- 1 :あの男 :2016/10/06(木) 23:22:30 ID:P5uMtoZg
- やっぞ
>>2からスタート
- 176 :あの男 :2023/12/16(土) 13:51:37 ID:wn0s58CQ
- 「OH(オンドルーン予想)…数学界における未解決(ミレニアム)問題の一つですね」
「履修済(し)っているのか!? サンカクサンカク!」
「ええ、当然ですよ。この問題に挑んだものは皆発狂し、自我を保てなくなる。有名な話です。 私もこの難問についてはいつか生涯を賭して挑戦してみたいと思っていたところですが…」
「そのOH(オンドルーン予想)こそが君たち―― いや、我々人類にとって密接に関係する計画――人類識別番号計画と繋がっている」
「ええっと…? 話を整理すると、つまり、狂科学者(クリミナル・ウィザード)という人物が OH(オンドルーン予想)と贋作(イミテーション)を創造した人物であり… 人類識別番号計画を企てているってことですか…?」
「ああ、そうだ――贋作(イミテーション)が何故人類に識別番号を与え、座標を固定するのか―― その真意は創造した本人(クリミナル・ウィザード)にしか分からないが―― 金者(わし)はそれが”来る日”に備えるための防衛システムなのではないかと思っている――」
「どういうことです?」
- 177 :あの男 :2023/12/16(土) 13:51:58 ID:wn0s58CQ
- 「彼(クリミナル・ウィザード)はOH(オンドルーン予想)を導き出し――
恐らく終末を算出(し)ってしまったのだろう―― 隕石の衝突か――何らかの人類滅亡のシナリオが――」
「それで人類滅亡の日までに全人間を最硬金属(オリハルコン)にしちまおうってェのか!?」
「実(げ)に――まだ憶測の域ではあるがな――」
「ちょっ、ちょっと待ってくださいよ…話が壮大過ぎて脳(りかい)が追い付かないのですが…」
「ああ、それと――更にもう一つ重要なワードがある――OH問題に挑んだものは皆―― 発狂する直前に”ある言葉”にたどり着いている――それが――『ビヨンド{悲願
不和音(ブゥワアアアアアオオオオオオオオオオン)!!!!
- 178 :あの男 :2023/12/16(土) 13:52:22 ID:wn0s58CQ
- 「あ? なンだこのクソうるせェ警報音(=シャッタップ・ビーパー)は」
「まずい――何者かの侵入者だ――もうここも長くは持たん――早く次の場所へ行け――」
「次の場所と言及(お)っしゃられても…何処に?」
「『呻く運命(UNDER GROUND REVOLVER)』という者と邂逅(であ)うのだ―― 彼は贋作(イミテーション)を創造った狂科学者(クリミナル・ウィザード)を知る数少ない人物であると言われている―― 彼の捜索は困難を極めたが――どうやらある地下闘技場に毎年出場しているらしい―― 君たちも地下闘技場にエントリーし――どうにか勝ち進んでくれ――それ以外で邂逅する手段は無い―― 場所は城塞都市、帝都”ボース・カントリー”の『カントリー・スキル・パレス闘技場』だ―― さあ、今すぐこの裏口を使い落城(ここ)から出るのだ――」
「…じいさん、死ぬンじゃねェぞ?」
「無礼(ナメ)るなよ?――金者(わし)は第四族元素の専権支配者――『キン=ゾック卿』、だ――随分と南山不落(かた)いぞ?」
- 179 :あの男 :2023/12/16(土) 13:52:48 ID:wn0s58CQ
- マルマル一同はその意図を汲み、僅かに口角を上げたまま古老を背に間もなく発った。
苦虫もまた、意味もなく歯間から漏れ出す僅かな光を求めた。何れ擂り潰されることも露知らず。 刻を同じくして、塁壁(クリストファー)は神砕(うちぬ)かれた。侵入者の位置、残り――2mッ!?
「三千大疑問世界(おか)しい――贋作(イミテーション)にしては侵攻が餘りにも疾すぎる――!? これは一体――誰だ――!? ――――――否(いや)」
老い人は認識(し)っていた。その顔を。懐かしさすら――
「――骸架の三『浮岩沖天』」
- 180 :あの男 :2023/12/16(土) 13:53:06 ID:wn0s58CQ
- 跳躍。
『I(清)』
頭上…脚?
『am(掃)』
墜。
『done(完)』
形を拒絶する。
『erasing.(了)』
破壊(パカァ)。
裂(避)ける音。金地を熨(なめ)す。 正中を滑(なぞ)る大気の痣哂い遭い。 因って死、ぬか…
- 181 :あの男 :2023/12/16(土) 13:53:22 ID:wn0s58CQ
- さて、老人はただ脊椎骨を露出しただけの孑孑(し)たいになった。
否、少し慮(ばか)り意識はある、か……
「お主は――確か――彼のお孫さんだったか――」
「――彼をOH問題に導き――彼ら研究者達を狂わせ―― 家族を死へと追いやったのは金者(わし)だ――本当にすまな――かっ――――」
土着(ドチャッ)。
ふう、と女教師は息を吐瀉(は)いた。
「……Eat humble pie(=今更謝)ったところで A drop in the ocean.(=何の意味もない)わ。」
「さて、彼らを教室へ連れ戻さないと」
「だって」
「担任だもの」
- 182 :筆舌尽くし男 :2023/12/16(土) 13:53:49 ID:wn0s58CQ
- 執筆前に実況スレとサバイバーズギルトを思い出させてくれて『ありがとう、助かったよ…”壁”のおかげだ』。
私窩子乍(しかしながらだ)、オリハルコンが突如として頻出したのは彼らの能力について辻褄を合わせるためである。情けない…咄。咄。
――――以下、用語説明――――
【オリハルコン】:この世で最も硬い物質。とある狂科学者も文字通り喉から手が出るほどに求める逸品である。 【人類識別番号計画】:人間に識別番号を与え、座標固定する計画。その計画の根幹は人体を世界最硬物質であるオリハルコンに置き換えることであった。 【座標能力者(トポロジスト)】:識別番号(ナンバー)と俗称(い)われている者達。贋作(イミテーション)に座標を与えられつつも、何らかの外的要因によって固定を免れたことにより特殊能力を発現している。 【吠與驚異の固有座標能力(トポロジー)】:オリハルコン製の物体を複製する能力。そして、識別番号(ナンバー)は全てオリハルコンになっている、つまり――”ONE MAN ARMY”――だ! 【マルマルの拳鍔(ナックルダスター)】:オリハルコン製。クロムウェル卿の術式からヒントを得たことで『速拳(ラピッドファイア)』が強化され、後に彼の”名”を布くことになる―― 【『一別雨ノ如死』(ヴァニタス・ヴァニタートゥム)】:オリハルコンの磁場方向を変える739の能力。運命操作が適用されるのはオリハルコン製の物体同士に限定される。 【OH(オンドルーン予想)】:数学界における未解決(ミレニアム)問題の一つ。これを解くと人類滅亡の顛末が証明されると謂われている。 【ビヨンド■■{悲願■■■ 【加工済み】 【地下闘技場】:帝都”ボース・カントリー”の”カントリー・スキル・パレス闘技場”で毎年開催されている。全国の戦闘狂(ワーカーホリック)共が集う。 【D-driver】:吠與驚異と田丸丸男の担任教師。OHに狂わされた祖父(公家おじさん)を持つ。骸架教団幹部。Odyssea級3体分の暴力を有する。 【骸架の三『浮岩沖天』】:少しの間自身又は対象を浮遊させる下級構築術式。幹部クラスであれば一桁台程度の構築破棄は論を俟たない。
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