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Awake
155
:
Awake 13話(15/15)
:2013/10/14(月) 00:35:55
「…もう遅い。儀式の支度は整った。後は月が満ちるのを待つのみ。我が主が完全に力を
取り戻されるのは、もう時間の問題…あなたの大事な師匠と仲間は…」
そして、ネイサンの心に楔を打ち込むかのように言葉足らずな科白で彼の不安を煽ると、そ
のまま体を揺らめかせてカーミラは消滅してしまった。
「師匠! ヒュー! クソッ!」
ネイサンはその言葉の真意を測りかねて、いや、最悪の形――二人共、すでに真祖によって
贄とされてしまい、いくら死闘を繰り広げても、自分だけが生き残っても二人がこの世に
おらず真祖が完全な力を取り戻したらと想像して、絶望と諦念、何もかも阻止できなかっ
た自分に対してやり場のない怒りを湧き出たせた。
――だけど、確認できない以上は言葉にされても惑わされちゃいけない。進もう。
まだ終わっちゃいない!
そう彼は気を取り直し、次に進むためのマジックアイテムを手に入れようと最奥の宝物
庫へと足を進めた。
そこは、宝物庫というにはとても寂しく薄暗い何もない空間だった。
ただ、木の台座の上に大きい鳥類の片翼が鎮座していた。鍵ではなかった事にまたネイサン
は落胆したが、どういったものか調べるために手で触れた瞬間、そのまま跡形もなく消失
した。
何が起こったのかと唖然としたが、気のせいか体が軽くなったような心持ちがした。試
しに飛び上がったところ、急に体が引っ張られるような速さで天井に向かって垂直にジャ
ンプした。
その状況に彼は驚き、頭を天井にぶつけないよう体を回転させ、天井に足底をつけて衝
突を回避した。そのあとはすぐに石畳に着地したが、急激に着地した時の関節の痛みや痺
れは全くなかった。
ともあれ、とうとう人にあらざる高さで移動できるようになったネイサンは、展望閣へと続
く天空の未完成な階段を目指し、敵に接触しないよう高く跳びあがりながら進んでいった。
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