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バイオ燃料・エタノール・新エネルギースレ

1554とはずがたり:2015/03/14(土) 19:19:21
>>1553-1554
設計からランニングコストの抑制に配慮

 バイオガスプラントの設計では、以下の3点を重視した。第1は、異物混入によるポンプや管路の詰まりを極力減らした点。具体的には、入口にあたる原料槽から出口の貯留槽までのすべての管路を2系統にして、どちらかが詰まっても流れが止まらないようにした。また、農家への指導を十分に行い、異物の混入を極力減らしたという。

 第2に、冬期の凍結対策を施した点。原料槽内に温水管を配管して凍結を防ぎ、発酵槽の断熱を強化した。第3は、ランニングコストの抑制である。設計段階から、プラント全体でランニングコストを抑制できるように工夫した。

苦情が大幅減

 バイオガスを燃料にしたコジェネにより、年間約200万kWhを発電している。前述のように、そのうち約半分はセンター内で消費し、残りは北海道電力に売電することで収入を得ている。

 ほかにも、バイオマスプラントの収入源として、酪農家から支払われる糞尿の処理費および肥料になる消化液の販売売上がある。FIT制度による売電価格が比較的高いこともあり、センターの採算は十分に取れている。

 ただ、採算性以上に大きなメリットは、臭いの問題が解消に向かっていることである。センターの設置で、寄せられていた苦情が大幅に減った。実際、筆者がセンターを見学していても、それほど臭いは感じなかった。センター敷地から出れば、ほとんど問題にはならないレベルだ。

温室ハウスで南国野菜を栽培

 堆肥化プラントとコンポスト化プラントでは、家畜の糞尿以外に、酪農家から出る生ごみや汚泥を処理する。処理能力は、堆肥化プラントが41.6トン/日、コンポスト化プラントが2.48トン/日である。

 環境保全センターでは、家畜の糞尿や廃棄物を処理するだけでなく、熱エネルギーを利用した新しい試みにも取り組んでいる。例えば、温室ハウスでの野菜の栽培。夏は冬に積もった雪を保存して冬の環境を作り、冬は温水で夏の環境を作る。これによって、北海道で南国野菜や果物を、南国とは異なるタイミングで出荷する。旬のタイミングでは本場のものにかなわないことから、タイミングをずらすことで付加価値向上を狙う。

 また、温水を利用してチョウザメの養殖にも挑戦中。チョウザメと言うとキャビアが有名だが、その肉も高級食材だ。

第2バイオガスプラントを計画

 鹿追町では、第2のバイオガスプラントを計画しており、2016年4月に稼働開始予定だ。糞尿の処理量は210トン/日。成牛換算で3000頭分になる。第1プラントでは、排出される糞尿の約1割しか処理できていない。第2プラントが稼働すれば、約3割まで処理量を増やせる。

 酪農家からの糞尿処理のニーズは非常に高く、少しでも需要を満たしたいとの思いから第2プラントの建設を決定した。このようにしてノウハウを蓄積し、将来的には鹿追町にいる成牛の糞尿をすべて処理できる体制を整え、循環型農業を完成させる構想である。


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