームーンこと月野うさぎは
テーブルの上にあるクリスマスケーキを食べて絶賛する。

リュウジ「そっちのケーキは確か、鴻上ファウンデーションの鴻上会長が
 作ったケーキだね。こっちのケーキは誰が作ったんだろう?」
???「ホホホ、ワテクシのケーキをお褒めいただきありがとうございます!」
ヨーコ&うさぎ「ぶほぉ!!」

リュウジは鴻上会長がクリスマスケーキを作った事をヨーコ達に話すが、
もう一品のケーキが誰が作ったのか疑問に思っていると、いかつい恰好で
スキンヘッドの男(?)が現れ、突然の登場にヨーコとうさぎは食べていた
ケーキを吹き出しそうになる。

奏「もしかして、有名なパティシエの凰蓮さんですか!?」
響「知っているの?奏」
奏「『シャルモン』っていう人気の洋菓子店の店長さんで、フランスの
 有名な大会を優勝する程、高い実力を持ったパティシエよ」
凰蓮「あら、あなたが噂のプリキュアの女の子ね!ワテクシの事を
 知っていてくれるなんて光栄だわ」

スイートプリキュアの1人、キュアリズムこと南野奏は実家がケーキショップで
自身もパティシエを目指している事から、現れた人物が、有名なパティシエ
である凰蓮・ピエール・アルフォンゾである事を知っていた。凰蓮は弟子の
城乃内秀保と共にクリスマスケーキを提供しにパーティーに参加したのであった。

奏「このケーキ、どういうレシピなんだろう・・・・?」
凰蓮「あら、レシピが気になるかしら?よかったら、今度教えてあげてもいいわよ」
奏「本当ですか!ありがとうございます」

ケーキ作りという共通点から、奏と凰蓮はケーキ談義で会話が弾むのであった。

木更「何で、アンタがここにいるのよ!」
未織「あら?ウチもブレイバーズのスポンサーの1人や。パーティーに参加してもおかしくはない。
 里見ちゃん、向こうに美味しい料理があるから一緒に食べましょ!」
蓮太郎「お、おい!」
木更「ちょっと!蓮太郎君は私と食べるのよ!」
延珠「ム!ズルいぞ。蓮太郎は私と食べるのだ!」
ティナ「お兄さん、私とケーキ食べませんか?」
蓮太郎「・・・・勘弁してくれ」

パーティーに参加しに来た蓮太郎達だが、ブレイバーズのスポンサーとなった
司馬未織も参加しに来ており、天敵の登場に木更は不満を漏らす。そして
蓮太郎を独占しようと未織が連れて行こうとするので、木更や延珠、ティナは
蓮太郎の取り合いが起こるのであった。

ボス「くそ〜、あんなカワイイ女の子に囲まれて羨ましいぜ!」
ヌケ「俺達、何時になったら彼女が出来るんだろ・・・・」
ムチャ「腹いっぱい食べて、忘れましょ!ボス」

蓮太郎が木更達に囲まれている姿を見て、女子にモテずにいる
ボス達は、その姿を羨む。

546ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2015/12/30(水) 18:29:55
>>546の続き

護「氷竜達、パーティー楽しんでる?」
氷竜「はい。ワンセブン達とパーティーを楽しんでいる所です」
三郎「ワンセブンもワンエイトも楽しんでいるようだね」
ワンエイト「アア。彼等ト盛リ上ガッテイタ所ダ」

氷竜達勇者ロボやワンセブンにワンエイト、バディロイドなどの
ロボットが集まっている所に、GGGの隊員である護やワンセブンの
パートナーである南三郎らがやって来る。ワンセブンとワンエイトは
勇者ロボと比べてサイズが大きいので後ろの方にいた。

ヒロム「こちらもロボット同士で盛り上がっているようだな」
ニック「ああ。普段一緒に戦っているが、こうして話すっていうのも
 中々ないからな。楽しくし・・・・・」
J「皆、エネトロンの缶はちゃんと片づけるんだぞ!」
ニック「被るなよ!」

ニックもエネトロンを飲みながら、他のロボット達とパーティーを楽しんでいる事を
パートナーのヒロムに話そうとしたが、Jことビート・J・スタッグが会話に割り込んで
きたので、ニックはツッコミをいれる。

ブラックガイン「これがクリスマスパーティーか・・・・・」
ガイン「ブラックはクリスマスが初めてだったな。ああいったパーティーを楽しむ
 皆の笑顔を守っていきたいものだな」
ブラックガイン「そうだな・・・・」

ガインの超AIをコピーして生まれたブラックガインは初めてのクリスマスパーティーを
迎え、パーティーを楽しむブレイバーズのメンバーの笑顔に感動していた。
「兄」であるガインは、この笑顔を守りたいとブラックガインと改めて誓う。

テレビの司会者『さぁ、始まりました◯◯◯◯(番組名)クリスマススペシャル!
 オープニングを飾るのはANGELとTHEHEARTSによるコラボをどーぞ!」
イサミ「あっ!銀牙さん達の曲だ」
ソウジ「ライディーン戦士の皆さんや真琴さん達は今夜、この歌番組に出演するんだったね」

会場に設けられた巨大なモニターに、今夜歌番組に出演するANGELや剣崎真琴らの姿が映り、
ANGELの歌が流れ出す。イサミなど、その歌を聴くのであった。

マイク「う〜、マイクも歌いたいもんね〜!」
栄人「歌か・・・・俺も久しぶりに歌うか!」
忍「俺も、久しぶりにギターをやぁぁってやるぜ!」
ドクター・ウェスト「ギターならば、我輩も負けていられないのであ〜る!」
キッド「なら、セッションするか?」

テレビから流れる歌を聴いて、ロックが好きなマイク・サウンダース13世や
一時的にボーカリストだった狼座の聖闘士、栄人。ギタリストでもある
藤原忍やドクター・ウェスト、ブラスター・キッドは歌やギターを演奏したくなるのであった。

エルファ「会場に御集まりの皆さん!これよりビンゴ大会が始まりますので
 集まって下さい」

パーティーを楽しんでいた面々は、エルファからビンゴ大会が始まる事を告げられ、
エルファのいる所まで集まるのであった。

547ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/01/02(土) 18:31:30
>>546の続き。

クルツ「さぁ〜て、本日のメインイベントのビンゴ大会の時間だ!
 ここからはエルファに代わって、この俺クルツ・ウェーバーが
 仕切らせてもらうぜ!」
マオ「早くやれ〜!ヘボ司会者!」
ミサト「そうだそうだ!」
シンジ「あの2人、もう出来上がっている・・・・・(汗」

エルファに代わり、クルツがビンゴ大会の司会進行を行う。酒を飲んで
既に酔っているマオとミサトの様子にシンジは呆れる。

クルツ「まずは豪華賞品の紹介をしていくぜ。第5位は四葉ありす嬢からの提供、
 ファンシーなぬいぐるみだ!」
ありす「当たった方は可愛がってあげて下さいね」ニコッ

ありすが賞品として提供したのは、可愛らしいファンシーなぬいぐるみだった。

舞亜「(かわいい・・・・///)」
陽「欲しいのか?」
舞亜「いや、別に私は・・・・」
陽「俺が取ってやる」
舞亜「・・・・ありがとう///」

アーシア「・・・・・」
一誠「アーシアもぬいぐるみが欲しいのか?なら俺が当ててプレゼントするよ」
アーシア「ありがとうございます、一誠さん!」
リアス「あら、私達にはプレゼントは無いのかしら?」
朱乃「妬けちゃいますわ」
小猫「・・・・・ズルいです、先輩」
一誠「あ、いや!そういう訳じゃ・・・・・」
リアス「ふふ、冗談よ♪」
ゼノヴィア「アーシアは大切な家族だ。私達も当てたらアーシアにプレゼントするよ」
アーシア「ありがとうございます。皆さん!」

恋人や大切な人にプレゼントしようと、陽や一誠は張り切る。
続いて発表された第4位の賞品は、中川グループの御曹司で
警察官の中川からの提供で、彼のコレクションしているスポーツカーだった。

駆流「おお、カッコいいじゃん!」
真吾「あの車に乗って、レースに出場してみたいな」

選ばれしドライバーの1人である轟駆流やバイオマンのグリーンツーこと
高杉真吾といった車好きの面々は興味を持つ。

クルツ「次は万丈からの提供で、この【ナイトフューリーの爪】だ!」
五飛「ムッ!あれは・・・・・」
デュオ「知っているのかよ、五飛!」
ドモン「その昔、ヴァイキングの英雄が従えていたというドラゴンの爪・・・・・」
ダイゴ「それを手にした奴は皆から勇者として湛えられるって親父から聞いた事があるぜ!」
剣持「ここでお目にかかる事が出来るとは・・・・」

ブレイバーズの中でも屈強なメンバーは万丈が用意した賞品に、先程のスポーツカーとは
別に盛り上がっていた。

クルツ「んじゃ、次はクライン・サンドマンからの提供だ!2位になった奴は
 サンドマンの所で経営している温泉、「愚裸美温泉」に宿泊できるぜ」
サンドマン「ブレイバーズの戦士諸君、戦いの日々の疲れを是非、癒してくれたまえ」

ブレイバーズのスポンサーの1人でもあるクライン・サンドマンは自身が所持している
温泉旅館を提供する。

虎徹「温泉かぁ・・・・・温泉に浸かりながら一杯とか最高だな!」
獅子王「それいいな!おい、天晴。温泉を当ててオレを連れてけ!」
天晴「応、オレに任せろ!」
喜美「温泉といえば、美肌ね!」
春麗「絶対、当てなくちゃ!」

温泉の話を聞いて、虎徹や獅子王の様な中年メンバーや葵・喜美や
春麗など美容を気にする女性メンバーは興味を示す。

クルツ「そんじゃいよいよ1位の発表だ!1位の賞品は、この日の為に
 このフードロイド、バーガミールを使って撮影したブレイバーズ女子
 メンバーの機密写真集だ!!」
一誠「うぉぉぉぉぉぉぉおおお!!!」
ボス「機密写真って何が機密なんだ!??」
トーリ「そりゃ、やっぱり色んな所が機密なんだろ」ヘラヘラ

クルツが発表した1位の賞品に、ブレイバーズの男性メンバーから
雄叫びに近い歓声が上がる。実はクルツはこの日の為にフォーゼの
サポートメカであるフードロイド、バーガミールを借りてこっそり女性
メンバーの写真を撮影したのであった。

茉子「私達の写真を見せる訳にはいかないわね」
モネ「絶対、1位を当てなきゃ!」

自分達の恥ずかしい写真を見せる訳にはいかないと女性メンバー達も
俄然やる気を出すのであった。

〜その後のオチ〜

その後、ビンゴで1位になった者が現れるが、Gショッカーが街で暴れて
ブレイバーズが出動。機密写真を手に入れるが、写真には男性メンバーの
あられのない姿を収めた写真だった。実はこうなる事を予想して、あらかじめ
バーガミールに写真を入れ替えさせたのであった。1位になった人物は
ガックリする・・・・というオチを予定。

548ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/02(土) 19:20:30
【オリジナルキャラクター案】

○吉村 遥香(よしむら はるか)

外見:ttp://www.geocities.jp/oa002843/gallerymisiyou.html
上記URL先の一番下から3番目、左から3番目。

イメージキャラクターボイス:ココナラで出品登録しているネット声優さんに依頼予定。

プロフィール:破嵐財閥などの支援により事業再開したブルーリサーチの見習いアルバイト調査員。
ブルースワットの協力者であり現社長秘書である麻生すみれ(スミレ)の大学の後輩で、19歳の女子大生。
社長である広瀬 剛(シグ)の正体とその経歴、昔のブルースワットとスペースマフィアの戦いの事情については、
過去のある出来事(Gショッカーに襲われたところをシグに助けられた)がきっかけで知っている。
ブルーリサーチに誘われて働くようになった経緯も同様である。

ブルースワットが最初に戦っていた当時のスミレとよく似ていて、先走りとおっちょこちょいの性格で、
シグやブレイバーズのヒーローたちの足を引っ張ってしまうところもあるが、一応これでも優秀な調査員。
しかし、まだ見習い調査員に危険な仕事は任せられぬと言われ、簡単な仕事しか回してもらえないために
本人は少々不満気味である…。

シグの息子ザジとも仲良しで、よく社長のシグや社長秘書のスミレの目を盗んで、
内緒で彼を一緒に極秘調査活動に連れ出している。

大学に入ってからはやめてしまったものの、実は高校時代は女子柔道部の所属で、
都大会や関東大会での優勝経験もアリ。油断さえしなければ、ショッカー戦闘員程度の
相手であれば余裕で返り討ちにする事も可能(しかし結局油断してしまい、敵に捕まって
人質にされてしまうのは毎回お約束のパターン)。また宇佐美 星児(セイジ)ほどではないが、
コンピューターの扱いにもそこそこ長けている。

鳴海 翔(ショウ)と美杉 沙羅(サラ)については、直接の面識はまだ今の時点ではないが
大方の話はシグたちから聞いており、憧れを抱いている。

『闘争の系統』設定資料集(まとめサイト)にて、
ココナラのネット声優さんに音声による台詞を収録してもらった上で、
「吉村ハルカの報告リポート!」と題して、ナレーションの形で
『闘争の系統』オリジナルキャラクターたちの紹介や、
暗躍する各勢力の近況分析報告などをアップする事を検討中。

549ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/05(火) 09:53:10
≪東京陥落編-1(仮)≫

今日は、マシンガルーダの定期的なメンテナンスの日である。
ダイナピンクこと立花レイが、朝倉家まで機体を引き取りに来た。
マシンガルーダのコンピューターには、立花レイが開発した
動物語の翻訳機能も搭載されていたからである。

レイ「それじゃあ光平くん、マシンガルーダは暫く預かるわね」
マシンガルーダ「では光平、行ってきます」
光平「ああ、ガルも気をつけてな」
慎哉「しばらくの間だけとはいえ、なんか寂しくなるな…」
くらのすけ「わんわん!!」

こうしてマシンガルーダはブレイバーズの車両整備基地へと
数日間の予定で引き取られて行ったのだが、その様子をスパイメカを使い、
地底のグランギズモの指令室から確認している者がいた。
ジャシンカ帝国のカー将軍である。

カー「これで相棒のいないシグフェルの戦力は、ここ数日の間だけ大幅にダウンする。
 この時を待っていたのだ!」

ジャシンカと同盟を結ぶ不知火族と邪魔大王国が九州にて一斉蜂起し、
ブレイバーズの注意が九州に向けられている隙をついて、
ジャシンカ帝国は海防大学付属高校を襲撃して占拠するという
学園ジャック事件を起こす。大勢の生徒や教職員が人質となった。

サイシンカ「動くな牧村光平!」
コウモリシンカ「もしおかしな真似をすれば、学校中に仕掛けた爆弾の
 起爆スイッチを押すぞ!」
光平「くっ…!」

囚われの身となった光平は、外部からもよく見えるよう
校舎屋上に高く掲げられた十字架に磔にされてしまった。
ブレイバーズへの威嚇と牽制が目的である。

三葉虫シンカ「どうだ天凰輝シグフェル! わざわざお前のために
 特注して拵えてやった磔柱の居心地は?」
バクシンカ「そこでブレイバーズの最後を、しかと見物しているがいい!」
光平「ブレイバーズがお前たちなんかに負けるもんか!!」

カー将軍の目論見通り、最大の難敵シグフェルの動きは
これで完全に封じられたのだった。

550ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/05(火) 09:53:51
やがて東京はジャシンカ帝国の手に落ちてしまう。東京に入城を果たした
若き帝王メギドは、一般市民の女性をレイプしようとしていたシッポ兵を見つけるや、
即座に問答無用で一刀両断に切り捨てる!

シッポ兵A「ギャアアッ――!! メギド様…なぜ…っ?」
メギド「愚か者! 我がジャシンカ帝国は神聖にして名誉ある軍隊である!
 そのジャシンカの誇りを泥で汚そうとする者は許さん!」
キメラ「皆の者もよく聞きなさい! 一般市民への強姦や略奪は特に禁じます!
 これに背く者は帝王メギドの名において反逆の罪にて処刑される事になるでしょう!」

自軍への綱紀粛正を厳しく引き締めた帝王メギドは
次に「興味がある」と言って、磔の牧村光平と対面する。

光平「俺はどうなってもいい。でも学校のみんなは解放してくれ」

この光平の態度に感服したメギドは、すぐに他の人質たちを全員解放した。

メギド「牧村光平との約束により、現時刻をもってお前たちは全員解放される。
 生命は保障しよう! どこへでも好きなところへ行くがよい!」

優香「いやっ! 光平くん一人だけを置いてなんか行けない!」
佳代「バカッ! あたしだって悔しいよ! でもあたしたちが
 ここに残ったってどうすることも出来ないじゃないか!」
慎哉「沢渡、ここは錦織の言うとおりだ…」
紗希「行きましょう沢渡さん、ここを出ればきっとチャンスも出て来るわ」
雄大「待っててください光平先輩! 必ず助けに戻りますから!」

こうして高校の敷地内から、生徒や教職員の姿は一人もいなくなった…。

メギド「カー将軍、俺は甘いと思うか?」
カー「いえ、これでよろしゅうございます。被征服民どもに
 新たな支配者の度量をお示しになられました。それに、
 これで数匹の鼠どもを泳がせることにも繋がりますゆえ」
メギド「後の作戦は任せたぞ!」
カー「御意!」

光平の仲間たちは、自由の身になれば必ず都内に潜伏している
ブレイバーズと連絡を取ろうとするに違いない。そこを尾行して
現場を抑え、一気に敵を一網打尽にしようと企むカー将軍の策であった。
果たしてジャシンカに占領された首都・東京の運命や如何に!?


***サラジア共和国駐日大使館***

サラジアの国籍と外交官特権を取得し、「外交顧問」の肩書きで
大使館の敷地内に匿われている、日本の元国家防衛局長官・真影壮一。

真影「ジャシンカもなかなかやるではないか」
書記官「直ちに東京を掌握したジャシンカの新政権を
 我が国としても承認する声明を発表しましょうか?」
真影「それはまだ早い。もうしばらく様子を見て、
 ブレイバーズとジャシンカのどちらが最終的に勝つか
 見極めてからでも遅くはないだろう。今はそれよりも――」

真影の手には、北上紗希の姿が映った一枚の写真が握られている。

真影「今のこの混乱時こそ、アルハザード閣下が抹殺したがっている
 この少女の息の根を止める絶好の機会だとは思わないかね?」

本人の知らないところで、北上紗希にも魔の手が伸びようとしていた…!

551ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/05(火) 10:02:13
≪吉村ハルカの追跡リポート!(第1回)仮原稿≫

初めまして! 私は吉村遥香、19歳の女子大生です。
「吉村ハルカの追跡リポート!」記念すべき第1回目は
皆さんに、私がアルバイトで勤めている情報調査会社・
ブルーリサーチについてご説明しますね。

創業当時のブルーリサーチは「よろず相談オフィス」として
小さな事務所でスタートしたそうなんですけど、あまり儲からずに
経営状態は常に火の車だったんですって。でも今では破嵐財閥や
四葉財閥など大手のスポンサーが幾つもついて急成長!
東京湾に建設された都市「メガロシティ」の中央に聳える
メガロビルの一画に広いオフィスを構え、私を含めた300人近い
調査人員を抱えるまでになっているんですよ♪
ここだけの話…ウチの広瀬社長、実は正体は異星人なんです。
社長秘書で私の大学の先輩でもある麻生すみれさんや
他の仲間たちと一緒に、過去に地球を侵略しに来た
悪いエイリアンと戦っていたんですって。私もそれを知った時は
驚いたけれど、そのお話については、またいつか別の機会に
したいと思います。

ブルーリサーチは地球を守るヒーローたちの防衛組織ブレイバーズ
の協力企業として、今日もまた、平和を脅かす悪の組織の動向を
常に追っているのです!

552ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/06(水) 11:08:42
≪軍師官兵衛、ジャシンカ帝国に仕官す≫

来たるべき東京大侵攻作戦に備え、地底人、地上人を問わず
武芸を誇る猛者たちを各地から傭兵として募っている有尾人一族ジャシンカ帝国。
今日も若き帝王メギドが直々に、傭兵たちの腕を見るため御前試合が開かれていた。

傭兵A「たぁーっ!!」
官兵衛「ふんっ!!」

史実の筑前福岡藩の祖・黒田孝高(如水)と同じ姓名を持ち、
『戦国BASARA』の世界から時空を超えてやって来た戦国武将・黒田官兵衛。
帝王メギドの御前にて木刀で相手と戦っている。

傭兵A「チッ…引き分けか」
官兵衛「いや、小生の勝ちだ」
傭兵A「何を言うか!?」
官兵衛「今の勝負、真剣ならばお主が先に斬られておる」
傭兵A「ならば真剣にて今一度勝負だ!」
官兵衛「メギド陛下のお許しがあればな」

メギド「構わぬぞ。面白い。やってみよ!」

試合進行係のシッポ兵たちが、それぞれに木刀と交換で真剣を手渡そうとするが、
官兵衛は「小生はこれでいい」と言って拒否し、手枷の先についている鉄球で充分だという。

傭兵A「ははは、お主、その鉄の球で戦おうと言うのか!?」
官兵衛「そういうお主こそ、この地底では戦争好きで聞こえたバガール族を名乗っているそうだが、
 その刀の構えはまさしく天童式抜刀術。察するに…地底人に成り済ました裏天童の密偵か?」
傭兵A「――Σ(゚д゚lll)!? うりゃああああああ!!!!!!!!!」

官兵衛の言葉に一瞬動揺を見せた相手は、
すぐさま口を封じようと有無を言わさず斬りかかってきたが、
官兵衛が力技で振り回した鉄球で一撃のもとに顔面を叩き潰された。

傭兵A「ぐぎゃああっっ――!!」

顔が血まみれとなって潰れた相手の無残の死体から衣服の襟もとを破いて、
官兵衛は密かに縫い付けてあった天童からの指令書を見つけ出す。

官兵衛「やはり睨んだ通り、天童の手の者。
 探索の指令が詳しくこの手紙の中に書いてござる」

官兵衛から天童の間者が隠し持っていた指令書を受け取り、
メギドはその記された内容にざっと目を通す。

メギド「フフフッ…キメラ、それにカー将軍。
 どうやらよい拾い者を見つける事ができたようだぞ」
キメラ「はい」( ̄ー ̄)ニヤリ
カー「そのようで…」( ̄ー ̄)ニヤリ
メギド「黒田官兵衛とやら、気に入ったぞ! 我の元に仕えよ」
官兵衛「ハハッ!」

こうして黒田官兵衛は帝王メギドの配下となった。

553ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/01/13(水) 15:07:42
>>552の続き。

メギドの配下となった官兵衛は、メギドから女王キメラと共に九州へ
行くように命じられた後、用意された部屋に案内される。もっとも、
官兵衛には巨大な鉄球が付いた手枷が着けられている為、元々は
牢屋だった部屋を急遽、改造した部屋だった。

官兵衛「ふっふっふ・・・・やったぞ!小生にもツキが巡って来たぞぉぉぉ!!」

部屋に入り、1人になった官兵衛は大きく叫んだ。官兵衛は優れた軍師であるものの
生まれつき不運の星の下にいるせいか、やる事なす事、裏目に出てしまい失敗続きだった。
(付け加えて、口の悪さとうっかり屋な所も失敗の原因でもある)

官兵衛「思えば、小生も妙な場所へ来ちまったもんだ・・・・・・」

官兵衛はこれまでの事を思い返す。

――それは、黄泉還り現象や時空クレバスの発生が始まった頃。元の
世界で官兵衛は自身に付けられた手枷を外す鍵を探して、西から東へ
探し回っていた所、気が付けば見た事も無い巨大な建物ばかりの土地へと
来てしまっていた。その土地こそ、現在の地球である。

官兵衛「一体、此処は何処だ・・・・?」
警察官「おい、そこの君!その両腕についている手枷は何だ!?まさか、
 刑務所から脱獄したとかじゃないだろうな」
官兵衛「い、いや・・・・小生は決して怪しい者では(汗」
警察官「言い訳は後で聞く!とにかく、そこの交番に来てもらうよ」
官兵衛「な、何故じゃああああ!!」

通りかかった警察官に不審者として、交番に連れてかれそうになった
官兵衛は、その場を逃げ出す。しかし重い鉄球を引きずっているので
動きが遅い。何より目立つ格好をしているので、すぐに追手が来てしまう。

官兵衛「何とか逃げなければ――ん?」
アバレンジャー「ダイノボンバー!」
バクダンデライオン「グワァァアアア!!」ドカーン
官兵衛「何故じゃああああああ!!!」

逃げていた所、偶々アバレンジャーとエヴォリアンのトリノイド、
バクダンデライオンとの戦闘に出くわしてしまい、丁度必殺技を
ぶつけた所なので、その衝撃により官兵衛は吹っ飛んでしまう。
吹っ飛んだ官兵衛は、ある屋敷の庭に落ちてしまう。

官兵衛「イテテ・・・・・ヒドイ目に遭った」
使用人A「貴様、ここが天童菊之丞閣下の屋敷と知っての狼藉か!」
使用人B「生きては返さんぞ!!」
官兵衛「だぁぁぁ、刀なんぞ向けおってあぶないだろうが!

吹っ飛んだ先は、何と天童菊之丞の屋敷の庭で、屋敷の使用人達は
天童流抜刀術で庭に落ちた官兵衛に斬りかかる。官兵衛は斬られまいと
鉄球を地面に置いて両手で何回も打ち付けて周囲に衝撃波を起こす技
“厄当り”で衝撃波を起こして使用人達を怯ませた隙に、その場を何とか
逃げ出す。しかし、その後運悪く川へと落ちてしまい、重い鉄球によって、
川の底へと沈んでしまう。

官兵衛「ブハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・死ぬかと思った」

しかし、根性で下水道の入り口に辿り着いた官兵衛は、鉄球を
引きずりながら下水道の中を彷徨う。その後、官兵衛は下水道を
彷徨っている内にジャシンカ帝国のシッポ兵に連行され、労働に従事。
やがて官兵衛は口は悪いものの、元の世界では部下に慕われていた為か
他の労働者と打ち解け、この世界について教えてもらう。(その過程で、
天童の屋敷で、使用人達が使った剣術が天童流抜刀術という事を知る)

官兵衛「(ここにいる奴らは、小生と同じ薄暗い地下よりも、あの地上を
 目指すばかりかもしれない・・・・・)」

他の労働者やジャシンカのシッポ兵らと、長く一緒にいる内に、そう思える
様になった官兵衛はメギドが東京大侵攻作戦に備えて兵力を集めている
話を聞き、自身の野望の為にも御前試合に参加し、今に至るのであった。

官兵衛「小生は今度こそ掴むぞ、あの天窓の箒星を!」

1人改めて決意した官兵衛は、後日キメラの部隊に従軍して
九州へ向かうのであった。

554ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/19(火) 16:00:17
≪シグフェル、新たなる戦いの始まり-1≫

***サラジア共和国・副大統領官邸***

謎のヒーロー・シグフェルの正体は牧村光平であった。
Gショッカーが掴んだこの情報は、
直ちにサラジア共和国のアフマド・アルハザード副大統領の下へも打電された。

アルハザード「牧村光平…。
 まさか…いや、名前からして間違いない…。
 うむ…やはりそうだ…!」

ネロス帝国から送られてきたシグフェルの資料を持つアルハザードの手は、
わなわなと震えているのであった。

秘書N「牧村光平、17歳。
 東京の海防大学付属高校に在籍している学生です」
秘書R「彼の両親は幼い頃にサラジアで死亡しており、
 現在は東京都内の朝倉家という民間人の家庭に身を寄せているようです」
アルハザード「その両親が問題なのだ!
 エゴスのホウタイ怪人が調べ上げたというこの資料によれば、
 奴の父親はあの牧村陽一郎ではないか」
秘書N「10年ほど前、中近東方面で活動していた日本の外交官ですね」
秘書R「ご存じなのですか? 副大統領」
アルハザード「うむ。奴はちょっとした有名人でな…。
 もう20年近く前の事だが、光一郎は赴任先のアルジェで
 石油王アルシャード一族の娘と恋に落ち、
 そのまま駆け落ちしてしまったそうだ。
 お前達はまだ子供だったので知らんだろうが、
 アルシャードは激怒して日本への石油の輸出を止めるとまで言い出し、
 それはもう大騒ぎになったものよ」
秘書R「そのような事が…」
アルハザード「結局、何とか事は穏便に収まったが、
 日本の外務省を揺るがす一大スキャンダルだったゆえ、
 政府はこの件を一切シークレット扱いにしておる。
 噂によれば、駆け落ちした二人の間には息子が生まれたとの事だが、
 どこでどうしているのか、知る者は今まで誰もいなかった…」
秘書N「その息子こそが、この牧村光平…」

しばらく押し黙っていたアルハザードは、
顔に噴き出す冷や汗をハンカチで拭うと、呟くように言った。

アルハザード「…殺さねばならん」
秘書N「はっ…?」
アルハザード「牧村陽一郎の息子は抹殺せねばならん。
 万が一にも奴が父親からあの秘密を聞かされていれば…。
 この私にとって一大事となる」
秘書R「…?」
アルハザード「もたもたしている暇はない。
 一刻も早く牧村光平をこの世から葬り去るのだ!」
秘書N・R「…! かしこまりました!」

555ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/19(火) 16:01:22
***日本・東京メガロシティ 海防大学付属高校テニスコート***

放課後の部活練習時間……。
だが今日はいつもとは違い、テニス部のコートに
牧村光平の姿はない。

優香「光平くん、今日も学校お休みなのね…」
慎哉「あのバカッ…」

陸上ウェア姿の沢渡優香が、テニスコートのフェンス越しに
テニスウェア姿の朝倉慎哉と話をしている。
慎哉は、光平がブレイバーズに加わった事に
まだ納得していない様子である。

優香「光平くんがブレイバーズに行ったこと、まだ怒ってるの?」
慎哉「そんなんじゃねーよ……」
優香「熟慮の末に光平くん自身が決めた事だもん…。
 私たちもその判断を尊重してあげようよ」
慎哉「………」


***ブレイバーベース・バトルシュミレーションルーム***

エルファ「これよりシュミレーションスキャンを開始します。
 準備はいいですか?」
シグフェル「ああ、やってくれ!」

ブレイバーベースのナビゲータービジョンロイド・エルファの開始の合図と共に、
何もない荒野の中央に一人立つシグフェルを狙って、無数の訓練用球体型バトルポットが
浮遊しながら群れを成し、次々と猛スピードでビーム攻撃を仕掛けて来る。

シグフェル「……!!」

シグフェルは瞬速で頭上に飛翔し、高速で接近してくるバトルポットたちをかわしつつ
無駄のない動きで、炎の手刀を用いて片っ端からバトルポットを切り裂いて戦闘不能にしていく。
超人機メタルダーの必殺技「レーザーアーム」を参考にして編み出した攻撃技「フレイムアーム」だ。

さらにシグフェルは、残ったバトルポットを谷間へと巧妙に誘導し、
そこに敵機が集中してきたところで両手で印を結び、
胸部の辺りより超強力な熱光線を発射した。

シグフェル「――ヴァジェト・レイ!!!!!!」

残っていたバトルポットは、これで全て全滅した。広範囲に跨る敵に対しては有効な破壊光線技だ。
古代エジプトの蛇の女神「ヴァジェト(Vaget)」が悪を焼き尽くすために用いたと伝えられる
燃えさかる炎にちなんで、この技は「ヴァジェト・レイ」と名付けられた。

シグフェル「――!?」

訓練用MA「グゴゴゴォ…!!」

間髪入れずに新たな敵の気配に気づいたシグフェル。背後に振り替えると、
そこには全長60メートルはあろうかという巨大モビルアーマーが立ちはだかっていた。
モビルアーマーはシグフェルめがけてメガ粒子砲を連射してくる。
まるで虚空を舞うように、容赦のない敵の攻撃を回避し続けるシグフェルは、
右腕を天高く掲げて叫ぶ!

シグフェル「フレアセイバー!!」

シグフェルの右手の拳が炎に包まれ、プレシャスの剣フレアセイバーが掌の中で具現化する。
戦闘力が急激に上昇したシグフェルは、真上から一刀両断でモビルアーマーを
真っ二つに切り裂いた。轟音と共に爆発し崩れ落ちるモビルアーマー。

556ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/19(火) 16:02:26
ガラス越しにシュミレーションルームでのシグフェルの戦闘能力解析作業の
様子を見守っているブレイバーベース科学陣の面々。

四ッ谷「凄まじいまでの戦闘能力じゃな」
ギルモア「これでシグフェルの持つ全スキル及び
 スペックに関する解析は問題なく終了じゃ」
佐原「だが問題は次だ…」

ブレイバーベースでは、光平本人の同意も得た上で、
血液や毛髪の採取、遺伝子の分析、CTスキャンによる体内画像の解析に至るまで、
医療スタッフによるシグフェルの身体の分析作業が開始された。
これは光平本人も元から望んでいた事であった。
しかしブレイバーズの誇る宇宙最先端の医学と科学技術力を持ってしても、
超生命体としてのシグフェルの肉体の秘密に迫る事は困難を極めた。

光平「…つまり、どういう事なんですか?」
ウルシェード「お前さんの体は原子レベルの段階で
 ナノマシンと置き換えられとる。信じ難いことじゃが、
 こんな技術は地球上は勿論、宇宙のどこの星にだって
 まだ存在しない」
豪「こんなことを言われるときっと不快に思うだろうけど、
 君の肉体はナノマシンが神経組織を伝って全身の細胞に侵食していて、
 まさに戦うための生体兵器というべき存在に進化しているんだ」
光平「生体…兵器……」

基地内の診察室で、光平はドクター・ウルシェードと尾村豪から
分析結果の説明を受けていた。予感していた事とは言え、
「生体兵器」という言葉に光平は少なからずショックを受ける。

佐原「光平君、落ち着いて聞いてほしい。
 残念ながら今の我々の科学力では、
 君の肉体を元に戻す事は不可能だ。
 お役にたてず申し訳ない…」
光平「いえ、気にしないでください。
 ショックじゃないと言えば嘘になりますけど、
 これでスッキリしました」
豪「光平君…」
光平「実の事を言えば、もうこの身体の事は諦めてたんです。
 だけど俺はここに来て、俺と同じように自分の意思に反して
 普通の人間とは違う力を身につけてしまった人たちが
 他にも大勢いる事を知りました。そしてその人たちはみんな、
 事情や経緯はどうあれ、その力を世の中のよいことのために
 役立てようと前向きに頑張っています…。俺もそんな人たちに
 少しでも近づければ…」

ブレイバーズにとって思惑が外れた点は、謎の怪物群「イーバ」の正体について、
シグフェルから何か有力な情報を得られるのではと期待しながら、
実際はシグフェル=牧村光平自身もイーバについてはほとんど何も知っておらず、
具体的な証言や情報の類が全く得られなかった事である。

しかし、光平をシグフェルに改造したと思われる東条寺理乃が、
イーバとも何らかの関係を持っている可能性が高い。
そちらの方は警察機関の方で継続して追跡・捜査が行われるだろう。

光平をシグフェルへと変えた謎の人体実験による生命改造技術…。
エゴスのホウタイ怪人は光平に「改造神(ゴッドサイボーグ)」と呼んでいたが、
果たしてどのような関係があるのであろうか…?

557凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/01/20(水) 17:50:05
≪メルヴィオンの沙也可一揆≫

黄泉がえってサラジア軍の将となったブリューヌ王国のザイアン・テナルディエは、
雑賀孫市らの雑賀衆を配下に従え、メルヴィオン聖王国の領土を次々と征服していた。
ある日、辺境のとある小さな村を発見したザイアンらは、
そこも占領して支配下に収めようとするが…。

孫市「…慶次! どうしてここに?」
慶次「ありゃ、孫市じゃねえか。奇遇だねえ。
 それとも、運命かい?」

ザイアンと共に村へ乗り込んだ孫市は、そこに知己の前田慶次がいるのを見て驚く。
慶次は家来になったアオイ人のセイキチを連れて旅をしているうちに、
この村に辿り着いて宿を借りているところだった。

ザイアン「おお、この村には随分かわいい娘がいるじゃねえか。
 税のおまけに、その娘を俺様に献上してもらおうか」
慶次「嫌だと言ったらどうする?」
ザイアン「この村を丸焼きにしてやるよ」
慶次「なあ孫市、お前はこんなゲス野郎の言いなりなのかよ」
孫市「我らは定められた契約に従って戦う。それだけだ」
慶次「本当にそれでいいのか?」
孫市「………」
ザイアン「三日の猶予をくれてやる。
 それまでに返事を決めてもらおうか」

まだ年端も行かない村娘を差し出せ、拒否すれば滅ぼすぞと脅されて村は騒然。
村人達は集まって夜通し対策を話し合うがなかなか良い意見が出ない。
その時、端で話を聞いていた慶次が口を挟んだ。

慶次「さっきから黙って聞いてりゃ…。
 あんたらには勇気出して戦うっていう発想はねえのかよ?」
村人A「戦う…?」
慶次「そうさ。一揆だ。
 武器を取って悪い支配者に立ち向かうんだよ。
 皆で力を合わせりゃ何とかなるだろ」
村人B「無茶だ。勝てるわけがねえ」
慶次「安心しな。俺とセイキチが付いてる。
 戦い方はしっかり教えてやるよ。
 俺達の言う通りにやれば大丈夫だ」
村人C「よし…。やるぞ!」
村人D「おお!」
慶次「問題は、敵にあの孫市がいるって事なんだが…」

こうして慶次に背中を押され、村人達は農民反乱に立ち上がる事を決意した。
一方その頃、雑賀衆も主だった者達が頭領の孫市を囲い、
深夜の密談をしていた。

孫市「お前達、こんな夜更けに私を呼び出して何の用だ?」
雑賀衆A「頭領、我らの話をどうか聞いてほしい」
雑賀衆B「我らは数ヶ月に渡ってこの世界で転戦してきたが、
 やる事と言えば行く先々で無辜の民衆を虐げ、
 彼らを守ろうとする高潔な騎士達を鉄砲で撃ち殺すばかり…」
雑賀衆C「特にこの部隊を率いるザイアンという男は、
 民というものを虫ケラのようにしか思っていません。
 今回占領した村でも苛斂誅求の限りを尽くし、
 村娘を自分のために献上せよなどと勝手傲慢のしたい放題!」
雑賀衆D「我ら雑賀衆とて元は紀州の民草。
 兵の中にはこの国の民に同情する者も多く、
 我が軍のあまりの外道ぶりに厭戦気分が漂っております」
雑賀衆E「頭領、我ら雑賀衆の力を、
 異世界の平和を踏みにじるこのような戦争に使うのは
 果たして正しいのでしょうか?」
孫市「………」

558凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/01/20(水) 17:54:12
翌朝。慶次が不吉な予感に駆られて起きてみると、村は既に雑賀衆に包囲されていた。
村に乗り込んできた孫市らは、一揆を起こそうとしていた現場を取り押さえる。

孫市「一揆か。面白い事を考えたものだな、慶次」
セイキチ「しまった! 勘付かれたか」
慶次「ちっ…! やっぱ孫市にはかなわねえや。
 孫市、一揆を煽ったのはこの俺だ。村の皆には罪はねえ。
 俺を煮るなり焼くなり、あのザイアンって奴に突き出すなり好きにしな。
 ただし皆の事は許してやってくれ」
 
ところが、雑賀衆は構えていた鉄砲を一斉に下ろし、
孫市は愉快そうに笑うのであった。

慶次「どういう事だ、孫市」
孫市「慶次…。我ら雑賀衆一同は、
 罪もない異世界の民の暮らしを踏みにじるこの不毛な戦に飽き飽きした。
 我々もお前達の仲間に加えてもらおうか。
 民を苦しめる邪悪な圧政者を共に倒すのだ」

こうして雑賀衆が味方に加わり、一揆勢の戦力は大幅に強化された。
鉄砲を撃ちながらザイアンの城へ乗り込んだ一揆勢は、
とうとう城を攻め落とす。

ザイアン「ひええ〜っ! 逃げろ〜!」
孫市「逃がさんぞ、民衆の敵…!」

一目散に逃亡を図るザイアンだったが、
孫市のスナイパーショットで脳天を撃ち抜かれ敢えなく絶命したのであった。

慶次「勝ち鬨を上げろ!」

こうして農民反乱は成功し、サラジア軍を追い出して、
メルヴィオンでは前例のない「百姓の持ちたる国」が誕生した。
慶次と孫市が中心となって指導的役割を果たしつつ、
村人達の合議で政治を進めて行く、農民の自治コミュニティである。
やがてノアトーンからラウール王子の軍が進軍して来ると、
彼らはラウールの傘下に入って自治権を認められ、
強力な鉄砲隊を提供してラウールの頼もしい戦力となる。
ラウールの国王即位後、各地に新領主が置かれて封建制が再スタートする中でも、
この地域だけは例外的な特区として民衆自治の継続を許され、
やがて地球から導入される民主政治の先駆けともなるのであった。

559ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/21(木) 19:34:05
≪シグフェル、新たなる戦いの始まり-2≫

光平がブレイバーズの長期研修のため
朝倉家を離れて一週間ほど経過した…。
あれから連絡等は全くない。

慎哉「………」

慎哉が自室のパソコンで何やらハッキングして
熱心に何かを調べている。

慎哉「よしっ! わかったぞ!」
優香「これからどうするの?」
慎哉「決まってんだろ。光平の様子を
 直接見に行くのさ」

慎哉は今まで、光平が現在どこにいるのかを
あちこちに情報検索して調べていたのだ。
全ては光平の身を心配しての行動だった。
慎哉が優香を伴って一緒に自宅から外へ出て来ると、
玄関先の前では一台のパトカーが停まっていた。

チャック「よっ!」

優香「チャックさん…」
慎哉「………」

この付近を管轄しているメガロシティ署の刑事である
チャック・スェーガーと桂美姫の2人が、ずっと家の前を見張っていた。

慎哉「チャックさん、美姫さん……いや、これからは超音戦士ボーグマンと
 ファントムスワットの隊長さんとお呼びしましょうか?」
チャック「やれやれ、すっかり嫌われてしまったな」
美姫「黙っていた事は謝るけど、その件に関してはお互いさまよ」
慎哉「じゃあ、俺たちは急いでますんで、これで…」
チャック「どこへ行く?」
慎哉「ちょっと出かけて来るだけですよ」
美姫「光平君が戻って来るまで、あなた達の身に万一の事がないよう
 こっちはガードを固めてるのよ」
慎哉「余計なお世話です。自分の身くらい自分で守りますから。
 沢渡、さっさと行くぞ!」
優香「…え? あ、うん。チャックさん、美姫さん、
 私たちはこれで」

優香は申し訳なさそうにペコリとお辞儀をして、
慎哉と共にその場から去るが、チャックと美姫は
パトカーに乗り込んで尾行する。

慎哉「沢渡…」
優香「なあに?」
慎哉「次の曲がり角を右に入ったら走るぞ」
優香「…え!? あ、ちょ…ちょっと待って!!」

慎哉とは優香の右腕を引っ張り、急に走り出した。
そして右の角を曲がった時、もう2人の姿はどこにも
見当たらなかったのである。
あらかじめチャックたちの尾行を想定していた慎哉が、
事前に彼らの尾行をまくためのルートも下調べしておいたのだ。

チャック「しまった! どこにもいないぞ!」
美姫「やられたわね…」

560ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/21(木) 19:34:40
***レッドマフラー隊・関東基地***

優香「いったいどうやって中に忍びこむの?」
慎哉「へへっ、任せとけって♪」

慎哉は持参して来た携帯端末から回線に繋いで、
あっさりと非常口のロックを解除して
まんまと基地内に潜入してしまう。

巡回の兵士たちに見つからないよう、
安全なルートを検索して訓練用グラウンドまで
辿り着いた二人が見たものは、年下の南三郎少年に
訓練でしごかれている迷彩服姿の光平の姿だった!

三郎「なんだそのへっぴり腰は!
 しっかり走らないか牧村隊員!」
光平「はい!!」

この光景を目にした慎哉と優香はびっくり仰天。

慎哉「あの教官、どう見ても中坊だろ!
 なんで光平があんな奴の言いなりになってんだ!」
優香「やっぱり光平くん、ブレイバーズの人たちから
 いじめられていたんじゃ…」
慎哉「だから俺は反対だったんだ!」

よりにもよって年下の少年から光平が
悪しざまに罵詈雑言を浴びせられている光景を見て、
慎哉は激しく憤慨。優香も心配そうな表情で様子を見つめる。
そこへ、たまたま通り掛かった海野隊員が…。

海野「コラッ君たち! こんなところで何をしている!」

優香「――!?」
慎哉「やべっ…」

◇    ◇    ◇

巡回中の海野隊員に見つかってしまった慎哉と優香。
ブリーフィングルームへと連れて来られた2人は、
案の定、剣持隊長からカミナリが落ちる。

剣持「君の友人でなければ、即座に不法侵入で
 逮捕するところだ!」
光平「申し訳ありません。責任は全て俺が取ります!」
慎哉「おい光平っ、もうこの人たちなんかに
 ヘーコラする必要なんかないぞ!」
光平「コラッ慎哉…。ここは俺がどうにかするから
 お前たちは黙って――」

騒ぎを聞いて驚いて駆けつけて来た光平は、
なんとかその場を取り繕うとするが……。

慎哉「これ以上お前が新人いびりされてる光景なんか
 見てられるか!」
優香「そうよ! あまりにもひどすぎます!」

慎哉と優香の猛抗議は収まらない。

561ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/21(木) 19:35:17
光平「新人いびりって……誰が?」

慎哉「え…?」( ゚д゚)ポカーン
優香「で、でも…! あの中学生くらいの男の子から
 ひどい言葉を浴びせられていたじゃない!?」

慎哉たちから「中学生」と言われて、光平にはそれが
南三郎少年の事を指しているとすぐに思い当った。

光平「ああ…三郎君の事か。確かに彼は俺より年下だけど、
 たとえ年少でも俺より遥かに経験豊かなベテラン戦士なんだ。
 ブレイバーズでは俺の先輩に当たるんだから当然だよ」
優香「でも……」
剣持「牧村隊員、君はたった今、ここにいる友人二人の
 不始末の責任を自分が取ると言ったな?」
光平「はい、確かに言いました」
剣持「では懲罰として、君に今からグラウンド50周を課す!」
慎哉「…ちょ、ちょっと待ってくれ!」
優香「悪いのは私たちです! 光平くんは何も悪くありません!」
光平「いいからここは俺に任せて、二人とも黙ってろ」

お互いに庇いあう光平と慎哉と優香。

剣持「では3人とも一人ずつ25周として軽減しよう。
 3人分合わせて合計75周だ。南隊員、君が最後まで
 しっかりと監督して見届けるんだ」
三郎「了解しました、剣持隊長!」
慎哉「………(コイツ、さっきの光平をいびってた中坊!!)」

◇    ◇    ◇

三郎「へえ…3人ともなかなかやりますね」

三郎が感心しながら見ている中、
光平たち3人がグラウンド25周を走り終えた頃には、
もう全員ヘトヘトになってその場に倒れ込んでいた。

慎哉「…ハァ…ハァ。こう見えても俺は運動部なんだ…!
 この程度大したことなんてあるか…! なめんなよ!」
優香「…ハァ…ハァ。私だって…ハァ…陸上部なんだから!」
光平「慎哉…優香……」

そこへ3人分のバスタオルを持って、佐原千恵と小野隊員がやって来た。

小野「シャワーの準備をしてあるわ」
千恵「せっかくだからそこの二人も汗を流して行きなさい」

562ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/21(木) 19:36:09
お言葉に甘える形でシャワーを借りた慎哉と優香が、
汗を流して着替えて出て来ると、ブリーフィングルームでは
さっきとは一転した驚きの光景が…。

光平「こんな簡単な問題も解らないのか!」
三郎「イテッ!!」

なんと光平が三郎の頭に拳骨を食らわしていたのである。
どうも光平が三郎の勉強を見てやっているらしいが…。

優香「…こ、これって!?(汗」
慎哉「いったいどうなっているんだ!?」

てっきり三郎が光平をいじめているものとばかり思い込んでいた二人は、
さっきとは光平と三郎の立場が逆転している様子に困惑している。
そこへクスクスッと笑みを浮かべながら、佐原千恵が話しかけて来た。

千恵「これで分かった? 光平君が決して"新人いびり"なんて
 受けていないってことが」
優香「いったいこれはどういうことなんですか!?」
千恵「それはね…」

千恵は、優香と慎哉の二人に事情を丁寧に説明した。
南三郎は13歳の時にブレイン党の攻撃で両親と姉を失い、
天涯孤独の身となった。その点では幼い時に両親を失った
光平とも境遇はよく似ている。

光平「ほら、ここの公式はこうやって解くんだよ」
三郎「あーなるほど、さすが光平さんだね♪」

三郎は、まるで実の兄が出来たかのように光平に懐いており、
また光平の方も可愛い弟のように三郎を可愛がっていた。
そしてこうして今も実の兄弟のように無邪気にじゃれ合いながら、
光平が三郎の学校の宿題を見てやっている。
二人は実は大いに仲が良かったのだ。

意外な展開に些か拍子抜けしながらも、
ひとまずは納得して帰路に着く慎哉と優香であったが……。

優香「よかった。光平くんが楽しくやっているみたいで…」
慎哉「…でも、なんかブレイバーズに光平を取られたみたいだよな?」
優香「………」

一応安心はしつつも、慎哉と優香の二人は
複雑な寂しい思いに駆られるのであった。

――その時、二人の頭上を、
何か飛行物体が通り過ぎたような気がした。

優香「……?」
慎哉「…なんだ今の?」
優香「自衛隊の戦闘機か何かかしら…」

◇    ◇    ◇

レッドマフラー隊の関東基地へと向かっている謎の飛行物体。
それは自衛隊や在日米軍の戦闘機などではなく、
国籍不明のモビルアーマーだった!

コクピットには、サラジアシークレットサービス所属の強化人間である
エージェントSSS8が操縦している。

SSS8「まもなく目的地の上空に到達する。攻撃準備…」

(つづく)

563凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/01/22(金) 18:06:32
≪ロサレダ大陸の地理≫

アセーリアのロサレダ大陸は、地球のアフリカ大陸を東西引っ繰り返したような形。
やや南北に長く、北半分は東側に大きく陸が突き出している。
ttp://s1.gazo.cc/up/172977.png

ロサレダ大陸の全土はメルヴィオン聖王国が統治している。
王都ネクナールはロサレダ大陸の北西寄りにあり、ノアトーンは南端にある。
アオイ国は東の海の彼方にあり、ノアトーンとは海上交易路で結ばれている。


≪基本ストーリーライン≫

メルヴィオン聖王国の都ネクナール近辺に地球と繋がる時空クレバス(門)が発生。
サラジア軍がやって来て国王アディラス16世に降伏を迫る。
  ↓
アディラス16世は降伏を拒否し、首都近郊でサラジア軍と決戦。
圧倒的な軍事力を持つサラジア軍に大敗し、三人の王子が揃って討ち死に。
アディラス16世はネクナールに退いて籠城するがこれも敢えなく攻め落とされ、自害する。
  ↓
その頃、修業のためモンスター退治の旅に出されて都を離れていたラウール王子は
ネクナール陥落の報せを受けて愕然とする。
王家の聖剣リオレウスを託されて落ち延びてきたキクマル・サダムネらと合流し、
ナレイン・レンドルフの勧めで、彼の一族の所領であるリジナス州を目指す。
  ↓
ロサレダ大陸南端のリジナス州はゲリラ戦向きのジャングルが多く、
州都ノアトーンは難攻不落の城塞都市。
命からがらノアトーン入りしたラウールはここを本拠地として守りを固め、
北から攻め寄せるサラジア軍に抗戦の意思を明らかにする。
  ↓
ラウールの生存と決起を聞いたサラジア軍は、
リジナス州へラウール討伐の兵を差し向ける。
サラジア軍の主力部隊は大陸の中央を走る街道を一気に南下してラウールを攻め、
それ以外の地域には順次、別動隊を送って平定を進めていく段取り。
  ↓
サラジア軍がリジナス州攻めを開始するが、
ジャングルと堅城に立て籠もったラウール軍に攻めあぐね、戦況はやや膠着。
この間にラウールは有能な人材を集め、アオイ国との海上交易などで力を蓄える。
  ↓
力を蓄えたラウール軍はやがて反攻に出る。
ここで一大決戦(モデル:桶狭間の合戦)が起こり、
ナレインの奇策もあってラウール軍が奇跡の初勝利。
ここからラウール軍が徐々に北へと戦線を押し返し始める。
  ↓
別の場所では、サラジア軍の残忍さに不満を抱いていた雑賀衆の寝返りが発生。
農民反乱に加勢し、一つの地域を制圧して独立勢力を打ち立てる。
  ↓
同じ頃、パルスやブリューヌ、ジスタートなどの国々では、
アセーリアと繋がる時空クレバス(門)から乱入したモンスターによる被害が続発。
安全確保のため、彼らは探検とモンスター討伐の軍を時空クレバスの向こうへ派遣する。
  ↓
ロサレダ大陸に出現したパルス、ブリューヌ、ジスタート軍は、
モンスターを狩りつつ時空クレバス(門)の周辺を制圧。
現地の民から解放軍として迎えられ、サラジア軍と戦う事になる。
  ↓
北上してきたラウール軍は、雑賀衆やパルス軍など
各地で別個に戦っていた勢力と次々に合流。
雪だるま式に膨れ上がりながらネクナールを目指し進撃する。
  ↓
ネクナール近郊まで迫ったラウール軍とサラジア軍が天下分け目の大決戦。
ラウール軍が勝利し、サラジア軍は時空クレバス(門)の向こうへ撤退する。
*地球編の進み具合によっては、ここでちょうどアルハザードがシグフェルに倒され、
 アルハザードの死の報せがサラジア軍総崩れの一因となる可能性も。
  ↓
奪還したネクナールの神殿で戴冠式を執り行い、
ラウールは新国王アディラス17世として正式に即位。
メルヴィオンに平和と安定が戻る。

564ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/24(日) 13:13:45
≪地球の騎士『天凰輝』誕生!≫

***ギガントホース・艦橋司令室***

渡された情報ファイルをまじまじと見つめている
ザンギャック地球派遣艦隊の司令官ワルズ・ギル。
その手はわなわなと震えている…。

ワルズ・ギル「まさかシグフェルの正体が、こんな地球人のガキだったとは…」

以前にGODのキングダークと合同で行った東京制圧作戦は、
突如何の前触れもなく現れた謎のヒーロー・シグフェルの前に
完膚なきまでに叩きのめされてしまった。

黄泉がえり現象により再びこの世に復活した自分の復帰戦が、
自分より年少の地球人の少年たった一人によって黒星をつけられたのだ。
今もワルズ・ギルの怒りは尋常ではなかった。

ワルズ・ギル「ダマラス! 我が栄光あるザンギャック帝国の再起を掛けた一戦が、
 こんな辺境の惑星の鼻垂れ小僧一匹によって汚されてしまったのだぞ。
 お前はなんとも思わんのか!?」
ダマラス「お怒りはごもっともでございます」
ワルズ・ギル「ならば早急に手を打たんか!」

周囲に当たり散らすワルズ・ギルに、参謀長ダマラスは冷静に進言する。

ダマラス「殿下、ここはキアイドーに任せてみるべきかと存じます」
ワルズ・ギル「…キアイドーだと?」

宇宙の賞金稼ぎキアイドー。これまでに150もの凶悪な賞金首を打ち倒し、
1億ザギンを超える報酬を受け取っている実力者でもある。
その狂気じみた闘争心は、あのキャプテン・マーベラスことゴーカイレッドすら
恐怖と敗北感を深々と植え付けて震え上がらせたという。

ワルズ・ギル「なるほど、確かに奴なら適任かもしれんな…」

※冒頭シーンここまで。

565ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/24(日) 18:46:26
>>346加筆

玄海「相手が剣を使うのであれば、こちらも剣の使い手に
 教わるのが一番! 入ってくれ」
丈瑠「はっ!」

相談を受けた玄海老師は、志葉家の当主であるシンケンレッドこと志葉丈瑠を
光平に引き合わせる。ブレイバーズにも剣を武器に戦うヒーローは数多いが、
シグフェルはフレアセイバーを武器としているので、
同じく火を力にする剣士である丈瑠が選ばれたのであった。

丈瑠「俺との修練は厳しいが、覚悟はあるか…?」
光平「…覚悟はあります。俺に教えてください、丈瑠さん!」
丈瑠「その覚悟、確かに俺が預かった!」

林の中で互いに竹刀を構える丈瑠と光平。

丈瑠「一応、剣の心得はあるようだな?」
光平「小さい頃に沖縄の祖父に習って、少しかじったことがあります」
丈瑠「…なるほど。薩摩示現流か」

ちなみに光平の父方の祖父・靖臣は、江戸時代に琉球に移住した薩摩藩士の末裔である。
幕末においても、かの新撰組が何より恐れたのが薩摩藩士の操る示現流であった。

丈瑠「キアイドーのような強敵を相手にする真剣の立ち合いでは、
 竹刀剣道のように振り回す剣法は役に立たない。
 一撃必殺の打ち込みと気迫で勝負が決まる。
 ひたすら気迫と一撃に鍛錬を極める示現流は、
 正にそれに適している」
光平「はい!」

そして始まる丈瑠との修練は実に険しく、時には他のシンケンジャーを
相手に剣技を磨いていく。そしてその様子をそっと見守っている
サングラスの青年――地場衛の姿があった。

衛「………」

566ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/24(日) 18:47:26
シグフェルは、己自身の必殺技「火焔十字の舞(クロスプロミネンス)」を編み出し、
見事キアイドーに勝利した。

玄海「光平君、見事であった!」
光平「玄海老師…」
玄海「君に引き合わせたい人物がおる。入られよ!」
光平「……?」

本堂へと入って来た青年は、サングラスを外して
玄海老師に対して一礼して正座する。

衛「玄海老師ですね。お初にお目にかかります」
玄海「地場衛殿じゃな?」
光平「地場衛…? それって確かうさぎちゃんの……」

地場衛――またの名をタキシード仮面。
そしてもう一つの名を、地球の次期女王ネオ・クィーン・セレニティの
王配となるべき人物キング・エンディミオンである。
セーラームーン=月野うさぎと将来を誓い合った恋人である。

衛「光平君、君の戦いぶりは確かにこの目で見届けさせてもらった。
 今日は君に大事な話があって来た」

衛は、光平に「地球の騎士」の称号について話を切り出した。

光平「地球の騎士…?」
衛「厳密に言えば、女王の騎士(Knight of the Queen)だ。
 地球連邦の象徴的存在である歴代国王が代々一人だけ
 選ぶことを許される、言ってみれば懐刀みたいなものかな」
光平「それを俺に!? どうしてですか?
 そんな大事な役割なら水野さんや火野さんが…」
衛「あいにく女王の騎士に任命される資格があるのは、
 地球生まれの男性だけなんだ」
光平「それでしたら俺なんかよりも
 もっと経験豊富で適任の人が…」
衛「いや、君が一番相応しい。うさ子と同世代で歳も近く、
 側にいて信頼して心を開ける人間は、他に君しかいない」
光平「買いかぶり過ぎですよ…」

困ってしまう光平。まだ駆け出しの戦士に過ぎない
自分にはあまりにも荷が重すぎる。

玄海「光平君、せっかくの話、受けてみたらどうじゃ?」
光平「玄海老師まで…」
衛「そう難しく考えなくていいんだ。残念ながら
 俺は事情があってうさ子の側近くには当面
 一緒にいてやれない。代わりに君に彼女を
 支えてやってほしい。ここは人助けと思って
 引き受けてはもらえないか?」

光平は少し考え込んでから、静かに口を開いてこう答えた。

光平「少し…考えさせてください」

567ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/24(日) 18:48:02
***PU旗艦 エトワール・ド・ラ・セーヌ***

そして数日後……。
プリンセス・ユニオンの総本山ともいうべき
見目麗しき巨大戦艦 エトワール・ド・ラ・セーヌ内にある大広間において、
ささやかながら「女王の騎士(Knight of the Queen)」の叙任式が執り行われた。

西洋風の甲冑とマントに身を包んだ礼装をした牧村光平が、
ゆっくりと大広間を奥へと進み、上座に立つ次期女王のドレスを来た月野うさぎと
次期王配の礼装をした地場衛の前へと出る。

光平「我は神々と精霊に恩寵を受け、生を賜りし光のしもべ。
 我、剣と共に全てを次期女王陛下に捧げます」

衛「………」
うさぎ「………」

光平が差し出した儀礼剣を受け取るうさぎ。
その剣の腹で、光平の肩を叩き、
かしゃり、かしゃりと2回叩く音がする。
うさぎから剣を返された光平はそれを受け取り、
剣を鋭く3回振り払い、鞘に納める。

光平「我が剣、我が力、我が身体、我が魂からの忠誠は
 全て女王(Queen)のもの。女王(Queen)こそが我が魂の主人にて、
 我が希望の宿り主。その忠義、今ここに我が主と精霊に誓います」
うさぎ「牧村光平、汝を今ここに女王の騎士(Knight of the Queen)に任じます」

こうして叙任式は恙無く終わり、牧村光平は名実ともに
ネオ・クィーン・セレニティに仕える騎士となったのである。


***秩父山赤心寺***

その後、光平は再び玄海老師に赤心寺へと呼び出された。
いったい何事だろう?と寺を訪れた光平だったが、
法堂へと案内された彼の目の前で、玄海老師は自ら筆を奮い、
一筆を書いて光平に贈る。その場には志波丈瑠も同席していた。

光平「天凰輝(テンオウキ)…?」
玄海「天に輝く鳳凰の騎士という意味じゃ」
丈瑠「まさに今の光平に相応しい言葉だ」

女王の騎士(Knight of the Queen)となった光平に、
玄海老師が祝福の意味を込めて書いたものだ。

玄海「これからは天凰輝シグフェルと名乗るがよい!」
光平「天凰輝…シグフェル!」

今ここに名実ともに地球の平和を守る新たなヒーロー、
地球の騎士、天凰輝シグフェルが誕生した!


***朝倉家・光平の部屋***

朝倉家へ帰って来た光平は、自室で亡き両親の写真を手にとって
静かに決意を語りかける。

光平「父さん…母さん…。元々思い描いていたものとは少し違っちゃったけど、
 これで父さんが志した道に俺もようやく近づけたよ。天国で見ててくれよな…」

568ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/24(日) 18:48:42
***永田町・首相官邸***

土橋「いやあ、めでたいめでたい♪
 光平君の晴れ姿、陽一郎君にも見せてやりたかった!」

光平が女王の騎士(Knight of the Queen)に叙任された事を、
まるで自分の孫の事でもあるかのように喜んでいる土橋竜三。
これによって、これまで光平を一方的に反日危険分子と看做していた
永田町や霞が関の一部上層部も、迂闊に彼に手出しをする事は
出来なくなったのである。

土橋「これでワシも光平君の監視役から晴れてお役御免♪
 もう党の長老たちも彼にちょっかいを出すような心配も
 いらなくなるでしょう」
桃太郎「そうなるといいがな…」
土橋「はい…?」

剣桃太郎は、さっきからずっと執務室の窓から、
何かよからぬ予感しているように、
じっと外の景色を見つめている。

桃太郎「確かに党の老人たちも、あの少年に対して下手な干渉は
 控えるようになるだろう。だがそれも表向きの話だ…」
優子「総理は"影"が動くと読まれているのですね?」
土橋「まさか……」

今までは表向きの監視状態に置かれていただけだったが、
その牧村光平が公の地位に関わる称号を得たとなると、
表では動きにくくなった以上、これからは影の部分が
代わって動き出すのは、ある意味必然であると言えた。

桃太郎「………」


***天童菊之丞邸・茶室***

聖天子付き補佐官・天童菊之丞が茶を立てている中、
一人の編笠を被った尼僧が茶室の脇へと控える。諸国探索の任務より戻った
天童の女忍者・千坂朱音である。

朱音「御前、ただ今戻りました」
菊之丞「ご苦労であった。では報告を聞こう」
朱音「大阪エリア指導者・斉武宗玄、並びに仙台エリア首相・稲生紫麿、
 東京に対して異心を抱いているのは明白にございます。
 特に斉武は京都の仙洞御所に連なる旧華族の何人かとも接触を
 繰り返している形跡がございます」
高坂「もし斉武が、京都におわす治天の君と結びつくようなことがあれば、
 聖天子様にとっても由々しき事態…」

茶室に同席している天童家の用人・高坂正眼は、朱音の報告を聞き憂慮する。
「治天の君」とは日本国の先々帝であり、当代の聖天子から見て高祖父に当たる人物だ。
天子の位を退いてからは京都の仙洞御所に引き籠り、すでに御歳は100歳を軽く超えているといわれる。

菊之丞「北陸の様子はどうであった?」
朱音「金沢エリアには、今のところ目立った動きは見られませぬ」

金沢エリアは、大阪や仙台と同様に、日本が道州エリア制を導入してから、
新潟県、富山県、石川県、福井県の4県を統括する上位行政区分である。
首長が大統領的な権限を握っている大阪エリアや仙台エリアとは異なり、
金沢エリアには「北陸宮」と呼ばれる宮家が御輿として招かれており、
現在も名誉職的な存在の首長として公務に励んでいる。

高坂「本日その方を呼び戻したのは他でもない。
 そなたに渡す物がある」

高坂が朱音に手渡した大判の封筒の中には、
高校の教員免許が一枚入っていた。

朱音「御用人様、これはいったい?」
高坂「永田町の老人どもが閣下に泣きついて参ったのよ。
 その方にはこれよりメガロシティにある海防大学付属高校に
 教師として赴任してもらう。手続きもすでに済ませてある」
菊之丞「………」
高坂「仔細については追って沙汰を下す。
 それまで待て」
朱音「ハハッ」

569ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/24(日) 18:49:44
○地場衛→牧村光平を「女王の騎士(Knight of the Queen)」に推挙。
○月野うさぎ→牧村光平を「女王の騎士(Knight of the Queen)」に叙任。
○玄海老師→シグフェルに「天凰輝」の称号を一筆書いて贈る。
○志葉丈瑠→シグフェルと共にキアイドーを撃破。
 玄海老師が牧村光平に「天凰輝」の称号を一筆書いて贈る場に同席。
○土橋竜三→牧村光平が「女王の騎士(Knight of the Queen)」に叙任された事と
 自分が光平の監視役を事実上解かれた事を喜ぶ。。
○木場優子→これから牧村光平に"影"の手が迫るであろう事を憂慮する。
○剣桃太郎→これから牧村光平に"影"の手が迫るであろう事を憂慮する。
△天童菊之丞→千坂朱音に海防大学付属高校への潜入任務を命じる。

○牧村光平/天凰輝シグフェル→必殺技「火焔十字の舞(クロスプロミネンス)」を会得し、キアイドーを撃破。
 地場衛の推挙によって「女王の騎士(Knight of the Queen)」に任命される。さらに玄海老師から
 一筆を贈られ、以後は変身後のコードネームとして「天凰輝シグフェル」を名乗る。
△千坂朱音→諸国探索の任務から帰還し、東京に戻る。天童菊之丞から教師として海防大学付属高校に
 潜入する任務を新たに命じられる。
△高坂正眼→千坂朱音のために教員免許を用意し、海防大学付属高校に新任教師として
 赴任できるよう手続きを済ませる。

【今回の新規登場】
△高坂正眼(闘争の系統オリジナル)
 天童家の家令(執事長)であり、天童菊之丞に仕える用人。

570ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/26(火) 08:18:37
>>564加筆

***ギガントホース・艦橋司令室***

渡された情報ファイルをまじまじと見つめている
ザンギャック地球派遣艦隊の司令官ワルズ・ギル。
その手はわなわなと震えている…。

ワルズ・ギル「まさかシグフェルの正体が、こんな地球人のガキだったとはな…」

以前にGODのキングダークと合同で行った東京制圧作戦は、
突如何の前触れもなく現れた謎のヒーロー・シグフェルの前に
完膚なきまでに叩きのめされてしまった。

黄泉がえり現象により再びこの世に復活した自分の復帰戦が、
自分より年少の地球人の少年たった一人によって黒星をつけられたのだ。
今もワルズ・ギルの怒りは尋常ではなかった。

ワルズ・ギル「ダマラス! 我が栄光あるザンギャック帝国の再起を掛けた一戦が、
 こんな辺境の惑星の鼻垂れ小僧一匹によって汚されてしまったのだぞ。
 お前はなんとも思わんのか!?」
ダマラス「お怒りはごもっともでございます」
ワルズ・ギル「ならば早急に手を打たんか!」

周囲に当たり散らすワルズ・ギルに、参謀長ダマラスは冷静に進言する。

ダマラス「殿下、ここはキアイドーに任せてみるべきかと存じます」
ワルズ・ギル「…キアイドーだと?」

宇宙の賞金稼ぎキアイドー。これまでに150もの凶悪な賞金首を打ち倒し、
1億ザギンを超える報酬を受け取っている実力者でもある。
その狂気じみた闘争心は、あのキャプテン・マーベラスことゴーカイレッドすら
恐怖と敗北感を深々と植え付けて震え上がらせたという。

ワルズ・ギル「なるほど、確かに奴なら適任かもしれんな…」


***成田空港・国際線ターミナルロビー***

光平を取り巻いていた一連の問題がとりあえず収束し、
彼の当面の進むべき道も決まった事を見届けたフィリナは、
フランスへ帰ることになった。成田まで見送りに来る光平たち。

フィリナ「これからは、このナジブをあなたとの連絡役にするわ。
 彼は信頼できる男よ」

別れ際に、光平はフィリナから
一人のアルジェリア人男性を紹介された。
フィリナの会社での側近らしい。

ナジブ「ナジブと申します。フィリナ様からお話は伺っております。
 何かお困りの際は、どうぞなんなりと仰せつけくださいませ。光平様」
光平「…そんな、様だなんて!? 俺の事はただ"光平"でいいですよ(汗」
ナジブ「………」
フィリナ「じゃあ光平、ブレイバーズではいろいろと大変な事もあるだろうけど、
 あなたならきっとやり抜く事が出来ると信じてるわ。頑張ってね」
光平「ああ、フィリナも気をつけてな」
慎哉「フィリナさんもお元気で」
優香「また日本に遊びに来てください」

こうしてフィリナは日本を飛び立ち、フランスへと帰って行った。


※この帰り道で、光平はキアイドーに襲われる。

571ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/01/27(水) 13:49:30
>>571の続き。

光平「じゃ、フィリナを見送った事だし家に帰るか」
ナジブ「御車をご用意しましたので、私が皆さんをお送り致します」

フィリナを見送った光平達は、成田空港を出てナジブが用意した車で
家に帰る事にした。光平達を乗せたナジブの車は、高速道路に入る。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

光平「・・・・・・・」
優香「どうしたの?光平くん」
光平「いや、こうして見るとこの辺も結構荒れているんだなぁと思って・・・・」
慎哉「この辺はガストレアや幻獣が出現したっていうからな」

高速道路から見える景色は、ガストレアや幻獣といった前大戦の影響による
荒らされた景色だった。あまり気に留めていなかった光平だったが、
ブレイバーズに入り、改めてこの荒れた景色を見て、この景色がまた起きないように
戦っていこうと内心、決意する。だが、その時・・・・・。

――キキィッ!!

優香「キャッ!!」
慎哉「うわぁ!」
光平「どうしたんですか?ナジブさん!」
ナジブ「目の前に人が!」

突然ナジブが急ブレーキをしたので、車の中で慌てる3人。ナジブが
指差す方を見ると、赤いエイリアン―賞金稼ぎキアイドーだった。

キアイドー「貴様がシグフェルか」
光平「お前は何者だ!」
キアイドー「俺の名はキアイドー。ザンギャック帝国から貴様を始末するように
 依頼を受けてな。貴様の命を貰い受ける」

車から降りた光平はキアイドーと対峙する。キアイドーは自身の名を名乗り、
剣を光平に向けた。

ナジブ「下がってください。こいつは危険です!」
キアイドー「俺が用があるのは、そこのガキだけだ。だが俺の邪魔をするのなら
 貴様も斬るぞ!」
光平「―!」

ナジブは光平を守ろうと前に出て、ファイティングポーズをとるが
キアイドーは「邪魔をするのなら斬る」と殺気を放つ。キアイドーから
発せられる殺気を受けて、光平に緊張が走る。 

光平「下がってください、ナジブさん。俺が戦います」
ナジブ「しかし・・・・」
光平「俺よりも慎哉と優香を守って下さい。お願いします」
ナジブ「・・・・分かりました。光平さんも気を付けて」

光平はキアイドーと戦う事を決め、ナジブに慎哉と優香を守ってもらうように頼む。
光平の決意を察したナジブは了承した。

優香「光平・・・・」
光平「心配すんなよ。俺は大丈夫だから」
慎哉「必ず戻ってこいよ!」

心配する優香と慎哉をナジブに託して、光平はキアイドーに目を向けた。
優香、慎哉、ナジブの3人は車の影に身を潜めて事態の成り行きを見守る。

キアイドー「別れの挨拶は終わったか?終わったのなら早くシグフェルに
 変身しろ!」
光平「何だとっ!?」
キアイドー「俺は退屈が一番嫌いなんだ。そんな俺の虚しさを埋めてくれるのは
 金と戦いだけだ。聞けば貴様は圧倒的な強さを持つというじゃないか。
 貴様は俺を楽しませてくれるか?」
光平「ふざけるな!翔着(シグ・トランス)!!」

572ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/01/27(水) 13:51:00
キアイドーと対峙した光平はシグフェルに変身する。シグフェルは
炎の手刀「フレイムアーム」でキアイドーに斬り込んでいくが、
キアイドーは容易く受け流してしまう。

シグフェル「(全部、受け流してしまうなんて何て強さなんだ!)」
キアイドー「この程度か?」
シグフェル「何を!だったら、これならどうだ。フレアセイバー!!」

余裕な態度をとるキアイドーにシグフェルは炎に包まれた右手の掌から
フレアセイバーを具現化する。そして一刀両断しようと構えるが・・・・・。

キアイドー「遅い!」
シグフェル「ぐわぁ!!」

だが、シグフェルがフレアセイバーを振り下ろすよりも早く、キアイドーは
その剣でシグフェルを斬る。その凄まじさにより、シグフェルは倒れてしまった。

シグフェル「ぐぅぅぅ・・・・」
慎哉「光平!」
優香「光平くん!」
ナジブ「危険です!行ってはいけません」

倒れた光平を心配して駆けつけようとする慎哉と優香だが、ナジブは
2人の身を案じて引き留める。

キアイドー「期待して来てみれば、貴様の強さはこの程度か。
 つまらん。あの赤い海賊はもっと俺を楽しませてくれたぞ…!」
シグフェル「くっ…!」
キアイドー「これでは俺の退屈はちっとも治らん。
 貴様など殺す価値もない」
シグフェル「・・・・ま・・・・待て!」
キアイドー「しつこいぞ。それ以上、無様な事をすれば
 本当に殺してやろうか?」
シグフェル「――!」
キアイドー「ふん!」

シグフェルは倒れながらもキアイドーになお挑もうとした。しかし、
キアイドーの更なる殺気を受けて、シグフェルは倒れた。
そしてキアイドーは倒れ伏すシグフェルに見切りをつけると、刀を鞘に納め
その場を後にする。この時キアイドーに惨敗した光平は初めて死の恐怖を
経験し、挫折を味わうのであった。

573ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/01/27(水) 14:46:51
●ワルズ・ギル→シグフェルを打倒する為、キアイドーを差し向ける。
●ダマラス→シグフェルを打倒する為、キアイドーを推挙する。
●キアイドー→ワルズ・ギルからシグフェルを打倒するように依頼され、
   シグフェルを叩きのめすが、仕留めずに帰還する。

◯牧村光平/光凰輝シグフェル→フィリナを見送った帰りにキアイドーに
  襲われる。シグフェルに変身して戦うが、敗北する。
◯朝倉慎哉→フィリナを見送った帰りにキアイドーに襲われる。
◯沢渡優香→フィリナを見送った帰りにキアイドーに襲われる。
◯フィリナ・クラウディア・アルシャード→フランスに帰国する。別れの際、光平達に
  ナジブを紹介する。
◯ナジブ→連絡役としてフィリナから光平達に紹介される。光平達を家に
 送る為、車を運転していたが、キアイドーに襲われる。

【今回の新登場】
●賞金稼ぎキアイドー(海賊戦隊ゴーカイジャー)
 宇宙帝国ザンギャックが雇った宇宙一の賞金稼ぎ。これまで150もの
 凶悪な賞金首を打ち倒し、1億ザギンを超える報酬を受け取っている
 実力者。細身のソードを武器に様々な宇宙の体術を駆使した戦いを行い、
 全身を覆うアーマーは赤熱磁場でコーティングされ、あらゆる弾丸を弾き返す。
 退屈を嫌う戦闘狂で、かつてキャプテン・マーベラスに恐怖と敗北感を
 植え付けた事がある。


◯ナジブ(闘争の系統オリジナル)
 フィリナの秘書兼ボディガードを務めるアルジェリア人の青年。
 武術の達人。主にフィリナと日本で暮らす光平との間の連絡を
 取り持つ繋ぎ役。

574ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/29(金) 20:16:45
>>570-573からの続き。

***千葉・房総半島の海岸某所***

道着姿に着替えた光平は、海岸の岩の上で
静かに目を閉じて座禅を組み瞑想している。

光平「………」

キアイドーに完膚なきまでに打ち負かされた光平は、
生まれて初めて感じた死の恐怖を打ち勝つためには、
こうなれば自分の精神力で自分自身に勝つしかないと考え、
荒波が迫る中、一人で修行に励んでいた。

光平「やあぁぁぁっ!!!」

立ち上がった光平は木刀を手に持ち、
目の前の大きな岩に何度も繰り返し打ちかかるが、
岩はビクともしない。

光平「やっぱりダメだ……」

玄海「無駄じゃ!光平君」

光平「――!?」

光平が驚いて声がした方向に振り向くと、
そこには弟子の弁慶を伴った玄海老師の姿があった。
どうやらシグフェルがキアイドーに敗れたとの話を聞き、
わざわざ駆けつけて来てくれたらしい。

弁慶「………」
光平「玄海老師!? いつこちらへ?」
玄海「迷いの心で幾ら打ちつけたところで、その石は割れん!
 かえって己自身の恐怖は増すばかりじゃ!」
光平「ではどうしたら!?」
玄海「ついてきなさい」


***志葉邸***

玄海老師と弁慶に伴われて、光平がその足でやって来たのは、
武家屋敷風の広い邸宅だった。

彦馬「これは玄海老師、わざわざのお運び、
 誠に恐縮にございます」

玄関先でこの家の執事か用人らしき
初老の和服に袴姿の男性が、礼儀正しく玄海らを出迎える。

玄海「ご当主の丈瑠殿はご在宅かな?」
彦馬「はい。只今ご案内いたします」
玄海「いやなに、気遣いは無用。勝手知ったる屋敷じゃ」

575ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/29(金) 20:17:53
光平「あの弁慶さん、ここはいったい…?」
弁慶「ここは江戸時代に、房総半島の内この地帯を治めていた大名で、
 旧華族である志葉家のお屋敷だ。…と言っても、今のお前には
 アヤカシ外道衆と戦った侍戦隊シンケンジャーの本部と言った方が
 解り易かろう」
光平「ここが噂に聞いたシンケンジャーの……」

志葉家初代当主・烈堂は、クサレ外道衆の頭目・脂目マンプクを封印した功績を
徳川家康に認められ、今の千葉県北部の辺りを治める大名となった。
以来、志葉家は代々外道衆のアヤカシと戦い続ける宿命にある。

そういえば、自分の歓迎会の時にほとんどのヒーローたちと面識が出来た光平だったが、
あの時あの場で志葉家の当主の姿を見た覚えはない。その事を弁慶に尋ねると――

弁慶「ははは…志葉のご当主は、そういった賑やかな催しが
 苦手だと聞いているからな」
光平「……???」

応接間で出された茶を飲みながら、この家の主が現れるのを待っていると、
一人の若い青年が姿を見せた。

丈瑠「玄海老師、お久しぶりにございます」
玄海「光平君、引き合わせよう。こちらは志葉家19代目当主・志葉丈瑠殿じゃ」
丈瑠「志葉丈瑠だ。よろしく」
光平「よ、よろしくお願いします!……(この人がシンケンレッド)」
玄海「相手が剣を使うのであれば、こちらも剣の使い手に
 教わるのが一番じゃ」

ブレイバーズにも剣を武器に戦うヒーローは数多いが、
シグフェルは炎の剣フレアセイバーを武器としている以上、
同じく火を力にする剣士である丈瑠が選ばれたのは、
玄海老師の慧眼である。

丈瑠「俺との修練は厳しいが、覚悟はあるか…?」
光平「…覚悟はあります。俺に教えてください、丈瑠さん!」
丈瑠「その覚悟、確かに俺が預かった!」

林の中で互いに竹刀を構える丈瑠と光平。

丈瑠「一応、剣の心得はあるようだな?」
光平「小さい頃に沖縄の祖父に習って、少しかじったことがあります」
丈瑠「…なるほど。薩摩示現流か」

ちなみに光平の父方の祖父・靖臣は、江戸時代に琉球に移住した薩摩藩士の末裔である。
幕末においても、かの新撰組が何より恐れたのが薩摩藩士の操る示現流であった。

丈瑠「キアイドーのような強敵を相手にする真剣の立ち合いでは、
 竹刀剣道のように振り回す剣法は役に立たない。
 一撃必殺の打ち込みと気迫で勝負が決まる。
 ひたすら気迫と一撃に鍛錬を極める示現流は、
 正にそれに適している」
光平「はい!」

そして始まる丈瑠との修練は実に険しく、時には他のシンケンジャーを
相手に剣技を磨いていく。そしてその様子をそっと見守っている
サングラスの青年――地場衛の姿があった。

衛「………」

<つづく>

576ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/29(金) 20:42:25
≪タイトル未定≫

***異世界アセーリア・学都コンクェイテューラ付近の森***

緑のロングヘアを風になびかせた一人の少女が、険しい森で歩を進めている。

キリカ「お父さん、お母さん、どうか…無事でいて!」

自分の故郷の村へと急ぐその少女――キリカであったが、
不幸にして落武者狩りの山賊たちに見つかり、取り囲まれてしまった。

山賊A「おい見ろ、女だぞ!」
山賊B「コイツは上玉だ。久しぶりに楽しませてもらうとするか。ゲヘヘ…」

キリカ「…い、いやあっ! やめて! 誰か助けてぇー!!」

◇     ◇     ◇

一方、こちらは同じ森の少し離れた場所を彷徨っている
(自称)美少女天才魔道士リナ・インバースとその御一行=正義の仲良し四人組である。

ガウリィ「ハ、ハラ減ったぁ…」
リナ「あたしたちの新たな冒険、ここでいきなり終わるかもしんない…」

門矢士=仮面ライダーディケイドの導きと、
異世界への外交親善使節として父フィリオネル王子の親書を携えたアメリアの護衛、
そしてリナの姉ルナからの手紙に書かれてあった「行かないと殺す!」という
強制的命令(笑)によって、全く未知の異世界へと足を踏み入れたリナたちだったが、
もう一週間飲まず食わずの状態が続いていて、もう餓死寸前の様相を呈していたのだったww。

山賊A「こんなところにも獲物がいたぜ」
山賊B「命が惜しかったら身ぐるみ全部置いていきな!」

リナ「………」o(★___________★)o キラァーン!!

すっかり弱気になっていたリナだったが、
目の前に山賊が現れた途端に元気MAXになり、
まとめて返り討ちにしたうえ逆に身ぐるみ剥いで
全員を全裸にして縛り上げてしまった。

山賊A「…な、なんなんだおめえたちは!?」(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
山賊B「…こんなのアリか! セイロス神の名の下に公平な裁きを要求する!」(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
リナ「黙れ! 悪人に人権はない!!」
山賊C「そ、そんなぁ…」(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

アメリア「セイロス神…? 初めて聞く名前ですね」
ゼルガディス「おそらくこっちの世界の神の名だろう…」
ガウリィ「お〜い、みんなぁ! こっちに来てくれ〜!」

ガウリィが、馬車の荷台の中に押し込められていたキリカを発見して救助する。

キリカ「助けてくださってありがとうございます。なんとお礼を申し上げたらいいのか…」
リナ「あらそっ、じゃあね」
キリカ「えっ!? もう行っちゃうんですか?」
リナ「なあに、まだ何か用?」
アメリア「リナさん、せめてこの人を村まで送り届けてあげましょうよ」
ゼルガディス「もしかしたら一晩の飯と寝床くらいにはありつけるかもしれんぞ」
リナ「まあそういうことなら…」

577ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/29(金) 20:43:27
しかし、辿り着いたキリカの村は、すでにサラジア軍に焼き討ちに遭っており、
村人の姿は誰一人として残ってはいなかった。

キリカ「そんな…!」

きっと家族はみんな死んでしまったものと思い込み、悲嘆にくれて泣き崩れるキリカ。

ゼルガディス「死体がない…」
ガウリィ「は…?」
ゼルガディス「仮に村中焼き払われたにせよ、一人二人の死体がそこら辺に
 転がっていてもいいはずだ。なのに死体が全く見当たらない。だとすれば
 考えられる事は二つ――」
リナ「村が襲われる前に全員無事に逃げ出したか、
 それとも村を襲った連中によってどこかへ連れ去られたか…」
キリカ「それじゃあ…!?」
リナ「安心しなさい。あなたの家族はどこかできっと生きてる筈よ」

リナの言葉で、表情に安堵の笑みが戻るキリカ。

アメリア「それで、あなたはこれからどうするんですか?」
キリカ「コンクェイテューラの神殿に戻ります。よろしければ皆さんもご一緒に
 ついて来てください。山賊から助けてもらったお礼もしたいですし」

しかしその様子を密かに窺っている魔物がいた。
魔界同盟に所属する大神官ハーゴンの邪教集団配下の
小悪魔グレムリンだ。

グレムリン「キィキィ!! 生き残りの人間を見つけたぞ!
 急いで戻って赤い三日月隊に報告だ!」


***学都コンクェイテューラ ファーブラ神殿***

ここはロサレダ北東部中央の山岳地帯と森に囲まれた場所に位置する、
創造神セイロスに仕える知識神ファーブラを祀る神殿である。
この地を治めるメルヴィオン聖王国の学問の中心地として昔から栄え、
王国中から学問を志す学士や学生たちが集まって来る場所でもある。

キリカの家族や村人たちは、村へ様子を見に外へ出かけた彼女と入れ違いに
この神殿へと皆無事に避難して来ていたのだった。

村長「おお、キリカ!」
村長の妻「よかった! 無事だったんだね! お前が私たちを探しに
 村へ戻ったと聞いた時は本当にどうしようかと…」
キリカ「お父さん! お母さん!」

無事な再会を喜び合う親子3人。だが……

シン「キリカ!!(怒」
キリカ「シン…?」

――パチンッ!!

いきなり現れた僧服姿の少年が、怒りの形相で
キリカの頬に平手打ちをお見舞いする。

キリカ「………」
シン「お前一人の身勝手な行動が、周囲にどれだけ
 迷惑を掛けたと思っている!?」
キリカ「ごめんなさい…」

これにはすぐ側で見ていたアメリアが激怒して猛抗議する。

アメリア「ちょっと待ってください!
 いきなり女性の人をぶつだなんてあんまりです!
 暴力反対!!」
キリカ「いいんですアメリアさん。悪いのは私なんですから…」
アメリア「でも……」

578ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/29(金) 20:44:19
シン「君たちは?」
キリカ「この人たちは森で私を助けてくれたの」
シン「そうか。キリカを助けてくれた事には感謝しよう。
 ……しかし、余計な者たちまで連れて来てしまったようだな?」
リナ「どうやらそうみたいね」

シンと呼ばれた僧服の少年とリナが同時に窓から外へ視線を向けると、
神殿に向かって大挙して進軍してくる軍隊の姿が…。

キリカ「あいつらです! 私たちの世界にいきなり現れて、
 見た事もないような鉄の鳥や、火を噴く大筒を積んだ鉄の馬車で
 大陸全土を蹂躙しているのは!」
シン「この神殿は結界を張って外部から侵入方法は分からないように
 なっていた。しかしお前たちが尾行されたせいで、結界の抜け道が
 敵方に知られてしまった。この始末、どう取ってくれるつもりだ?」
リナ「要はアイツらまとめてどうにかしてしまえばいいんでしょ?」
シン「簡単には言うが…!」
リナ「まあ見てなさいって♪」

リナは神殿の一番高い位置の物見台の上に立ち、
呪文の詠唱を開始!

リナ「黄昏よりも昏きもの
 血の流れより紅きもの
 時の流れに埋もれし
 偉大なる汝の名において
 我ここに 闇に誓わん
 我等が前に立ち塞がりし
 すべての愚かなるものに
 我と汝が力もて
 等しく滅びを与えんことを!
 ――ドラグスレ―イブッッ!!!!!!!
                        l|、
                        ゙'.lッv..,,_          _..;;;;ニ`-''"゙'ュ
                             `''ミ-,,〃 /(    ゙ぐ、.
                                      /.:.:.: ヽ   ヽl゙
              ,. - ェ)、,.         \      /.:.:  .:.}   l:!
   -==二三二ニ=--/. :Σ._:_:κ        \|ヽ/(/.:.:   :.{   `j.!
  =二三三二ニ二三彡-く´"ァ`^         /} ).::.:.:.::    :.:.`ー '''
   ´77777777`="{ {__} ヽー┬───r-----} | ).:.:.:: ;;;;;
    //////////,_∧   〉.┴───''──┴' -.:.:.:.:. ;;;;;
    ////////,//=ヽ/ー────''──┴' ノ.:.:.:..:.:.;;;;     ,,,,.
    /////// ./.:::  //            /⌒ヽ:::::.:.:.:.... .:.:r'´   "
    / ̄ ̄  /¨¨¨'//               /    )⌒ヽr、:.:.::(
        __/  ∧  `ヽ                    _,,,.. -
        ヽ⌒ゝ-〈_/ヽ   |                 ,rシ"         i".|
        |   | ヽ L __ヽ             ..r'/           ゝミ;; 、
        .',   |  ',  ',             .,, |/           ____    / /
           ',   |  ',  ',          . /ノ゛             一''`-`--゙
       / /    ',  ',         '--'゛

579ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/29(金) 20:46:23
                               ヽ`
                              ´
                               ´.
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
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        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
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              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´

580ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/29(金) 21:00:32
シン「………」(;゚д゚)ポカーン
キリカ「………」(;゚д゚)ポカーン
              ____        / \ヽ. }ノ}/ {_
             /   }       /     ヽ} / ′   ヽ`ヽ
                '     !      /               \_ヽ___,
            |    l   __/                 <
            l     , `ー‐ァ    /            \ヾ、
   _____       '     '、 / ,.   、{ /_{   ム、 {_.-‐     ',
    !   ヽ      '、    ∨,.ィ' / 、〃ヽ∨ { ィ'´^テxノ l  /\ _.. -‐┐
   ',     \      ヘ.    ∨{  {: ヾ《 ト::}`\r  ト::} 》' }! 〈\ノ´.::::::::/ /
         \     ヽ     \ ∧ ハ' 、,ゞ' ,   └'-' } メ.ヽノ\▽.://
    ヽ     ヽ、    、     \ヽ!{    、-‐vi   ,ス'´ .) /~ //
      \       ` ー ' ヽ      `ヽ≧z、 ヽ__ノ , イ >`¨∠__/ィ´}…┐
       丶                   ヽ::::.\z≦¨ イ /.:::::::彡/ /  {
           ` ‐-r--- 、       ノ      ト、::ヾ\X⌒hr=ニ二___ノ‐  /
            }        _r'        !::::ヽ、:::く`¨_ノ_/ヽ_r┴ヽ /==‐-  、
            ハ    …‐ '´ }   ノ  ノ}ヽ、____ノ' ̄>'   ル- 、 r}' .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
           /::::{        /    }  ノ. : : : : : :,/  rィ /  } }/ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
         /.::::ハ `ヽ ___//   ノ‐く  ̄ ゝ. ̄  ノ/! }/   .'¨ .:.: ,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
        /.::::/.:.:.:{.___________人___/.:.:.:.:.\‐- ミ≡彡イi  !ハヽ/.:.:.:.:.:.: ',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
        |:::/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ノヽ: : : : : : : : :} |:.:Ⅳ .:.:.:.:.:.:.:.:.:}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
        |/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヾ \ : : : : : : /  !: .:\ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. }
リナ「ビクトリーッ! まっ、あたしにかかればザッとこんなもんよ♪」

***ロサレダ北東部・サラジア軍(赤い三日月隊)の陣地***

副司令官「…バ、バカなっ! 新たに発見した敵の拠点を攻撃に向かった
 部隊が全滅しただと!? 敵にそれほど火力のある兵器はないはずだぞ!」
将校「し、しかし…! 核爆発に匹敵するほどの大爆発が起こったとの
 報告も来ております!」

まさかの敗報に、驚きと戦慄が走るサラジア軍。

副司令官「と、とにかく、この件はザイード総司令官殿に
 報告せねばなるまい…(汗」

581ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/29(金) 21:35:08
――翌日の早朝。

***学都コンクェイテューラ ファーブラ神殿***

シン「師匠、起きてください!」

朝早くからリナの寝泊まりしている寝室の扉の前に立ち、
何度もドアノブを叩いているシン。

リナ「だぁぁーっ!! もう五月蠅い!!」
シン「師匠、やっと起きてくださいましたか!」
リナ「今いったい何時だと思ってる訳!?
 あたしは疲れてるんだから寝せてちょーだい」

この騒ぎで別室で寝ていたガウリィたちも起きて来た。

ガウリィ「ふわああ〜! なんだなんだぁ?」
ゼルガディス「あの少年、昨日の夜からずっとあの調子か?」
アメリア「なんでもリナさんの天才的な魔法の腕前に惚れ込んで、
 弟子入りを望んでいるんだそうです」
ガウリィ「物好きな人間もいるもんだなぁ…」

リナ「だいたいきっきからその"師匠"ってなに?」
シン「僕はこれから貴女に教えを請うわけですから、
 師匠とお呼びするのは当然です」
リナ「勝手に決めないでくれる!
 あたしは弟子を取ったりはしないわよ」
シン「もちろんタダでとは申しません!
 レッスン料はきちっとお支払いします」

シンはリナの目の前に、金貨がどっさり詰まった革袋を3つ差し出した。

リナ「………」(;゚д゚)ポカーン
アメリア「すごい…!」
ゼルガディス「おい、この金の出所はどうした?」
シン「もちろん神殿の金庫です」
ガウリィ「神殿の金庫!?」
シン「申し遅れました。僕の名はシンディラ・アシヌス。
 当ファーブラ神殿の責任者を務める大司教アシヌスの長男で、
 神殿責任者の代理を務めております」
リナ「シン、もしかしてあなた、いいところのぼんぼん――
 ――じゃなくて、良家の御曹司か何か?」
シン「御曹司だなんて、そんな大した身分ではありませんよ。ハハハ…。
 メイド長、リナ師匠と皆さんに朝食のご用意を!」
メイド長「畏まりました」

582ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/01/29(金) 21:37:11
ダイニングルームで出された豪華な食事を
次々と遠慮など全くなしでおかわりして
大量に平らげるリナとガウリィ。

ゼルガディス「この神殿は今は籠城中の筈だろ?
 こんな調子で兵糧の方は大丈夫なのか?」
メイド長「ご心配なく。この神殿の地下には
 温室の農場と牧場もあり、自給自足が可能。
 仮に戦が長引いたとしても、10年先まで
 籠城は充分可能でございます」
アメリア「大したものですね…」

すっかり満腹になったリナは、
いきなり真剣な真顔になりシンに視線を向ける。

リナ「シン、あたしの修行は厳しいわよ!
 ついてこれる覚悟はある?」
シン「無論覚悟の上です!僕に教えてください、リナ師匠!」
リナ「よーしっ! その覚悟、確かにあたしが預かったわ!」

ガウリィ「現金なやつ…(汗」

ついさっきまでシンにつれない態度を取っていたのに、
彼が金持ちだと分かった途端にコロリと態度を変えたリナに、
ガウリィは呆れるのであった。

<つづく>

583ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/01(月) 14:24:20
>>575加筆・修正
光平「あの弁慶さん、ここはいったい…?」
弁慶「ここは江戸時代に、房総半島の内この地帯を治めていた大名で、
 旧華族である志葉家のお屋敷だ。…と言っても、今のお前には
 アヤカシ外道衆と戦った侍戦隊シンケンジャーの本部と言った方が
 解り易かろう」
光平「ここが噂に聞いたシンケンジャーの……」

志葉家初代当主・烈堂は、クサレ外道衆の頭目・脂目マンプクを封印した功績を
徳川家康に認められ、今の千葉県北部の辺りを治める大名となった。
以来、志葉家は代々外道衆のアヤカシと戦い続ける宿命にある。

そういえば、自分の歓迎会の時にほとんどのヒーローたちと面識が出来た光平だったが、
あの時あの場で志葉家の当主の姿を見た覚えはない。その事を弁慶に尋ねると――

弁慶「ははは…志葉のご当主は、そういった賑やかな催しが
 苦手だと聞いているからな」
光平「……???」

応接間で出された茶を飲みながら、この家の主が現れるのを待っていると、
一人の若い青年が姿を見せた。

丈瑠「玄海老師、お久しぶりにございます」
玄海「光平君、引き合わせよう。こちらは志葉家19代目当主・志葉丈瑠殿じゃ」
丈瑠「志葉丈瑠だ。よろしく」
光平「よ、よろしくお願いします!……(この人がシンケンレッド)」
玄海「相手が剣を使うのであれば、こちらも剣の使い手に
 教わるのが一番じゃ」

ブレイバーズにも剣を武器に戦うヒーローは数多いが、
シグフェルは炎の剣フレアセイバーを武器としている以上、
同じく火を力にする剣士である丈瑠が選ばれたのは、
玄海老師の慧眼である。

丈瑠「俺との修練は厳しいが、覚悟はあるか…?」
光平「…覚悟はあります。俺に教えてください、丈瑠さん!」
丈瑠「その覚悟、確かに俺が預かった!」

林の中で互いに竹刀を構える丈瑠と光平。

丈瑠「一応、剣の心得はあるようだな?」
光平「小さい頃に沖縄の祖父に習って、少しかじったことがあります」
丈瑠「…なるほど。薩摩示現流か」

ちなみに光平の父方の祖父・靖臣は、江戸時代に琉球に移住した薩摩藩士の末裔である。
幕末においても、かの新撰組が何より恐れたのが薩摩藩士の操る示現流であった。

丈瑠「キアイドーのような強敵を相手にする真剣の立ち合いでは、
 竹刀剣道のように振り回す剣法は役に立たない。
 一撃必殺の打ち込みと気迫で勝負が決まる。
 ひたすら気迫と一撃に鍛錬を極める示現流は、
 正にそれに適している」
光平「はい!」
丈瑠「良し。そしてキアイドーに強力な一撃を加える為にも、お前には
 自身の持つ火の力、キアイドーの剣の速さを凌ぐ速さを鍛えてもらう
 必要がある。俺は技を教えるつもりは無い。だが、それらを鍛えれば
 自ずと己の技が見えてくる筈だ」
光平「火の力に速さか・・・・・」
丈瑠「まずは速さを鍛える。さぁ、俺に打ち込んで来い!」
光平「行きます!タァ!!」

丈瑠に鍛えていく部分を教わった光平は丈瑠に剣を打ち込んでいく。
そして始まる丈瑠との修練は実に険しく、時には他のシンケンジャーを
相手に剣技を磨いていく。そしてその様子をそっと見守っている
サングラスの青年――地場衛の姿があった。

衛「………」

584ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/01(月) 15:21:27
>>346加筆・修正
***ギガントホース・艦橋司令室***

一方、ザンギャックの旗艦であるギガントホースに帰還したキアイドーは
シグフェルを仕留めずに戻ってきた事をワルズ・ギルから責められていたが
キアイドーは気にせずケロッとしていた。

キアイドー「俺は、俺の流儀で仕事をするまでだ」
ワルズ・ギル「ぐぬぬ、貴様〜!」
???「・・・その様な賞金稼ぎ風情に頼るからですよ、殿下」
ダマラス「何奴!?」

ワルズ・ギル達の前に現れたのは、1万年前最強の護星天使と謳われ
地球救星計画で地球を破壊し、新たに星を創り出そうとした救星主の
ブラジラだった。姿を現すと、ワルズ・ギルに膝をついて、頭を垂れる。

ワルズ・ギル「・・・・お前は確かブラジラとかいったな。何しに来た?」
ブラジラ「はい、殿下。この私めも殿下の配下にお加えいただく参上いたしました」
ダマラス「お待ち下さい殿下!こ奴は自分の目的の為に、様々な組織を利用してきた者。
 信用されてはいけませぬぞ!」

自分を配下に加える様に言うブラジラだが、ブラジラが過去ウォースター、
幽魔獣、マトリンティスと様々な組織の一員となり、その裏で利用してきた
という経歴を知るダマラスはブラジラがワルズ・ギルの配下に加わる事に
反対する。

ブラジラ「流石は皇帝アクドス・ギル様の懐刀で在らせられるダマラス参謀。
 私の様な者を警戒されるのは至極同然。ですが、私もヒーローには恨みを
 持つ身・・・・私を配下に加えて下さるのであれば、かならずやシグフェルを
 討ち取ってみせましょう」
ワルズ・ギル「・・・・良し。ブラジラよ、お前を我が配下に加えてやろう。そして
 キアイドーと共にシグフェルを倒して来い!キアイドーもそれで良いな?」
キアイドー「俺の邪魔をしなければ、構わん」
ダマラス「殿下!うぬぬ・・・殿下に妙なマネをすれば、その時は覚悟しろ!」
ブラジラ「かならずや、ご期待に副えましょう(・・・ふん、ザンギャックの力、
 利用させてもらう」

ワルズ・ギルはブラジラを自分の配下に加える事を決め、反対していた
ダマラスもしぶしぶ承諾する。だが、ワルズ・ギルの配下に加わった
ブラジラは内心ではザンギャック帝国の力を利用しようと考えていた。
そしてキアイドーとシグフェルの再戦は刻一刻と近づくのであった。

585ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/01(月) 16:23:49
◯玄海老師→キアイドーに敗北した光平に、志葉丈瑠を引き合わせる。
◯弁慶→玄海老師と共に光平を志波邸へ連れてくる。
◯志葉丈瑠→光平に修練を積ませる。
◯日下部彦馬→光平、玄海老師、弁慶を出迎える。
◯地場衛→丈瑠の下で修練を積む光平の様子を見守る。
●ワルズ・ギル→シグフェルを仕留めなかったキアイドーを責める。
  そして救星主のブラジラを配下に加え、キアイドーと共に
  シグフェルを始末するように命令を下す。
●ダマラス→ブラジラが配下に加わる事を反対するが、しぶしぶ承諾する。
●キアイドー→ワルズ・ギルにシグフェルを仕留めなかった事を責められる。
●救星主のブラジラ→ワルズ・ギルの配下に加わる。内心ではザンギャックの
  力を利用しようと考えている。

◯牧村光平/シグフェル→キアイドーに敗北した為、1人修行に励んでいた所、
  玄海老師によって、志葉丈瑠と引き合され、丈瑠から修練を課される。

【今回の新登場】
●救星主のブラジラ(天装戦隊ゴセイジャー)
 ウォースター、幽魔獣、マトリンティスといった様々な組織を渡り歩いた
 ブレドランの正体。1万年前、幽魔獣を封印した最強の護星天使で
 ゴセイナイトの本来の持ち主。人間を根絶やしにして汚れきった地球を
 一度破壊し、新しい星を創る「地球救星計画」を画策し、そうして創った
 星の「命を導く者」として君臨しようとしていた。ダークヘッダーを配下として
 従えている他、様々な組織で活動していた「ブレドラン」を分身体として
 呼び出す事が出来る。趣味はコスプレ。

586ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/02(火) 11:23:06
>>347加筆・修正
***志葉邸***

光平「タァッ!」
丈瑠「ふん!」

光平と丈瑠の下で修練を始めてから数日。志葉邸の庭では光平
丈瑠は向かい合い、今日も竹刀を振るっていた。庭には2人だけでなく
家臣である他のシンケンジャーや慎哉や優香が見守っていた。

慎哉「光平・・・・」
優香「光平君・・・・」

連日の厳しい修練により、光平が帰宅してくると、その疲労さは
剣の素人である慎哉にもありありと伝わって来た。故に慎哉は
光平が倒れてしまうのではないかと心配でしょうがなかった。
そしてそれは優香も同じ思いだった。

刃「よぉ、邪魔するぜ」
さやか「もぉ、ちゃんと挨拶しなさいよ!」
ソウジ「お邪魔します。シンケンジャーの皆さん」
千明「おっ!刃にソウジも来たのか」

そこへ鉄刃と峰さやか、そしてキョウリュウジャーのキョウリュウグリーンこと
立風館ソウジが志葉邸にやってくる。刃やソウジもシンケンジャー同様、
光平の修練の相手をしていたのであった。

刃「大分、様になってきたみたいだな。光平の奴」
流ノ介「うむ。光平は中々飲み込みが速いようでな。間もなく修練の
 仕上げの段階となったのだ」

光平の剣裁きなど数日で格段に上がっている事に気付いた刃に
流ノ介は修練が仕上げの段階になった事を話す。

丈瑠「・・・・良し。では、修練の仕上げに入る。変身しろ」
光平「えっ、シグフェルにですか?」
丈瑠「そうだ。修練の仕上げは変身して俺と戦う事だ。一筆奏上!」

丈瑠から告げられた修練の仕上げはシグフェルに変身して、丈瑠と
戦う事だった。丈瑠はシンケンレッドに変身する。

光平「しかし・・・・」
シンケンレッド「お前の覚悟はその程度か。その様な覚悟ではキアイドーに
 勝てんぞ!」
光平「―!・・・・・分かりました。翔着!」

丈瑠の言葉により、自分の持つ覚悟がまだまだ半端だった事に気付いた
光平は気持ちを改めて丈瑠に挑もうと、シグフェルに変身し、両者は己の
武器であるシンケンマルとフレアセイバーを構える。

シンケンレッド「さぁ、来い!光平・・・・いや、シグフェル!!」
シグフェル「うぉぉぉぉ!!」

シンケンマルとフレアセイバーの刀身は激しく燃え、シンケンレッドと
シグフェルはぶつかるのであった・・・・・・・。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢

光平「イテテ・・・・・」
優香「大丈夫、光平君?」
光平「うん、何とか・・・・・黒子の皆さんが良い傷薬を塗ってくれた
 おかげで痛みも大分、和らいできたよ」
慎哉「全く無茶しやがって。俺も優香もヒヤヒヤしながら見ていたんだからな!」
光平「ハハハ、心配かけて御免」
慎哉「・・・・まぁ、無事でなによりだけどさ」
丈瑠「・・・・・傷の方は大丈夫か?」
光平「丈瑠さん・・・・・」

志葉家に仕える黒子達により手当てを受けた光平に、慎哉や優香は
心配で光平の側にやってくる。そこへ同じく黒子の手当てを受けた
丈瑠がやって来た。シンケンレッドとのぶつかり合いで、シグフェルに
変身した光平は今までの修練を経て、編み出した技をぶつける。
それによりシンケンレッドを倒したが、外道衆と激しい戦いをしてきた
シンケンレッドの攻撃により、シグフェルも倒れてしまったのだった。

光平「・・・・すいません、丈瑠さん。丈瑠さんの方こそ身体の方は?」
丈瑠「これぐらい、何でも無い。だが、お前の編み出した技は見事だった。
 これならば修練の方は終えても良いだろう」
光平「本当ですか?ありがとうございます」

丈瑠から修練の成果を認められた事で、ついに光平は丈瑠からの
修練をクリアしたのであった。

流ノ介「うぉぉぉ、私は感動したぞ!よくぞ厳しい修練を耐えたな、光平!」
茉子「声が大きいわよ、流ノ介。でも、がんばったわね。光平君」
千明「ああ、丈瑠のシゴキに耐えられるなんて大した奴だぜ」
ことは「よう、がんばったなぁ。偉いで、光平君」
源太「こりゃぁ、寿司でも握ってお祝いしないとな!」

修練を終えた光平にシンケンジャーの面々は、それぞれ労いの
言葉を掛ける。

刃「へへ、2人の戦いを見ていたら、俺も戦いたくなってきたぜ。
 今度は俺と勝負な!」
さやか「怪我人相手に、何を言っているのよ!」
ソウジ「だけど怪我が治ったら、是非俺とも戦ってほしい。良いかい?」
光平「はは、まいったな・・・・でもあのキアイドーに勝ったら、その勝負
 受けてたちます!」

光平と丈瑠の戦いを見ていた刃やソウジから、勝負の申し込みを
受けられた光平は強敵キアイドーに勝った時、勝負を受けると
約束するのであった。

587ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/02(火) 14:15:32

彦馬「さぁさぁ、お前達。殿も光平殿もお疲れだ。騒ぐのはその辺に
 しておきなさい」

彦馬は修練で傷ついた光平や丈瑠を案じて、騒がしくしている
流ノ介達を諌める。だがその時・・・・・・。

カラカラカラカラ

丈瑠「ム!」
彦馬「これは!?」

三途の川から隙間を通って現世に現れるアヤカシに反応する
隙間センサーが鳴り響く。彦馬はアヤカシが何処に現れたのか
調べる。

彦馬「殿、どうやらアヤカシは大江戸市の様です」
刃「なっ!俺の所かよ」
丈瑠「皆、すぐに支度だ!」
優香「でも、丈瑠さん。その身体じゃ・・・・」
丈瑠「アヤカシが出たのであれば、退治する。それが俺の・・・・
 俺達の使命だ!だからこそ、この程度の怪我だろうが出陣する!」

刃やしんせん組が住む大江戸市にアヤカシの反応が出た事を知り、
出陣しようとする丈瑠に対して、優香が心配する。しかしアヤカシとの
戦いが使命である為、出陣しようと支度を始める。

光平「俺も行きます・・・・」
慎哉「光平!お前だって、怪我しているじゃねぇか!」
光平「心配なのは分かる。でも、俺もブレイバーズの一員になったんだ。
 だからこそ、人が悲しむ思いをしないように俺が出るんだ!」

心配する慎哉に光平はブレイバーズの一員になったからこそ、
人々を守る為に戦いに赴こうとしていた。

丈瑠「・・・・分かった。お前も出陣の支度をしろ」
光平「ありがとうございます!」
刃「よ〜し、光平のフォローは・・・・」
ソウジ「俺達に任せてくれ!」

怪我をしている光平のフォローをする為、刃とソウジも赴く。
そして一同は大江戸市へと向かった。

588ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/02(火) 14:16:23
****大江戸市****

イサミ「タァッ!」
ナナシ連中「ナナ〜!」
トシ「おりゃぁ!」
ビービ「ビビ〜!」
ソウシ「くらえ!」
ゴーミン「ゴゴ〜!」

一方、大江戸市ではイサミ、トシ、ソウシ達しんせん組の3人が
大江戸市で暴れるナナシ連中、魔虫兵ビービ、ゴーミンを相手に
戦っていた。

刃「お前らー!」
イサミ「刃さん!それにシンケンジャーの皆さんも」
ソウシ「キョウリュウグリーンのソウジさん、それとシグフェル・・・・
 牧村光平さんですね」
光平「ああ、確か君達はしんせん組のイサミちゃん、トシくん、
 ソウシくんだったね?」
ソウジ「君達も大丈夫かい?」
トシ「ソウシにソウジ・・・・ややこしい」

戦っていたしんせん組の3人の所へ、シンケンジャー、刃、ソウジ
そして光平が合流する。光平は歓迎パーティーでしんせん組の
3人と顔を合わせたばかりだった。そしてしんせん組のソウシと
キョウリュウジャーのソウジは名前が似ている為か、トシはややこしいと
感じる。

流ノ介「しかし、外道衆のナナシ連中だけでなく魔虫兵ビービに
 ザンギャック帝国のゴーミンまで暴れているとは・・・・」
茉子「彼等の狙いは何?」
千明「何でもいいけど、やっちまおうぜ!」
ブラジラ「ようやく現れたな。ブレイバーズの諸君」

ナナシ連中らを相手に戦おうとしていた彼等の前にブラジラが
立っていた。その横手にはキアイドー、そしてブラジラが血祭の
ブレドランを名乗っていた時に従っていたアヤカシ、マダコダマがいた。

光平「キアイドー・・・・・」
キアイドー「ほう、貴様か。俺を楽しませる程強くなったか?」
光平「貴様・・・・!」
丈瑠「待て、光平。貴様達の目的は何だ!」
ブラジラ「知れた事。ワルズ・ギル殿下はそこにいるシグフェルの
 存在にひどくご立腹である。故に、この救星主のブラジラ改め・・・・
 ザンギャックのブラジラが引導を渡してくれる!」
光平「俺を殺す為だけに、街を襲ったのか!許さないぞ!」
ブラジラ「ふん。ブレイバーズの者達共々、くたばるがいい。
 行け、お前達!」
キアイドー「邪魔立てはするなよ」
マダコダマ「やっと出番か。行くぜ!」

ブラジラは光平そしてブレイバーズを始末するべく、キアイドー、
マダコダマそしてナナシ連中や魔虫兵ビービ、ゴーミンに命令を
下し、キアイドー達は襲い掛かる。

丈瑠「いけるか、光平」
光平「勿論です。丈瑠さん」
丈瑠「そうか。ならば行くぞ、お前達!」
シンケンジャー5人「「「「「一筆奏上!」」」」」
源太「一貫献上!」

ガブリボルバー@音声「ガブリンチョ!ザクト〜ル!」

ソウジ「キョウリュウチェンジ!」

ガブリボルバー@音声「ファイア!」

シグフェル「―翔着(シグ・トランス)!!」

それそれシンケンジャー、キョウリュウグリーン、シグフェルに変身し、
刃、しんせん組と共に立ち向かう。

シンケンレッド「シグフェル、ブラジラ達の相手は俺達がする!
 お前はキアイドーと決着を着けろ!」
シグフェル「はい!」

そしてシグフェルは決着をつけるべくキアイドーに向かっていくのであった。

589ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/02(火) 15:48:02
◯志葉丈瑠/シンケンレッド→修練の仕上げとして光平と戦い、その成果を認める。
  街に現れたブラジラ達と戦う為、シンケンレッドに変身する。
◯池波流ノ介/シンケンブルー→光平と丈瑠の戦いを見届けた後、街に
  現れたブラジラ達と戦う為、シンケンブルーに変身する。
◯白石茉子/シンケンピンク→光平と丈瑠の戦いを見届けた後、街に
  現れたブラジラ達と戦う為、シンケンピンクに変身する。
◯谷千明/シンケングリーン→光平と丈瑠の戦いを見届けた後、街に
  現れたブラジラ達と戦う為、シンケングリーンに変身する。
◯花織ことは/シンケンイエロー→光平と丈瑠の戦いを見届けた後、街に
  現れたブラジラ達と戦う為、シンケンイエローに変身する。
◯梅盛源太/シンケンゴールド→光平と丈瑠の戦いを見届けた後、街に
  現れたブラジラ達と戦う為、シンケンゴールドに変身する。
◯日下部彦馬→ブラジラ達が大江戸市に出現した事を報せる。
◯鉄刃→光平と丈瑠の戦いを見届ける。街にブラジラ達が現れた為、
  しんせん組と合流する。
◯峰さやか→刃と共に光と丈瑠の戦いを見届ける。
◯立風館ソウジ/キョウリュウグリーン→光平と丈瑠の戦いを見届ける。街に
  ブラジラ達が現れた為、キョウリュウグリーンに変身する。
◯花丘イサミ→街で暴れるナナシ連中に攻撃する。
◯月形トシ→街で暴れる魔虫兵ビービに攻撃する。
◯雪見ソウシ街で暴れるゴーミンに攻撃する。
●救星主のブラジラ→シグフェルを打倒すべくキアイドー達に攻撃を
  命じる。
●キアイドー→ブラジラ達と共に街に現れ、光平達に襲い掛かる。
●マダコダマ→ブラジラ達と共に街に現れ、光平達に襲いかかる。

◯牧村光平/シグフェル→修練の仕上げとして丈瑠と戦い、技を編み出して
  修練の成果が認められる。街にブラジラ達が現れたのでシグフェルに
  変身する。
◯朝倉慎哉→光平と丈瑠の戦いを見守る。
◯沢渡優香→光平と丈瑠の戦いを見守る。

【今回の新登場】
●マダコダマ(天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー エピックon銀幕)
 山水画ような、閻魔大王のねぶたのような姿を持つアヤカシ。放たれた
 モヂカラや天装術を右肩の岩の穴で吸い込み、それを元に左肩の閻魔
 大王の口から攻撃を吐きだす能力を有する他、空中に水蒸気のレンズを
 作り出す事も出来る。血祭のブレドランの護星界壊滅の野望に加担し、
 この世に侵攻。外道衆に関わらず、骨のシタリに従わず、外道シンケンレッド
 の炎のモヂカラをレンズで増幅させ、護星界への道を開く事に成功した。
 山彦の伝承のルーツとされるアヤカシ。

590ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/03(水) 12:39:56
>>347加筆・修正
フレアセイバーを構え、シグフェルはキアイドーに斬りかかり、
激しい剣のせめぎ合いをしていく。

キアイドー「貴様、どうやら体にダメージを負っているようだな。そんな
 状態で、俺に勝てると思っているのか?」
シグフェル「俺は勝つ!勝ってお前から受けた恐怖と敗北を乗り越えて
 みせる!」
キアイドー「ならば、せいぜい俺を楽しませてみせろ!」

先程、丈瑠との戦いで身体にダメージが残っているが、自分に恐怖と
敗北感を植え付けた強敵に勝利すべく、フレアセイバーを振るった。
一方、シンケンジャー達は、ブラジラとマダコダマを相手に戦っていた。

ブラジラ「シンケンジャー・・・・貴様達を相手にするのであれば、この姿で
 相手をするとしよう」
シンケンレッド「行くぞ、ブレドラン!」

ブラジラはカモミラージュの天装術で「血祭のブレドラン」に姿を変える。
血祭のブレドランはシンケンレッドを相手にし、他のメンバーはマダコダマや
ナナシ連中等の相手をする。

ソウシ「“正義の矢”をくらぇぇ!」
マダコダマ「甘い!!」

ソウシはエネルギーを纏わせた矢をマダコダマに向けて放つが、
マダコダマは右肩の岩の穴で吸い込んでしまう。そして吸い込んだ
矢は左肩の閻魔大王の口から放たれて、攻撃にしてしまう。

シンケンブルー「あのアヤカシは、我々のモヂカラやゴセイジャーの
 天装術を吸い込んで、攻撃として吐き出してしまうのだ」
刃「そういう事、早く言ってくれよ!」
シンケンピンク「以前戦った時は、モヂカラと天装術を組み合わせた
 攻撃をぶつけて何とかなったけど・・・・・」
マダコダマ「ゴセイジャーがいない今、貴様らなんぞ敵では無い!」

マダコダマは以前、モヂカラと天装術が合わさった技を吸収しきれず
吹き飛んでしまい、結果として敗北する切欠となったのだが、この場には
ゴセイジャーがいない為、シンケンジャー達はどの様に活路を開くべきか
思案する。

???「“稲妻連動・三段打ち”!」
???「“ケントロスパイカー”!」
マダコダマ「ぬぉ!?」

突如、マダコダマに錐状の電撃とビームが命中する。咄嗟の事
だったのでマダコダマは吸い込む事が出来なかった。

キョウリュウゴールド「お待たせしたでござる。ソウジ殿!」
キョウリュウブラック「Sorry、女の子とデートがあったものでね」
キョウリュウグリーン「イアン、空蝉丸来てくれたのか!キング達は?」
キョウリュウゴールド「キング殿達は、後から合流してくるでござる」
キョウリュウブラック「遅れてきた分、キング達が来る前に片付けようぜ!」

マダコダマを攻撃したのは、キョウリュウグリーンの仲間である
キョウリュウゴールドとキョウリュウブラックだった。キョウリュウグリーンが
戦っていると聞き、駆けつけたのであった。

シンケンブルー「他のキョウリュウジャーも来てくれたか。心強い!」
イサミ「でも、攻撃を吸い込んじゃう能力をどうすれば・・・・」
キョウリュウブラック「心配するなよ、お嬢さん。良い考えがあるぜ!」

敵の能力に太刀打ちできるか心配なイサミにキョウリュウブラックは
ある秘策を思いつく。

591ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/03(水) 12:41:04

キアイドー「いいぞ、シグフェル!やはり貴様をあの時仕留めなかった
 のは正解だったなぁ!」

一方、シグフェルとキアイドーの戦いはダメージを負った身体だが、
修練の成果によりキアイドーを凌ぐほどの剣裁きを身に着ける。
シグフェルが自分を上回る強さにまで成長したと理解したキアイドーは
新しい玩具を与えられた子供の様に喜んだ。

シグフェル「(このまま、こっちの体力が尽きる。どうすれば・・・・)」
ゴーミン「ゴゴッ!」
キアイドー「邪魔だ!」ズバッ
ゴーミン「ゴゴ〜!」
シグフェル「―!」

キアイドーに決定打を打てないか思案していたシグフェルだが、
そこへ1体のゴーミンがキアイドーとシグフェルの間に入ってしまい、
キアイドーに邪魔者として斬られてしまう。

シグフェル「仲間なのに斬るなんて・・・・」
キアイドー「仲間?ふん、俺の楽しみを邪魔するのであれば、
 誰だろうと斬る。さぁ、もう一度俺と戦え!」
シグフェル「・・・・・仲間を斬る様な奴に俺は負けない!
 今度こそ、貴様を倒す!はぁぁぁぁ!!」

シグフェルは力を貯め、フレアセイバーの刀身を炎で包むと、
瞬時にキアイドーの間合いに立ち、その動きはまるで舞を
するかの如くキアイドーの体を斬りつけていく。

キアイドー「急に、剣の速さが上がっただと・・・・」
シグフェル「はぁぁぁぁ、<<火焔十字の舞(クロスプロミネンス)>>」

そしてキアイドーの胸に横へ一閃、さらにフレアセイバーを天高く
上へ突き上げると、そのまま縦に強力な一撃が加わる。キアイドーの
胸には炎で燃える十字が刻まれた。これこそ丈瑠との修練で得た
必殺技『火焔十字の舞(クロスプロミネンス)』だった。

592ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/03(水) 14:10:54
一方、マダコダマを相手に戦うブレイバーズ。キョウリュウブラックは
皆にある秘策を伝える。

キョウリュウブラック「シンケンジャーのモヂカラとゴセイジャーの
 天装術を組み合わせて倒せたのなら、今度はモヂカラとブレイブの
 力、そして皆の力を合わせればいいってことさ」
キョウリュウゴールド「おお、モヂカラとブレイブさらに皆の力を
 合わせるのでござるか!」
キョウリュウグリーン「まるで、キングが言いそうだね」
キョウリュウブラック「そういえば、そうだな。どうやらキングに
 影響されたらしい。だが、その方がブレイバーズって感じだろ?」
シンケンイエロー「うん。その方がええわ」
刃「やってやろうぜ!」

キョウリュウブラックの秘策を受けて、彼らは動き出す。まずは
キョウリュウゴールドとシンケンピンク、ソウシがマダコダマの
前に立った。

シンケンピンク「私の【天】のモヂカラと」
キョウリュウゴールド「拙者の雷の力」
ソウシ「そこにルミノタイトでエネルギーとなった精神力を加える!」

シンケンピンクから放たれる【天】のモヂカラとキョウリュウゴールドが
発した電気は、ソウシが放ったエネルギーの矢と合わさった事で
強力なエネルギーの塊に変わり、マダコダマの右肩の穴に吸い込まれる。

マダコダマ「ぐぅうう、い、イカン!エネルギーが強すぎて受け止められん!
 ぐわぁぁああ!」

その強すぎるエネルギーを処理できずマダコダマは吹っ飛んでしまう。

キョウリュウブラック「アームドオン、パラサショット!」
トシ「こいつも持っていきやがれ!!」

そこへパラサショットを装備したキョウリュウブラックが
ガブリボルバーと一緒にマダコダマに向けて弾丸を放つ。
更にトシも龍の目を強烈なシュートでぶつけた。

シンケンブルー「我らの出番だ。行くぞ!」

そしてシンケンブルー、シンケングリーン、シンケンイエローが
シンケンマルで斬りつけていく。

キョウリュウグリーン「トリニティストレイザー!」
刃「かみなり斬り!」
イサミ「龍の剣!」
マダコダマ「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!」

さらにキョウリュウグリーン、刃、イサミがフェザーエッジ、
魔剣クサナギ、龍の剣でトドメをさされた事でマダコダマは
倒された。

593ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/03(水) 14:11:35
血祭のブレドラン「キアイドーが!?」
シンケンレッド「余所見などするな!」
血祭のブレドラン「ぬうぅ!」

シンケンレッドと戦っていた血祭のブレドランはキアイドーが
シグフェルの新技『火焔十字の舞(クロスプロミネンス』によって
倒れたのに驚愕する。

キアイドー「ぐ、ぐうう・・・・見事だ。今の・・・・・貴様との戦いは、
 赤の海賊との戦いを思い出したぞ」
シグフェル「キアイドー・・・・・」
キアイドー「ふ・・・・ふふふはははは!もっと・・・・戦いたかっ・・・・た」ドサァ

『火焔十字の舞』を受けたキアイドーは最後の言葉を振り絞ると
力尽きて倒れる。今、シグフェルは恐怖と敗北を乗り越えた瞬間だった。

血祭のブレドラン「ええい、キアイドーが倒れるとは!ならば私がこの手で!」
シンケンレッド「させるか!」

キアイドーが倒されるのを見た血祭のブレドランは自分の手で
シグフェルを倒そうと襲い掛かる。しかし、血祭のブレドランを
シンケンレッドが阻んだ。

シンケンレッド「まだ、やれるか?シグフェル」
シグフェル「はい、シンケンレッド!」

シンケンレッドとシグフェルはそれぞれ、シンケンマルと
フレアセイバーを構えるとブレドランの体に炎を纏わせた
刀身で斬りつけていく。そして、ブレドランの前後に
シンケンレッドとシグフェルが向かい合った。

シンケンレッド&シグフェル「「獅凰双炎斬!!」」
血祭のブレドラン「ぐわぁぁぁあ!!」

向かい合った2人の斬撃から、それぞれ炎の獅子と
鳳凰が出現してブレドランに大ダメージを負わせる。

血祭のブレドラン「貴様らぁ〜!こ・・・このまま手ぶらで帰る訳には
 いかん。せめてシンケンレッド・・・・貴様を葬る!」
シンケンレッド「―!」
シンケンゴールド「あぶない、丈ちゃん!ぐわぁ!」
シンケンレッド「源太!!」

大ダメージを受けた血祭のブレドランは、せめてシンケンレッドを
葬ろうと攻撃するが、シンケンゴールドが代わりに攻撃を受けて
倒れてしまう。

血祭のブレドラン「ちぃ、仕留める事が出来なかったか。
 ならば行け!ビービ虫よ!」

シンケンレッドを仕留める事が出来なかった血祭のブレドランは
ビービ虫を用いて、キアイドーを復活させて巨大化させる。
時を同じくして、倒されたマダコダマも【二の目】となり巨大化して
復活する。

594ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/03(水) 15:52:19
****ギガントホース・艦橋司令室****

ワルズ・ギル「ええい、結局あのシグフェルを倒せなかったではないか!」
ダマラス「殿下、落ち着きくだされ。インサーン、スゴーミン達を出撃させよ!」
インサーン「はっ!」

シグフェルとキアイドーの再戦を観ていたワルズ・ギルは作戦の失敗に
地団太を踏む。ダマラスはインサーンにスゴーミンの出撃を命じて、
出撃したスゴーミンはインサーンの開発した巨大化光線により巨大化して
街で暴れるキアイドーやマダコダマのいる所に現れる。またビルの隙間から
三途の川を通って、大ナナシ連中も出現した。なお、そのドサクサに
紛れ、血祭のブレドランは姿を消す。

シンケングリーン「おいおい滅茶苦茶いるじゃねえか!」
キョウリュウゴールド「とにかくプテラゴードン達を呼ぶでござる」
イサミ「あれは!?」

獣電竜を呼び出そうとしたその時。ブレイバーズの旗艦の一つである
地球連邦の戦艦ラー・カイラムが現れ、マジンガーZやν‐ガンダム等
ブレイバーズに所属するスーパーロボット達が出撃する。

ν‐ガンダム@アムロ「補給を終えて日本から出る予定だったが、
 出撃する事になるとは・・・・。だが相手はゴーカイジャーや
 シグフェルを一度は倒した強敵。皆、油断はするなよ!」
マジンガーZ@甲児「了解!マジンガーも久々の出撃なんだ。
 行くぞ、ロケットォォパァァァアンチ!!」

アムロ達ラー・カイラムのクルーは補給を終えた為、日本から
出国する所だったが、巨大化したキアイドー達が暴れていると
情報が入った為、甲児達ブレイバーズのスーパーロボットの
パイロット達と共に出撃したのであった。

キョウリュウジン@キョウリュウレッド「お〜い、イアン達!遅くなっちまった」
キョウリュウジン@キョウリュウブルー「敵は“テキ”パキ倒すよ!」
キョウリュウジン@キョウリュウピンク「行くわよ〜!」

遅れてきたキョウリュウレッド、キョウリュウブルー、
キョウリュウピンクは獣電竜ガブティラ、ステゴッチ、
ドリケラが合体した獣電巨人キョウリュウジンに
乗り込み、他のスーパーロボット達と共に大ナナシ連中や
スゴーミンと戦っていく。

キョウリュウゴールド「こちらもキング殿達に合流するでござる!」

キョウリュウゴールド、キョウリュウグリーン、キョウリュウブラックの
3人はパートナーである獣電竜プテラゴードン、ザクトル、パラサガンを
呼び出し、カミツキ合体によってプテライデンオー・ウェスタンとなり
巨大戦に加勢する。

シンケンレッド「大丈夫か?源太」
シンケンゴールド「・・・うぅ、すまねぇ丈ちゃん。今はこれ以上
 無理みたいだ・・・・」
シンケンレッド「お前のおかげで助かった。今は休め。
 源太の事を頼む」
イサミ「はい」

シンケンゴールドはシンケンレッドを庇って受けたダメージにより
これ以上は戦えなかった。シンケンゴールドをイサミ達に託すと
シンケンジャーは折神を【折神大変化】で巨大化させる。

シンケンレッド「お前も来い!」
シグフェル「え!?」

巨大化した相手にシンケンジャーは一気に侍合体でシンケンオーと
なるが、シンケンレッドによってシグフェルもシンケンオーの中に乗り
込む事になる。その影響なのか、シンケンオーのダイシンケンは
光り輝く。

プテライデンオー・ウェスタン@キョウリュウゴールド「あのアヤカシは我らが!」
キョウリュウゴールド&キョウリュウグリーン&キョウリュウブラック「プテライデンオーウェスタン・
 ブレイブフィニッシュ!!」
マダコダマ「ぐわぁぁぁぁぁ!!」

右腕のパラサビームガンに3体のキョウリュウスピリッツが放たれ、
マダコダマは消滅した。

シグフェル「ここがシンケンオーの中・・・・」
シンケンレッド「シグフェル、俺達に合わせろ!」
シグフェル「は、はい!」
シンケンジャー&シグフェル「「ダイシンケン侍斬り!!」
キアイドー「ぬぉぉぉぉぉお!!」

シンケンオーのコックピットに来たシグフェルは、シンケンオーの
中に入った事により戸惑う中、シンケンジャーがシンケンマルを
降るのと同時に、シグフェルもフレアセイバーを振り下ろす。
そして、キアイドーはその光り輝くダイシンケンによって断末魔を
挙げながら倒されるのであった。

595ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/03(水) 15:58:13
>>590修正
フレアセイバーを構え、シグフェルはキアイドーに斬りかかり、
激しい剣のせめぎ合いをしていく。

キアイドー「貴様、どうやら体にダメージを負っているようだな。そんな
 状態で、俺に勝てると思っているのか?」
シグフェル「俺は勝つ!勝ってお前から受けた恐怖と敗北を乗り越えて
 みせる!」
キアイドー「ならば、せいぜい俺を楽しませてみせろ!」

先程、丈瑠との戦いで身体にダメージが残っているが、自分に恐怖と
敗北感を植え付けた強敵に勝利すべく、フレアセイバーを振るった。
一方、シンケンジャー達は、ブラジラとマダコダマを相手に戦っていた。

ブラジラ「シンケンジャー・・・・貴様達を相手にするのであれば、この姿で
 相手をするとしよう」
シンケンレッド「行くぞ、ブレドラン!」

ブラジラはカモミラージュの天装術で「血祭のブレドラン」に姿を変える。
血祭のブレドランはシンケンレッドを相手にし、他のメンバーはマダコダマや
ナナシ連中等の相手をする。

ソウシ「“正義の矢”をくらぇぇ!」
マダコダマ「甘い!!」

ソウシはエネルギーを纏わせた矢をマダコダマに向けて放つが、
マダコダマは右肩の岩の穴で吸い込んでしまう。そして吸い込んだ
矢は左肩の閻魔大王の口から放たれて、攻撃にしてしまう。

シンケンブルー「あのアヤカシは、我々のモヂカラやゴセイジャーの
 天装術を吸い込んで、攻撃として吐き出してしまうのだ」
刃「そういう事、早く言ってくれよ!」
シンケンピンク「以前戦った時は、モヂカラと天装術を組み合わせた
 攻撃をぶつけて何とかなったけど・・・・・」
マダコダマ「ゴセイジャーがいない今、貴様らなんぞ敵では無い!」

マダコダマは以前、モヂカラと天装術が合わさった技を吸収しきれず
吹き飛んでしまい、結果として敗北する切欠となったのだが、この場には
ゴセイジャーがいない為、シンケンジャー達はどの様に活路を開くべきか
思案する。

???「“稲妻連動・三段打ち”!」
???「“ガブリボルバー”!」
マダコダマ「ぬぉ!?」

突如、マダコダマに錐状の電撃とビームが命中する。咄嗟の事
だったのでマダコダマは吸い込む事が出来なかった。

キョウリュウゴールド「お待たせしたでござる。ソウジ殿!」
キョウリュウブラック「Sorry、女の子とデートがあったものでね」
キョウリュウグリーン「イアン、空蝉丸来てくれたのか!キング達は?」
キョウリュウゴールド「キング殿達は、後から合流してくるでござる」
キョウリュウブラック「遅れてきた分、キング達が来る前に片付けようぜ!」

マダコダマを攻撃したのは、キョウリュウグリーンの仲間である
キョウリュウゴールドとキョウリュウブラックだった。キョウリュウグリーンが
戦っていると聞き、駆けつけたのであった。

シンケンブルー「他のキョウリュウジャーも来てくれたか。心強い!」
イサミ「でも、攻撃を吸い込んじゃう能力をどうすれば・・・・」
キョウリュウブラック「心配するなよ、お嬢さん。良い考えがあるぜ!」

敵の能力に太刀打ちできるか心配なイサミにキョウリュウブラックは
ある秘策を思いつく。

596ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/03(水) 16:39:02
>>569より一部抜粋
○志葉丈瑠/シンケンレッド→シグフェルと共にキアイドー、血祭のブレドランを撃破。
◯池波流ノ介/シンケンブルー→マダコダマと戦い、撃破する。
◯白石茉子/シンケンピンク→マダコダマと戦い、撃破する。
◯谷千明/シンケングリーン→マダコダマと戦い、撃破する。
◯花織ことは/シンケンイエロー→マダコダマと戦い、撃破する。
◯梅盛源太/シンケンゴールド→シンケンレッドを庇って負傷する。
◯キョウリュウレッド゙→キョウリュウジンに乗って出撃する。
◯イアン・ヨークランド/キョウリュウブラック→キョウリュウゴールドと共に助けに
  駆けつける。巨大戦ではプテライデンオーウェスタンに乗り込む。
◯キョウリュウブルー→キョウリュウジンに乗って出撃する。
◯立風館ソウジ/キョウリュウグリーン→マダコダマと戦い、撃破する。
  巨大戦ではプテライデンオーウェスタンに乗り込む。
◯キョウリュウピンク→キョウリュウジンに乗って出撃する。
◯空蝉丸/キョウリュウゴールド→キョウリュウブラックと共に助けに
 駆け付ける。巨大戦ではプテライデンオーウェスタンに乗り込む。
◯鉄刃→マダコダマと戦い、撃破する。
◯花丘イサミ→マダコダマと戦い、撃破する。
◯月影トシ→マダコダマと戦い、撃破する。
◯雪見ソウシ→マダコダマと戦い、撃破する。
◯アムロ・レイ→ν-ガンダムで出撃する。
◯兜甲児→マジンガーZで出撃する。
●ワルズ・ギル→作戦が失敗したのでスゴーミンを出撃させる。
●ダマラス→作戦が失敗したのでスゴーミンに出撃させる。
●インサーン→出撃させたスゴーミンに巨大化光線を当てる。
●キアイドー→シグフェルの新技「火焔十字の舞」によって撃破される。
  ビービ虫によって巨大化するが、シンケンオーによって倒される。
●救星主のブラジラ→カモミラージュにより「血祭のブレドラン」に変身する。
  倒されたキアイドーをビービ虫を使って巨大化させる。
●マダコダマ→シンケンジャー達によって撃破される。二の目により
  巨大化した後、プテライデンオーウェスタンによって倒される。
 
○牧村光平/天凰輝シグフェル→必殺技「火焔十字の舞(クロスプロミネンス)」を会得し、
 キアイドーを撃破。巨大戦ではシンケンオーに乗り込む。

597ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/07(日) 14:44:28
≪タイトル未定≫

その日、生徒会の仕事が放課後を過ぎても遅くまで続き、
沢渡優香は下校する時間には、すっかり日も暮れて夜遅くになってしまっていた。
早く家に帰るために近道をしようと裏路地を通ったのが運の尽き。
彼女はチンピラの集団に絡まれてしまう。

チンピラA「おいおいお嬢ちゃん、こんな夜遅くに女子高生が一人とは危ないな」
チンピラB「俺たちと一緒に面白いところに行こうぜ!」
優香「何するんですか! いや、放して! 誰か助けて〜!!」

チンピラたちの車に無理やり引きずり込まれそうになる優香。
「こんな時に、すぐ側に光平くんがいてくれたら…!」との思いも
一瞬だけ脳裏をよぎったが、もはや非力な自分にはどうする事も出来ない。

優香「――ァッ!!」
チンピラC「いい子だから騒ぐんじゃねえぞ!」

チンピラの一人がニヤニヤと笑いながら、
優香の首筋に向けて刃物をチラつかせる。

優香「や……やめて」

怯えきった優香は、尚も必死に逃れようとする。
そんな時だった。突然チンピラの内の何人かが悲鳴を上げて倒れたのだ。

チンピラA「ぐわあああ!!」
チンピラB「ぎゃああっ!!」

驚いて車から出る残りのチンピラたち。

チンピラC「だ、誰だテメェーはッ!?」

戒「………」

優香「……??」

チンピラたちの前に立ちはだかったその少年は、眼鏡を掛けてはいるが、
そのレンズの奥の両眼からは鋭い殺気交じりの眼光を放っている。
少年のしている服装は、優香たちと同じ海防大付属の制服だということも確認できた。

チンピラD「おいガキッ、なんとか言ったらどうなんだ!?」
チンピラE「くたばれやぁぁッ!!!」

戒「フンッ…」

その少年はチンピラの繰り出すストレートパンチをあっさりかわすと、
逆に相手の腕を掴んで軽々と捻りあげた。一瞬「ボキッ」と鳴る音がした。

チンピラE「イテエエエッッ!!!!! 骨がァァァッ!! 骨がァァァッ!!」

絶叫を挙げて倒れ込み、もだえ苦しむチンピラ。

598ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/07(日) 14:45:06
チンピラF「ぐわあああ!!」
チンピラG「ぎゃああっ!!」

残りのチンピラたちも叩きのめされるのに、
それほど時間はかからなかった。

チンピラH「ひ、ひいいいいい〜〜」(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
チンピラC「ち、ちきしょーっ! 覚えてやがれ!」

チンピラたちは、優香を乗せた車を乗り捨てたまま
全員が一目散に走って逃げ出したのであった。

優香「た、助けてくれてありがとう…」
戒「その制服、同じ学校の生徒か?」
優香「もしかしてあなた、G組の彩堂寺戒くん?」
戒「俺の事を知っているのか?」
優香「そりゃ勿論♪ 学校じゃ全学年成績トップの有名人だもの。
 私、A組の沢渡優香。よろしくね」
戒「………」

優香は握手を求めるが、戒はそれを無表情にスルーする。

戒「ここは夜遅い時間になると、ゴロツキどもの溜まり場になるんだ。
 危ない目に遭わないうちに早く帰った方がいい」
優香「………」


――翌日。

***海防大学付属高校・カフェテリア***

慎哉「そりゃ大変な目に遭ったな」
優香「大変なんてもんじゃないわよ!
 ホント、あそこで彩堂寺くんが通りかかってくれなかったら、
 私は今頃どうなっていたか…」

昼休みの時間帯…。
昨日起こった事の一部始終を、光平と慎哉に話す優香。

光平「とにかく無事でよかったよ。
 優香、あんまり変な道を通って帰ろうとするなよ」
優香「うん、それは反省してる…」
光平「G組の彩堂寺にもお礼を言わないとな…」
慎哉「でもG組ったら、確かエリート選定コースだろ?
 俺たち一般の生徒が近づけるかな」
光平「………」

エリート選定コースとは、海防大学の城之内理事の肝煎りで設置された、
付属高校でも特に選ばれた優秀な生徒が受講しているコースである。
教室も一般生徒とは隔絶された別の校舎の中にあり、外部との交流は少ない。
光平たちがどうしようかと思っていた時――

女子生徒A「ねえ聞いた!?」
女子生徒B「G組の彩堂寺くんが音楽室に居るんですって!
 みんなで見に行きましょうよ!」

――横で女子生徒たちのする噂話が聞こえて来た。
たまたま今、その彩堂寺戒が総合普通科の校舎に来ているらしい。

慎哉「おっ、噂をすればなんとやらだ」
優香「私たちも行ってみましょう!」
光平「ああ」

599ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/07(日) 14:45:43
***同校校舎・音楽室***

戒「………」

ショパンの幻想即興曲をなめらかに弾いている戒。
ドアのところに群がる女子生徒たちは、窓から惚れ惚れと
その様子を見つめている。

女子生徒A「ああ、彩堂寺くん……(///)」
女子生徒B「素敵ぃ……(///)」

中には気を失って倒れ込んでしまう女子生徒まで続出する有様だ。
そんな周囲には全くお構いなしに、演奏をやめて音楽室から出ようとする
彩堂寺戒。外で待っていた光平や優香たちとも、一瞬だけ目を合わす。

戒「……?」
優香「あの、彩堂寺くん、昨日は本当にありがとう」
光平「やあ、俺は2年A組の牧村光平。昨日は優香を助けてくれて
 俺からも礼を言うよ。ありがとう」
戒「別に……」

戒は光平たちに無関心であるかのようにそっけない態度を取り、
さっさと立ち去ってしまう。

慎哉「なんだアイツ! せっかくわざわざ感謝を言いに来たのに!
 エリート生徒様だからってお高くとまってんじゃねーのか!」
朱音「あら、あなたたち!?」
光平「朱音ちゃん」
優香「朱音先生」

そこへちょうどタイミングよくやって来たのは、
光平たちのクラスの担任である千坂朱音だった。

朱音「あなたたちも噂の彩堂寺戒君を見に来たってわけね」
光平「あはは…まあ、そんなところです」
優香「ねえ先生、彩堂寺くんってどんな生徒なのか、
 何か聞いてませんか?」
朱音「そうねえ…。エリート選定コースの事は
 大学の城之内理事が全てを取り仕切ってて、
 校長や教頭でさえもよくは知らないらしいのよ。
 だからこの学校に来たばかりの私にも
 彼について詳しい事は分からないわ」

朱音の話によると、彩堂寺戒は学校の放課後、よく近くの剣道場で
稽古をつけているらしい。しかし朱音にもそれ以上の事は分からなかった。

優香「そうなんですか……」
朱音「………」

600ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/07(日) 14:46:16
――その日の夜。

***同校校舎・エリート選定コース棟***

生徒も教職員も全員帰った後、夜の暗闇に紛れて
校舎の敷地内に忍びこんだ一人の影があった。
くノ一の装束に姿を変えた千坂朱音だ。

朱音「ここがエリート選定コースの教室。
 天童からの指令では、ここには何か必ず
 容易ならぬ秘密がある筈…」

各教室や教職員のロッカールームなど、
何か不審な場所はないかと片っ端から調べるが、
特に怪しい証拠のような物は見つからない。

朱音「残るはあそこだけね…」

エリート選定コースの責任者である城之内理事の執務室である。
朱音がドアノブに手を伸ばそうとしていたその時、
どこかからか飛んできた手裏剣がそれを阻んだ!

朱音「何者ッ!?」

次々と飛んでくる敵の手裏剣を、忍刀で弾き飛ばす朱音。
手裏剣を投げた主の正体は、全身を甲冑に身を包んだ忍者だった。

ガラドー「エリート選定コースの秘密に迫ろうとするとは、
 貴様いったい何者だ?」
朱音「……(この男は確か、ネロス帝国のヨロイ軍団配下、
 爆闘士ガラドー)」

身構えながら距離を取って対峙する朱音とガラドー。
剣で斬りかかるガラドーと忍刀で応戦する朱音が
激しく火花を散らす!

ガラドー「…貴様、女か!? その動き…さては天童者だなッ!?」
朱音「答える義務などないッ!」

朱音は隙をついて煙玉を投げ、長居は無用とばかりに
その場から撤退した。警報装置が鳴り響き、
ガラドー配下の影たちが駆けつけて来る。

軽闘士・影A「ガラドー様、ご無事ですか!?」
軽闘士・影B「すぐに追えい!!」
ガラドー「…無駄だ。お前たちに追いつけるような相手ではない」
軽闘士・影B「ガラドー様…?」

ガラドーは城之内理事の執務室に入り、金庫の中にしまってある
機密書類が全て無事なのを確認する。

ガラドー「フフフッ…これで一安心。我ら影の者の鉄壁の守りに
 一部の隙などありはしない。しかし天童に目をつけられたとなると、
 一応、軍団長のお耳には入れておいた方がよかろう」

果たして、ネロス帝国の忍者たちが暗闇に紛れて出入りまでしている、
海防大学付属高校のエリート選定コースとは、いったい何なのであろうか!?

>>108-110 >>112-113に続く。

601ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/07(日) 14:46:56
●爆闘士ガラドー →海防大学付属高校のエリート選定コース棟を、夜陰に紛れて警護している。侵入してきた千坂朱音と交戦。

○牧村光平→彩堂寺戒と出会う。
○沢渡優香→チンピラに絡まれたところを彩堂寺戒に助けられる。
○朝倉慎哉→彩堂寺戒と出会う。
△彩堂寺戒→チンピラに絡まれていた沢渡優香を救う。
△千坂朱音→海防大学付属高校のエリート選定コース棟に夜になってから忍びこみ、爆闘士ガラドーと交戦。

【今回の新規登場】
△彩堂寺戒=牙冥甲ザジロード(闘争の系統オリジナル)
 桐原コンツェルンの専務取締役・彩堂寺惟政の息子(養子であり実子ではない)。
 牧村光平たちと同じ海防大学付属高校の生徒で、エリート選定コースで学んでいる。
 幼少の頃から徹底した英才教育を施されて育ってきたが、実はそれは将来成長した暁には、
 優秀な改造被験体としてネロス帝国に献上されるためであった。
 やがてネロス帝国によって新生モンスター軍団・グライアーに改造され、
 天凰輝シグフェル最大のライバルとなって光平の前に立ちはだかることになる。

602ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/07(日) 16:07:18
>>344-345を一部抜粋して改変。グライアー編の合間に挿入。

本郷猛たちは、たまたま牧村光平に紹介される形で、
千坂朱音と偶然出会う。

光平「本郷さん、滝さん、紹介します。
 この人は俺の学校のクラスの担任で
 千坂朱音先生です」
朱音「千坂朱音です。どうぞよろしく♪」
滝「へぇ〜こんな美人の優しい先生に教えてもらえるだなんて、
 正直光平君たちが羨ましいなあ」
本郷「こちらこそよろしく」

朱音と握手を交わす本郷と滝だったが、
その時何らかの違和感を感じた。

本郷「………」
朱音「どうしました?」
本郷「いや、失礼。貴女の右手にかなり豆が潰れた跡が
 あったようなので…」
朱音「ああ、実は私、光平くんたちの高校でテニス部の顧問も
 務めているんです。きっとラケットの素振りの時に出来たやつですね」

朱音は笑顔で誤魔化すが、それに欺かれるような
本郷と滝ではなかった。

本郷「………(違う。これはラケットの素振りなんかで
 出来た擦り傷ではない)」
滝「………(明らかに剣術の鍛錬で出来た竹刀ダコだ。
 この女、いったい何者だ!?)」

そして>>113の続き。
凱聖クールギンに手傷を負わされ、彩堂寺戒の身柄確保にも失敗して
その場から逃げ去った忍び装束姿の朱音は、その道すがら
待ち構えていたダブルライダーと遭遇した。

朱音「――!!」
ライダー1号「初めて会った時からもしやとは思ってはいたが…。
 朱音先生、天童菊之丞殿は、まだブレイバーズの事をお疑いか!?」
ライダー2号「心配するな。お前の正体を光平君たちに話すつもりはない!」
朱音「………」
ライダー1号「天童補佐官にお伝え願おう。
 城南大学生化学研究室の本郷猛と――」
ライダー2号「――同じく、フリーカメラマンの一文字隼人が
 よろしくとな!」

朱音はライダーからの問いかけに答えることもなく、
無言のまま煙玉を投げて退散した。
それと入れ替わるように、滝和也が心配して駆けつけて来る。

滝「ライダー、無事だったか!」
ライダー1号「おおっ、滝!」
ライダー2号「やはりお前の睨んだ通り、
 千坂朱音は天童の女間者だったぞ」
滝「やっぱりそうだったか。だがこれで
 あの女も当面は大人しくしてるだろう」

603ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/10(水) 11:25:11
<<リナ・インバースと古の魔法使い(仮)>>

ロサレダ大陸の学都コンクェイテューラに来て、シンディラを弟子に
とったリナ・インバースはある日、シンディラから古代遺跡の調査に
同行してほしいと依頼される。

リナ「古代遺跡の調査ァ〜?」
シンディラ「はい。古代遺跡にはロサレダ大陸で、かつて栄えた文明が
 あるのですが、敵国との戦争中の今、貴重な学術資料を守るべく、
 保護を兼ねた調査に赴く事になったんです。そこでリナさん達には
 是非ご同行をお願いしたいのです」
リナ「えぇ〜、そんなメンドくさい・・・・」
ガウリィ「その遺跡には何があるんだ?」
シンディラ「そうですね・・・・・当時の壁画や調度品、それから財宝も
 確か収められていると云われています」
リナ「よし!さったとその遺跡に向かうわよ!!」
ゼルガディス「現金な奴め・・・・」

遺跡調査に同行する事をメンドくさがったリナだが、遺跡にお宝が
眠っていると聞き、遺跡に行くことを決めた。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

古代遺跡へと訪れたリナ一行だが、古代遺跡には魔界同盟から
派遣されてきたザベルが、アンデット系のモンスターを率いて
遺跡を占拠しようとしていた。

ザベル「ここの遺跡はオレ達がもらうぜぇ〜!ギャハハハハハ!!」
リナ「ペラペラと五月蠅いゾンビね!」
シンディア「リナさん。ここは学術的にとても貴重な場所なので、
 ドラグスレイブとかはやめて下さい」
リナ「あぁぁぁ、もう!」

ザベルとアンデット系モンスターの大群を相手にリナ達は戦うが、
遺跡が貴重な場所という事で、ドラグスレイブの様な大規模な
魔法は使えなかった。

ゼルガディス「む!誰か来るぞ」
????「あれ?遺跡の発掘をしていた筈なんだけど、
 こんな場所あったかな?」

ゼルガディスは通路から誰かが来るのを感じ取る。現れたのは
リュックサックを背負った青年で、リナ達が出会った門矢士の様な
この世界には無い恰好をしていた。

ザベル「誰だか知らねぇが、ここに来ちまったのならくたばりやがれぇ!」
ガウリィ「危ない!」

ザベルは現れた青年を始末しようと襲い掛かるが、ガウリィが青年を
庇う。

????「・・・・・どうやら、マジでやばい感じみたいだな」
アメリア「ここは危険です!早く逃げ・・・・」
????「おっと皆まで言うな!あっちのゾンビ野郎は敵って事で
 良いんだよな?どうやら魔力もあるみたいだし、久しぶりの食事に
 なりそうだ」
ザベル「ごちゃごちゃうるせぇぞ!死にな!!」
????「まぁ、見てろ・・・・」

ドライバーオン!

????「変・・・・身!」

L.I.O.N ライオーン!

OPEN!

青年の腰にベルトが現れ、指に嵌めたリングを嵌め込むと
ベルトの前についている銀色の扉が開き、金色のライオンの
レリーフが現れる。そして青年の姿はライオンの鬣を思わせる
マスクで覆われ、左肩はライオンを象った形になり全身は金と
黒の姿に変わる。

ザベル「てめぇ、何者だ!」
仮面ライダービースト「俺は仁藤攻介。またの名を仮面ライダービースト!
 さぁて、ランチタイムだ!」

戦闘後、アンデット系モンスターは倒され、ザベルは撤退。倒された
リーデットやミイラおとこ等はビーストに吸収される。そして仁藤は
自分の事や地球の事を話す。そして元の世界に帰るまで
コンクェイテューラで保護される事になった。

604凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/02/11(木) 20:18:17
***ネロス帝国・ゴーストバンク***

ゾルベゲール「できた…! 完成じゃ!」

ゴーストバンクの最深部にある実験室で、
ゾルベゲール博士は狂喜の声を上げた。
ネロス帝国に招聘されてからというもの、
ずっとこの部屋に籠もりきりで進めてきた実験が
ようやく成功したからである。

ゾルベゲール「シグフェルの力を持った超怪人がこれで生み出せる…。
 フフフフフ……フハハハハ!!」

試験管の中では、毒々しい青色をした培養液に漬かりながら
バイオモンスターの体細胞がゆっくりと細胞分裂を続けている。

ゾルベゲール「さて、直ちに帝王ネロスに報告せねばならんが…。
 グライアーの力、果たして誰のものになるかのう。ククク…」

人目を憚るように怪しく笑ったゾルベゲールは、
ゴッドネロスに提出すべき実験データを記した書類の何枚かをそっと懐に隠し、
残りの書類をファイルにまとめて実験室を出たのであった。


***東京メガロシティ・市民体育館***

メガロシティの一角にある市民体育館の剣道場に、
二本の竹刀がぶつかり合う音が激しく響く。
週に一度、彩堂寺戒は放課後にこの剣道場で剣術の個人レッスンを受けていた。

戒「――やぁっ!」
桐原「――はぁっ!」

稽古の師範を務めるのは、桐原コンツェルン総帥の桐原剛造その人である。
…いや、正確には、ここにいるのは本物の桐原ではなく、
影武者の凱聖クールギンなのだが、戒はそのような事実を知る由もない。

戒「――やぁっ!」
桐原「――せいやぁっ!」

戒の父・彩堂寺惟政は桐原コンツェルンの専務取締役であり、
親の仕事上の付き合いから、戒は小さい頃から父の上司である桐原を知っていた。
そして父親が熱心に進めていた英才教育の一環として、
戒は日本屈指のビジネス界の大物でありながら武道の達人でもある桐原に
剣術を習う事になったのである。

戒「――つぁっ!」
桐原「――ムンッ!」

何度かの牽制で相手の構えを崩した戒は強烈な気迫と共に一気に踏み込み、
鋭い打ち込みで桐原の面を狙ったが、
桐原はそれを素早く振り上げた竹刀の柄で防いだ。

戒「………!」
桐原「惜しかったな。いい打ち込みだ」

稽古を切り上げ、剣道の作法に則って互いに礼をした二人は、
竹刀を床に置いて被っていた面を外す。

桐原「随分と様になってきたぞ。
 柳生新陰流の極意が、徐々に見えてきているようだな」
戒「は、はい…!」
桐原「君にはまだ中学生の頃から剣を教えてきたが、
 実に呑み込みが早く、教え甲斐のある生徒だった…。
 ここまで上達してくれた事が、私にとっても大変嬉しい」
戒「先生の…ご指導のお陰です…」
桐原「フフ…。相当息が上がっているな。よく休みなさい」
戒「はい…!」

文武両道の天才青年である戒は運動神経も抜群で、
球技や陸上競技のみならず、格闘技のセンスも凡人を遥かに超えている。
だが、その戒をもってしても桐原の稽古はとても厳しく、
付いて行くには相当の努力と気力が求められるものだった。
単なる趣味のスポーツや精神修養などには留まらない、
まるで本物の殺し合いでも想定しているかのような激しい戦いの訓練なのである。

桐原「モルモットは順調に育った…。
 Xデーは明日だ。明日になれば、全てが変わる…」

605凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/02/11(木) 20:22:52
***ゴーストバンク・玉座の間***

ゴッドネロス「暴魂クロスランダーの修理が完了した…。
 今をもって戦闘ロボット軍団の戦列に復帰せよ!」
クロスランダー「ははっ!」

ゲートをくぐって現れたクロスランダーは、
帝王ゴッドネロスの玉座の前に居並ぶネロス軍団員の列に加わった。
シグフェルとメタルダーに敗れ、首から下を大爆発で失ったクロスランダーは
軍団長バルスキーの懇願により修理を許され、
新たなボディを与えられてここに復活したのである。

バルスキー「帝王、不覚を取った我が配下に寛大なるお慈悲を賜り、
 何と感謝を申し上げてよいか分かりません。
 この上はクロスランダーを初め、我ら戦闘ロボット軍団一同、
 必ずや帝王のために大きな戦功を立ててご覧に入れます」
クロスランダー「つきましては、何とぞあの憎きシグフェルめに
 早速ながら再戦を挑む事をお許しいただきたく!」
ゴッドネロス「それはならぬ…!」

血気に逸って出陣を志願するクロスランダーだったが、
ゴッドネロスは厳しい口調でそれを制止した。

ゴッドネロス「シグフェルの抹殺はいずれ万全の準備を期して行なう。
 それまでは一切の手出しを禁ずる!」
クロスランダー「し、しかし…!
 エゴスのホウタイ怪人の捜査により、
 私が修理されている間にシグフェルの正体については判明したとの事。
 自宅や学校まで割れているとなれば、
 抹殺の手立てを考えるのはそう難しい話とも思えませんが」
ゴッドネロス「そちもジャムネもゴチャックも、
 皆シグフェルには敗北を喫した。
 その後、奴はブレイバーズに加入して多くの味方を得たのみならず、
 ザンギャックのキアイドーをも破りますます勢い盛んとなっておる。
 侮りは禁物。準備が整うまで焦って仕掛けてはならん」
クロスランダー「はっ…。心得ました」

それよりも、とゴッドネロスは言い、
指からの光線で空間に立体映像を作った。
そこに映っているのは、海防大学付属高校の校舎である。

ゴッドネロス「クロスランダーが申す通り、
 シグフェルの正体である牧村光平は、
 東京都内の海防大学付属高校に在籍している事が分かっておる。
 海防大学付属高校には、桐原コンツェルン出身の城之内正峰を
 理事として送り込み、エリート選定コースを管轄させて、
 我らネロス帝国の未来を支える有能な人材を育てる場として利用してきた」
クールギン「その城之内理事の秘密を探ろうと、
 先日、天童の手先と思われる忍者が学校内に忍び込んだ」

クールギンが告げると、軍団員達の間にどよめきが起こる。
日本のフィクサーとも言われる有力者の天童菊之丞と、
彼が配下に持つ天童忍軍を知らない者などネロス帝国にはいない。

クールギン「幸い、機密に触れる前にガラドーが追い払ったが、
 シグフェルが通学している学校ともなれば、
 海防大学付属高校がにわかに様々な勢力の注目を集めるのは
 避けられない仕儀であるとは言える」
ゴッドネロス「天童を初めとする日本政府の者どもに、
 エリート選定コースの秘密が漏れては一大事…。
 これまで以上に警戒を強化して奴らの動きに備えよ」
クールギン「場合によっては天童忍軍との全面戦争もあり得る。
 各々、怠りなく備えるべし!」

606凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/02/11(木) 20:26:35
クロスランダー「う〜む、無念だ。
 俺様の体を木端微塵に破壊してくれた恨み、
 今すぐシグフェルの奴に思い切り叩きつけてやりたいものだが…!」
デデモス「帝王のあの仰りようからすると、
 抜け駆けで勝手にシグフェルを討つのは許されそうもありませんな」
ゴチャック「シグフェルの抹殺は万全を期して行なうと帝王は仰せになった。
 機会はいずれ必ず巡って来るという事だ。お焦りなさるな」

そう言ってクロスランダーを宥めたゴチャックだったが、
彼自身もシグフェルに無念の敗北を喫しているためか、
その口調はどこか自分に言い聞かせているような響きもある。

ゲルドリング「それにしても勿体ない事してもうたわい。
 もしシグフェルの正体が海防大学付属高校の生徒やと
 最初から分かっとれば、羽根一枚なんてケチくさい事言わず、
 学校に乗り込んで体ごと帝王の御前に引きずり出してやったもんをなあ」
ドランガー「それは言っても仕方あるまい。
 だが、今まであれほどシグフェルにご執心だった帝王が、
 クールギン殿が羽根の一枚を回収されて以来、
 そのご様子がさっぱりなくなってしまわれたのは妙ではある…」
バルスキー「その羽根を解析しているゾルベゲール博士というのも気になるが…。
 ドグマのテラーマクロに謀叛を企てたような奸臣に、
 帝王は一体何をお命じになっているのか…」

三人の軍団長は互いの顔を見合わせながら首を捻った。
もう一人の軍団長クールギンはゴッドネロスの退席と同時にその場を去っており、
今ここにはいない。

ドランガー「クールギン殿はまた帝王と密談だろうか。
 最近、そのような機会が随分多いようだが…」
ゲルドリング「クールギンの奴、
 最近どうも様子がおかしいと思わへんか?
 何かワシらに隠し事しとるに違いないで」
バルスキー「クールギンは帝王の一番の腹心だ。
 我らに言えぬ秘密があっても仕方はないが、
 この得体の知れぬ状態があまり長く続くようだと全軍の士気にも関わってくる。
 我らは帝王の仰せに従うしかないとは言え、どうも不安だな…」


***ゴーストバンク・密談の間***

ゴーストバンクの一角に、厚い石壁に覆われた密談用の部屋がある。
厳重に閉め切られたその決して広くはない部屋の空気が今、
容易ならざる緊張感に包まれていた。

クールギン「帝王…。この上は率直に諫言申し上げます。
 グライアー計画の実施はどうか中止なされませ」
ゴッドネロス「まだ申すか、クールギン…!」

椅子から身を乗り出さんばかりにいきり立つゴッドネロスに、
クールギンは床に片膝を突き、深く跪いたまま言葉を続ける。

クールギン「シグフェルの正体掴めたりとは申せ、
 奴が一体いかなる存在であるかは未だ不明のまま…。
 そのような未知の力をグライアーに取り込めば、
 想定外の事態を招かぬと誰が断言できましょうや」
ゴッドネロス「シグフェルの細胞はゾルベゲール博士に研究させ、
 その研究データは全て余が目を通し監修しておる。
 そちは余の科学者としての力量を疑うのか」
クールギン「滅相もございませぬ。
 ただ、ゾルベゲールはかつてドグマに謀叛を起こした不埒者。
 今度も何を考えているやら、分かったものではございませぬ」
ゴッドネロス「奴のドグマでの反乱はテラーマクロに看破され失敗した。
 そちは余がテラーマクロとは違い、
 ゾルベゲール如き小物にやすやすと討たれるとでも思っておるのか」
クールギン「無論そのようには思いませぬ。
 しかしグライアーという未知の力は…」

なおも苦言を並べようとするクールギンだったが、
ゴッドネロスは片手を上げて遮り、突然愉快そうに笑い出した。

ゴッドネロス「フフフ…。分かっておる。
 クールギンよ、そちはグライアーを恐れておるのだ。
 余の無二の側近たるそちを脅かす存在をな」
クールギン「………」
ゴッドネロス「余は、目的のためならば手段を選ばぬ。
 余に捨てられたくなくば、せいぜいそちも己が腕を鍛えるがよいぞ」
クールギン「それは重々承知なれど…」
ゴッドネロス「グライアー計画は予定通り決行する。
 明日、改造被験体をゴーストバンクへ連行して最終チェックを行ない、
 異常がなければすぐに改造手術に移る。
 そのための手筈を整えよ」
クールギン「かしこまりました。
 全て帝王の仰せのままに…!」

607凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/02/11(木) 20:29:31
***ゴーストバンク・闘技場***

翌朝…。
ゴーストバンクの闘技場では、
クールギンが部下のタグ兄弟に戦闘訓練の稽古をつけていた。

タグスキー「なっ!?」
タグスロン「うわあっ!」
クールギン「どうした! この程度で押されているようでは、
 ブレイバーズの戦士どもを相手には通用せんぞ!」
タグスキー「ははっ…! も、申し訳ありません軍団長殿!」
クールギン「二人とも、まだまだ修行が足りん…!
 もっと自覚を持って日々の鍛錬に取り組まねば、
 お互い明日の命はどうなるかも分からぬ身なのだぞ」
タグスロン「面目次第もございませぬ…!」
クールギン「鍛えてもう一度出直して来い。
 一週間後に、また相手をして成果のほどを見てやる」
タグスキー「ハハーッ!」

凄まじい剣技でタグ兄弟を圧倒したクールギンは、
いつになく厳しい態度で不満げに立ち去って行った。

タグスキー「ううむ…。軍団長殿に比べれば、
 我らはまだまだ己を甘やかしていたということか」
タグスロン「しかし、最近の軍団長殿はどうされたのだ?
 我らに急に厳しくなったと言うか、
 覇気や闘志が段違いになられたような…」
タグスキー「ブレイバーズが結成されてメタルダーもその一員となり、
 我らの戦いは一層激しく険しいものとなった。
 それで気合を入れ直しておられるのだろう。
 我らがうかうかしていてはお叱りを受けるのは当然だ」
バルスキー「…果たして、それだけの理由かな?」

いつからか二人の背後に立っていたバルスキーは、
腕組みをしながら小首を捻る。

タグスロン「バ、バルスキー殿!?」
バルスキー「クールギンの奴、何か焦っている…。
 何かに急き立てられて危機感を強めているような…。
 そんな気がしないか」
タグスキー「い、言われてみれば確かに…」
タグスロン「しかし、軍団長殿ほどのお方が、
 一体何にそこまで急き立てられているというのです?」
バルスキー「それは分からん。
 だが、強くなろうという奴の心に一抹の雑念が読み取れるのは気にかかる…。
 何かおかしな事にならなければいいがな。
 お前達はクールギンの側近として、
 くれぐれもしっかり支えてやってくれよ」
タグスキー「ははっ、我ら兄弟、命に代えても!」

608凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/02/11(木) 20:32:07
闘技場を後にしたクールギンは地上に出て岩山の上で座禅を組み、
そこで気を統一させていた。
己につきまとう雑念を必死に振りほどこうとしているかのように…。

バルスキー「修行に精が出るな、クールギン」
クールギン「…バルスキーか」
バルスキー「タグ兄弟が腰を抜かしていたぞ。
 お前ともあろう者が、何をそんなに苛立っているのだ」
クールギン「苛立ってなどいない…。
 …いないように、自分を制しているつもりだ」
バルスキー「何があったというのだ?
 今朝、ゲバローズとロビンケンが何か密命を帯びて出動したようだが、
 それと関係があるのか?」

クールギンはすぐには答えず、また座禅の姿勢を正した。
長い沈黙が二人の間に流れる。

クールギン「ここだけの秘密だが…。
 今朝の密命のことは、明日には皆に明かされる。
 お前にだけは先に話しておこう」
バルスキー「む…?」
クールギン「帝王が以前から進めておられる極秘の研究だが…。
 あれは究極の力を持った、恐るべき超怪人を生み出すプロジェクトだ。
 かつてのゴリゴン計画の後継とのことで、
 帝王はこれをグライアー計画と呼んでおられる」
バルスキー「グライアー計画?」
クールギン「今日、ロビンケンとゲバローズに命じられたのは
 その新怪人――グライアーの改造被験体の確保だ。
 被験体に選ばれたのは彩堂寺惟政専務の息子、彩堂寺戒」
バルスキー「あの、お前がよく剣術を稽古しているという若者か」
クールギン「ネロス帝国に、強大な力を持つ戦士が加わるのは良いことだ。
 だが私の見る限り、グライアー計画にはまだまだ技術上の問題が多い。
 特に、謎の戦士シグフェルの細胞を注入して作るとなれば、
 想定外の事態が起きるリスクは避けられんだろう。
 しかもそのグライアーは、完成した折には四軍団のいずれにも属さぬ帝王の直属兵として、
 我らの上に立つことになるという」
バルスキー「そうなれば、ネロス帝国は変わるな。
 何もかもが今のままでは行かなくなる…。
 それを怖れていたのか」
クールギン「怖れてなどいない。
 ただ、グライアーさえあれば我ら四軍団はもはや不要…と
 帝王はお考えになっておられるのではないかと、ふと不安になる時があってな」
バルスキー「帝王を信じることだ。
 帝王の第一の重臣たるお前が、帝王を信頼申し上げていなくてどうする」
クールギン「帝王のことは無論信じている…。
 だがグライアーのことは、たやすく信じるわけには行かん。
 あのような不確定要素の多い新兵器に頼るよりも、
 今ある軍団をしっかり鍛えて行く方がずっと確実というものではないか」
バルスキー「気を揉んでも仕方のないことだ。
 グライアーが問題を起こせば、その時は我らの出番じゃないか。
 ただ俺としては、問題の種を敢えて仕込みかねない、
 あのゾルベゲールという博士のことは気がかりだが…」
クールギン「奴のことは厳しく見張っておく。
 何にせよ、今は大事な時期だ…!」

609凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/02/11(木) 20:33:30
●ゴッドネロス→クールギンの諫言を退け、グライアー計画の発動を指令。
●クールギン→彩堂寺戒の剣術稽古を行なう。
 グライアー計画の中止をゴッドネロスに諫言するが退けられる。
●バルスキー→グライアー計画についてクールギンに打ち明けられる。
●ゲルドリング→ネロス帝国内で密かに進んでいるらしい謎の計画に不審を抱く。
●ドランガー→ネロス帝国内で密かに進んでいるらしい謎の計画に不審を抱く。
●クロスランダー→破壊されたボディの修理が完了し、戦列に復帰。
●タグスキー→クールギンを相手に戦闘訓練を行なうが圧倒される。
●タグスロン→クールギンを相手に戦闘訓練を行なうが圧倒される。
●ゾルベゲール→グライアーの細胞生成実験に成功する。

△彩堂寺戒→桐原剛造(影武者)の剣術稽古を受ける。

610ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/13(土) 16:38:52
>>604-605より、少し時は遡る…。

――その日の早朝。

***海防大学付属高校・テニスコート***

光平「それっ!!」
慎哉「よっと!!」

今朝はいつもより早めに登校して、2人だけで部活の朝練をしていた光平と慎哉。
だが実は、まだ他に誰も生徒がいない時間帯に2人が学校に来ていたのは、
ある人物たちと待ち合わせするためだった。

滝「朝早くからやってるなあ!2人とも」
光平「…あ、滝さん! 本郷さん!」
本郷「やあ、わざわざ朝早くから呼び出してすまなかった」

やって来たのは本郷猛と、FBI特命捜査官の滝和也だった。
前日に滝から「内密に会えないか?」との連絡があり、
それならばと光平は、まだ校舎敷地内に人の少ない朝練の時間帯を指定したのである。
滝は「実はな…」と話を切り出そうとするが、その前に一瞬、慎哉の方に視線を向けて、
少し迷うような表情を見せた。

滝「………」
慎哉「あの…もし一般人に話し難い内容なら、俺は席を外しましょうか?」

察した慎哉は、自分から席を外そうかと申し出るが…。

滝「いや、せっかくだ。慎哉君も一緒に聞いてくれ。
 光平君、君も桐原コンツェルンの裏の顔については
 もう知っているな?」
光平「はい」

都心の一等地に自社のハイテク超高層ビルを構える日本指折りの大財閥・桐原コンツェルン。
その正体は、世界征服を狙う暗黒組織・ネロス帝国である。
FBIの捜査によると、そのネロス帝国の人材供給源の一つを、
光平たちの通う海防大学付属高校が担っている可能性があるのだという。

慎哉「まさかウチの学校が!?」
本郷「驚くのも無理はない。しかし滝の調べによると、
 海防大学の理事の一人で都議会議員の城之内正峰という男が、
 かつて桐原コンツェルンの幹部社員であったらしい」
光平「………」

話を聞いた慎哉は驚くが、光平には心当たりがあった。
以前に村上峡児と天王路博史が自分をGショッカーに迎え入れようと
学校に乗り込んで来た時、仲介したのがその城之内理事その人だったからだ。

滝「そこで、この学校の生徒である君たちなら、
 何か些細なことでも知らないかと思ってね」
慎哉「城之内理事って言えば、確か同じ学校の
 エリート選定コースを担当しているって
 朱音ちゃんが言ってたなぁ…」
本郷「朱音ちゃん…?」

611ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/13(土) 16:39:36
本郷、滝、光平、慎哉が4人で話していたところへ、
黒髪のロングヘアでスタイルのよいスーツ姿の女性が一人、
こちらの様子に気づいて近づいて来た。

慎哉「あ、噂をすればなんとやらだ。
 お〜い朱音ちゃん!」
朱音「あら慎哉君、光平君、おはよう。
 こんなに朝早くから2人だけで練習とは感心感心♪」

光平と慎哉のクラスの担任にして、テニス部顧問でもある千坂朱音は、
早朝出勤してテニスコートの見回りに来ていたようだ。

光平「本郷さん、滝さん、紹介します。
 この人は俺と慎哉のクラスの担任で
 千坂朱音先生です」
朱音「光平君、この人たちは?」
光平「俺の知り合いの本郷猛さんと滝和也さんだよ」
朱音「千坂朱音です。どうぞよろしく♪」
滝「へぇ〜こんな美人の先生に教えてもらえるだなんて、
 正直光平君たちが羨ましいなあ」
本郷「こちらこそよろしく」

朱音と握手を交わす本郷と滝だったが、
その時何らかの違和感を感じた。

本郷「………」
朱音「どうしました?」
本郷「いや、失礼。貴女の右手にかなり豆が潰れた跡が
 あったようなので…」
朱音「ああ、それはきっと部活の指導中に
 ラケットの素振りで出来たやつですね」

朱音は笑顔で誤魔化すが、それに易々と欺かれるような
本郷と滝ではなかった。

本郷「………(違う。これはラケットの素振りなんかで
 出来た擦り傷ではない)」
滝「………(明らかに剣術の鍛錬で出来た竹刀ダコだ。
 この女、いったい何者だ!?)」




○本郷猛→早朝の海防大学付属高校テニスコートで、牧村光平たちと待ち合わせて話を聞く。初めて出会った千坂朱音を怪しむ。
○滝和也→早朝の海防大学付属高校テニスコートで、牧村光平たちと待ち合わせて話を聞く。初めて出会った千坂朱音を怪しむ。

○牧村光平→早朝の海防大学付属高校テニスコートで朝練の最中、本郷猛、滝和也と待ち合わせ。千坂朱音を本郷たちに紹介。
○朝倉慎哉→早朝の海防大学付属高校テニスコートで朝練の最中、本郷猛、滝和也と待ち合わせ。千坂朱音を本郷たちに紹介。
△千坂朱音→早朝の海防大学付属高校テニスコートで、本郷猛、滝和也と遭遇。

612ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/13(土) 17:32:08
>>609の続き。

***天童菊之丞邸・茶室***

朱音「残念ながらネロス帝国の者どもに阻まれ、
 その全容を掴む事はできませんでした。しかし、
 これで御前の睨まれた通り、あの学校の隠された
 ベールの奥に容易ならぬ事態が進行しているのは
 明らかかと存じます」
菊之丞「………」

邸内の庭園で、竹筒に水が溜まった鹿威しの音が響く中、
茶室で茶を立てている主人に偵察の報告をする千坂朱音。

朱音「その海防大学付属高校エリート選定コースに在籍している
 生徒の一人、同校2年生の彩堂寺戒が、週に一度、放課後に
 市民体育館の剣道場で、桐原コンツェルンの総帥・桐原剛造から
 直々に剣術の個人レッスンを受けております」
菊之丞「なに…?」
朱音「その桐原剛造、おそらくは本人ではなく例の影武者。
 それも彩堂寺戒の育成には並々ならぬ熱意を注いでいる様子…」
菊之丞「その彩堂寺戒とは何者だ?」
朱音「桐原コンツェルンの専務取締役・彩堂寺惟政の息子にございます。
 ただどうやら惟政の実子ではないようです」
菊之丞「………」

剣流星=超人機メタルダーがブレイバーズの一員となっている現在、
かつては秘密のベールに包まれていたネロス帝国の存在も、
今では政府や公安当局の一部関係者には周知の事実である。
当然、ネロス帝国と桐原コンツェルンの関係についても
その情報は天童菊之丞の耳にも届いていた。

菊之丞「それで読めて来た。やはり海防大学付属高校の
 エリート選定コースとやらは、間違いなくネロスの人材供給源。
 彩堂寺戒という少年は改造手術の被験体であろう」
朱音「それにつきまして、FBIの滝和也も今朝早く、本郷猛を伴い
 海防大学付属高校に乗り込みましてございます」
菊之丞「フフッ…さすがはブレイバーズ。もう嗅ぎつけおったか」
朱音「御前、いかが致しましょう。ブレイバーズに先んじて、
 彩堂寺戒がネロス帝国に拉致される前にこちらで保護いたしますか?」
菊之丞「いや、保護するには及ばぬ。消せ」
朱音「御前!?」

非情の命令を下す菊之丞。おそらく彩堂寺戒は、
生まれた頃からネロス帝国の兵器となるべく運命づけられて、
徹底した教育プログラムの下に育てられてきたのだろう。
そのような人間を救ったところで、今更どうなるのだろう。
とても平和な人間社会には適応できまい。それどころか
かえって社会の安定を脅かす存在に成長するかもしれない。

――ならば、天下国家百年の計のため、
災いとなる芽は早めに摘み取るまで。

菊之丞「よいか、その彩堂寺戒という少年の身柄がGショッカー、
 ブレイバーズ、どちらにも渡らぬ前に必ず消すのじゃ!」
朱音「……心得ました」



△天童菊之丞→千坂朱音に彩堂寺戒の抹殺を指令。

△千坂朱音→天童菊之条から彩堂寺戒の抹殺を命じられる。

613ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/14(日) 10:46:19
≪タイトル未定/ユガミ博士様へ提供分≫

***海防大学付属高校・女子陸上部更衣室***

部員A「じゃあ優香、私たち先に帰るから」
部員B「バイバイ♪」

優香「うん、また明日!」

放課後の陸上部の練習時間も終わり、部員たちは続々と
ジャージやユニフォームから制服に着替えて帰宅の途につく。
沢渡優香も、皆に一足遅れて帰りの準備に取り掛かろうとしていた…。

優香「♪〜〜」

更衣室に一人だけになった優香は、楽しそうに鼻歌を歌いながら、
自分のロッカーの扉に手を伸ばそうとした、まさにその時だった!

優香「――!!」

目の前の鏡から突然奇怪な腕が一本ぐいっと伸び、
優香の口元を押さえる形で彼女の顔を力強く掴んだのだ。

優香「むぐっ!うぐううううぅっ!!」

口を塞がれているため、悲鳴にもならない呻き声をあげた優香は、
そのまま鏡の中へと引きずり込まれてしまった…。


***ミラーワールド***

長らく気を失っていた優香が目を覚ました時、
彼女がいたのは見た事もないような薄暗い空間だった。
そして四方には、青白く光るガラスのような透明な壁に囲まれていた。

優香「ここは、いったい……」

気がついたばかりで意識が朦朧とする中、まだ頭がズキズキしていた優香だったが、
ゆっくりと立ち上がり、記憶を辿って状況を整理しようとする。
とりあえず透明な壁を拳で叩いてみたが、ビクともする様子はない。
どうやらこれを蹴り破って脱出するのは無理そうだ。

ベルデ「意外と冷静だな? お前くらいの年頃の女なら、
 俺はてっきり起きた途端にみっともなく
 ギャーギャー泣き叫ぶと思っていたんだがな…」
優香「誰っ!?」

優香の目の前――透明な壁の向こう側には
まるでカメレオンのようなメタリックグリーンの装甲鎧を
全身に纏った怪人が立っていた。

優香「あなた、誰なの…!?」
ベルデ「俺の名は仮面ライダーベルデとでも覚えて頂こう」
優香「仮面ライダー!? じゃああなたもブレイバーズなの!?
 お願い! 早く私をここから出してください!!」
ベルデ「くっくっくっくっ……」

優香の懇願に対して、ベルデはそれをあざ笑う。

優香「何がおかしいの…?」
ベルデ「お嬢さん、まさか仮面ライダーは全員残らず
 正義の味方だとでも思っているんじゃないだろうな?」
優香「どういう意味…?」
ベルデ「人間はみんなライダーなんだよ! そしてこの世の中では
 常に強い人間こそが生き残る。俺はシグフェルを血祭りに上げて
 それを証明する。お前は奴をおびき出すための餌だ」
優香「なんですって!?」

614ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/14(日) 10:47:06
優香はようやく、己のおかれた状況を理解できた。
自分はこの緑の怪人によって、シグフェルをおびき出すための
人質として拉致されたのだ。優香は透明な壁越しに、
ベルデに対して精一杯力強く睨みつけた。

優香「すぐに光平くんが……シグフェルが助けに来てくれるわ!
 あなたなんか、そんな風に余裕で構えていられるのも今のうちなんだから!」
ベルデ「なかなか言うじゃないか、お嬢さん」
優香「早く私をここから出して!」
ベルデ「そんなに出たいなら出してやってもいいが、
 この世界――ミラーワールドでは、ミラーモンスター以外の
 生物は生きていくことは不可能な空間だ。その檻から一歩でも
 外に出た途端、お前は1分も持たずに光の粒子となって
 蒸発してしまうぞ!」
優香「――!?」
ベルデ「それに檻の外では、常にミラーモンスターたちがたむろしているぞ。
 奴らは人間が大好物だからなあ!」
優香「そんな……」

確かにベルデの言うとおり、透明な壁の外側では
不気味な怪物たちが"捕食対象"を窺うが如く、
ずっとこちらを見つめて続けている。

優香「………」

高笑いを挙げるベルデと、がっくりとうなだれる優香。
だがそれでも優香の目は諦めてはいなかった。本当はとても怖い…。
でも彼女はきっと光平が救出に来てくれることを、未だに信じて微塵も疑っていないのだ。
だからそれまでは自分も負ける訳にはいかない!

優香「光平くん…お願い早く来て!」

優香は両手を合わせて神に祈りつつ、今は静かに救出を信じて待つのであった。


●仮面ライダーベルデ→沢渡優香を誘拐してミラーワールドに監禁。

△沢渡優香→ミラーワールドへと連れ去られる。

615ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/14(日) 11:39:51
<<ベルデの最期-導入部>>
ホウタイ怪人によってシグフェルの正体が牧村光平という事が明らかになり、
エゴスからの提供でGショッカーの各組織に光平に関する情報がもたらされた。

高見沢「こいつがシグフェルの正体か。スマートブレインやザンギャックが
 失敗した今、こいつを仕留めれば世紀王候補として一気に株が上がるってものだ」
佐野「でも、GODの怪人を一気に倒してしまう程、強い奴ですよ。
 そんな相手にどうやって・・・・・?」

とてつもない強さを持つシグフェル相手に仕留めようとする高見沢に
佐野は質問する。

高見沢「確かに奴は強い。だったら俺達に有利な場所に引きずり込んで
 やればいい」
芝浦「まさか!」
東條「ミラーワールドに?」
高見沢「そうだ。俺達でも長くいられないミラーワールドだ。
 ミラーワールドの中ならば、シグフェルといえども俺達と
 同様、長くと持たない筈。そこで奴の息の根を止める!」
芝浦「そのシグフェルをどうやってミラーワールドに?」
高見沢「そうだな・・・・・方法は―!」

光平をミラーワールドに引きずり込んで仕留める事にした高見沢は
机の上に置かれた光平に関係する資料を見ながら、どう引きずり込むか
思案すると、その中にあった少女―沢渡優香を利用する事を決めるのであった。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

ミラーワールドにシグフェルを引きずり込んで窮地に追い込むが、
龍騎らが助けに駆け付けた事で、シグフェルは窮地を脱出した。

高見沢「くっ!もう少しで倒せたっていうのに・・・・こいつは新しい
 戦力が必要かもしれないな」
東條「それでしたら、僕に一つ当てが・・・・」
高見沢「・・・・・そいつは良い!すぐに実行だ」

龍騎に邪魔され、シグフェルを倒し損ねた高見沢はシグフェル打倒の
為に、新しい戦力が必要と考えた所、東條はオルタナティブの開発者
である香川英行教授の事を話す。話を聞いた高見沢は香川教授を
連れてきて、オルタナティブを開発させる事を決めた。

>>369に加筆
佐野「・・・・(冗談じゃねえぜ。ミラーワールドに連れて来ても倒す事が
 出来なかったし、このままじゃ俺も間違いなく殺される!・・・・かといって
 このまま逃げ出してもGショッカーに殺されるだろうし、どうすれば・・・・・
 そうだ!この事をブレイバーズに情報を売ろう!城戸に言えばおそらく・・・・・)」

このままでは自分の身が危ないと感じた佐野は、保身を考え
ブレイバーズにオルタナティブの事等をリークする事に決めるのであった。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

一方、とある町。

神崎「・・・・・相変わらず荒れているようだな。浅倉」
浅倉「神崎か・・・・・何時まで待ってもバトルファイトって奴が
 始まらなくってオレはイライラしてしょうがねえんだ。お前でも
 良い・・・・オレとバトルしろ!」
神崎「待て。こいつならお前の欲求を満たしてくれる筈だ」
浅倉「ほう・・・・こいつは何処に行けば戦える?」

とある町で神崎士郎は仮面ライダー王蛇である浅倉威にシグフェルの
事を教える。世紀王同士が争うバトルファイトが始まらない事に
苛立っていた浅倉は神崎からシグフェルの事を教えてもらい、シグフェルと
戦う事を決めるのであった。

616ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/16(火) 10:15:50
>>613に加筆

<ベルデの最期-1>
****高見沢グループ本社・総裁室****
ホウタイ怪人によってシグフェルの正体が牧村光平という事が明らかになり、
エゴスからの提供でGショッカーの各組織に光平に関する情報がもたらされた。

高見沢「こいつがシグフェルの正体か。スマートブレインやザンギャックが
 失敗した今、こいつを仕留めれば世紀王候補として一気に株が上がるってものだ」
佐野「でも、GODの怪人を一気に倒してしまう程、強い奴ですよ。
 そんな相手にどうやって・・・・・?」

とてつもない強さを持つシグフェル相手に仕留めようとする高見沢に
佐野は質問する。

高見沢「確かに奴は強い。だったら俺達に有利な場所に引きずり込んで
 やればいい」
芝浦「まさか!」
東條「ミラーワールドに?」
高見沢「そうだ。俺達でも長くいられないミラーワールドだ。
 ミラーワールドの中ならば、シグフェルといえども俺達と
 同様、長くと持たない筈。そこで奴の息の根を止める!」
芝浦「そのシグフェルをどうやってミラーワールドに?」
高見沢「そうだな・・・・・方法は―!」

光平をミラーワールドに引きずり込んで仕留める事にした高見沢は
机の上に置かれた光平に関係する資料を見ながら、どう引きずり込むか
思案すると、その中にあった少女―沢渡優香を利用する事を決めるのであった。

***海防大学付属高校・女子陸上部更衣室***

部員A「じゃあ優香、私たち先に帰るから」
部員B「バイバイ♪」

優香「うん、また明日!」

放課後の陸上部の練習時間も終わり、部員たちは続々と
ジャージやユニフォームから制服に着替えて帰宅の途につく。
沢渡優香も、皆に一足遅れて帰りの準備に取り掛かろうとしていた…。

優香「♪〜〜」

更衣室に一人だけになった優香は、楽しそうに鼻歌を歌いながら、
自分のロッカーの扉に手を伸ばそうとした、まさにその時だった!

優香「――!!」

目の前の鏡から突然奇怪な腕が一本ぐいっと伸び、
優香の口元を押さえる形で彼女の顔を力強く掴んだのだ。

優香「むぐっ!うぐううううぅっ!!」

口を塞がれているため、悲鳴にもならない呻き声をあげた優香は、
そのまま鏡の中へと引きずり込まれてしまった…。


***ミラーワールド***

長らく気を失っていた優香が目を覚ました時、
彼女がいたのは見た事もないような薄暗い空間だった。
そして四方には、青白く光るガラスのような透明な壁に囲まれていた。

優香「ここは、いったい……」

気がついたばかりで意識が朦朧とする中、まだ頭がズキズキしていた優香だったが、
ゆっくりと立ち上がり、記憶を辿って状況を整理しようとする。
とりあえず透明な壁を拳で叩いてみたが、ビクともする様子はない。
どうやらこれを蹴り破って脱出するのは無理そうだ。

ベルデ「意外と冷静だな? お前くらいの年頃の女なら、
 俺はてっきり起きた途端にみっともなく
 ギャーギャー泣き叫ぶと思っていたんだがな…」
優香「誰っ!?」

優香の目の前――透明な壁の向こう側には
まるでカメレオンのようなメタリックグリーンの装甲鎧を
全身に纏った怪人が立っていた。

優香「あなた、誰なの…!?」
ベルデ「俺の名は仮面ライダーベルデとでも覚えて頂こう」
優香「仮面ライダー!? じゃああなたもブレイバーズなの!?
 お願い! 早く私をここから出してください!!」
ベルデ「くっくっくっくっ……」

優香の懇願に対して、ベルデはそれをあざ笑う。

優香「何がおかしいの…?」
ベルデ「お嬢さん、まさか仮面ライダーは全員残らず
 正義の味方だとでも思っているんじゃないだろうな?」
優香「どういう意味…?」
ベルデ「人間はみんなライダーなんだよ! そしてこの世の中では
 常に強い人間こそが生き残る。俺はシグフェルを血祭りに上げて
 それを証明する。お前は奴をおびき出すための餌だ」
優香「なんですって!?」

617ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/16(火) 10:38:56
優香はようやく、己のおかれた状況を理解できた。
自分はこの緑の怪人によって、シグフェルをおびき出すための
人質として拉致されたのだ。優香は透明な壁越しに、
ベルデに対して精一杯力強く睨みつけた。

優香「すぐに光平くんが……シグフェルが助けに来てくれるわ!
 あなたなんか、そんな風に余裕で構えていられるのも今のうちなんだから!」
ベルデ「なかなか言うじゃないか、お嬢さん」
優香「早く私をここから出して!」
ベルデ「そんなに出たいなら出してやってもいいが、
 この世界――ミラーワールドでは、ミラーモンスター以外の
 生物は生きていくことは不可能な空間だ。その檻から一歩でも
 外に出た途端、お前は1分も持たずに光の粒子となって
 蒸発してしまうぞ!」
優香「――!?」
ベルデ「それに檻の外では、常にミラーモンスターたちがたむろしているぞ。
 奴らは人間が大好物だからなあ!」
優香「そんな……」

確かにベルデの言うとおり、透明な壁の外側では
不気味な怪物たちが"捕食対象"を窺うが如く、
ずっとこちらを見つめて続けている。

優香「………」

高笑いを挙げるベルデと、がっくりとうなだれる優香。
だがそれでも優香の目は諦めてはいなかった。本当はとても怖い…。
でも彼女はきっと光平が救出に来てくれることを、未だに信じて微塵も疑っていないのだ。
だからそれまでは自分も負ける訳にはいかない!

優香「光平くん…お願い早く来て!」

優香は両手を合わせて神に祈りつつ、今は静かに救出を信じて待つのであった。

****朝倉家宅****

トゥルルルルルル トゥルルルルル ガチャ

光平「はい。朝倉です・・・・あっ!奈津子さん」
奈津子『光平くん?そっちに優香がお邪魔していないかしら?』
光平「優香ですか?いえ、来ていませんけど・・・・・」
奈津子『そう・・・・夕飯時になっても、ちっとも帰ってこないのよ。
 だから、光平くんなら優香の行き先を知っているんじゃないかと
 思って電話したんだけど・・・・・あの子、どうしたのかしら。』
光平「えっ?!」

朝倉家の電話が鳴っているので、光平が受話器を取ると、電話してきたのは
優香の母である沢渡奈津子だった。話に聞くと、夕飯の時間になっても
優香が学校から帰ってないらしく、光平に行き先を聞いてきたのであった。

光平「・・・・こっちも優香を探してみます。見つけたら連絡します!」ガチャ
慎哉「・・・・誰からの電話だったんだ?」
光平「慎哉・・・・優香が学校から帰っていないらしいんだ」
慎哉「何だって!?」

受話器を戻すと、光平は慎哉に優香が自宅に帰っていない事を
話すのであった。

618ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/16(火) 11:43:08
****海防大付属高校・校門前****

奈津子から連絡を受けて、優香が自宅に帰っていない事を知った
光平と慎哉は、優香を探す為、雄大にも連絡を入れて海防大付属
高校の校門前に集まる。

雄大「優香先輩、大丈夫でしょうか・・・・もしかして本当に帰りが
 遅いだけかも・・・・・」
光平「いや、優香は帰りが遅くなる時は、かならず家に連絡を
 する筈だ。それが無いって事は何かあったに違いない」
慎哉「とりあえず、手分けして探そう」

光平、慎哉、雄大の3人は手分けして、優香の行方を探し始める。

――10分後。光平は女子陸上部の更衣室の周辺を捜索し始めるが
優香が何処へ行ったのかという手がかりらしきものは見つからなかった。

光平「更衣室なら、優香の行方について何か分かると思ったけど、
 女子更衣室だし、鍵が掛かっているからなぁ・・・・」

捜索を続ける光平は、やがて大きな鏡の前を通る。だが、その時
何らかの気配を感じ取り、思わず鏡の方を見ると、鏡の中には
レイヨウを思わせる茶色い装甲鎧の怪人と白いトラを思わせる
白い装甲鎧の怪人が光平を見ていた。佐野が変身した仮面ライダー
インペラーと東條が変身した仮面ライダータイガである。

光平「―!」
インペラー「こっちに来てもらうぜ!」
光平「うわぁ!」

鏡からインペラーの腕が飛び出し、光平の腕を掴むと
ミラーワールドへ引きずり込もうとする。

慎哉「光平!!」
雄大「光平先輩!」

他の場所を捜索していた慎哉と雄大も、光平の所へ来たのだが、
光平が今まさに鏡の中へ引きずり込まれようとしている場面に
出くわす。

光平「翔・・・着!!」

腕を振りほどこうと、光平はシグフェルに変身するが、時既に遅く
光平は鏡の中へ引きずり込まれてしまうのであった。

慎哉「光平ーーーー!!」

●仮面ライダーベルテ/高見沢逸郎゙→沢渡優香を誘拐してミラーワールドに監禁。
●仮面ライダータイガ/東條悟→優香を捜索しに来た牧村光平をミラーワールドに
   引きずり込む。
△仮面ライダーインペラー/佐野満→優香を捜索しに来た牧村光平をミラーワールドに
   引きずり込む。

◯天凰輝シグフェル/牧村光平→沢渡優香を捜索するが、ミラーワールドに
  引きずり込まれる。
◯朝倉慎哉→光平、雄大と共に沢渡優香を捜索する。
◯沢渡優香→ミラーワールドへと連れ去られる。
◯岡島雄大→光平、慎哉と共に沢渡優香を捜索する。
◯沢渡奈津子→優香が自宅に帰ってきていない事を光平に連絡をする。

619ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/17(水) 11:38:31
<<ベルデの最期-2>>
***ミラーワールド***

シグフェル「うわぁ!」

インペラーとタイガによって、鏡の中に引きずり込まれてしまった
シグフェルは、辺りを見渡すと、左右が反転している事に気が付く。

ガイ「おいおい、彼シグフェルに変身しているじゃないか。
 変身しなかったら、このミラーワールドの空間ですぐに
 灰になったていうのに」
タイガ「す、すまない!」

右肩がサイの角の様になっている装甲鎧の怪人―仮面ライダーガイは
シグフェルを変身しないまま、ミラーワールドに連れてこようとしたらしく、
変身した状態で連れて来たインペラーとタイガに、文句を付ける。

ベルデ「まぁ、変身してしまったのなら仕方が無い。どのみち、
 この空間なら奴とて長く居られない筈だ」
シグフェル「お前達は・・・・・。ん!その後ろにいるのは優香か?!」

そこに仮面ライダーベルデも現れ、その後ろには透明な壁に四方を
囲まれて囚われている優香の姿を見つける。

シグフェル「お前達が優香を攫ったのか!」
ベルデ「そうだ。俺は仮面ライダーベルデ。Gショッカーの世紀王候補だ」
ガイ「同じく、仮面ライダーガイ」
タイガ「仮面ライダータイガ・・・・」
インペラー「・・・・・仮面ライダーインペラーだ」

シグフェルに対して、ベルデ達は自分達の名前を明かす。

ベルデ「この嬢ちゃんには、お前をミラーワールドに連れてくる為に
 利用させてもらった。シグフェル、貴様をこのミラーワールドで
 血祭にあげる為には・・・・・」
シグフェル「くっ、俺を連れてくる為だけに優香をこんな場所へ!
 絶対に許さないぞ!!」
ベルデ「そう粋がるのも今の内だ。やれ!」

優香を攫ったベルデ達に怒りを覚えるシグフェル。ベルデはガイ達に
シグフェルを始末させるよう命令を下すと、インペラーはギガゼールを
始めとするガゼル系モンスターを呼び出し、シグフェルを取り囲む。

メタルバイザーの音声「ストライクベント」
デストバイザーの音声「ストライクベント」
ガゼルバイザーの音声「スピンベント」

そしてガイ、タイガ、、インペラーはそれぞれ、メタルホーン、
デストクロー、ガゼルスタップを召喚し、シグフェルに襲い掛かる。

***海防大付属高校・校門前***
一方、現実世界では鏡の中に引きずり込まれた光平を助けるべく、
慎哉と雄大はブレイバーズに連絡しようと学校の外に出る。

慎哉「とりあえず、チャックさん達に連絡しないと・・・・」
真司「・・・・君達、こんな時間に何をしているんだい?」

ブレイバーズの中で、身近な人物をいえるボーグマンのチャックに
連絡をしようとしていた所、慎哉と雄大に声を掛けたのは城戸真司
だった。

雄大「ええと・・・(どうします?光平先輩の事を話しても信じてもらえそうに
 ないと思いますけど)」
慎哉「(いや、待った。確かこの人前に見かけた事があった筈・・・・)」
真司「あれ?確かそっちの君、前にシグフェル・・・・・牧村光平君と
 一緒に歓迎パーティーに来ていた子だよね?どうかしたのかい」
慎哉「思い出した!貴方は確か、ブレイバーズの歓迎パーティーに
 いましたよね?実は・・・・・」

先日の光平のブレイバーズ歓迎パーティーに参加した慎哉は、
パーティー会場で真司を見かけていたのを思い出す。先程の
出来事を慎哉と雄大は、真司に話す。

真司「・・・・分かった。ここは俺に任せて、君達は他のブレイバーズに
 連絡を頼む!」

事情を聞いて、誰の仕業か察した真司は慎哉と雄大にブレイバーズへの
連絡を頼むと、真司は光平を助けにミラーワールドへ行く為、デッキを
鏡の前に翳す。

真司「変身!」ガシャーン

出現したⅤバックルにデッキを入れるとガラスが割れる音と共に
真司は仮面ライダー龍騎に変身し、ミラーワールドへと飛び込んだ。

620ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/17(水) 12:23:21
***ミラーワールド***

シグフェル「フレアセイバー!!」

ミラーワールドでは迫るガゼル系モンスターを相手に、シグフェルは
フレアセイバーで応戦するが、そこにガイ達も攻撃してくるので苦戦を
強いられる。

優香「光平・・・・」
ベルデ「流石に粘るなぁ・・・・・だが、そろそろか」
シグフェル「うっ・・・・これは!」

応戦していたシグフェルだが、ふいに力が入らなくなる。すると、
シグフェルの身体は、徐々に灰になろうとしていた。

ベルデ「よし、シグフェルもそろそろミラーワールドに耐えられなく
 なってきている。畳み掛けろ!!」
タイガ「それなら、僕がトドメを・・・・」
龍騎「おりゃぁぁぁ!」
タイガ「ぐはぁ!」

そろそろ限界のシグフェルにタイガはファイナルベントを使おうとするが
そこに龍騎が割り込み、タイガを攻撃した。

龍騎「大丈夫か!シグフェル」
シグフェル「貴方は・・・・・」
龍騎「俺は仮面ライダー龍騎。一応ブレイバーズの仮面ライダーだ。
 やっぱり芝浦や東條とつるんでいやがったな、高見沢!!」
ベルデ「ちっ・・・・城戸か。邪魔しやがって!貴様もここで死にな!!」

バイオバイザーの音声「ホールドベント」
ドラグバイザーの音声「ガードベント」

ベルデはバイオバイザーにカードを装填して、ホールドベントを
発動して攻撃するが、龍騎はガードベントを発動して攻撃を防ぐ。

ベルデ「だったら、これだ」

バイオバイザーの音声「クリアベント」

シグフェル「消えた!?」

攻撃を防がれ、ベルデは瞬時にクリアベントを発動して、カメレオンの
様に姿を消す。突然、ベルデの姿が消えた事にシグフェルは驚く。

龍騎「ぐわぁ!!」
シグフェル「ぐふ!!」

そして姿が消えたベルデの見えない攻撃により龍騎とシグフェルは
ダメージを受けてしまう。

ベルデ「今の内だ、やれ!!」

姿を現し、ベルデはガイ達にトドメを刺すように命令し、シグフェルと
龍騎は窮地に立たされる。

ダークバイザーの音声「ナスティベント」

ダークウィング「キシャァァァァァ」
ベルデ「ぬぉぉぉぉ」
ガイ「ぐわぁぁぁ」
タイガ「あ・・・頭が」
インペラー「割れる様にいてぇ・・・・」

突如、そこへコウモリ型モンスター、ダークウィングが現れ
超音波を発し、ベルデ達は混乱状態となった。

ナイト「大丈夫か、城戸」
ライア「遅くなった」
ファム「後は任せて!」
龍騎「助かったぜ、皆!」

そこへナイト、ライア、ファムといった龍騎の仲間である
ミラーライダーが助けに駆け付けた。

インペラー「こ、これって、ヤバイ状況なんじゃないですか(汗」
ベルデ「ちっ、流石にこの人数じゃあ分が悪いか・・・・しかも
 こっちも時間切れになってきやがった。撤退だ!」

シグフェルと龍騎の下に駆け付けたナイト達の登場と、ベルデ達も
ミラーワールドにいられる時間に限界が来てしまった為、撤退を
決める。

シグフェル「ゆ、優香を返せ・・・・」
ベルデ「この嬢ちゃんは、まだ利用価値がある。まだまだ返さねえよ!」
ライア「シグフェル、君もミラーワールドで活動できる時間が限界だ。
 早く戻った方がいい」
シグフェル「くっ・・・優香!絶対、助けるからな!」
優香「光平ーーー!」

ベルデはまだ人質としての利用価値がある優香を連れて撤退。
シグフェルもミラーワールドでの活動時間に限界が来てしまった為、
優香を助け出す事が出来ないまま現実の世界へ帰還するのであった。

621ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/17(水) 13:32:42
***赤龍軒***
ミラーワールドから帰還した光平は、慎哉達と合流し、真司達に
連れられ、リュウレンジャーである天火星亮の店である赤龍軒に
やって来る。光平は優香を救いだせなかった事にショックを受けていた。

光平「優香・・・・」
慎哉「光平・・・・」
亮「・・・・助けられなかった事にショックなのは分かる。だがまずは
 これでも食べて、元気だしな」

亮はショックを受けている光平を元気づけようと、特製の餃子を
振る舞う。

光平「・・・・ありがとうございます。亮さん」
真司「大丈夫だって!高見沢もボロを出したんだ。すぐに奴を
 捕まえて、その子を助け出せるさ」
後藤「・・・・それも難しいかもしれない」
真司「後藤さん・・・・」

真司も光平を元気づけようと高見沢の事を口にするが、そこへ
後藤が赤龍軒にやって来る。

蓮「どういう事だ?」
後藤「高見沢については、以前から探っていたんだが
 奴はここ2、3日海外へ出張していて不在という事に
 なっている。おかげで事情聴取を行うにしても連れてくる
 事が出来ないというわけだ」
慎哉「そんな!沢渡を攫った相手が分かっているというに
 捕まえられないんですか!」
後藤「申し訳ない・・・・だが、必ず高見沢を確実に捕まえられるように
 警察でもブレイバーズでも追っていくつもりだ」

ベルデの正体である高見沢は、警察の捜査が及ばないように
行方をくらましていて、正体が分かっていても捕まえる事が出来ない
警察に慎哉は苛立ちを覚えるが、後藤は「高見沢を捕まえる」と
光平達に約束するのであった。

***高見沢グループ・総裁室***

高見沢「くっ!もう少しで倒せたっていうのに・・・・こいつは新しい
 戦力が必要かもしれないな」
東條「それでしたら、僕に一つ当てが・・・・」
高見沢「香川教授?・・・・・オルタナティブ?・・・・・フム。
 そいつは良い!すぐに実行だ」
芝浦「・・・・・・・」

一方、ミラーワールドから帰還した高見沢達だが龍騎達に邪魔され、
シグフェルを倒し損ねた事によりシグフェル打倒の為に、新しい戦力が
必要と考える。そこに東條はオルタナティブの開発者である香川英行
教授の事を話す。話を聞いた高見沢は香川教授を連れてきて、
オルタナティブを開発させる事を決めた。

◯仮面ライダー龍騎/城戸真司→シグフェルを助ける。
◯仮面ライダーナイト/秋山蓮→シグフェルと龍騎を助けに駆け付ける。
◯仮面ライダーライア→シグフェルと龍騎を助けに駆け付ける。
◯仮面ライダーファム→シグフェルと龍騎を助けに駆け付ける。
●仮面ライダーベルデ/高見沢逸郎→シグフェルを追い詰めるが撤退。
   新たな戦力を得る為、香川英行教授を連れてこようと決める。
●仮面ライダーガイ/芝浦淳→シグフェルと戦う。
●仮面ライダータイガ/東條悟→シグフェルと戦う。高見沢に香川英行
   教授の事を話す。
△仮面ライダーインペラー→シグフェルと戦う。
◯天火星亮→ショックを受けている光平を元気づける為に餃子を振る舞う。
◯後藤慎太郎→高見沢が行方をくらましている事を話す。

◯天凰輝シグフェル/牧村光平→ミラーワールドに引きずり込まれ、優香を
  助けるべくベルデ達と戦うが、時間切れになってしまったので優香を
  助けられずミラーワールドから帰還する。
◯朝倉慎哉→城戸真司に助けを求める。
◯岡島雄大→城戸真司に助けを求める。
◯沢渡優香→ベルデに連れて行かれる。

622ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/18(木) 11:52:54
<<ベルデの最期-3>>
***清明院大学***
かつてミラーワールドの脅威を止める為、独自にオルタナティブを開発し、
ライダー同士のバトルロワイヤルに介入した清明院大学の香川英行教授は
「ライダー同士の戦い」が無かった事により、その記憶は無く一般人として
ごく普通に愛する家族と共に日々を過ごしていた。

東條「お早うございます。香川先生」
香川「東條君ですか。お早うございます。最近はあまり研究室に
 来ないようですが・・・・」
東條「ええ、ちょっと今のバイトが忙しくって・・・・」

ある日、香川は自分の研究室に出入りしている東條悟と挨拶を交わす。
最近はアルバイトが忙しいらしく、あまり研究室に来ていなかったのだが
東條について、それ以上の事は何も思わなかった。

東條「コーヒーを煎れたので、よかったらどうぞ」
香川「ありがとうございます。それでは遠慮なくいただきます」

コーヒーを煎れたという東條の薦めを受けた香川はコーヒーを飲む。
だがしばらくすると、香川は突然眠気に襲われるのであった。

香川「・・・・急に、眠気が・・・」バタッ
東條「・・・・ふふ、一緒に来てもらいますよ。香川先生」

***某研究所***
しばらくして、眠りから目覚めた香川は其処が自分の研究室では
無い事に気が付く。

香川「ここは一体・・・・?」
高見沢「お目覚めになりましたかな?香川先生・・・」
香川「・・・あなたは確か、高見沢グループの総帥を務める高見沢社長!
 それに、東條君まで」

香川の前に現れたのは芝浦や東條達を引き連れた高見沢だった。香川は
以前テレビや雑誌を見た事で、高見沢の事を知っている。

香川「大企業の総帥である貴方が私に何の用です」
高見沢「先生の事は、この東條から聞いてます。先生にはある物を
 造ってほしいのですよ」
香川「ある物・・・?」

高見沢は懐からベルデのカードデッキを取り出して、香川に見せる。
高見沢はそこからミラーワールドや其処に存在するモンスターの存在、
自分達がGショッカーに所属している事を香川に話す。そして高見沢が
香川に造らせようとしているのは、かつての歴史で香川が開発した
オルタナティブだった。高見沢は東條から話を聞き、シグフェルを倒す
新たな戦力としてオルタナティブを投入しようとして考え、その為に
香川教授を拉致したのである。

香川「Gショッカーに、私が協力をすると思っているのですか!」
高見沢「先生には、是非協力してもらいますよ。もしお断りをするのであれば
 それはそれで結構。だが・・・・それならば先生のご家族には大変な目に
遭ってもらおうか?」

正義感の強い香川はGショッカーに協力は出来ないと言うが、高見沢は
鏡の中にいるバイオグリードやデストワイルダー達を見せて、暗に「自分に
協力しなければ、家族を襲わせる」と口調を変えて脅しをかける。

香川「ぐっ・・・・・分かりました。貴方達に協力しましょう」
高見沢「流石は先生!賢明な判断です」

そして香川は家族を人質にされ、オルタナティブの開発と研究を
始めるのであった。

623ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/18(木) 14:16:35

高見沢「例の小娘は?」
芝浦「今は眠らせましたので、おとなしくしています」
高見沢「そうか。オルタナティブが完成し、それが軍団となった時
 シグフェルに仕向ける。その時、小娘・・・・・沢渡優香だったか?
 人質として良い働きをしてくれる筈だ」

優香も香川教授と同じ、高見沢グループが所有する某研究所に
連れてこられ、眠らされていた。高見沢はシグフェルを倒す為、
優香を人質として利用しようと考えていた。

佐野「・・・・(冗談じゃねえぜ。ミラーワールドに連れて来ても倒す事が
 出来なかったし、あの女の子を人質にしたとしても、多分勝てねえ。
 このままじゃ俺も間違いなく殺される!・・・・かといってこのまま
 逃げ出してもGショッカーに殺されるだろうし、どうすれば・・・・・
 そうだ!この事をブレイバーズに情報を売ろう!城戸に言えばおそらく・・・・・)」

このままでは自分の身が危ないと感じた佐野は、保身を考え
ブレイバーズにオルタナティブの事等をリークする事に決めるのであった。

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

一方、とある町。

神崎「・・・・・相変わらず荒れているようだな。浅倉」
浅倉「神崎か・・・・・何時まで待ってもバトルファイトって奴が
 始まらなくってオレはイライラしてしょうがねえんだ。お前でも
 良い・・・・オレとバトルしろ!」
神崎「待て。こいつならお前の欲求を満たしてくれる筈だ」
浅倉「ほう・・・・こいつは何処に行けば戦える?」

とある町で神崎士郎は仮面ライダー王蛇である浅倉威にシグフェルの
事を教える。世紀王同士が争うバトルファイトが始まらない事に
苛立っていた浅倉は神崎からシグフェルの事を教えてもらい、シグフェルと
戦う事を決めるのであった。

****某コロニー***

その頃、大気圏に浮かぶコロニーの一つで、世界各国の要人達が
休暇の際に利用するコロニーに、1人の日本の議員が滞在していた。
議員の名前は池原敬三。実は高見沢との間で不正を働いており、
高見沢が行方をくらましたので、自分も疑いがかけられないように
休暇を装って、コロニーに滞在していた。

池原「高見沢め、姿をくらましおって・・・・・・。だが、流石にコロニーに
 滞在している私の方にまで追手はこないだろう。はっはっはっは!!」

池原は日本の公安や警察の追手も、コロニーまでは来ないだろうと
高をくくり、女性を侍らせながらコロニー内にあるバーで酒を飲んでいた。

????「不正の疑いが掛けられないように、コロニーへ高飛びか。
 いいご身分だな」
池原「うーん、誰かね?日本で議員をしている私に失礼な事を言うのは」

酒を飲んで酔っ払っている池原議員に、突然失礼な事を言う人物が
背後から聞こえてくる。

ボーイ「お待たせいたしました。この店一番の高級酒にございます」
???「ありがとう。支払いはコレで頼む」
池原「―!そ、それはザイナース社のゴールドブラックカード!
 まさかっ!!」

その人物は店のボーイが持ってきた高級の酒に対して、金と黒で
出来たカードを見せる。池原は、それがザイナース社のゴールド
ブラックカードという事に気付き、その人物が誰か察する。

池原「な、内閣権力犯罪強制取締官の財前丈太郎か!」
財前「Da Bomb!!さて、高見沢との詳しい話を聞こうじゃあないか」

高見沢グループとの不正を調べに、コロニーまで来た内閣権力犯罪
強制取締局(G.C.I.A.)の取締官、財前丈太郎は自身の身分証明書でも
あるザイナース社のゴールドブラックカードを池原に見せつけながら
池原を確保するのであった。

624ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/18(木) 15:06:25
●高見沢逸郎→香川英行にオルタナティブを開発させるよう協力させる。
●東條悟→香川英行を高見沢の下へ連れてくる。
△佐野満→自身の保身の為、オルタナティブの事などの情報を
   ブレイバーズに話す事を決める。
△香川英行→高見沢にオルタナティブを開発するよう協力させられる。
●浅倉威→神崎士郎からシグフェルの事を教えられる。
●神崎士郎→浅倉威にシグフェルの事を教える。
◯財前丈太郎→池原敬三と高見沢グループの不正を調べる為、
  コロニーにやって来て、池原を捕まえる。

◯沢渡優香→高見沢グループの研究所に連れてこられ、眠らされる。
●池原敬三→高見沢との間で不正を働いており、その疑いを掛けられ
  ないように、コロニーに滞在するが、財前丈太郎に捕まる。

【今回の新登場】
△香川英行=オルタナティブ・ゼロ(仮面ライダー龍騎)
 清明院大学の教授。瞬間記憶能力を持つ天才で、知的で滅多に感情を
 表に出さないが、強い正義感を持ち合わせている。家族は妻と息子による
 3人家族。偶然、神崎士郎の研究資料を読んだ事でミラーワールドの事を
 知り、士郎の研究とミラーワールドの脅威を止める為、疑似ライダーである
 「オルタナティブ」を開発し、自身も「オルタナティブ・ゼロ」に変身した。
 「大多数を救う為、小数を犠牲にする」という考えを持っており、神崎優衣の
 抹殺を画策した。

●浅倉威=仮面ライダー王蛇(仮面ライダー龍騎)
 関東拘置所に拘留されていた凶悪殺人犯で、感情のままに殺人や
 暴行を繰り返してきた。ライダーバトルを円滑に進める存在として
 神崎士郎からカードデッキを渡されて脱獄。無罪にする事が
 出来なかった北岡秀一を逆恨みして、事ある事に付け狙っている。
 ライダーバトルという殺し合いそのものを楽しんでおり、生き残った
 暁にはさらに戦い続ける事を願うつもりでいた。

◯財前丈太郎(内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎)
 内閣権力犯罪強制取締局に属する捜査官の1人で、政界の巨悪を
 取り締まる事に全てを賭けている。警視庁勤務時に殉職した事にされ
 内取が創設するまでの間、英国に渡英して、SASに入隊し、数々の
 武勲を上げた。あるミッションでイギリスの石油王の子息の救出に成功した
 ことへの感謝の証として、ザイナース社のゴールドブラックカードを所持するに
 至り、カードの支払いはパトロンである石油王が全て負担している。

●池原敬三(闘争の系統オリジナル)
 高見沢逸郎と共に不正を働いていた日本の国会議員。高見沢逸郎が
 行方をくらました事で、疑いをかけられないようにコロニーに逃げていたが
 財前丈太郎によって捕まる。

625凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/02/18(木) 22:07:01
***東京・彩堂寺邸***

学校が休みの祝日。
彩堂寺戒は何をするでもなく、広い屋敷の居間にただ一人でいた。
養父の彩堂寺惟政は、桐原コンツェルンの重役だけあって忙しく、
今日も朝早くから休日出勤である。

戒「………」

何か不穏な胸騒ぎがする。
戒が顔をしかめたその時、ポケットに入れていた携帯電話が鳴った。
桐原剛造からの着信である。戒は急いで通話ボタンを押し、
尊敬する師からの電話に出た。

戒「…えっ、食事ですか?」
桐原@電話の声「うむ。我がコンツェルンが
 最近買い取ったばかりの五つ星ホテルがあるのだが、
 そこのフランス料理がなかなか美味でね。
 久々に一緒にランチでもどうかと思ったのだが…」
戒「でも、いいんですか?」
桐原@電話の声「遠慮は要らない。
 君もいつも多忙なスケジュールをこなしていて大変だろう。
 たまには息抜きにどうかね」
戒「ありがとうございます。
 では、お言葉に甘えさせていただきます」
桐原@電話の声「11時頃に我が社の者を迎えに行かせる。
 ホテルのロビーで落ち合おう」

こうして桐原から昼食に誘われた戒は、
正装の黒いモーニングコートに着替えて迎えの車を待っていた。
やがて一台の黒いリムジンが屋敷の前に止まったのを見て、戒は玄関を出る。

運転手「さあ、乗りなさい」
戒「…よろしくお願いします」

命令口調でいまいち愛想の良くない運転手に憮然としかけた戒だったが、
ともかくリムジンの後部座席に座りシートベルトを締める。
車はそのまま走り出した。

戒「あの…、どちらのホテルに連れて行って下さるんですか?」
運転手「………」

運転手は無言のままリムジンを走らせる。
先程から、バックミラーやサイドミラーに不自然なほど頻繁に目をやって
何かを警戒しているような様子だ。
どうもおかしい…と戒が不審に思った刹那、
車の片方の前タイヤが突然パンクし、
リムジンは激しい摩擦音を立てながらスピンした。

戒「なっ…!?」
運転手「しまった!」

ブレーキをかけるのも間に合わず、
方向感覚を失ったリムジンは歩道に乗り上げ、
住宅の塀に衝突する。

戒「っ…!」
運転手「………」

かなりのスピードで塀に突っ込んだため衝撃は大きかった。
後部座席に座っていた戒に怪我はなかったが、
運転手は全身を強打し失神してしまっている。

戒「大丈夫ですか? しっかりして下さい!」
運転手「ううっ…」

運転席に身を乗り出して運転手を揺すり起こそうとする戒だったが、
次の瞬間、何者かが車のボンネットに飛び乗ったかと思うと、
ひび割れていた車のフロントガラスが突き破られ、
鋭い太刀が勢いよく運転席に刺し込まれた!

626凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2016/02/18(木) 22:09:06
車内に飛び散る鮮血。
シートにもたれるように座っていた運転手の胸を太刀が貫き、
一瞬でその命を奪った。

戒「ひっ…!?」
天童忍者A「外したか!」

リムジンのボンネットに乗った忍び装束の男――天童忍軍の刺客は、
そう言って太刀をフロントガラスから引き抜いた。
今の台詞からして、標的は運転手ではなく戒なのだ。
刺客は再び戒を狙って太刀を車内に刺し込もうと構える。

天童忍者A「ぐわっ!」

殺される…! 戒が目を瞑った時、
断末魔の声と共に天童忍者はボンネットから転がり落ちた。
その首筋には一本のスローイングナイフが刺さっている。

ロビンケン「邪魔はさせんぞっ!」

ナイフを投げたのは、迷彩柄のアーマーを纏った
ネロス帝国のヨロイ軍団爆闘士ロビンケンであった。
素早くリムジンに駆け寄ったロビンケンは、
窓ガラスを叩き割ってドアロックを解除し車の戸を開けると、
車内にいた戒を強引に外へと引きずり出す。

戒「何をする!?」
ロビンケン「こうなっては已むなし。
 このまま連れて行くしか策はあるまい!」
戒「やめろ! 離せっ!」
ロビンケン「…!? 伏せろ!」

暴れて抵抗する戒をロビンケンが無理矢理担ぎ上げようとした刹那、
物陰から一本の吹き矢が飛んで来た。
ロビンケンは戒を上から押さえつけるようにして伏せさせ、矢をかわす。
リムジンの車体に突き立った矢をロビンケンが引き抜くと、
鏃には毒らしき黒い液体が塗られていた。

ロビンケン「毒の吹き矢とは、さては忍者さそりか!」
忍者さそり「………」

雑木林の陰から顔を覗かせたのは、
偵察や暗殺を得意とする天童忍軍の吹き矢の使い手・忍者さそりである。
忍者さそりはロビンケンの声には答える事なく、
次々と吹き矢を戒に向けて飛ばす。

ロビンケン「大事な被験体を死なせてなるか!」

戒の前に立ち塞がり、ロビンケンは飛来する毒矢をロングナイフで叩き落とす。
忍者さそりは腰の忍者刀を抜き、疾風の如き速さでロビンケンとの距離を詰めると
そのまま激しく斬りかかった。

忍者さそり「彩堂寺戒なる者、渡すわけには行かん!」
ロビンケン「天童の鼠どもがあれこれ嗅ぎ回っているとは聞いていたが…。
 聖天子付きの補佐官ともあろう方が、手を出してよい相手とそうでない相手の
 区別も付かんとは笑止千万。
 我らに楯突けばどうなるか、よく学習していただく必要があるようだ」
忍者さそり「お主らこそ、一度は敢えなく滅びた身でありながら、
 性懲りもなく身の程知らずな野望を抱き続けるなら痛い目を見ようぞ」
ロビンケン「言わせておけば!」

忍者さそりの忍者刀が唸りを上げ、ロビンケンのロングナイフが銀閃の光を放つ。
両者が戦っている隙に、戒はその場から逃げ出した。

戒「くっ…! 一体何がどうなっているんだ!?」

627ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/19(金) 11:18:28
その日、学校は祝日で休みだったが、午前中に部活動の練習があった
牧村光平と朝倉慎哉、それに校門のところで偶然合流した沢渡優香の3人は、
「せっかくだから」と途中まで一緒に帰ろうということになった。

優香「でもよかった。光平くんたちも午前中で
 部活の練習が終わってて」
光平「なんでも朱音ちゃんが"急用があるから"って、
 午後からの練習が急に中止になってさ」
慎哉「いったいどんな用事だったんだろうな?」

そして最寄りの駅までの道のりの途中、
楽しくお喋りしながら曲がり角に差し掛かったところで、
光平はいきなり飛び出してきた何者かとぶつかった。

光平「うわっ!?」
戒「くっ…!?」

互いによろめく光平と戒。

光平「……君は、確か?」
慎哉「お前、彩堂寺じゃないか!?」

戒「………」

よく見ると、戒の着ているモーニングコートは所々埃がかかり
ボロボロになっている。

慎哉「どうしたんだその格好!?」
優香「怪我をしてるじゃない!?」
戒「どけっ! 邪魔だ!」
慎哉「お前、道端で人にぶつかっといて
 "ごめんなさい"も無しか?」
戒「近寄るな! 俺は追われている!」
光平「"追われている"って……?」

ひどく狼狽している様子の戒の様子に、
全く訳が分からない光平たち。

光平「――!? 危ない!!」
慎哉「えっ!?」
優香「キャアッッ!!」
戒「――!!」

いきなり背後から振り下ろされたハンマーから、
慎哉、優香、戒の3人を庇って咄嗟に床に伏せる光平。

628ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/19(金) 11:19:07
ゲバローズ「チッ…外したか」
光平「お前は!?」

光平には、目の前に立つ、両腕をペンチやハンマーの形状になっている
奇怪なロボットには見覚えがあった。確かブレイバーベースにあった資料で見た、
ネロス帝国の戦闘ロボット軍団・激闘士ゲバローズ!

光平「彩堂寺、お前を狙っているのはコイツか?」
戒「………」

光平の問いかけに、戒は何も答えない。

ゲバローズ「牧村光平、その小僧をこちらに渡せ!」
光平「やだと言ったら?」
ゲバローズ「全員始末するまでだ!」
慎哉「この野郎ォォォッ!!!」

慎哉はテニスラケット片手に振り回して
果敢に挑もうとするが…。

光平「よせっ! 慎哉!!」
優香「朝倉くん!?」
ゲバローズ「ふんっ、こんな物!」

ゲバローズはラケットを軽々と受け止め、
真っ二つに叩き折ってしまった。

慎哉「…お、俺のラケットがぁ〜!
 バッキャロォ…!! これ高かったんだぞ!!」。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン
ゲバローズ「そんなこと俺が知るか!」
光平「慎哉、優香! ここは俺に任せて、
 彩堂寺を連れて早く逃げるんだ!」

光平は変身のポーズを取る。

光平「――翔着(シグ・トランスッッ)!!」

紅蓮の炎に一瞬包まれた光平の姿は、
背中にある二枚の翼を羽ばたかせ、
天凰輝シグフェルへと変わった。

戒「ま、牧村…お前!?」

目を見開いて驚く戒。

シグフェル「さあ、ぐすぐすしてないで早く!」
慎哉「わかった! さあ彩堂寺も早く!」
戒「あ、ああ…」
優香「気をつけて…」

慎哉たちを先に逃がし、ゲバローズと対峙するシグフェル。
その様子を密かに遠くの家屋の屋根から窺っている忍者集団がいた。

天童忍者B「朱音様、ここはいっそゲバローズ共々シグフェルを…」
朱音「待て。菊之丞様のご命令はあくまで彩堂寺戒の始末だ。
 ここはわたしに任せろ」

629ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/19(金) 11:19:43
いつしか戦いの場を、解体工事中の廃ビル内部へと移すシグフェルとゲバローズ。
ゲバローズは高い身体能力を活かした俊敏な動きを利用して、廃ビル内の鉄骨を
ハンマーで次々と破壊。まるでシグフェルの頭上を狙ったかのように、
コンクリートの塊が途切れることなく崩れ落ちて来る。

シグフェル「くそっ!! これじゃあキリがない!」

崩落してくる天井が邪魔して、シグフェルはなかなかゲバローズに近づけない。
「ヴァジェト・レイ」を使って全部まとめて吹き飛ばす手もあるが、
街中でそれをやるのは被害が大き過ぎる。

ゲバローズ「フハハハハ!! この狭い空間の中では、ご自慢の飛翔能力も発揮できまい!
 この勝負、もらったぁ!!」

ゲバローズは身動きの封じられたシグフェルに回り込んで近づき、
一気に攻勢に転じようとしたその時だった。
廃ビルの入り口から、2台のバイクの駆動音が鳴り響いた。

シグフェル「この音は…!?」
ゲバローズ「なにっ!?…ぐわあああっ!!!!!!!」

2台のサイクロン号がゲバローズめがけて豪快に体当たりした。
連絡を受けた仮面ライダー1号2号が救援に駆け付けたのだ。
廃ビルの外にまで吹っ飛ばされるゲバローズ。

シグフェル「本郷さん! 一文字さん!」
ライダー1号「シグフェル、あいつの相手は我々が引き受けた!」
ライダー2号「ここは我々に任せて。お前は早く慎哉君と優香ちゃんたちの後を追え!」
シグフェル「わかりました! ここは頼みます!」

シグフェルはダブルライダーにこの場を任せ、
一足先に廃ビルから飛び立ち、戒を連れて一緒に逃げているはずの
慎哉と優香の元へと向かった。

◇    ◇    ◇

とりあえず郊外の廃墟の一角に身を潜めていた慎哉たち。
そこへシグフェルが合流するためやって来た。
空からゆっくりと地表に降り立ち、変身を解除して光平の姿に戻る。

慎哉「光平、あのロボットみたいな怪物は?」
光平「仮面ライダー1号2号が来てくれて、なんとか追っ払ってくれたよ」
優香「そう、よかった…」

戒「………」

光平から話を聞いて、安心そうに胸を撫で下ろす慎哉と優香だったが、
先程から戒だけは、無言のままじっと光平の顔を睨んでいる。
慎哉の話によれば、彼はさっきからずっとこんな状態だという。

630ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/19(金) 11:20:41
その戒が、初めて重い口を開いた。

戒「まさかお前が、あの天凰輝シグフェルだったとはな…」
光平「………」
戒「どういうつもりだ牧村?」
光平「どういうつもり…って、俺たち、同じ学校の友達だろ?」
戒「俺はお前たちと友達になった記憶もなければ、
 助けてくれと言った覚えもない」
慎哉「こいつ…! せっかく助けてやったのに何だよその言い草は!?」

慎哉は戒の態度に怒るが、光平は気にせず冷静に事情を聞こうとする。

光平「あいつらについて何か心当たりは?」
戒「ない! あんな化け物に襲われる覚えなんかあるわけないだろ。
 俺はただ、桐原社長から昼食に招待されていただけだ」
光平「…桐原? もしかしてそれって、桐原コンツェルン総帥の
 桐原剛造のことかっ!?」
戒「それがどうした?」
光平「いいか彩堂寺、落ち着いてよく聞くんだ。
 桐原コンツェルンの本当の実態はネロス帝国と言って、
 Gショッカーの一部を形成している悪の地下組織なんだ!」

光平のこの言葉に、普段から桐原剛造を師と仰いでいる戒は激しく反発する。
今まで冷たいように無表情だった戒の顔に、感情という物が露わになった。

戒「牧村、お前寝ぼけてるのか!?」
優香「光平くんの言っていることは本当よ!
 お願い、信じて!」
戒「黙れ! 言うに事欠いて桐原先生がGショッカーだと!?
 これ以上先生を侮辱すると許さんぞ!!」
光平「………」
戒「…そうかわかったぞ。お前ら、成績上位者でエリートでもある俺の事を妬んで
 そんな出まかせを並べてるんだな?」
光平「彩堂寺! 俺はそんなつもりは!」
戒「これ以上は余計なお世話だ! 自分の身くらい自分一人で守れる。
 放っておいてもらおう」

ここで優香が、戒の頬に一発平手打ちをお見舞いする。

戒「……!?」
優香「いい加減にして! 光平くんも朝倉くんもわたしも、
 本気であなたを心配しているのよ!」
戒「沢渡……」

優香を呆然と見つめている戒。その時突然、四方から
数枚の手裏剣が彼らめがけて投げつけられてきた。

光平「危ないっ!!」

咄嗟にラケットを握った光平の機転で、
飛んできた手裏剣のほとんどは地面に叩き落とされ、
他に何枚かはラケットの柄の部分に突き刺さっている。

光平「………」
慎哉「な、なんだ!?」

631ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/19(金) 11:21:24
気がつくと光平たちは、いつの間にか
見た事もないような黒ずくめの集団に取り囲まれていたのだ!

優香「に、忍者…!?」
戒「………」

戒は記憶を辿り思い出していた。車に乗っていた時に
自分を襲ってきた忍者と、明らかに同じ装束姿をしている連中だ。

光平「お前たちもネロス帝国の仲間か!?」
戒「違う…。こいつらは俺を連れて行こうとした
 奴らとは別口の連中だ」
光平「なんだって!? どういうことなんだ…」

忍者たちの指揮官らしき女忍者が前に出た。
覆面をしているため顔は分からない。

朱音「彩堂寺戒をこちらに渡しなさい!
 そうすればあなたたちに危害は加えないわ」
光平「どうしてだ! なんで彩堂寺を狙うんだ!?」
朱音「あなたたちには関係の無いことよ」
光平「………(この女忍者の声、どこかで聞いたような…?)」

話しかけて来た女忍者の声に、なんとなく聞き覚えを感じた光平だったが、
今はそんなことを気にしている余裕はない。黒ずくめの忍者集団には
誰一人として一部の隙もなく、鋭い殺気をこちらに放ち続けている。
かなり腕の立つ暗殺集団に違いない。
果たして、戦闘には素人である慎哉と優香、そして軽傷を負っている戒の3人を
無事に守りきれるだろうかと光平は焦りを覚えていた。
少しでも隙を見せればこちらが殺られるッ…!
そんな緊迫した状況が続く…。

632ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/19(金) 14:14:53
≪サラジア&異世界アセーリアでの一連の問題が解決した後の後日談≫

天凰輝シグフェルの活躍によって独裁者アルハザードが倒され、
平和主義の民主国家として再出発する事になったサラジア。
一方、異世界アセーリアでもアルハザードの死によってサラジア軍の士気は崩壊。
ラウール王子率いる軍勢が王都ネクナールを奪還してメルヴィオン全土を制圧した。

アルハザード配下のエージェンドSSS3が、実はサラジア軍に捕えられ洗脳されていた
ラウール王子の姉姫だった事が判明。沢渡家で保護されている姉と再会するため、
ラウールは僅かな供を連れて地球の日本を極秘訪問する。
リリーナ・ドーリアン外務次官は、リー・ウェンことヤン・ウェンリーに
ラウール一行の護衛を依頼。ヤンはシェーンコップに命じて、
ワルコップ警備保障会社=薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊に
ラウールたちをこっそりと警護させる。

ところが、なぜかラウール一行とSSS3の命を天童忍軍が狙い始めた。

組頭「朱音、事と次第によっては牧村光平諸共殺す事も考えなければならぬ」
朱音「えっ…!?」
組頭「どうかしたのか?」
朱音「いえ、別に…」
組頭「とにかく牧村光平から目を離すな。ここでしくじっては
 天童の御前に申し訳が立たぬ」

これまで海防大学付属高校で担任教師兼部活顧問として
長い間、光平たちと学校生活を共にしてきた朱音には、
すでに人の情が芽生えつつあったのだった。

そしてついに朱音の正体が、慎哉や優香にも明らかになる日がやってきた。

朱音「確かにわたしは天童のくノ一でした。ついさっきまでは…」
慎哉「嘘だろ…!?」
優香「まさかっ…!?」
リー・ウェン「朱音先生、お前さん、そんなことを
 我々に言ってしまってもいいのかい?」
朱音「構いません。わたしみたいな忍び一人がどうなろうと、
 世の中がどうこうなるわけじゃありませんから」
光平「朱音ちゃん…」

そして朱音は、抜け忍として天童忍軍から命を狙われる事になった。

お蝶「朱音、掟だよ。裏切り者は生かしておく訳にはいかないねえ」
朱音「お蝶、わたしを仲間と戦わせるつもりか!?」

くれないお蝶率いる忍者たちに襲われる朱音。
彼女の後を追いかけて来た光平が助けに加わる。

朱音「光平君!?」
光平「朱音ちゃん、もう朱音ちゃんの仲間はコイツらじゃない!
 俺たちブレイバーズだ!」
朱音「逃げなさい! あなたには関係のない事よ!」
光平「ヤだね! そんなことをしたら、
 もう先生の面白い授業が受けられなくなる!」
朱音「光平君、まだあなたはわたしのことを
 先生と呼んでくれるの?」
光平「当り前じゃないか!」

戦闘中、どこかから飛んできた毒の塗られた手裏剣が、
光平を庇った朱音の左腕に突き刺さった。

朱音「危ない!? うっ――!!」
光平「朱音ちゃん!?」

633ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/19(金) 14:15:25
光平に朝倉家まで運び込まれ、
布団の上で三日間高熱にうなされた朱音だったが、
応急処置と看病の甲斐もあり、無事に峠を越えた。

蓮太郎「気がついたみたいだな?」
朱音「光平君…それに皆さん、ありがとうございます……」
優香「よかった…」
慎哉「一時はどうなることかと思ったよ…」
光平「もう大丈夫みたいだな」

ゆっくりと起き上った朱音は、詳しい事情を話し始めた。

朱音「光平君、悪い事は言わないわ。
 今度だけはこれ以上関わり合いにならない方が…。
 天童のお殿様でさえ、今はその男には逆らえないのよ。
 その男を相手にする気なの?」
リー・ウェン「やはりそんな大物の黒幕がいたのか…」
佳代「朱音先生、アンタ…そいつの名前を知ってるね?」
朱音「……連邦開発投資銀行の総裁、堂前景勝よ」
光平「堂前景勝……」

堂前 景勝(どのまえ かげかつ)。日本の元財務大臣であり、
現在は地球連邦政府系の国際金融機関である、
「連邦開発投資銀行(Federal developmentinvestment bank/略称:FDIB)」
の総裁職にある男だ。


***天童菊之丞邸***

翌日、朱音は処罰を覚悟で天童邸に出頭した。

朱音「すでにお聞き及びの事とは存じますが、
 わたしにはあの子を……光平君を殺す事は出来ません。
 わたしはこの目で見て来ました! 光平君も、そしてブレイバーズの皆さんも、
 日本の国家体制を覆そうなどという大それた野心は微塵もございません。
 今はただただ…生き別れになった異世界の姉弟を再び巡り合わせてあげようと、
 それだけでございます! わたしはどうなっても構いません!
 ですが…どうか牧村光平君にだけは閣下のお力を持って、
 何卒御咎めなきよう」
菊之丞「………」

菊之丞は、朱音の願い出に一切答えることなく、
一方的にバチンッと障子の襖を閉めてしまった。

朱音「御前!?……御前!!」


***堂前景勝邸***

ムンタキル「堂前先生、重ね重ねの失態、誠に申し訳ございません」
堂前「………」

アルハザード政権崩壊後のサラジアから姿を消していた
ムンタキル首相だったが、なんと堂前景勝の許に身を寄せていた。

堂前「それで、あの千坂朱音とかいう裏切り者のくノ一はどうしたのかな?」
ムンタキル「はい。命は取り留めて、天童菊之丞に詫びを入れたそうですが、
 菊之丞は一言も口を利かずに追い返したそうで…」
堂前「追い返した? そうか。ではまだ慌てる事はないのだな」
ムンタキル「…と、申されますと?」
堂前「天童がこちら側についている限り、シロをクロと言いくるめる事もできるのだ」
ムンタキル「は…?」
堂前「天童にも泣き所はある。日本国内のみならず海外にまで津々浦々に張り巡らされた
 天童忍軍配下の諜報網を維持するための膨大な経費の一部を、わしが黙って払ってやっているのだ。
 …ま、多少は臭いと思ったところで、天童がこのわしに逆らうことはあるまい」
ムンタキル「なるほど、さすがは先生! そこまで利用している天童にも、
 例の利権のからくりは何一つ漏らしていないのですからな♪」

ムンタキルは、サラジアから密かに持ち出した石油資源や
異世界アセーリアに関する情報資料を堂前に売り渡しており、
それを使って堂前は、サラジアとメルヴィオンの利権を
食い物にしようと企んでいた。

堂前「メルヴィオンの地下資源を根こそぎ独占するだけで、
 儲けは何百兆にも達しよう。笑いが止まらん。ふはははは…」

すでに堂前は配下の私兵として、大勢のテロリストたちを雇い入れていた。

634ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2016/02/19(金) 14:16:21
シグフェルとラウール王子、そして千坂朱音は
決着をつけるべく堂前の屋敷へと乗り込む。

堂前「これはこれは、ようこそ天凰輝シグフェル。
 この堂前景勝の力をわざわざ見においでかな?」
シグフェル「………」
ラウール「………」
朱音「………」
堂前「お前たちがここで命を落とすのもまた当然!
 それは、お前たちが金の力を甘く見た報いだ。死ねい!」
シグフェル「お前の言う金の力がどれほどのものか、
 見せてみろ!」
ラウール「堂前景勝! 所詮金で雇われた人間が、
 命までかけると思うか!?」
堂前「黙れい! 世の中金が全てだ!
 天童も金で買ったのじゃ!!」

蓮太郎「そいつは違うな!!」

ここで、里見蓮太郎と藍原延珠が遅れて現れる。

蓮太郎「天童はお前たちなんぞに屈しちゃいねえよ」
堂前「なんだと!?」
蓮太郎「ここ一連のFDIBの不正な錬金術のカラクリが
 掴めるのを待っていただけさ!」
ムンタキル「貴様!?」

あの後、天童菊之丞に直談判に赴いていた蓮太郎は、
そこで実は、天童が内偵捜査のために一時的に
堂前と手を組んでいたフリをしていただけ
だった事を知らされていたのであった。

蓮太郎「朱音さん、菊之丞とは話をつけて来た。
 "当面は好きにしていい"とあのジジイからの言伝だ」
朱音「蓮太郎さま…」

蓮太郎からの気遣いに感謝する朱音。
いよいよ追い詰められた堂前とムンタキルは、
邸内奥の研究施設からステージIVのガストレアを繰り出してきた。

堂前「こんな時のために今まで飼い慣らしておいたのだ!
 お前たち全員皆殺しにしてくれる!」

蓮太郎「行くぞ延珠!」
延珠「了解なのだ蓮太郎!」

バトル開始。果たして堂前の企てを阻止できるのか!?

635ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/23(火) 10:44:14
<<ベルデの最期-4>>
優香が連れ去られ、香川教授がオルタナティブの開発を高見沢から
強要されてから、およそ一週間が経過した。あれ以来、高見沢の所在は
掴めず、光平達は何かしらの進展は無いものかと、赤龍軒を訪ねていた。
そこに1人の人物が訪ねてくる。

佐野「お、お邪魔しま〜す(汗」
真司「お前は、佐野じゃないか!?」
蓮「貴様、何しに此処へ来た!」
佐野「ま、待ってくれ!!戦いに来た訳じゃないんだ!話を聞いてほしいんだ」
真司「話?」
光平「あの、この人は?」
美穂「佐野満・・・・あなたを襲った仮面ライダーインペラーに変身していた男よ」
雄大「何だって!?」
慎哉「沢渡を攫った連中の仲間が何故、ここに!?」

敵である筈の佐野が光平や真司達の前に現れた事で不審に思うが、とりあえず
佐野の話を聞く事にした。そして佐野の話というのは、高見沢が香川教授を
拉致して、家族を人質にオルタナティブを開発させている事だった。

佐野「その香川教授が開発させられている高見沢グループの極秘の
 研究所には、その優香っていう嬢ちゃんも囚われているんだ。
 そこの坊主にとって研究所の場所は是非、知りたい情報だろ?」
手塚「何故、俺達にそんな話をする?」
佐野「正直、俺はもうライダーを辞めたいんだ。そりゃ、俺が会社を継ぐとかって
 話も無くなっちまっているけど、このまま居ても俺に幸せが来るとは
 思えねぇ。だからあんた達に話をして、出来ればそのままGショッカー
 から足を洗えないかなぁ・・・・と(汗」
蓮「ふん、最低な奴だな貴様は!」

佐野が真司達に香川教授の事を話した理由を聞いて、蓮をはじめ
内心腹ただしく思えた。

霧島「こんな奴の言う事を聞く必要は無いわ!」
真司「待ってくれ!確かに俺も佐野にはムカついたけど、本当の事なら
 香川先生の家族が危ない。せっかく先生も普通に暮らしているのに
 またライダーの所為で戦いに巻き込まれるのなら、俺は助けに行くべき
 だと思う」
光平「俺も、優香がいる場所が分からない今、この人の情報を信じて
 みようと思う。その香川っていう人の事は、よく知らないけど協力させ
 られているなら、助けるべきだ!」

佐野の話を不審に思う美穂達だが、真司や光平は佐野の情報を
信じて優香や香川教授を助けに行くべきだと自分の考えを皆に
伝えた。

雄大「でも、この人の言っている事は光平先輩たちをおびき出す
 罠かもしれませんよ?」
????「・・・・いや、その男の言っている事は本当みたいだぜ?」
蓮「誰だ!」

赤龍軒に入って来たのは、高級スーツをビシッと着こなしている男性
―内取の取締官である財前丈太郎だった。

光平「貴方は?」
慎哉「あっ!確か大鹿建設が不正を働いていた事件で活躍したっていう
 内取の財前丈太郎・・・・さんですか?」
財前「Da Bomb!!(その通り)俺が財前丈太郎だ。先日、高見沢と
 組んで不正を行っていた代議士を捕えたんだが、その極秘の研究所とやらに
 雲隠れをしているっていう情報を掴んだ所さ。それで噂の新ヒーロー、
 シグフェルに情報を持ってきたという訳だ」

財前は自分が、光平達の前に現れた理由を話し、佐野の言っていた
情報が正しかった事を知る。

真司「な?やっぱり佐野を信じて助けに行った方がいいんだよ」
手塚「ふっ、相変わらずの御人好しだな。だが、助けに行くという
 考えには俺も賛成だ。俺の占いでも助けに行く事は吉と出ている」
亮「俺も真司の考えに賛成だ。俺は其処にいる佐野って奴や香川って
 人の事は知らないが、例え罠だとしてもそれを打ち破れば良い」

真司の考えに手塚やリュウレンジャーであり赤龍軒の店主でもある
亮は賛成した。

霧島「はぁ〜分かったわ。今回は真司の言い分に付き合ってあげる」
蓮「まぁ、これを機会にブレイバーズのスポンサーになっている高見沢の
 化けの皮を剥いでやれるかもしれないしな」
真司「ありがとうな。蓮、美穂!」
雄大「優香先輩を絶対に助けて下さいね!」
光平「勿論だ。今度こそ、優香を助けてみせる!」
慎哉「分かったよ。でも気を付けろよ」

一同は真司や光平の考えに賛同し、優香や香川教授が囚われている
研究所へ向かう事を決意する。

佐野「・・・・じゃあ、情報も教えた事だし、俺はこの辺で・・・・・」
蓮「待て。研究所には詳しいのだろ?」
手塚「俺達の水先案内人になってもらうぞ」
佐野「そ、そんなぁ」ガーン

情報だけ伝えて、その場を退散しようとしていた佐野だったが、
研究所の詳細を知る為に、蓮達によって研究所まで案内を
する羽目になるのであった。

636ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/23(火) 12:11:16
***某研究所***
佐野が光平や真司達ブレイバーズに情報を教えていた一方、
香川は高見沢からもたらされた資料とカードデッキのデータから
ついにオルタナティブ・ゼロの開発に成功するのであった。

高見沢「流石は香川先生。我々の資料とデータから、こんなにも早く
 オルタナティブを開発してしまうとは、正直驚きですよ!」
香川「・・・恐れいります」

オルタナティブの完成に高見沢は大いに喜び、香川は俯きながら
答えた。

間宮「これがオルタナティブ・・・・中々に協力な兵器の様だな」
乃木「下等な人間風情にしては、よく出来たものだ!」
香川「彼等は・・・・?」
高見沢「ここの警備を任せている、私の協力者達ですよ・・・・警備の
 方に不備は無いな?」
間宮「今の所、問題は無い」

高見沢と香川がいる所に、ワームの代表を務める間宮麗奈と乃木怜冶の
2人が現れた。現在、表向きは高見沢グループの研究所となっているこの
場所の職員は実は全員、ワームが擬態していた。

シャダム中佐「こいつがオルタナティブか・・・・」
メーミィ「この様な物で本当にブレイバーズ共を倒せるというの?」
高見沢「おお、ゴーマにインフェルシアの皆さん、よくお越しいただき
 ありがとうございます。このオルタナティブを量産し、必ずやブレイバーズを
 倒して見せましょう。その為にも、まずは噂のシグフェルを仕留めて
 みせます!」

さらに以前、共同作戦を行ったゴーマ、インフェルシアにオルタナティブを
お披露目する為、研究所に呼び出し、オルタナティブの軍団を作って
ブレイバーズそしてシグフェルを倒すと宣言する。

高見沢「それでは、香川先生。次に量産化についてですが・・・・・」
東條「大変です!ブレイバーズがこの研究所にやって来ました!!」
乃木「何だと!?」
メーミィ「ブレイバーズが、乗り込んで来るっていうの!?」

東條から、ブレイバーズが研究所に乗り込んできたという情報を
聞かされ、その場にいた一同は動揺する。

高見沢「ちっ!ここを嗅ぎ付けたか。おい、佐野はどうした」
芝浦「彼なら、朝から見ていないですね」
佐野「朝からいない?・・・・まさか、アイツがブレイバーズに
 研究所の場所を教えたのか?まあ良い。他のワームを向かわせろ!」
間宮「無論だ」

佐野が情報を漏らしたと感づいた高見沢だが、今は研究所に乗り込んで
きたブレイバーズの対処を考え、間宮麗奈にワームを向かわせるように
指示を出す。

佐野「・・・・この先を行けばオルタナティブを開発している研究室だ。
 それで嬢ちゃんが捕えられるていう部屋は、その向こうの筈だ」
真司「よーし、優香ちゃんや香川先生を助け出すぞ!変身!!」
光平「待っていてくれ、優香―翔着!<シグ・トランス>」

佐野の手引きで研究所の外に来た光平達は捉えられている優香と
香川を助けるべく、龍騎やシグフェルに変身する。

亮「久しぶりの戦いだが、皆大丈夫か?」
将児「当たり前じゃねえか、亮!」
亮「よし、皆、転身だぁぁぁぁあ!!」
ダイレンジャー他5人「「「「「応」」」」」
亮「気力転身!」
ダイレンジャー一同「オーラチェンジャァァァァァ!!!!!」

龍騎やシグフェル達と共に、優香と香川を救うべく亮や仲間の
ダイレンジャーもオーラチェンジャーでダイレンジャーも変身し
他のブレイバーズと共に研究所へ乗り込んだ。

佐野「・・・・・案内もした事だし、俺もおさらばしますか。
 ――!お、お前は!?」

研究所への案内を済ませ、その場を立ち去ろうとしていた佐野だが
そこで、ある人物に出くわしてまう。

637ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/23(火) 14:03:25

バース「はぁっ!」
ワーム・サナギ体「キシャァァ!」
ガタック「うぉりゃぁぁ!!」
アラクネワーム・ルボア「ムゥゥゥ!」
電王S(ソードフォーム)「おりゃぁ!」
モグライマジン「ぎゃぁぁぁ!」

研究所内部にはワームが扮した職員の他にイマジンや達もいたが
変身したブレイバーズのメンバーにより、次々と倒されていく。

シグフェル「何て敵の数なんだ!」
バース「ここは我々が引き受ける」
ガタック「シグフェル達は先を行ってくれ!」
電王S「本当なら、主役の俺が行くべきだがよぉ。今回は譲って
 やるぜ!」
シグフェル「ありがとうございます!」

シグフェル達と共に乗り込んだバースやガタック、電王はシグフェル達を
先へと行かせる。そしてシグフェルは優香を救う為、佐野から得た情報で
優香が捕われている部屋へと向かい、龍騎らは高見沢達のいる研究室へ
向かった。

龍騎「そこまでだ、高見沢!!」
ナイト「こうなった以上、貴様も年貢の納め時だな!」
高見沢「くっ、城戸に秋山か!俺の邪魔はさせんぞ!
 変身!」
芝浦「変身!」
東條「変身!」
リュウレンジャー「シャダム!ゴーマも来ていたのか」
シャダム「ダイレンジャー、貴様らまで来るとはな・・・・。
 来い!サクラ子爵、陽炎頭巾」

研究室に乗り込んで来た龍騎達は、高見沢やシャダムらと
対峙する。高見沢はベルデに変身し、芝浦や東條も変身した。

バース「香川さん、貴方のご家族の安全は既に我々の仲間が確保しました。
 其方も直にお助け致します!」
香川「――本当ですか!」
ベルデ「ふん、オルタナティブのデータは既にある今、香川は用済みだ。死ねぇ!!」

ガタックらと戦っていたバースも研究室の方へ現れると、、香川の家族の安全を教える。
そしてベルデに変身した高見沢は最早、用済みと香川の始末にかかった。

龍騎「危ない!!」

龍騎は香川を助ける為に、ガードベントを発動させ、ドラグシールドで
ベルデの攻撃を防いだ。

香川「・・・・貴方は!?」
龍騎「ここは危険です。早く逃げて下さい!」
香川「・・・・・・・・」

龍騎は香川に逃げるように促すとベルデと戦闘を始める。
その姿に香川はオルタナティブ・ゼロのデッキを見るのであった。

ベルデ「俺も最早、ブレイバーズのスポンサーではいられなくなっちまったが
  ここでお前らを葬れば、俺の世紀王としての地位も大きくなるってもんだ!
 くたばれ、城戸!!」
龍騎「――くっ!」

AXELVENT!!

ベルデ「ぐわぁ!!」

ベルデはファイナルベントを発動させ、龍騎にトドメをさそうとした。
だが、そこに何者かの攻撃をベルデが受け、発動は失敗する。

龍騎「香川先生、その姿は!?」
オルタナティブ・ゼロ「・・・受けた借りを返します」

香川は龍騎に助けられた借りを返そうと、オルタナティブ・ゼロに
変身して、龍騎をベルデの攻撃から助けたのであった。

オルタナティブ・ゼロ「とにかく、事態を乗り切りましょう」
龍騎「はい!」

龍騎と香川が変身したオルタナティブ・ゼロは、構えるとベルデと
対峙するのであった。

638ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/23(火) 15:58:38

シャダム中佐「ダイレンジャー、今度こそ貴様らは葬って見せる。
 出て来い、鍵道化師、口紅歌姫!」
鍵道化師「ムヒョヒョヒョヒョヒョ!お前達の魂を抜き取ってやる!」
口紅歌姫「私の顔に傷をつけた恨み、今度こそ晴らしてやる!」

シャダムはダイレンジャーを葬る為、ゴーマ怪人の鍵道化師と
口紅歌姫を呼び出し、ダイレンジャーを襲う。

シシレンジャー「また、倒してみせる!天幻星・二刀斬り!」
ホウオウレンジャー「大輪剣旋風斬り!」

襲ってきた鍵道化師と口紅歌姫にシシレンジャーはスターソードと
スターカッターを振り、ホウオウレンジャーは大輪剣で戦う。

ザイドス少佐「行くぞ!ダイレンジャー!!」
ガラ中佐「喰らえ!」
キリンレンジャー「行きますよ、将児!」
テンマレンジャー「応よ!天重星・重力逆転波!」

ザイドス、ガラに対してキリンレンジャー、テンマレンジャーが
相手をする。

キバレンジャー「・・・・シャダム」
シャダム中佐「コウか・・・・。ゴーマにおいて親子の情愛は無用!
 貴様もここでくたばれ!」
キバレンジャー「そうは、行くもんか!てりゃぁぁぁ!」

キバレンジャーは、父であるシャダム中佐と対峙。例え息子であろうと
敵ならば容赦しないシャダムに、キバレンジャー白虎真剣で立ち向かう。

メーミィ「ふむ、あの憎き魔法使い共はいない様だけど、そなたが我の
 相手をしてくれるのか?」
リュウレンジャー「例え誰が相手でも行くぜ!天火星・稲妻炎上破!!」
メーミィ「何の、ザザード!」

魔導神官メーミィはリュウレンジャーと対峙し、リュウレンジャーの技
「稲妻炎上破」に対して、メーミィは「ザザード」の呪文を唱えて、
扇から光弾を放つ。

タイガ「君には、城戸を始末するのを邪魔されたからね。
 お礼させてもらうよ」
ファム「あんた何かに負けないわ!」

タイガはストライクベントであるデストクローでファムを攻撃。
ファムはガードベントでウィングシールドを召喚し、攻撃を防ぐ。

TRICK VENT

ガイ「3人に分かれたか。だったらこれならどうだ!」

メタルバイザー@音声「コンファインベント」

一方、ナイトはトリックベントで3人に分身し、ガイを翻弄するが、
ガイはコンファインベントを発動し、その効果を無効化する。

バイオバイザー@音声「クリアーベント」
オルタネティブ・ゼロ「消えた!?」
龍騎「気を付けてください!」

そしてベルデと戦う龍騎とオルタナティブ・ゼロだが、ベルデは
クリアーベントで姿を消し、周囲を警戒する。

ベルデ「(死ね!)」

ベルデはオルタナティブ・ゼロの背後に廻り、トドメをさそうとする。
その瞬間クリアーベントの効果が切れてベルデが姿を現した。

龍騎「香川先生!」
オルタナティブ・ゼロ「―!」

ADVENT

サイコローグ「―!」
ベルデ「ぐわぁぁ!」

ベルデの存在に気付いたオルタナティブ・ゼロは咄嗟に契約モンスター
であるコオロギ型モンスターのサイコローグを召喚し、ベルデの攻撃を
防いだ。

ベルデ「くっ、よくもやりやがったな!やれ、バイオグリード!!」
龍騎「させるか!!」

STRIKE VENT

龍騎「昇竜突破(ドラグクローファイアー)!!」
バイオグリード「ギシャァァァァ!!」ドカーン

ベルデはバイオグリードを召喚して、オルタナティブ・ゼロを襲わせるが、
龍騎はストライクベントを発動させ、必殺の「昇竜突破(ドラグクローファイアー)」
によりバイオグリードを倒す。その攻撃はベルデさえも巻き込み、その衝撃により
ベルデの変身は解かれ高見沢に戻る。

龍騎「高見沢・・・・お前はもう変身できない。おとなしく捕まってくれ」
高見沢「くそ・・・・・くたばってたまるか!」

もう変身出来ない高見沢に龍騎は、おとなしく投降するように言う。
高見沢は、逃げようともがく。その時・・・・・・。

ドカァァァン!

ガタック、バース、電王S「「「うわぁぁぁ!!!」」」
龍騎「何だ!?」

突如、研究室の扉が開き外で戦っていたガタック達が吹き飛ばされて
来る。そして扉の向こうから紫色のボディにコブラを思わせるマスクの
怪人が現れた。

王蛇「・・・・よう、シグフェルって野郎は、此処にいるのか?」

最悪のライダー、王蛇が姿を現すのであった。

639ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/23(火) 18:11:54
◯仮面ライダー龍騎/城戸真司→高見沢の研究所に乗り込み、
   バイオグリードを倒して、ベルデの変身を解く。
◯仮面ライダーナイト/秋山蓮→高見沢の研究所に乗り込み、ガイと戦う。
◯仮面ライダーファム/霧島美穂→高見沢の研究所に乗り込み、タイガと戦う。
●仮面ライダーベルデ/高見沢逸郎→研究所に乗り込んだ龍騎と戦うが
   バイオグリードが倒され、変身が解かれてしまう。
●バイオグリード→龍騎によって倒される。
●仮面ライダーガイ/芝浦淳→ナイトと戦う。
●仮面ライダータイガ/東條悟→ファムと戦う。
●仮面ライダー王蛇/浅倉威→高見沢の研究所に現れる。
△佐野満→真司達に情報を教え、研究所へ案内する。
△オルタナティブ・ゼロ/香川英行→オルタナティブを開発。龍騎と共に
  ベルデと戦う。
△サイコローグ→オルタナティブ・ゼロに召喚され、ベルデを攻撃する。
◯リュウレンジャー/天火星亮→高見沢の研究所に乗り込み、メーミィと戦う。
◯シシレンジャー/天幻星大五→高見沢の研究所に乗り込み、鍵道化師と戦う。
◯テンマレンジャー/天重星将児→高見沢の研究所に乗り込み、ザイドスと戦う。
◯キリンレンジャー/天時星和→高見沢の研究所に乗り込み、ガラと戦う。
◯ホウオウレンジャー/天風星リン→高見沢の研究所に乗り込み、口紅歌姫と戦う。
◯キバレンジャー/吼新星コウ→高見沢の研究所に乗り込み、シャダムと戦う。
●シャダム中佐→高見沢の研究所で、コウと戦う。
●ガラ中佐→高見沢の研究所で、キリンレンジャーと戦う。
●ザイドス少佐→高見沢の研究所でテンマレンジャーと戦う。
●鍵道化師→シシレンジャーと戦う。
●口紅歌姫→ホウオウレンジャーと戦う。
◯仮面ライダーガタック→高見沢の研究所に乗り込む。
●間宮麗奈→高見沢の研究所で警備を担当する。
●乃木怜治→高見沢の研究所で警備を担当する。
●アラクネアワーム・ルボア→ガタックに倒される。
◯仮面ライダー電王S→高見沢の研究所に乗り込む。
●モールイマジン→電王Sに倒される。
◯仮面ライダーバース→高見沢の研究所に乗り込む。
●魔導神官メーミィ→高見沢の研究所でリュウレンジャーと戦う。
◯財前丈太郎→光平達に、高見沢についての情報を伝える。

◯天凰輝シグフェル/牧村光平→佐野の情報で高見沢の研究所に乗り込む。

640ユガミ博士 ◆AOwcv36qk.:2016/02/23(火) 18:12:34
【今回の新登場】
◯天幻星大五=シシレンジャー(五星戦隊ダイレンジャー)
 シシレンジャーに変身するダイレンジャーの1人。棒術と幻覚で
 相手を翻弄する技巧派の戦士で、獅子拳の使い手。普段は
 ペットショップの店員をしている。孔雀明王の化身であるクジャクと
 心を通わせた。

◯天時星和=キリンレンジャー(五星戦隊ダイレンジャー)
 キリンレンジャーに変身するダイレンジャーの1人。酔拳が基になっている
 麒麟拳の使い手。普段は美容師をしており、常にオシャレなスーツで決めて
 いる気障な気取り屋で丁寧語を話す。一人称は「僕」だが時々「ミー」を使う。
 好物は豆腐。

◯天風星リン=ホウオウレンジャー(五星戦隊ダイレンジャー)
 ホウオウレンジャーに変身するダイレンジャーの紅一点。中国から
 日本の大学に来た留学生で鳳凰拳の使い手。道士・嘉挧の姪。
 ダイレンジャーの中で最も気力が強い。メディア魔術師の策略で
 アイドルデビューした事がある。

◯吼新星コウ=キバレンジャー(五星戦隊ダイレンジャー)
 キバレンジャーに変身する小学生。ダイ族の血を引く母親と
 ゴーマ族の幹部であるシャダム中佐の間で生まれた子供で
 誕生日が12月24日で、10歳になるまでに母親と再会しなければ
 ゴーマの血が目覚めて凶暴化する宿命を背負っていた。阿古丸
 とは双子の兄弟。悪戯好きでスケボーが得意。叔父夫婦に育てられて
 いたが、後にリンと同居する。

●鍵道化師(五星戦隊ダイレンジャー)
 鍵をモチーフにしたゴーマ怪人。人間態は血相の悪い黒づくめの男。
 あらゆる物の鍵を開ける能力を持ち、人間の魂を開けて取り出す事も
 可能。「抜き取った魂を人形に宿し、自我を持った人形に人々を襲わせる」
 という任務を受け、夜な夜な子供の魂を抜き取って人々を混乱させた。

●口紅歌姫(五星戦隊ダイレンジャー)
 口紅がモチーフのゴーマ怪人。相手の唇に口紅を塗って操る事が出来、
 口から超音波を放つ事が出来る。操った女性を「悪魔聖歌隊」に仕立て
 ダイレンジャーを苦しめた。実はコットポトロの親玉。

●アラクネアワーム・ルボア(仮面ライダーカブト)
 地球に棲むクモに似た能力を持つワーム。両腕に装備した消火粘膜入りの
 ウェブシューターからのクモの糸で相手を絡め取る攻撃を得意とする他、
 同種と連携して攻撃を行う。

●モールイマジン(仮面ライダー電王)
 「親指姫サンプリーナ」からモグラをイメージし、この世に現出したイマジン。
 アックスハンド、ドリルハンド、クローハンド、クロスハンド、ヒッポハンドと
 左腕の装備が違う種類が存在する。
 
△サイコローグ(仮面ライダー龍騎)
 オルタナティブ及びオルタナティブ・ゼロと契約したコオロギ型のミラーモンスター。
 怪力と顔から発射する弾丸が武器。ファイナルベント及びホイールベントで
 「サイコローダー」と呼ばれるバイクモードに変形できる。




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