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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

3096とはずがたり:2017/12/13(水) 10:26:28
>>3095
学者時代は注目論文も
 菊池さんは実家の茨城製作所に戻るまで、理論物理学者として活躍していました。国外の研究機関で研究を続け、他の研究者による引用が100〜200件になるような論文も複数書いています。

 名門科学誌ネイチャーに掲載された論文の平均より1桁多い注目度の論文も残す業績を上げながら、なぜ、家業を継ぎに日立市に戻ってきたのでしょう。

 「それは秘密です。気まぐれってことになってます」とはにかむ菊池さん。ただ、2009年、専務付けの経営者見習いとして働き始めた当初から、「社会に貢献するビジネスをしたい」と思っていました。

転機はインド生活「システムが気になった」
 「いや、元々は海外に行けばきれいないい感じのホテルを選んで泊まるような男だったんですよ。でも、インドで働いたときの経験が大きくて…」

 2007年から2年勤めたインド科学研究所は、国内でも有数の研究所。なのに、停電はしょっちゅうだし、水道は1日2時間しか出ないことも。町に出れば、超お金持ちから貧困にあえぐ路上生活者までが一目で目に入ってきます。

 「こんなことで社会が回っていくんだろうか」

 自然界がどんな仕組みで動いているのか、を追求するのが物理学。「なのでね、システム的なところが気になっちゃうんです。社会にしても、このままの仕組みで永続的に動かしていくことができるのだろうか、って」

 思い返せば、生まれ育った日本もそれまで研究生活を送った欧州でも、企業は自らの利益追求が中心。社会を永続させるための自らの役割を考えたビジネスはほとんど無いのではないか。そう思い至ったといいます。

得意分野で挑む「研究者時代と同じ」
 帰ってみれば、日立グループの下請けの仕事が多い家業。感じたのは「最後は日立が守ってくれる」という暗黙の意識でした。与えられた仕事をきちんとこなせばいい、という受け身の姿勢。他方、自分が歩んできた道は、常に自分自身で研究テーマを開拓してゆく一匹狼のスタイルでした。

 「これだけじゃダメだ。自立した仕事もやっていかなくては」。リスクを負ってでも、主体的に考え、動き、強くならなければ生き残れない。そしてやる以上、社会の循環に寄与できるビジネスを。それが、企業人としての菊池さんの原点です。

 小水力発電を選んだのは、発電機の原理が家業のモーターと同じで、技術の蓄積が生かせること。そして、研究者時代の専門、ソフトマター物理学と水を扱う流体力学の類似性があることでした。「得意分野を使って、誰もやったことのない世界に挑んでいく。これも研究と同じですね」

 今、築きつつあるCappaのビジネスは、ネパールの現地企業に下請けとしてCappaを製造してもらい、茨城製作所として現地でCappaを販売。稼働中のメンテも現地企業に委託します。自社の利益も上げながら、ネパールの消費者、企業と共存共栄できる道を狙います。

電気あれば防災にも! 広がる構想
 電気のない地域に電気がつけば、村人の生活が豊かになるのはもちろん、そこに降水量や水質などの観測装置を置くことも可能になります。山岳地帯にも広がる携帯電話網を使えば、計測データをリアルタイムで収集でき、災害予測にもつながるのでは?

 そんなアイデアもわき、すでにネパールの官公庁ともコンタクト中。水質に気を遣うマスの養殖業者からも、関心を示されているとのことです。

ビジネス=「研究者と同じやりがい」+「お客さんの笑顔」
 えらく絶好調なお話ばかりですが、研究者スピリッツだけでは通じない世界もあるんじゃないですか?

 「研究と違い、前提条件を自分で設定できない。人間相手なので、同じ条件にいつも同じ反応が返ってくるわけでもない。パラメーターが多すぎる大変な世界ですけど、ピリピリしてチャレンジングで楽しいです。出会いや仲間の助け、そしてお客さんの喜ぶ顔という新しい喜びもありますしね」

 と、どこまでもポジティブな菊池さん。今度のネパール行きは10月28日から。現地での初のCappa実践導入に立ち会う予定です。


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