米国の非営利環境団体「生物多様性センター(Center for Biological Diversity)」の科学者で論文執筆者のネイサン・ドンリー(Nathan Donley)氏は、米国で1970年に創設された環境保護局(EPA)について「殺虫剤規制を迅速に導入して、DDTを含む多くの殺虫剤を使用禁止にした」点を評価し、「当初は非常に優れた規制機関だった」と語った。このため、いまだに多くの米国人が、米国には非常に実用的で環境保護に優れた規制機関が存在するとの固定観念にとらわれており、実際には農薬規制の分野で米国が大きく後れている事実が理解できていないと、ドンリー氏は指摘する。