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中・長編SS投稿スレ その2

848earth:2011/09/25(日) 18:24:28
第32話です。


 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第32話

 地球と似た規模の国家である『ディンギル帝国』がボラー連邦の猛攻によって、僅か1週間で消滅したことは地球に衝撃を与えた。
 ブラックホール砲、プロトンミサイル、ワープミサイルなどの戦略兵器群はどれも地球には無いものであった。

「あんな兵器で飽和攻撃されたら防衛艦隊は全滅するぞ」

 防衛軍の某高官はそう呟いて頭を抱えた。
 超大国『ボラー連邦』の真の恐ろしさを思い知った人間達は、ボラーがガミラス以上にトンでもない相手ではないのかとさえ考えた。

「ガミラスではなく、ボラーが攻めてきていたら人類は終っていたかもしれない」
「敵には回せませんな」
「ガトランティスに完敗したのに、すぐにあれだけの艦隊を揃えられるなんて……化物か?」

 連邦政府が震え上がる中、議長を筆頭にした転生者たちは元気に動き回っていた。
 議長は連邦政府大統領府で熱心に説いて回った。

「当面はボラー連邦には低姿勢で臨むべきです。その間に対抗手段を探りましょう」
「そのようなことが可能なのかね?」
「不可能ではありません。人類の総力を結集すれば絶対に克服できます! しかし今だけは屈辱に耐え宥和に徹するべきです。
 幸い、先方はこちらとの友好関係を崩すつもりは無いと言っています。最大限、それを利用するべきです」
「………」 
「ボラー連邦はアンドロメダ星雲への侵攻を目論んでいます。これに協力することを表明すれば向こうの歓心は買えるでしょう」 
「艦隊規模の遠征になるぞ。犠牲も少なくない」
「1、2個艦隊の犠牲で地球が守れるなら十分実行する意味があります。ただこの手の遠征は経験がありません」

 そう言って議長はイスカンダルへの艦隊派遣を提案する。

「この手の大遠征はヤマトしか経験がありません。この航海は防衛軍全体にとっても有益なものになるでしょう。
 さらにガミラス星に残された技術を接収できるかも知れません」

 反対意見は出なかった。
 かくして後日、防衛会議の席でイスカンダルへの表敬訪問とガミラス星調査を兼ねた艦隊の派遣が決定されることになる。




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