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穂乃果「イメチェンしたら、大騒ぎになっちゃったっ!?」
583
:
◆bK3.D2B8eM
:2020/12/03(木) 07:11:20 ID:RgwXq3gg
穂乃果「…ええっとー……ねえ、みんなー?もしもーーし?」
雪穂「………あのぉー……」
穂乃果「え…?雪穂…??」
雪&母「「…どちら様でしょうか…??」」
穂乃果「ちょっ!?それってヒドくないっっ!??∑( ̄△ ̄;)」ガーン!
・
・
・
584
:
◆bK3.D2B8eM
:2020/12/07(月) 13:24:46 ID:Du4OX.4o
穂乃果「もー!みんなホントにヒドいよー!」プンプン=3
雪穂「だからゴメンってば〜…!でも本当にさ、一瞬だけ分からなかったんだよ///」
穂乃果「むー…まあ亜里沙ちゃんは、まだ仕方ないにしてもだよ?実の家族までが、すぐに気付いてくれないなんて!」
穂乃果「これでも私、結構ショックだったんだからねっ?全くー!」プクー
雪穂「ま、まあまあ…だって余りにも、いつもと雰囲気が違ってたからさ///」
雪穂「つまりお姉ちゃんのイメチェンが、それくらい効果バッチリだったって事じゃん?///」ネ?
穂乃果「…そうかも知れないけど……ん?ねえ、雪穂。何か…顔が赤くない?」
雪穂「え…?///」
穂乃果「ひょっとして、風邪でも引いちゃってた…?」
雪穂「あ、ううん…!全然、そんな事ないよ…!///」
雪穂(実を言うと私さー、ずっとお姉ちゃんに見とれてたんだよねー☆…なんて言える訳ないじゃんっ!///)
585
:
◆bK3.D2B8eM
:2020/12/07(月) 13:58:18 ID:Du4OX.4o
穂乃果「そうかなぁ…?ほら、ちょっと顔見せて?」スイッ
雪穂「ーーーっっ!!?//////」ドキーン
雪穂(ちょっ!?//////そそそ、それはマズイでしょっ!?//////)
雪穂(今やそこら辺の美人が、泣いて逃げ出しそうな…!//////その顔!顔っ!顔ーっ!!//////)
穂乃果「うーん…見た感じだと、結構赤くなってるよね?どれどれー…?」ピトッ
雪穂「っっ!!!/////////」ボーン!
穂乃果「あ…やっぱり熱いかも。雪穂、ちょっと待ってて?今、風邪薬を取って…」
雪穂「だだだっ、大丈夫だからおおお姉ちゃんっ!!/////////」
穂乃果「え?で、でも…」
高坂母「雪穂ー。ちょっと厨房まで、お菓子を取りに来てくれるー?」
高坂母「お父さんがねー?次の新商品の試作品、みんなに味見して欲しいって言ってるからー。」
586
:
◆bK3.D2B8eM
:2020/12/07(月) 14:22:40 ID:Du4OX.4o
雪穂「ああああーっ、えっとえっとえっとえっとっ!!/////////」
雪穂「お母さんが呼んでるから私厨房に行って来るねそれじゃーーっっ!!!/////////」ピュー
穂乃果「あ、雪穂…って、行っちゃった。うーん…本当に大丈夫なのかなぁ…?」
亜里沙「………//////」ポー…
穂乃果「…あ、いけない!あの…亜里沙ちゃん、ごめんね?さっきからずっと、ほったらかしにしちゃってて。」
亜里沙「………//////」
穂乃果「もぉー、お母さんったらー。今は亜里沙ちゃんが来てくれてるんだから、何も雪穂じゃなくて私を呼べばいいのにー。」
亜里沙「………//////」
穂乃果「本当にごめんね、亜里沙ちゃん。雪穂が戻って来るまで、もう少し待ってて貰える……ん?」
亜里沙「………//////」
587
:
◆bK3.D2B8eM
:2020/12/07(月) 14:42:13 ID:Du4OX.4o
穂乃果「あれれ…?おーい、亜里沙ちゃーん?」ヒラヒラ
亜里沙「………//////」プツン
グワシッ!!
穂乃果「わっ!あ…亜里沙、ちゃん…?」
亜里沙「……穂乃果…さん…//////」
穂乃果「え、ええっと…どうしたのかな?突然、私の肩を掴んで……」
亜里沙「……お願いが、あります…//////」
穂乃果「お願い…?亜里沙ちゃんが、私に…?」
亜里沙「……はい…//////」
穂乃果「えっと…うん、いいよ。よく分からないけど、私で出来る事なら…」
亜里沙「……いいんですね…?//////」ジー
588
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/05(水) 10:04:52 ID:LP24YIoQ
穂乃果「う、うん。それで、あの…亜里沙ちゃん。そのお願いってどんな事なのか、私に教えてくれるかな?」
亜里沙「…クスクス……今から…ただ、大人しくしていて下さい……自分では動かない…可愛いお人形みたいに…//////」
穂乃果「………はい?」
ガバァーーッ!!
穂乃果「え、ええっ!?わっ、わわわーっ!?」
スッテーーン!
穂乃果「…あ、あいたたっ…!ビ、ビックリしたぁー…って……あ…あれ…?」
亜里沙「………//////」トローン
穂乃果「…あ、あのー……亜里沙、ちゃん…?」
亜里沙「………はい…//////」
589
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/05(水) 10:34:26 ID:LP24YIoQ
穂乃果「…ええっと……これって、つまりは……その…何と言いますか。」
亜里沙「………何でしょうか…?//////」
穂乃果「ど…どうして、今の亜里沙ちゃんは…私の上に、覆い被さってるのかなー…って。あ、あはは……」
亜里沙「………それは…ですね…?//////」ジー
穂乃果「……そ…それ、は……?」タジタジ
亜里沙「クスクスクス……こうするから…なんですっ!!//////」
ダキッッ!!!
穂乃果「きゃっ!?」
亜里沙「………はあ……//////」
穂乃果「っ!?///あ、亜里沙ちゃんっ?ちょ…ちょっと、コレは…あっ…!///」
亜里沙「………はあっ……//////」
590
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/05(水) 10:52:24 ID:LP24YIoQ
穂乃果「さ、さす…がに…///み、密着…しすぎっ…な、なんじゃ…ないかなっ…?///」ワタワタ
亜里沙「………はむっ//////」
穂乃果「ひゃああああぁぁんんんっっっ!!!?//////」
穂乃果「ああっ、亜里沙ちゃんっ!?//////なな、何で…!みっ、耳を…えっ…?ちょ、ちょっとっ!?//////」
亜里沙「………はむっ…はむっ…はむっ…//////」
穂乃果「や、やめ…!やあっ…あ、足が…絡んで、外れなっ…ひゃんっ!//////あ…亜里、沙ちゃ…んっ、んん…!/////////」
亜里沙「………はむっ、はむっ、はむっ…/////////」
穂乃果「んんっ…や、やぁ…!/////////お、お願、い…もうっ…やっ、ん…っ!ダ…ダメ……や…あんっ…!/////////」
亜里沙「………はむはむっ……はむはむっ……はむはむっ……/////////」ムニュムニュムニュムニュー
穂乃果「…も、もうっ、や……やめっ、あ…あぁ、ん…は…ぁん……あ…は…ぁ…っ……/////////」
591
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/05(水) 11:05:55 ID:LP24YIoQ
ドドドドド…!!
雪穂「お姉ちゃんっ!!何か叫び声が聞こえたけどっ、どうしたのっ!?」
雪穂「ーーーっっ!!?/////////」
亜里沙「………はむはむっ…はむはむっ…はむはむっ……ぺろっ…/////////」
雪穂「………なっ……な…な…ななっ……!!/////////」
穂乃果「…は…あ、やん…っ……はぁ…/////////…ゆ…ゆ、き…ほ……あっ…た…たす……け…あっ…ん…ぁ……あぁ……/////////」
雪穂「……ふ…ふふふっ、ふ…ふふっ……ふっ……//////」ワナワナ
雪穂「二人とも何やってんのおおぉぉーーーーーーーーーっっっっ!!!!!/////////」
・
・
・
592
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/05(水) 12:19:26 ID:LP24YIoQ
穂乃果「…うっ…う…っ…ひっく……//////ふぇ…っ…ぐすっ……う…ぅ…っ……//////」
亜里沙「本当に、本当にっ、ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!!><;」
雪穂「あーーりーーさぁーーー…!!」ズゴゴゴゴ
亜里沙「ゆっ、雪穂…!お願いだから、その顔やめてっ…!?こ、怖いっ!すっごく怖いよぉ!!」エーン;;
雪穂「いっくら何でもねっ!!アレはやり過ぎでしょっ!?何考えてんのホントにっ!!///」
亜里沙「あ、アタマが真っ白になっちゃって…!体がもう、勝手に動いちゃってて…!うう…ごめんなさーいっ!!」
雪穂「……全く、もう…!」
雪穂「あっ……お、お姉ちゃん…?あの、大丈夫…かな…?」
穂乃果「…ぅ…っ…ぐすっ……う、うん…っ……あり、がと…雪穂…っ…///」ウルウル
593
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/05(水) 12:45:36 ID:LP24YIoQ
雪穂(〜〜っ!!//////いちいち反則過ぎるよっ、もうっ…!!//////)
亜里沙「…穂乃果さん……ごめんなさい…ごめん、なさい…っ……本当に……う…っ…ごめん、なさ…っ……」
穂乃果「…っ……あり、さ…ちゃん…っ…」
亜里沙「う…うっ……ごめ…なさ…っ……え…?」
穂乃果「わ…私、もう…大、丈夫…だから……それに…怒って、ない…から……」
亜里沙「…わ、私の…事…っ……許して…くれ…ます、か…っ…?」
穂乃果「…っ…ぐす…っ……うんっ…」
亜里沙「…亜里沙の、事…っ…うっ……き、嫌いに…ならないで……いてっ…くれます…かっ…?」
穂乃果「…うん……勿論、だよ…!だから、ね…?亜里沙…ちゃんっ…」
穂乃果「私と、一緒に…もう……泣くのは、やめよう…?」
594
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/05(水) 14:25:06 ID:LP24YIoQ
亜里沙「…穂乃果…さん……ぐすっ…」
穂乃果「ね…?」ニコッ
亜里沙「…ぅ……穂乃…果…さんっ……ごめん…なさ、い……ごめん、なさ…っ……う…うっ……!」
亜里沙「うわぁああぁぁああーーーーーーーんんっっ!!!」
穂乃果「…亜里沙、ちゃん……よしよし……」ナデナデ…
雪穂「………ハア。」
雪穂(やれやれ…どこまで行っても、お人好しなんだから…全く。)クスッ
・
・
・
595
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/01/05(水) 15:34:05 ID:ni6XIKvM
まさかの再開か?
596
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 08:26:01 ID:bgY.pfp.
大変ご無沙汰しておりました。こちらに気付いてコメして下さった方、どうもありがとうございます。
本当に長い間こちらへ来られなかった分、まず話の方を一定の区切りまで進め終えられてから
改めてご挨拶させて頂こうと思っていましたので、こんなに早く気付いて貰えた事にビックリしました。
何かと拙い書き手と作品ではありますが、もし宜しければ、今後もどうか長い目で見守って頂ければ大変幸いです。
597
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 08:32:06 ID:bgY.pfp.
雪穂「…亜里沙…落ち着いた…?」
亜里沙「…うん…ぐすっ……雪穂も、ゴメンね…?」
雪穂「うん…ちゃんと謝ったし、お姉ちゃんも許してくれたし。だからさ、もう怒ってないよ?」
亜里沙「…うん……」
雪穂「ありがとう、お姉ちゃん…亜里沙の事、許してくれて。」
穂乃果「ううん、気にしないで。私、亜里沙ちゃんの事は大好きだから。ね?」
亜里沙「…ぐすっ……穂乃果さん……ありがとう、ございます……」
穂乃果「…ねえ、亜里沙ちゃん。えっと…亜里沙ちゃんは、さっき…どうして、その…///」
穂乃果「私に、あんなにも激しく…くっついて、きたのかなって。」
亜里沙「………」
穂乃果「あのね…?さっき亜里沙ちゃんは、『アタマが真っ白になって、体が勝手に動いてたから』って。」
598
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 08:36:03 ID:bgY.pfp.
穂乃果「確か雪穂に、そう言ってたと思うんだけど。ただ、その時の私は…恥ずかしながら、泣いちゃってて…///」
穂乃果「そのせいで、ハッキリと聞こえてた訳じゃなかったから…それで一度、確認だけしておきたくて。」
亜里沙「…はい。私、雪穂に…そう言ってました。」
穂乃果「そっか…やっぱり、そうだったんだね。」
雪穂(うん…そうだよね。あの時の亜里沙は、確かに私にそう言ってた。それは間違いない。)
雪穂(でも…私は激しく怒ってる真っ最中だったから、その時は余り気にしてなかったんだけど。)
雪穂(冷静になった今、改めて思い出してみると…亜里沙の言ってた事って、何かが少し…引っ掛かる気もする。)
穂乃果「実はね、亜里沙ちゃん。私、まだ他に気になってる事があるの…さっきの亜里沙ちゃんの事で。」
穂乃果「勿論、亜里沙ちゃんが雪穂に言ってた事も、本当だったと思ってるし。だから疑ったりとかなんて、全然してないんだけど。」
亜里沙「…………」
穂乃果「ただ…さっきの亜里沙ちゃんって、普段からは想像出来ないくらい…うーん…何て言えばいいのかな。」
599
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 08:42:17 ID:bgY.pfp.
穂乃果「えっとね…?言葉にしようとすると、余り上手には言えないんだけど…」
穂乃果「何故か、ものすごく必死だった様な…そんな感じにも、私には見えてたんだ。」
亜里沙「………」
穂乃果「だから私、こう思ったの。きっと、あの亜里沙ちゃんの行動には…」
穂乃果「本当は、別の大きな理由が…何かあったんじゃないのかなって。」
亜里沙「……はい。穂乃果さんの、言う通りです。」
穂乃果「うん…そっか。ありがとう、ちゃんと答えてくれて。」
亜里沙「……いえ…そんな……」
穂乃果「あの…それでね、亜里沙ちゃん。」
穂乃果「今から私の言う事が、ただの勘違いだったらゴメンね?その…もしかして、なんだけど。」
亜里沙「…はい。」
600
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 08:51:18 ID:bgY.pfp.
穂乃果「私が今してる、この格好とか…もしかしたら、それが何か関係あったのかなって……えっと…違ってたかな?」
亜里沙「…いいえ。それもあります。」
雪穂(…『それもあります』って事は…他にもまだ、別の理由があった…そういう意味だよね。)
雪穂(という事は、その『別の理由』こそが。さっきの亜里沙の、あのよく分からない行動の『本当の理由』だと思うんだけど…)
穂乃果「…ねえ、亜里沙ちゃん。今の亜里沙ちゃんが思ってる、本当の気持ちを…私に聞かせてくれないかな?」
亜里沙「……え…?」
穂乃果「私に抱きついてきた、あの時の亜里沙ちゃんが思ってた事。そして今の亜里沙ちゃんが、胸の中で思ってる事。」
穂乃果「その二つは、きっと亜里沙ちゃんにとって…何か大切なものとして、強く繋がってる様な…そんな気がしたから。」
亜里沙「……穂乃果、さん…」
穂乃果「だから…その亜里沙ちゃんの気持ちが、もし私にも関係のあるものだったなら。」
穂乃果「亜里沙ちゃんが大切にしてると思う、今のその気持ち。もし良かったら、私にも…教えてくれないかな?」ニコッ
601
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 09:00:40 ID:bgY.pfp.
亜里沙「……はい。」
穂乃果「うん…ありがとう。嬉しいよ。」ナデナデ…
亜里沙「……えへへ///」
雪穂(…こうゆう時のお姉ちゃんって、本当にすごいなって…素直にそう思う。)
雪穂(普通、今みたいな状況の場合なら。まず真っ先に『その理由』を、誰だって知りたくなる筈なのに。)
雪穂(だけど、お姉ちゃんはそうじゃない。『その理由』のもっと奥にある『その人の気持ち』を、いつだって知りたいと願ってる。)
雪穂(そして、そんなお姉ちゃんだからこそ。普段はクールな人とか、とても意地っ張りな人でも。)
雪穂(それにきっと、素の自分をなかなか見せない様な人でさえも。お姉ちゃんの前では、否が応でも素直になってしまう。)
雪穂(普段はグータラだし。『雪穂ー、お茶ー。』とか言って、この可愛い妹をいつも振り回してくるし。色々とダメな所も多いんだけど。)
雪穂(でも…いざって時は、強くて、かっこよくて、頼もしくて。それに…すごく優しくて。本当に素敵な……私の、自慢のお姉ちゃん。)
雪穂(しかも、いきなりイメチェンしたと思ったら…その……とんでもない美人に、なっちゃったし…///)
雪穂(まあ…どれも恥ずかしいから、人前じゃ絶対に言わないんだけどね///)
602
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 09:08:21 ID:bgY.pfp.
亜里沙「…私、本当は…今日、穂乃果さんに…」
亜里沙「今日こそは、穂乃果さんに…ちゃんと伝えたかったんです。」
穂乃果「え…?私に…?」
亜里沙「はい…穂乃果さんに、伝えようと思ってました…ずっと、ずっと前から。」
亜里沙「私と…亜里沙と……これからは、もっともっと…仲良くして欲しいですっ、て。」
亜里沙「そして、これからは…私の事、もっともっと…優しく、温かく…ギュってして欲しいっ…て。」
穂乃果「…亜里沙ちゃん…」
亜里沙「私の大好きな親友の、雪穂の大切なお姉ちゃんで…そして雪穂は、穂乃果さんが大好きで…」
亜里沙「私の大好きなお姉ちゃんの、大切な仲間で…そしてお姉ちゃんも、穂乃果さんが大好きで…」
亜里沙「そんな私の大好きな二人は…よく私にも、楽しそうに穂乃果さんの話をしてくれて…」
雪穂(…私ってお姉ちゃんの事、そんなにも話してたのかな…?顔に出したつもりだって、無かったのに…///)
603
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 09:19:21 ID:bgY.pfp.
亜里沙「いつも嬉しそうに、穂乃果さんの事を話してくれる…そんな二人を見てる内に…」
亜里沙「私も…私にとっても、穂乃果さんの事が…少しずつ、気になる存在になっていって…」
亜里沙「それは私の中で、時間が過ぎれば過ぎていく程に…どんどん、大きくなっていくばかりで…」
亜里沙「そんな日が続いてた、ある時…自分で『やっぱりそうなんだ』って、ハッキリと気が付いた時には…」
亜里沙「私…憧れの海未さんへとは、何かが少し違う…そんな気持ちを、穂乃果さんに…感じていました。」
穂乃果(…そう…だったんだ。)
亜里沙「そして、あの日…私が『私のスクールアイドルを目指します』って言った時、穂乃果さんは…」
亜里沙「私と雪穂を、ギュってしてくれて……それが、とても温かくて…とっても優しくて。」
亜里沙「その温かさと優しさが、亜里沙は嬉しくて…すごく嬉しくて……だから…だから…」
亜里沙「もっと私と、いっぱい仲良くして欲しい。もっと私に、いっぱいいっぱい…ギュってして欲しいって。」
604
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/01/12(水) 09:31:54 ID:OgkifYbY
見てる
605
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 09:44:44 ID:bgY.pfp.
亜里沙「あの時から私、ずっとそう思ってました。それに、この気持ちを穂乃果さんに…絶対に伝えなきゃって。」
穂乃果「………」
亜里沙「でも…あれから穂乃果さんとは、たまに挨拶するくらいで…ゆっくり会える機会が、全然なくなっちゃって…」
亜里沙「ずっとお話も出来ない時間が、長くなっていって…それでも私の中の気持ちは、その間にも大きく膨らんでいって…」
亜里沙「そして、今日になって…やっと穂乃果さんと、ちゃんと会えて話せるチャンスがやって来て…私、すごく嬉しかったんです。」
穂乃果「……亜里沙、ちゃん…」
亜里沙「だけど…今日、やっと会えた穂乃果さんは…最初に見た時は、すぐに分からないくらいに…今までと変わっていて…」
亜里沙「すごくキレイで、すごく大人っぽくなっていて…でも、そんな穂乃果さんを見てた私は…何だか、とても不安になってきて…」
亜里沙「それで…思ったんです。もしかしたら、穂乃果さんは…私の気付かない間に…もう……」
亜里沙「『私の知ってる穂乃果さん』じゃ、なくなっちゃったのかな…って。」
穂乃果「………」
606
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 09:57:23 ID:bgY.pfp.
亜里沙「それでも……私に話しかけてくれた穂乃果さんは、やっぱり穂乃果さんで……」
亜里沙「ちゃんと、私の知ってる…私の会いたかった、ずっとお話したかった…いつもの穂乃果さんで、いてくれました。」
亜里沙「私、それが分かったら…今でも穂乃果さんが、そのままでいてくれた事への、すごく安心した気持ちと…」
亜里沙「最後に顔を見てから、そんなに時間は経ってない筈なのに…また会えた嬉しさと、何だか懐かしい気持ちと…」
亜里沙「それに…ずっとこの気持ちを伝えたかった人が、こんなにも綺麗だったんだって…その感動とか、興奮とかで…」
亜里沙「頭の中が、色んな気持ちでグルグルになって…もう何が何だか、自分でも分からなくなっちゃって…」
亜里沙「そして…気が付いた時には、私…ただ、必死で求める様に……穂乃果さんに…強く抱きついていました。」
穂乃果「……そう、だったんだ。」
雪穂(…亜里沙の、その時の気持ちは…私にも分かる気がする。)
雪穂(実の妹の私だって、例え少しの間だったとは言っても…お姉ちゃんの変化には、正直不安になっちゃったから。)
雪穂(だから…見た目は変わっても、お姉ちゃんはお姉ちゃんのままだったんだって。それが分かった時、すごく安心したんだ…私も。)
607
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 10:05:27 ID:bgY.pfp.
亜里沙「でも、だからといって…私がしてしまったのは、いけない事なんだって…すごく反省してます。」
亜里沙「だから…もう一度、ちゃんと謝ります。穂乃果さん…本当にごめんなさい。」
穂乃果「……ううん。私の方こそ…ごめんね、亜里沙ちゃん。」
亜里沙「……え…?穂乃果、さん…?」
穂乃果(…本当に成長してないな、私って…ことりちゃんの時に、しっかり反省したと思ってたのに…)
穂乃果(私の事を、こんなにも思ってくれてた人を…ちゃんと見れてなかったなんて…)
穂乃果「…亜里沙ちゃんは、私ともっと仲良くなりたいって…ずっと、そう思ってくれてたのに…」
穂乃果「私が知らない時にも…こんなにも悩んだり、辛い気持ちになっていたのに…」
穂乃果「私、全然気付いてなかった。その気持ちに気付けてなかった。それが今…すごく悔しい。」
穂乃果「亜里沙ちゃんの事、ちゃんと見れてなかった…そのせいで、何も分かってなかった。」
穂乃果「そんな自分が、凄く情けなくて…本当に悔しいんだ。」
608
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 10:19:22 ID:bgY.pfp.
穂乃果「だからね…亜里沙ちゃん。私の方こそ…本当にごめんなさい。」
亜里沙「そ、そんな…!穂乃果さんが謝らないでください…!」
穂乃果「ううん…もしもね、私が亜里沙ちゃんだったら。自分の気持ちを伝えたいと思ってる人が、ずっと自分の中にいて…」
穂乃果「それなのに、その人と長い間まともに話す事も出来なければ…やっぱり、すごく寂しいよ。」
穂乃果「そして、そんな状況が長く続いていて。ふとある時に…その人が何の前触れもなく、今までと違う姿で自分の前に現れたなら。」
穂乃果「その今までと変わってた姿を見て、不安な気持ちになったとしても…それって、きっと仕方のない事だって思うの。」
穂乃果「そう…だからこそ、なんだと思う。それまでずっと待ってた、その人が。」
穂乃果「本当に自分の会いたかった、その人のままで…今でもそのままで、変わらずにいてくれたのなら。」
穂乃果「それが嬉しくて、とっても嬉しくて。その嬉しい気持ちで、体中がいっぱいになっちゃって。」
穂乃果「そこに色んな感情が、次々と混ざってきて。自分の中で暴れる様に、溢れ返ってしまって。」
穂乃果「そんな風になってると、自分では分かってはいても。それでも、もうどうにも出来なくなってしまって。」
609
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 10:35:32 ID:bgY.pfp.
穂乃果「そうやって、ついに限界を超えちゃった沢山の気持ちが、一気に表へと溢れ出てしまって。」
穂乃果「そのまま『ドカーン!』って、激しく爆発しちゃう事だって…きっと、あるんだよ。」
穂乃果「だからね。さっきの事は、亜里沙ちゃんが悪かった訳じゃなくて。本当は…私がいけなかったんだって思う。」
穂乃果「私が亜里沙ちゃんを、ちゃんと見れてなかったせいで…こんなにも亜里沙ちゃんを、不安にさせちゃってたんだから。」
亜里沙「…穂乃果さん…」
雪穂「…お姉ちゃん…」
穂乃果「あのね、亜里沙ちゃん。」
亜里沙「…あ…は、はい。」
穂乃果「私って、こう見えてもね。自分でも周りをよく見て、色々と気を付けようとはしてるんだけど…それでも相変わらず、鈍くって。」
穂乃果「そのせいで、自分だけじゃよく見えてない事とか、全然気付けてない事とか。やっぱり今でも、かなり多かったりするんだ。」
610
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 10:51:09 ID:bgY.pfp.
穂乃果「そんな私だから…亜里沙ちゃんに一つ、お願いがあるの。」
亜里沙「え…?私に、お願い…ですか…?」
穂乃果「うん、お願いだよ。これからは亜里沙ちゃんの事、もっと私に…色々教えてくれるかな?」
亜里沙「…穂乃果さん…!」
穂乃果「私…亜里沙ちゃんの事、もっと知りたい。亜里沙ちゃんの好きな物とか、好きな事とか…他にもいっぱい。」
穂乃果「だって私も、これから亜里沙ちゃんと。もっともっと、いっぱい仲良くなりたいから。」
亜里沙「…っ…はい…!」
穂乃果「だから、亜里沙ちゃん。これからも、ずっとずっと宜しくね!」サッ
亜里沙「はい!私、私…とっても嬉しいですっ!」ギュッ
雪穂「良かったね…亜里沙。亜里沙の気持ち、ちゃんと届いたよ…お姉ちゃんに。」
亜里沙「うんっ!」
611
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 11:08:20 ID:bgY.pfp.
雪穂「あ、だけどさ。さっきみたいなのは、もう本当にダメだからね?」
亜里沙「うん!もう大丈夫だよ、雪穂!」
雪穂「うんうん。それさえ気を付けてくれれば、後は特に…」
亜里沙「私ね?『穂乃果さんを困らせるスキンシップ』は、もう絶対しないから!」フンス!
雪穂「………はい?」
亜里沙「これからは私、ちゃんと穂乃果さんにOKして貰ってからやるよ!ね、雪穂っ!」キリッ
雪穂「…あのー…亜里沙さん?」
亜里沙「という訳で、穂乃果さん?」クルッ
穂乃果「え…?あ、どうしたの…?」
612
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 11:22:08 ID:bgY.pfp.
亜里沙「今度からは、穂乃果さんに…優しくハグ、して貰っても…いいですか?///」ウルウル
穂乃果「亜里沙ちゃん…うん、私で良ければ!」
亜里沙「本当ですか…!?」
穂乃果「勿論だよ!これからは亜里沙ちゃんの事、いっぱい『ギュウー!』ってしちゃうよ?」
亜里沙「わあ〜♪とっても嬉しいですっ!」
雪穂「…うーん……ねえ、亜里沙。ちょっと、いいかな?」
亜里沙「え?雪穂、どうしたの?」
雪穂「えっと…あのさ?亜里沙って『μ's』の中だと、特に海未さんのファンなんだよね?」
亜里沙「うん!海未さんの事はスクールアイドルとして、すっごく尊敬してるよ!」
雪穂「うん、そうだったよね。だから今、少し思ったんだけど。」
亜里沙「?」
613
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 11:50:03 ID:bgY.pfp.
雪穂「その海未さんとお姉ちゃんは、同じ『μ's』のメンバーでもある訳で。」
雪穂「だから、海未さんの事を一番に尊敬しながらも。もう一方で、お姉ちゃんにいっぱい甘えちゃうのってさ。」
雪穂「亜里沙的には、そういうのもアリなのかなーって。ちょっとだけ、気になっちゃって…」
亜里沙「雪穂っ!!」ビシィ!
雪穂「うわっ!?なっ、何…!?」ビクッ
亜里沙「いい…?よぉーーく、聞いててねっ…!?」キッ!
雪穂「……う…うん…」タジタジ
亜里沙「それに穂乃果さんもっ!!」ビシィ!
穂乃果「ええっ!?わ、私も…!?」
亜里沙「しっかりと、聞いててくださいねっ…!?」キッ!
穂乃果「……は、はい…!」タジタジ
614
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 11:58:06 ID:bgY.pfp.
亜里沙「それでは…行きますっ…!!」ゴゴゴ…
穂&雪「「……っ…!!」」ゴクリ
亜里沙「『それは、それっ!!』」
雪穂「………はい…?」
亜里沙「『これは、これっ!!』」
穂乃果「………へ…?」
亜里沙「以上ですっ!分かって貰えましたかっ?」エッヘン
615
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 12:08:04 ID:bgY.pfp.
穂乃果「………は…はあ……」ポカーン
雪穂(今ので何を分かれとっっ!??)エエエエー!?
亜里沙「わぁー☆分かって貰えて、すっごく嬉しいですっ!」キャッ♪
穂乃果「………」??
亜里沙「では、穂乃果さん。今からちょっとだけ…失礼しますね?」
穂乃果「………ア、ハイ。」??
亜里沙「えいっ♪」
ギュッ☆
穂乃果「わっ…とと…!」
亜里沙「…あの…穂乃果さん…?」
616
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 12:21:12 ID:bgY.pfp.
穂乃果「う、うん…今度は、どうしたのかな…?」
亜里沙「…これくらいのハグなら……許して…くれますよね…?///」ギュッ
穂乃果「…うんっ、勿論だよ…!///」ギュッ
雪穂「………」
亜里沙「えへへ…☆嬉しいです!///」ギュッ
穂乃果「あはは…///亜里沙ちゃんって、本当は甘えん坊さんなんだね?///」
亜里沙「はい!実は私、とっても甘えん坊なんです♪///」
亜里沙「…大好きな人には、特に……亜里沙は、甘えん坊さん…なんですよ?///」ギュッ…
穂乃果「…亜里沙ちゃん…//////」キュン
雪穂「………」ムスッ
617
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 12:31:31 ID:bgY.pfp.
亜里沙「私、穂乃果さんの事…優しくて、温かくて…すごくキレイで……大好きです…//////」ギュッ
穂乃果「そっか…ありがとう///私もね…?いつも可愛い亜里沙ちゃんが、大好きだよ…!//////」ギュッ
雪穂「………」スッ
ギュッ
雪穂「………//////」
穂乃果「え…?雪穂…?」
雪穂「…背中だけ、空いてたら…寒いでしょ?//////」ギュッ
穂乃果「…うん!でも雪穂のおかげで、今はとっても温かいから…えへへ///」
雪穂「…フンだ…あんまり調子に乗らないでよね…!///」
雪穂「…ちょっとくらい…すっごい美人だからって…さ//////」フン
618
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 12:42:49 ID:bgY.pfp.
穂乃果「え……ゆ、雪穂が…私に……び、びび…えっ、えええっっ!!?/////////」ボン!
雪穂「あぁーーもぉーーっ!!//////うるさい、うるさいっ、うるさーーいっ!!/////////」ボン!
亜里沙「…?ねえ、雪穂。さっきの誉め方って、日本語でおkしいよ?」
雪穂「亜里沙に言われたくないからねっ!?///それに『日本語がおかしい』でしょーがっ!!」
穂乃果「まーまー、雪穂ー?///せっかく今日はー、素直に私を誉めてくれた日、なんだからー///」ニマニマ
雪穂「〜〜っ!!//////」
穂乃果「ほら、ここは一つさ?///もっともーっと、この穂乃果おねえちゃんにー…甘えても、いいんだよぉー?///」フフーン
雪穂「うぅっるさぁぁーーいっっ!!!//////」ギュウウウーーー!!
穂乃果「ちょっ!?ゆ…雪穂っ!く、苦しいっ…ギッ、ギブ……ギブッ…!!」ロープロープ!
619
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 12:57:24 ID:bgY.pfp.
雪穂「うるさいっ、うるさいっ!うるさぁーーいっ!!//////」
雪穂「ハア…ハア…!//////お姉ちゃんなんて…お姉ちゃんなんて、お姉ちゃんなんてっ…!//////」
雪穂「私は…!私はっ…!!//////」
雪穂「大大大大っ、大っキライなんだからーーーっっ!!!/////////」
高坂母「ちょっと穂乃果ー、また雪穂を怒らせたのーっ?」
高坂母「あんまり騒がしくしたら、ご近所に迷惑でしょー、もう!」
穂乃果「あれぇっ!?やっぱりヒドくないかなぁっっ!??∑(T△T;)」ガガーン
・
・
・
620
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/12(水) 13:16:17 ID:bgY.pfp.
今回は、ここで一旦終了となります。
こちらの投稿の間に見ていてコメして下さった方、どうもありがとうございました。
リアルタイムで見て頂けてるなんて思っていませんでしたので本当に驚きましたが、すごく嬉しかったです。
宜しければ、また次回もお付き合い頂ければとても幸いです。
621
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/01/13(木) 21:17:00 ID:/.gwZ6uQ
待ってる
622
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 06:39:14 ID:1w7eLhAM
前回コメントして下さった方、どうもありがとうございます。
とても長い間更新が止まってしまっていたにも関わらず、
またこうして見て頂けている事が、本当に嬉しくて励まされています。
623
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 06:45:01 ID:1w7eLhAM
SCENE 19.【南宅 ・ことりの部屋】
ことり(……あはは……)
ことり(……私…さっきも、穂乃果ちゃんに……)
ことり(また…懲りもせずに……ウソ…ついちゃったんだ。)
ことり「……穂乃果ちゃん……」
・
・
・
穂乃果『うん…ごめんね。もしかしたら、余計な事だったかも知れないけど…でも、どうしても気になってたから。』
ことり『…ううん。余計だなんて…全然、そんな事ないよ。』
ことり『ありがとう、穂乃果ちゃん。私の事…ずっと心配してくれて。』
624
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 06:51:27 ID:1w7eLhAM
穂乃果『……ねえ、ことりちゃん。』
ことり『え…?』
穂乃果『今日、学校で話してた時にも言ったけど…私じゃ力になれる事は、確かに少ないかも知れない。』
穂乃果『だけど、それでもね。やっぱり私は、ことりちゃんの力になりたい。』
穂乃果『ことりちゃんの為に、私に何か出来る事があるなら。それがどんな事だって、精一杯頑張ってやり遂げてみせる。』
穂乃果『だから…ことりちゃん。もしも今、何か悩んでるんだったら…私に相談して欲しいな。』
ことり『………』
穂乃果『ね…?ことりちゃん。』
ことり『……うん。本当にありがとう…穂乃果ちゃん。』
ことり『穂乃果ちゃんに、そう言って貰えて…すごく…すごく嬉しい。』
625
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 07:00:11 ID:1w7eLhAM
ことり『……でも……あのね、穂乃果ちゃん。私…体の疲れが、まだ少し溜まってるだけで…』
穂乃果『………』
ことり『今、私が何かに悩んでるとか…本当に、そうゆうのじゃないの。』
穂乃果『…本当…?』
ことり『うん…だからね、穂乃果ちゃん。その気持ちは、とっても嬉しいけど…そんなに、心配しないで…?』
穂乃果『…ことりちゃん…』
ことり『屋上にいた時にも、少し話したよね…?衣装作りの方がスランプ気味で、それで寝不足が続いてたって…』
穂乃果『………』
ことり『だけど…それも今日で、何とか解決しそうなの。さっき良いアイディアが、やっと閃いてくれたんだ…☆えへへ♪』
ことり『そのおかげでね。もう今日の夜からは、しっかり休めると思うし…溜まってた体の疲れだって、ちゃんと取れると思うの。』
626
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 07:10:20 ID:1w7eLhAM
穂乃果『………』
ことり『明日には完全回復とまでは、ちょっと行かないかも知れないけど…それでも後2,3日もすれば、きっと大丈夫だから。』
ことり『その頃には、またいつものことりみたいに。すっかり元気に、なれてるんじゃないかなって☆ちゅんちゅん♪』
穂乃果『………』
ことり『……あの……もし、もしもね…?私が、穂乃果ちゃんに…本当に聞いて欲しい事が、あった時には……』
穂乃果『…うん。』
ことり『その時は、私……穂乃果ちゃんに相談して、ちゃんと聞いて貰うから……』
ことり『だから…だから……穂乃果ちゃん……ことりは………』
穂乃果『……そっか。』
穂乃果『うん…分かったよ、ことりちゃん。』
ことり『………』
627
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 07:22:44 ID:1w7eLhAM
穂乃果『私、ことりちゃんを信じてるから。』
ことり『……うん…ありがとう。』ズキ…
穂乃果『でもね?何か困った事や、辛い事があった時には…いつでも私に言ってね、ことりちゃん。』
穂乃果『私、ことりちゃんの為なら。いつだって、どこにだって、全力で駆けつけるよ!』
ことり『……穂乃果、ちゃん…』
穂乃果『その時に、例えどんな事があったとしても。私は必ず、ことりちゃんの力になってみせるから。』
穂乃果『そして絶対に、私がことりちゃんを助けてみせるからね!絶対に、絶対に!』
ことり『…っ……ありがとう、穂乃果ちゃん。本当に…本当に……ありがとう。』
穂乃果『あはは…何だか、カッコつけ過ぎちゃったかも。』
ことり『ううん…そんな事ないよ。だって穂乃果ちゃん…すごくカッコ良かったもん。』
628
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 07:35:41 ID:1w7eLhAM
ことり『それに、私…本当に嬉しかったから。大好きな穂乃果ちゃんに…あんな風に言って貰えて。』
穂乃果『そ、そっか…///それなら、まあ…あれで、良かったのかな…?』
ことり『クスクス…うん♪最高でした☆』
穂乃果『え、ええっと〜…///ん…?あ…もうこんな時間だったんだ。』
穂乃果『それじゃあ、ことりちゃん…また、明日ね。』
ことり『うん、また明日。おやすみなさい…穂乃果ちゃん。』
穂乃果『おやすみ、ことりちゃん。ゆっくり休んで…早く元気になってね。』
ことり『うん…ありがとう。』
穂乃果『じゃあ、またね…!』プツン
ツーッ…ツーッ…ツーッ…ツーッ…
ことり『……穂乃果ちゃん……』
629
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 08:44:01 ID:1w7eLhAM
▲▼Kotori's★Nightmare▲▼
『今、私が何かに悩んでるとか……本当に、そうゆうのじゃないの。』
ウソつき。
今朝から、ずっと悩んでたクセに。
今だって、ずっと悩んでるクセに。
今からも、ずっと悩んでくクセに。
私って、今日一日だけで…もう何回、ウソついちゃったのかなぁ…?
あはは。余りにも多過ぎたせいで、何回だったかなんて…もう覚えてないよね。
つまり。今日のことりは、とってもウソつきな子だったんです。
だから。そんなウソつきなことりは、とってもいけない子だったんです。
630
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 08:51:46 ID:1w7eLhAM
自分の大切な人達に、何度も何度もウソをついちゃう。
自分の一番大切な人にまで、平気でウソをついちゃう。
そんなことりは、とっても悪い子だったのです。とってもとっても。
どうして、ことりは…『嘘吐き』に、なっちゃったのかなぁ…?
どうして、ことりは…『悪い子』に、なっちゃったのかなぁ…?
どうして、ことりは…『人を恨んじゃう子』に…なっちゃったのかなぁ…?
私が嫌っている人。憎んでいる人。そして恨んでいる人。そんな人が今、私の中に居る。
その人は誰なの?その人はあんじゅさん。優木あんじゅさん。
631
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/01/19(水) 08:55:44 ID:6EXmRs1.
おっ、来てるな
632
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 08:58:07 ID:1w7eLhAM
どうして嫌ってるの?それは穂乃果ちゃんを変えてしまったから。
どうして憎んでるの?それは穂乃果ちゃんを変えてしまったから。
どうして恨んでるの?それは穂乃果ちゃんを変えてしまったから。
そう。穂乃果ちゃんを変えてしまった。あの人が変えてしまった。
どうして変えてしまったの?きっと穂乃果ちゃんを綺麗にしたかったから。
どうして変えてしまったの?きっと穂乃果ちゃんを可憐にしたかったから。
どうして変えてしまったの?きっと穂乃果ちゃんを妖艶にしたかったから。
どうして変えてしまったの?きっと穂乃果ちゃんを美人にしたかったから。
どうして変えてしまったの?きっと穂乃果ちゃんを○○にしたかったから。
だから穂乃果ちゃんを変えてしまった。だから私は悩む事になってしまった。
633
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 09:01:56 ID:1w7eLhAM
どうして私は悩んでいるの?それは穂乃果ちゃんが綺麗になってしまったから。
どうして私は悩んでいるの?それは穂乃果ちゃんが可憐になってしまったから。
どうして私は悩んでいるの?それは穂乃果ちゃんが妖艶になってしまったから。
どうして私は悩んでいるの?それは穂乃果ちゃんが美人になってしまったから。
どうして私は悩んでいるの?それは穂乃果ちゃんが△△になってしまったから。
私は知っていた。穂乃果ちゃんの『女の子の魅力』を知っていた。誰よりも早く知っていた。
だから私は苦しむ事になった。穂乃果ちゃんの『女の子の魅力』が開放されて苦しむ事になった。
どうして私は苦しんでいるの?それは穂乃果ちゃんが綺麗だと知られてしまったから。
どうして私は苦しんでいるの?それは穂乃果ちゃんが可憐だと知られてしまったから。
どうして私は苦しんでいるの?それは穂乃果ちゃんが妖艶だと知られてしまったから。
どうして私は苦しんでいるの?それは穂乃果ちゃんが美人だと知られてしまったから。
どうして私は苦しんでいるの?それは穂乃果ちゃんが□□だと知られてしまったから。
634
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 09:06:20 ID:1w7eLhAM
誰に知られてしまったの?みんなに知られてしまった。周りの人達にも知られてしまった。
みんなや周りの人達に知られたらどうなるの?これからは必ずもっと沢山の人達に知られてしまう。
もっと沢山の人達に知られてしまったらどうなるの?穂乃果ちゃんはこの世界から注目される。今まで以上に賞賛される。
そして。
そして?
そして、何?
この世界に穂乃果ちゃんが注目されたらどうなるの?
この世界に穂乃果ちゃんが注目されたらどうなるの?
この世界に穂乃果ちゃんが賞賛されたらどうなるの?
635
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 09:11:29 ID:1w7eLhAM
この世界に穂乃果ちゃんが注目されたらどうなるの?
この世界に穂乃果ちゃんが賞賛されたらどうなるの?
この世界に穂乃果ちゃんが愛されたら…どうなるの?
この世界に穂乃果ちゃんが注目されたらどうなるの?…
この世界に穂乃果ちゃんが賞賛されたらどうなるの?……
この世界に穂乃果ちゃんが愛されたら…どうなるの?……うるさい。
この世界に穂乃果ちゃんが注目されたらどうなるの?やめて。
この世界に穂乃果ちゃんが賞賛されたらどうなるの?やめてよ。
この世界に穂乃果ちゃんが愛されたら…どうなるの?やめてってば。
この世界に穂乃果ちゃんが奪われてしまったらだからもうやめてってばっ!!
636
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 09:16:23 ID:1w7eLhAM
この世界に穂乃果ちゃんが壊サレテしまったらもうやめてって言ってるのにっっ!!!
この世界に穂乃果ちゃんがオ▲サレテシマッタラもうやめてやめてやめてよぉぉっっ!!!!
この世界に穂乃果ちゃんがコ■サレテモウヤメテヤメテイヤイヤイヤァァーーーッッッ!!!!
この世界に穂乃果ちゃんが注目されたら奪われてやめてやめてやめてやめてやめてやめてっっ!!!
この世界に穂乃果ちゃんが賞賛されたら壊サレテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテェッッ!!!
この世界二穂乃果ちゃんガ愛サレたらオ▲サレテコ■サレテイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤダッッ!!!
コノ世界二穂乃果チャンガ愛サレテ奪ワレテ壊サレテオ▲サレテコ■サレテシマッテモウヤメテヤメテヤメテヤメテ
イヤイヤイヤイヤモウイヤモウイヤイヤダ!イヤダ!イヤダ!イヤダ!イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤッ!!
イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌アァァーーーッッッ!!!!
637
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 09:25:12 ID:1w7eLhAM
ホラ 【アレ】ヲ 見テ
ハアッ、ハアッ……!ハアッ、ハアッ……!ハアッ……ハアッ………え……?
コノ世界二 穂乃果チャンガ 奪ワレテ
コノ世界二 穂乃果チャンガ 壊サレテ
コノ世界二 穂乃果チャンガ オ▲サレテ
コノ世界二 穂乃果チャンガ コ■サレタ
【アレ】ガ ソノ 全テノ結果
………………あ………ああ…………
ソウ 【アレ】コソガ ソノ 全テノ結末ナノ
……ああ、あ………あああ…ああっ……!
638
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 09:29:24 ID:1w7eLhAM
アノ ボロボロ二ナッテイル【アレ】ハ
アノ 固ク冷タクナッテイル【アレ】ハ
アノ ヒトノカタチヲシテイル【塊】ハ
あああぁっ…!!うあああああぁぁっっ!!!
アナタガ 誰ヨリモ 大好キデ 誰ヨリモ 大切二 想ッテイタ
ワタシ
【 穂 乃 果 チ ャ ン 《 ダ ッ タ モ ノ 》 】 ナ ノ
639
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 09:37:48 ID:1w7eLhAM
ことり「嫌あああああああぁぁぁああぁぁあああぁぁーーーーーーーーーーっっっっ!!!!!」
ガバッ!
ことり「…っっ!!?あ……あっ、あ…あああ……あっ……!!ハアッ…ハアッ……ハアッ…ハアッ…!!」
ことり「ハア……ハア……ハア…ッ…コホッ!コホッ、コホッ!」
ことり「…ッ……ハァ……ハァ…………ゆ…夢……だった、の……?」
ガチャッ!
理事長「ことりっ!?」
ことり「ハァ……ハァ……え……お母……さん…?」
理事長「一体どうしたのっ!?ねえ、何があったのっ…!?」
640
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 09:45:44 ID:1w7eLhAM
ことり「…あ……私……そっか…寝ちゃって、たんだ……何時の、間にか……」
理事長「今、貴女の叫び声が聞こえてきたのよ…!ねえ、ことり…大丈夫なの…!?」
ことり「……うん…ごめんね、お母さん……私、大丈夫だから……」
理事長「ああ、もう……本当に心配させて、この子ったら……もしかして、何か怖い夢でも見たの…?」
ことり「……多分、だけど…そうみたい……とっても、とっても…怖い夢だった、気がする……」
理事長「そうだったの……とても怖い思いを、してしまったのね。」
理事長「でも、それなら…ことり。今日はもう、部屋を変えて休んだ方が…」
ことり「…ううん。私なら、もう平気だから…ごめんね、お母さん。すごく、心配させちゃって……」
理事長「…もう一人でも、大丈夫なのね…?」
ことり「うん…もう大丈夫。」
641
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 09:50:43 ID:1w7eLhAM
理事長「…分かったわ。でも、ことり。何かあったら、すぐに呼ぶのよ?」
ことり「うん…そうするね……ありがとう、お母さん。」
理事長「…暖かくして、寝るのよ?」
パタン…
ことり「………」
ポフッ
ことり「…本当は、全部……ハッキリと…覚えてるんだけど…ね。」
ことり「あはは……今度は、お母さんにまで…ウソついちゃった……ごめんね、お母さん……」
ことり「…それにしても……本当に、怖い夢…だったなぁ……」
642
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 10:04:09 ID:1w7eLhAM
ことり(この世界の誰かに、穂乃果ちゃんが……ううん。)
ことり(もしかしたら、この世界そのものに…穂乃果ちゃんという存在を、奪われてしまって…)
ことり(そして…この世界のせいで。私の大好きな、穂乃果ちゃんを…失ってしまう……そんな、本当に恐ろしい夢。)
ことり(…だけど、普通に考えてみると…何だか、大げさな夢でもあったのかなって…そんな風にも、少し思っちゃうんだ。)
ことり(だって、そうだよね…?さっきの夢を、簡単にまとめてみると……)
ことり(ことりは、穂乃果ちゃんをイメチェンしちゃった、あんじゅさんが大キライです。)
ことり(だってだって、そのせいで。本当は穂乃果ちゃんが、とっても美人さんな女の子なんだって。)
ことり(それを、みんなに知られちゃったから。それが、世界中にまで知られちゃったから。)
ことり(そのせいで穂乃果ちゃんは、世界中の人気者になっちゃったから。)
ことり(そして、この世界に連れていかれた穂乃果ちゃんは。いつしか、ことりの前からいなくなっちゃうのでした。)
ことり(はい、おしまいです。)
643
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 10:11:49 ID:1w7eLhAM
ことり(…あはは。やっぱり、大げさに思えちゃうよね。こんな事って…普通はあり得ないから。)
ことり(まるで、マンガやアニメとか…映画やドラマみたいな、お話なのに。)
ことり(それが、実際に起こっちゃうなんて事…どう考えたって、ある筈ないんだもん。)
ことり(そう。ある訳がないよね、絶対に。普通だったなら。)
ことり(…でも。でもね?もし、もしもだけど。)
ことり(この『女の子』が…『穂乃果ちゃん』が、もしも。)
ことり(『普通じゃない子』…だったなら。)
ことり(やっぱり、何かが…とっても大きく、変わってきちゃったりも…するのかな…?)
644
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 10:38:01 ID:1w7eLhAM
ことり(…実はことり、すごく気になってる事があります。)
ことり(それは、今日の午後…屋上で集まってた時に、希ちゃんとにこちゃんが言っていた事。)
ことり(私が気になってるのは、二人が話していた…『これから先の穂乃果ちゃん』について。)
ことり(そして…あの時、二人の話してた事は…さっきまで、私が見てた…あの恐ろしい夢と。)
ことり(深い深い、根の部分で……実は…繋がってもいたんじゃないかなって。)
ことり(だって…今思い出してみても、そうとしか考えられない位に…)
ことり(二人の話と、私の見た夢は…とても近く感じるもの、だったから。)
ことり(そう。その一つは…希ちゃんの占いによる、予言的な内容の話だったんだ。)
645
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 10:57:39 ID:1w7eLhAM
希『みんなの話を聞きながら、さっきから少し占ってみてたんやけどね?』
希『今までの印象から大きく変わった、これからの穂乃果ちゃんは…』
希『この先…穂乃果ちゃん自身の意思や行動、その願いとは別に…』
希『ウチらのいるこの世界へと、より強い影響力を及ぼす存在となる…と。』
希『ただ…それが穂乃果ちゃん自身や、ウチら周りの人間達にとって…』
希『果たして、吉と出るものか、或いは…凶と出るものとなるのか。』
希『それを聞いても、カードもそこまでは答えてくれなかった。』
希『だから、ウチが今の時点でハッキリと言えるのは…この一つだけ。』
希『穂乃果ちゃんの力によって、これから形創られてゆくであろう『何か』が。』
希『とても強く、そして大きいものである…という事。』
ことり(いつもは落ち着いてるイメージなのに、意外とおどけたりする事も多い…そんな希ちゃんだけど。)
ことり(あの時の希ちゃんは、そのどちらででもなくて…すごく真剣な、刃物みたいに鋭い表情で…そう言ってた。)
646
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 11:20:59 ID:1w7eLhAM
ことり(それに、もう一つ…アイドルが大好きで、いつも全力で。すごく情熱的で。)
ことり(大好きなアイドルの事では、絶対に妥協なんて許さない…そんな、にこちゃんが。)
にこ『いい、穂乃果?一度しか言わないから…絶対に聞き逃すんじゃないわよっ?』
にこ『……穂乃果。もう生半可なヤツじゃ…例えプロのアイドル達でさえ、どんなに束になったトコで……』
にこ『今のあんたには……あんた一人に………絶対に適いやしないわっ…!!』
ことり(…ここまで、ハッキリと言い切ってたんだ。大好きなアイドルに、誰よりもプライドを持ってる…あのにこちゃんが。)
ことり(しかも…これだけじゃなくて。二人が揃って、繰り返しながらも話してた。今の穂乃果ちゃんの持つ、影響力…その大きさを。)
ことり(穂乃果ちゃんの、その話をしてた時に…すごく本気で真剣な表情をしていた、希ちゃんとにこちゃん。)
ことり(そんな二人だったからこそ…何の根拠も無しで、あそこまで言ってたなんて…私にだって、やっぱり思えない。)
ことり(そして、本当は私も…二人と同じなのかも知れない。その可能性を、本心では…否定なんて、出来てない。)
647
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 11:42:52 ID:1w7eLhAM
ことり(…そうだよね。さっきみたいな『大げさな話』になんて、本当は…全然出来てないんだ。)
ことり(だって…あんな夢を見てしまった事が、何よりも…その証拠でもあったんだから。)
ことり(…ううん……そうじゃない。本当は私こそが、その可能性を…最初から知っていた。他の誰よりも…分かっていたの。)
ことり(ただ、今の今まで…それを否定したい自分が、ずっと私の中にいた……それだけの事だったんだ。)
ことり(そう…自分がどうしたら良いのか、その答えが分からなくて…そんな今の現実から、必死に目を背けて…逃げていただけ。)
ことり(だから…私が見ていた、あの悪夢は……ただ逃げてただけの、こんな臆病な私への……何かしらの警告…だったのかも知れない。)
ことり(…あはは……それにしても…本気でこんな事を、色々と考えさせちゃう穂乃果ちゃんって…やっぱり凄いよね。)
ことり(だって…ちょっとメイクをしただけの穂乃果ちゃんが、学校中での大騒ぎにまでなったのは…紛れもない事実だし。)
ことり(そうなっちゃうくらいに、穂乃果ちゃんの『女の子』の魅力って…やっぱり、本当に凄かったって事なんだから。)
ことり(…穂乃果ちゃんの…女の子としての、魅力…かぁ。)
ことり(…そういえば…出来る限り、それを他の人に見られたくないと…いつもそう思ってた私が、たった一度だけ…)
ことり(穂乃果ちゃんの、その女の子らしさの魅力を…ほんの少しだけど、つい引き出しちゃった事が…あったんだよね。)
648
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 12:21:31 ID:1w7eLhAM
ことり(あのPVの時って…9人全員が揃ってから、そんなに時間が経ってなくて…『μ's』の人気も、まだ軌道に乗る前の時期で。)
ことり(『これから撮るPVだけど、観れるのはファン会員限定にするヤツよ!』って。にこちゃんが、そう言ってたから。)
ことり(人に観られる機会も少ないならって思って、私もちょっとだけ…試したくなっちゃったんだよね。)
ことり(それに…普段ライブでやってたのとは、曲の感じもかなり違ってて。すっごく甘々な『女の子』って、そんな感じの曲だったし…)
ことり(だから私…あのPVの時だけは。センター担当の穂乃果ちゃんの、衣装もメイクとかも。)
ことり(いつもより少しだけ、女の子らしさを強めに引き出せる物にして…みたんだけど。)
ことり(その完成したPVを見て…ことりは、改めて思い知っちゃったんだ。穂乃果ちゃんの持ってる…その魅力のすごさを。)
ことり(普段の元気っコみたいな感じは、どこにもなかった。とにかく素敵で…本当に女の子らしくて。)
ことり(可憐な動き、気品まで感じちゃう仕草、艶やかな表情。年頃の女の子ならではの、魅惑的な身体のライン……魅力の宝物庫だった。)
ことり(私は…ことりは……それを観た時に、とっても感動したんだけど……それと同時に、後悔もしちゃってたんだ…油断してた自分に。)
ことり(そのせいで…魅力の一部だけとは言っても、顔も知らない他の人達にまで…あの姿の穂乃果ちゃんを、見せる事になっちゃったから。)
649
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 13:16:42 ID:1w7eLhAM
ことり(…あのPVって、にこちゃんが作ったホームページで…その会員さん限定として、まだ公開され続けてるんだよね…?)
ことり(正直に言っちゃうと…私としては、削除しちゃって欲しいけど…私一人のワガママで、そうゆう訳にもいかないから…)
ことり(だから…せめてこれからも、ヘンに注目は浴びたりとかしない様にって。そう願うしか出来ないのが…ちょっと辛いトコだけど。)
ことり(でも…多分、大丈夫だよね。一般の人にまで観られる事って、そう滅多に無さそうだし…今までだって、特に何も無かったし…)
ことり(あの時よりも、人気がある今だって…会員さんにまでなる人って、かなり限られてるみたいだから。)
ことり(それに…にこちゃんが『会員の質を高くする為にも、入会条件の設定を厳しめにしたわよ』って…確か、そう言ってたもんね。)
ことり(うん…それなら、多分これからだって。表に出る機会なんて、まず無い筈だから…そこまで気にしなくても、いいよね…きっと。)
ことり(…クス。さっきまでは、あんなに怖い夢を見て…イメチェンした穂乃果ちゃんの、その影響力のすごさだとか…)
ことり(その影響力が、一体どこまで大きくなっていくのか、とか…そのせいで穂乃果ちゃんが、私の前からいなくなっちゃイヤだ…とか。)
ことり(そんな事ばかり、ずっと考えてたのに…それなのに今は『あのPVの穂乃果ちゃんを、もう他の人には見せたくないの><』…だなんて。)
ことり(あはは…ホントにもう…何だか、おかしくなってきちゃった。)
ことり(やっぱり私、疲れてるのかな…そのせいで、一度に色んな事を…考え過ぎちゃってるのかも。)
650
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 13:53:24 ID:1w7eLhAM
ことり(…うん…そうだよね。今はアレコレ考えてみても、本当に必要な答えなんて…まだ出せないんだから。)
ことり(これから先、もし何かあった時の為にも…私が今、しなくちゃいけないのは…しっかりと、休んでおく事。)
ことり(そして…明日になったら。穂乃果ちゃんや周りの様子を、ちゃんと見ながら。自分が何をしていくのかを…また考えていこう。)
ことり(今の私が、何か行動を起こすには…もっと状況を正しく知った上で、よく考えなくちゃいけないって…そう思うから。)
ことり(とにかく…明日こそは……穂乃果ちゃんの前で、笑っていられる……いつもの私に…なれる様に……頑張らなきゃ。)
ことり(だから……おやすみなさい、穂乃果…ちゃん……また…明日…ね……)
ことり(どこにも…行かないで……ことりを置いて…どこかに…行ったり……しないで…ね………)
ことり(……ずっと…ずっと……ことりの…側に……居てね………お願い……だか…ら………)
ことり(……ね………穂乃……果………ちゃ…ん…………)
ことり「……………すぅ………すぅ………」
651
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 17:03:05 ID:1w7eLhAM
・
・
・
・
・
穂乃果『うん。ほのか、どこにもいかないよ?』
穂乃果『だって、ほのかとことりちゃんは、ずっとなかよしで!』
穂乃果『だからこれからも、ずーっといっしょにいるんだもんっ!』
ことり『ほんとに…?ほんとに、ことりといっしょに…ずっと、いてくれる?』
穂乃果『もちろんだよ!おっきくなってもほのか、ことりちゃんのそばにいるよ?』
ことり『ほんとに…ひとりで、とおくにいったりしない…?』
穂乃果『うん、いったりしない。』
ことり『ほんとに…ことりをおいて、どこかにいったり、しない…?』
652
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 17:08:53 ID:1w7eLhAM
穂乃果『うん、どこにもいかないよ。』
ことり『ことりね…ほのかちゃんがいてくれないと、だめなんだ…』
ことり『ほのかちゃんがいないと、ことり…もうなにも、できなくなっちゃうから…』
穂乃果『もー。だいじょうぶだって、ことりちゃん。』
ことり『…うん。それなら、ほのかちゃん…?』
穂乃果『ん?なあに?』
ことり『ことりと、やくそく…してくれる…?』
穂乃果『うん、いいよ。やくそくする!』
穂乃果『ほのか、なんどもいってるよ?どこにもいかないって。』
ことり『………』
穂乃果『それに、ずっとことりちゃんのそばにいるって。』
653
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 17:13:48 ID:1w7eLhAM
ことり『……うん。』
穂乃果『だから、ことりちゃん。』スッ
ことり『…え…?』
穂乃果『ほら、やくそくしようよ!』
ことり『…う、うん。』スッ…
ギュッ!
ことり『あっ…』
穂乃果『これからも、ずーっとずーっと。』
穂乃果『いつまでも、ずーっとずーっと…』ギュッ…
ことり『……ほのかちゃん…///』ギュッ…
穂乃果『ほのかとことりちゃんは、ふたりいっしょにいるよ、って!』
654
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 17:21:35 ID:1w7eLhAM
ことり『…うん……ありがとう、ほのかちゃん。』
穂乃果『じゃあことりちゃん、このままゆびきりしようよ!』
ことり『………』
スッ…
穂乃果『…あれ?ことりちゃん、どうしたの?』
ことり『……あのね、ほのかちゃん。』
穂乃果『ん?なあに?』
ことり『…ゆびきりって、ゆびをつないでるときは、あたたかいよね?』
穂乃果『うん、とってもあったかい。』
ことり『ゆびをつないでるひとと、ずっとつながってるみたいで…ことり、とってもうれしい。』
穂乃果『うん、そうだよね。ほのかもそうおもうよ。』
655
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 17:32:14 ID:1w7eLhAM
ことり『…でも…だから…』
穂乃果『え?』
ことり『そのゆびを、きっちゃったときが…ことりは、とってもさびしいの。』
穂乃果『…あ……』
ことり『さっきまで、ことりのまえにあった…とってもだいじなものが、なくなっちゃったみたいで…』
穂乃果『…ことりちゃん…』
ことり『だから、ことり…とっても、とっても…さびしいの。』
穂乃果『…そっか。』
ことり『あ…ご、ごめんね…?せっかくほのかちゃんが、やくそくしてくれるって……』
穂乃果『ううん、いいんだよ。ことりちゃんのきもち、ほのかにもちょっとわかるから。』
ことり『…うん…ありがとう。でも、ほのかちゃん…ほんとに、ごめんなさい…』
656
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 17:41:53 ID:1w7eLhAM
穂乃果『いいから、いいから!じゃあ、ゆびきりじゃなくてー…ほかのやつを、いまからかんがえよう!』
ことり『ほかの…?』
穂乃果『うん!ことりちゃんが、ゆびきりをすきじゃないのはね?きっと、みえなくなるからだよ。』
ことり『みえなく、なる…?』
穂乃果『そう!だれかとやくそくすることって、これからもずーっとずーっと、つづいてくことなんだよね?』
ことり『う、うん…そうだと、おもうけど。』
穂乃果『でもね?ゆびきりは、ゆびをきっておわっちゃうから。それからは、なんにもみえなくなるから。』
ことり『え、えーっと……』
穂乃果『だからじゃないかな?ゆびをきっちゃったあとは、やくそくしたっていうしるしが、めになんにものこらないの。』
ことり『……あっ…』
657
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 18:04:19 ID:1w7eLhAM
穂乃果『めにみえるしるしがないと、いつかわすれちゃうかもしれない。ちゃんとやくそくしたことでも。』
ことり『………』
穂乃果『ふたりのどっちかかもしれないし、ひょっとしたら、ふたりともわすれちゃうかもしれないよね?』
ことり『…そんなの…いやだよ…』
穂乃果『うん、だよね。ほのかだって、そんなのいやだもん。」
穂乃果『だからことりちゃんは、しるしのみえなくなるゆびきりが、すきじゃないのかなっておもったんだ。』
ことり『…うん…ほのかちゃんの、いうとおりかも。』
穂乃果『だからね、ことりちゃん。』
ことり『え…?』
穂乃果『それなら、やくそくしたしるしがのこるほうほうを、いっしょにみつければいいんだよ!』
ことり『やくそくしたしるしが、のこるほうほう…?』
658
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 18:23:40 ID:1w7eLhAM
穂乃果『うん!ふたりでやくそくしたってことを、いつでもおもいだせるような、とーってもめだつしるし!』
ことり『…めだつ、しるし……』
穂乃果『ねね、ことりちゃん!どうかな、どうかなっ?』キラキラ
ことり『うん…うん…!ことりもね、すごくいいっておもう…!』
ことり『だって…そのめだつしるしがあれば、きっといつでも…どこにいても…!』
ことり『ふたりとも、ずっとずっと…やくそくをわすれないで、おぼえていられるよね…!』
穂乃果『そのとーり!ほのかとことりちゃんは、これからもずっといっしょにいられるんだよ!ぜったいに!』
ことり『わあ…!ほのかちゃん、すごーい!』
穂乃果『えへへー!すごいでしょーっ?』フフン
ことり『うん!さすがほのかちゃん☆それじゃあ、それじゃあ〜…めだつしるしって、どんなのがいいのかな?』
659
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 19:16:07 ID:1w7eLhAM
穂乃果『そう、だいじなのはそこなんだよね。ほのかはいつもみえてるものがいいって、やっぱりおもうんだ。』
ことり『うーん…そうだよね。それをみることでやくそくを、ぜったいわすれないようにしたいんだから…』
穂乃果『…あ、そうだ!それなら《きょーつーにんしき》ってやつが、いいのかも!』
ことり『《きょーつーにんしき》…?』
穂乃果『ええっとねー…《じぶんとほかのひとが、なにかおなじものをみて…そしておなじことをおもう》…だったかな?』
穂乃果『まえにおかあさんがおせんべいたべながら、なんかむずかしそーなばんぐみをみてたんだけどね。』
穂乃果『なんとなくよこでみてたほのかに、いろいろおしえてくれたの。』
ことり『なんだか、ほんとにむずかしそうだよね……おなじものに…おなじこと……うーん……』
ことり『えっと…たとえば、ことりとほのかちゃんが…いぬさんをみて、ふたりともかわいいっておもうのも…そうなのかな?』
穂乃果『そう、それそれ!やっぱりことりちゃん、あったまいいー!』
ことり『そ、そんな…はずかしいよ〜///』
660
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 19:37:04 ID:1w7eLhAM
穂乃果『あとね、ことりちゃん。これって《おそろい》っていいかたも、わかりやすくいうとできるんだって。』
ことり『おそろい…おそろい……おそろいって、おなじってことだよね?』
穂乃果『うん、そうだよ。それでね?いまかんがえてる、とってもめだつしるしなんだけど。』
穂乃果『ほのかとことりちゃんのふたりで、おそろいにしためじるしにしたら、どうかなって!』
ことり『…!ほのかちゃん、それって…すごく、すっごくいいかも…!』
穂乃果『でしょでしょー?えっへん!』ドヤァ
ことり『うん!やっぱり、ほのかちゃんはすごいね!』
穂乃果『えへへー!///』
穂乃果『よーし、そうときまれば!ふたりのおそろいのめじるしになるものを、なにかみつけないとね!』
661
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 20:47:12 ID:1w7eLhAM
ことり『うふふ♪ねえ、ほのかちゃん☆』ニコニコ
穂乃果『あれれ?なんだかことりちゃん、とってもうれしそうだけど、どうしたの?』
ことり『うん♪ことり、いま…とってもいいこと、おもいついちゃったの☆』
穂乃果『とってもいいこと?え、なになにっ?ほのかにもおしえてよ、ことりちゃーん!><』
ことり『うん、もちろん♪』
ことり『えっとね?これからふたりで、おそろいのなにかをめじるしにするなら〜…☆』
ことり『こうゆうのなんて、どうかなって♪』
・
・
・
・
・
662
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/19(水) 21:22:03 ID:1w7eLhAM
今回は、これで終了となります。
久しぶりにまとまった時間を取れた事で、長い長いとても長いこの二日目を、やっと…やっと書き終える事が何とか出来ました。
ここまで本当に長かったですが、この作品で自分が特に書きたかった話の一つであるアキバでの騒ぎのシーンにも、これでかなり近づく事も出来ました。
まだ不安定な更新状況ながらも、少しずつ前進は出来ていると思いますので、まずはアキバのシーンを次の目標として、今後も着実に頑張っていきたいと思います。
それでは、今後ともお付き合いの程、宜しくお願い致します。
こちらの投稿の間にコメントして下さった方、どうもありがとうございます。
何かと拙い書き手とこの作品ですが、それでも見て頂けている事の嬉しさを、改めて実感しています。
663
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/01/19(水) 23:19:05 ID:Ed4n.ayU
乙乙
続くならありがたい
664
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:32:33 ID:lnKZQbNE
前回コメントをして下さった方、どうもありがとうございます。
続きを待っていてくれる人がいて下さる事は、自分にとって凄く大きな力になっています。
本当に長かった二日目を何とか無事に終えて、今回からは話がようやく本格的に動き出す三日目へと移ります。
読んで頂いてる方に少しでも楽しんで頂ける様に、まずは次の目標まで地道に頑張っていきますので、
今後も引き続きお付き合いの程、宜しくお願い致します。
665
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:39:04 ID:lnKZQbNE
SCENE 20.【音ノ木坂学院・校門前〜正面玄関前】
「おはようございます、高坂先輩!///」
「せんぱーい!おはよーございまーす!///」
「穂乃果、おっはよー!今日もイケてるねーっ!///」
「あ…///おはようございます、高坂さん…!///」
「穂乃果ちゃん、おっはよーっ!///」
「ごきげんよう、高坂さん///今日も、お美しいですわ…///」
穂乃果「あっ…え、えっと…///」
海未「……ハア。」
666
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:44:42 ID:lnKZQbNE
海未(まあ…こうなるであろう事は、元より分かっていましたからね。)
海未「…穂乃果?此処に居る皆さんは、貴女に挨拶しているのですから。」
穂乃果「あ…そ、そっか…そうだよね…!///」
海未「それに朝の挨拶は、一日の始まりとしても大切な事です。ここは貴女も、きちんとしておきましょう?」
穂乃果「う、うん…分かった…!///」スッ
穂乃果「あ、あのっ……みんな…おお、おはようございますっ!///」ペコリ
「キャーッ!///穂乃果せんぱーいっ!//////」
「高坂会長、おはようございます!//////」
667
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:50:48 ID:lnKZQbNE
「ねえねえっ!?今センパイ、こっち見てくれたよねっ!?//////」
「うん、間違いないよ!超ラッキー!//////」
\\\ワイワイ、ガヤガヤ…!!/////////
穂乃果「…あ、あはは……//////」
海未「…朝からこの様子では、今日も大変そうですね。」
ことり「…うん…そうだね。」
・
・
・
668
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 08:55:31 ID:lnKZQbNE
SCENE 21.【音ノ木坂学院・正面玄関内】
バサバサバサッ!!
穂乃果「………」
バサバサバサッ!!
穂乃果「………///」
バサバサ、バサ…バサ…
穂乃果「………//////」
海未「…この様な状況も、ある程度の予想はしていましたが。それを更に上回るとは…正直驚きました。」
ことり「…あはは…すごい数だね。」
669
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 09:06:19 ID:lnKZQbNE
海未「ええ。それに…『この音ノ木坂学院の、今現在での全校生徒数』という視点からも、改めて考慮してみるのであれば。」
海未「あの数が示している意味の重さを、否が応でも実感させられます。」
ことり「うん…学校中のみんなが、すごく夢中になってるからね…今の穂乃果ちゃんに。」
バサ……バサ…………パサ。
穂乃果「……………//////」プシュー
穂乃果「………えっと……//////」
穂乃果「……ど……どうしよう…?//////」
・
・
・
670
:
名無しさん@転載は禁止
:2022/01/26(水) 09:28:03 ID:pqAYjAbk
来てたか
671
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 09:30:55 ID:lnKZQbNE
SCENE 22.【音ノ木坂学院・体育館】
穂乃果「えーーいっ!!」スパーン!
ピピーッ!
穂乃果「やったー!決っまりーっ!」
海未「フフ。やりますね、穂乃果!」
穂乃果「えっへへー!」ブイッ!
\\\キャアアアアアーーッッ!!//////
穂乃果「わっ!?な、何っ…!?」
海未「あれは…どうやら穂乃果を見ていた人達からの、応援の声みたいですね。」
672
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 09:47:58 ID:lnKZQbNE
穂乃果「へっ…?」クルッ
「キャーッ、キャーッ!///高坂先輩、今こっち向いてくれたよっ!?///」
「うんうんっ!やったねっ!///」
「穂乃果せんぱーい!頑張ってくださーい!///」
「高坂さん、ホントにキレイだなぁ…///ちょっと雰囲気、変えただけなのに…///」
「だよね、だよね!何で今まで、みんな気が付かなかったのかなっ?///」
「穂乃果ちゃんファイトーっ!頑張ってねーっ!///」
穂乃果「…え、ええっと……コ、コホン…///」サッ
穂乃果「みんな、あの……あ、ありがとう…!///」ニコッ
フリフリ☆
\\\\キャアアアアアアアアーーーーーッッ!!//////////
673
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 09:55:41 ID:lnKZQbNE
穂乃果「わっ、わわっ!?///」
「見た!?見たっ!?今先輩、私達に手を振ってくれたよね!?ねっ!?//////」
「うんうん!バッチリ見てたよっ!穂乃果センパーーイッ!//////」
「穂乃果ちゃん、カッコイイーー!!//////」
「高坂会長、ステキーーっ!!//////」
\\\\キャアキャアッ、キャアキャアッ!!//////////
ことり「あはは…さっきより、もっと賑やかになっちゃったね。」
穂乃果「…な…何か…そうみたいだね…//////」ポリポリ…
海未(…ふぅ。まあ…これ位に留まるものであれば、特に大きな問題という訳では有りませんし。)
海未(この規模の出来事に関しては、許容範囲内として考える事も。今後を見据えていく上では、致し方ないのでしょうね。)ヤレヤレ…
・
・
・
674
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 10:03:30 ID:lnKZQbNE
SCENE 23.【音ノ木坂学院・二年教室】
穂乃果「いやぁ〜、今日もパンが…」アーン
「高坂さん!これ、良かったらどうぞ!///」ズイッ
「あ、あの…穂乃果ちゃん…?このサンドイッチ…手作り、なんだけど…///」ズイッ
「ねえ、ほのっちー!コレ食べてみてよ、ほらほらっ!///」ズイッ
穂乃果「うまっ…んん、んぐっ…!?///」コホッコホッ!
「あー、ずるーいっ!コーサカちゃん、アタシのも食べて食べてーっ!///」ズイッ
「ダメダメ、私の方が先なのっ!ほーらホノちゃん、あーんしてっ?///」ズイッ
穂乃果「えっ、えええ〜っ!?///みみ、みんなっ…!?ちょっと待っ…///」タジタジ
675
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 10:13:13 ID:lnKZQbNE
「ねえねえ、穂乃果!あたしが作ったハンバーグ、食べてみてよ!///」ズイッ
「フーンだ!だったら私のは、特製唐揚げと卵焼きだもん!はい、ホノカちゃん♪///」ズイッ
「ちょっと貴女達、順番は守って頂けません事っ?さあ穂乃果さん、こちらを是非お召し上がりになって☆///」ズイッ
穂乃果「……あ、ありがとう……あ、あは…あははー……//////」
\\\ワイワイ、ガヤガヤ…!!/////////
海未「…幾ら穂乃果が、人並み以上には食欲旺盛であったとしても。」
海未「あの凄まじい量を、たった一人で。しかも、この昼休みの間で…全部食べられるのでしょうか?」モクモク
ことり「ア、アレは流石に…ちょっとムリ、なんじゃないかな〜…って。」アハハ…
676
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 10:20:30 ID:lnKZQbNE
「高坂さん!//////」ズイッ
「穂乃果ちゃん…!//////」ズイッ
「ほのっちー!//////」ズイッ
「コーサカちゃん!//////」ズズイッ
「ホノちゃんっ!//////」ズズイッ
「穂ー乃果!//////」ズズズイッ
「ホノカちゃん♪//////」ズズズイッ
「穂乃果さんっ☆//////」ズズズイッ
穂乃果「」ファイト…ダヨ…
・
・
・
677
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 10:57:17 ID:lnKZQbNE
SCENE 24.【音ノ木坂学院・中庭 木陰】
穂乃果「………」キョロキョロ
穂乃果「…うん。今なら、誰もいないよね…?」ストン…
穂乃果「…ハア……みんなの気持ちは、すっごく嬉しいんだけど…///」
穂乃果「昨日から、ずっとこんな調子だと…流石に私の方が、先に身が持たなくなっちゃうよ…///」ポテッ
穂乃果「……でも…」
穂乃果「…私の事を…海未ちゃんや絵里ちゃん達と、同じ様に…見て貰えてるのは…///」
穂乃果「何だか、とっても恥ずかしいけど…///それでも…やっぱり、嬉しい…な…///」ウトウト
穂乃果「……だけど……どうして、なのかな……?」
穂乃果「…私……最近に、なってから……」
穂乃果「…何だか……気持ちが、落ち着かない…様な……そんな気が…して……」
678
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 11:08:40 ID:lnKZQbNE
穂乃果(…そう……私……何か、大切な……事を………)
穂乃果(……ずっと……忘れてる…様な……気……が………す…………)
穂乃果「…………」
穂乃果「…………」
穂乃果「…………」zzz
ザッ…
ことり「フフ…穂乃果ちゃん、見〜つけた☆やっぱり、ここだったんだね。」
穂乃果「…………」zzz
ことり「ここって今の時間なら、意外と人が通らない場所だもんね。かくれんぼが大好きだった、穂乃果ちゃんらしいな。」
穂乃果「…………」zzz
ことり「穂乃果ちゃ〜ん。そのままじゃ、頭が痛くなっちゃいますよ〜?」
679
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 11:23:25 ID:lnKZQbNE
穂乃果「…………」zzz
ことり「…本当は、すごく疲れてたんだよね…?昨日も、それに今日も…色んな事が、沢山あったから…」
穂乃果「…………」zzz
ことり「それなのに……ことりの事、ずっとずっと…心配してくれてたんだね。」
穂乃果「…………」zzz
ことり「…始業までは、もうちょっとだけ…時間はあるけど…」
穂乃果「…………」zzz
ことり「あ…そうだ☆」
ことり「ねえ、穂乃果ちゃん。ちょっとだけ…ゴメンね?」ソー…
穂乃果「………んー…」zzz
ことり「……うん、これでよしっと♪」ポフッ
680
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 11:31:07 ID:lnKZQbNE
穂乃果「…ん……むにゃ……」zzz
ことり「かーわいい♪///」クスクス
穂乃果「…すー……すー……」zzz
ことり「……………」
穂乃果「…すー……すー……」zzz
ことり「……うん…そうだよね。」
穂乃果「…すー……すー……」zzz
ことり(こんなにも、可愛いんだもん…)
ことり(こんなにも、綺麗なんだもん…)
ことり(こんなにも…優しいんだもん。)
681
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 11:47:45 ID:lnKZQbNE
ことり(みんなだって、好きに…大好きに……なっちゃうよね。)
穂乃果「…すー……すー……」zzz
ことり(大好きだから…自分の事だって、大好きになって欲しくて…)
ことり(自分の事も、大好きになって欲しいから…その気持ちを知って欲しいと、強く願う様になって…)
ことり(そして…そんな自分の気持ちを、どうしても知って欲しいから……)
ことり(精一杯の勇気を出して……伝えようと…するんだよね。)
ことり(だから…きっと……)
ことり(さっきの…あの子も……)
・
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・
682
:
◆bK3.D2B8eM
:2022/01/26(水) 12:02:10 ID:lnKZQbNE
今回は、ここで一旦終了となります。
次回も引き続きお付き合いの程、宜しくお願い致します。
投稿の間にコメントして下さった方、どうもありがとうございました。
今回もリアルタイムで見て頂けているとは思っていませんでしたので驚きましたが、とても嬉しかったです。
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