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Tohazugatali Medical Review

359とはずがたり:2007/01/16(火) 03:04:49
小児救急
勤務医は疲弊の極み
輪番制導入し開業医と連携
http://www.sakigake.jp/p/servlet/member.auth/mc/kikaku/y2007/iryo/iryo_05.jsp

日曜夜間の小児救急外来に協力する石橋医師(右)。インフルエンザの流行が始まれば、患者は後を絶たないという=横手市の平鹿総合病院

 年の瀬も押し迫った師走の日曜日午後6時。横手市の平鹿総合病院にぐったりした様子の2歳の男の子を抱きかかえた母親が駆け込んできた。待合室では既に2組の親子が診察を待っている。

 横手市医師会と同病院が昨年12月から始めた「日曜・夜間小児救急外来」。病院勤務医の負担軽減のため、急患が集中する日曜の準夜帯(午後6時半―9時半)に、開業医3人が輪番で診察に当たっている。この夜の当番は、石橋小児科医院長の石橋貢医師。

 男の子は扁桃腺(へんとうせん)炎が原因の発熱と診断された。診察室から出てきた母親が安堵(あんど)の表情で漏らす。「専門の先生が診てくれると聞いて来院した。小児科の先生だと、やっぱり安心感が違う」
◇  ◆  ◇
 同病院小児科の外来患者は1日平均約100人にも上る。昨年1年間の入院患者数は、前年の1・5倍に当たる約1200人に増えた。小児科医が1人減った昨年4月からは、2人の医師だけで対応している。

 勤務医の激務は想像を絶する。朝7時に病棟の回診が始まり、外来診療の終わるのが午後5時。再び病棟を回り、帰宅後も呼び出しに備える。重症の入院患者がいれば2日、3日と病院に泊まり込むことも珍しくない。仮眠すら取れず、夜通し働く日もある。

 日本小児科学会が「適正」とする病院勤務医1人当たりの小児人口は、1500―2000人。横手・平鹿医療圏は小児人口1万3000人に対して勤務医3人(2病院)。基準の2倍をはるかに超える4300人が医師1人の肩にかかっている計算だ。

 小児科特有の事情も激務に拍車を掛ける。保護者の大病院・専門医志向や核家族化を背景にした育児不安と知識不足、共働き世帯の増加に伴う夜間救急への集中…。保護者の足を地域の中核病院へ向かわせる理由は、1つや2つではない。

 石橋医師は「子どもの病気は軽く見えても、急に重症化することがあり親がそれを的確に判断するのは難しいのも事実」と理解を示すが、小児医療の現場は疲弊の極致。「勤務医に倒れられたら地域医療は崩壊だ」

 輪番制による診察は、瀬戸際に立つ小児医療を地域全体で支え、危機の拡大を食い止めようとする試みだ。「これが勤務医が開業医と連携を進める取っ掛かりになってくれれば」。平鹿総合病院の伊藤忠彦小児科長の願いは切実だ。
◇  ◆  ◇
 「2万1632分の4460」。秋田赤十字病院(秋田市)の救命救急センターが16年度に受け入れた全患者のうち、小児患者が占める割合だ。整形の3501人、内科の2960人に比べても、その数は突出している。

 しかし、このうち入院したのはわすか315人。1割にも満たない。重症のぜんそくや呼吸停止といった三次救急対象患者に至っては「全体の1%未満」(同センター)。高度な救急医療を提供する県内唯一の同センターでさえ、夜間や休日を中心に、軽症患者の“駆け込み寺”と化している現実が浮かび上がる。

 同センター長の藤田康雄医師(救急部長)は「症状や緊急度に応じて行政が患者をどう誘導し、医療機関がどうすみ分けを図るかだ」と指摘する。
メ モ小児医療の現状
  県内の小児科医は108人(昨年9月1日現在)。病院勤務医は前年同期比で6人減の54人となっている。二次医療圏別では、5割を超える60人が秋田周辺に集中。最少の鷹巣・阿仁は3人で地域偏在も際立つ。県小児救急医療協議会が昨年3月にまとめた小児救急医療体制整備計画では、大館・鹿角と鷹巣・阿仁の両医療圏を一つに再編した上で、圏域ごとに基幹病院を定めて小児科医が24時間体制で対応する。小児救急をめぐっては、二次救急医療機関に軽症患者が集中、入院治療の必要な重症患者への医療提供体制に影響が出ている。診療所医師の初期救急への参画や、軽症患者に対する「トリアージ」(選別)が求められている。

2007.1.7付


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