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本のブログ(2013年から新規)
679
:
korou
:2022/05/25(水) 22:20:26
村上春樹「ねじまき鳥クロニクル(第1部〜第3部)」(新潮文庫)を読了。
多分4月1日から読み始めた。そして今日読了。1か月と25日、最近では期間最長の読書となった。
些細なことではあるが、第1部の文庫本が最近再版された大き目の活字だったのに対し
第2部と第3部は改版前の比較的小さめの活字だったことが
期間最長の一因であることは間違いない。
この大きさの活字は短時間で済ませないといけないと思い
第2部からは一層読書スピードが遅くなった。
それでいて、その期間中、トイレ読書以外の本はほぼ読まず、この本の読破に専念した。
思ったよりも凡作で、同時に思ったとおりの力作だった。
作者は渾身の思いでこの小説を書き、作者はそれにより何かを得てなにがしかの変化を体得したが
読者はそこまでの感銘を得られない場合がほとんどだったに違いない。
何といっても混乱している。
そうでなくても、飛躍の多い文体と直喩や象徴が頻出する実は難解な文章(読みやすいのだが・・・)の作者が
さらに近現代史に踏み込んで、しかも日本語文体のコラージュまでも意図してちりばめているので
読者としては、それら全体を統一した形で把握することにかなりの労力を要するのである。
しかもその労力は小説を読むことによって得られる愉悦には昇華せず
最後まで「飽きないんだけど面白さとなるとどうかな?」という印象が続く。
彼は意識と無意識、自我と他者などの近代人のエゴを描こうとしているのだろうけど
そこに至るまでの道具立てが勿体ぶった大層なものになっていて
まあいうなれば効率が良くない。
印象的な場面はいくつもあるのだけれど
結局、主人公以外の登場人物はどれも人物が描けていないも同然だ。
とにかく、読後直後の今は
この作品の美点よりもガッカリ感のほうが支配して
作品そのものへの批評にまで至らない、というのが正直なところだ。
また何か書けるようになったら書くことにしようか。
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