- 1 :幸平@管理人 :2012/03/02(金) 23:00:18
- 下書き用
- 188 :名無しさん :2022/03/11(金) 20:44:32
- 何度かのコールのあと、懐かしい声が聞こえてきた。
「よう、イツル」 「久しぶりだな、にーちゃん。元気そうダナ」 「そっちもな」 「手紙読んだゾ、もう産まれたのカ?」 「ああ。女の子だ」 「名前は?」 「伊鶴(イツル)。イロハニホヘトの伊に、鳥の鶴という意味だ」 「…あのなア、私の呼び名から取ったのカ?」 「まあな、それもある」
エイラの愛称はイッルと言うのだが、俺は上手く発音できなくて、イツルと呼んでいた。 俺は34歳で、イツルは26歳。お互い歳をとったよなぁ、とつくづく思う。
- 189 :名無しさん :2022/03/11(金) 20:45:06
- 「サーニャさんの要素も入れてるぞ」
「サーニャ? どこに?」 「鶴だ。オラーシャ語でジュラーヴリク。あの国では女の子を指す言葉だろ?」 「で、サーニャも小さい頃にはそう呼ばれてたんじゃないか、って?」 「そんなところだ」 「いつか会わせろヨ」 「ああ。欧州にもまた行ってみたいしな」 「ヒガシによろしくナー、あと扶桑のみんなにもナ」 「ああ。そっちも、サーニャさんによろしく」
―――― ―― ―
- 190 :名無しさん :2022/03/11(金) 20:46:51
- はは、良い時代だ。本当に。
今の扶桑は戦後復興の最中でまだ貧しいけれど、どん底から上っていく途中だ。 焦土から這い上がって、世界2位の経済大国まで上り詰めていく時代だ。
俺が定年するまであと15年ぐらい。 史実通りなら、ニッサンから箱スカとS30Zが発売されるタイミングと重なるので、 退職金で4ドアの箱スカGT-Rを買って、フルオリジナルのまま乗りたいな、と思う。 で、L型エンジンのS30Zかスカイラインの中古が安くなったら、程度の良い個体を何台か仕入れて、 レース仕様に改造したり、オリジナルコンディションを維持するのも良い。
シャーリーさんに頼んで、スカイラインと輸出仕様のS30Zを交換してもらうのも良いなぁ、L28積んでるヤツ。 どうせオイルショックで一度はゴミ同然の価値になるんだ。それを子供が受け継いだら、ちょっとした財産になっちまうんだよなぁ。
- 191 :名無しさん :2022/03/11(金) 20:47:45
- あ、そういえば。
俺の親父が1957年、お袋が1962年の生まれだから、俺の長女は俺の親父よりも少し年上になるのか。 だけど、浜松から名古屋に行って、俺の実家を探そうという気にはなれない。 こういうパラレルワールド物では、祖父母あたりが既に亡くなっているというのがお決まりのパターンだ。 それを見るのが怖い。 シュレディンガーの猫ではないけれど、こういうのは知らないままでいる方が幸せに違いない。
いけねぇ、頭の中がどんどん変な方向に走ってゆく。 今日はもう帰ろう。 嫁が――ケイが伊鶴と退院してくるまで、あと1週間だ。
- 192 :名無しさん :2022/03/11(金) 20:48:27
- 【あとがきという名の作者の独り言】
作中の1945~1955年の間に何が起きたか、設定も作ってあるので近々投下予定。 アフ魔編とか劇場版編とか外伝的なモノもちょこっと書いたけど、 肝心の本編が完結しないままフェードアウトして一体何年経ったのやら。 (荒らしのターゲットになったのが2014年頃だったかな? それでモチベ無くして放置)
そういえば、あの頃はまだ民主党政権が続いてて、安倍政権になる前でしたね。 スマホはだいぶ普及していたけど、SNSが今ほど普及していなくて、 YouTubeやらVTuberやら、艦これとかウマ娘もまだ世に出る前の時代でしたね。 アメリカの25年ルールもまだ知られていなくて、R32GT-Rも100万円前後で買えた時代だったなー。 あの頃は、80~90年代のスポ車がまだ手に入れやすい時代でした。
- 197 :ショウ編(1) :2022/11/22(火) 23:05:14
- 闘神大武会。
それは、何年かに一度だけ開催されるという闇の武道大会。 その大会には、とある秘密結社が関わっており、真の強者を選び抜くためのものだと噂されている。 決して表社会に出ることがない格闘トーナメントを勝ち抜き、大会主催者との死闘を制したのは、凛々しくも美しい金髪の女戦士だった。 深海の幻想的な闘技場の空間に、女王様然とした高笑いが反響する。 心縛る妖艶の鞭、風裂きのソフィア。 長い金髪をポニーテールに結び、ハイレグカットのボンデージスーツに、ロンググローブとサイハイブーツの組み合わせ。革製の長い鞭を自在に振り回し、美脚から放たれる足技で闘うソフィアの姿は、まさに女王様そのものであった。
- 198 :ショウ編(2) :2022/11/22(火) 23:06:02
- ソフィアの金髪は所々が煤け、そのボンデージスーツは所々が破れし、白磁の肌に刻まれた様々な傷あとが、闘いの烈しさを物語っていた。豊かに実ったおっぱいと尻たぶには、手荒く執拗に揉みしだかれた跡がくっきりと残っている。ハイレグの股布から浮き出た割れ目から絶対領域のふとももまで、様々な体液が混じりあってぬらぬらと光っていた。
ソフィアが闘神大会に身を投じたのは、自らの失われた記憶を取り戻すため。 だが、最終決戦に勝利しても記憶を取り戻すことは叶わず、ソフィアの心には虚ろな哀しみだけが残っていた。張りつめていた糸が途切れるように、高笑いは徐々に張りを失い、ソフィアの傷ついた躰はゆっくりと崩れ落ちてゆく。 薄れゆく意識の中で、ソフィアは誰かに抱きとめられていた。 懐かしい匂いと、どこか守られているような安心感を覚えつつ、ソフィアの意識は白く染まっていった。
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