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【スカベ二次】やる夫は南領で生きるようです：弐【企業の尖兵】

1：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2014/12/09(火) 21:41:06 ID:wcj107qA0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｨニ二≧､
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,:仁ﾆﾆニニﾆﾆﾕ　　　　　　　　　　　やる夫は南領で生きるようです
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,:仁ニﾆニﾆﾆIﾏﾆﾕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆI Iﾆﾆﾍ
　　　　　,.ィIｸ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 I二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊ.Iﾆニﾊ
　　　　　IニI　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾏニﾆｽ
　　　　　IﾆI　　　,ｨI　　　　　　　　　　　　 フ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニﾌ
　　　　　IニI　　.,IﾆI　　　　　　　　　　　 ,:イ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｨニI　　　　　　　　　　　　　　　　ｘ＜///＞ｘ
　　　　　Iニｭ　　IニI　　　　　　　　　 ,:イ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆモく　　　　　　　　　　　　　　　 {////////≧､
　　　　　IﾆニzzﾆニI　　　＿;_;zzzﾆﾆI二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊｭ　　　　　　　　　　　　　　////////////ヾ
　　　　　ﾏ二二二ﾆIﾆニニﾆア´¨フ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｸ　　　　　　　　　　　　　　{!ｉ'/////rッ,i//ヾﾞ
　　 .,.ィﾆﾆニニニニｱ￣　　 ,ィイニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾄｭ　　　　　　　　　　　　γ¨}//////i i∧｀
.,:イﾆア'´⌒ﾏニニア　　　　 Iニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾕzｭ　　　　　　　__x＜i| i{ i {//////jﾉﾘ∧`ー､､
　　　　　　　ﾏﾆﾆﾆｭ､_ｨI　　 ｀マニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニI　　　　　 λ{ {＞/∧:∧///////ﾉ/'＼　} }
　　　　　　　　ﾏﾆニニｽ､　　　　マニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆア　　　　　 { ヽ//////∧}//////ﾘ/////¨ﾘ ､
　　　　　　　　　ﾏﾆニニﾕ､　　　　｀:マニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｸ　　　　　　 ∧ ∨////////////////////イi }
　　　　　　　　　　ﾏﾆニニﾕ､　　　　　￣｀ マニｱ¨マニニﾆニﾆフ'´　　　　　　 /〉`＼ヽ///////////////〈彡///riヽ
　　　　　　　　　　　ﾏニﾆニﾕ､　　　　　　　 Iﾆｱ　　　　　　IニI　　　　　　　 i´∨////////////////////////////|i ､
　　　　　　　　　　　 ｀ﾏニﾆﾆﾕ､　　　　　　,ｲﾆI　　　　　　 .Iニｭ　　　　　　 r'ヽ/////r┐///////////////}ゝ､////∧ﾄ､
　　　　　　　　　　　　 .`ﾏﾆニﾆﾕ､　　　,:ィIニｺI　　　　　　 .Iニﾊ　　　　　 {ヽ////γ　 }///////////////iヽ　}｀/////} }
　　　　　　　　　　　　 　 `マﾏﾆﾆﾕ､　I仁二ﾆﾝ　　　　　 　 Iニｱ　　　　　/∧}////'三三!//////////////∧三) ､////ﾄ'i',
　　　　　　　　　　　　　　　　`マニニ､　　　　　　　 　　　　 ﾏｱ　　　　　,′/////　　/´////////////////∧　　∨///∧',

注意！

1：この作品は◆IL/7VRqS7E氏の「やる夫はスカベンジャーのようです」の世界観をお借りした二次作品です。
　 二次創作である為、様々な齟齬、設定ミスが発生すると思われますので注意してください。

2：キャラクターに関しては本家及び他のスカベンジャー二次創作とは何の関係も無く、別の世界の話となります。
　 なお、東方Projectのキャラクターが大変多いので苦手な方は注意してください。

3：ACE COMBAT、ARMORED CORE、BIO HAZARD、R-TYPE、FRONT MISSION、METALGEAR SOLID等の要素が多く含まれます。
　 また、独自設定が大変多く他のスカベ二次スレからも幾つか設定をお借りしているのでご注意ください。

4：基本的に難易度は低め〜普通です。また、安価先が書かれていなかった場合は下2のものを採用します。

5：楽しく参加しましょう。合いの手、雑談、>>1への意見はご自由にどうぞ。

1スレ目：ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/15257/1383559802/
雑談所：ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12368/1396934274/
wiki：ttp://seesaawiki.jp/library/
4204：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:01:02 ID:tlXHtXXs0




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──── 過去編 ────





　　　　　　　　　　　　　　　　　　────── 銀の意思、紅の翼 ──────



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4205：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:01:17 ID:tlXHtXXs0



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│　システムメッセージ
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│　二ヶ月目四週間目　十六夜咲夜の部屋
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4206：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:01:34 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　 ,' 　 ./　 ｉ　ミ}{_{:::::::::::::::::::::::::::::::::r―f￣..｜.　　うーん…………　　 |...r=ti　 ﾚ＝フﾆ二)＿_),r＝≪.　　　',
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　　　　　 ∨　　　　　　　,{二二}､　　　　　　　　 ＿__　　　　　 　 rﾆﾆﾆﾕ　　　　　　　 ＿__　　　　　 ,{二二}､　　　 　 　 ∨
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4207：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:01:47 ID:tlXHtXXs0


　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,_,､_,、
　　　　　　　　　　　　　 _,r-仁∟∟Ｌ亡/ケｯ
　　　　　　　 　 　 , , ｨく＞'"　　　　　　 ｀`ヾく乃､
　　　 　 　 　 　 /ィﾞ>'´　 　 　 　 　 　 　 　 ｉ ＼ケ
　　 　 　 　 　 /ィУ ,　,/,　 / 　 !　i　 / j　/　　 ｀く!
　　　　　　　 /ィ∨ / ,/ ｉ　 j! 　 i!　|:Ｖ　/:/ 、　　ヽヾ
　　 　 　 　 / 仁i / ,/　:!　 l!　l:ハ_∠イ /　ﾊ　　 i　i :.
　　　　　　/　 f ｌ/ ./ 　 l　 l Vムｭﾞ{､∨ｲ　/'´Ｖ　 :i　i:ﾞ:、
　　　　 ／/　 /ｿ /／:i j{　:l ｲ!::::ill! ﾞ　V|:/ｨ'i下! 　 i　l:!＼
　　　 '´ /ﾘ ,/　／ ./ｨ' ハ　! ゞ-'"　　　'′ゞｼ |i　:..l　}
　　　　　 '"/イ ;　 ハl/　 ﾄ､＼　　　　 　 　 　 ﾘ! ;::j /
　　　　　　 ′Ｖ　/:::::| ,{　|ヽ＼ゝ 　 　 _　　　ｲN｀ヾ'　　　 　 　（戦術殻の整備用道具、何処だったかしら？）
　　　 　 　 　 /／ｲ,l:::!ハ l、l　 ）　 　 ´′　 .ｲ乂}　}
　　　　　　　 '´ 　 lハ::ﾊ::}'::;ゝ/ﾊ丶 ､ _　／l::/ﾘ Ｙ/ハ
　　　　　　　　　　　　ヾ ﾘ （ノ/ノ‐t　 V∠__'′　 乂ﾉﾉ）　　　　（最近、使う機会がないから、場所が……）
　　　　　　　　　　　　　　｢乂ﾉﾉ）　i!　 V:::::ﾊ　__　　 Υ/)）__
　　　　　　　　　　　,rｰ‐　Ｙ/ハﾞﾞﾞ ﾉ＼弋:/ Уﾞi!　　 {{≫≪}}
　　　　　　　　　　/ 　　　{{≫≪}} : : (二＞d∠｣ ﾞﾄｯ-‐￢ﾍﾊ
　　　　　　　　 　 |　　｀ヽ　　ﾊヽ: : : :.}　　 /､ ＼'ﾞ--―‐＜ソ,,_
　 　 　 　 　 　 　 !　　　｀ヽ＼､:. ﾞ:,: : :＼_/ : l　　ヽ丶:､: :) : : : :｀丶、
　　　　 　 　 　 　 }　　　　　;　｀ヽ ゝ : : : : : : レへ|: : : : : : : : : :::::::::::',
　　　　　 　 　 　 /!　 _,, -''´　　ﾞ{｀::: : : : : : : : : : : : :`: : : : : .:.::::::::::::::::!
　　　　　　　　　/_,,-''´　　　　　 ｀､:::i. : : : : : : : : : : : : : : : .:.::::::: : : : /
　　　　　 　 　 〈｀、ﾆ__　　　　　 　 ﾞ!::ﾞ:､: : : : : : : : : :,,:.::::: : : : : :,,:_:ｼ　丶、
　　　　　　　　　＼　r､￣｀＿＿　ノ: : : :`: : :,,: : :-:'':.:.:.:::::.:.:.:::::.:.: : :ﾑ 　　 ＼
　　　 　 　 　 　 　 `|i O　 　 　 }＾ﾄ:､: : : : :.:.:.:.:.:.:.:.: : : :.:.:.:. : :.:.:.:. : .:.:＼　　　｀丶 、
　　　　　　　　　　　 |! ''　　　　 |　ヾミ: : : : : : : : : : : : : : : .:.:. : : :.:.::::::.:.:ヽ､
　　　　　　　　　　 　ヾＴ'''￢‐-ｯ　　　 ｀}:::.:.:.:. : : : : : : :.:.:.:.:.:. :.:.:.:.: : : : : : : >‐- 　
　　　　　　　 　 　 　 　 !　　　　l　 　　　l::::::::.:.:...: : : : : : .:.:.: : :,, -‐"‐--r''　
　　　　　 　　　　　　　　ｌ　　　　l　　 　　マト､: : : : :.:.: : :_:,,-''　''"　　　ノi　　　　ｶﾞｻｶﾞｻ　ｺﾞｿｺﾞｿ　ｺﾂｯ
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4208：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:02:09 ID:tlXHtXXs0



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4209：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:02:31 ID:tlXHtXXs0



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　　..│　　　　　　　 　 .}=ﾊ : : : : : : ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : / /ﾆﾆﾆア}ﾆコ　　　　　　　　　　 　 │
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4210：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:02:43 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐┐__r‐-ミ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／{＿ﾉ　 |__⊥....ノ｀¨7⌒＼
　　　　　　　　　 　 　 　 /⌒>､_＞ '"　　　　　 　 ｀丶、 /
　　　　　　　　　　 　 　 /`'く,／　　　　　　　　　　　　　〈/＾＼_
　　　　 　 　 　 　 　 　｛ 　 /　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ',__,ノ |
　　　　 　 　 　 　 　 　 ｀¨7　　　　　　　　　　　　　　　　 ' ＼ |
　　　　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／│
.　　　　 　 　 　 　 ＿彡　　　　　　　　　　　　　　　　　　厶　│
.　　 　 　 　 　 　 ⌒¨７¨´　　　　　　　　　　 /　　　　　｛八　 |
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　　　　　　　　　　／　 ／|　　　　　　　 　 /　　　 .ｌ　　|＼＼
.　　 　 　 　 ＿__⌒¨´/{__|　　 :|　 　 　 ／　./　　 |　　l:　 ＼}
.　 　 　 　 /　　　`'ｰ〈　｀ 〉　 /|　 　 ／ 　 ∧　　∧　 |／|　　＿_
　　 　 　 /　　 　 ＿厶__/∧/=|　 ／|　 ／─',　/く ＼|ｰ┴'" 　 　 ,
.　 　 　 /　 　 　 {　　　//二二|／二|／ﾆﾆニ∨ニ}　｀¨７　 ／　　 ′
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　それは心の奥底に封じた恐ろしく暗く、冷たく、そして、ほんの少しだけ暖かかった
│　記憶の忘れ物の欠片だった。それを手に取り、眺める事で私の意識は何時しか、
│　過去へと溯っていった……………………
┗───────────────────────────────────┛
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4211：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:02:58 ID:tlXHtXXs0



三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二二二
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二ニニニ
ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ＝＝＝
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝－－－
－－－－－－－－－－－－－－ ‐　‐　‐
- - - - - - - - - - -　-　-　-

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4212：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:03:11 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧　 iﾆﾆiﾆiiﾆﾆiﾆi
　　　　　　　　　　†_____|￣|_____/;:;:'i,....|　 |;;| |　 |;;|iﾆﾆiﾆi　　　　　　　　　　　　　　 iﾆ::iﾆi
　　　　 †　 'i.|.i' /;i　'i.|.i' 　　'i.|.i';:;: ;,;'†iﾆ 'i.|.i'　'i.|.i' .'i.|.i'.ー†､,______＿＿＿＿＿＿__|　|::|
　　　　∧　,i鬻i､; i ,'i鬻i`、 /鬻i､;;;;;;∧ /i鬻i,/i鬻i/i鬻i､::∧ :.::.:__::.::.:.__:::.:.:..__:.::.:.__: ＼!_|
　　　|/　'i,_iﾆﾆﾆ.､iﾆﾆﾆﾆヽiﾆﾆﾆ.､:/　 'i, ﾆﾆ'i,,,ﾆﾆ'i,,ﾆﾆ,/　 'i,::/∧:::/∧:::./∧.::/∧:::/∧
　 ,,,/i''"``i:|i--i|;:;||i_i i_i |;:;|:|i--i|;:;|i''"``ｌ|i--i|;;|i--i||i--i;i''"``i:| i:ﾛ|::| i:ﾛ|::| i:ﾛ|::| i:ﾛ|::| i:ﾛ|＼
　| / i''"``i;|i_ii_i|;:;||i_i i_i |;:;|:|i_ii_i|;:;|i;ロ;: ||i_ii_i|:,|i_ii_i||i_ii_i;|;; 　 |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆi
, ;|/__i'ﾆﾆi'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ;:iﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ;iﾆﾆﾆ|:　　　　　　　　　　　　　　　　|
;;`|∩|　::::l |i--i|;　__|ﾛﾛ|＿,,|i--i|;;:;|　　 | |i_i| |.|i--i| |i_i| |;; 　 | |￣|　|￣|　|￣|　|￣|　|￣|　|
； |:! !|ｺ :::i |i_ii_i|; iLiLiLiLiL||i_ii_i|;;:;i;ロ;: | |i_i| |.|i_ii_i| |i_i| |;; 　 | |_i_i|　|_i_i|　|_i_i|　|_i_i|　|_i_i|　|
;!;:|:!_!i'ﾆﾆiﾆﾆﾆﾆ `ー--- "ﾆﾆﾆﾆ;:iﾆﾆﾆ|lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆiﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆi
； |　 |　;;::i|i--i|;| ;;i:, '⌒`､| ;;i|i--i|:;|　　 | |i_i|;, '⌒`､:|i_i|;;|;; 　 | ..!;;:∩|''⌒ ､ !;;:∩|　|i_i| :|i_i| |
； |　 |　;;:;i|i_ii_i|;| ;;i:|　　　|| ;;i|i_ii_i|:;i;ロ;: | |i_i|;|　　　|:|i_i|;;|;; 　 | ::!::::! !|::...　 i !::::! !|　|i_i| :|i_i| |
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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　私の持つ最古の記憶は巨大な洋風の屋敷で暮らしているというものだ。
│　その頃の私は今では忘れてしまったが、今とは違う名字を持ち、名乗って生きていた。
┗───────────────────────────────────┛
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4213：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:03:38 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　屋敷での生活はただひたすらに豪奢だった。部屋には天蓋付きの寝台と
│　幾つもの豪華な調度品が置かれ、やたらとフリルとレースが多い服を着て、
│　食事は一口食べるごとに頬が落ちそうになり、今、部隊で良く食べる軍用レーションが
│　家畜の餌の様に思えるほど、温かく、美味かったと記憶している。
┗───────────────────────────────────┛
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4214：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:03:54 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /VVＷヽ
　　　　 　 　 　 　 　 　 )Ｎィﾚ′} } リ　}ﾉ}
　　　　　　　 　 　 　 )ｨ　 川　　　ｨ 彡' ん(ｲｲ
　　　　　　　　　 　 ///〃　ﾚｲ　 ﾉ(　 人_ﾉﾉﾉ
　　　 　 　 　 　 　 { { { {{ ∠仏イ　 `ｰ=彡く,ﾆ=ミ　　)　　　　　　　　　　:..:..:‐‐:.:.:.....
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　　　　　　　　 　 　 )人_ゝ::::::::う≠≠彡 ′) ﾊ｀ﾆ彡'ﾉ)　　 　 　 :.:.:ｉ.:.|i:.|.:.|.:.:i|.:.:.:.::.:|.:.:ｉ.:',
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　　　　　 ./　　 ﾆ三三ﾆ　 =ﾆ三八{,′　｛, -=彡　_ つ:::しｲ　　..ｉ:.:.:|::从　　　　　 ﾚ{.:.:.:.:.i
　　　　　..{　-=ﾆ三ﾆ三ﾆ　}ニ=ニ/　 ミﾐ（ 　　＼ﾉ::::::::と..ノ　　..:.:.:.:|:.:个 　ｰ　'　／.:./.:.:.:',
　　　　　 .}　　　 　 ７ﾆ/´/ﾆ=　ﾆ{　　ミﾐ　　 }ﾆ　`マ(_／　　...,:.:.:.:人.:.:＼≧=≦‐{.::/.:.:.:.:∧
　　　　　　 .ヽ　　}_/三ﾚ/三ﾆ　ﾆ{　　ミﾐヽ　仁ﾆ 　 ＼　　　./:.:.:ﾑ‐-＼.:.:＼}{///}/‐-圦.:∧
　　　　　 .{ ﾆ|　　ﾆ三ﾆ7三二ﾆ　ヽﾆ三ﾆ二三ﾆ　　　⌒　／:イ¨ヽ‐‐‐‐＼（乂ﾆｱ‐‐‐/i:i:iﾄ､.＼
　　　　　　＼|　 ﾆ三三{三二ﾆ　　 ﾆ三三二ﾆﾆ　ﾆ7.　／:.:.:.{∧:ｉ:i:i:＼／:i:/ﾊ }:i:＼／i:i:ｉ/: :}:.:.:.:.:.､
　　 　 　 　 .,′=二三弌三ﾆ　　 =ﾆ7三ﾆ=-　　 .,.....:.:.:.:.:.:.:.:.:{/∧i:i:i:i:i:i:i:ｉ//}| {i:i:i:i:i:i:i:i:i/: : :}:.:.:.:.:.:.:.:.
　　　　　 　 {　　=ニ二三マﾆ　-=ﾆ7三ﾆ=-___.:イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{/: ∧i:i:i:i:!//i:∧ ∨i:i:i:i:i/ : : ∧:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　 　 { 　=ﾆ二三三ﾆＶ-=ﾆ７三ﾆ=..⌒ヽ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧: {　ヽ／,:i／ | ＼＼／:..:　/:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､
　　 　 　 　 　 .=ﾆ二三三三}-=ﾆｱ三ﾆ=- 　_.':.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.ﾑ　／／　　 ｉ|　　＼＼___/:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　 　 .}　=ﾆ二二三三}ﾆ≠三ﾆ=-=ﾆ,...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'.:.:./:／／　　∨　| 　/　`ｰ‐z__　　―　⊥.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,
　　　　..._,..≠　 =ﾆﾆ二二三}７ﾆ三ﾆ=-=. /:.:.:.:.:/.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:／／:..　　 　 }　|　′　　　/:.丁¨.:.┬―':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..
　 . ｒ:::7:/:/::ﾘ　　 =ﾆ二二三}仁三二ﾆ　 '.:.:.:.:.:/.:.:.:.:/:.:.:.:.:./／:.:.:.:.}}　　　 ｉ　ﾚ　　 ‐=イ:.:.:.|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::..:..:.:.',
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、名前は忘れてしまったが、私には両親がいた。
│　父親は獅子の様なウェーブがかかった金色の髪と立派な体躯を持った派手な男性で
│　母親はそれとは対照的に小柄で黒く長いさらさらとした髪の比較的地味な女性だった。
│　両親は優しかったが、常に忙しそうにしており、身の回りの世話は使用人がしていた。
┗───────────────────────────────────┛
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4215：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:04:11 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だが、寂しくは無かった。話し相手なら、使用人が居たし、暇潰しの為の娯楽があった。
│　私にとっての娯楽は読書だった。自分で言うのも何だが、私はかなり物覚えが早く、
│　3歳で平仮名、片仮名は勿論、簡単な漢字の読み書きや四則演算が出来ていた。
│　そういう訳で両親が居ない時は屋敷の中にあった多種多様な本を読み、それらの
│　知識を覚える事を楽しんでいた。
┗───────────────────────────────────┛
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4216：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:04:18 ID:nBMDzin20
見てるんやで

4217：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:04:35 ID:tlXHtXXs0





















┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、私はそんな生活が何時までも続くと無邪気に信じていた。
┗───────────────────────────────────┛
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4218：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:05:24 ID:tlXHtXXs0
>>4215
どうもー　ゆっくり見ていってね

4219：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:05:37 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　＞ 　 ´ ヽ　　　　　　　　　　　　　　　＼人_人从_人人_／
　　　　　　　　　　　 　　 ＞　　´　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　　　　 ）日ｰ|┐ 三片（
　　　　　　　　＞　 ´　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　 ＜. 旦 ﾉ亅 口l王　＞
　　　　　　 /´　　　　　　　　　　　　 　 　　 　 　　　＼　　　　　　　　　　　 ） ｌ　┼　 ┼､ ヽ（
　　　　　　;　＼　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　 ＜.　ﾚ ,ﾉ　　ﾉ､ﾉ　 ＞
　　 　 　 ﾑ 　　＼　　　　　　　　　　　 　　 　　　 　 　 　 ＼　　　　　　　 ） 　つ　　　　　 （
　 　 　　 |　 ／＼ ＼　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　＼　　　　　＜　 |.　|　　　　　　＞
　　　　　 ! ./:､ 　｀＼ ＼　　　　　　　　　 　　 　　 　　 　　 　　＼　　　　　 ） ・　・　　　 　 （
　　 　 　 | .|:::::＼　 ｀＼ ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　 ／⌒Y⌒Y⌒Y⌒｀＼
　　 　 　 | .!:::::::::::＼　 ｀＼　､　　　ガ　　　　　　　＼_人人/／
　　 　 　 | i､::::::::::::::::＼　 ｀＼_ヽ　　 タ　　　　　　 　.) 　 　 ＞
　　 　 　 | }＼､::::::::::::::::＼　/|;＼　　　　　　　　　 ＜　.ン.　＞
　　　　　 `!　 ＼､::::::::::::／/ハ: : ＼　　　　　　　　　<　ン　 (
　　　　　　|　　　＼､:／　 }!　:|　! :_:＼＼　　　　　 　)　 .ッ　＞
　　　 　　丶　　　　　　　 }! 　{ :「: : : : ＼＼　　　 　<　　　　(
　　　　　　　＼　　　　　 }!:!　 ! : ＞― ゝ}＼ ､　　／＾^YY^ヾ
　　　 　 　 　 `＼　　 　 }!:|　 !/､_r=ｧ!ﾆ/ 　 　＼　　　　　　　　 .ｘ≦
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　　　　　　　　　　　　　　　＼＼　 /´//　|:::::::::::＼､‘ﾑ´::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼＼＼} {　 ＼:::::::::::::{ ‘ﾑ::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼| !　　　＼::::::::! ‘ﾑ:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼; iィ´ ｀ヽ　＼:{　‘ﾑ:::::::::::::::::::::
　　　　 　 　 　　 　 　 　　 　ガ 　　　Y三≧､∧ _ ＞{ ‘ﾑ::::_::::::::＞ ´
　　　　　　　 　 　　 　 　 　 　　タ 　　|ﾆ.´ ヽﾊ {(.._ .イ .‘ﾑ.＞`´
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ∨{ 　}ﾆ! !　　 }!　　}!　　 . ｘ≦
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　ヽ≧'ﾆ{ !　　 {＼_ }!ｘ≦}三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀¨　 ＼､ 　{､= ｿ.。s┤三 ＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ､¨　 Y. x ≦＞ ´＞ ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　 　 　　 　　 ＼　〉´ .x＞ ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　`'　´
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　五歳の頃、私は誘拐された。白昼の出来事だった。白色のキャブオーバー型の
│　自動車が背後から迫り、通り過ぎたと思ったら、目の前で停車した。
│　その時の私は幼心ながらも良くないものを感じ、直ぐにそこから逃げようとしたが、
│　車内から現れたガラの悪い屈強な男に手を掴まれ、そのまま、車内へと引きずり込まれた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4220：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:05:49 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／´ ,."　, '／　　 　 　 . "　 　 　 ／
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／彡'´　_ノ/　　　　　 ／　　　　 ／
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｨ,　＿从∠=彡=＝┐/　　　　　 / ／　　 ／
　　　　　　　　　　　　　γ'″~￣｀゛゛゛｀￣`ヽ　 ﾉ }　　 　 　 '／　.　／
　　　　　 　 　 　 　 　 /_　　ﾐ ヽ　　　　　　　∨ /　　　　 ／"／／
　　　　　　　　　　　　/.: :. .　`:,ハ 　 ,　　　 　 У*､.　　 /　　'／
　　　　　　　　　　　r㌢ﾞ｀ヽ`У　　 /　　　　,:/'″′` ､/　,／
　　　　　　　　　　,ｲﾞ ﾐ　、　`寸 ノｲ　　　 .:/′　　　　 ヽ/
　　　　　　　　　,ｲ圦ﾞ､ ｰヾｿ　 ｀く'　.: . :,:〃　　　　　　_' ｝
　　　　　 　 　 /_,二汽､ィヾ　　ヘ Y=≠ｲ:'/.　　　 　 Ξj
　　　　　　　〃 ;ゞｲ'x,"ｰ＼､く　 ノ=ﾐ、　V/'/,:　　　　 ﾐ{
　　　　　　 У-=f´ﾞ、″　､, >=彡　　》x:, ∨/:,　　　　,:_ゝ
　　　　　　/′ｲ｛、ヽ-ﾞ y／ _,.x　､゛/´￣ヾ!:'/;　　 ／ﾉ
　 　 　 　 {圭圭圦廴..／"´、^,.、゛/　ｰ　ﾞ/⌒Y匕 ／
　　　　　　ﾞ寺圭圭斗1{、)　yﾞ_,: 〃｀ (　ﾞ/　ﾒ､Ⅵｲ
　　　　　　　 `…ヘ圭圭､ヽ._／r'ﾞ )ｰc゛ﾉ:,Ξ　 }「
　　　　　　　　　　　ﾞ寺圭圭f圭{ ＾´ ゝ/´.゛ ｀、{
　　　　　　　　　　　　 `¨¨~`寺≧zゞ='ﾐ､＾ｰ　,ゞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ￣　　　｀¨¨¨゛

┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　勿論、私は激しく抵抗した。握りしめた拳で強く叩いたり、爪で思いっ切り、男の顔を
│　引っ掻いたり、指を血が出るまで噛み続けたりした。だが、最終的に男の
│　右ストレート一発で意識を刈り取られ、そのまま連れ去られた。
┗───────────────────────────────────┛
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4221：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:06:13 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
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4222：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:06:51 ID:tlXHtXXs0


||　||　||　〕iトミ:::｀'┴ ._||:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;:.:; .:; .:; .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |: :
||　||　||　||::|:| :〕iトミ:::::::::|:; :; :; :; ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: .:; .:; .:; .:; .:; .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..:..:| : : :
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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　目が覚めると私は鉄格子が付いたあまり掃除が行き届いていない部屋のベットで寝ていた。
│　私は此処がどういう場所なのかを把握する為に起き上がった。
┗───────────────────────────────────┛
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4223：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:08:14 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　起き上がり、私は鉄格子から部屋の外を覗いてみた。外には幾つもの鉄格子付きの
│　部屋があり、大人の女性から私と同じくらいの歳の男の子、半突然変異など
│　多種多様な人間がそれぞれ私と同じように閉じ込められていた。
│　そして、誰もが虚ろな目と悲愴に満ちた表情をしていた。
┗───────────────────────────────────┛
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4224：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:08:28 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　私は暫くの間、他の鉄格子の部屋に閉じ込められている人達を観察していた。
│　すると、意識を取り戻してから十数分経った頃、『ソレ』はやってきた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4225：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:08:43 ID:tlXHtXXs0



　　　　 　,,,.......,,,_　 , -========-､
　　　.　,'´ニニﾆﾆ｀` - ､ ＿＿__,... `-- ===-､
　　　　.lニニニニﾆ, - '"　　　` .､ニニニニﾆ,'
　　　　 .Ⅶニニニ,'　　　　　　　　ﾏニニニﾆ/
　　　　　 ヾニニﾆl Y⌒Y .l　Y⌒Ylニニﾆ.／
　　　　　. 　` ､ニﾑ ゞ-'　 l.　ゞ- ','ニ_,-'"
　　　　　　　　 `.7ﾆ.l　　　l　　　 ,'ニ,'
　　　　　　　　　 ﾏﾆﾍ.　　l　　　,'ﾆ./　　　　　　　　　……………………
　　　　　　　　　　ﾏニl 　 l.　　,'ﾆ,.ヘ
　　　　　　　 　,.. -ﾏﾆ.l　 l 　 ,'ﾆ/ﾆﾆヽ､
　　　　　 _,-'"ニニﾍﾆ.l.　l 　,'／ニニニ≧- ､
　　　　 ./ニニニﾆﾆﾍ .l　l　,'ニニニニニニニヽ
　　　　.,'ニニニニニニ.l. l ,'ニニニニニニニニﾍ
　　 　 ,'ニニニニニニ ﾍl,.'ニニニニニニニニニl
　　　. lニニニニニニニニニニニニニニニニニﾍ
　　　 ,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆｌ
　　　,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニl
　　　lニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆﾆ.l
　　 ,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆl
　 .,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニｌ
　 .lニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆｌ
　 .lニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆl
　 lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆｌ
　.lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニl
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　『ソレ』は肌を露出しないように作られた全身を覆う黒色のガウンとつばの広い帽子を
│　身に付け、鳥の嘴を思わせるようなマスクで顔を隠していた。
│　私は『ソレ』を昔の歴史の本に載っていたペスト医師そっくりだと思った。
│　ペスト医師はゆっくりと廊下を歩き、私の部屋の前で立ち止まった。
┗───────────────────────────────────┛
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4226：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:09:00 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　,.'ニニニニニニ.ヽ_,,.. - .ｧ
　　　　　　　 ,'ニニニニニニニニ ,.-'"
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　　 　 _, -'"ニニニ_,,.. -ﾍ'"ニﾆﾆl　　　　　　　　　……………………
　 ,_'"__,,,..． -‐ '" ｌ::::ﾍ　　ﾏニﾆﾆl-=- ..,,_
　　　　　　　　ﾍ.__ ゞ=' 　　 lニニﾉﾆﾉニニ≧=- ..,,,_
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　　　　　 ,'　 , ', ',.ﾍﾆﾑ;;;;lニニ/ニニニ , 'ニニﾆﾆ,'ニニニﾆﾆﾑ
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　　　　　 ,'ニニﾆﾆl　　　　 ./　 　 ﾉ,'ニニニニニニニニヽ､ニニニニニﾍ
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　　　　　　ﾏニニニニニニU`__ﾍニlニニニニニニニニニニニﾆヾニニニl
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　　　　　　 lニニニニニニニニﾆニlニニニニニニニニニニニニニヾﾆニl
　　　　　　 lニニニニニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニニﾆﾏニl
　　　　　　 lニニニニニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニニニﾏﾆl
　　　　　　 .lニニニニニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニニニﾆﾏ
　　　　　　 .lニニニニニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニニﾆﾆﾏ
　　　　　　 .lニニニニニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニﾆﾆﾆﾔ
　　　　　　 .lニニニニニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニﾆニﾆﾍ
　　　　 　 /ニニニニニニニニニﾆﾉニニニニニニニニニニニニニニﾆﾍ
　　　　　/ニニニニニニニニニ／ニニニニニニニニニニニニニニニニﾍ
　　　　/ニニニニニニニニ-'"ニニニニニニニニニニニニニニニニ,..-'"
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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、ペスト医師は私の目線に合わせるように腰を下ろした後、観察を始めた。
│　その時の私は目の前の得体の知れぬ存在に戸惑い、恐れ、まるで金縛りに
│　あったかのように身動き一つ取れず、観察されるしかなかった。
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4227：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:09:15 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　数分後、ペスト医師は何か得心がいったようでひとりでに頷いた。
│　そして、何処からか鍵を取り出すと私が入っている部屋の錠を解除し、鉄格子の
│　扉を開け放ち、私に手招きをした。
┗───────────────────────────────────┛
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4228：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:09:34 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　.Yニニニニニニニﾍ
　　　　　　　　　 lニニニニニニニニｌ
　　　　　　　　　 lニニニニニニニニl
　　　　　　　＿__l__,,...--===ニニニニニ===-- ..,,_
　　　__,.-=ニニニニニ= '"´ .ヽニ,..-"､ニニニニ= '
　　 `-==ニﾆﾆ/　　Y⌒ヽ　　　ｌ'"ニニl
　　　　　　 _,.ノ　　　ゝ- '　　　 .lニニﾆl
　　　　, -'"　　　　　　　　　　　,'ニニ.,'
　　 ／　　_,,........ --　　　　 　 /ニﾆﾆl　　　　　　　ついてきなさい
　./　-='"--- .､　　　　　　 ／ニニﾆ.l
　 `'´　　　　　　 ヽ ＿ ,.. '"ニニニﾆ.ﾍ
　　　　　　　　　　　 ヾニニニニニニニ.､
　　　　　　　　　　_,,..ノﾆlニニニニニニﾆﾆ`-.､
　　　　　　_, -=ニニニﾆlニニニニニニニニニ ｀ﾞ`-.､
　　　　 Yニニニニニﾆ/ニニニニニニニニニニニニ
　　　　/ニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニニ
　　　 /､ニニニニニ./ニニニニニニニニニニニニニ
　　　ｌニlニニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニ
　　 /ニlニニニニﾆ,'ニニニニニニニニニニニニニ
　 /ニﾆlニニニﾆﾆ,'ニニニニニニニニニニニニニﾆ
　.,'ニニlニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニニ
./ニﾆニｌニニニニlニニニニニニニニニニニニニﾆ
'ニニニ.lニニニニlニニニニニニニニニニニニニニ
ニニﾆﾆlニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニニ
ニニﾆﾆlニニニニlニニニニニニニニニニニニニニ
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　ペスト医師は呆然としている私にそう言うと踵を返して、元来た廊下を歩き始めた。
│　私は声をかけられるとついていくか否かを逡巡したが、ついていく以外に選択肢が
│　無い事に直ぐに気付き、恐る恐るペスト医師の後ろについて歩いた。
┗───────────────────────────────────┛
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4229：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:10:01 ID:tlXHtXXs0



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　　　 　 　 　 　 .＝fhュュ――zz　　il　　　　;　　ロ 　 ;　　ロ　 ;　　　　　 ;　　　　　|
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　　　　 　 　 .[λ＿__γ ´⌒｀ヽ.ヽ三|三|三i「P~o~［ | 　 〆´⌒ﾞヽ　〆´⌒ﾞヽ　　| |
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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　鉄格子の部屋を出て、複雑に入り組んだ廊下を歩き、辿り着いた場所は
│　車両が幾つか停まっている地下の駐車場だった。ペスト医師はそれらの車両の内、
│　一台のトラックを顎で示し、私をトラックの荷台に乗らせた。
┗───────────────────────────────────┛
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4230：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:10:21 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |i:i:|　　　　　　　　　r――　 、
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　　　 　 　 　 　 　 ,. ―､ 　 　 　 　 　 W:i　　　　 -―＞―‐､￣ ＼__　＼
　　　　　-――― {　　 .:', 　　　　　　　V:i　　　 (::.....(::..　　　 ',.｀＼|::　 　 |
　　　 /　　＼...::{::....}　　....',　 　 　 　 　 Ⅵ>-- .. ＿￣ヽ　　　 V 　|::　　　|
　　　′　　__}￣¨¨ﾉ　　 ::::',　 　 　 　 　 Ⅵ............ 　 ＼ }　　　 ヽ-'::　　　 |
　　 j　　　　￣￣　　 　 ..::::::、　　　 　 　 Ⅵ>-　､ﾉ::::..../　　　 ::::.. 　 　 　 :､
　　 {...　　　...:::::　　　　　　　‘,　　　　　 　 Ⅵi:l　　 ＼/　　　　:::::::.　　　　　}
　　 }::::　　 ::::::::::.......　　 　 　 ::',　　 　 　 　 Ⅵi:l .. -‐′　　　　:::::::　　　　/:{
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　 　 ヽ....　 :::....　　::::::::::::::...　 ..:|　　　　　 　 |i:i(__ノ¨{::::　　　　:::::::　　　/／
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　 　 　 　 　 　 ／ 三　 　 　 ＿|ヽ　　 　 　 |i:i:ｉ:| ,::::::　　　　　　　-― 、
　　　　　　　　/=-　　　　 　 |＿|　|　　　　　|ｉ:i:ｉ:| {　　　　　 ／　　 　 　 ＞ 、
　　　　 　 　 /=-　　　　　 　 　 |　|ニヽ　　 |i:i:i:i|　､::　　 ／　　　　　 　 　 　 ＞
　　　　　　　 =-　 -―…―- 、i|　|__∩)　./三ﾆ|　 ＼ ::/　　　　　　　　　　　￣　 ＼
　　　　　　　i／／:::￣￣￣::丶＼ |―i |　 l三三|　　 　 |＼/　＼　　 ／ ／::￣￣ヽ　)
　　　　　　　| /:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ Ｖ　l |--三三/　 　 .八.　＼ / 　 /　/::::　　　　　 ｀`〜､、
　　　　　　　V::::::　　　 　 　 ::::::::lﾉ } /Ｕ‐{///∥)-――＜_ 　 ＼__/__/::::　　　　　　　　　　 ｀`〜､、
　　　　 　 　 j::::::::: 　 　 　 　 ::::::|ノ　＼＼￣_/　┬―ｒ‐､ ｝＞　　　|　|::::　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｀`〜､、
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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、私は一瞬で手と足にそれぞれ枷を嵌められ、布で目隠しをされた。
│　当然、私はそれに対して、不満を言ったが、ペスト医師は謝罪の言葉を一言発すると
│　後は無視し、元からトラックに乗り込んでいた運転手に声をかけて、トラックを出発させた。
┗───────────────────────────────────┛
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4231：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:10:33 ID:tlXHtXXs0



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4232：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:10:50 ID:tlXHtXXs0



l＿r‐-､ L__ヽ_._／二ヾ＿/|￣ヽ、Ｔ"~￣Y"ﾞ＿-､_ L_／|　 l＿r‐-=ﾐ/￣＿/￣ヽ、Y￣~゛]＿l
ソ⌒√　/ヽ＿／ヾヽ、|／￣ヽ＿⌒ヽ ノ　　l＾√"ﾞﾞ^ﾞ'┐jヽ＿/￣ヽ/　|　　 l,＿,,/＼　,,/l　＼
Ｔ　　|　　 l,＿,,/＼　,,/l　　l,＿,,/＼　,,/lＴ　　|　　 l,＿,,/＼　,,/l　　|＿l＿-､_ ,,/＼,| 　,,_/　／
,.-r '"l＼,,j　　/　 |/　 L,,,/＼,,j/　 |/　 L,.-r '"l＼,,j　　/　 |/　 L,,,/l,＿,,/＼　,,/l　　|　ヽ、|　ｉ,
,,/|,／＼ /　_,|＼Ｔ　　|　　 l＿,＼　l　_, -‐''"~"''‐- ,_　 l,＿,,/＼　,,/l　　| ／/＼,,j/　 |/　 L,,,/ヽ
_V＼　,,.-r '"l＼j　/　 |/　L.　＼j　／:::::::::::::::::::::::::::::::＼　Ｔ"~￣Y"jヽ＿/￣ヽ、|／￣/ﾞ=ﾐ/￣ ,/
、／|　 l＿r‐-､ L__ヽ _／,/|／ l　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　l＾ヽ/┐jヽ＿/￣ヽ、|/_,|＼_,,,/／ Y
√　/ヽ＿／ヾヽ、|／￣ヽ＿⌒　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|__ヽ_._／二ヾ＿ヽ/　/!''^ﾞ'┐l＼,,j＾＼/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~., .. -一'　　　 ,.=　　　　　 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
　　　　　　　　　　　, . -‐ ' ´　　 　　 　　 '_ '　　　　　　 ヽ三三 ､三､
　　　 　 , .. - ‐ ' ´　　　　　　　　　　　, -,　　　　　　　　　 ――― ､-‐ ､
,.. -‐ ' ´　　　　　　　　　　　　　　　 ／／　　　　　　　　　 ヽ二二二二､二_
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　　　　　　　　　　　　 　　　　.／_,／　　　　　　　　　　　　 　 .ヽ ――――‐ ､‐‐､
　　　　　　　　　　　　　　　 ＿　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 .､ ￣￣￣￣　ヾ ~ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　／ ,／　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ―――――‐ ､‐‐ ､
　　　　　　　　　　　　 ／ ,／　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 .ヽ　　　　　　　　 ､　　､
　　　　　　　　　　　／ ,／　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 .ヽ――――――､‐‐ ､
　　　　　 　 　 　／ ..／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ヽ　　　　　　　　　､　　､
　　　　　 　 　／ ..／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 .ヽ――――――､‐‐‐ ､

┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　トラックが謎の場所から、走り続けて、数時間後。私は目隠しを外された。
│　私は何処を走っているかを確かめる為にトラックの荷台の小窓から外を観察すると
│　山の中の道路を走っているようだった。やがて、前方にトンネルが見え、その中に
│　入るとトラックは停まった。
┗───────────────────────────────────┛
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4233：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:11:14 ID:tlXHtXXs0



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__／　　　　 r≦三‐￣　/0ｲ　　　　 　 　 r　|l|　　　[[0[￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣]0]]　 ＼___)___}　　乂|_____]] _　‐二￣
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　　　　　 |　　|　 　 　 |::||　　|　|i　　　　i|lilililil|　 |　|　0　　Ｌ:::::｣ |｜　｜| Ｌ:::::｣　　0　|　|　　[　] 　 L{ｉ:i| 　 　 | [三]　.∪ |　　　∨ /
　　　　　 |　　|　 　 　 |::||　　|　|i　　　　i|lilililil|　 |　|　 襾i　 　　 |└　┘|　　 i襾　 　 |　|　　[　]　　　　| 　 　 | [三]0 　 人_______∨ /
　　　　　 |　　l 　 l￣＼/　/∧ |i　　 　 iLilili ｣　 ﾄ　 ､ 凵i 　 　 └ ‐ ‐ ┘ 　 i凵　　,　　|　　[／￣￣]^|__　__,｣ [三]
＼ /　 　j|　　l 　 |∧　 〈　 /　〉|　　 　 厂〉、　 i|　　 ＼　 　 「￣￣II￣￣i|　 　 ／　　 |i　 ∧ ／￣ ／| 　 ／￣￣￣]|__
　　〈 　/∧ _∧,　|//〉　 ∨　/∧ 　 // 　 ∧　 i|　　 　 |　 　jL 　 ｣IIL 　 ｣{ 　　l　　 　 | 　′ {　　 / /ﾉ　/ ∧〉　＿／　￣”¨
〉　　∨/　 〉/　〉 |//∧___} / ___j} _ff ｣L　/ ∧ ｣Ｌ　＿_｣r─‐‐─‐─　───vＬ　　__｣Ｌ |r‐く 　 .′/　/ ∧〉 /　　　 　 　 　 ／
/∧　 〈 　/∧　∧￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ￣＼0｡　 L j{ 　 ∧〉 /　　∩　　　　,
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￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼0｡　　　　　　　　 　 i|
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　トンネルの中は何かの施設のようで良く分からない設備が沢山あった。
│　私は荷台から降ろされるとペスト医師に手足の枷を外され、服を脱がされた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4234：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:11:44 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 , -―_――_―-- ､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /ヾ,r.'／　＼_ヾ､-ﾆ.ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　 /,' ﾆ!l {　　　/　 〉!=-l　ヽ
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ' lﾆ='､､ ｀Υ　　//-ﾆｌ　　',
　　　　　　　　　　　　　　　　i .l ／／,＞ｰ イヽ＼/　 　 l
　　　　　　　　　　　　　　 　 l /￣　二二二　 ￣`　、　 !
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 'l .r'"´　ｰ- 　 二=‐ ､　ヽ. ;
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ',　　　　　　　 　 　 ヽ. }/
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `　 ._　 　 　 　 　 ,. 'ノ'
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ￣￣


┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、脱がされた服の代わりにに白い貫頭衣を着せられ、《扶桑生類創研》と
│　刻まれた金属製の腕輪を右腕に嵌めさせられた。その時、私は腕輪の冷たさと
│　重さ、刻まれた文字などから、此処がかなり碌でも無い所だと思い始めていた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4235：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:12:16 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　.Yニニニニニニニﾍ
　　　　　　　　　 lニニニニニニニニｌ
　　　　　　　　　 lニニニニニニニニl
　　　　　　　＿__l__,,...--===ニニニニニ===-- ..,,_
　　　__,.-=ニニニニニ= '"´ .ヽニ,..-"､ニニニニ= '
　　 `-==ニﾆﾆ/　　Y⌒ヽ　　　ｌ'"ニニl
　　　　　　 _,.ノ　　　ゝ- '　　　 .lニニﾆl
　　　　, -'"　　　　　　　　　　　,'ニニ.,'　　　　　　　　　　さてと、遅ればせながら、自己紹介をしよう
　　 ／　　_,,........ --　　　　 　 /ニﾆﾆl
　./　-='"--- .､　　　　　　 ／ニニﾆ.l　　　　　　　　　　 私は《扶桑生類創研》に所属する研究員、
　 `'´　　　　　　 ヽ ＿ ,.. '"ニニニﾆ.ﾍ　　　　　　　　　　同志からは親しみを込めて、ペスト医師と呼ばれている
　　　　　　　　　　　 ヾニニニニニニニ.､
　　　　　　　　　　_,,..ノﾆlニニニニニニﾆﾆ`-.､　　　　　 そして、此処はその研究所である
　　　　　　_, -=ニニニﾆlニニニニニニニニニ ｀ﾞ`-.､
　　　　 Yニニニニニﾆ/ニニニニニニニニニニニニ
　　　　/ニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニニ
　　　 /､ニニニニニ./ニニニニニニニニニニニニニ
　　　ｌニlニニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニ
　　 /ニlニニニニﾆ,'ニニニニニニニニニニニニニ
　 /ニﾆlニニニﾆﾆ,'ニニニニニニニニニニニニニﾆ
　.,'ニニlニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニニ
./ニﾆニｌニニニニlニニニニニニニニニニニニニﾆ
'ニニニ.lニニニニlニニニニニニニニニニニニニニ
ニニﾆﾆlニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニニ
ニニﾆﾆlニニニニlニニニニニニニニニニニニニニ
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　私のその考えは当たっていた。《扶桑生類創研》……　今となっては思い出し、
│　その名前を口に出す事も忌々しく思う狂った研究者達が集まり、設立した秘密結社。
┗───────────────────────────────────┛
.

4236：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:12:51 ID:tlXHtXXs0



　　　　 　,,,.......,,,_　 , -========-､
　　　.　,'´ニニﾆﾆ｀` - ､ ＿＿__,... `-- ===-､
　　　　.lニニニニﾆ, - '"　　　` .､ニニニニﾆ,'
　　　　 .Ⅶニニニ,'　　　　　　　　ﾏニニニﾆ/
　　　　　 ヾニニﾆl Y⌒Y .l　Y⌒Ylニニﾆ.／
　　　　　. 　` ､ニﾑ ゞ-'　 l.　ゞ- ','ニ_,-'"
　　　　　　　　 `.7ﾆ.l　　　l　　　 ,'ニ,'　　　　　　　　　我々、《扶桑生類創研》は人類という種の可能性を模索している
　　　　　　　　　 ﾏﾆﾍ.　　l　　　,'ﾆ./
　　　　　　　　　　ﾏニl 　 l.　　,'ﾆ,.ヘ　　　　　 　 　　 汚染された環境、突然変異、暴走を続ける無人機械群、
　　　　　　　 　,.. -ﾏﾆ.l　 l 　 ,'ﾆ/ﾆﾆヽ､　　　　　　　 諸々の脅威に対抗し、打ち勝つ事が出来る存在に
　　　　　 _,-'"ニニﾍﾆ.l.　l 　,'／ニニニ≧- ､　　　　 人を進化させるのが我々の最終目標である
　　　　 ./ニニニﾆﾆﾍ .l　l　,'ニニニニニニニヽ
　　　　.,'ニニニニニニ.l. l ,'ニニニニニニニニﾍ
　　 　 ,'ニニニニニニ ﾍl,.'ニニニニニニニニニl
　　　. lニニニニニニニニニニニニニニニニニﾍ
　　　 ,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆｌ
　　　,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニl
　　　lニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆﾆ.l
　　 ,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆl
　 .,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニｌ
　 .lニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆｌ
　 .lニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆl
　 lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆｌ
　.lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニl
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　彼らの目的は今、この世界に存在しているありとあらゆる脅威に対抗し、
│　打ち勝つ事が出来る人間を創造する事だ。その為に彼らはあらゆる手段を実行した。
│　私の誘拐がその良い例だ。
┗───────────────────────────────────┛
.

4237：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:13:11 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　 　, - '"ニニニニ=.､
　　　 　　 ／ニﾆ=--- ,-."ニニニニニニニﾆﾍ
　　　　.／ニニニﾆ ／ニニニニニニニニﾆﾆ/
　　　./ニニニニ／ニニニニニニニニニニ/
　　 /ﾆニニﾆ.／ニニニニニニニニニニﾆ/
　 ./ﾆニニﾆ/ﾆニニニﾆ／　　ヽﾆニニﾆ./
　/ニニニ./ニニニﾆ, '" 　　 　 ヽ､ニニ/
　lニニﾆ/ﾆニニﾆ., '　,.. -､　　　　｀ﾞ`- ､ _
　lﾆﾆﾆ/ニニニ , ' .　lニニl　　　　　　　　 ＞ ､
　ヾﾆ./ニニニ /.　 　ヾ==.'　　　　　　　　　 　　｀ヽ､
　　 7ニニニ /　　　　　　　__,-‐ '"´￣｀` - ､_　　　 ＼　　　　　 　 君は《血脈》と繋がった選ばれた存在だ
　　.,'ニニニ/　ゝ=='"´ ￣　　 ｀ﾞ`--------- ｀ -､　　 ヽ
　　,'ニニﾆ/;;;.／ﾆ.ﾍニニニニﾆﾆｌニニヽ　　　　　　 ` ､ 　 ヽ　　　 君を研究する事で我々は人類を進化させる方法を発見できるだろう
　　lニニﾆし'"ニニﾆヽニニニニニ.ヽニニﾍ　　　　　　　`-､ ヽ
　　ゝ､ニ/ニニニニニヾ､ﾆニニニﾆﾍニニ ﾍ　　　　　　　　 `.､ﾍ　 研究中、君を家には帰せないが、どうか理解して欲しい
　　　　/ニニニニニニニヾﾆニニニﾆﾍニニ.ﾍ　　　　　　　　　. "
　　　　lニニニニニニニﾆﾆﾉﾆﾆﾆヽﾆﾆﾍﾆニﾆﾍ
　　　　lニニニニニニニニ/､ニニニﾍニﾍﾆニﾆﾍ
　　　　.lニニニニニニﾆﾆ/ニ.ヽ､ニニﾍﾆﾍニニﾆﾍ
　　　　 lニニニニニニﾆ/ニニニ`.＞ﾆ.ﾍﾆlニニニﾍ
　　　　 l､ニニニニニﾆ/ニニニ ＜ニニ ﾍ lﾆニﾆﾆﾍ
　　　　 lﾆ`-.､＿ニニ./ニニニニニ ヽ､ニﾍｌニニニ ﾍ
　　　　 lニニニﾆヾ､/ニニニニニニニ ヽ､ ﾍニニニ.ﾍ
.　　　　.lニニニニﾆ/ニニニニニニニニニﾍﾍニニニﾍ
　　　　 .ｌニニニニ./ニニニニニニニニニニ.ﾍニニニ.ｌ
　　　　 .lニニニﾆ/ニニニニニニニニニニニ ﾍニニﾆ.l
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　私はペスト医師の言葉に大いに動揺し、恐怖を感じ、研究所から逃げる為に
│　トンネルの入口へと走った。だが、あっさりとペスト医師に回り込まれ、
│　噴霧器で何らかの睡眠剤を顔に吹き付けられ、そのまま意識を失った。
┗───────────────────────────────────┛
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4238：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:13:30 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・

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4239：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:13:46 ID:tlXHtXXs0



||　||　||　〕iトミ:::｀'┴ ._||:|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;:.:; .:; .:; .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |: :
||　||　||　||::|:| :〕iトミ:::::::::|:; :; :; :; ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;:;: .:; .:; .:; .:; .:; .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .:: .::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :..:..:| : : :
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||　||　||　||::|:| :|| :|| :|| :||:|.:;.:;.:;.:;.:; .:; .:; .: .: .: .: .: : : : :　:　:　:　:　:　:　:　:　:　　　　　;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;　　　.: : | : :
||　||　||　||::|:|=||=||=||=||:|ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ┬ｰ广了:ー┬ｰ┬ｰ┼ｰ
||=:||=:|l＝|::|:| :|| :|| :||_,||:|;:;: ;:;: ;:;: ;:;: ;: ;: :: :: :: :::‐┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｒ─‐┴┴──=ﾐ.┼ｰ┼ｰ
||　||　||　||::|:| :||_,||=||¨||:|:;:;:; :; :; :; :; : : : : : :-: ::‐┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼|￣|￣￣￣￣￣|ﾞ┼ｰ┼ｰ
||　||　||_,,||::|:|=||¨|| :|| :||:|ｰ┼:; :;::;ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼`¨¨~丁¨二¨¨¨´ｰ┼ｰ┼ｰ
||_,,||=:||'´||::|:| :|| :||_,||=||:|ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼‐: : :::::::::;:└‐┘::: :. ..ｰ┼ｰ┼‐-
||'´||　||　||::|:|_,||=||¨|| :||:|ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼ｰ┼: : : ::::┼ : : :ｰ┼ｰ┼ｰ┼‐-
||　||　||　||::|:|´|| :|| :|| :||:|ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴ｰ┴‐┴ｰ┴ｰ┴=ﾆ
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'　:　:　:　:.　.　.　　_ _ _ ／／_‐_ｧﾟ　 /::::::.:.:.:.:.:./:::.:.:.:.:.::::::/.:.}i.:.:.:.:.:}ハ　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　 :　:　＼
:　:　:　:　:.　.__‐_‐_‐_／／=_=ｧﾟ　　/::::::/.:.:.:.:/::::::::::.:.:.:.:.:{.:.:.:}i::::::::::}:::ﾊ　　　　　　　　　　　　　　.　.　.　.　.　:　:　:　:＼
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　私は半年程、研究所で暮らした。その待遇は屋敷に居た頃と比べるとかなり
│　劣っていたが、今、考えると只の研究対象としては破格の待遇であったと思う。
┗───────────────────────────────────┛
.

4240：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:14:25 ID:tlXHtXXs0



: |::≧s｡　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　 |　　/　 　 　　 ／／|||／||||:.:||.:||.:||.:|｡s≦: ||: ::|:|:.:|:|: : |::|
: |:::|: :|::|: ≧s｡　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　　　　　ゝ‐'′　　　 ／／l||／||||||||:.:|| ｡s1｢l| ||:||: :||: ::|:|:.:|:| ｡s≦
: |:::|: :|::|: :|::|: :|:|≧s｡　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　＿　　　　　ｲ: |:| ／||||||||||||｡s1 ||.:|| || ||:||: :||:_,.｡o≦: : |::|
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: |:::|: :|::|: :|::|: :|:|::||: ||: || ||||ll||::::|〕iト ＿　　　　 ＼　　　　└┘　,ｨ'::|::|:||: |:|ｘf〔|||||||||| ||_,|｡s≦｢|| ||:||: :||: ::|:|:.:|:|: : |::|
: |:::|: :|::|: :|::|: :|:|::||: ||: || ||||ll||::::|:||:||:|::|:|〕iト　 　 　＼　　 〔〕　 ｲ::|:::|::|:||´|:|l|ljＩ斗f七I｢||: ||.:||.:|| || ||:||: :||: ::|:|:.:|:|: : |::|
_,|:::|: :|::|: :|::|: :|:|::||: ||: || ||||ll||::::|:||:||:|::|:|:|:|:||::|〕iト　　 ＼　　 .ｲ::|::|:::|::|:||: |:|｢l|l||||||||||| ||: ||.:||.:|| || ||:||: :||: ::|:|:.:|:|: : |::|
‐==ニニニ二二二二二二_||::::|ーｰ|::|:|＝ |::|::||::|::|::|〕iト[[]]]i:|:::|::|:::|::|:||=|:|＝＝＝＝＝========================
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: |:::|: :|::|: :|::|: :|:|::||: ||: || ||||ll||::::|:||:||:|::|:|＝ |::|::||::|::|::|::i/ ￣ 寸::|::|:::|::|:||¨|:|-=ﾆﾕZ|||| ||: ||.:||.:|| || ||:||: :||: ::|:|:.:|:|: : |::|
: |:::|: :|::|: :|::|: :|:|::||: ||: || |_」L|::::|｡s1:|::|:|:|:|:||::|::||::|::|::|/: : : : : : 寸:|:::|::|:||: |:トミ|||||「Ｔｉ=- ⊥||.:|| || ||:||: :||: ::|:|:.:|:|: : |::|
: |:::|: :|::|: :|::|:_,|｣Zﾕ-=≦|ｵ[｢|::::|:||:||:|::|:|ィi〔|::|::||::|::|/: : : : : : : ::::寸::|::|:||｀|:|〕iト 弌i|||| ||: ||丁T:=- =‐. .||:_::|:|:.:|:|: : |::|
: |_｣Zﾕ -=≦｡si::||: ||: || ||||ll||::::|:||:||:|::|:|:|:|,||::|::||::|/: : : : : : : : : : : :寸:|:||: |:|＼|||≧s｡弌: ||.:||.:|| || ||:||¨Τｰ=≧=‐　_|_
'´｡s≦ |: :|::|: :|:|::||: ||: || ||ィｉ||::::|｡s1:|::|:|:|'|:||::|::||/.:.:.:.:.:.:.:.: : : :.:.:.:.::::::寸||｀|:|)ｉｘ＼||||||〕iト｀'弌 || || ||:||: :||: ::|:|:.:|:|≧=‐ ｀
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: |:::|: :|::|: :|::|: :|:| ィi〔|ィi〔||||ll||::::|／::ィ:|:|:|'|:||┘:::::::.:.:.:.:.:: : . . . : :.:.:.:.:::::::::寸|＼＼||||ﾄ ＼.:||.:||.:||ﾞiト `'弌|| :.:|:|:.:|:|: : |::|: :
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┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　まず、一部の区画と時間帯を除いて、研究所内を自由に動く事が出来た。
│　外に出る事は出来なかったが、自由に研究所内を動ける事である程度は
│　閉塞感を忘れられた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4241：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:14:43 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　／.:.:.::(:.:.ヽ
　　　　　　 　 　 　 __{:.:.:.:_;ノ.:.:.:.:}＿
　　　 　 　 　 　 ／イヽ:.:.:.:.:.:.:.:ノ.:ｿ)):､
　　　　　 　 　 /ｲ((:.ヾ::~＾~＾~＾:-‐=彡:.)　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／＼
　　　　 　 　 〃 {:.｀ヾミ=-:.:.:-―=ﾆ彡.:'))　　　　　　　　　　　　　　　　　／.　 　 ＼
　 　 　 　 　 .}:.{ヾミﾆ=―‐-.:.:.:.:.:‐=ニ彡')　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 V. 　 　 　 　 ＼
　 　 　 　 ／{:.:.ミﾆﾆ=―-:.:.:.:―=ﾆﾆニ彡')ヽ　　　　　　　　　 　 　 　 i　　　　　 　 　 ＼､__
　　　　　/　 (:.ヾミﾆ=―-:.:.:.:.:.:ｰ=ﾆニ彡'ｲ}､ i　　　　..斗‐''"¨￣￣｀ヽ{　　　　　　　　　 /／、_
　　　　...i　 ((:.＼ヾミ=――-.:ｰﾆニ二三彡'} !　　　...{、　　　　　　　　 ヽ　　　　　　　 /'　　 ゝ＞
　　　 　 i　　Yヾﾐｔ､ヾミﾆ―-.:-＝ﾆ三彡'／/　　　　.{ﾐヽ　　　　　　　　　＼　　　　　//　／／　ヽ
　　　　....ヽ　 ゞ､ﾐﾆ＝-｀ミニニニﾆ彡／／　　　 　 .ﾍ:　ヽ　　　 　 　 　 　 ＼　 　 ':/／／　´_彡}
　　　　　　.｀ｰ=z.｀ー＝======＝‐ '.=‐'　　　　　　　 ﾍ:.　:',　　　　 　 　 　 　 ＼　{,//,　／'"´
　　 　 　 　 　 　 ｀￣￣￣￣￣￣´　　　　　　　　　 　 ﾍ　 :':,　　　　_　-=====ミヽ|./　/'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾍ　:::':,、／´　_,.　-====ミゞ斗}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾍ　 ::彡'／´　　　　 　 ｀¨¨¨´
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　次にある程度の制限はあったが、欲しい物を自由に与えられた。
│　例えば、ケーキが欲しいと私が言えば、しっかりと私が好きな種類のケーキが
│　与えられ、数学の勉強本が欲しいと言えば、私のレベルに見合った参考書や
│　問題集を与えられた。この事で私は研究所にいる間も絶えず、様々な知識を
│　覚える事が出来た。
┗───────────────────────────────────┛
.

4242：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:15:40 ID:tlXHtXXs0


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／
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　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／＼　　　／
　　 　 　 　 　 　 　, --､ ／＼　　　／
　　　　　　　　　　（___.／＼　　　／
　　 　 　 　 　 　 /＼ ＼　 　 ／
　　　　　　　 　 /　／＼ ヽＹ⌒ヽ
.　　　 　 　 　 / ./　　／＼乂_,ノ、
　　　　　ｆ⌒Ｖ／ , イ　　　／　　 .〉
　　　　　|　　 ﾄ､_{　 ＼_／{　　 ／
　　　　 人　　|　　　　　 ヽ.>‐く
　　　／　　　ﾉ ＼ ﾉ　 　 /　　.}|
.　　/　　　　/　 }　＼.　八__／/
　　l　　　　/　　|　 　 ＼ 　 ／
　　|　　　/　　 ﾉ　　　　 ／
.　 ｊ　　　　　　　　　　／
　/　 　 　 　 　 　 ／
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　最後に研究者達による私への実験の負荷が想定よりも比較的軽かった。
│　血液採取や薬物投与、運動検査、知能検査などあまり体に負担がかからない
│　実験ばかりだったのだ。とにかく、そういう事で私はまだ恵まれていた。
│　そう、恵まれていたのだ。
┗───────────────────────────────────┛
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4243：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:16:27 ID:tlXHtXXs0
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│　　　　　咲夜
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│　だからこそ、《扶桑生類創研》の異質さがより目に付いた。私は自由に研究所内を
│　歩き回る事が出来たので私自身も居た研究所の収容区画で他の研究対象を
│　見る機会が何度もあった。
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4244：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:17:14 ID:tlXHtXXs0

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│　　　　　咲夜
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│　両腕の代わりに巨大な翼を生やした十代前半とみられる少女、体のあちこちから
│　木の枝が生えている私と同じ年くらいの幼女、常に機械に繋がれ、時々、
│　機械に繋がっているコードを外そうとしているのか、激しく暴れる頭と四肢と性器が
│　無い人間の様な肉塊……。他にも沢山、言葉では言い表せない様なかつて人間で
│　あった何かが収容区画に│　居て、それらを見る度に私はこの研究所は狂っている
│　という事を認識した。
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4245：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:17:55 ID:tlXHtXXs0
>>4244修正


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│　　　　　咲夜
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│　両腕の代わりに巨大な翼を生やした十代前半とみられる少女、体のあちこちから
│　木の枝が生えている私と同じ年くらいの幼女、常に機械に繋がれ、時々、
│　機械に繋がっているコードを外そうとしているのか、激しく暴れる頭と四肢と性器が
│　無い人間の様な肉塊……。他にも沢山、言葉では言い表せない様なかつて人間で
│　あった何かが収容区画に居て、それらを見る度に私はこの研究所は狂っている
│　という事を認識した。
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4246：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:18:15 ID:tlXHtXXs0


　　　　　　　　　　　　 　 ｊｊ,.-;;‐'''''-__,.－‐ ､ｒ'⌒＞ｒ‐_ ､,
　　　　　　　　　　　 __／ ii‐ ､｀´ ‐ ､｀ﾞ ｒ‐'⌒_ ＞<´｀ヽ `ｒ-､
　　　　　　　　　　／　　　ヽ_ ｙ－ｧ‐''⌒ ー　''` )ヽヽ　{　 ヽ ヽ
　　　 　 　 　 　,∠⌒ ー‐　､ﾞ ヽ,－-　､｀ヽーく　 （　ヽ.｀　 ｊへヽ
　　　　　　　　/ {　　`－､＿ﾉ, -―-､　 ヽ __ヽ ヽ　ヽ　 } ｒ'｀ヽ } }
　　　　　　　 ,ﾍ　－ｒ ､　 {　 ,ゝ- ､　 ゝー ､__丶､ ＼_　 `{　}　}　Y
　　　　　　 /　ｒ'　　{　 ー' _(__　　 ｀ - ､＿_　　ヽ ‐ ､　ヽ ｊ｜ ﾊ　!
　　　　　　 1　 ｊ　 , ゝ __ /　　　ヽ　　　 ヽ＿　 ﾉ　　,-ｒノ´ノ　} ｌ. lヽ
　　　　　　/Y´　｛　　　ゝ-― ､ ｒ ⌒　　　　 ｀ｙ－'' ／　　}ィ´ }/:ﾉ::}
　　　　　 /､{　{　 ヽ{_ /　 ｒ　ーﾍｒ　 〈, －- へ __ノ　 , ｒ'´　}､/::／7
　　 　 　 {　ヽ ヽ　　 ,－く＿　,.-'―　 }　 ﾞヽ　 }＼_ ｒ　ﾉ、 //_;::::::/
　　　　　 '､ ､_て `　ｒ ､　　 ー　　,. - '　　 ﾉ￣ __ノ`ヾ__　}く-:::::イ
　　　　　　 ヽ_l　ー ﾍ　丶､＿,　 (　　,　 /　ｒ ｲ　 / /　//7＞イ´
　　　　　　　 `, - _ { `７ _　ノ　　　てー（ _ ﾉ　_,ィ　 ゞｒ''"´
　　　　　　　　 ヽ､　ヽ（　　⌒ｒ－- フ　/　　　 ﾉ_,.-'´ ﾞ
　　　　　　　　　　｀ 丶ヽ￣　 ー -- ィ _∠-‐''´
　　　　　　　　　　　　　｀ﾞ''ー‐ｆー;‐'''"~


┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、研究所に来てから、三ヶ月ほど経った頃からだろうか。投与された薬の
│　影響で私の身体が異常な速度で成長し始めた。誘拐された時は110cm程で
│　あった身長が研究所に来てから三ヶ月目から、更に三ヶ月経った頃には130cmに
│　なり、以前は全く解けなかった高等数学の問題が一瞥するだけで解ける様になった。
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4247：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:18:46 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／´　　 :/ /　|__|../∧ 　,小:l　｀` ＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:　　　 ／ /´Y⌒Y/　:i / /　l 　 　 　 ｀　 ､　　　　　 　　　 .投薬実験は大成功だ！！
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 iﾍ 　 ／　./ ／ゝイ　　 ﾚ :′ l 　 　 　 　 　 　 ＞､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ厶　＞ ´ヽ:／ﾊ::|　　　 ,′　!　　　　 　 　 ／　　 ヽ 　 　　 .■■■番はまだまだ成長の余地がある
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .′／　　 　 ノoﾉｰ′ 　 /　 　 !　　　　　　 /　　　　 ∧　　 　 この調子で行けば───
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ／　　　　 :/ /　　　 　 /ヽ＿__|　　　　 　 /　　　　 　 ∧
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　/: : . . . . . :./ /　　　 　 / 　 ＼　 ┌ｭ　 i .:/　　　　 　 　 ∧
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 {: /: : : : : : : : :{o:{ . . : : : :./　　 ／ｰ「ii|__|　 Ｋ:..＿__　 　 　 　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |ヽ: : : : : : : :.} :} : : : : : :i　　 /__ニ甘ｊﾆ!　 !　｀ ー―--　 　 　 {__
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ! !＼ヽ: : : : : :ｊ :ｊ:.: : : : : :|　　|　　　 |　 |　 ﾍ、　　　　　　　　　　　〉
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | |:.: ﾍミ.: : : :〈o〈 : : : : : :|　　i￣￣ i!　 |　　　＼ 　 　 　 　 　 　 〈
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | |:.:.:.∧ i.: :　 ｉ　i 　 : : : i| 　 !　　　i!　 :|　　　 /｀ヽ　　　　　　　　 ヽ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | |:.:.:.:.:.j i:　　 |　|　　　: i!l.　 l　　　i!　 /　　　/　　　ヽ　　　　 　 　 ∧
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | |:.:.:.:./: } 　 〈: 〈　　　 :i!:l 　L....... __／　　　/　 　 　　ﾍ 　 __＿__ 　 ∧
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | |:.:.:.:ヽ {　　 j oj　　　.:i! ｌ. /:　　　　 　 　 /　　　　　 〈:.／´￣￣｀　　ﾊ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ! |:.:.:./;:;:｀ヾ､_ヽ_ヽ　　.:i!:.:|,′　　　　　　 /　 　 　 .　"´　　　　　　　 　 ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｌ｡|:.:./;:;:;:;:;::::::::::::::｀`ー一"| O　　　　　　/　 　　／　　　　　　　　 　 　, ′
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│　　　　　咲夜
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│　私のこの異常な成長具合をしった研究者達は狂喜乱舞した。だが、私は
│　浮かない気分だった。というのも異常な成長によって、以前よりも頭が良くなった事で
│　大幅に知識を吸収する効率は上がったが、その代りに研究所に来る以前の
│　記憶が少しずつ曖昧になり始めていたのだ。
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4248：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:19:05 ID:tlXHtXXs0


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.　　　　　　V　　　　　　 ',. V/////////.'　　　　 　 　 ｀ヽ　　　　　　/．．、/////////,ハ
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　　　　 　 　 ', 　 　 　 　 ﾉ_,.．-‐ ''ヽ///////////,ハ　,．＜///＞、　　　 ,.． ''"　　　　　 ヽ／/////
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//ﾊ　　 　 ／　 　 {　　　　_ ,..．-‐'//////ヽ　　　　　　　　　　　　 ',　　　　　　　　　　 　 　 　 乂
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│　　　　　咲夜
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│　私はこのままだと何時か、屋敷で暮らした日々の記憶が失われるのではないか
│　と思い、研究者達に投薬実験を止めてくれないかと頼んだ。しかし、研究者達は
│　投薬を続けた。そして、研究所に来てから、半年後、私の懸念は現実のものとなった。
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4249：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:19:20 ID:tlXHtXXs0



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4250：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:20:37 ID:3C22XEZ20
咲夜の両親がかなりの名士ならば、拉致するには随分リスクがでかいが・・・
或いは敵対派閥の謀略か？
両親は生きてるんかねぇ

4251：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:20:58 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　　　　　　　｀丶　　　　　》:;:;;#ﾉ彡三二三 」──　二=≡≡＝ヾ:;:;:．，ゝ　──　─　i!二二二｀７
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼丶　ヾ，:;'ﾞ´'人i从'※'iﾐ彡∠ﾞ´　　　　　　　｀ヾ:;:;　；:;:レ'　　　　　　　 　/７∠／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ヾ人'ﾞ´;:'´川彡／ｒ-三ﾞ´　　　　　　　　　　　｀ﾞヾ;:;　;:／　　　　　　　〈_/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　！iﾞ´i!|　　　　　　　　　　　　　　　　　＼'　　　　人ﾞ-─∠　ﾞ｀　　　　〈_/
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　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ:;i!iﾞ´'ﾞ´:::;;;:》i|!iﾞ`　　　　　　　ヾ;:そi|:;：;．，　:　　　　　:　　　　ヾ:;．、て
　　　　　　　　 　 　 ─＝二て　人从#ヾ|＼/人从/　　／　＼ヾ　／/　#i∧ノ/《ヾノ！　　ノ/人从／
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│　　　　　咲夜
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│　研究所に連れて来られてから半年後のその日の事は良く覚えている。
│　深夜、突如、研究所全体に響き渡る程の衝撃と爆発音に叩き起こされたかと
│　思うと緊急事態を告げるサイレンと研究所が襲撃を受けているという旨の
│　アナウンスがスピーカーから流れ出した。
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4252：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:21:13 ID:tlXHtXXs0



　　　　 /＿＿＿＿＿＿＿〃―――, ‐､　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノし／
　　　 ./　　　　r ―――　/,　　　 .　∧　i＿＿＿＿＿＿＿＿＿　 　　 ｝　 て＿＿ ，　　　　　　　　＼ ,,_人､ノヽ
　　　/　 　 　 .|　/ / /　./ {　　　 　 i　, 《　　　　　　　　　　　　 i j　　_ノ 　√￣　　　　　　　　　　　　)ヽ　　　　（
　　　|　　　　　| / / /　/　 ゝ　　　　∨　l￣￣￣￣￣￣￣￣￣　 ¨　(⌒ヾ　　　　　　　　　 　 -　＜　　　　　　 ＞
＿＿r ―――――‐ ､{　　　｀ー――｀ '　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　　　　　て
￣￣￣￣￣￣￣∧　ヽ　 　 　 j　　r-z　　　 　 　 _　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 /　,　　／^⌒`Y´^＼
＿＿＿＿＿＿＿＿ゝ＿ゝ _ ,ィ￣￣￣￣|￣|ー ‐| |-､　　　　　　　　　　　　　　　 ＼__ノし/／ ､
::::::::::::i:::::ﾊ.ー―l＜〈＿＿＿r ＝r ―――r―――‐ｧ,ｲ＿　　　　　　　　　　　 .＿＿)　　　(＿ ',
::::::::::::l::::::::i＝＝{＝＝＝＝＝{　{二二二〈/＿＿＿/ {　　 {二二二二二二］　 　　￣)　　　（￣￣￣
::::::::::::l::::::∧二/ゝ二二, - ー ､-､_ 二二二二二二二ソ￣　　　　　　　　　　　 　　／⌒|「⌒＼
::::::::::∧::::::∧.￣￣ ／　ｰ　､-､ヽ| |　　/::::::r'　　ヽｿ　　　　　_
::::::::::::∧:::::::::ヽ　／.　 　 ー-ヽ〉≦三三三〈二二〉三三≧=ﾉl〉＿　　　　　　　　　　　　　　　　 {
ー ≦二二二二二ヽ＿＿＿r ー―――――――､, イ _ﾉ　_/ !ﾊ　　　　　　　　　 　＼　　　　|l|w/L ,r_／
´＿＿＿＿＿＿__| r＝＝＝|＿＿＿＿＿＿＿＿i_{￣￣￣/　|r'i　　　　　　　　　 　　 ＼＼{ｗ└ ¨ ´ ／
＝＝＝＝＝}　　 .|二二二二|　　　＿__r ――― ､＞――― ､〃二ヽ　　　　　　 　　　　＼´　　　　　彡x
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二二二二二二二|〇⊂ニニニ⊃|＿＿|＿＿＿_{ー―――‐〈　l´￣＿＿,､　 　 　 　 　 ／　　　　　　}|
￣￣￣ヽ￣ ＞ ー ―― ― --　､￣|　|二r ､〃ヽ｀ヽ, - ､＿_.∨≦二二r'ﾘ}　　　 　　／´ヾ,　　r､r‐|＾`
― ―,-､i} 〃　 　 　 　 _ ノ　.＿ _ﾉ　.|　|::::::ヽ_ヽ __ヽ_ﾉヽ_,ｲ＝＝｛三|￣　　　　　　　　　　　/／　 }´
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::::::::::::l　l　　　　　　　　 　 　 ,ｲ:::::::::｀ ＜:::::::::, ィ:::::::::{-'　 　 }:::::|::::|::ﾊ
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│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　同時に侵入者による銃声とそれを迎撃しようとする研究所側の銃声、誰かが
│　撃たれたのか怒号と叫び、悲鳴が研究所を満たす。そして、私は収容区画へと
│　駆け付けてきたペスト医師に部屋を出され、肩に担がれると《扶桑生類創研》の
│　別の拠点に移る為なのか、半年ぶりに研究所の外に出た。
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4253：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:21:35 ID:tlXHtXXs0



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!ｿ;ﾊj|W "" Vv,w,.vw,.v"ji,,Iw,,MW w,,Mv,w,.vw,.v　Vw　　　　　　　　　　　　w,,Mv,w,.vw　,.., ,v
"~'"'"~ｖ从X~""~'"'"八ｗ､,,~~""~'"'"　"~~""~W'"'　''　　　　　　　　,､　　　Ww"''"　　"'~"''"''
_、_γヾﾍwゝ);;);ヾ)ィXV从X(:ヾ;ﾐx､　'''' ,,,　'"'w　　　　　 　　　　　　　　　　　w'　" '''' ,,, '"'' ,,
,_ﾉ`）ゞy;;'ゞ<.ゞ,ｲiv:ｲｲヾ､八ゞiv:l;,ゝ)从iヾlr　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 Mw;;,, '"　..,,　 '"'
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　研究所の外は月明かりの無い鬱蒼とした森だった。ペスト医師は私を担いだまま
│　数時間ほど森の中を走り続けると流石に休憩が必要と判断したのか、周囲を
│　警戒しながら、私を肩から降ろすと近くの木に寄りかかった。
┗───────────────────────────────────┛
.

4254：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:21:59 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　.Yニニニニニニニﾍ
　　　　　　　　　 lニニニニニニニニｌ
　　　　　　　　　 lニニニニニニニニl
　　　　　　　＿__l__,,...--===ニニニニニ===-- ..,,_
　　　__,.-=ニニニニニ= '"´ .ヽニ,..-"､ニニニニ= '
　　 `-==ニﾆﾆ/　　Y⌒ヽ　　　ｌ'"ニニl
　　　　　　 _,.ノ　　　ゝ- '　　　 .lニニﾆl
　　　　, -'"　　　　　　　　　　　,'ニニ.,'　　　　　　　　　　.　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　 ／　　_,,........ --　　　　 　 /ニﾆﾆl　　　　　　　　　　　　｜　　…………ねえ　　 |
　./　-='"--- .､　　　　　　 ／ニニﾆ.l　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　 `'´　　　　　　 ヽ ＿ ,.. '"ニニニﾆ.ﾍ
　　　　　　　　　　　 ヾニニニニニニニ.､
　　　　　　　　　　_,,..ノﾆlニニニニニニﾆﾆ`-.､　　　　　　　　何だね？
　　　　　　_, -=ニニニﾆlニニニニニニニニニ ｀ﾞ`-.､
　　　　 Yニニニニニﾆ/ニニニニニニニニニニニニ
　　　　/ニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニニ　　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　 /､ニニニニニ./ニニニニニニニニニニニニニ　 　｜　　これから、何処へ行くの？　　 |
　　　ｌニlニニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニ　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　 /ニlニニニニﾆ,'ニニニニニニニニニニニニニ
　 /ニﾆlニニニﾆﾆ,'ニニニニニニニニニニニニニﾆ
　.,'ニニlニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニニ
./ニﾆニｌニニニニlニニニニニニニニニニニニニﾆ
'ニニニ.lニニニニlニニニニニニニニニニニニニニ
ニニﾆﾆlニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニニ
ニニﾆﾆlニニニニlニニニニニニニニニニニニニニ
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　その時、私は現在の状況を把握する為の情報を欲した。そこで試しにペスト医師に
│　話し掛けると無視されなかったので気になる事を幾つか問い掛ける事にした。
┗───────────────────────────────────┛
.

4255：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:22:18 ID:tlXHtXXs0



　　　　 　,,,.......,,,_　 , -========-､
　　　.　,'´ニニﾆﾆ｀` - ､ ＿＿__,... `-- ===-､
　　　　.lニニニニﾆ, - '"　　　` .､ニニニニﾆ,'
　　　　 .Ⅶニニニ,'　　　　　　　　ﾏニニニﾆ/
　　　　　 ヾニニﾆl Y⌒Y .l　Y⌒Ylニニﾆ.／
　　　　　. 　` ､ニﾑ ゞ-'　 l.　ゞ- ','ニ_,-'"
　　　　　　　　 `.7ﾆ.l　　　l　　　 ,'ニ,'
　　　　　　　　　 ﾏﾆﾍ.　　l　　　,'ﾆ./　　　　　　　　　　……私にも分からない
　　　　　　　　　　ﾏニl 　 l.　　,'ﾆ,.ヘ
　　　　　　　 　,.. -ﾏﾆ.l　 l 　 ,'ﾆ/ﾆﾆヽ､
　　　　　 _,-'"ニニﾍﾆ.l.　l 　,'／ニニニ≧- ､　　　　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　 ./ニニニﾆﾆﾍ .l　l　,'ニニニニニニニヽ　　　｜ 別の研究所に行くんじゃないの？　|
　　　　.,'ニニニニニニ.l. l ,'ニニニニニニニニﾍ　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　 　 ,'ニニニニニニ ﾍl,.'ニニニニニニニニニl
　　　. lニニニニニニニニニニニニニニニニニﾍ
　　　 ,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆｌ
　　　,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニl
　　　lニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆﾆ.l
　　 ,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆl
　 .,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニｌ
　 .lニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆｌ
　 .lニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆl
　 lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆｌ
　.lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニl
.

4256：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:22:46 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　.　　,-=´ニﾆﾆ≧.､
　　　　　　　　,.'ニニニニニニ.ヽ_,,.. - .ｧ
　　　　　　　 ,'ニニニニニニニニ ,.-'"
　　　　　　　 lニニニニニニ_,. -.ｲ
　　 　 _, -'"ニニニ_,,.. -ﾍ'"ニﾆﾆl
　 ,_'"__,,,..． -‐ '" ｌ::::ﾍ　　ﾏニﾆﾆl-=- ..,,_　　　　　　　　　　　　　　　　　　いや、もっと別の組織だ
　　　　　　　　ﾍ.__ ゞ=' 　　 lニニﾉﾆﾉニニ≧=- ..,,,_
　　　　　　　 , '　　 ` -､　　.lﾆ／ﾆ/ニニニニニニ,..ﾆ==-､　　　　　　　　 少なくとも《扶桑生類創研》よりはまともな所だと思う
　　　　　　 ./　　　,. - ﾍ　 ノニﾆ/ニニニニﾆ,.-"´ニ_, -=-､
　　　　 　 /　　,. ' ,- '¨¨¨´ニﾆ./ニニニニ／ニﾆﾆ, 'ニニニﾑ　　　　　　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　 ,'　 , ', ',.ﾍﾆﾑ;;;;lニニ/ニニニ , 'ニニﾆﾆ,'ニニニﾆﾆﾑ　　　　　 ｜《扶桑生類創研》の一員じゃなかったの？.｜
　　　　　,'　/ '　,'ﾆﾍﾆﾑ;;;lﾆﾆ,'ニニﾆﾆ/ニニニニlニニニニニ.ﾑ　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　l_/　　.lニﾆ.ﾏ::ﾑ;lニ,'ニニﾆ./ニニニニﾆｌニニニニﾆﾆﾑ
　　　　　　　　 .lニﾆﾆﾏ::ﾑﾆlニニﾆ/ニニニニﾆﾆlニニニニニ＿ﾑ　　　　 最初は心の底から組織に賛同していた
　　　　　　　　 .lニニﾆヾ:::ヾlニニ/ニニニニニニﾍニﾆﾆ.,-'"　　_､ﾍ
　　　　　　　　 lニニﾆﾆ.ヾ､.lニﾆ/ニニニニニニﾆﾆヾ､./　　　　ヽ-､ﾞ,　 　 だが、他の研究者達の所業を見ていくうちに
　　　　　　　 ./ニニニニﾆﾍlニ/ニニニニニニニニニヽ,　_,,,.. -----l 　 . 組織の行いに疑問が生じた
　　　　　　 ./ ,...---.､ﾆﾆ/　ヾ/ニニニニニニニニニﾆ_l､"ニニニﾆﾆl
　　　　　 .l.／ニ ,.. --`､'　　　ヾニニニニ __,,,,,... -‐'"´lニヾニニニニl　　 組織の方針についていけなくなった
　　　　　 lニニ/　　＿_.ﾍ　　　　` , -‐'"´　　　　　　　lニニニニニニl
　　　　 　ゞ＿.l　 Y　　　ヽ､ .,,　／ｌ　　　 ,..--- ..,,,_　　lニニニニﾆﾆノ
　　　　 　 ,'ﾆﾆ`-ヽ　　　　　`y'　　ﾍ .／ニニニニﾆ≧､========'"ﾆﾍ_
　　　　　 ,'ニニﾆﾆl　　　　 ./　 　 ﾉ,'ニニニニニニニニヽ､ニニニニニﾍ
　　　　　 lニニﾆﾆ.ﾍﾍ　l　.l 　,-'"- lニニニニニニニニニﾆヾニニニﾆﾆﾑ
　　　　　 ﾏニニﾆﾆ.ゝﾍﾉl_.lヽヽ, .l./lニニニニニニニニニニﾆヾニニニニl
　　　　　　ﾏニニニニニニU`__ﾍニlニニニニニニニニニニニﾆヾニニニl
　　　　　　 lニニニニニニニﾆヽﾉﾆlニニニニニニニニニニニﾆﾆヾニニ.l
　　　　　　 lニニニニニニニニﾆニlニニニニニニニニニニニニニヾﾆニl
.

4257：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:23:35 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　 　, - '"ニニニニ=.､
　　　 　　 ／ニﾆ=--- ,-."ニニニニニニニﾆﾍ
　　　　.／ニニニﾆ ／ニニニニニニニニﾆﾆ/
　　　./ニニニニ／ニニニニニニニニニニ/
　　 /ﾆニニﾆ.／ニニニニニニニニニニﾆ/
　 ./ﾆニニﾆ/ﾆニニニﾆ／　　ヽﾆニニﾆ./
　/ニニニ./ニニニﾆ, '" 　　 　 ヽ､ニニ/
　lニニﾆ/ﾆニニﾆ., '　,.. -､　　　　｀ﾞ`- ､ _
　lﾆﾆﾆ/ニニニ , ' .　lニニl　　　　　　　　 ＞ ､
　ヾﾆ./ニニニ /.　 　ヾ==.'　　　　　　　　　 　　｀ヽ､　　　　　　　　　だから、一度飛び出した古巣に恥を忍んで、
　　 7ニニニ /　　　　　　　__,-‐ '"´￣｀` - ､_　　　 ＼　　　　　　.　連絡を取り、組織に引導を渡す事にした
　　.,'ニニニ/　ゝ=='"´ ￣　　 ｀ﾞ`--------- ｀ -､　　 ヽ
　　,'ニニﾆ/;;;.／ﾆ.ﾍニニニニﾆﾆｌニニヽ　　　　　　 ` ､ 　 ヽ　　　　その際、君を確実に確保するように要求されたので
　　lニニﾆし'"ニニﾆヽニニニニニ.ヽニニﾍ　　　　　　　`-､ ヽ　　　君を研究所から連れ出したという訳だ
　　ゝ､ニ/ニニニニニヾ､ﾆニニニﾆﾍニニ ﾍ　　　　　　　　 `.､ﾍ
　　　　/ニニニニニニニヾﾆニニニﾆﾍニニ.ﾍ　　　　　　　　　. "　 .私の事情で君を巻き込んでしまい、本当にすまない……
　　　　lニニニニニニニﾆﾆﾉﾆﾆﾆヽﾆﾆﾍﾆニﾆﾍ
　　　　lニニニニニニニニ/､ニニニﾍニﾍﾆニﾆﾍ
　　　　.lニニニニニニﾆﾆ/ニ.ヽ､ニニﾍﾆﾍニニﾆﾍ　　　　　　　.　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　 lニニニニニニﾆ/ニニニ`.＞ﾆ.ﾍﾆlニニニﾍ　　　　　　　　｜　.　そう…………　　 |
　　　　 l､ニニニニニﾆ/ニニニ ＜ニニ ﾍ lﾆニﾆﾆﾍ　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　 lﾆ`-.､＿ニニ./ニニニニニ ヽ､ニﾍｌニニニ ﾍ
　　　　 lニニニﾆヾ､/ニニニニニニニ ヽ､ ﾍニニニ.ﾍ
.　　　　.lニニニニﾆ/ニニニニニニニニニﾍﾍニニニﾍ
　　　　 .ｌニニニニ./ニニニニニニニニニニ.ﾍニニニ.ｌ
　　　　 .lニニニﾆ/ニニニニニニニニニニニ ﾍニニﾆ.l
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そう言って、ペスト医師との会話が途切れた。私は暫くの間、今の会話で得られた
│　情報を整理し、少し考え込んだ後、ペスト医師に再び話しかけようとした時、
│　その男は現れた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4258：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:24:34 ID:tlXHtXXs0



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4259：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:24:44 ID:tlXHtXXs0



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!ｿ;ﾊj|W "" Vv,w,.vw,.v"ji,,Iw,,MW w,,Mv,.,」＿_/./::､_|::::::::::::::::}___／:ﾉ　∧　　 .ﾉ.v,w,.vw　,.., ,v
"~'"'"~ｖ从X~""~'"'"八ｗ､,,~~""~'"'".　/::::::: / 〈::::::∧::::::::::::/:::::::＞:{　　 }_r::::::ﾊ''"　　"'~"''"''
_、_γヾﾍwゝ);;);ヾ)ィXV从X(:ヾ;ﾐx､　'''''::::::: /＼_＼:::∧:::::::/::f:て {::::〉　　|弋:::::::|." '''' ,,, '"'' ,,
,_ﾉ`）ゞy;;'ゞ<.ゞ,ｲiv:ｲｲヾ､八ゞiv:l;,ゝ)从i :::::/　　 | /E{ー--一く::::::厂::ﾊ　 l.　|::::: }w;;,, '"　..,,　 '"'
┏──────────┓
│　　　　　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　その男はコマ落としの様に突如、ペスト医師の背後に現れた。今、考えると
│　彼は着ていた軽装甲スーツの熱光学迷彩機能を切っただけだったのだろうが、
│　当時の私にとってみれば、彼は未知の存在であり、恐怖の対象でしかなかった。
│　私は酷く驚き、腰を浮かそうとしても抜かしていまい、只、突如現れた未知の存在を
│　地面から見上げる事しかできなかった。
┗───────────────────────────────────┛
.

4260：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:25:15 ID:tlXHtXXs0



.　　　　 　 　 /三三三三三ﾆ　　　　　ヽ
　　　　　　　 |三三三三三ニ　　　　　　|
　　　　 　 　 |三三三三三ﾆ-　　　　　　|
　 　 　 　 　 |三三三三三ﾆ　　　　　　 ∧
.　　 　 　 　 |三三三三三ﾆ　　＿　 -‐ ､∧
　　　 　 　 /,≦三三三二二ニﾆ　-‐　￢､ _ヽ
.　　　　　ム'ﾆ|ニγ⌒ヽ三ﾆγ⌒ヽ　/_ |､＼｀ヽ
.　　　　 ,ｨ,ｨヤ|ﾆﾆヽ _,ノ三‐-ヽ _,ノ- '-､/　＼ ﾏム冖=-　　　ペスト医師だな
-‐　７//〃ﾆ/ﾄ､／　=三 ＿_|　　 ヽ ／ﾆヽ　 }ﾆﾏﾑ　 ﾏ
三三{ {{ ﾆ三|〈三ﾆ=ﾆ／|　　|＼＿/三ニ/}　 }二}　}　 }　　　 《扶桑生類創研》壊滅作戦への協力、感謝する
三三.ﾏﾑﾆ三Vﾑﾆ三ﾏﾑ|　　|　/　 〉三ﾆﾚ'　/ﾆﾆ}　}　 }
三三ﾆﾏﾑﾆ三Vﾑﾆ三ﾏ｣ -‐|/　 /三三-　/ニﾆ/ /　=}　　　 .それでその少女が例のか？
三三ニﾏﾑﾆ三Vﾑﾆ三ﾏｧ=ｰ､／三三-　/ニﾆ/ /　三}　　　　身体的特徴が報告とやや異なるようだが……
三三三ﾆﾏム三Vﾑﾆ三|三ニ|三三ﾆ　 /ニﾆ/ /　三ﾑ
三三三二ヽ ｀ヽﾆVﾑニ|三ﾆﾉ三ニ　／ニ／ /　二/ﾏﾑ
三三三三二ヽ、｀ ーfT|三ﾆ|ニﾆl=ﾆ三／　/ヽ　／ﾆ三
三三≧三≦二ニ=- {｣|三ﾆﾄ､二j￣　_　- ´＼/ ﾆ二三
三三三≦三三二二ﾆ||三ﾆ|ﾆ|-‐ ''"´　二＞　｀ヽﾆﾆ三
三王三三三三三二ﾆ||三ﾆ｢/二二二二二二二 ||ニ三
三王三三三三三二ﾆ|ヽﾆ_/ 二二二二二二二　||ニ三




　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　Y´ニニニ=-,
　　　　　　　　　　　　　_,,,......ﾉニニニニﾆｌ＿
　　　　　　　　　　 　 `-､ﾆﾆﾆ`　‐--‐ '"ニニﾆ=
　　　　　　　　　　　　,. - '｀ﾞ`l ‐-==-‐‐'l¨´
　　　　　　　　　　_..-'ﾆ.ヽﾆ,-ﾍニニニ./`-､
　　　　　　　　　lニニ` ‐- ..,,,,ﾉﾆニr--' ｀¨`　　　　投薬実験の影響で成長の促進が……
　　　　　　　　　 ヽ､ニニニヽ､＿__ム､__
　　　　　　　　　　 　 `-､ニニニニニ,ニ.ﾍ　　　 　 全体的には健康そのものです
　　　　　　　　　　　　　　lニニニニ lニﾆﾆl
　　　　　　　　　　　　　　.Ⅶニニﾆﾆlニﾆﾆl　　　　 「成程……」
　　　　　　　　　　　　　　 .Ⅶニニニﾍニニl
　　　　　　　　　　　　　　　lニニニﾆﾆlニニl
　　　　　　　　　　　　　　　lニニニﾆﾆlニﾆ l
　　　　　　　　　　　　　　　lニニニﾆﾆ.lニﾆﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　lニニニニ.∧ﾆニﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　lニニニニニﾍニニl､
.

4261：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:25:38 ID:tlXHtXXs0



　　　　 　,,,.......,,,_　 , -========-､
　　　.　,'´ニニﾆﾆ｀` - ､ ＿＿__,... `-- ===-､
　　　　.lニニニニﾆ, - '"　　　` .､ニニニニﾆ,'
　　　　 .Ⅶニニニ,'　　　　　　　　ﾏニニニﾆ/
　　　　　 ヾニニﾆl Y⌒Y .l　Y⌒Ylニニﾆ.／
　　　　　. 　` ､ニﾑ ゞ-'　 l.　ゞ- ','ニ_,-'"
　　　　　　　　 `.7ﾆ.l　　　l　　　 ,'ニ,'
　　　　　　　　　 ﾏﾆﾍ.　　l　　　,'ﾆ./　　　　　　　　　……これから、この子はどうなるんですか？
　　　　　　　　　　ﾏニl 　 l.　　,'ﾆ,.ヘ
　　　　　　　 　,.. -ﾏﾆ.l　 l 　 ,'ﾆ/ﾆﾆヽ､　　　　　　　研究所で行われたような事をしないと信じて、
　　　　　 _,-'"ニニﾍﾆ.l.　l 　,'／ニニニ≧- ､　　　　其方に頼ったのですが……
　　　　 ./ニニニﾆﾆﾍ .l　l　,'ニニニニニニニヽ
　　　　.,'ニニニニニニ.l. l ,'ニニニニニニニニﾍ
　　 　 ,'ニニニニニニ ﾍl,.'ニニニニニニニニニl
　　　. lニニニニニニニニニニニニニニニニニﾍ
　　　 ,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆｌ
　　　,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニl
　　　lニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆﾆ.l
　　 ,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆl
　 .,'ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニｌ
　 .lニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆｌ
　 .lニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆﾆl
　 lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆｌ
　.lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニl
.

4262：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:25:52 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　 　 ＿_
　　　　　　　　　　　／´: : : : : ＞ ､　　　　　　　　　 {}
　　　　　　　　r￢く: : : : : : : 〇: : : :ヽ　　　 　 　 　 ||
　　 　 　 　＿ 〕0)）∨: : : : :〇:〇:〇:∨　　　　　　 ||
　　　　　/: γヽ:o: ｡:∨: : : : : : : 〇: : :|　　 　 　 　 [〕
.　　 　 〈: rｭヽノ=-‐:.ﾆ≧x : : : : : : : : ﾉ　　 　 　 　 ||
　　　 ,ｨｧ》: :0: : : : :_;／％／≧x: : : r'ュ _　　　　　 ||　　　　一通り、検査してから、親元へ帰す予定だ
　　 /〃´｀ ‐=ﾆ _∠∠／.: : : :_: :>'´|: :|: : :＞.､　　 ||
.　　{.{{　　　　 　 {ZZ/_; -=ﾆ三/: : : ｀´: : : : : : :r､_八　　　　ところで名前は何だ？
　　 ﾏﾑ　　 　 　 ｀}／／≦三/: : : :_　-―￢冖,ィ:´.: :}┐
.　 　 ＼＼＿rｧ'´: : :=ﾆ二{: :_;＼／7: : : {]: : :く: :／:ヽ' :l
.　 　 　 ｀ ｰ／: くヽ: :(ﾆ>/´: : : : 〈〈: : : : : : : : : ´: : : :}/
　　　　　 /7: : <ヽ＼>: |:{: : : : : : :.ﾏ∨三三ﾆ=-､ : :/ﾍ
　　　　 /:/_: <ヽ＼>:(ﾆ>{: : : : :.:／｢ニ冖￢=‐- ､∨: : :〉
.　　　　|:.}: : >､＼>: : :{_; :｀: ｰ-/:::::|: : : : : : : : : :|:.∨: : ﾑ
　　　　 }｣／: : ヽ-: : :´: ＼;_;_;_|:::::::|: : : : : : : : : :| : |: : ﾑ
　 　 　 |: : : : :|: : : : : : : : : : : : |:::::::|: : : : : : : : : :| : |: :ﾑ
┏──────────┓
│　　　　　サクヤ
┣──────────┸────────────────────────┓
│　──と此処で突如、私は話を振られた。名前、そう、名前だ。
│　私の名前は確か、サクヤで……　名字は……………………
┗───────────────────────────────────┛
.

4263：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:26:12 ID:tlXHtXXs0
























┏──────────┓
│　　　　　サクヤ
┣──────────┸────────────────────────┓
│　………………………………………………………………思い出せない。
┗───────────────────────────────────┛
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4264：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:26:31 ID:tlXHtXXs0



　　　 　　　　　　　　　--―― -　-　　、
　　　　　　　　　.: .::.:: .: .: : .: ::. ::. :. :. .:.: :＼
　　　　　　　／:: ::: .: ::. :: :. :: :: :: :.: ::. :: :: :: :ヽ
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　　　　　　|:. :.:. .:.:. :.. : .: .:: .:. ..: .: :::. ::. :..:. :.::::.:l
　　　 　　 |:. :.:. .:.:. :.. : .: .:: .:. ..: .: :::. ::. :..:. :.::::.::!
　 　 　 　 |::. :.:. .:.:. :.. : .: .:: .:. ..: .: :::. ::. :..:. ::: :.::|
.　　　　　 |:.:..):.::).::..:):. ::..:: .: .:.: .:.: .::.: ::: .::. .::::.:::|
　　　　　/::. :):.:.)::.:: ):. :.:. :..: .:..: ::. : .: .: :.: .: :..:. :l、
.　　　　/:. :.:.ー''": .:.: :r.:ー―　---:.:.::_.:_.:.:_.:.＿:＼
　　　 /:. .:.: :.. .: .:.: :／ :i!:.三l{´　　　i!:r.:/　lI7:;;l ´
.　　 /:, .:..::, :;. .:.::／:. :.、:...::ミ!､ ＿.ノ'´::＼''"::;;;l!　　　　　　　 　 おい、どうした？
　　〈:.. ..::,:. .::..:.:人:. .:,:. .: .:.:. :.:.＿:.. .:..,／´:V;.｢
　 　 `ー―　'''::（(:..:＼ー=:.. .:.コ::::.rf:.. ::／rへ　　　　　　　　　　名前を言うだけだ
―-　.、 .＿__/:.. ヽ、:...)。:.へ:. :..ｰ''":.:.:/::./　:..:>-――-　、
:...: .:.: :77:.:..:Y´::.￣:.＼:..:/:..:rー=ﾆ二:./:../_:.;／:::l:,.: .: .:;. .: .:＼　　　　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
:. .::.. .:./'::.. .ｿ　:. :.:. .::.. Y´￣￣:ヽ,: .:.)]::二ﾚ':)）;,::}:. :. :,;. : . : .: :＼　　　｜　　……思い出せない　　 |
:..: .::../:;:. ./':. .:＿＿_:. .::>-――''";.: .:ヾ_フ':. :‐'''<;. :.:,:. .:.. ...:.: ...:.::＼　 .乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
:...:／:, :／:,. .:;. .:. .:. .::::/ ,: ::.. .. :;. :.. :. .:.:i!:,.: .:. .:...:.|〉:. :...: .:;, .:. ;..: : .: .＼
¨:.三彡ヾ:,.; :..:.: .:.:.:.／: .:,: ::.. .. :;. :.. :. .:.:i!:,.: .:. .:...:.|:.:; .:.. :.／＼:; .:.; :: .:::＼
/彳'";,;:::i!=‐-―く｢l:. ;. :::,: ::.. .. :;. :.. :. .:.:i!:,.: .:. .:...:.|:.: :_／;;;: :::::＼:, :; .:. .:. .:>
.

4265：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:26:50 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　 .!
　　　　　　　　　　 .|!
　　　　　　　　　　　lｉ
　　　　　.　　　　　　|j　,. :"￣: :ｰ: .、
　　　　　　　　　l!　　|/: : : : : : : : : : ヽ
　 　　　　　　　 |',　　|∵: : : : : : : : : : :',
　　　　　　　　　!」..../: :∵ : : : : : : : : : {
　 　　　　　　／三　!: : : : : :........ ____... 〉__　　　　　　…………は？
　　 　　　.／ : : : : .弋: :／ ﾍﾞｰ´ﾍ｀´!: : : : Y
　　 　.／ : : : : : ／ｿf. 彡>ヾ　_ノ=ﾍv.､ l : : !　　　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　 　/＿: : : :／ﾝ : : 'ｰ-ﾆ ヽゝ､/f .{. .j ｝∨ .|　　　 ｜　名前はサクヤ　名字が思い出せない 　|
　 │: : : :￣.Y.. ｬ≦¨≧ ．＼｀., 弋゛>.ﾉ: :∨l　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　 │‐-: : : 冫: : : : : : : : : ｀ ,ヽ｀zム´.l : : 〈｀
　　!⌒ヽ: :|/: : : : : : : : : : : : :ヽ‐ ｰ-''´.: : : :}　　　　 ……ペスト医師、分かるか？
　 弋__ ..!: : ｉ　..---‐--.....－_/ﾆ.､j.: : : : : :ｿ:＼
　　//ニ : : !: : : : : : : : : : : : :l ‐-J: : : ∠ ＼: : ＼
　　!: : : : Y :ﾐ : : : : : : : : : __/ ‐-J :/l : : } : :｀--.､:＼
　 弋_＿ノく　|‐‐: :＝: :-ノ: : : : : : /ﾉ: : ノ`ｰ',　‐-＼｀､
　　　　　　　ﾆ1: : : : : :/ ≧=‐- ノ「 .／｀＼　 ﾞJ　彡j._ｌ
　　　　　　Ｙ .>{＿_＿/ 　≧l_: : ﾝ|/: :/: :ﾍoヽ　 ｀‐"
　　　　　　 ｀>‐´|| 冫⌒ﾍ　l 二二ンﾉ¨.〉.-ｷ ’，　　　　_
　　　　　　　!r匕||ｺ{: : : : ￣ヽ ｀－´: :Yｬ≦¨　｀≧- ／:i:ﾑ
　　　　　　　lい　 .|│: : : : : : ﾍ>: : : : {　ー‐--　　　　ヽ:i:iﾑ
　　.　　　　 ｌ.｛--‐｝ﾉ＼: : : : : : ﾍ: : : : |,,..　-‐=冖⌒　 ￣ﾟ｡ﾊ
　　　　　　 .! :|　 .!/: : : ＼: : : : : :ﾍ: : .亅　_　- ￣　　　　　ｷ冫.ｨ
　　　　　　 |: :|　 j: : : : : : :＼ : : ＿ﾍ＜- ´＿＿,,,...ｬ≦´　　／: :}
　　　　　　.1: :｀.": : : : : : :/: :＼/　　｀Y　ヽ　　　 （⌒￣ ／: : : /
　 　 　 　　ゝ: : : : : : : : :/: : : : ハ　　　〉　ﾍ　　／　　　 〉: : : :/
.

4266：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:27:06 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　.Yニニニニニニニﾍ
　　　　　　　　　 lニニニニニニニニｌ
　　　　　　　　　 lニニニニニニニニl
　　　　　　　＿__l__,,...--===ニニニニニ===-- ..,,_
　　　__,.-=ニニニニニ= '"´ .ヽニ,..-"､ニニニニ= '
　　 `-==ニﾆﾆ/　　Y⌒ヽ　　　ｌ'"ニニl
　　　　　　 _,.ノ　　　ゝ- '　　　 .lニニﾆl
　　　　, -'"　　　　　　　　　　　,'ニニ.,'　　　　　　　　　　……分かりません
　　 ／　　_,,........ --　　　　 　 /ニﾆﾆl
　./　-='"--- .､　　　　　　 ／ニニﾆ.l　　　　　　　　　　 攫ったのは奴隷商人を通じてですし、番号等で呼んでいました
　 `'´　　　　　　 ヽ ＿ ,.. '"ニニニﾆ.ﾍ
　　　　　　　　　　　 ヾニニニニニニニ.､　　　　　　　　 研究所のデータには載っているかもしれませんが……
　　　　　　　　　　_,,..ノﾆlニニニニニニﾆﾆ`-.､
　　　　　　_, -=ニニニﾆlニニニニニニニニニ ｀ﾞ`-.､
　　　　 Yニニニニニﾆ/ニニニニニニニニニニニニ
　　　　/ニニニニニﾆlニニニニニニニニニニニニニ
　　　 /､ニニニニニ./ニニニニニニニニニニニニニ
　　　ｌニlニニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニ
　　 /ニlニニニニﾆ,'ニニニニニニニニニニニニニ
　 /ニﾆlニニニﾆﾆ,'ニニニニニニニニニニニニニﾆ
　.,'ニニlニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニニ
./ニﾆニｌニニニニlニニニニニニニニニニニニニﾆ
'ニニニ.lニニニニlニニニニニニニニニニニニニニ
ニニﾆﾆlニニニニl＠ニニニニニニニニニニニニニ
ニニﾆﾆlニニニニlニニニニニニニニニニニニニニ
.

4267：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:27:22 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　 　　　 , - '　:: :::::::::::::::::::::::::::::: :: ' ｰ ､
　 　 　 　 　 　 　 ／　　:: :: :::::::::::::::::::::::::::::::: :: ::　　 ヽ
　　　 　 　 　 　 /　　:: :: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::: ::: :: ::　' ,
　　　　　　　　 /　　:: :: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::: ::　　ヽ
　　　　　　　　,'　 :: :: :: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :: :: 　　i
　　　　　　 　/　 :: :: ::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :: ::　　 i
　　　　　　　 i　　:: :: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::: :: 　　i
　　　　　　／ヽ 、_:: :: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::: :: _ , ﾍ
　　　　　 / 　 　 :::::￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ー - '　　　 ヽ
.　　　　 /　　 :: :: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :: :: :　　 ｲ
.　　　　 ﾊ　　　　:: ::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::: :: 　 / i
　　　　｜ヽr _　　:: ::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::: ::: ::: ::: :: _,イ 　!
　　　　 |　 上　` t , _ :: :: :: :: :: ::::::::::::::::::: :: :: :: :: :: :: _ ィ '　 | 　 i
-一ヽ、 .`'´　ヽ　.／／ ' ー--ｔ- =====-r 一 ' ' 弋　!l_ - ' `ｰ ´
::: ::: ::: |　 　 _ｲ二l i l　　　　　　}　,ｲ^ﾄ､. {.　　　　　ﾂﾆi二!　　　　　　　我々が研究所に乗り込んだことで重要データを
::: ::: ::: | _,.厂、　　　ヾ= .,, ＿_ノ./_ 八 _ヽヽ、＿ _〃 　 　＞､　　　　　 証拠隠滅の為に消された可能性があると
::: ::: :::上　`ﾐ､ヽ　　 i　　 　　ナ'　 　 　 弋　　　　　 　 /　 イ
::: ::::／ヽヽ　_ﾐ iヽ/　ゝ　　／　 　 i⌒i　　 ヽ _ ノ　　　ｌ ／ ,<_　　　　　「はい、恐らく……」
::: ::ヒ二 ﾐ上´::: :::∨ 　 ~　　　　 / 　　i　　　　　 　 ／K／::: ::ヽ､
:::/二二/:: <ヽ、::: :!、'　,　　　／　　　　ヽ、　　 ,　'　／::: ::: ::: ::: :::`‐､　……サクヤ、もう一度、良く思いだしてくれ
:::ヒ二シ ::: :kヨ::: ::: ::ヽ､　 Y　　　　　　　　ヽ ／ ,.∠-i::: ::: ::: ::: :::　　　 例えば、両親の名前とかだ
:::i-ニ=┤::: :ﾋコ::: ::: ::: :::ヽ |　　, =-‐- ､　　}.|／ i///i::: ::: ::: ::: ::: : :::
::: トー-ｲ、::: |ﾆi::: ::: ::: ::: ::: ::`ﾋ iニ￣　ヾY/ ! []上ヾ>::: ::: ::: ::: ::: :::　　γ ￣￣￣￣￣￣ヽ
::: ::`<二／>､!ミi::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: 弋￣二|::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: :::　　 ｜　　両親……　　|
::: ::: ヽ三シ-Yｿ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::`<-弋::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: ::: :::　　　　乂＿＿＿＿＿＿ノ
┏──────────┓
│　　　　　サクヤ
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そう言われて、私は一度、深呼吸をする。そして、己の記憶を探る。
│　私の両親、そう両親を…………
┗───────────────────────────────────┛
.

4268：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:27:35 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /VVＷヽ
　　　　 　 　 　 　 　 　 )Ｎィﾚ′} } リ　}ﾉ}
　　　　　　　 　 　 　 )ｨ　 川　　　ｨ 彡' ん(ｲｲ
　　　　　　　　　 　 ///〃　ﾚｲ　 ﾉ(　 人_ﾉﾉﾉ
　　　 　 　 　 　 　 { { { {{ ∠仏イ　 `ｰ=彡く,ﾆ=ミ　　)　　　　　　　　　　:..:..:‐‐:.:.:.....
　　　　　　 　 　 　 ゝ-≠三ﾉ人 V⌒ヽ ィｲ⌒ヽヽ Ｙ {　　 　 　 　 .,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
　 　 　 　 　 　 　 ｛_　ｒ‐=彡く⌒ヽﾊﾊﾉ ﾉﾘミﾐ=彡ノ ﾉ)　　　　　　.':.:/ｲ斗芋芋芋ﾐ､:ヽ.:.
　　　　　　　　 　 　 )人_ゝ::::::::う≠≠彡 ′) ﾊ｀ﾆ彡'ﾉ)　　 　 　 :.:.:ｉ.:.|i:.|.:.|.:.:i|.:.:.:.::.:|.:.:ｉ.:',
　　　 　 　 　 　 　 　 　 7 ::::::::〃〃 , -‐=彡'　}ヽ=彡ク‐- 、　　i:.:.:|:.:|i.:|八.:.:}､乂}.:|.:.:|.:.|
　　　　　　..／　　三≧=三￣★ {{〃,. -‐ｧァ彡ノ )'":::::::〉　}　 　|.:.:.i.::斥::::: ＼f::::ﾞ{.:|.:.:ｉ.:.i
　　　　　 ./　　 ﾆ三三ﾆ　 =ﾆ三八{,′　｛, -=彡　_ つ:::しｲ　　..ｉ:.:.:|::从　　　　　 ﾚ{.:.:.:.:.i
　　　　　..{　-=ﾆ三ﾆ三ﾆ　}ニ=ニ/　 ミﾐ（ 　　＼ﾉ::::::::と..ノ　　..:.:.:.:|:.:个 　ｰ　'　／.:./.:.:.:',
　　　　　 .}　　　 　 ７ﾆ/´/ﾆ=　ﾆ{　　ミﾐ　　 }ﾆ　`マ(_／　　...,:.:.:.:人.:.:＼≧=≦‐{.::/.:.:.:.:∧
　　　　　　 .ヽ　　}_/三ﾚ/三ﾆ　ﾆ{　　ミﾐヽ　仁ﾆ 　 ＼　　　./:.:.:ﾑ‐-＼.:.:＼}{///}/‐-圦.:∧
　　　　　 .{ ﾆ|　　ﾆ三ﾆ7三二ﾆ　ヽﾆ三ﾆ二三ﾆ　　　⌒　／:イ¨ヽ‐‐‐‐＼（乂ﾆｱ‐‐‐/i:i:iﾄ､.＼
　　　　　　＼|　 ﾆ三三{三二ﾆ　　 ﾆ三三二ﾆﾆ　ﾆ7.　／:.:.:.{∧:ｉ:i:i:＼／:i:/ﾊ }:i:＼／i:i:ｉ/: :}:.:.:.:.:.､
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　　　　　 　 { 　=ﾆ二三三ﾆＶ-=ﾆ７三ﾆ=..⌒ヽ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧: {　ヽ／,:i／ | ＼＼／:..:　/:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､
　　 　 　 　 　 .=ﾆ二三三三}-=ﾆｱ三ﾆ=- 　_.':.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.ﾑ　／／　　 ｉ|　　＼＼___/:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　 　 .}　=ﾆ二二三三}ﾆ≠三ﾆ=-=ﾆ,...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'.:.:./:／／　　∨　| 　/　`ｰ‐z__　　―　⊥.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,
　　　　..._,..≠　 =ﾆﾆ二二三}７ﾆ三ﾆ=-=. /:.:.:.:.:/.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:／／:..　　 　 }　|　′　　　/:.丁¨.:.┬―':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..
　 . ｒ:::7:/:/::ﾘ　　 =ﾆ二二三}仁三二ﾆ　 '.:.:.:.:.:/.:.:.:.:/:.:.:.:.:./／:.:.:.:.}}　　　 ｉ　ﾚ　　 ‐=イ:.:.:.|:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::..:..:.:.',
┏──────────┓
│　　　　　サクヤ
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、私は両親の姿を思い浮かべる。だが、何故か、顔の部分だけが靄が
│　かかったようにはっきりとしない。私は嫌な予感がして、両親の名前を思い出そうとする。
┗───────────────────────────────────┛
.

4269：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:27:51 ID:tlXHtXXs0
























┏──────────┓
│　　　　　サクヤ
┣──────────┸────────────────────────┓
│　……思い出せなかった。何も思い出せない。屋敷にかかっていた表札、
│　使用人から私や両親への声かけ、あらゆる記憶を探って、私と両親の名前を
│　思い出そうとしたが、元からそんなものは存在しないかの様に全く思い出せなかった。
┗───────────────────────────────────┛
.

4270：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:28:09 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 「|
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | l　r ｎ
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | l　|_| l
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　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿「ｌ「Ｌ. _　　　 ＼人_人,_从人_人_人,_从,人／
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 └‐┐i r‐┘　　　　） おい、大丈夫か！？ （
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 L| |　　　　　／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└‐'
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｎ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ｕ
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　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ｏ


┏──────────┓
│　　　　　サクヤ
┣──────────┸────────────────────────┓
│　その事に気付いた瞬間、記憶を失くしたという悲しみ、研究者への怒りと憎しみ、
│　あらゆる感情が一気に噴出して、混ざりあい、最後には虚脱感となった。
│　私は全身から力が抜け、天から私へと吊り下げられた糸がプツンと音を立てて、
│　切れたかの様にその場に崩れ落ち、私を呼び掛ける声を聞きながら、意識を手放した。
┗───────────────────────────────────┛
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4271：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:28:24 ID:tlXHtXXs0



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4272：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:29:26 ID:3C22XEZ20
下の名前だけじゃあ皇国全土に子供が多過ぎて親元にもかえせんか

4273：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:30:26 ID:3C22XEZ20
出身地域がどこかすら覚えてないのか？
街中を移動してる最中に拉致されたなら
というか、護衛も間抜けだな、お嬢様をミスミス拉致されるなんて

4274：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:31:20 ID:tlXHtXXs0



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│　　　　　サクヤ
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│　気が付くと私は何処かの建物の清潔なベッドで寝かされていた。本で見た、
│　病院の部屋みたいだなと天井を見ながら、ぼんやりと考えた。
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4275：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:31:35 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　 　 　 　 j　　　　　　　　　 　 　 　 トヾx:ﾊ:.!
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　　　　　 　 　 /イl =-‐┴-= j/:/:.:.:V:.:.}.:У:小j　ヽj
　　 　 　 　 　 l´: : : : : : : : : : : : :｀＞ｘ:ｲ:.ﾉ:.i:.}リ　　　　　　　　　気が付いたか……
　　　　　　　　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.＞xt.. _
　 　 　 　 　 　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.,.k=ニ二≧
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　　　　　　　 イ: : : : :./.: : : : : :. :. :.` ＜ﾆﾆ二二７
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.　 　 }.: : : : : :. :. :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : : : :. :.`＜,.k=㍉
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　　　|.ﾊ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ /ﾆﾆﾆﾆ二j
　　　}=ﾊ : : : : : : ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : / /ﾆﾆﾆア}ﾆコ
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.....　} {: : :ハ.: : : : :.| : : : : : : : : =ﾆﾆﾆﾆﾆj.: : : : : :. :.jﾆﾆｴ|
. 　 j: : : :j: :ﾊ: : : : :.{.: : : : : :.=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!.: : :. :. :. :.|ﾆﾆﾆ!
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│　　　　　サクヤ
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│　暫くすると部屋のドアが開き、腰に刀を帯び、精悍な顔立ちをした灰色の髪の男性が
│　入ってきた。男はオールドキングと名乗り、私の目の前に現れた軽装甲スーツの男だと
│　私に言うと近くの椅子に座った。そして、私と向き合うとどの程度、どの様な記憶が
│　残っているかを確認する為に私に質問をぶつけ、その回答を持っている用紙に書きつけた。
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4276：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:32:00 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _　ィミY、
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,.ィ: : :ｧ'　 ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 彡ｨ: : :ﾚV.:､ﾄ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 从;.斗==ミ、　　　　　　……ところで、これからどうしたい？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｢ﾆﾆﾆﾆﾆ=: 7
　　　　　　　　　　　　　　　　,.ｋ＜ﾆﾆﾆﾆ=¨ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　 ｢{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=: : : ｀ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 }ﾆﾏﾆ}ﾆﾆﾆﾆﾆ=: : : : :/|
　　　　　　　　　　　　　　 jﾆﾆⅥﾆﾆﾆニ=: : : : :./:|
　　　　　　　　　　　　　　 |ﾆニ}ﾉﾆﾆﾆﾆ=: : : : : /:.!
　　　　　　　　　　　 　 　 lﾆニ{ﾆﾆﾆニ=: : : : : :/:.j
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 lﾆニjﾆﾆﾆニ=: : : : : :/:.:{
.　　　　　　　 　 　 　 　 ,ニニ{=‐-=ﾆﾆ: : :_:_:_｣/: {
　　　　　　　　　　　　　 ,ﾆﾆﾆ{≧x__ー-=-　 ン: : j
　　　　 　 　 　 　 　 　 ,ﾆﾆﾆハﾆﾆニ＞''"´:./:.!: :.j
　　　　　　　　　　　 　 ,ﾆﾆ／.)ﾊﾆニ=: : : : : : :ﾊ: :.j
　　　　　 　 　 　 　 　 ,ア´ ｆニムﾆﾆ=.: : : : :. :.ﾊ-┤
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│　　　　　サクヤ
┣──────────┸────────────────────────┓
│　一通り質問が終わると古王は手持ちの用紙を見ながら、暫くの間、思案顔になった。
│　そして、思案顔を止めると唐突にこれからの展望を聞いてきた。
│　その瞬間、私は古王の口調から、両親の元に帰れる可能性が極めて低い事を悟った。
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4277：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:32:21 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y´＿＿＿_)
　　　　　　　　　　　　　　　　, -=ニニニニニニ=､
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　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ﾆﾆl　<- ..,,_｀` ､
　　　　　　　　　　　　　　　r-'"ニﾆﾆl`-`--i‐｀`-､ヽ
　　　　　　　　　　　　　 /´ﾆヾニニﾆl;;;;;;;／ﾍ　　　`'
　　　　　　　　　　　　 ./ニニﾆﾏニニ`'"ﾆﾆ/｀､
　　　　　　　　　　　　/ニニニﾆヾニニﾆﾆ/ﾆl.ﾑ
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　　　　　　 __　　 Y⌒ヽ､ﾆ,.- ` ､ニニニニニlヾ､ニl＿＿　 ｀`,-.､　　　　　　　　　　　,. --=.､
　　　　　/ゝ l　　 .l　　　l`､　　　` .､ニニニﾆｌ＿¨＿＿＿｀Uゝ- '===-- ､-===----'.､ 　ﾟ　ﾉ∨
　　　　　ﾏ　　ヽ､　ﾏ　　ヽ_｀¨`,-､　 ｀¨¨¨ヽ:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:｀l:.､｀¨　　　　　　　 ,` - ､::l
　　　　　 ヽ､　　　｀ l __.丿 ￣＿ ｀¨¨ヽ---'-- ..,,,＿__l:l:l:l:l:l:l:l, ------`´､ヽ--===='"´　　　)＿＿_
　Yニニニニニニニ　￣￣￣ニニニニニlニニニニﾆニニニ｀` -------!-'- ..,,,＿　　_,..-'　　　 /´ヽ
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│　　　　　サクヤ
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│　私は考えを巡らせた。ペスト医師の言葉や古王の態度から、察するに死ぬ事は
│　無いだろう。だが、男が所属する組織に《扶桑生類創研》と同等、或はそれ以下の
│　待遇にされ、日夜、死なないように実験されるような状態になる可能性は十分にあった。
│　そして、そんな扱いにされても私は誰にも助けを求める事が出来ない。
│　私は自分が只の子供以上に無力な存在である事を認識した。
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4278：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:33:00 ID:tlXHtXXs0











　　　　　　　　　　　　　　　　　　 γ ￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｜　　 力を得たい　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿ノ









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│　　　　　サクヤ
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│　だから、私は力を欲した。私に害をなす者を撃退できる力を。
│　何者にも束縛されない力を。そして、元のあるべき場所に戻れる力を欲した。
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4279：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:33:17 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　/ｲ/ {　　　　　　　　　 ,ｲ　 !:.ゝ:､:.ﾊ!
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　　　　　 　 　 /イl =-‐┴-= j/:/:.:.:V:.:.}.:У:小j　ヽj
　　 　 　 　 　 l´: : : : : : : : : : : : :｀＞ｘ:ｲ:.ﾉ:.i:.}リ
　　　　　　　　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.＞xt.. _　　　　　……《上》と話してくるが、希望通りにはならないと思うぞ
　 　 　 　 　 　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.,.k=ニ二≧
　　　　　　　　　}: : : :,:k≦ﾆ=-ｘ､: : :.,:k≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7　 　 考え直した方が良い
　　　 　 　 　 　 〉: :¨´ 7ﾞ -=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二二7
　　　　　　　 イ: : : : :./.: : : : : :. :. :.` ＜ﾆﾆ二二７
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....　　r'.: : : : : : :. :. :.,.: : : : : : : : : : : : : :. :. :.`マニ≧､
.　 　 }.: : : : : :. :. :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : : : :. :.`＜,.k=㍉
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│　　　　　サクヤ
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│　古王は驚いた表情で「正気か？」と私に尋ねた。私は無言で首肯すると古王は
│　難しい表情をして、「研究所にいた時よりも低水準の生活になる」、「身の安全を
│　保障できない」と言って、何とか、私の考えを改めさせようとしたが、私の意思は
│　揺らがなかった。古王は少し疲れた表情で私に対し、捨て台詞を吐くと部屋から去った。
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4280：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:33:38 ID:tlXHtXXs0



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4281：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:33:50 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　　 　 , ―‐z､|＿|／／Vt‐b‐ｭ.//　,'ﾊ.>､/ﾄ､_,／|!　| ∨
　　　　　　　　　　 lﾏ　　_/７ｰｧ i　l ／￣￣/｀| |　|.l l.|　| ﾄ､__,／Ｖ二ﾕ
　　　　　　　　　　 ヾﾐ彡'|　|　|　|　|ｰi⌒ヽｲ一| |　|.l l.|　|ヽヽ　　/ |
　　　　　　　　　　 〔| |　 |／Ｖ∨|　|/ﾍ　 ',',_ノ V,ｨｆﾒｲ|／　|　|｀´ﾆ>
　　　　　　　　　　　｀Y／jｿ_/ 　 ﾚiﾞ｀ヽl　 ',', ヾｨf才´¨|　 /　 |¨|Tl |
　　　　　　　　　　　　|￣ソ　　　　 ヽ　|__ノ ',＞'´ ﾍ＿|_,/　　|　|.l.l.|〉
　　　　　　　　　　,ィ...ﾘ＾ﾄ|　　　　　　＞ｰ一'二二才ﾍ,---､　|　| l.l |ﾍ
　　　　　　　　 ／ / . }ソZｨｧi　　／‐､/Tフ ｲ才＾ヽ-/ ￣ヽヽ|　| .l.l |.ﾊ
　　　　　　　／/'７／ ／／./　,ｲ　／|⌒ヽ （|　i三ﾐf| ,-―､ヽＬム/ﾏﾍﾊ
　　　　　　.././　/　／¨´　_| /　／l　.|　　i　 |　＼／l　―　i |　|f|∨¨ﾍｿ
　　　　　　/./　/／ _,, i^ヽ´ |｀¨i／　∧　.l　/　　 l_ノ| l　 l .| |　|ｆ| ∨¨ﾍ
　　　　　 /./　/fｉ‐'´　 |　 ヽjー/　／!　ﾞ. l /､＿／　 | lィ＾ヾ_|=ﾏ7. ∨ハ
　　　 　 /./　/ﾐｿl 　 .､|￣＼＼i下ﾐヽ　 ∨　　　 　 ﾋ|ﾑ　　　ﾍ l |¨| ∨ハ
　　　　././　/,,,／／,ヘ!｀ヽ　＼l l　 ｀ﾄ､　　　　　　　｀丁　 　 iﾍリ.ﾉ　 ﾏﾍ
　　　 ././　/｀T　.ｿヘ__',　.|　　.ヾl＿/ /＼ﾊ　　　　　iﾆヽ　　.i　 Y∧　 ﾏﾍ
　　　/./　/ヽ/ . ,'/ 〃 |i∨　 　 厶i―1ｰ'´ |　　　　　　　ヽ　ﾉ　 j |∧　 ﾏﾍ
　　 /./　/　/ 　 　 ´　 |! ヽ ＿/ /|　./　　 .|　　　　　　　　 ヽｰi'´/　| 　 iﾏﾍ
　 ././　/ヽ/　　　　　　　　　　　/ |／　　／　　 　 　 　 　 　 ', ∨　 | 　 .|.ﾏﾍ
　〈 〈　/　/　　　　　　　　　　　/ｨ7　　／　　　　　　　　　　　　i∧　 |　　 ', ﾏﾍ
　 .Vﾑ'　/　　　　 　 　 　 __, イ　,'　　/　　　　　　　　　　 　 　 |rヘ ∧　　 ',_ﾏﾍ
　　.Vﾑ/　　　　　　　　,イ 　 　 /　 /　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾘ-､ ヽﾍ　　　 .ﾏﾍ
　　　∨ 　 　 　 　 .r‐/⌒ヽ _,,厶__ｿ　　　　　　　　　　　　　　 |　　ヽﾉTl＿__　 ﾏﾍ
　　　　　　　　　　　Уー―一ケi_７　　　　　　　　　　　　_,. -‐|-一'´ _|.l ｀i_」　 ヾ9
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　　　　　　　　　[７.ﾑ　-‐i ,'/ / ￣|__　　　　　　　　　　　　|　l |　　　 ハﾊ ｿ￣|
　　　　　　　　　/￣　　　|.i.|‐ｲﾌﾏ/　ヽ　　　　　　　　 　 .ｒト､l＾､＿＿,ｲ＾Ｚ,才´
　　　　　　 _,-‐'　　　　　.|　＼代ﾉゝイ　　　　　　　　　　└‐t| 　 　 　 |‐-､ ﾍ
　　　　_,-‐^ー--==＝ﾆ/￣ー'￣｀¨´　　　　　　　　　　　　　 |, -―- ､|＿二/
　 , ‐f -=='¨¨^ー'´￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨＿／
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
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│　結果から言えば、私の要望は叶った。研究所から救出されて、一週間後、私は
│　古王がトップに立つ『リリアナ』という組織に入隊した。古王曰く、私の言葉が
│　琴線に触れたのか、《上》がかなりの便宜を図ってくれたらしい。
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4282：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:34:11 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　/ｲ/ {　　　　　　　　　 ,ｲ　 !:.ゝ:､:.ﾊ!
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　　　　　 　 　 /イl =-‐┴-= j/:/:.:.:V:.:.}.:У:小j　ヽj
　　 　 　 　 　 l´: : : : : : : : : : : : :｀＞ｘ:ｲ:.ﾉ:.i:.}リ　　　　　 　 今日からお前の名前は『朔夜』だ
　　　　　　　　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.＞xt.. _
　 　 　 　 　 　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.,.k=ニ二≧　　　　良いな？
　　　　　　　　　}: : : :,:k≦ﾆ=-ｘ､: : :.,:k≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7
　　　 　 　 　 　 〉: :¨´ 7ﾞ -=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二二7
　　　　　　　 イ: : : : :./.: : : : : :. :. :.` ＜ﾆﾆ二二７
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.　 　 }.: : : : : :. :. :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : : : :. :.`＜,.k=㍉
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　 　 ,'ニj.: :. :. :. :.|: : : : : : : : : : : :ヽ : : : :/ /ﾆﾆア　/ﾆﾆj
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. 　 j: : : :j: :ﾊ: : : : :.{.: : : : : :.=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!.: : :. :. :. :.|ﾆﾆﾆ!
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│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、入隊する際、古王は私に『朔夜』という名前を付けた。理由は出会った時が
│　新月の夜で元の名前の音と合っているからだった。新しい名前を付けられたのは
│　少し嫌な気もしたが、何度が紙に書き、発音してみると不思議とその名前が気に入った。
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4283：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:34:31 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　 γ´　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 γ´ヽ　｀ヽ
　　　　　　 /i　　　　　　　　 ｉ　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 j 　 辷≧x∨
　　　　 　./ .ｉ!　　　　　　　　ｉ 　 ∨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　q　　　　 ｉﾞｰｉ
　　　　　 |ｉ　ｉ!　　　　　　 　 ｉ!　　.∨　　　　　 _　__　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　.|}kj
　　　　　 |ｉ　ｉ!　　　　　　 　 ｉ!　 　 ｉ 　 　 　 /ｉ　　/ヽ　　　　　　 　 　 　 ノヾー 彡ﾉ/､
　　　　　 |ｉ　ｉ!　　　　　　 　 ｉ!　ﾉ!　|r x　 　 ｉ |　　i　 |　　　　　　　___＿/ ｉ　.｀ヾ彡/　ｉ___
　　　　 ｰｉ|　,ｉ!≦三二　､ｰ,　､‐ヾ　|:::::i　 ／| ミ彡ﾉ .j｀ヽ　　 　 ./　|::／　 ＼　　 /　 .iヽ＞o｡
　 　 _./　弋 弋 て･孑 〈　辷彡 ﾉ .j＼;／ ｉ!　≧≠／　 ヾ､ 　 ノ　 .|::´ｉ｀ヽ　 ヽ _jｰ‐ ┘| | ｉ! ヽ
‐=≦/　rf::::ｉ≧=≦ ノ三》｀¨¨　　　|　　＞o｡.ｰ=彡∥　　　.)rf　 　 .|:::::|　　＼ /　　　 ./| | ｉ!､,!ｉ
　　./　　ヾ::::ヾﾒ　 ﾉ三刈　　 　 　 |　　　　　ヾメ .∥ 　 .γ⌒ヾﾒ､ ,|:::::|　､＿_ｉ＿＿_ノｉ!| | ｉ!ｉ!ｉ!ｉ
　 /　　　∧:::::ヾﾒヾ弋＿＿ 　 　 ,〈　　　　　　ｉ!　　 ＼　/　　　.ヾ｀ﾞ|:::::|　 ¨｀゛|　　 ｀ﾞｉ!ｉ!| |,ｉ!ｉ!ｉ!iｉ
. /　　　　 ∧:::::辷 ｀ヾ㌢　　　 /　 j　 　 　 　 ｉ!　　 　 ＼_＿＿＿,､!:::::|≦三 |二≡＝i!i| |ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!
　ｰ=≦三三≧=彡ミ≧≠　　/　 / 　 r―-- Jヽ 　 　 　 ヽ　 ｀ヾ＼::::::|　 　 .|=≦三三i| |ﾉ卅从＼
ｉ!,､　ﾐ三二彡´　 ＼　　ｰ=≦´／　　　＼::::::::::::::|　　　　　.∧　　少ｰx´ーzx .|三三三ｉ!j| |i⌒ヽ　ヾｉ
ｉ!ｉ!ｉ!´　　ﾉノヽ 　 　 .＼　　 　./　／￣ｉ｀ﾞ::::::::::::::::| 　 | 　 　 ∧f´ γ´ ゝ-zx´≧=ｰo｡.　ﾉノ|　　 ∨ j
ｉ!ヾ彡　　　　 ＼　　　 .＼　 /／　 　 .|::::::::::::::::::::| 　 |　　　　∧　 !　　　 廴ヾ≧三三≧ヾｰ　 　 ｉ´
ﾞｉ!　ﾐﾒ＼　　　　 ゝ-　　　 Y　 　 　 　 |::::::::::::::::::::| 　 |　　　　 ∧ヾﾐﾒ＿k少ー‐γ三三／´≧ｰo｡.
　ヾ ゞ､ .＼　　　　＝＝孑ｉ!　 　 　 　 |::::::::::::::::::::| 　 |　　　　　 ヾミメ二彡　　 /;:;:;:;//＞孑j三三三≧
　　ｉ　 ヾﾒ　ミマ　　＼　 　 ヽ　　　　　|ｉ:::::::::::::::::::|　.J　　　　 　 |ｉ!三三三三　ｉ;:;:;://　　 弋n∩fj三三
　　ｉ!　　 ヾﾒ　 　 　 ヽ＼　　| 　 　 　 .|ｉ:::::::::::::::::::|　　 ¨¨¨¨¨ 　 |ｉ!ζ⌒ヾｰ三 ｉ;:;:;:|:|　　　　 ｰ-＜
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
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│　『リリアナ』は自由、平等、民主主義を謡う反政府武装勢力、荒くれ者の集団であった。
│　だが、古王は完全に組織を統制し、一癖も二癖もある者達を上手く従わせていた。
│　彼らは奴隷商人や汚職軍人、官僚等を私刑にし、それらが溜め込んでいた金を
│　貧民の間にばら撒くという義賊的行為を行い、民衆にもその様に見られていた。
│　そう、この頃はまだ単なる武装勢力だと私も思っていた。
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4284：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:34:54 ID:tlXHtXXs0



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│　　　　　朔夜
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│　組織に入った私はあらゆる戦闘技術を叩き込まれた。
│　あらゆる武器、兵器の使用方法と整備方法、白兵戦での戦い方、無音で敵を
│　処理する方法、野戦築城、偵察、通信、サバイバル、考え得るほぼ全ての
│　戦闘技術を一対一で古王から、学び、身に付けた。古王は私が一つ戦闘技術を
│　ものにする度に喜びと悲しみが入り混じった複雑な表情をしつつ、褒めてくれた。
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4285：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:35:37 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ≫'' ￣ミト
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 アノ　 ,　 　 　 ∨
　　　　　　 　 　　 　 　 　 　 /〃ノ ｲ　{　{! '从＼
　　　　　　　　　　　　　　　ノ'／　. :Ａ　{＼ ､ ﾐｰ=彡
　　　　　　　　　　　 ｘ≦彡 ´ィ彡 '⌒＼､ :.｀＼ ',∨_
　　　　　　　　　 　 　 / ／::::人从 　 　 { ＼,ﾐｰ=く⌒
.　　　　　　　　 　 　 //〃:::::::::::ﾘ :. ｰ- ´, ／ｲ＼ ',
　　　　　　　　　　　 ′´⌒´7ミト.ハ,　／::i::＼:::::ﾐ}
　　　　　　　　　　 　　jI斗イ,_　 ｀` Τ⌒!^ヽ( ｀　′
　　　　 　 　 jI斗;≦:;:;:;:／⌒>:;≧ト:.j,_　{
　 　 　 ≫''~　｀`'＜:;:;<Ｏ ／:;:;:;:/￣/;:;:;｀≧=ｘ
　 　 ／　　　　　　　｀`'＜:;:;:;:;:;/　 /:;:;:;:ΛO∨;＼
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　　{≫ｘ,　　　　　　　　　　　　　｀`'＜:;:;:;:;:ΛOⅥ:;:;:;:;〉
　 Λ:;:;:;:≫ｘ,　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｀`''＜:;;:;;:＞''~ ∨
　　Λ:;:;:;:;:;:;:;:≫ｘ,　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ' 　Ⅵ
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.　　　　Λ'≪:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼,　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |ノ:;:;:}!
　　　　　Λ　`'≪:;:;:;:;:;:;:;:;＼,　　　　　　　　　　　 　 |:;:;:;:;ﾘ
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　　　　　　　　Λ　 　 　 ｱ￣;ｱ“''＜‐ﾆ‐〉Χﾆ{彡｛!
.　　　　 　 　　 Λ　　　/:;:;:;:/' 　 　 ⌒Y‐ﾆ‐Χア'{i
　　　　　　　　　 ‘Ｌ....ｱ;:;:;:;/　　　 　 　 ｀YﾆＴ´　 {;{
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　 　　 　　 　 　 　 ﾉ;:;:;:;:/　 　 　 　 　 　 }ニ}　　　};{
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│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、この頃に今の私の戦闘スタイルの基本が確立した。古王の傍には
│　ヴォルフラムと呼ばれる20歳程度と思われる青年がおり、古王に命じられて、
│　私へ短剣術を教え、何度か模擬戦を行った。
┗───────────────────────────────────┛
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4286：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:35:59 ID:tlXHtXXs0



　 　 　 　 　 　 ノニニニニ=- 　jI|　!　|!／／／,， '′,，　'′ 　　, ，　' ′, ，　' 彡
　　 　 　 　 jI斗=ニニﾆ=‐ ≫'^　 Ⅵ　lﾞ 彡　-=≦ -= , ， 　 ' ′, ，　 ' ′-=≦⌒
　　 　 　 ／-=ﾆニニ二ア´　 jI斗=7＼＜　-=　ニニ　-‐= 　 彡 ≦==― -- =ミｰ 、
　　　　ノ{ﾆ／ア-/-v／　　／ _彡,′ ､＼　~ '' ‐=ﾆ　二二二二二二　 ￣￣＿_ ＼＼
　　　（ノⅣ／-=/　 i{　-=彡 '⌒　!丶　丶 `　ｰ=ニ二二三_= ===＝ァ=;丶` ､ ＼:;⌒:;:;;
　　　〈ﾆノ　　=7　/ i{　　　　　 　 |ミ　＼　丶. ＼-∠妙／ 　｀`＞≦＼:;:;:;:;:;:;:;＼,,≫''~
.　 　 く辷_(辷ｱ-ｱｘ ＼　　　　　　＼　｀　ミ　 ｀　＼___　　　 ／;＼jI斗'七⌒~￣
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　　　　　　 |　イ｜　　　　　　　　　 　 　 Ⅵ! ＼`　　　／／:;___;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:≫ｘ. ,
　　　　 　 ｜ |　 !　　　　　　　　　　　 　　 ′　 ＼’ /／ｲ三三≧ｘﾐ ､:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;≫ｘ,
　　　　　　 |　l 　!　　　　　　　　　　　　　　 　 　 _ ,ｼ-く;=ミ___ﾆ／　 ＼＼:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
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│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　ヴォルフラムは優男みたいな外見とは裏腹にまるで狼の様に苛烈な剣さばきをした。
│　しかもヴォルフラムは私に対して、一切手加減せず、本気で戦った。例えば、私が
│　彼の短剣が繰り出したを受け流しきれず、地面に倒れると「実戦では使い物に
│　なりませんね。」などと吐き捨て、微笑を浮かべたまま、脇腹を安全靴で蹴飛ばした。
│　そんな超スパルタ方式で鍛えられた事で短剣術の腕はメキメキと上達したものの
│　今、思うと彼は真正のサディストであったと思う。
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4287：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:36:18 ID:tlXHtXXs0





















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│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そんな風に私は三ヶ月ほど、訓練を受け続けたが、ある日、事件が起こった。
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4288：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:36:35 ID:tlXHtXXs0



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　　　＿　::　　　::　　　::／　　 ｀＼　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　。　::　　　::　　　::　　　::
　　　　　｀ヽ　　:　　:　/　　　　　　　　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:
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　　　::::::::::::::　　　　　　　　 く　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　ｙ '⌒)
　　　　　　　　　　　　　　　　 Y⌒　ー-　..＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,. -ｒ'⌒ 　 ::..　　 　 （ ＿
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　　　　　　　　 ......:::::::::::::　 　 　 　 　 　 ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　へ　　　　::::::::　　　　　　　ノ　　..:::ノ⌒
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│　　　　　朔夜
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│　事件が起きたのは古王とヴォルフラムがリリアナの基地がある山を下り、二人で
│　クマモト市中での潜入任務に出掛けた日の夜の事だった。
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4289：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:36:49 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ||　{灰｝　| AGED|∠YEARS |　 　 l|
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 || 人ラ　 |　VV |‐|ΥΤ|Ξ.　|　 　 l|
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 || ｡｡｡｡｡｡.|　　　AND　　　　　|　 　 l|
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 || ：：：：： |　|Vl△（_|く△Υ　 |　 　 l|
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |l　仁入, |　（_[しｆ⌒Ｖ]_）　　 |　 　 l|
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ||　{公,人| て_厂乂ノフ_丁　│　　 l!
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ||　　　　│Σ{二二二}Ζ　,　!　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 | ￣￣￣＼＿＿＿______／￣￣￣ |
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ∧
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,′￣￣　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ￣　 ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　乂　　ﾆ二　￣￣￣￣￣　　 　 　 　 _У
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ー-----========-----一
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│　　　　　朔夜
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│　その日もリリアナの荒くれ者達は度数が高い酒を飲み、騒ぎながら、食事をしていた。
│　彼らは仲間内で腕っぷしの強さを自慢したり、カードや丁半などの賭け事を行ったり、
│　大声で歌いだしたり……　そして、猥談に興じていた。
│　私はそんな事に加わる気など無く、一人で騒ぎの中心から離れた木陰で
│　自分の短剣を布で磨いていた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4290：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:36:59 ID:3C22XEZ20
この頃ならまだ藍の家族を殺すような組織では無いなリリアナ

4291：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:37:15 ID:tlXHtXXs0



⊥l_l」」| | |ﾘ| | |j | //j_j//l//≦l
　　 　￣￣￣￣￣　　:　 　=三l
　　　　　　　　　　　　　: 　　 ミﾐl
　　　　　　　　　　　　　:　　　ミﾐl
　　　　　　　　　　　　__: _ 　　ｧー‐- ――‐‐,r'⌒ヽ
　　　)、 　　　 ,ｨ'　　　:　 　　 `ー―‐- ..._／ 　　''"_＼
‐冖´ ,,}　　 　 { ｀ー―- ,,__　　lミ ＿ 　／　／　　 '" 　ヽ
.====､‐､_三_ﾉ＞‐― ====.｀.､lﾐl', -､l ヽ／ 　 ／　,:.:.
: ::::::::::} ,ｨ―‐r､（::::::::. : . ::::::::::::}: ]､_,=ｌｌ＿ヽ_／　 ,ｨ'ｰr-
. ::::::::ﾉ/ |　　|ハヾ:::::: : . :::::::::ノ,ｲ ( 　　:i　　.ヽ､ 　}' /｀
.--‐ ´　:|　　　 ｀ー――- -‐´ :ﾄ､丁|￣￣｀ヽ｀ー‐'ヽ　　　　　（おっ、良さそうなカモ発見）
　　　　　 　 : :. 　　 　　　:.　　　l⌒ /　　 　 　 ｀ー-- ..＿
　　　　　|　 :　:. 　 　　　 :. 　 　l､／　　　　　　　　 　　 ＼　　　おい、そこの奴
　　　　　｀Y´ ; : 　　　 　 :　　　l
　　 　 　_l__,l _　 　 　　　:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ちょっと付き合え
::_,rr=´―‐-‐―｀=-_､_　:　　 ,'
　`ヽ､:::::::::::::::::::::::::;イ;´.:　　,ｲ、　　　　　　　　　　　　　　　　　 （小せえが、挿れる分には問題ないだろ）
　　　　_￣ ￣￣_　 　.'　／,;|:＼
　 　 　 ￣三￣　　.:　／ 〃}｝: : ヽ､＿
　 　 　 　 　 　 　 .:／;.' 〃 ,ﾘ : : : : : : :￣
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　短剣を布で磨き続け、人の気配を感じて、ふと、顔を上げると私の近くに一ヶ月程前に
│　組織に入った少し頭が緩い感じの連中の一人が酔っぱらって来ていた。
│　私は嫌な予感がして、その場から離れようとしたが、それよりも男の発言の方が
│　先だった。男の発言からは邪な気配しか感じられず、私は適当に拒絶の意を示した。
┗───────────────────────────────────┛
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4292：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:37:39 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿ ＿　__ _＿
　　　　 　 　 　 　 　 _ - "´￣´　　　　　　　　　　~´ヽ,
　　 　 　 　 　 　 　 ｢　　　、　ヽ　　l　　　　 　 / / / ﾊ
　　　　　　　　　　　l　 　 ､ ヽ　ﾄヽ　l　 i |　| i　 / / /∧
　　　　　　 　 　 　 ト ､_＼＼ ヽヽヽ ｌ　| |　|｜/ /ノ/ ハ
　　　　　　　　　　三二 Y冖┴--ヽ.｣⊥⊥L∠ -ｰヾオ
　　　　　　　　　　 } ィ彡≦{　　　　 　 　 　 　 　 　 　 }ﾐ!
　　　　　　　　　　 ﾚ'//／ハ　　　　　　　　　　　　　　 i!|
　　　　　　　　　　 |///／／　　 _,.　　　　　　　､._ 　 　 !
　　　　　　　　　　 ﾚ'〃//　r''"´　, -┐　　 r-､_　 ｀`　 |
　　　　　　 　 　 /｀ヾ /,′r‐rﾆニ∠‐ヽ,＿ﾉ_へニﾆ‐┐l
　　　 　 　 　 　 | ^>､ﾏ＝{|　_ ィﾆニミ├‐十Kニﾆヾ､.|=}
　　　　　　 　 　 l ､ （〉i}　└ ¨´──‐┘　 !ー──｀┘|　　　　　おいおい、別に変な事しねえって
　　　　　　 　 　 ヽ ｰく　　　　　　　　　　　 | 　 　 　 　 l
　　　 　 　 　 　 　 ＼__　　　　　　　　　､ _ｲ　　　　 　 ′　　　　 酌をするだけでいいんだ
　　　　　　　 　 　 　 }　ﾍ　　　　　 ,.,.,;;;';;i_l`;;,,..,,　 　 /
　　　　　　　　 　 ＿｣　　ﾞ､　　　 r─一ｰ￢ーァ 　 /　　　　　　　ほら、行くぞ
　　　　　　　 　 /　　 `丶､ヽ　 　 ヽ￣￣￣｀ﾏ　 , ′
　　 　 　 　 　 /　　　＿　 ｀`＼　　 ＼二二/　/　　　　　　　　　（チッ、妙に勘の鋭い餓鬼だな
　　　　　 ,.､-‐'"´￣　　　￣｀丶＼　 ｀ー一'’/　　　　　　　　　　 ま、騒ごうとしたら、殴って、気絶させるか）
　　　 .／　　　　　　　　　　　　　　弋ﾙ州ﾘｶ″　＿
　　／　　　　　　　　　　　　　　　　＿ ＞-'一"´　　 ｀丶､ -‐-- __
　/　　　　　　　　　　　--一 ''"´　　　　　　　　　　　 ／　　　　 　 ￣ ァ─--　, --　 ＿
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／　　 　 　 　 　 ／　　　／
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だが、男はそれを無視して、私の手を掴むと無理矢理、人気がない林の方へと
│　私を引き摺っった。そして、私が林の中に完全に入った瞬間、男は拳を繰り出してきた。
│　しかし、そんな事は既に予想済みで私は男の拳を紙一重で避けると───
┗───────────────────────────────────┛
.

4293：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:37:55 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　 . :丶、::.::.::.::.::.::.:.:.:.::.:.:.::.::. : .:.: . : : .
　　　　　　　､　　　. : .::.::.::＼::.::.::.::.::i:::.::.: . : . :.:. : . . .
　　　　　　 　 ｀ ー::.:.:. . :.､::.::.ヽ::.::.:_|::.::.:.:. : :: : :. : .
　　　　　　　　　　. :.:..::.::.::.丶、::.V´ !::.::.: : :. :.: .:
　　　　　　　　　 　 .:.::.::.::.::.::.::.＼l　 |::.:
　　　　　　　　　　.::.::.::.:::.:::::::::::／⌒｢::.:: : : . :
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　ー──── ‐‐:.:.ィ｢　! }　|　 }　/.::.::.::.::.:.:. : : . :.
　　　　　　　 .:.::.rf千l !　|￤ l∠L/..::.:､::.::.::.:.:. : : . : .
　　　　　　　,f ｢ i「T l｣ ! |少'.::.::.::i: .:.::.::}::.::.::.:.:.:.:. : .
　　　　　,ィ｢ !！￤l　|少'.::!:.::.::.::.:{::.::.::.:|::､:::.::.::.:.:.: : .. .
　　　　 fⅥ! | i|　| lｒ┘.::.:::|::.::.::.::::',::.::.::.l::.::.､::.::.::.:.:. : : .
　　　　 l 刋！｣少′.:::.:::.::l::.::.::.::.::丶::.:::', ::.::.､::.::.:.:.: : : : .
丶、　　｀￢宀´.::.::.::.::.:::::::::',::.:. : .:::.::. ＼::. .　 ::.::.::.:.: : : :.
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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　先程まで布で磨いていた短剣を男の股間に思い切り、突き刺した。
│　そして、これが人を始めて刺した体験だった。躊躇は無かった。先に相手を
│　仕留めなければ、為すがままにされるしかなかったからだ。
┗───────────────────────────────────┛
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4294：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:38:12 ID:tlXHtXXs0









　　　　　　　　　 ＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
　　　　　　　　　 ≧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＜
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　　　　　　　　　 ≧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　≦
　　　　　　　　 ／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼








┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　短剣を突き刺した瞬間、男の動きは動画の停止を押したみたいに一瞬、硬直した。
│　そして、自分のみに何が起こったのかを理解し、痛みが追いついてきたのか、
│　声にならない悲鳴を叫びながら、苦悶の表情を浮かべて、林の地面に転がりまわった。
┗───────────────────────────────────┛
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4295：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:38:32 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 i　　　　　　::ヽ　　　 /　　　　 　 　 　 　 : : l
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　 ＿　| ＼iヽ/　 |／ |／|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　＿　　　　　::i | V､　 ,rー n´　　i　　: : : !　_
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―从∧　ニ＝＝-　　 / ∧|＿__从∧/二ヾ /ミ　　 ,　＜//　　　　　　　 ',＼　 `　´　´　　 　 　 . : : :.／: : : :i: : : : :
//// .∧　　　　　　／从〃￣　//{　 `ー‐ '　　 ,＜//// |　　　　　　 . : : i　 ＞　　　　　　　　. : : ／: : : : : :i: : : : :
/ r': : : i: :ヽ　　　／// ∧　i　　 ＼ミ 、＿_rー‐'/////// |　　　　　. : : : : :ヽ　　: : :＞ . ＿＿_ ／: : : : : : : : : : : : :
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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そうすると異変に気付いたのか、人がやってきた。だが、やってきたのは
│　全員、男の取り巻きという最悪のパターンだった。連中はトップが怪我している事と
│　その下手人が私という事に気付くと銃は流石に無かったが、ナイフやスタンロッド、
│　ナックルダスターを装備して、私に襲い掛かってきた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4296：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:39:52 ID:tlXHtXXs0




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　 　 /￣{. 　 　 ‘，　　 |　 　 :|////／::／∠＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_二ﾆ=-
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　　{////∧　‘，　‘，　{　　　:|／::／∠＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__二ﾆ=-
　　乂//// ＼ ＼　‘， ＼　　|::::::{／
　　 　 ￣￣￣｀¨｀¨¨｀¨¨´｀¨└‐'



┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だが、三ヶ月間、文字通り、血反吐を吐く訓練を続けた私にとって、街のチンピラ
│　上がりの連中の動きは止まって見えた。私は連中の戦闘力は大したものでは無いし、
│　下手に殺したら、後々面倒な事になるだろうと考え、連中の手足の腱を斬り裂き、
│　無力化した。私はその時、力を得た事で少し慢心していた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4297：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:40:07 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　 　 　 　 ヽ
_　　　　　　　　　　　　　 ヽ
　￣　ー-　＿　　　 　 　 　 、
.　　 　 　 　 '　￣￣｀` ー-　ヽ
　　　　　　 　 　 　 　 　 '　　 　 、
　　　　　　　　 '.　　　　　 ,　　　 ＼
　　　　　　 　 　 ,　 　 　 　.　 　 　 ヽ 　 　 ／
.　　　　　　 　 　 '.　　　　　:.　 　 　 　 、／
　　　　　　　　 　 }　　 　 -　丶_
　　　　　　　　 　 !　　　　　　　`.ヽ
　　 　 　 　 　 　 '　　　　 　 　 .'::::}ヽ
　　　　　　　　　 i　　　　　　　/::::/　}
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　　　　　　　　　l///////＞- _/　/
　　　　 　 　 　 l⌒ヽ＜'/////ﾉ/´
　　　　　 　 　 ,'＿.ﾉ＿,.>'//// !　　 /
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.　 　 ＼　ノ .ｉ,'.l l ｀`ｉ‐＜///　/ '　/
　　　　 ヽ　　ｉ ｌ ｌ　 .'　　 ﾉ/　/　　（,.ィ _
　 　 -= ） 　　ヽ.ヽ._',__　j/　/　　　 .,／_ ,
ﾆ=- ＿ ｀-,..、　'.､_;._!. j.ﾉ, ｲ　　　　　_ イ-＝ニ
二二二二ﾆ＝=‐-￣ ´´＿-‐＝ﾆ二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二二二二二
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　その慢心が仇となった。私は男の取り巻きの最後の一人を無力化した直後、
│　地面の窪みに引っかかり、体勢を崩した。
┗───────────────────────────────────┛
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4298：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:40:25 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　_,. ‐ｧ-､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜
　　　　　　　/{ { { r‐く}　　　　　　　　　　　　 　 〃　　＿_　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　 　 ヽ_>⌒¨'' 〉　　　　　　　　　　　{　　|!　　/∠}_),ｧrrュfエぃ　　　　　、　|　　l二二二 ｌ [][]
　　　　　　　　|ヽ -‐１　　　　　　　　　　　　ヽ、ィ´ 二二二|ﾊ仁｀ヾ/厶　　　　l ＼|　　　　｢ Ｋノ
　　　　　　　 〈ヽ､＿ハ　　　　　　　　　　 　 ∠三ニﾆ､　　_ト'l_/ｌ||　辷,}　　　　 l 　 　 　 ノ_ﾉ
　　　　 　 　 /　　　　/　　　　　　　　　 　 ム_｢|　　｜|^K　┌ト､|ll　}三}　　　 　 l　　　　　 __
.　　　 　 　 〈　　 ￣｀ヽ ＿,　-─-_,. -‐イ {三L!＿_,｣_j´　　 |ﾊ| ヽ _ﾊヽ}　 　 　 　 !　 ┌‐┘└┐
　　　　　　　 ',　 _,.二イ／￣∠二､ ／ ( 　 ＞ ､._　＿_,ニ二Ⅳ!7/ﾊﾉン　　　　　　|　　 ￣ﾌ　「´
　　　　　　　　l　 ／´, '　　 　 ヽ　 /　　　　　　　　｀六￢〒广¨´￣　　　 l＼　　　|　　 く.ノ|__|
　　 　 　 　 　 !　　 /　　　　　/| -' ''´￣￣￣￣￣ ｝　｀￣　　　　　　　　　l　＼　 !
　　　　　 　 　 ヽ／＼　　　∠ -ｧ─--､|＼　　　, -へ　　　　　 　 ＼､　　　 l　　ヽ'　　l二二二 ｌ [][]
　　　　　　　　 ∧　 　 >.／ ／´￣￣　　　 ヽ／ ｀ヽ　ヽ､_ 　 　 　 　 ＼ ､ 　 l　　 　 　 　 ｢ Ｋノ
　　　 　 　 　 /　 ＼イ/　, '　　　　　　　　　　　　 　 ＼　 l 　 　 　 　 　 ＼＼_l　　　　　 ノ_ﾉ
　　　　　　　/　　　.//　/ 　 ／＼　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　ヽ　　　 　 　 　 ＼　　　　 　 　 __
　　　　　　　〉、　 //　/　　,へ、　＼　　　　　　　　 ,. -┴-､!　　　　　　　　　 ＼　　 ┌‐┘└┐
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　　　　/ 　ヽ　/　/　　　 ＼　　 　 /　　　`く　　 　 ヽ、 　 　 　 !　　　　　　/　／| 　 ┌‐┘└┐
　　　 /　 ! 　Ｙ　,′　　　　 ｀ ー‐'′　　-一ﾍ　　　　 ｀ ー-　..⊥_　 　 　 /／　 .|　 　 ￣ﾌ　「´
　 　 〈 　 l 　 !　ト 、　　　　　　　　　　_,､-''´＾ヽ　　　　　,　-‐-　　ヽ.　　/'　 　 / 　 　 く.ノ|__!
　 ／ハ　 ｌ　 |　|　　｀ ￣　　　　　 _／　　　　／＼ 　 ／ ／￣´　　 L　　　　 /
　｣　{　|　 ヽ ﾉ　!　　　　　　　　 ／ ／　　 ／　　　＼　 / ＿ -─- ､ 〈　　　 /　　　 　 　 ｢｀|
f¨下、ﾉ　 ／　/　　　　　　　　ｲ ''´　　 ／　　 　 　 /￣./ __　ヽ､_　　ヽ}　　/　　　/　　　 |　|
　　＼>∠　／ー─　--　　　　 　 　 ,.ｲ　　　　　　/_ノ７ / / r､　 ｀ヽ_/　 / 　 ／/　　 　 |　|
　　　 ＼>く　　　　　　　　＿　　　　/ _冫　　 　 r‐一'´し / // /　 ／　 /　／　./　 　 　 |　|
　　　／ ｀×＼- 一 ''"´　　　　　　／〈　　　　　`ｰ一''⌒'し' '-'─'´　　/／　　 /　　　 　 |　|
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　その時、私が最初に短剣を突き刺し、既に地面に転がりまわるのを止めた男が
│　好機とみたのか、怒声を発しながら、私を掴みかかり、容赦なく顔面を殴った。
│　殴られた衝撃で口の中に血の味が広がる事を感じながら、私は地面に倒れた。
│　男はマウントポジションを取ると何発も私の顔、肩、腹を殴り続けた。
│　私は生命の危機を間近に感じた。
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4299：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:40:39 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だから、私は持っていたナイフを男の首に突き刺した。男は蛙が潰れたかの様な
│　声を発し、空気が洩れるような音を出す。
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4300：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:40:53 ID:tlXHtXXs0


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　　　　 .ﾞ'i;;.!　ｌ;;/　　 .l;;;;l　　 ｀'''″　　　　　　　　　 !;|　　　　　　　 　 　 　 　 |;;;;|　 lﾞ;;;;;;;!　　 .l;;;;,!
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　　　　　　　　｀'"　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :!;;.!　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !./
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　更に突き刺した。男の首から大量の血が噴き出し、ナイフを伝って、私の顔にかかる。
│　何度も突き刺した。男が身動き一つしなくなっても何度も何度も何度も何度も……
┗───────────────────────────────────┛
.

4301：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:41:14 ID:tlXHtXXs0


　　　　　　　　　　,､-､__,-'´｀`‐､
　　　　　,､-ｰ-‐'´　　　　､　　　 ｀‐､
　 ,､-‐'´　　　　　､　　　　｀‐､　　 ..:::ヽ_,､-‐ｰｰ‐-､,._
　i　　　 ヽ　　　　 ＼　　.....::::｀i　　::::::::l　　　　　　　　｀` ‐- ､._
/ i　　　　 ＼　.......::::::i ..:::::::::::::l　　 ::::::l　　　　　　　　　　　　　　｀` ‐- ､._
!-‐ヽ、　....::::::i　　: : ::l　　　:::::l　　　::::l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀‐､
　　　 i　　　::::l　　　　l　　　　l　　　　.!　　,､　　　　　　　　 ､l　　　　　....ノ　　｀‐､
　 　 　l　　 : :l　　　　 l　　　 ﾉ ..::::::::/-'"´　ヽ　　 ヽ､　　　 ヽ:::::::::::::／ヽ｀`‐､　　｀‐､
　　　　l　.........l ::::.......:/:::::::::::://￣7/::｀､　　　｀‐､　　　　　　　丶￣ ヽ ｀‐､｀‐､｀‐､
　　　　i':::::::::::l :::::::::::/: ＿. /｀‐-‐'´::::::ﾉ　　　　　 ｀‐ ､　　　　　 ｀‐､　 ｀‐､ ｀‐､｀‐､
　 ,､-'´',i￣ l,!､-‐ｰiヽl　　l　 ヽ　 ', ／　　　　　　　　　 ｀`‐-､　　　 ｀､　　ヽ　 ＼
'´ ＼::::::｀‐-'ノ｀‐- ':::::￣:::ヽ　　',ノ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　 ,､＼ﾝ ｀､　',
　　　 ￣￣　　　　　￣　　　｀`　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀‐､＼　＼　',　 ',__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ｀`‐-'´ ヽ､_',',ヽ


┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　気が付くと私の手は何者かに掴まれていた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4302：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:41:30 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　 　 　 　 　 ｨ　/{　　　　　＿__
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　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　 　 ヾ:.:ヽ￣￣
　　　　　 　 　 　 j　　　　　　　　　 　 　 　 トヾx:ﾊ:.!
　　　　　　　　　/ｲ/ {　　　　　　　　　 ,ｲ　 !:.ゝ:､:.ﾊ!
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　　 　 　 　 　 l´: : : : : : : : : : : : :｀＞ｘ:ｲ:.ﾉ:.i:.}リ　　　　　 　 ……すまない
　　　　　　　　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.＞xt.. _
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　　　|.ﾊ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ /ﾆﾆﾆﾆ二j
　　　}=ﾊ : : : : : : ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : / /ﾆﾆﾆア}ﾆコ
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│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　私の手を掴んだのは古王だった。古王は謝罪の言葉を口にすると短剣を
│　持っている方の手を両手で包んだ。私はゆっくりと短剣を手放すと緊張の糸が切れ、
│　自分が行った行為の意味を理解し、人目を憚らず、その場で泣き崩れた。
│　古王は何も言わず、ただ、私が泣き疲れて、寝るまで私を抱き締めた……
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4303：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:41:46 ID:tlXHtXXs0




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4304：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:42:39 ID:tlXHtXXs0



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　.ﾏ三三三三三三三三三三三三三三三三,ｨ､./ゝ:.:.:.:.:.:.:.:.:.＞ゞiiii､三三三ゞイ}三三三三ミ,
　　＼三三三三三三三三三三三三三三iゝｲ:.:.:.:.:.:.:.:.＞'´.i{..ﾏiiiiiiiii}三三三三三三三三三ミi,
　　　 ｀'＜三三三三三三三三三　〉i..}:ゝｲ:.:.:.:.:.:.:＞'´:.:＞'´三ヾiiii/三三三三三三三三三三}i
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│　　　　　朔夜
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│　入隊から半年後、私はリリアナの中で戦闘力だけを考えれば、五指に入る程の
│　実力者となっていた。あの頃の私は古王直伝のステルス技術で気配を殺し、
│　ヴォルフラムから教わった短剣術で相手を一刺しで絶命させるという暗殺者だった。
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4305：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:42:53 ID:tlXHtXXs0




　　　　　／ ,il;;r;;;;;,';;;;;;;;}ヾ;ヽﾉ＼.ﾒﾞヾ〈 〈: : ::ヾ`i 　　 ノﾉヾ;ヽ);kｰ‐''
　　　 ／､l ,ﾊ|;|;;;;;;;!;;;;;;;;{ﾊ y"_彡==､､;;＼＼: |;;;|　／／ヾ ヽ;ヽﾞ､〉　　　い　　い
　　／　　ｌV ||;ﾄ;;;;;;i､;;;;;;ﾞi　/バヽ ,','＼＼:)ヽﾆi;;iニ-"　ﾉ ﾞ!､ ﾊ;;ﾞi `l
.／､ ヾ　 `､ .!|| |;;;;;}ﾞｌ;;;;;;`〈〈: ::ヽ;ヽ'　 ﾞｌ ﾘ,-‐､(!;i￣`i 〈　　 　 `､;｜　　.や　　：
ヽ ,､ヽ ヽ　 ヽﾘ　!;;;;| l､;;;;;;;ﾊ＼:': `i､;;､ } |､ヽ､〉<__　 〉-ィｰ-､_　　ｊ
　ﾉ ＼_ヽ _y'〈、 ヽ;;;ﾞi ヽ;;;;ヽ ヽ`ｰ､__ノ ﾉ└-ｧ ".i'　ﾉ､／:::::_,-`‐' 　 　　だ　　：
ノ　　　￣　　 ﾄ ､　':,;;ｌ　ヾ;;;;ヽ'i',',','',",＼{:::::| {　 ／,／:::__ノ￣},|￣|_
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　　 ﾚ　 '　　　`ｒ'￣￣　　 ￣`'''￣￣　｀!j`ﾞ￣` ｰ-､ヽ`ﾆ-'ヅ 　 / 　 |　　　　　　　＿
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　　 ﾉ こ　　　　　/　　　　￣ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞｰ､~>::::::::::::)　　　　　　　　　_,_／　_ノ~ ﾞ ﾞ　,-‐
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　　　 ア　　　　 (　　　　　　　　　　　｀;､;;;ﾉ　(;;;;)　　　　　　　　　　￣_,ｒ'"　_／/　 /／
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│　　　　　朔夜
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│　だから、殺しは積極的に行っていた。特に奴隷商人やそれに関わって、
│　甘い汁を吸っている軍人や官僚は短剣術を教わるついでにヴォルフラムから
│　教わった拷問術でじっくりと時間をかけて、殺した。すると、何時の間にか「子狼」
│　という仇名を周りから付けられた。何でも、ヴォルフラムと同じ短剣術を使い、
│　拷問をする時にヴォルフラムと似た表情を浮かべていたからだそうだ。
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4306：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:43:06 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _　ィミY、
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　　　　　　　　　　　　　　　　,.ｋ＜ﾆﾆﾆﾆ=¨ヽ　　　　　　 　 　 　 　 　 ≫'' ￣ミト
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│　　　　　朔夜
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│　最初はそんな仇名は嫌だった。だが、長い間、一緒にいると古王が父、
│　ヴォルフラムが年の離れた兄の様に感じられ、徐々にそんな仇名が気に入り、
│　最後の頃には自ら名乗ったりもした。屋敷と比べれば、生活のグレードは
│　かなり下だったが、屋敷に居た頃と勝るとも劣らない充実感を私は得ていた。
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4307：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:43:21 ID:tlXHtXXs0



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│　　　　　朔夜
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│　だが、ある日、古王が失踪した。突如、何一つとして、連絡が取れなくなったのだ。
│　失踪の原因は不明だった。古王が失踪する数日前に街で爆発騒ぎがあり、
│　それに巻き込まれたという噂が流れたが、真偽の程は不明だった。
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4308：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:43:52 ID:tlXHtXXs0



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│　更に数日後、古王の副官であるヴォルフラムも任務中に失踪した。
│　誰もがタイミングが良過ぎると思い、古王とヴォルフラムは「皇国軍の内通者だった」、
│　「国外の中華、連邦の工作員だった」、「相思相愛で駆け落ちした」などの噂が
│　組織内を駆け巡り、騙されたと怒り狂う者、偉大な指導者を失ったと悲嘆に暮れる者、
│　皆が皆、様々な反応した。とにかく、古王という指導者を失った組織は混乱に陥ったのだ。
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4309：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:44:27 ID:tlXHtXXs0



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│　　　　　朔夜
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│　そんな混乱の中である一人の人物が立ち上がり、周りを鼓舞した。その人物は
│　リリアナの中でも一際激しい武力闘争を主張する過激派の幹部だった。
│　そして、何時の間にか、その過激派の幹部が古王の後継者という事となった。
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4310：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:44:47 ID:tlXHtXXs0


















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│　　　　　朔夜
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│　勿論、私はそんな事は認めなかった。だが、組織はどんどんと変貌していき、
│　皆が古王が打ち出した理念はまるでガラクタみたいに捨てていった。
│　私は古王が居ないリリアナになんて、価値は無いと思い、リリアナを出る決意を固めた。
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4311：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:45:04 ID:tlXHtXXs0



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4312：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:45:18 ID:tlXHtXXs0



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!ｿ;ﾊj|W "" Vv,w,.vw,.v"ji,,Iw,,MW w,,Mv,w,.vw,.v　Vw　　　　　　　　　　　　w,,Mv,w,.vw　,.., ,v
"~'"'"~ｖ从X~""~'"'"八ｗ､,,~~""~'"'"　"~~""~W'"'　''　　　　　　　　,､　　　Ww"''"　　"'~"''"''
_、_γヾﾍwゝ);;);ヾ)ィXV从X(:ヾ;ﾐx､　'''' ,,,　'"'w　　　　　 　　　　　　　　　　　w'　" '''' ,,, '"'' ,,
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│　　　　　朔夜
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│　古王が失踪してから、二週間後の真夜中。私は前日に纏めた荷物を持つと
│　テントから出て、歩哨に気配を悟られないようにベースキャンプから、脱出した。
│　その日は私が古王と初めて出会った時の様な朔夜だった。
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4313：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:46:04 ID:tlXHtXXs0



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;;'' ;;:;: ,viwﾊ､; ''"''::::;　　.:| :: ;;:;;ill|::; ;; ;:;; '';;.::　　: :; ;; ｿ;;::.:;;;llﾊ .:::;;;' |:;:l :;;ll:;;l|| ;; ;:;;`" '';;;:::..wW:.. ;'"'
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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
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│　私は真っ暗で何も見えない暗闇を切り拓きながら、地図とコンパスと頼りに
│　ベースキャンプから東のヒュウガへとひたすら前進し続けた。西のクマモトの方が
│　距離的には近かったが、クマモトでは何度も暗躍したので既に面が割れている
│　可能性を考え、東へと向かう事に決めたのだ。
┗───────────────────────────────────┛
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4314：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:46:24 ID:tlXHtXXs0



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│　　　　　朔夜
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│　そうして、ベースキャンプから出発してから三時間後、私は五分間だけ休憩を
│　取る為に適当な倒木に腰掛けた。そして、背嚢に仕舞っていた飴でも
│　舐めようと思い、背嚢を開けると中に見慣れない封筒があった。
│　私は不審に思いながらも中身を確かめる為に封筒を開いた。
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4315：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:46:43 ID:tlXHtXXs0




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　　　　　　// 十円　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ ｜
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　　　　〃((　　￣|￣ . |　　　　　　　　　　　　　 　 V|　　　　　　 　 | 　 ｜
　　　 〃。)　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | 　 ｜
　 　 /_ 　　(十)　(⌒　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ｜
　　　L二二=─　＿　 |── ‐-　　＿＿＿＿＿＿　 -‐　　――――く
　　　三三三二=── 〉===============＝＝＝＝＝二二二二＞ '′
　　　Ξ三三二=- ￣/／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　すると、中には多額の金銭と───
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4316：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:47:00 ID:tlXHtXXs0



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　　 　 　 :. ::..|　　　　　　　　　　　　　　　 ＿,,＿,_,, _、､､　|　　　　 _,. -''´ヽ
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　　 　 　 　 　 　:::: 　 `''''　""､´´::￣￣:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,. -''´

┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　一通の手紙があった。手紙の差出人は古王で宛先は私だった。
│　私は手紙に飛びつき、貪るように読んだ。手紙の内容は以下の通りだった。
┗───────────────────────────────────┛
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4317：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:47:20 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　 　 　 　 　 ｨ　/{　　　　　＿__
　　　　　　　　　　　　　　{.ﾚ'. j _,.k＜´ 　／
　　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ′ ´ ,,...　　　´丶､
　　 　 　 　 　 　 　 〃　　　　　＾　　　　　 　 `丶
　　　　　　　 　 　 /＾"　''　　　　=　 ,,　,,　,, ㍉:.:.:.:.:｀:.....､
　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　 　 ヾ:.:ヽ￣￣
　　　　　 　 　 　 j　　　　　　　　　 　 　 　 トヾx:ﾊ:.!
　　　　　　　　　/ｲ/ {　　　　　　　　　 ,ｲ　 !:.ゝ:､:.ﾊ!
　　　 　 　 　 　 /ﾘ.:.ﾊ　.i:　　,ｨ ,ｲ∧　,ハ　j:.:i:.:.jﾄ:.:.!
　　　　　 　 　 /イl =-‐┴-= j/:/:.:.:V:.:.}.:У:小j　ヽj
　　 　 　 　 　 l´: : : : : : : : : : : : :｀＞ｘ:ｲ:.ﾉ:.i:.}リ　　　　　　　 　 朔夜へ
　　　　　　　　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.＞xt.. _
　 　 　 　 　 　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.,.k=ニ二≧　　　　　　済まない、少しドジを踏んだ
　　　　　　　　　}: : : :,:k≦ﾆ=-ｘ､: : :.,:k≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7　　　　　　.暫くの間、表に出る事が出来なくなった
　　　 　 　 　 　 〉: :¨´ 7ﾞ -=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二二7
　　　　　　　 イ: : : : :./.: : : : : :. :. :.` ＜ﾆﾆ二二７　　　　　　　 .また、俺がリリアナに戻る事は無い
.　　　 　 イ: : : : : : : ,′.: : : : : : : : :. :. :.`マﾆ≧く
....　　r'.: : : : : : :. :. :.,.: : : : : : : : : : : : : :. :. :.`マニ≧､　　　　　　.リリアナは既にその役割を終えている
.　 　 }.: : : : : :. :. :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : : : :. :.`＜,.k=㍉
....　　|i.: : : : : : : :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.／.k＜二!
　　　|.}.: : : : : :. :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : :. :. :.〃=ﾆﾆﾆニ|
　　　|.ﾊ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ /ﾆﾆﾆﾆ二j
　　　}=ﾊ : : : : : : ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : / /ﾆﾆﾆア}ﾆコ
　 　 ,'ニj.: :. :. :. :.|: : : : : : : : : : : :ヽ : : : :/ /ﾆﾆア　/ﾆﾆj
..　　{ ﾆﾆ!: : : : : :.| : : : : : : : : : : : : ﾊ: : :.': ニア: : :/ﾆﾆｲ}!
　　 |: :ニj.: : :: :: :.|.: : : : : : : : :: :: :: :.ﾊ,ィ: : ¨´: : :./ﾆイ二j
.....　|ｉ: : ﾆj: : : : : :.!.: : : : : : : : : : : :: :./ﾆi{: : : : :./= .}ﾆﾆﾆ|
.　　|.!: : ﾆj: : : : : :.!: : : : : : : : : : : : /ﾆﾆ{: : : : /=　 .!ﾆﾆﾆ!
.　　} }: : :.ﾊ: : : : : :|.: : : : : : : :: :: :.=ﾆﾆﾆＹ: : /´: : : :|ﾆﾆｴ!
.....　} {: : :ハ.: : : : :.| : : : : : : : : =ﾆﾆﾆﾆﾆj.: : : : : :. :.jﾆﾆｴ|
. 　 j: : : :j: :ﾊ: : : : :.{.: : : : : :.=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!.: : :. :. :. :.|ﾆﾆﾆ!
.

4318：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:47:48 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _　ィミY、
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,.ィ: : :ｧ'　 ヽ
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 彡ｨ: : :ﾚV.:､ﾄ　　　　　　　俺と出会った日の事は覚えているか？
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 从;.斗==ミ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｢ﾆﾆﾆﾆﾆ=: 7 　 　 　　 あの時、俺が言った《上》という存在が
　　　　　　　　　　　　　　　　,.ｋ＜ﾆﾆﾆﾆ=¨ヽ　　　　　　.俺にリリアナを創るよう命じた
　　　　　　　　　　　　　 　 ｢{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=: : : ｀ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 }ﾆﾏﾆ}ﾆﾆﾆﾆﾆ=: : : : :/|　　　 リリアナは単なる義賊では無い
　　　　　　　　　　　　　　 jﾆﾆⅥﾆﾆﾆニ=: : : : :./:|　　　 《上》の外付け諜報機関であり、駒の一つだ
　　　　　　　　　　　　　　 |ﾆニ}ﾉﾆﾆﾆﾆ=: : : : : /:.!
　　　　　　　　　　　 　 　 lﾆニ{ﾆﾆﾆニ=: : : : : :/:.j　　　 俺は幾人かの部下とともにリリアナを運営し、
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 lﾆニjﾆﾆﾆニ=: : : : : :/:.:{　　　 奴隷商人や汚職軍人、官僚を拷問に掛け、
.　　　　　　　 　 　 　 　 ,ニニ{=‐-=ﾆﾆ: : :_:_:_｣/: {　　　 私刑にする事で情報を集めた
　　　　　　　　　　　　　 ,ﾆﾆﾆ{≧x__ー-=-　 ン: : j
　　　　 　 　 　 　 　 　 ,ﾆﾆﾆハﾆﾆニ＞''"´:./:.!: :.j
　　　　　　　　　　　 　 ,ﾆﾆ／.)ﾊﾆニ=: : : : : : :ﾊ: :.j
　　　　　 　 　 　 　 　 ,ア´ ｆニムﾆﾆ=.: : : : :. :.ﾊ-┤
.　　　　　　 　 　 　 　 ｆ´._ゞﾆﾆﾆﾑニ=: : : : : : : ﾊΤ
.　　　　　　　 　 　 γﾊ ､ｿﾆﾆﾆﾆムﾆ=.: : : :. :. :.ﾊﾉ
　　　　　　　　　 　 jﾆxハﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=: : : : : : :.ﾊ
　　　　 　 　 　 　 /ア/=ｲﾆﾆﾆﾆニ=: ﾆ=.: : :. :. :. :.il
.　　　 　 　 　 　 //:.,ｲ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ=: : = : : : : : : : i}
　 　 　 　 　 　 //:./j=|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ=.: : : : : : : : : : :.i}
.　　　　　　 　 ソ: / .!=|二二ニ＝-――.t----.=ミ: i}
.　　 　 　 　 //: :/　{ﾆ｢!i:i:i:i:i:i:ｉ:l　　　　　|:li:i:i:i:i:i:ｉ:|ﾑｉ}
　　　　　　//: : /　　ゞ.ji:i:i:i:i:ｉ:ｉ:l.　　　　　L!i:i:i:i:i:i:i|‐ '
. 　 　 　 //:. .:./　　 　 !i:i:i:i:i:i:ｉl　　　　　　 }i:i:i:i:ｉ:ｉ:|
....　　　//:. : :./　 　 　 |i:i:i:i:ｉ:ｉ7　　 　 　 　 }i:i:i:i:ｉ:ｉ|
　　 　 }/:/⌒′　　 　 |i:i:i:i:i:〈.　 　 　 　 　 |i:i:i:i:i:i|
....　r '/:./　　　　　　　 {i:i:i:i:i:iﾊ.　　 　 　 　 |i:i:i:i:i:i|
　　 ＼/　　　　　　　 /i:i:i:i:i:i:ｉﾘ　　　　　　　|i:i:i:i:i:i|
.

4319：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:48:43 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　-―
､＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　-‐　　　　　　　　　《上》はその情報を使い、とある巨大組織との
　 _ ＞一ー―――-　､＿_　　　　 　 , ---―- ､　　　　 _ ..　-‐　　　　　　　　　　　　　.とある交渉を有利に進め、先日、合意に達した
￣　　　　　　　　　 　 　 　 }　　_ -‐ｯ'　　　　　　 `ー--､}
　　　　　　　　　　　　　　　「￣　　「　　 ,.-､　　　　　　　 ',　　　　　　　　　　　　　　　　 .それにより、リリアナは役目を終え、
　　　　　　　　　　　　　　　|　　 　 } 　 /　　＼　　　　　　 ､　　　　　　　　　　　　　　　.　緩やかに解散する予定だった
　　　　　　　　　　 　 　 　 i　　 　 ｊﾉ ノ　　　　｀丶、　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　｜　　　 `ﾞ´　　　　　　　 ヽ　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　｜
:　.　.　.　　　 　 　 　 　 /ヽ, -‐-､,ｒ"ヽ　　　　　　　　 丶　.ィ´:､　　　　.　:　:　:　:
:　:　:　:　:　:　:　:　:　:　/　〈 ⌒／ ゝ /⌒ヽ　　　　ヽ　　∨　､: ､.　:　:　:　:_ .. -‐ ￣
￣　―-　 __:　:　:　:　/　　 `´{　　／ 　 ∠、　＼　 ＼__ﾉ　　＼}_ .. -‐ "
　　　　　　　 ￣　―┘　　　　｀¨´､　／- /丶、　＞‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀ﾞ'､__/`－-'￣


.

4320：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:49:00 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 __ 　 　 　 │
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ∠:_::::｀ヽ.　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　 　 〈::ｏ::::ｏ､:ﾊ　　　|　　|}
　　　　　　　　　　　　　 　 　 Lrミ::_::」八　　 |　　||
　　　　　　　　　　　 　 　 　 f⌒／:::::::::::ﾊ.r:::」─≠┐
　　　　　　　　　　　　　　　　ソ:::／::::::::ﾊ:::|:::::::::::::::::::|　　　だが、それを良しとしない組織があった
　　　　　　　　　　 　 　 　 , ':::::::ｉ::::::::::::::::|::|:::::::::::: 匚|
　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::}::-‐‐-::ﾉ::|:::::::::::::::::::|　　　その組織は《上》とそれに関連する人物を襲撃した
　　　　　　　　　　 　　　 〉::::::::／＼:::::::}:::::|:::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　 　 ∨::/::::::::::::ヽf:::::::i＿_::::::::::/　　　.俺も襲われ、何とか撃退したが、決して浅くは無い傷を負った
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ∨:＼::::::::::/::::::::{:::::::｀Y:/
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /::::::::::＼:/::::::::八:::::::: |′
　　　　　　　　　　　　 　 〈::::::::::::::::/:::ヽ::::::::/ ｰ‐'
　　　　　　　　　　　　 　 /＼:::::／:::::::/:::::ｉ::|
　　　　　　　　　　　　／{ヾ彡´:::::::::::/:::::: |::|
　　　　　　　　　　 ／ 　 |:::::::::::::::::::/:::}::::::|::|
　　　　　　　 　 ／　　／|::::::::::::::::/:::::〉:::: }::|
　　　　 　 　 ／　　／　└r──′:::{:::::::{: |
　 　 　 　 ／　　／　　 　 |::::::::::::::::::::}::::::::}´
　　　　.／　　／　　　　 　|::::::::::::::::::〈:::::::｛
　　 .／／､／　　　　　 　 }:::::::::::::::::::{:::::::::}
　 .く／　　　　　　　　　　〈::::::::::::::::::::{::::::::{
　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ_:::::::::::::_〉:-‐:〉
　　　　　　　　　　　　　　 　 ｉ::::::::::::::|::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　 　 |::::::::::::::|::::::::|
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　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /::::::::::::|¨￣
　　　　　　　　　　　　　__r＜:::::::::::::::}
　　　　　　　　　　　 　{::::::::::::::::::::彡′
　　　　　　　　　　　　　￣￣⌒´
.

4321：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:49:16 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 jヽ /⌒__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-‐爻彡'⌒ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 // ／/州::::ヽ｀ヽノ
　　　　　　　　　　　　　　　　___jヽV{/У/7::|ヾヽヽ ﾍﾉ}ノ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＞:::{´　　ハ|　} }　 ｀}炎く
　　　　　　　　　　　　　　 　 ／ /;小 ／　-‐- 　.／}小jヽ}　　　　　　《上》は俺を公的には死んだ事にした
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 {{　L ´ |　/∧　|　｀　{
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 //　　ｌ　 {:::}　|　　　　　　　　　　　 俺はこれから、新しい顔と名前を与えられ、
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 //　 　 |　{─} l　　　　ヽ　　 　 　　 .敵対組織と長期間の戦いを行う事になっている
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　く⌒ヽ|　Ｌ_」 L＿__ ゝ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 '⌒＞-ﾍ＿_!＿',／}_´ｰｧ¨¨¨´ 　 　　 .二度と会う事は無いだろう
　　　　　　　　　　　　　　　　. . :´{: : : : '.,　　　　 / 　 /｀　.
　　　　　　　　　　 　 　 . . :´: : : :{:', : : : : . -‐- / 　 /　 l　 ＼
　　　　 　 　 　 　 　 ／ : : : : : : : : ',.:.: : :.:.',⊥/ 　 /　 　 　 l　＼
　　　　　　　　　 　 /: : : : : : : : :l.: : :',: : : : : Ｖ　　/　　　| 　 !　　 ＼
　 　 　 　 　 　 　 〈: : : : : : : : : :|: : : ヽ:.: : : : ヽ /　　 　 !　　　　./　 ヽ
　　　　　　　　　 /: ヽ.:.: : : : : : :.| : : : : ヽ:.: : : : ヽ 　 　 / 　 |　 /／￣}i
.

4322：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:49:32 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　＿＿＿＿r──‐-　 　 ＿＿＿＿＿ 　-‐―─――――┐　　　そして、お前は自由だ
　　　　　　// 十円　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ ｜
　　 　 　 〃　　　　　　|　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /|　　　　　　 　 | 　 ｜　　　《上》は保留と言ったが、特に干渉してくる事は無い
.　 　 　 〃} 　 　 | 　 . |　　￣￣￣　　　　 　──{/|　-‐　　――┤ 　 |
　　　　〃((　　￣|￣ . |　　　　　　　　　　　　　 　 V|　　　　　　 　 | 　 ｜　　　手紙に同封した資金を元手に自由に生きろ
　　　 〃。)　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | 　 ｜
　 　 /_ 　　(十)　(⌒　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ ｜　　　お前なら、何にでもなれる
　　　L二二=─　＿　 |── ‐-　　＿＿＿＿＿＿　 -‐　　――――く
　　　三三三二=── 〉===============＝＝＝＝＝二二二二＞ '′
　　　Ξ三三二=- ￣/／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣


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4323：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:49:44 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　 　 　 　 　 ｨ　/{　　　　　＿__
　　　　　　　　　　　　　　{.ﾚ'. j _,.k＜´ 　／
　　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ′ ´ ,,...　　　´丶､
　　 　 　 　 　 　 　 〃　　　　　＾　　　　　 　 `丶
　　　　　　　 　 　 /＾"　''　　　　=　 ,,　,,　,, ㍉:.:.:.:.:｀:.....､
　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　 　 ヾ:.:ヽ￣￣
　　　　　 　 　 　 j　　　　　　　　　 　 　 　 トヾx:ﾊ:.!
　　　　　　　　　/ｲ/ {　　　　　　　　　 ,ｲ　 !:.ゝ:､:.ﾊ!
　　　 　 　 　 　 /ﾘ.:.ﾊ　.i:　　,ｨ ,ｲ∧　,ハ　j:.:i:.:.jﾄ:.:.!
　　　　　 　 　 /イl =-‐┴-= j/:/:.:.:V:.:.}.:У:小j　ヽj
　　 　 　 　 　 l´: : : : : : : : : : : : :｀＞ｘ:ｲ:.ﾉ:.i:.}リ　　　　　　　 　 最後にお前は《力》を十分に得た
　　　　　　　　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.＞xt.. _
　 　 　 　 　 　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.,.k=ニ二≧　　　　　　最早、恐れるものは何も無い
　　　　　　　　　}: : : :,:k≦ﾆ=-ｘ､: : :.,:k≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7
　　　 　 　 　 　 〉: :¨´ 7ﾞ -=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二二7　　　　　　　強く、逞しく生き続けろ
　　　　　　　 イ: : : : :./.: : : : : :. :. :.` ＜ﾆﾆ二二７
.　　　 　 イ: : : : : : : ,′.: : : : : : : : :. :. :.`マﾆ≧く　　　　　　　　 古王より
....　　r'.: : : : : : :. :. :.,.: : : : : : : : : : : : : :. :. :.`マニ≧､
.　 　 }.: : : : : :. :. :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : : : :. :.`＜,.k=㍉
....　　|i.: : : : : : : :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.／.k＜二!
　　　|.}.: : : : : :. :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : :. :. :.〃=ﾆﾆﾆニ|
　　　|.ﾊ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ /ﾆﾆﾆﾆ二j
　　　}=ﾊ : : : : : : ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : / /ﾆﾆﾆア}ﾆコ
　 　 ,'ニj.: :. :. :. :.|: : : : : : : : : : : :ヽ : : : :/ /ﾆﾆア　/ﾆﾆj
..　　{ ﾆﾆ!: : : : : :.| : : : : : : : : : : : : ﾊ: : :.': ニア: : :/ﾆﾆｲ}!
　　 |: :ニj.: : :: :: :.|.: : : : : : : : :: :: :: :.ﾊ,ィ: : ¨´: : :./ﾆイ二j
.....　|ｉ: : ﾆj: : : : : :.!.: : : : : : : : : : : :: :./ﾆi{: : : : :./= .}ﾆﾆﾆ|
.　　|.!: : ﾆj: : : : : :.!: : : : : : : : : : : : /ﾆﾆ{: : : : /=　 .!ﾆﾆﾆ!
.　　} }: : :.ﾊ: : : : : :|.: : : : : : : :: :: :.=ﾆﾆﾆＹ: : /´: : : :|ﾆﾆｴ!
.....　} {: : :ハ.: : : : :.| : : : : : : : : =ﾆﾆﾆﾆﾆj.: : : : : :. :.jﾆﾆｴ|
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4324：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:50:00 ID:tlXHtXXs0




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│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　手紙を読み終わった時、私は泣いていた。私はまた、《家族》を失ったのだと感じた。
│　手紙の中で古王は私を褒めてくれたが、全く嬉しくなかった。何故、古王は私を
│　連れていってくれなかったのだろうとひたすら考え続けた。私が小さいから？
│　私が女だから？それとも、まだ古王程強くないから？様々な考えが浮かんでは消え、
│　浮かんでは消えを繰り返し、私は泣き続けた。
┗───────────────────────────────────┛
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4325：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:50:20 ID:tlXHtXXs0




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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、夜が明け、朝日が昇り始めた。私は既に泣き疲れ、充血した目で
│　眩しい日の光をぼんやりと見ながら、立ち上がった。それは頭の片隅で
│　ベースキャンプの兵士が私がいない事に気付き、追手を放つ可能性が
│　あると考えたからだ。私は虚脱感に襲われながら、ふらふらと歩き、山を降り始めた。
┗───────────────────────────────────┛
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4326：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:50:27 ID:3C22XEZ20
レンの親父、随分手広いことしてるな
咲夜にも繋がりありか

4327：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:50:31 ID:tlXHtXXs0



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4328：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:51:35 ID:tlXHtXXs0



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-TニTニTニTニTニTニTニTニT《┴┐::| .:::|_rｪ :::|:.:..|-i_::_r√ソ＼>へ:| :|:ln| :]:|:П叮/7＿」L＿:.」L＿＿＿_.」L ＿＿_.」L
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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　三週間後、私はヒュウガ貧民街の路地の突き当りで暮らしていた。
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4329：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:51:59 ID:tlXHtXXs0



ｷﾒ〃〃l'ﾒ〃'"'ﾒ':〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　// ./;:/　 |::::l::::::::::::::::l::l:::::::l::l::::::::::::::::l::::|
ｷｷk'"ﾒ,,.ｲ〃k'"'ﾒ':　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 __/ 　 // ./;;/.,/' l|::::l::::::::::::::::l::l:::::::l::l::::::::::::::::l::::|
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ﾒ〃ﾒ,,ゞゞｷゞゞ k''"'ﾒ':ﾒ,.ｷｷ〃'　　　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　//./::/ /::/ .,'' : |::::l::::::::::::::::l::l:::::::l::l::::::::::::::::l::::|
〃ﾒ,,.ｲ〃ｷｷk'"ｷｷ'ﾒ':〃'　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　 　.// /:/ /:/ ::, '::,' ::|::::l::::::::::::::::l::l:::::::l::l::::::::::::::::l::::|
ｷﾒ〃〃l'ﾒ〃'"'ﾒ':〃　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / 　 . // // /:/　.':::,.'::　,:|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
〃ﾒ,,.ｲ k'"ﾒ'ゞ　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　..//.// / / ,.:":, " ／::|::::l::::::::::::::::l::l:::::::l::l::::::::::::::::l::::|
ﾒ〃ﾒ,,.ｲ〃ｷｷ k'"'ﾒ':ﾒ,.〃'　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　 //.// /:/ ,.:'::,,' ／:: ／|::::l::::::::::::::::l::l:::::::l::l::::::::::::::::l::::|
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〃ﾒ,,.ｲ〃ｷｷk'"'ﾒ':〃' 　 　　　　　　　　　 　 　 　 　 |　/ｌ　 ://,/:/ ,'':,' .／:::／ .／::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
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ｷﾒ〃〃l'ﾒ" ・・・・・・|::::|　　　　　　　　　　　　　　　　|//l.　::;　／／.／::／　／ ; ／|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
〃〃k'"ﾒ'・・・・・・・・|::::|　　　,,,.II　　 　 　 　 　 　 　 |//.　　／,"／::／　／ ;; ／　::|::::l::::::::::::::::l::l:::::::l::l::::::::::::::::l::::|
〃ｷﾒゞ・・・・・・・・・・|::::|　〃ﾒﾒｷ::￣￣|＼　　　　 　 |//l:　 l,"／／　／ ;; ／　_,,.-''|::::l::::::::::::::::l::l:::::::l::l::::::::::::::::l::::|
ゞゞ ｷ ゞ・・・・・・・・・|::::|　〃ﾒkゞゞゞ :: |＼| . 　 　 　 |//: 　／／ ／;;;;;／,,-''":l;;;;;;;; |::::l::::::::::::::::l::l:::::::l::l::::::::::::::::l::::|
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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　当初、私は真面目に働こうとしたのだ。だが、何の後ろ盾もない子供が出来る仕事に
│　まともなものなんて、何一つ無い。私はヒュウガに着くとリリアナで半年間培った
│　戦闘技術を信じて、スカベンジャー組合の扉を開いた。組合の受付は
│　「こんな少女が……」と呟きながらも何とか登録してくれた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4330：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:52:09 ID:3C22XEZ20
咲夜が藍の家族の敵じゃ正直動かし難い（仲間同士でやる夫が板挟み）から設定変更か？＞咲夜がリリアナが派手にテロる前から離脱

4331：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:52:14 ID:tlXHtXXs0



　　　　　 ,＞￣｀ヽr'´￣＜　　　　,._- ､r'''Ｚ.._　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __､─ v─z..__
　　　　 ｨ　　　　　　　　　　ゝ　　／　 　 　 　 ＼　　　　　 ,._-─ v'''Ｚ.._　　　　　　,＞ ｀　　　　　 ＜
.　　 　 l　　　　 l'´`＾ヽ　　 ヽ　./　 , j'^＾ヽ　　 　 ＼　　 ＜　　　　　　　＞　　 　 ｲ ｨ'`＾'＾'＾'＾'＾'＾'ｨ ゝ
　　　　|　　　,ｲﾉ u　　l ﾄ、 N　l　　ﾙ'uﾆﾆヽトゝ､　 .}　 ∠´　　,　,.、　　　＼ 　 　 l.1　　u　　　　　１.!
　　 　 | 　 ノ‐'-､_,　､_,ﾘ‐W.　│ .ﾉ∠ﾆﾆﾌバﾆﾆぅﾚ'　　ｲ　,ｲ/ l/　ヽ}ヽl､　!｀　 　 | |'⌒'ｰ'　　ｰ'⌒ | |
　　　　|r=ｉ| ⊆ﾆ･,　.･ﾆ⊇|.　　|r=Ｔﾓ＝｡TﾆF｡＝;T!　　 | /-─-'　'-ｰ-‐| |　　　r=ｉ| ⊂ﾆ･　 ･ﾆ⊃ |i=､
　　 　 ||{^|| 　 　 |　|　v　|　　 ||Ｌ|lヽ.三./ vヽ.三.ｨ′　r=T¨モ｡fニf｡テ¨T=､　　{ft|| v　　 |.|　　u　|f ﾘ
　　　ノ 'ｰ|! `! ｕ L_｣　 r１　　 |`7|!rー'‘‐〜‐' ‐-|　　 |ｈ||`ｰ-ｲ　　.ト-‐'||ｦj　　 `7l.　　 '-U-'　　 :|く
　 ,ノ／|　 l、　 -‐-ｰ-　,'＿／|./ |　 -ー〜〜′ !　　 ﾞｰ|!　u ‘ｰ-‐'　ｕ ll‐' -‐''7　|　　-──- 　 |. ヾ''ｰ-
-'‐1|　 |　 |ヽ.　　--　 ∧　l　 |'　 ｌ　u　 ー‐　　 ,l　　 rｰ:ｌ　　-一ー- 　 l-､　　l 　 ヽ._　　￣　　,ノ 　 |
.　 |.! 　 !　l.　ヽ　　　 / l||ｰ- ⊥_　 ` ｰ 、__,.　イ　｀f⌒＼l`　、　一　, イ　/´ヽl 　 　 |､￣￣￣ ,|　　　|
.　 !|　　 Wﾄ、　`ｰ-‐1V ||　　　　ヽ、_　　　 .|　 l／⌒ヽ　 ﾄ、　` ｰ '　_,|　 ／￣＼.__ ド.ｴｴｴｴｴ.ｲ　 　 |
　 ||　　　　| ` ｰ--‐ｲ 　 ||　　　　　ﾊ､ﾞｴｴｴ'ﾇ'´ヽ､＿　　　Ｋ.ｴｴｴｴｴﾝ!　　　　_,ノ　∧　　　　　　レ‐- ｣
.　|L =＝､､|　　　　 |　　 ||　　　　 .l　l |│| / |　 　 　 ￣＼l十十十十レ'´￣　　　 ｌ　ヽ　　 　 　 |
　 ´　　　|ヽ|　　　　|.r;＝'｣　　　　 |　 ||│/　 |　　　　　　　ｿl‐十十十|　　 　 　 　 |　 ,ﾍ　　　 　 |
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だが、登録した直後、【ヒュウガ相互互助会】と名乗る男達が私に近づいてきた。
│　男達は相互互助会に入るメリットを捲くし立てるように早口で私に言うと
│　相互互助会に入るように迫った。彼らは「小さいと大変だろう」とか「大人と一緒に
│　行動した方が安全だ」などと言って、私を気遣ったが、私はそれらの言葉が
│　演技であると看破した。
┗───────────────────────────────────┛
.

4332：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:52:50 ID:3C22XEZ20
戦闘技術有るならスカよりはマーセの方がマシじゃね？

4333：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:53:11 ID:tlXHtXXs0
>>4330
いや、そこは元々
変えたのは直接リリアナでは無く、間に創研を挟んだ事

4334：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:53:31 ID:tlXHtXXs0









　　　　　　　--‐……‐‐‐‐‐--=====-‐……￢､　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -‐… r‐‐---‐ｧ''´
　　　　　　　　　　　｀`' 　 ．_　　　 　 {::::::;:;:;:;:;:;:;;;}　　　　　　　　　　　　　　 '´　｀`　､.{;:;:;:::ノノ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｀`'　‐--ﾞ-‐　'' ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀¨ニ ´








┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　何故なら、彼らの眼が以前、私を襲おうとして、私に殺された男の様に
│　ギラギラとしており、私を「そういうもの」としてしか、見ていない眼だったからだ。
│　私は上手い断り文句を考えながら、逃げる為に少しずつ彼らとの距離を取った。
┗───────────────────────────────────┛
.

4335：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:53:47 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　/
.　　　　　 　 　 ＼人_人,_从人_人_人,_从,人_人,_／　　　　　 　 　 /　　　　　　　　　/
　　　　　 　 　 　 .） いいからついてこい！！ （　　　　 　 　 　 ./　＿　　　 　 　　/
　　　　　 　 　 .／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ﾍ　 　 　 　 　 /￣　　￣ヽ､　　 ./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿ -‐-　_　　 　　　　 　　/　　　　　　　 ', 　/
　　　　　　　　　　　　　　　　 _　 -‐　　　　　　　ー　_　　　　 ﾄ,─--.....、　　　 ! /
　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　＿＿,,,　　　　　　　　　ｘ-‐'　　　　::::::ヘ　 　Y
　　　　　　　　　　　　 　 　/　 _∠／　　　　　　　 　 ／　　　　　　　　:::::::::Y　j
　　　　　　　　　　　　　　.（￣　　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　 :::::::|ﾍ}
　　　　　　　　　　　　　　 | ｰｧ､一､- ､ _　　　　 /　　　 ,＿:::.....　　　 　:::::::|;;;}
　　　　　　　　　　　　　　 ､_ﾉ　＼　j＼_）ー-- ｨ　　／　　　　　ヽ、　　　:::::ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｀~　　　　 　 / 　人　　　　　　　ヽ　 　::::::|　ｸﾞｲｯ!!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｰ'　 .|　　　　　　 　 ﾍ.　　::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 　　　　 　 ﾊ　　::j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　ﾊ::....:ﾉ
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だが、彼らは私のその行動を見て、逃げられると勘付き、焦ったように怒鳴ると
│　私の手を掴み無理矢理引っ張った。
┗───────────────────────────────────┛
.

4336：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:54:01 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　 　 　 　 　 　 ｝;;;;;し;;;/
　　　　　　　　　　 　 　 ,;;ｨ､;;;;;（
　　　　　　　　　　　　 く;;;;U;;;;;;ﾉ
　　　　　　　　　　　　　 );;;;;;;;;;{
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　　　　　　　　 　 _ノ;r‐1;;;;;;;ﾉ
　　　　　　　 n_,ｨ;;／_,ノ;;;;;（
　　 　 　 　 ノ,;;t-‐ｧ';;;;;くﾞy〜,ゝ
　　　　、_,ノ);;ﾊ;;） 'ｰ〜'ゝ〕｛,ｨ
　　　　 つ,、´　　　　　　　 r' ,
　　　　´_,ノ／/／,　　　　　∨
　　　　　) n　　 　 　 　 　 　 V
　　　　 〈r' V　　　　　　　　　 }
　　 　 　 　 ∨　　　　　　　　！
　　　　　　　 ∨　 　 　 　 　 イ
　　　　　 　 　 ＼　　　　　 　 |
　　　　　　　　　　＼ 　 　 　 ∧
　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　V　　　　　　　　 ＞―;
　　　　　　　　　 　 　 ﾄ､　 　 　 ∨　 /｀V　　／″. '´
　　　　　　　　　　　　∧ヽ 　 ／＞‐ｲ 　 }⌒´_／
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　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＾ｰl――く_/ く　　　＼_)
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼ ∨
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 人_〉

┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　その瞬間、私はナイフを抜き、男の腕を斬り落とした。弁解する訳では無いが、
│　やられると思って、ナイフに手を伸ばしたら、何時の間に斬り落としていたのだ。
┗───────────────────────────────────┛
.

4337：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:55:30 ID:tlXHtXXs0
>>4332
そこは俺もそう思ったんだけど……
色々、思うところがあって、スカベンジャーにしました
後で書きます

4338：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:55:45 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 i　　　┌─┐　　 .|　|.　|.　７
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 l　　　 |　　└―‐┘└┘　{
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 l　仁二_　　 r―‐┐ r┐　 '
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 l　　　　 |　　{＿＿|　|.｜ ./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l 仁二二　　　　　　└┘/
　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　 l　　　　　､　 　 .r―ｷ⌒i{
　　　　　　　　　　　　＼､＿　＼ー '　　　　　　､　　.|
　　　　　　　　　　　　 　＼　￣　　　　　　ト､　　､　 |
　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　i　＼　 ＼|　　　 「 i 「 i
　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　＼　＼　　 厂￣　¨　¨¨¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　ー =--L. ィ　.i　 rミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}　　　　　　　／７　　　.|　.|i /　Lノ
　　　　　　　　　　　　　＼ー　＿ノ　　　　　仁　　 二ﾆ＝- { |{
　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　 　 }　L＿　　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　／　　　　ヽｲ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　 ./ r〜､ |＞　.　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　.'　{＿／　.／> ,､　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　　 ゝ..＿＿／ ./　{ ヽ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　　　　　　　　|　 |　 }/
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ､　　 .r――― '　 .L＿＿,､
　　　　　　　　　　　　　 ､ 　　　､　　　　}　　 Lr------､　 r--ｧ　/
　　　　　　　　　　　　　　＼　 　 ＼ー‐'　　　　　　 .＞ '　　￣　 /
　　　　　　　　　　　　　　　 ＼ー- '　　　　　＿　 /　.r‐┐　　　〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　 ＿　 ,/　(　{　　｀¨´　 r ､　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ (　　￣　　 L_ミァ　イ⌒　 )/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　￣　‐┐　　　　 　 ７　 ／￣)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　 ,　-┘　 [フ　 .厂　_」　 ∠
　　　　　　　　　　　　　　　　　.／　　/　 r―､　　　　/　　L　　＿.二
　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　 ､ 　 ￣　　　　く　　 __」　 |　.／
　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　 ー―　　'ﾍ　　}／　　　 ｀´
　　　　　　　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　　　L__　　○　　　　く
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　組合内は一瞬、静寂に包まれ、直後、怒号と叫びが場を満たす
│　私はそれらの絶叫でしまったと思ったが、このままではどう控えめに考えても
│　憲兵の詰所に行く事になってしまうからだ。そうなれば、私に何の後ろ盾が無い事、
│　最悪の場合、リリアナに所属していたが露見する可能性があった。
│　私は組合の出入り口へと向かって駆け出した。
┗───────────────────────────────────┛
.

4339：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:55:59 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　 /≧ｓ。_　/7,
　 　 　 　 　 　 /ﾆｘ===､､ﾆ≧ｓ。_
　　　　　　　　///::::::::::::ヽヽニニ./＞。_
　 　 　 　 　 /..|.|::::::::::::::::::} |ニﾆ/ニニﾆ＞。
　　　　　　../ニゝ､::::::::::::ノノニ./ニニニニニ＞。,‐､_
　 　 　 　 /ﾆﾆﾆ.｀ー=彡ニニ/ニニニニニニニﾆ＞L
　　　　..../ .７ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ′ニニニニニニニ/三/
　　　　...三/ニ,-‐､ﾆニニﾆ/ニニニニニニニﾆ/三/
　　　　...ゝゝニゝ-′ニ/￣≧=- ____ニニニニ/三/　　　＼人_人,_从人_人_人,_从,人／
　 　 　 　 丶 ､__ニニノ三三三三三三≧ｓﾆ,/三:〉　　　　　）───────！！（
　 　 　 　 　 ｀ ､＿三=ニ三三三三三三三三／¨　　　　／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ﾍ
　　　　　　　　　 　 　 　 ￣７三７/_三三三／⌒ヽ
　　　　　　　　　　 　 　 　 /三.//（_ヽヽ三､__ｊ-‐　 〉
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　　　　　　　　　　 　 　 　 （ ｀ ､　　　_≧三i!　　ﾉ
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 （｀ ､　｀ｰ ´（三ﾆi}.イ
　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ　｀　ｰ´｝三三!|_,..ノ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 /｀ー　´三三./
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｛´三三三三,／

┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だが、別の互助会員が怒号を発して、拳銃を抜き、私を撃とうとした。
┗───────────────────────────────────┛
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4340：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:56:11 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　その事を確認した私は投擲用ナイフを拳銃へ向かって投げ、銃身に突き刺した。
│　直後、互助会員は引金を引いたが、拳銃は暴発し、銃の部品が周囲へと飛散する。
│　そして、一部が互助会員へと襲い掛かり、新たな叫び声を発生させる。
│　私は二人の互助会員の悲鳴を背中で聞きながら、組合を後にした。
┗───────────────────────────────────┛
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4341：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:56:23 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　組合を出た私は追って来ると思われる憲兵を巻く為、貧民街へと入り込んだ。
│　貧民街は大抵入り組んでおり、一度、街の中に入り込めば、身を隠せる場所は
│　幾らでもある。クマモトのスラムで暗躍した時の経験が生きた形となった。
┗───────────────────────────────────┛
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4342：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:56:37 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だが、貧民街は治安が悪い。内部でも色々な争いが絶えないとなれば、
│　外部からの侵入者など養分に過ぎない。ましてや、それが比較的容姿が整った少女
│　となれば、鴨が葱と調味料と鍋を背負って来たようなものであり、真っ先に狙われる。
│　私は貧民街に入った初日だけで10人を越える襲撃者に襲われた。勿論、全て撃退したが。
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4343：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:57:06 ID:tlXHtXXs0




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　　　三三三二=── 〉===============＝＝＝＝＝二二二二＞ '′
　　　Ξ三三二=- ￣/／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣



┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　それから二週間くらいは襲われるたびに撃退し、襲撃者の身ぐるみを剥いで、
│　質屋に売り、それで得た金で暮らすという生活を続けた。やや、手間であったが、
│　良い戦闘訓練になるし、金も得られる。まさに一石二鳥というやつだった。
│　だが、二週間もそんな事をしたものだから、そのうち誰も私に近づかなくなった。
┗───────────────────────────────────┛
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4344：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:57:17 ID:3C22XEZ20
藍からすればリリアナは家族の仇＝咲夜が元はそこに所属してたと聞けば仇と混同しそうだが、咲夜からすればその頃には既に自分は組織にいないと

4345：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:57:25 ID:tlXHtXXs0



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ｧ_, '.:.:.:.:.:.:.,;;;;;;;;;;;:::.:.:.:i　　　　　　　　　　　　　,'.:ゝ -'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.f　 _,'.:.i
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:.:ゝ_f'´~:.:..:ﾍ.:,,,,,,,,:.:.ﾞ".:.:.ゝｰ-ｲ:.:ﾉゝ勿.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:./　　　　ヽ:.:.:.:.:.:;i'"　　　　ﾞ｀`ｰ' `>.:::ゞ､:.:i
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:.ｲ i:.:.:.:.:.:.:.:.;:iゝ､--.:.:.:.K'´エヽ`､:.:.:.:<　r'ヾ:;.:.:.:.:.:.ヽ　　　　　　i.:.:.:.:i　　　　　　　　　　＼ ヾ-!!' ＼
:i 　 i:.:.:.:.:.:.:.;:i　ゞヽ-{ｱｯヽ'´ｲ `ヽ　` ､ｨ'ﾐヾ{:rヽ:.:.:.ヽ　　　　　 ｢% %]　　　　　　　　　　　　ヽ＼　　 ＼
:i　　 i:.:.:.:.:.:.;:i ゝｿ:.:.ゞｯ=ﾞﾟ'､ﾞ ､ ノ　　　　ゞノ `'`{~`{ %ヽ　　　　`'´~''＼ヽ
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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だから、私は古王から貰った金を少しずつ切り崩しての生活を余儀なくされ、
│　如何にして、収入を得るかという事に頭を悩ませる事となった。スカベンジャーは
│　先の騒ぎのほとぼりが冷めていれば、出来るだろうが、万が一を考えると二の足を踏んだ。
│　他の街に移動するという選択肢もあるが、野盗や突然変異、無人兵器などに
│　遭遇する可能性を考えるとかなり無謀であると言えた。ベースキャンプから
│　ヒュウガまで来れたのは半分ほど運だったのだ。
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4346：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:58:14 ID:tlXHtXXs0





















┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　答えが出ないまま数日が過ぎた。そして、いよいよ街を出るか否かを決めなければ、
│　ならないと思い立った時、《彼女》は現れた。
┗───────────────────────────────────┛
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4347：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:58:30 ID:tlXHtXXs0



　　　 |::|＼ /:://:::::::＼　　　　 ／´￣￣￣￣￣￣＞ ､　　　　　　　　　 　 　 　 ／ニニニ '
　　　 |::| |::::＞ ､:::::::::::::＞-- ´　　　　　　　　　 　 　 　 ｀ヽ､　　　　　　　　 　 ／ニニﾆﾆ /
　　　 }::} }:::::::::::::＼r　´　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　／ニニニニ /
　　　':://:::::::::::::::::::{　　　　/⌒ヽ￣￣＼===ミ､＿　　 　 　 　 ＼　　 　 ／ニニニニニ/
　　〈_//:::::::::::::::::::::::､　　 =|　 　 ＞.､　 / ＼￣￣￣ ｀ヽ､ 　 　 　 、　／ニニニニニﾆ'
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　　　{::{{::::::::::::::／＼__ /: /: /:./| : : : |}/l/__,|: :|: : : :|: :∨　　 　 ＼ 　 } |ニニﾆ（
　　　 ＼__,.ィ､::::::/ / /: :': : :|: |-{: : : :|´/ ＿l:/|: : : :|: : |＼＿＿／^} / l|ニニニﾆ､
　　　　　　＼ll:::/イ /ｲ:.:|: : :|: |__∨ : |,イ::::iて下 : : |-ｧ|: : :.{: : |:.!_,/ｲ　 !ニニニニ＼
　　　　　　　 }l/　 ＼_|: :|: : l下:iて＼:{　 込ソ　': :.:.:|ﾉ: |: : : !: : !:|＼ | 　|ニニニﾆﾆﾆ_＼
　　　　　　　　　　　 {∧:|､: :|:{弋ｿ,　 ＼　　　 /: : :/: :/: : : :|: : |:{__lノ　 }ニニニ/´￣￣
　　　　　　　　　　　　 /ﾘ人:!:. 　　　＿___,　　'ｲ: :/: :/: : : : 八:.从/ 　 /ニニﾆ '　　　貴女が組合で騒ぎを起こした少女ね
　　　　 　 　 　 　 　 /: : : /: 人　　 ヽ `ｿ　　/: /: :/: :_,..イ: : |:/ 　 ／ニニﾆ,/
　 　 　 　 　 　 　 　 {: : : :{､:{: : :＞ ､ 　 　 イ: ｲ: :/／⌒ヽ: : :!'_,.イニニニﾆ/　 　 　 見た目も気に入ったわ
　　 　 　 　 　 　 　 人: : :| }'|: :/}/r=‐｀¨/ /:.:/|:ｲ{:{　　　　∨|＿＿ニニニ/
　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ:.| /イ--/　＼/　{: //_ﾉ ｀ 　 　 ＼Ⅵ　 　 ＼二/　　　　　 .私の僕になりなさい
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ /　,.ｨ'／乂∧-|/イ |　　　　　　　｀ヽ､　　　∨
　　　　　　　　　　　　　　　{／:.:.:／:.:./:.:.}ｲ_ノ　| ;　　　　 ＼ 　　 ＼
　　　　　　　　　 　 　 　 ／:.:.:.:/⌒＼:.:.:.:＼　　Ⅵ　 ､　　 　 ヽ　 　 }
　　　 　 　 　 　 　 　 　 {∧,.イ/匸乂＼＿ム　/　 　 ＼　　　ﾉ＿_ノ､
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'　匸{匸ﾉ　　　 　 　 人　　　　 ＞=r､匸乂_｣
　　　　　　　　　　 　 　 : 　匸|-〈､__　　　　_.....:::::＼＿/⌒Y ＼_ﾉ∨ノ＿＿＿
　　　　　　　　　 　 　 　 }-匸j!-､ﾉ 　 ¨¨ ´　　 　 /　/-､_,ﾉ　　 　 ∨:.:.:.:.:.:.:.:∧
　　　　　　　　　 　 　 　 | 匸/_〈　　　　　　　 　 /／:.ーrヽ　　　 　 }:.:.:.:.:.:.:./:.:.}
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　彼女はある夜突然、私が住み付いていた路地奥を訪れると自分の配下になれと
│　私に言ってきた。私は一瞬、言葉の意味が分からずに硬直した後、目の前の人物が
│　私が組合で騒ぎを起こした事に言及している事に気付いた。同時に私の本能が
│　目の前の十代前半の少女が只者では無いと告げた。
┗───────────────────────────────────┛
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4348：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:58:49 ID:tlXHtXXs0



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――￣￣＿＿＿￣―＝＝＝━＿＿＿￣―　　――――　　　　＝＝　￣――￣￣＿＿＿￣―＝＝＝━


┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　だから、私はナイフを即座に抜いて、彼女へと襲い掛かった。
│　そうでもしなければ、殺されると思う程の《力》が彼女から発せられていたのだ。
│　そして、彼女は───
┗───────────────────────────────────┛
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4349：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:59:06 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　　　 , ′{　　 ヽ/ ∥//:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉミｈ｡,_
　　　　　　　　　　／　 ﾊ＼　　}　ﾘミミｈ｡;_::::::::::::::::::::ミｈ｡,_
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　　 　 　 　 ／丶｀（　､、　_／　 ｨﾊ ､‐゛ 　 ｀〜､ﾐｈ｡;_:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i:iミｈ｡,_
　　　　　 , '〈　　　　　_,／´ ／/ i{／　　 　 　 　 ｀〜､ミｈ:ｉ:ｉ:ｉ:iｘzｚｘ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ﾐｈ
　　　　 , ゜　 ＼_____´,,.､ｚ≦､､-''゛　　　　　　　　　　　 `、ﾟ｡:::::{{{(う沁;:::::ｉ:ｉ:ｉ
　　　／　　　　　￣　　／／　　　　　　　　　　　　　　　 ヽミ:ｉ:ｉ:＼竺ｧ〜ミ

┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　手を伸ばし、自らの手を私のナイフに突き刺した。
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.

4350：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 21:59:14 ID:3C22XEZ20
スカとしての常識を知らないから、5級同士の揉め事は余程悪質だったり善良な奴が傍にでもいないと、殺し合いに進展しても周囲はあんま止めないことを知らんか＞逃亡

4351：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:59:21 ID:tlXHtXXs0



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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　次の瞬間、私は路地奥の地面に背中から叩き付けられていた。彼女は自らの手を
│　ナイフに突き刺した後、そのまま私の手を掴むと一気に持ち上げ、腕を後ろに
│　回して叩き付けたのだ。コンクリートの地面というのは一種の凶器だ。
│　そんなところに受け身も取れずに叩き付けられた私は数分間、ひたすら
│　悶え苦しむ事しかできなかった。
┗───────────────────────────────────┛
.

4352：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 21:59:51 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　_,..　　 ´ ￣￣￣ ｀ 　 ､
　　 　 __ 　 　 _,.　　´　　　　　　　 　 　 　 　 ｀ヽ､
　　　/::::＼ r´ 　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼
　 　 |:::::::::::::ヽ,...-― ､ /　　＿＿__　 /　　 　 　 　 　 ヽ
　 　 |:::::::::_／　　　　 ヽ==/　　　　∨＿/⌒＼⌒ ー-､ ＼
　 　 |::::::::＼￣｀ヽ､/　　 /＿＿＿__} ￣　 |＿_＼_　 　 ＼'
　　　}:::::::::::/＼/: : {　 　 ＼| : : |＼/　　　 {: : ＼ /　 _,...イ
　 　 ':::::::＜￣/: : /:＼＿／: : : |＼:＼＿_/ : |: : :.T: Ⅵ＜
　　 |:::::::::::／/:/: :|: : /__',: : : : :.:|＿ヽ: ∨: : :.:|: : :.:|: :.|＿ﾉ
　　 {__,..イ:: /ｲ: : :|: :.| _ ｀＼: : : |　　_＼|: : ;: :|: : :.:|: :.|
　　 　 /::::::: /|:|: 人:下芹斥＼: |　´斥i芹7:.:/: : : :|: :.|
　　 　 ＼::::/::|:{,: : : :{　弋ﾂ 　 ｀{　　込ソ': /: : : }/: : ::.　　 　 しまった、少しやりすぎたか……
　　 　 　 ∨:::j: ＼: : ＼　　　 、　　　　/:イ: : : :/': : ﾄ､:ゝ
　　　　　　∨イ:::::}:,: :ﾑ　　　　　　 　 u. ｨ: : : :/:∧:.:|　　　　　……まあ、命に別状は無さそうだし、問題ないわね
　　　　　　　｀＼/ｲ: :}: :＞　 .. ´_｀　 ＜/: : : /: :{　＼
　　　　　　　　 　 从' ＼}＿,ノ＼,...- ´/:.イ{/＼:|　　　　　　　.持って帰りましょう
　　　　　　　　　　_,匸//　　 ／-{ 　 '　／｀ｰ ､｀,.ィ
　　　　　　　　 ／ 匸{/　 ／/　 }}!　　　　／´匸乂
　　　　　　　 / 　 匸｣!　/　ﾑ__乂|　　 ／乂_フ　　 ヽ
　　 　 　 　 /　 　 匸{_/／:::::/:::::| ',　/___ﾌ 　 　 　 　 :.
　　　　　　/　　　　　／::::::／:::::: | {∨__乂　/　　　　　}
　 　 　 　 {　　　　／::::::イ::::::::::::∧|__ノ　　,:'　　　　 　 |
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、彼女はそんな状態に私を見て、そう呟くと私の全財産───
│　と言ってもリュック一つに纏められていたものを背負い、手足を拘束してから私を
│　肩に担ぐと街の中心部へと向かって歩きだした。
┗───────────────────────────────────┛
.

4353：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:00:30 ID:tlXHtXXs0



　.　　　　　　　　　　　　　 　i
　　　　　　　　　　　　　 　 .傘　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　 傘傘　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r^t
　　　　　　　　　　 　 　 .傘∩傘　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./.:::ﾍ
　　　　　　　　　　　 　 傘傘傘傘　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.| : :::::|
　.　　　 |　　　　　　.　［IIIIIIIIIIIIIII］_____________________________________________　 .r".: ::::`i
　.　　r'^ー --------..i..::::::::::::;;;;i|;;;;::::;:::;::;:::;::::;::::;:::::;:::;:::;::::;::::;::::;::::;::::;::::;:::;ヽ |.:_;_;;;_;;|_____________.
　　　/::;::;:::;:::;:::;:::; ::;:;::;;;| ..:::;:::::;;;;;i|;;;:;::::;::::;::::;::::;::::;::::;／|＼::::;::::;::::;:::;:::;:::;:::;::;..ヽ.;;;;;:;;:;;::;:;:;;::;:;:;;::;;::;＼
　.　/;;;;_;.;;;_;;:;_;_;;;._;.;;;:;.;;| ∩ ::::;;;;;/;;_;:;;;_;;:;:_;:;:; ;_;::／＼|／＼;;;_;:;;_;_;;:;;_;:;;:;_:;;_;.:;ゝ.:-:;:-:-::-::-:-::-.-ヽ
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┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　肩に背負われてから十数分後、私はヒュウガ中心部の一等地にある巨大な屋敷の
│　目の前にいた。彼女は屋敷の門のインターフォンのボタンを押し、屋敷内にいる
│　何者かと暫く話すと、門が開き、屋敷の方から誰かが駆けてくるのが見えた。
┗───────────────────────────────────┛
.

4354：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:00:47 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　＿＿ ,.ィ´￣￣￣ ｀ヽ、
　　　 　 　 ,.ヘ　／⌒'ー-‐'"　　　　　 　 　 ヽrｰｧ
　　　　＿_≧:､ ＼　 　 ＿ 　 ＿ｎ、＿,∠⌒ヽ Ｙ′
　 　 ｛　｢￣￣｀ヽ､`ｙ'⌒(こ}｀ヽ,ノて_ノ{⌒i)　 }ﾉi￣￣|
　　　 ヽ∟=＝ｒ‐-ｎ{_,人,_,ﾉ⌒ｌ｢「　:| : :l＜,_,.ィ1^}r‐‐┘
　　　 　 >､,ィん'⌒r'⌒厶Ll_._:||_|_:_:|_:_:|_|_:};.んし'ﾌ
　　　　{´　くr〜'|: :| . : | : :|__,.二≧､ ｨ≦ﾆ､l |`ｰ'
　　　　 ヽ､ :Lnﾉ!: :| : : | : :｢ ﾋ'_,厂　　 ﾋ'ﾉ}/: !
　 　 　 　 ﾚ' 　 i : :|　: :l : :l　　 　　　 , 　 ｆ: : !
　 　 　 　 　 　 ! : :l　 : :!: :|.、.u　　 ,､　　ﾉ　 |　　　　　　はあ……　はあ……
　　　　　　　　.'　: :|　 : :l: :l　＞､　 　 ／ : .　|
　 　 　 　 　 .′.;_;:|　　 :l: |　 　 {｀T´!:l : .; :　l　　　　　　ちょっと、レミィ？
　　　　　　 /ｒ'⌒ｰ1: . 　 l !｢^フく^＼l | : .i :　i
　　　　　 ./ .:〉〜^1: .　　ヽ∨|｢0|iヽ | } : :i : . !　　　　　 その肩に担いだものは何なのかしら？
　　　　　/ ;ノ　 　 i : :　　: .＼||.0|l lＮﾉ ,: :!.: : |
　　 　 ./ （　 　 　 ! : :　 ｀ヽ: :l｢￣ l/. :/. :| : . |
　　　 /　: :｝　　　 { : :ヽ; :　｝ }|　　l{: : { : :| : . l
　　 ./.　: ;ﾉ　　 　 ヽ、: :ヽ;ﾉ:ﾑ! 　 ||ヽ、ゞｊ: : ,ﾉ
　　/ .　:く 　 ,ノ´ 　 [｢￣匚}勹 　 !![｢二匚刀
　 / . : //｀Ｙ　 　 　 广厂 ｀くl　/ || ,厂「｢`く
　｛ . : {｛ : : i　　　　/. :i| : .ヽ､}ノ　jj { : :jj: .　}
　 ヽ　ヾ､.:.:.| 　 　 （.:_;｣L:_:__;ｲ　　||,ﾊ、ij: : 丿
　　 ヽ　ヾ､:ｊノ 　 　 [L＿匚)勺　 ||ﾉ[匸匚}了
　　　 ヽ、ヾ|　　　　ﾉ. :j!: :　ﾘ｢ 　 ||　｛: ﾊ: : ）
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　屋敷から駆けてきた人物は私を襲った少女の元に着くと肩で息をしながら、
│　少女の事を「レミィ」と呼び、肩に担いだもの──　つまり、私の事を尋ねる。
┗───────────────────────────────────┛
.

4355：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:01:06 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　 ,　　 ´￣￣￣￣　　 ､
　　　　_ 　　 　 ,.　 -　´　　　　　　　　　　　　 ｀ヽ､
　　　//..＞、　l　　　　 ＿＿__　　　　　　　　 　 　 ＼
　 　 {.||........ ＼{　　 　 {⌒ ＞、＼≧=--､_　　　 　 　 ヽ
　 　rv................＞-､__,∧／: : ∨　＼＿__､￣ ｀ヽ　　 　 '.
　 　|.|| ........ 〈⌒＼＿／ : /: : : V:T´|: :､: :＼　 /ﾐ､_　　　ヽ
　 　{.|| ........ ∧　 ':/ : /: 〃: : : ,:|,-}-}:､: V: : ∨　　 ￣＼　 ＼
　　 乂､..... / 〉∨:': |: |:-､{:l : : :| }:/:∧:}: :|: |: : ＼＿＿＿,〉　 ﾉ
　　　　､.. / /_,.:|: |: |: |: | 从: : :| ,ィﾃ笊ｱ:|: |-、: : |: :|:|: ∨_／
　　　　 ∨　＼_|: |: |: {卞笊＼:{　 Vソ |:/: :|ノ: : : |: :|:|: :|＼_､
　　　　 　 　 　 |八: 从_〉Vﾘ,　｀　　　 /': : 八: :.:从: |:l:从＿)　　　この前、図書館の手伝いが欲しいと言っていたじゃない？
　　　　　　　　 　/:V : 从　 　_ 　- ' 　/: /: /: :/: :l从: : :{_〉
　　　　　　 　 　 { : : /: :个　 　 　 　 /: ｲ: ,':／ : /: | ＼:|　　　　　「……そんな事も言ったわね」
　　　　　　　 　 人:.∧: : {: : l:_｀ T ｢/:／:イ:( ⌒＼从 　｀
　　　　　　　　　　 ｀　＼:|: /＼ ﾉ∧ｲ　 / ｀ ＼ 　 ヽ　　　　 　 　 これが丁度良いとは思わない？
　　　　　　　　　　　　 /⌒{ ／(__)､ ＼/{　　　　　＼}
　　　　　　　　　　 　 '　 　/..../.......∨　 | l 　　　　　 ＼　　　　　　「あのね……　はあ…………」
　　　　　　　　　 　 /　 ／..../-､.......}　　V　　　　　　　 }
　　　　　　 　 　 　 {　/⌒∨　　＼｣ 　 人　　＿, ===く
　　　　　　　 　 　 〈　{　 　 　 　 　 　 ´ ＼〃￣ 　＼　〉
.

4356：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:01:23 ID:tlXHtXXs0



　　　　　 ′　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }　∨∧ ∨
.　　　　 ｉ{　　　　　　　 _,,.　 -‐- ミ__　　　i ､____ ノ 　 }　　,　,
　 　 　 从　 　 ,.｡s≦　　　　　　 'ﾞ⌒`' ､_乂 　 　 　 ﾉ 　 .}　}
　　　　　_≫''" -‐‐- ミ　 　 　 /　　　　 ﾞ'く ⌒｀`'*´,　　 ﾉ ,ﾉ
.　　　　ｱﾞ　　i::::::::::::::,:::::`' ､____,,.　-‐==‐ミj}　　　　 　`'くイ
　　　　{⌒` ､|:::::::::::/:::::,ﾟ :::,ﾟ::::/^ｉ､:/　il:::,'｛_____,.｡s≦`,ニV
　　　 人二ﾆi|::::::::::ﾟ::::::lｉ:::::lｉ::/　 Ｌi＼,jｌ/::::::::::;::::|_ｉ::::::::il二}
　　　 ⌒＼ﾆi{:::::::::lｉ::::::l|:::::l| ｧ午劣ミ｀{ｉ:::::::::/'ﾞ´j::|::::::::lｌ_ノ
　　　　　　 ｀i{:::::::::li::::::::ﾞ⌒「 　辷ン　　ｰ=彡斧ﾐﾉ::::::,ﾉ
　　　　　　　j{:::::::::lｉ::::::::::::::l|　　　 　 　 　 　 炒 小¨´
.　　　　　　 j{::::::::::lｉ::::::::::::::l|　　　　　 　 　 ,　　,i{i:::i　　　　　　気持ちは嬉しいんだけど、手伝いの問題については
　　　 　 　 .:::::::::::::lｉ::::::::::::::l{　U　　　　　　　　 斤:::|　　　　 　 ロボットを追加購入する事でもう解決したのよ
　　　　　 /:::::::::::::八::::::::::::::ﾟ,ト 　 　 ／｀ヽ　.イ::iｌ::::|
.　　　　 /:::::::::::::/7沁､:::::::::::ﾟ,　 〕rく ノ` , i八:|:::iｌ::::|　　　　 　 というか、その子は何処から連れてきたの？
　　　　/:::::::::::::/jI斗く^＼:::::::ﾟ,＼li　iﾞ　/⌒Vﾑ:::iｌ::::|　　　　 　 大分、凄い臭いがするのだけど……
.　　　/:::::::::_ア゛ 　 　 ＼ ヽ :::ﾟ,　li　L/　／　}ﾑjｌ::::|
　　 /:::::::: ｱﾞ　　 　 　 　 ＼i}:_j},八　 ¨´ｰ 'ﾞ/`'7､::ﾉjI斗┓
　　 ::::::::::/　　　　　　　　「二)_)ﾆ沁､　　　 {､〈ニ)_)ニニ|
　　 :::::::/　　　　　　　 　 L／7::`ヽ 心,　　 {_{＼´::`i ､_ノ
　　 ::::/　　　　　　　　　　　　{::::::::::∨沁,　 }_}　 ＼ﾉ、
.　　 /　　　　　 　 　 　 　 　 乂::::::_j}_{_{ﾑ ﾉﾉ　　　丶＼
　　　　　　　　　　　 　 　 　 〈二ミ)_)=}_}ﾆ{_{　　　 　　Ｖ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 L彡'＾'く{_{ニ}_}　 　 　 　 ∨∧
　　　､　　　　　　　　　　　　　　7::::::::::}_}ﾆ{_{　　 　 　 　 Ⅵj}
　　､　＼　　　　　　　　　 　 　 {:::::::::::{_{ニ}_}　　　　 　 　 W
　　:::＼　＼　　　　 　 　 　 　 人::::::::::}_}ﾆ{_{ 　 　 　 　 　 }i
.

4357：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:01:40 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,イ {::＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／:::＼ ､::::＼
　　　　　　 　 　 　 ,..　　-　　 ￣￣ 　 ー-- /::::::::::::∧＼＿ヽ
　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::／:::::::::::::ヽヽ:}
　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　;　　　/::::::／::::::::::::::::::::::| |:|
　　 　 　 　 　 {　＿_　　　　　　　　/　＿/:::／::::::::::::::::::::::::::::{ {::､
　　　 　 　 ＿＜＿　 ＼ /⌒￣＼- ´　　＼:／￣＞､＿＿＿＿}
　　　　　　|ヽ　/: :/　　　}／⌒{／　　/:＼　i　　 /　　〉-＜_
　　　　　　}　∨: : ＼＿/: |: : : {＼＿_}::∨:＼＿/: ＼/　　/ }､
　　　　　　＼ |:|: : |: :|i: : :∧: : :ﾄ,: : :|:ヽ: |: : : :|: : ;: : : ＼_/／ }
　　　　　　 　 |:{: : |: :|{＞､　}!: :|ム斗:} Ⅵ: : :; : /: : : ,: ∧__／
　　　 　 　 　 {八: |: !{て汽　八{ イ芯芹'| : /: /: : : /: |
　　　　　　　　　∧{:从l弋ﾘ　　　　弋zｿ/: ｲ: /': : :/: : :.　　　　　　　貧民街よ
　　　　　　　　 ,: : : : 叭　　'　　　　 　 ムイ:/: |: : {: : : : .
　　 　 　 　 　 {:l: : :|, -- ､　　-，　　　 /: :/: : |: : |: : :}: :}　　　　　　「本当に何やってるの！？
　　 　 　 　 　 乢: /　　 　＞　　　　イl : /: : : |::从: :∧:,　　　 　　　 元の場所に帰しなさい！」
　　　 　 　 　 　 ∨ ヽ _}　} }　|｀ ｢　　从{彡ｰ^ｰ ≧ヽ､ﾘ
　　　　　　　　　/ 　　 /ｰ'ｰ'-'イ∧　 ／　　　　　 ﾊ ､ゝ＼ 　 　 　 .嫌よ、せっかく苦労して持って帰ったのに
　　 　 　 　 　 / 　　 / 〈/　 {:::::::{∧/ ,　　　　　　　| }　乂} 　 　 　 元に戻すなんて、勿体無いじゃない
　　　　　　　 /　　　/ 〈/ ／/:::∨〈/ ´　 　 　 　 　 ; | ￣ ｀
　　　　　　 ,:' 　 　 / ー ' ／:::l:::|／　　 　 　 　 　 ,ｲ |　　　　　　　 「じゃあ、どうするのよ」
　　 　 　 /　　 　 /　　l／::::::/::::{　　　　　　　 　 / |　　　　＿＿__
　　　　 ,　　　　 /〈∧/:::::::::::':::::::＞-==≦-､　　 　 |　|,.ィ::::＿／:::}
　 　 　 {　　　　'／}/ ＼::::::::::/{⌒＼{/} /^ヽヽ　 .イ　 ＼::::::::::::::::/
.

4358：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:02:12 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　 ＿___　　,...ィ
　　　　　　　　　 |::}ヽ:＼/:/∧
　　　　　　　　　 |:::| |:::::::＼:::::＞-――--　...._
　　　　 　 　 r､__}:::| |:::::,　 ´　 　 　 　 　 　 　 ｀丶､
　　　　　　　 |::{ {＼_l／　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　　　　　　　 }:::} }:::::{　 ＿__　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　 　 /ィ- ､―-{￣ヽ｀ヽ /￣ヽ￣｀ヽ　 　 　 　 　 ',
　　　　 　 　 ＼⌒ヽ　　／{　　 }／⌒〉　,.ｨﾐ,イ´￣｀ヽ 　 }
　　　　　　　　　〉 ｲ:｀ 7: :/:＼_/:/: : :{／＿＿{､　　 /-―'-､
　　 　 　 　 　 /　 |: :/: /-|:-ﾐ{､:|: : : /: ム斗:l:|:＼,/　　 /⌒ヽ
　　　　　　　　　￣|: :|: :{: :{て≧､{: :./ }/＿_}/,:|: : :||:＼_｣ ､＿ﾉ
　　 　 　 　 　 　 八: {:八: {弋iﾂ 乂{　´てi:ﾙ'ｱl : /:|: |: :| 　〉
　　　　　　_,.ｨ 　　　＼}: l＼〉　　 '　　　 ｀¨´}': }ｲ : |: |: :|¨´
　　　　/´ イ＿. 　 /:∧ |: :込、 ｀　‐ 　　 ｨ:| : : |: : !: !: :!　　　　　　　.そうね…………
　　 　 　/ r-r ´　 {:/　}:{: : : |: :＞,.-=≦　':.| : : |: :ﾉ: |: 八
　　　/ '／⌒ｰ;ｧ　/　r'-从: :{´　 ヽ 　 　 {　,: :./}ィ}: :}/　　　　　　　　メイドにでもしようかしら？
　　 /　　 r⌒ヽ、 　 / 匸乂､　　 　＼- / ､{:ｲ ||匸}ヽ
　　 {　　 /ｲ　｀´　 ,{ 　　匸乂､　　 ／}ｨﾊ} ＼ ,||匸}　ヽ､　　　　　 　 この前、侍女服を大量に手に入れたし
　　 {　　ｲ 　 ＿／　　　　 匸乂､／　/::Y::､　∨!乂 　 　 ｀ヽ､
. 　 　 　 {　　{　 　 　 　 　 / {_イ　／::::/::::::＼ Y_ノ　　　　 　 }　　　 .「ああ、IAI製のやつか……
　　　:　　∨´:ヽ　　　　　　{:. 　　/::::{⌒ヽ::::＿〉|{　　　　　　 /_,.ィ7　　.もう、レミィの好きにしなさい」
.　 　 l　　 ∨::::{=ミ ､　 　,｣ヽ. 　{_／　　　　　　}L＿ 　 _,...イ乂ｨ::｣
　　　 {　 　 ∨_/　 }ヾ イ＿　∨　 　 　 /　 　:∧/:::::::7 }　 ＼_ﾉ:::7
　　　　,　　　 ヽ ー'}__〉::::::::::∨ 　 ／　 '　 　 /　ヽ:::::/__|＿ノ__ T
　　　　 ､　　　 }　/､_ﾉ:::::::::::::{　／　　　＿＿ 　 ､　}:::〉　 /´　　,'
　　　　　＼　　,.:'　　〈::::::＿__Y 　＿＿＞-- ､＿_Y￣｀ヽ'ヾl 　/
　　　　　　 ｀¨　　 　 /:::{　 ＼￣/⌒ヽ} 　 ￣_＼ ＼ 　 /}イﾊ'
　　　　　　　　　　　/:::ノ}／　}_,/／´ /　 ／ {／ ､/⌒}':ｲ{_ﾉ´
　　　　　　 　 　 　 {::::∨　　　　　　　{_イ　　 ー r'　∨__/
　　　　　　　　 　 　 T/　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ∨{rflィ
　　　　　　　　　　　 /　　　|　　　　　　　　　　　/　　　} ｰ'.ﾉ
　　　 　 　 　 　 　 /　　 　 :. 　 　 　 　 　 　 ／　　 　 |¨´
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そういう事で私はこの日から紅魔館のメイド長として、働く事になった。
│　初めの頃は抵抗したり、仕事の量が余りにも膨大であった為、過労で
│　倒れたりしたが、一年後にはそつなく仕事をこなせる様になった。
┗───────────────────────────────────┛
.

4359：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:02:32 ID:tlXHtXXs0



　　　 ､＿＿__　　/　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ヽ
　　 　 ＼:::::::::::ヽ_l__, ィ ´ ￣￣ヽ／⌒ヽ､　　　　　　　　:
　　　　　 ヽ::::／-､　＼⌒ヽ　　 {､　　　 ｀ ⌒ヽ 　 　 　　}
　　　　　　 |:::＼　/:ー': : :／￣｀: :＼＿ 　　　 |-=､　　 /
　　　　　　 {:::::::::〉:,: : : :／!: /: : : /!: : :|｀＼　　}　　 ヽ==,
　　　　　　　＼/ｲ: : : /　 |: |: : :./ ∨:∧: : :＼/　　　 |＼}
　　　　　 　 　 {/|: : /＼　|:!{: : :|　　}/　',: : : :/:￣_＼_}　}
　　　　　　　　　 {: /:{＿｀ l{ ∨:{ ､_,ム'　}:|: :/:|: |: :＼＿　＼
　　　　　　　　　 ∨:;' ￣｀ 　 ∨ ､＿_　/ｲ:/: :|: |: : :|: :.|_＞ '
　　 　 　 　 　 　 /:人　　 ､　　　　￣ /: :/: :/!/、: :|: :.|--｀
　　　,....._　　 　 /ｲ{: /:.、　ｰ:vｧ　 　 /: : : : //ﾉ _}: :!: :.}　　　　　流石、朔夜ね
　　（　 :: ｝＿,.ィ 　 l/: :/＼＿＿,...イ{: : : : /,...イ: : : |: :.|
　　ﾉ 　 　 Σ'´　 　{: /: :{⌒ヽ }　/j!|: /: /{:|: : |: : : :|: :,　　 　 　 私がお腹を痛めて産んだ子だけの事はあるわ
　 （　　..::: ,ﾉ　　　 /!'{://　 {:〈|/ｲ::| }' {:/ /｀ヽ:|__从j:/
　　乂＿,.:' 　　{￣　　/イ　 }:::::}::ｲ{ 　/ /　　　　 }　'　　 　 　　 .「その体で産めるの？（パチュリー）」
　　　　　　　r-ミ､ _,:'　　 ／:::::::｢　|l　／　　　　　 :._
　　　　　　　{　 　7 　　/::::::::::::::}　{|/ l　　　　　　　 ｀ヽ　 　 　　.パチェ、そういうツッコミは無粋よ
　　　　　　／＼ｲ{　　　7 ー-- ' 　　/　　　　　　　＿/
　　　　,　´　 　 ,.:|　　 {　　　　　　　{　　 /^ー'⌒＼　_＼
　　　　}　　　 Y/ !　　　:.　　　　　 　ヽイ 　＿__／ノイ_／
　　　 ∧　　　 ∨　　 　ヽ　　　　　　/{＿（:.　　　　∨ 、
　　／/∧　 _rY　　　　 　 　 　 　 イ　 ー ∧　　 　 ∨＼＿
イ//////{ ｢ |　}　　　　　　　　　　r､/ { ,ﾑ ' ヽ　　 　 }/////
}///////|〈ヽ',_ﾉ　　　　　 〈⌒｀¨/ /　{´　　 　 　 　 ｲ/////
|/////＜｀ヽ｣'　 ､__,._　 ､__{　 　 {　〉　|　　　 _,.　 ´∨/////
|///// {::::＼__!/　　　　 |　ヽ､＿,L ヽ　ヽr≦　　　　}//////
|/////∧:/　　 ＼＿＿,｣ー- '-- ゞ∨´ ∨:::::::｀ヽー―-ｧ//
}///////　　　　　　 /　　　　　　 　 　 　 ＼:::::::::::::::::::::////
∨/// /　　　　　　 /|　　　　　 　 　 　 　 　 ｀ヽ､:::::::イ////
　}//イ 　　　　　　 ,　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ:://////
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　紅魔館の住民は皆、優しかった。余所者である私に嫌な顔一つせずに接し、
│　仕事を手伝い、私が勉強をしたいと言うと誰もが率先して、講師役となってくれた。
│　特にレミリアお嬢様は大問を一つ正解だけでこっちが気恥ずかしくなる程に褒め、
│　褒美と称して、様々なものを与えてくれた。
┗───────────────────────────────────┛
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4360：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:02:43 ID:tlXHtXXs0



　|:::::: | 本 |///|　　　　|
二二二二二二|　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∩
　｜::::｜簡 |〜|　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　⊂　⊃ 　(ヽ
　｜::::｜単 |観|　　　　|　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　_| |　　　∪
　｜::::｜魔 |察|　　　　|　　．．　　　　　．． 　 　 　 （Ｏ .i　　∩　　
　｜::::｜法 |日|　　 　 「| 　 ＿,,. - ､　　　　　　　　　　 ゝニニﾉ
　｜::::｜学 |記|　 ： r‐|_!¨´　　　　　ヾ￣｀ヽｌ７ ：　　　　　　
　｜::::｜Ⅳ |〜|　：　L〈」 　 　 -―-、 ､__ﾉヽ!|／＼　　　　　∩
二二二二二二|　　（／＼＿ノ´￣ ヽlﾊ､ 　,ﾉl{　　　〉 ： 　 ⊂、⊃
侵|　　=　　| :::::|　　/ ; : :l : :|: :!: :ヽi: :.＼￣`‐ﾄ､_ イ　：　 ⊂ニ、⊃
入|　 .魔　｜: ::| 　 |: !: :.:|＿ﾄ､|＿_|L＿」.:￣に)､_ﾉ　　　　　 　∪
者|　 .術　｜: ::|　　 勹_:」＞:::::::::＜　|: : ､: : :乂　　　　　　（ヽ―､
撃|　 .辞　｜: ::|　　＿|: !　 　r‐､ 　　|: : : ＼: : :ヽ　：　　　　￣￣
退|　 .典　｜: ::|　　ヽ/＾ヽ､__,.二 -＜! : : : : :＼: : :＼ ：　　　　　∩_∩、
本|　　=　　|::::: |　　　| 　　　{}、　　　 ﾊ、: : : : :.）＾ヽ :＼　　　　 ∪､i ソ
二二二二二二|　　：.|　　 　 ｀i}､　　　　i＞-ｒうｬ―':.ﾄ､: ｌ　 　 　 　 ∪
｜お｜筋 |.＿_| 　 ： l　　　　_,＞ミｒ＝､,〉､／!: :＼ :ﾉ　）′　　∩
｜い｜ ト｜::::::|　　 ：ヽ_／「: :｀!:ｌ ＼　　 ）: : 乂: : ）､〉、　　　　））
｜.し｜.ﾚ.｜::::::|　　　 ｜ ／＞ｧゝ./∧ 　 ￣￣ ）′ い 　 　 （（
｜い｜上 |::::::::|　　　　|/,イ'　/://:/　ﾄ､　 　 　 　 　 |_} ：　　　））
｜紅 | 級｜::::::|.　　 　/ |::ｌ　/:/ |::|　 |::|＼　　 　 　 /,{　：　　 ∪
｜茶 | 編｜::::::|　　rｖ′ !:l　i::|　|::|　 l:::i　l:＼_ ＿,ノY　：
￣￣￣￣￣￣|　　`辷ｪ=ﾒ､l:_|__|:_|＿|:_|__,ゝ辷ﾃｰ'＾"
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　パチュリー様はレミリアお嬢様の親友で地下大図書館の管理人という事で
│　幅広い分野の知識を豊富に持っており、それらの知識を惜しみなく私に与えてくれた。
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4361：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:02:55 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　 ,　- ―━━─∧､
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　　　{､_|　　 ー　´ﾊ::/:::::::::__::_:/ヾ ﾍ:::/:::;::!: } ｛＼　　 }::::)
　　　 ゝ辷冖そ=彡/:::::::::::/::::/＼　 };::::/:::|::.|　V ｀　ノ:ヾ
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　　.′ー '　　 　 　 　 |::.　::::::::::::::::〔 ﾚ⌒ヽ:l　/　 /＼__}
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. 　 /＼　　 　 　 　 } 〃乂_〕}二｀` ー…‐　　_　　 　 　 　 　 　 　 :|　:.　　　　. ,
　　l 　 :ヽ　　 　 　 '〃　乂/l}≫气⌒°_　　　,ﾊ　　　　　_,/　 　 У　　: :: :::: ::. ,
　　 　 :::::::ﾄ､ 　 　 〃　〔｀Y´〕　 _ ≫'㌻┘ ,. /　|　　｢￣-/　 　 / 　 　 　 ｀ヽ::ハ
　　i　 ::::::::ヽ＼_／/　　 /::::ヽ　└'´ }}　__　 /　 ,　 　|　 /　　　/ 　 　 　 　 　 　 }
　　　 : ::::: ∧`ー '　　　{:::::;!:::} 　屆==彡┘'　//　 　 !　{　　　,　　　　　　　　 　 ,
　　　 :::::::::|::::ヽ　 ヾ:. 　 )ノﾙ′ 　 　 }　／　／　　　 j　:!
　　　 :::::::::|::::: :.＼　　` :._　 __　　_　厶ｨ匆　/,　　 厂:}　!　 　 !
　　|　 :::::: |:::::　:::::.＼　　　⌒ヽ≪屆=彳: ／/　　r| 川.::|　　　:.　　　　 　 　 　 ′
　　|　 :::::: |i::::　 : : ::::.＼、　　 　 ｀　 　 )　,_ｨ}7　 |:!{　:!::|　　　 :,　　　　　　　　,
　　 　 :::::: ||:::　　: : ::::::::|ヾー=　　 屆==彳厂 ⌒!|:||　: :|　　　　::,　　　　　　　.
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　　　 　 　 }::::| | 　 ＼　⌒j⌒⌒|L{⌒_　＿　　/ :} 　 :|　　　　　 ,:　::
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│　　　　　朔夜
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│　他にも二人ほど戦闘分野での講師役が居るがこれはまたの機会にしよう。
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4362：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:03:08 ID:tlXHtXXs0



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　　　　::　　　::　　　::　　　::＿　 ::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::
　　　＿　::　　　::　　　::／　　 ｀＼　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　　　::　。　::　　　::　　　::　　　::
　　　　　｀ヽ　　:　　:　/　　　　　　　　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:
　　　 　 ::　　ー-､　　:　　　　　　　ｌ　:　　:　　:　　: 　 :　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:
　　　　　::::..　　　 :)　:　　: 　　　　/　　:　　:　　:　　: 　 :　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:　　:
　　　　　 ::::::::.... （　　　　　ー一　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:
　　　　　　::::::::　　 Y⌒ヽ　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:　　　:
　　　::　　　　　 .:.:ノ　　　'⌒ ┐
　　　::::::　　　　　　　　　　　.::ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｒ‐- 、
　　　::::::::::::::　　　　　　　　 く　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　ｙ '⌒)
　　　　　　　　　　　　　　　　 Y⌒　ー-　..＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,. -ｒ'⌒ 　 ::..　　 　 （ ＿
　　　　　　　　　　　..::::::　　　　　　　　　　ｒ'⌒　　　　　　　　　　　　　　＿＿ ノ:.:.　　　　　:::::::::....　　　　　`ｙ＾ー-.､＿
　　　　　　　　 ......:::::::::::::　 　 　 　 　 　 ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　へ　　　　::::::::　　　　　　　ノ　　..:::ノ⌒
┏──────────┓
│　　　　　朔夜
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│　そうして、紅魔館で働き始めてから、一年ほど経ったある日の夜、
│　私は紅魔館のテラスに呼び出された。
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4363：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:03:21 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　ふう…………　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿ノ



　　　　　　 　 　 　 -‐=　　　¨¨ ￣￣￣ ¨¨　　　=‐-　　　　　＿＿__ ＿___ ＿＿ ＿＿＿＿＿
　　　　　　 　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ) 　 ﾚ―― ､　 　i　　　　ﾉ／__／　　 ＼
　　　　　　　　| ≧=‐--　　＿＿　　　　＿＿　　--‐=≦ |Ｖ´/￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　 　 　 ＼
.　 　 　 　 　 ！　　　　　　　　　 ￣￣　　　　　　　　　　 }_ｆ´乂＿＿＿＿__　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　‘,　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　＼＿＿/　/__,ﾉ ￣＼　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　ｆ´￣ 　 /　/　 ｢￣￣　＼
.　　　　　 ¨¨ ￣ ヽ　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /￣ ヽ＿_／ ／＿ﾉ＿__ﾉ＿　 ヽ
.　 ／　　　 　 　 　 ＼　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／￣￣ ＿__／＼　　 　 {　　＼　　＼＿__
　/　　　　　　　 　 -　｀　　　　　　　　 　 　 　 　 ´￣￣￣　　 　 　 ∧ 　 　 ＼　　 ￣ヽ　＼￣￣
. ∨　　　 　 ／　　 　 　 _〕≧― -　　- ―≦〔_　　　　 ＼　　　　　　/　　　　　｀ｰ‐―'’＿＿＿＿＿
.　 ＼　　 　 {　　　　　　 乂＿　　　　　　　＿,ノ　　　　 　 }　　　　／
　　　 ｀’＜　＼　　 　 　 　 　 ￣￣￣￣　　 　 　 　 　 ／　＞‘´　ｺﾄｯ
　　 　 　 　 　 　 ‐-=　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿　 =-‐
　　　　　　　　　 　 　 　 　 ￣￣￣￣￣￣

.

4364：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:03:35 ID:tlXHtXXs0



　　　　　∨∧　∨///////////／,.イ: : : : _,. :' : :￣: : : :|　　　　　　＼＿／　 ＿＿＿__　　　　　　　 ＼
　 　 　 　 ∨∧　∨////////／, ': : : ,. :'´／: : : : : :.:.:／|　　　　　　　 ∨//≧､　 　　　　｀ヽ､　 　 　 　 ＼
　　 　 　 　 ∨ﾑ 　}//////////: : :／: :イ: : : : : : :.7ｰ､/ﾑ.　　　　 　 　 ∨////＼　＿ 　　　 ｀　　 　 　 　 〉
　　　　　 　 　 }/!　＼///////{: : :/: :/: : : : : : : : :/: :,.ｲ:7:.|　　　　　　　　ヽ￣￣￣　　 ＼　＿　 　 　 　 イ
　　　　　　　　 !/7≧､＼/////|: : {: /{: : : : : : : : /: / /:/: : ､　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　 ＼//≧､＿,.. - ' ､＿
.　　　　 　 　 　 ｀ヽ､∧　∨///: :,.イ:∧: : : : : : /: /　{: {: : : : :ー　　＿＿_　　　　　　　　　 　 ＼ 　 　 　 　 　 　 }
　 　 　 　 　 　 　 　 ＼ﾑ　}//イ//{/|: :ヽ: : : :./:_/_　 Ⅵ: : : : :/: : : :;: : : : :＼　　　　　　　 ／￣ ＼　　　　　　　,'
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾏﾑ ∨//／ｲr-- '}: ／弍≧z､_ ∨: : :{: : : : :|: : : : : : :＼＿＿＿／　　　　 /　 　 　 　 /
　　　　　　 　 　 　 　 　 }/|　}.／イ: :{　　／ 　 　 ｀ ￣　 ∨: :|: : : : :|: : : : : : : : :.|: : : : : : : ＼　 ／　　　　　　/
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼ |//: : : :j　　　　 　 　 　 　 　 }:.:人: : : /: : : : : : : :}: |: : : : : : : : : ∨　　 　 　 　 /
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼{: : : : :,　_　　　　　　　　　 /:ｲ　}:＼/: : : : : : : :/: :}: : : : : : : : : :｀ r―――　´
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,: : : : :}　V丶､_ 　　　 　 /　　,.:': :/ ｀: : : : : :.,:': :/: : : : :/: : : : : :.:|　　 　 　.今夜は良い満月ね
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 }: : : ;:ﾊ　　 _ ン　 　 　 ､_, イ: ／: : : : : : :／:／: : : : : :,: : : : : : ;:'
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |: : /l:!: .　　　　　　 　 　 イ:／: : : : :_,..ィ:_／: : : : : : : /: : : : : :/　　　　　　朔夜
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /:／ ヽ込､_ 　 　 　 　 　 ／イ: : : : :／（:{: : : : : : : :／: : : : :／　　　　　　 　 　 　 ／
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　}:|: :￣: :ヽ　 , ---､{: : : イ: : : : : : _,.... イ: : ／ '´　　　　　 　 　 　 　 ／圭
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /人: : :＿: :∨,　-＼ ￣｀ヽ: : : :／: :/: : :.／/　　　　　　　　　　　　／圭圭
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {￣　　 ／　　　 } 　　　＼/: : : :{: : :/　 {　　　　　　　　　 _,..ィ升圭圭圭
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 ／　　 　 　 ＼　　　 }: : : 人: :{　　ゝ　　　　　　 ,ィ圭圭圭圭圭圭
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4365：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 22:03:37 ID:3C22XEZ20
※なお、薬の影響で成長してるにしてもガチの子供（10歳未満？）を過労で倒れるまで扱き使う鬼畜でござる

4366：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:03:49 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　_r┐ｰ､__､
　　　　　　　 　 　 z_厂ヾ＞ー ＜ノ｀ｰ､
　　　　　　　　　r厶ゝ ´　　　　　　｀ く｀ｰ､
　　　　　　　厂ヽ／　 　 /　　　　　　 　く ゝ、
　　　　　　　廴,/ 　 　 .! !　　　　　　　　　 ヾﾍ
　　　 　 　 7z,/　　　_|_|_| | ､ 　 |__　i　　　 Vﾍ、
　　　　　 .└ノ　 　.´|l ハ l、ヽ　|_l l｀ ､_　　 ヾ´
　　　 　 　 // 　!. i　|ﾚl‐ヽト､､V　ﾚi/　ヽ } .| ＼
　　　　　 .//　　|　ヽl ｰ''"｀　)i/｀￣lﾞノ/ .j .八 ヾ、
　　　　　／| / 八ヽ ヾ、　 　 :　　 ノ!/j ,/ノ-､ヽ＼
　　　ｰ '　.//.ｲ　 ヽ) ()j､ 　 - 一 .ｲl'() /イヽ ヾ(ヽ　　　.ええ、そうですね…………
　　　　　./ ﾚ' !/ ! jハ(.| i＞ . _ イ.iﾚj)(ﾊ! lヾ!　 j!
　　　　　　/　.lハﾄ从()从r┴ v┴､ﾊ()ノﾚ /′_　　　　　しかし、そんな話をする為に私を
　　　　　　＿　　　 {::X::}/　 /∧　 {::X::}　 ／ﾊ　　　　　呼び出したわけではないのでしょう？
　　　　　　ﾊ　｀ヽｰr(ﾊ)入／/i从　,(ﾊ)j丁,　〈_L
　 　 　 　 j {zｰ ﾐヽl//!　　 /l:l:l ヾ´　 |/|／　_}V　　　　.お嬢様
　　　　　 .V | __　ヽ!//!_　 {l从! l:! )) _|/|ノ´(´　i
　　　　　 /　.｀!｀ ｰ.}////≧Vﾚ｡l!≦///∨ / 　 ＼
　　　　 .く　　 ヽz_ 从//////|////////i{_ﾉ ／　 ﾉ
　　　　　 ヽv--=ヾl////////!o///////}rー― i'､
　　　　　　V　　　 j////////|////////ﾊ, ---r.j
　　　　　　 |￣￣.ハ///////io///////　i　 　 l
　　　　　　 l　　　l　 V//////!///////　 l　 　 l
　　　　　　 |　 　 | 　 }//////!｡////八　 .!　 　.!
　　　　　　 |　　 .j　 ノ///厶┴─┬‐- ヽ_ヽ　　ヽ
　　　　　　 | ／´l￣￣￣　.::::″　 |_ 、　　 ヽヽ　　＼　 　 　 　 　 rr―――
　　　　　　 l'　　 |　　　 　 　 　 　 .|ll!-＞-, ,, !).＼∠´二ﾐz,　　　.//￣￣￣
　　　 　 　 .、＿ !　　　　　　　　　 |ll!￣斤ｲﾃﾆヽ|::｀¨¨¨:::::|　 　.//__、
　　　　 ／　 　 /!　　　　　　　　　 |ll!:′ :〃}ミ∧′　　::::::l ＼.///:厂
　　　　 ＼　 ／/!　　　　　 .:　　　 |ll!　 .: || .lミ)/!　　　　: ::!　.///:/
　　　　 　 У///!　　　　 .:::: 　 　 .|ll!　 .∧Vミ(/!　　　　: :::! ///:/　 l厂￣￣
　　　　 , ―､///|＿＿＿r＝＝＝三三≧ヾ、ﾉ/　　　　 :: ::',　/ /―､|::　:　 ::
　　　 ./　　　V//八ゝ ∠/／′　 ＼ヽ ┌==ヽ!:　　　　　::::::V :/ :::::::ヽ　　.. :
　　　/　　　　ヽ　∧)￣7'´　　　　　　)廴 ヽ　 {!:::....　　　.::::::::::/{::::::::::::::) . .:::::
.

4367：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:04:11 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　_,..　　 ´ ￣￣￣ ｀ 　 ､
　　 　 __ 　 　 _,.　　´　　　　　　　 　 　 　 　 ｀ヽ､
　　　/::::＼ r´ 　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼
　 　 |:::::::::::::ヽ,...-― ､ /　　＿＿__　 /　　 　 　 　 　 ヽ
　 　 |:::::::::_／　　　　 ヽ==/　　　　∨＿/⌒＼⌒ ー-､ ＼
　 　 |::::::::＼￣｀ヽ､/　　 /＿＿＿__} ￣　 |＿_＼_　 　 ＼'
　　　}:::::::::::/＼/: : {　 　 ＼| : : |＼/　　　 {: : ＼ /　 _,...イ
　 　 ':::::::＜￣/: : /:＼＿／: : : |＼:＼＿_/ : |: : :.T: Ⅵ＜
　　 |:::::::::::／/:/: :|: : /__',: : : : :.:|＿ヽ: ∨: : :.:|: : :.:|: :.|＿ﾉ
　　 {__,..イ:: /ｲ: : :|: :.| _ ｀＼: : : |　　_＼|: : ;: :|: : :.:|: :.|
　　 　 /::::::: /|:|: 人:下芹斥＼: |　´斥i芹7:.:/: : : :|: :.|
　　 　 ＼::::/::|:{,: : : :{　弋ﾂ 　 ｀{　　込ソ': /: : : }/: : ::.　　　　　まあ、そうね……
　　 　 　 ∨:::j: ＼: : ＼　　　 、　　　　/:イ: : : :/': : ﾄ､:ゝ
　　　　　　∨イ:::::}:,: :ﾑ　　　　　　 　 　 ｨ: : : :/:∧:.:|　　　　　　話というのは朔夜の名前についてよ
　　　　　　　｀＼/ｲ: :}: :＞　 .. ´_｀　 ＜/: : : /: :{　＼
　　　　　　　　 　 从' ＼}＿,ノ＼,...- ´/:.イ{/＼:|　　　　　　　　 「名前……　ですか？」
　　　　　　　　　　_,匸//　　 ／-{ 　 '　／｀ｰ ､｀,.ィ
　　　　　　　　 ／ 匸{/　 ／/　 }}!　　　　／´匸乂　　　　　　　ええ、以前聞いたけれど、今の名前は
　　　　　　　 / 　 匸｣!　/　ﾑ__乂|　　 ／乂_フ　　 ヽ　　 　 　 .本当の名前では無いのでしょう？
　　 　 　 　 /　 　 匸{_/／:::::/:::::| ',　/___ﾌ 　 　 　 　 :.
　　　　　　/　　　　　／::::::／:::::: | {∨__乂　/　　　　　}　　　　 .それに名字も無い
　 　 　 　 {　　　　／::::::イ::::::::::::∧|__ノ　　,:'　　　　 　 |




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐┐__r‐-ミ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／{＿ﾉ　 |__⊥....ノ｀¨7⌒＼
　　　　　　　　　 　 　 　 /⌒>､_＞ '"　　　　　 　 ｀丶、 /
　　　　　　　　　　 　 　 /`'く,／　　　　　　　　　　　　　〈/＾＼_
　　　　 　 　 　 　 　 　｛ 　 /　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ',__,ノ |
　　　　 　 　 　 　 　 　 ｀¨7　　　　　　　　　　　　　　　　 ' ＼ |
　　　　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　 }／│
.　　　　 　 　 　 　 ＿彡　　　　　　　　　　　　　　　　　　厶　│
.　　 　 　 　 　 　 ⌒¨７¨´　　　　　　　　　　 /　　　　　｛八　 |　　　ええ、まあ、その通りですが……
.　　　　　 　 　 　 　 ,:′　　　　　　 　 　 　 /　 　 　 　 ‘､. ＼|
　　　　　　　　　　／　 ／|　　　　　　　 　 /　　　 .ｌ　　|＼＼　　　　それで何か不都合な事でも？
.　　 　 　 　 ＿__⌒¨´/{__|　　 :|　 　 　 ／　./　　 |　　l:　 ＼}
.　 　 　 　 /　　　`'ｰ〈　｀ 〉　 /|　 　 ／ 　 ∧　　∧　 |／|　　＿_　「あるわ」
　　 　 　 /　　 　 ＿厶__/∧/=|　 ／|　 ／─',　/く ＼|ｰ┴'" 　 　 ,
.　 　 　 /　 　 　 {　　　//二二|／二|／ﾆﾆニ∨ニ}　｀¨７　 ／　　 ′
.

4368：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:05:32 ID:tlXHtXXs0
>>4365
死線（ドンパチ）を潜る必要が無いから……（震え声）

4369：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:05:45 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,イ {::＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／:::＼ ､::::＼
　　　　　　 　 　 　 ,..　　-　　 ￣￣ 　 ー-- /::::::::::::∧＼＿ヽ
　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::／:::::::::::::ヽヽ:}
　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　;　　　/::::::／::::::::::::::::::::::| |:|
　　 　 　 　 　 {　＿_　　　　　　　　/　＿/:::／::::::::::::::::::::::::::::{ {::､
　　　 　 　 ＿＜＿　 ＼ /⌒￣＼- ´　　＼:／￣＞､＿＿＿＿}
　　　　　　|ヽ　/: :/　　　}／⌒{／　　/:＼　i　　 /　　〉-＜_
　　　　　　}　∨: : ＼＿/: |: : : {＼＿_}::∨:＼＿/: ＼/　　/ }､
　　　　　　＼ |:|: : |: :|i: : :∧: : :ﾄ,: : :|:ヽ: |: : : :|: : ;: : : ＼_/／ }
　　　　　　 　 |:{: : |: :|{＞､　}!: :|ム斗:} Ⅵ: : :; : /: : : ,: ∧__／
　　　 　 　 　 {八: |: !{て汽　八{ イ芯芹'| : /: /: : : /: |
　　　　　　　　　∧{:从l弋ﾘ　　　　弋zｿ/: ｲ: /': : :/: : :.　　　　　　つい先日、以前から申請していた
　　　　　　　　 ,: : : : 叭　　'　　　　 　 ムイ:/: |: : {: : : : .　　　　　 朔夜用の戸籍を取得できたのよ
　　 　 　 　 　 {:l: : :|, -- ､　　-，　　　 /: :/: : |: : |: : :}: :}
　　 　 　 　 　 乢: /　　 　＞　　　　イl : /: : : |::从: :∧:,　　　　　 でも、名字は無いし、名前も本当のものでは無いから、
　　　 　 　 　 　 ∨ ヽ _}　} }　|｀ ｢　　从{彡ｰ^ｰ ≧ヽ､ﾘ　　　　　 今のところ、名前を書くに書けない
　　　　　　　　　/ 　　 /ｰ'ｰ'-'イ∧　 ／　　　　　 ﾊ ､ゝ＼
　　 　 　 　 　 / 　　 / 〈/　 {:::::::{∧/ ,　　　　　　　| }　乂}　　　　だから、名前を正式に決める必要があるわ
　　　　　　　 /　　　/ 〈/ ／/:::∨〈/ ´　 　 　 　 　 ; | ￣ ｀
　　　　　　 ,:' 　 　 / ー ' ／:::l:::|／　　 　 　 　 　 ,ｲ |
　　 　 　 /　　 　 /　　l／::::::/::::{　　　　　　　 　 / |　　　　＿＿__
　　　　 ,　　　　 /〈∧/:::::::::::':::::::＞-==≦-､　　 　 |　|,.ィ::::＿／:::}
　 　 　 {　　　　'／}/ ＼::::::::::/{⌒＼{/} /^ヽヽ　 .イ　 ＼::::::::::::::::/
.

4370：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:05:58 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　　　,.　 '"”￣”／￣￣|　　　　}⌒ヽ
　　　　　　　 　 　 ／　　　.／⌒',　 　 斗---ミ/　　 ｝
　 　 　 　 　 　 ／　　　,xく ／^＞ '" ／　　　　｀丶,/＼
　　　　　　 　 /　 　 /⌒>" ／　 　 /　　／　　 　 ｝＼/
.　　　　　 　 /　　　/ ／　　　　 　 .' 　 /　　　 　 /〉
　　　　　　 /　　　.／　 / 　 　 ／_|＿/ ｝　　　 .// 　 ',
　　　　 __彡　　／　.　ｲ 　 　 /| |/| ./｀/　　 -‐'/　 　 |│
. 　 　 ⌒¨7/ '⌒¨´ ｀¨|　 　 厶斗=ミ､/　　 ／∧　　　|│
. 　 　 　 //｛ 　 　 　 /| 　 ./|ヾ込zfﾘ/　 ／.ｨf灯｝　　 |│
　 　 　 //　 ,　　 　 :{｛|　 / .| 　ｉ|　 厶イ／ 〉`^/ 　ｌ .//|
　　 　 ｛｛　　′ 　 　 ､| ./　 l 　 |　　　　　　 _彡ｲ　|/ｲ,ﾉ　　　　　　それならば、お嬢様がお決め下さい
　　　　 ヾ、　　,　　　　|∧　 |　 　 　 ー__ '　　//|／|
　　　　 　 ＼.　′　　　 |∧ .|＼　　 　 　 　. ｲ//| 　|',　　　　　　　 「あら、自分で決めなくて、良いの？」
.　 　 　＿_　 ＼　､　 　 l{ ∧|　 ｀　　.,,__r─‐＜¨l　/ |
.　　　　　　 ｀　 .＼＼　 l >､}ﾉ7ｧ．.,__ ｛│>‐く 　`く　 ＼　　 　 　　 お嬢様への忠誠の証としたいのですよ
.　 　 　 ｀ヽ-　.　＼ ∧ .l{　V,} /////^７７r──-　`く⌒＼
.　　　　 　 ｝　　　>〈/∧l:＼}ﾉ/////////,| ┌ｧ'⌒`　 ＼　}ﾆ　　　 .それにお嬢様が変な名前を私に
.　　　　／ﾉ-‐　　　 ∨/}＞()＜{///////,|_／ ／/　　　 Vヽ 〉　　 .付ける事は無いと思っておりますので
　 　 　 ﾆ{　　　　　　 ∨//{　｀ヽ'////////＼_∨　/　　　V＾',
　 　 　 .ニ　　 　 　 　 ∨八　 　}|＼////////∧_ク＼__,ノ　 ′　 .「地味にハードルを上げてくるわね……」
　 　 　 二ﾆ　　 　 　 　 ∨/＼},ﾉ|二￣￣￣￣二二二＼ヾ､
　 　 　 .ニニ｀ヽ‐-　　　 |/////∧二二二二ニニニニニＶ/ ,
　 　 　 二ニﾆﾆ｝　 　 ＞|//////∧二二二二二二二二∧Ｖ/
　 　 　 .二ニﾆ〈_,,.　'" 　 V//////∧二二二ニニニﾆﾆ/ニVﾆ
.

4371：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:06:18 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　 ＿
　　　　　　　　　　　／,イ　　　　　　　　　＿＿__
　　　 　 　 　 　 ,.イ://::{　　　　　,.　　 ´　　　　　　､
　　　　　　　　 /:/{//:::::| _,.. -　´　　　　　　　　　　　｀ヽ､
　　　 　 　 　 /://:＼:::::|'　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼
.　　 　 　 　 /://:::::::::＼{　　　　　　　　＿＿__　　　　　　 　 ＼
　　　　　　 /://:::::::::＼:::ヽ､{￣＼￣∨￣＼::/ ⌒＼_,　　 　 　 ヽ
　　　　 　 /://::＿_,_ ´￣＼＼_／:､: :＼＿_/￣｀ヽ､/=ﾐ＿＿　　 〉
　　　　 ／´　　　〈　｀ヽ､＿/: ,|-/ ', : |､:,ム斗:l : : : |＼__〈￣｀ ＜
　　　　　　　　 　 /ヽ　 /: /:/:l|: l　 |:|:|,ィt≠ｫｧ : : : |:､: : : :＼　　 〉
　　　　　　　　　　＼ ∨: :{: |: :lｨ=ﾐ､}从 弋ﾋｿ/}: : : ,'^∨:､: : :{＼/ヽ　　　 　 .だが、臣下に名を下賜するのも上に立つ者の役目か
　　　　　　　　　　　 }/:/: 从､: ﾑVj　 　 　 　 /: : :/､_ﾉ:}: :＼:∨_＞'
　　 　 　 　 　 　 　 /:ｲ: /: /}/叭　' 　_　 　 ,': : :/|:ｰ': :|: : :|:ヽ} ､
　　　　　　　　　　　{:/: /: /:/:从ム､ ｀ ｀ 　/: : / l| : : / : : |:/ﾆﾆ＼　　　　　.取り敢えず、名前の読みはそのまま残すとして……
　　　　　　　　 　 　 {: /イ}/　　 }/　≧=-く{: :./-;/ : ｲ/}: :/}二∧二＼　　　 朔夜、サクヤ、昨夜、…………
　　　 　 　 　 　 　 /:ｲ 　 　 　 /rミ≧｢∧∧:{　/／勹ｰ:/イﾆ// ∨ﾆﾆ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｨ^｝_/:/}::::/ヽﾘ /／／_乂⌒}/////ﾏﾆ二 ﾑ　そして今日は十五夜だから…………
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　,'イ／/::｢ }/} ∨イ_乂 　 　 ∨////}二二 }
　　　　　　　　　　　　　　_/ 　 / /::::/:::::|/ ｲ　}／　　　　　　 ＼// |二二/
　　　　　 　 　 　 　 　 ｢´　　　{∧::/:::::/}　 　 |　　　　　　　　　 ＼/ﾆ二/　　…………良し、決まった
　　　　　 　 　 　 　 　 }　　　　| { ｀＼:':::|　 　 |　　　　　　　　　　　〉二/
　　　　　　　 　 　 　 /_＼､　 /　_ー=＼|　　 /　　 　 　 　 　 　 ／二/
　　　　　　　 　 　 　 /{ｲ/＼,'　＜o_,＞　　 〈　　 、　　　_／ ／ ,'ニ/
　　 　 　 　 　 　 　 /　〈イ_〈　＜o_,＞　　　　＞=介==== ＜ ／ イ
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4372：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:06:40 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　 ＿___　　,...ィ
　　　　　　　　　 |::}ヽ:＼/:/∧
　　　　　　　　　 |:::| |:::::::＼:::::＞-――--　...._
　　　　 　 　 r､__}:::| |:::::,　 ´　 　 　 　 　 　 　 ｀丶､
　　　　　　　 |::{ {＼_l／　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　　　　　　　 }:::} }:::::{　 ＿__　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　 　 /ィ- ､―-{￣ヽ｀ヽ /￣ヽ￣｀ヽ　 　 　 　 　 ',
　　　　 　 　 ＼⌒ヽ　　／{　　 }／⌒〉　,.ｨﾐ,イ´￣｀ヽ 　 }
　　　　　　　　　〉 ｲ:｀ 7: :/:＼_/:/: : :{／＿＿{､　　 /-―'-､
　　 　 　 　 　 /　 |: :/: /-|:-ﾐ{､:|: : : /: ム斗:l:|:＼,/　　 /⌒ヽ
　　　　　　　　　￣|: :|: :{: :{て≧､{: :./ }/＿_}/,:|: : :||:＼_｣ ､＿ﾉ
　　 　 　 　 　 　 八: {:八: {弋iﾂ 乂{　´てi:ﾙ'ｱl : /:|: |: :| 　〉
　　　　　　_,.ｨ 　　　＼}: l＼〉　　 '　　　 ｀¨´}': }ｲ : |: |: :|¨´　 　 　　　 《十六夜咲夜》
　　　　/´ イ＿. 　 /:∧ |: :込、 ｀　‐ 　　 ｨ:| : : |: : !: !: :!
　　 　 　/ r-r ´　 {:/　}:{: : : |: :＞,.-=≦　':.| : : |: :ﾉ: |: 八　　　　　　　今日からはその様に名乗れ
　　　/ '／⌒ｰ;ｧ　/　r'-从: :{´　 ヽ 　 　 {　,: :./}ィ}: :}/
　　 /　　 r⌒ヽ、 　 / 匸乂､　　 　＼- / ､{:ｲ ||匸}ヽ
　　 {　　 /ｲ　｀´　 ,{ 　　匸乂､　　 ／}ｨﾊ} ＼ ,||匸}　ヽ､　　　　　　　 「はっ、承りました」
　　 {　　ｲ 　 ＿／　　　　 匸乂､／　/::Y::､　∨!乂 　 　 ｀ヽ､
. 　 　 　 {　　{　 　 　 　 　 / {_イ　／::::/::::::＼ Y_ノ　　　　 　 }
　　　:　　∨´:ヽ　　　　　　{:. 　　/::::{⌒ヽ::::＿〉|{　　　　　　 /_,.ィ7
.　 　 l　　 ∨::::{=ミ ､　 　,｣ヽ. 　{_／　　　　　　}L＿ 　 _,...イ乂ｨ::｣
　　　 {　 　 ∨_/　 }ヾ イ＿　∨　 　 　 /　 　:∧/:::::::7 }　 ＼_ﾉ:::7
　　　　,　　　 ヽ ー'}__〉::::::::::∨ 　 ／　 '　 　 /　ヽ:::::/__|＿ノ__ T
　　　　 ､　　　 }　/､_ﾉ:::::::::::::{　／　　　＿＿ 　 ､　}:::〉　 /´　　,'
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4373：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:06:51 ID:tlXHtXXs0



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ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ＝＝＝
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二ニニニ
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二二二

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4374：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:07:22 ID:tlXHtXXs0


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;;ゞ..;;;||l; li;;l|;;ゞ ;;;ゞ　;;;ゞ:: ;;;ゞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,　　　,,,
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ｌｌｌｌｌ;;::|i| lﾉli|ｌｌｌｌｌ;;ｌｉｉｌｌｌ ｌｌｌｉｉ;;ｌｌｌｌｌ;;ゞ;;;)　　　　　　　　　　　　:: ::　::: ::: ::l￣￣￣￣￣
"""'''||l li〉l|""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""""
""　ﾉ|l i l li|　ﾞ" ''ﾞ"　ﾞ" ﾞ　"ﾞ" ﾞ"ﾞ" ﾞ　 　ﾞ"　,,ﾞ" ﾞ"''　" 　"''" ﾞ"　ﾞ" ﾞ"　ﾞ" ''"
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ﾞ";;ﾞ'"ノ i　J　ヽﾞ" ﾞ"　ﾞ" ﾞ"　ﾞ" ﾞ"ﾞ" 　　" ﾞ"　" ﾞ"　ﾞ"　 ﾞ"　ﾞ" ''""ﾞ" ﾞ"''　ﾞ" "
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4375：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:07:48 ID:tlXHtXXs0



　　 　 　 　 　 　 　 　 　 厂∨￣￣｢￣￣　〉‐-ミ
　　　　　　　　　　 　 ‐ァ′　`､　　 |　　　 /　 　 ハ
　　　　 　 　 　 ／　／＼　　　　-‐━…‐-ミ 　/　 |_
　　　　 　 　 　 　 く＿_　　　　　　 　 　 　 　 ｀丶 /　｝
　　　　　　　/　 　｛　 ／　　　　　　　　 　 　 | 　　＼｣
　　　　　 　.′､__彡　　　 　 　 　 　 　 |　 　 |　　　　ﾟ｡
　　　　　 　｝　　　〉′　　　　　　　　　 |　 　 | 　 　 　 l
.　　　　　　｝ 　　/　 　 　 　 　 l　　　　| 　　∧　 　 　 |
.　　ｰ--‐ｧ′　厶イ　　丿　　斗‐ァ‐Ｖ|　　/‐-V 　 　 ﾄ､
　　　　　′　　ｰ--‐_彡　 　 .斗‐-ミ　|　 /斗‐┐　 　 |⌒
.　　　　 |　　 　 　 　 / .　 ／ V.ソ 　 〈／ ﾋ.ﾝ　　　ﾉ　｜
.　　　　！　｛　　 　 ｛ 〈／ |　　 　 　 　 ,　　　んイ 　 丿　　　　──そして、十歳の時に上白沢学校に入って、
.　　　　 ‘.　｛　　 　 ｛ｰr ｝ |　　 　 　 　 　 　 八　｝／　　　　　 霊夢達と出会い、今に至ると言う訳よ
.　　　　　 ∨＼　 　 ｛_｣く_ﾉ丶　 　ｰ-　'　 　_ﾉ_,ハ　 |
　　　　 　 　 　 ＼ 　｛ く_　｝　　　 　 　 ／｛　_｣ 　｝丿
　 　 　 ／￣＼　个ｰ-- ｝〈 ＼ 　〕ﾆづ　　 ｝ _｝
　　　 /　　　　｝＼.＼　｛ Y_｝　 ＼〉 ｛＼　｛　〈 ＼
　　　｛　　厂く,_＿ ＼＼く ｛　 　　 ＼｝　|r‐-ミ_　 ｝
　　　__） /　　　 〕　　 V 厂匸厂]　 /ｎV. ＼_ｈ_〕丿
　 /⌒^ ′　　｛￣￣｀｛└-/⌒〈　厂しﾍ　｝丿｛く__
　｛　 　 |　　　　＼＿___. . 人　　∨ / |　 V.｛　｛　 ｝
.　 ＼＿|　　　　　　　　 ｝ . . .)へ｛_/凵　凵人_丿 ﾉ＼
┏──────────┓
│　システムメッセージ
┣──────────┸────────────────────────┓
│　再び、現在。夕暮れの中、十六夜咲夜は隣に座っている男に話しかける。
┗───────────────────────────────────┛
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4376：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:08:05 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／
　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼
　　　　　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 ＼
　　　　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ',
　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ',
　　　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .
　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 i
　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　……随分と凄まじい人生を歩んでいるんだな
　　　　　　　　 '.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }
　　 　 　 　 　 __',＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　 ﾉ　　　　「ええ、刺激がいっぱいで飽きないわよ」
　　　　　　／二二二二二二二二二二二二二二二二ニ＼ 　 ／
　　　　 ／二二二二二二二二二二二二二二二二二二二}／　　　　 　　しかし、何故、こんな話を？
　　　　 }二二二二二二二二二二二二二二二二二二ニﾆ∧
　　　　 i二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二ﾆ
.

4377：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:08:18 ID:tlXHtXXs0



　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /...../......../...../..................レヽ.....................................................
　　　　　　　　 　 　 　 -=彡......｛........｛.....｛.......｛........｛.......｝......从.......................................
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /.....｛................｛..................ﾑ彡｝/................｝..............................
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |.......｛........｛.....｛.......｛.......芹/(_　　｝..........｝..............................
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |..................｛.....｛.......｛.....ﾉ.込V　　 ｝....ﾊ..｝................../.........
　　　　　　　　　　　　　 　 从ﾉl.........′.......汽　　 　 　 　 　 ｊ／...｝｝................/...........
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |.....∧.............込　　　　　　　　　 　 ｝............../.............
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |ﾊ/.i.iヽ.i＼{i:i:./　　 　 　 　 　 　 ノ............./................　　　　そうね、何となく、誰かに話したい気分だったのと……
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅳﾊi{.i.i.i.i./i:i:i:.. 　 　 　 　 　 　 ｛................ハ..............
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 }｝|.i.i.i./:i:i:i:i:i:.　 _　-‐　　　　∧.........　 　｝......／｝　　 　 ……貴方の剣術は何と言うのだっけ？
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾉ八ﾊ从ﾉ:i::i::i::i:..　￣　　　　〈 人_ノ　 　 ｝／　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｲ::i::i::／|:i:iうo｡ 　 　 〈..人..〉　厂しへ厂し　　　　「示現流」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ ｲ_人,／　 ﾙ从ﾊ从〕爪〈..人..〉 〈　｛ 　 ／　
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _ ｲ_人,／　　　 　ｨ==ﾐ 　,.ｨ〈..人..〉 　 ﾟﾌ"¨´ ｀ '　　　　　そう、それと似た様な剣術を古王が
　 　 　 　 　　　 　 　 *∽*+_ ｲ__人／ 　 　 　 〃 　,.≫《__〈..人..〉 _彡'　　　　　　　 　　 使っているのを思い出したのよ
　　　　　　　　　 -=彡%///%_人,／　　　　 ﾐ =《zz彡'´　 *∝⇒*/
.　　　　　 　 　 　 -=彡*∽*+¨´　 　 =ﾆﾆ,.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ*∝⇒*　　　　　 　 　 ／　　　　示現流って、結構有名なのかしら？
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 =ﾆﾆィﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆノﾉ从ﾙ　　-=彡　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　 =ﾆﾆﾆﾆ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／　　　　　　　　　　 　
　　　　　　　　　　　　　 =ﾆﾆﾆﾆﾆ‰ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∧　　　　_　,　_　　　　　
.

4378：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:08:31 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　, 　´ 　 　 　　 　＼
　　　 ／ 　 　 　 　 　 　　　ヽ
　　 ./ 　 -- ．.,_　　　　 　 ＿‘.
　　,' 　 　 ＿＿ 　　　　__´＿　‘.
　 ， 　　　￣￣ 　 　 　 ￣￣　 ‘.
　 {　∪ "'　 　 　 　 　 　 　　 ､､ }　　 　 今は結構、剣術は廃れているからな……
　 ヽ 　　　　　　ゝ-‐ ｰ- '　 　 　'
　　 ＼ 　 　 　 　 　 　　　､ <＿　　　　　それに《皇国》の端のそのまた端の剣術だから、
　　　　＞,7/1　　_　,r' ｀'rv////　　　 　 使い手は少ないと思う
　　　〈/////」 　　V　／　l///＼
　　　__//////ﾝ　〈,r' 　　 _〉Y// ﾄ、　　　両親、親戚を除けば、妖夢と比那名居さん位しか、
　　{//＼｀¨7 o⌒f ＼,r'´ ､ゝ///|.:.ヽ　　 使い手を知らない
　　j,////｀7'__`] !_　 ! Y´ `　＼,r':､<
　　|,//////∨　ヽ_ヽ.{ {ヽﾄ　j′∨　ヽ __
　　|//////У　　 ヽヽ} } ヽ ｨ､　,ﾍ | ｀fヽ ヽ
　　|,∧_/z＜/〉 　_ lT　= ‐'ー　´ 　|　|　l　}
　　j_/_/＞　´ﾞ´　　| l　二 　　　　　|　| / ,r'
　　　￣ヽ 　　　　　ヽヽ.二　　 ． ^└ `´
　　　　　　＼　_＿　､ }.} ＞´
.

4379：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:08:43 ID:tlXHtXXs0



　　　 　 　 　 ,ｘf?ぅﾅｱ(辷__j{うぅiｘｔ-､、
　 　 　 　 　 j(,㌢´￣/´. : .＼｀`亥廴}_＼
　　　　　　xi(Z,／ . :,′/ . : .:,:＼:.、.寸}_::. :.
.　　　　　 辷ｱ　. :/ : .:,′. : ::ｉ:i: : . ＼:や｝:. ',
.　　　　　,Z7 . / ,′ｉ:.ｉ{: .: : ::i:|从:. :､ :`'く、: :；
　 　 　 ,:′:: :ⅰ:i｛从ﾊ : {: i:Ti土ト}::.＼:.､｀ゝ;.、
. 　 　 /.: :/i: :ⅰ:ｉ{允士V{ﾉjﾉｨ忙ｿ}j: ﾊ从}/:ﾊ｀)
.　　　.:.:/j{.:i: :ⅰ: ｉ:ｉｨだｿ　′ 　´＾}j/ｨ:ィ'}:ﾊ} ｝
.　　 ⅰ{ ]{i:l: :ⅰ: i:ﾊ,＾｀　　'　　　 ,Zノ.:ﾉﾉ′　　　　　　ふうん…………
.　 　 ｀｛ 从: .、:､:乂j:ゝ ,　ｰ　´／｛.:ｨ:_｝
.　　　　　　 ＼∨;ノ:ｨ(从〕ぇr '＾ f´:ノ:〕___　　　　　　　 なら、今度、私にも教えてくれない？
　　　　　　　／ｈ-‐く,xf{＿__Χ｢｀h'⌒狄厂)ix
　　 　 　 　_＞公ｰr仁｢　 ,xi{_}くﾌiＬコﾙ'　／,ﾊ　　　　 「えっ？まあ、良いけど……　何で？」
　　　　　　｀ｱ⌒ｱ´}ﾆ7=彳ｱ｡l |｛:i :从7／　⌒ﾎ
.　　　　 　 〈w'´　,:仁L.,_ﾉ/_ﾟ_| |_Ｗｨi7´　　 　 ｀}、　　 何か、最近、近接格闘術などの技術を一方的に
　　　　 ,ｘi?＾　　:i{ニﾆｱ /７ﾆ|｜ニ７ 　 ,. -‐　 ｀ﾍ　　 貴方に吸われている気がするのよ
.　　　　{ _　‐-､ :辷二∨ﾆ辷凵ΞﾆV∠-‐＝‐ｘ,_ﾉ
.　　　　Ⅴ__-_‐ミﾏﾆ三三i{三三三三}ｧ“¨￣”¨ｱ　　　.だから、こっちも貴方から戦闘技術を
.　　　　 た´￣｀`iﾔ三≧⌒`'≪三三{+ｔ―+ｘ,_｣　　　　吸い取る事に決めたの
　　　　└i'¨￣”ｱ_,}zｔx,_,ｘｭ、 ｰ--￣ｱ'“ニ⊃ﾑ-‐
.　　　 　 :　 　_厶ｲニ{ｱ⌒｀`'' ｰ=ﾆ´＼＼〉 .云
　　　 　 j　'"´　 ｀~ﾞ“)〕ぅｘ、　　　 　｀`＾‐'　ﾊ⌒｀
　　　 　 {　　　　　 　 _｣Z=-≧iｘ.,_　　　　 厶)ｋ
.　　　,xi(えぅナ7ｱ千‐- -　-‐ '"￣”¨ｱＴ升_}ﾊ)iX
.　　,:i{ｱ⌒ｱ´　　　｀`: : . ..　　. :　: :.　　ﾉ⌒寸｢｝}ﾑ
.

4380：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:08:55 ID:tlXHtXXs0



　　 　 　 　 　 　 　 　 ,,..-――-..,,
　　　　　　 　 　 　 ／　 　 　 　 　 ＼
　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　 /　　　　　 ＿__) 　 ヽ-　l
　　　　　 　 　 l 　 　 　 '´ 　 　 　 r　　.l
　　　　　　　　.|.　U　　　=≡=　　 ==''　',
.　　　　　 　 　 ',　　 　 　 　 　 　 ヽ　　 l
.　　　　 　 　 　 ヽ.　　　　 （＿ノ--'　　ﾉ　　　　　……お手柔らかに願います
.　　 　 　 _　---‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜
　　　　/´　 　　 l l　　＼　 　 |　r-ヽ　 ｀ヽ　　 　 「ええ、考えておくわ」
.　　　/　　　　　 | ヽ　 　.>､ r'__..>＞　　　|
　 　 |　　 ヽ　　 .|＿ヽ.イ .〈Y´　i ｀''１ |　 |　　　　考えておくだけか……
　 　 |.　　 　 、　 < ´　 .i　　|　　i　　| |　 |
　 　 !.　 　 　 ヽ　 ヽ　　.i　 .|　　.i　 .|.l　 |
. 　 ｜　　　　/　　　ヽ　 i 　.|　　 i　 |l　..|
..　　j　　　　/,.　　　　ヽ .l 　.|　　 .i　|｀ヽ|
　 　|　　 　 |:　 　 　 　 l/　 .|　　　ヽ|　 .l
　 　|　　 　 |:　　 　 　 /　　 l 　 　 /.＼ ヽ
　 　|　 　 　|　　　 　 /　　　.l　　　〉　　＼l
　 　|　 　 　| 　 　 ／＿_,..--'┬-イ　　　 |
　 　|＝＝=:| 　 ／―‐┴''"´￣￣l　　 　 |
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4381：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:09:07 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　´￣￣￣￣ ｀　 、
　　　　　　　 , ‐､_,-､. 　 　 ／　　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　　　r.ｲ .　　　 ﾄ.、.,.:′　　　　　　　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　ヽ　　　　　/ /　、　　　　,　　　　、　　　　　　 ',
　　　　　　　}　　　 ノ　,′　￣￣￣ 　 　 　 ｀￣￣￣　　.i
　　　 　 　 .,′ 　 ,′ .l　弋●￣ ﾉ　　　　 弋●￣　ﾌ 　 |
　　　　　　/　 　 .;'　　:|.　　ヽ― '　　　　　　 ヽー―′　 .!　　　　　　　ところで、そろそろ、食堂に行くか？
　　 　 　 ,'　　 　 i　　 .l　　　　 　 ,　　　　　　 ,　　　　　 .,′
　　　 　 .i　 　 　 |　_..,∧　　　　　ゝ-r‐^ｰ‐r‐'　　　　__./ 〉　　　　　　 「あー、私は少しする事があるから、先行って」
　　　　 ,ｲ　　　　.}ト,Y.:.:.:丶　　　 　 └―‐┘　 　 ／.:::／￣ ｀ヽ
　　　 ./｜ 　 .:　 ||::}:l::::::::::::::}≧. 　＿＿＿＿_　／.:::／ { 　 　 　 ',　 　そうか
　　　〈　　　　l::　 〉ｌ|:|:::::::::::.＼::::.＼　　 　 　 ／.:::／_.:::∧_　　　　,!
　　　 }､　 　 ﾉ:　/::ﾘｊ'::::::::::::::::..＼::::.ヽ.＿＿.;:〉-イ´ /　イ:.. 　 　 ｲ=ﾍ　.じゃあ、お先に……
　　　ﾘ∧　　　.ｲ/:/.::::::::::;::::::::::::::r＞ﾐ三三'/＼　＼／ヽ.｀ ー＝彡ﾍ_〉
　　　|}l八＿,.ｲノ.::,.:.;.:.:_;/.::::::r=彡'::::::}互{'./.　　＼/　　〈＿ミ三ﾆ彡ﾍ_〉
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4382：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:09:17 ID:tlXHtXXs0



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4383：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:09:54 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,ｲ_, -=＝=ｰ-z
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /::´:::::::::::::::::::::::::::ﾆ=ｰ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾄv:::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ミヽ
　　　　　　　　　 　 　 　 〉:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　 〈::::::::::::::::::::ｨ 0）:::　|:::::::ﾍ ﾊ
　　　　　　　 　 　 　 　 ヾ::::::::::::::::::::::::::::　|ﾍ::ﾄ､ｿ　　　　　　　　　　　（《扶桑生類創研》と《リリアナ》か）
　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ:::::::::::::::::::::::/　｀|
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::::::::::::::::/::::　_ﾄ===ｭ　　　　　　　　　 （咲夜は言葉を濁しちょったが、《上》ちゅうのは
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 -‐.ヽ､-─'''¨¨´　 -ｰ=弋　　　　　　　　　まず間違げなく、天城重工業じゃな……）
　　　　　　　　　　　　 　 く　　　..::＼　　　　彡三三彡ー‐一､
　　　　　　 　 　 　 　 ＜｢ ＼.::::::::::::::}　　　　　　 ,ｧ彡｀＞ ⌒ヾ､
　　　　　　　　　/´ 　 　 { __ノ:::::::ｨ＜　　　　　 // /／　　　　　 ＼
　　　　　 　 　 ｲ 　 　 　 |. /::::::::::|　　　　　　　|ｲ// 　 　 　 -─＝ﾆﾕ
　　　　　　　　 {　　 / 　 |/:::::::::::::|　　　　　　　|ｲ/　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 　 ﾑ.　 /　　 ﾘ:::::::::::::::|　　　　　　　Vミﾍ　　　　　　　　‐===ーz
　 　 　 　 　 く　　/　　　ﾄ､:::::::::::::|　 　 　 　 　 {彡ﾐﾍﾆﾆﾆﾆヽ
　　　　　　　　〉 ./　　　./ヾfyz==|　　　　　　　 ∨彡彡彡ｼﾍ 辷ｰ==-
　 　 　 　 　 /／　　　 /:::::ffヾ}:::::|　　　 　 　 　 ∨彡'弋辷三三ﾆﾍ
　　　　　　 ≠ （十）　/:::::::||::::||:::::|　　 （ 十 ）　　∨　　　　　`ヾミﾐ∧ﾆﾆﾆ
　　　　　　 | 　 　 　 /:::::::::||::::||::::::＼　　　 　 　 ／　　　　　　　　 Y彡彡ミ
　　　　　　 |＿＿ ∠:::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　.／　　　　　　　　　　 {彡'¨¨¨　　
.

4384：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:10:28 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,ｨ孑´＿
　　　　　　　　　　　　　　 　 ,ｨ≦圭系圭圭≧ｪ.､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 j圭圭圭圭圭圭ミ:､.
　　　　　　　　　 　 　 　 　 佳圭圭圭圭圭圭系,
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 艾圭沙＝气圭圭卦.　　　　　　　　　　　（そいに古王ちゅうものが気にかかっな……
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `州'´:-:‐:=: :≧:=:ｰ:...___　　　　　　　　　 .話を聞っだけでもうおの修羅場を潜り抜けた強者と分かっ）
　　　　　　　　　　　　 ___,...＞:´: :`ｰ=≦: :=-‐‐: : : : : : ≧x､
　　　　　　　　　　メ､: :ｲ: : : : : : : : : : : : :」:_.: :. :. .:.＼: : : : : :`: .､　　　（……先日の事と言い、親父殿に問いただすべき事が増えた）
.　　　 　 　 　 　 fﾄ､: :v :}: : : : : : : : : : :【_╋_】.: : : :. :. ` _，.: : : :.＼
.　　　　 　 　 　 ﾒ: : {: :ヽ|i: : : : : : : : : : : : |｢.: : : : :. :.': : :|iﾄ､: : : : : : ＼
.　　　　　 　 　 冫: : ヾ:.ｲi : : : : : : : : : : : 八.: : : : : : : : :.|i:i:iヽ: : : : : : :.ミｰ:、
.　　　　　　 　 ∧ : ヽ: `ハ: : : : : : : : : : /i:i:ﾊ: : : : : : : : :|i:i:i:i:ヽ.: : : : : : : : : ヽ
.　 　 　 　 　 /: :ヽ.: :.'yi:i:i:iト､: : : : : : :./i:i:i:i:ｉ|.: : : :. :.,.:イj:i:i:i:i:i:i:`ｰ=､: : :.ｨ≦そ､
　　　　　　 ,ｲ.: : : :.Ｖ´i:i:i:i:i:iﾉi:≧トｪ_ /i:i:i:i:i:i:|i__;.:彳i:i:i｛　￣ヾi:i:i:i:i:i:iゞ´_彡彳´冫
.　 　 　 　 |_冫: : ,:‘i:i:i:i:彡'|i:i:i:i:i:i:i:ミ´i:i:i:i:i:i:i:i:i:__i:i:i:i:i:i｢. 　 　 ¨`」i:i:i:i:/: : : : : : :{
　　　　　メ: : ヽ:_:「i:i:i:i:i:i:i:i人斗冬ﾐi:i:i:i:i:i:i:i_.:イ:_:_`ヾi弋　　　.:イi:i:i／.: : : : :. :. :.｝
　 　 　 ｛ミ≧ｰメi:i:i:i:i:i:ｉｼｲ: : : :_:_:_:＞==≦_:_:ﾍﾊ ヽ: :ノi:≧彳ｉ:ｉイ.: : : :. :. :. :.／
　　　 　 ヾ三云≧=,一ﾒ_:_:,ﾆﾆ|i |ヾ_冫j　!ﾄ､,..厶 ヾ冫__i:i:i:ｉ／.: : : : : :. :. :.／
　　　　　　 ヾ≧シ:´: : : : :ﾉｰ-:|i |´_/イ-‐ _ ゝイヽ　ヽ三ミ≦:._: : : :_:_: イ_
　　　 　 　 　 ≫ー―‐≦`____:ｊ{ ﾄ､’-=≦ =-‐　´ }___冫`ﾏ三云≠三三! i|
　　　　　　　/:i/r‐‐｣」_,...　-=そ |i ｝￣__,,.....　-=≦「: : : ヾｼｰ=≦三三弐.i|
　　 　 　 　 {i/_|i＞　__,,.....　-=≦i人卞、孑”|i ﾄ{ヾ:ト､:_:_ノ___　　　￣￣￣
　　　　　 　 ｢ .:{{.:ヾ__　｝ｪzz=-=≦ﾆ冬､ヽi:ｉ:八ﾘヽ｣! |i斤: : : ﾊ
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　　　　　　　}////三i| i:／／イi:i:i:i:i:i:i:ｉ:ハ ヽ ＼州　ヽ、¨`|i: : :ﾘ
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　　　　　　 ｒイ {／:|i|i|i:i:i:i:i:i___彡　　　　　ヽ､i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:`≧i:i:i:i:ｉ:ｉ:ﾉ､
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4385：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:10:40 ID:tlXHtXXs0



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4386：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:11:07 ID:tlXHtXXs0



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　　 　　　 　　 　 厂Ｖ　ⅳ⌒ヾヘ、勹ヽ
　　　　　　　　　｛_厂 Г　 　 　＼ ＼勹、
　　　　 　　　 　／ 　 |　　|、　　　　　＼）
　 　 　 　 　 ／ / 　 从 　! ＼ ｝　　　　丶
　　　 　 　 /　 ｛　 /｛　`斗f七ﾒ、　ハ
.　 　 　 　 И　∧ l _,.＼　Lk:::ﾉ |　ハ }/、
　　　　　　　| / ハ代::〕 　 　 　 j∧　〉
　　 　 　 　 j/ /　ｌ｛ 　′_　　　　 / ｿ　／
.　　 　　 　 　 ｛／/ヽ、 　｀　　, :〈Y〈　｛　　　　………………
　　　　　 　　, ｲ　;〉　/＞ _ ィ"_,./　/了⌒
　　　　　　／　| /冫〈 　 ,ｒfチ'ﾞ　〉rｆて
　　　　　 　 　 jハ,＼ >へ,厶ﾍ 〈 ｆて　／
.　　　　 　 　 ／｝冫 /:::::Л:::ﾟ｡Уｆて../
. 　 　 　　 ／　介ｋ.〈::::/　|::::::.Ⅵｆて/
　 　 　 　〈 　 / ｛/ﾌ:::/,-=l::::r┘!ソ;′
.　 　 　 　 〉 〈ﾆニ〈::/ニﾆ]:::::〉ﾆニﾆr‐へ
　　 　 　 / 　 iニニニニニミ=ニニ/ ニユ
　　　　　 Ｙ⌒>'¨⌒　‐-=ニ二三ｼ′ ‐っ
　　　　　/　 ┴- ..,, 　 　 　 　 　 ｀'＜⌒
　 　 　 〈　 　 　 　 ｀`丶.,
. 　 　 　 ＼_＿___,.　-=≦≧=- .,,　　　∠
　　　 　 　 冫--─…・･･‥…＝えﾆ〔
　　　　, :ヾ゛｝　　　　　　　　　 ／　　　＼
　 　／　 　｛　　　　　 　 　 ／　　　　　　丶
┏──────────┓
│　　十六夜　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　私は彼が去り、その後ろ姿が見えなくなった後もある事を考え続けていた。
│　「私は何故、彼に私の過去を洗い浚い全て話したのだろうか？」と。
│　示現流を教えて欲しければ、普通に教えて欲しいと頼んでも何も問題は無かった筈だ。
│　なのに私は回りくどく己の過去話をしてから、やっと彼に頼んだ。
┗───────────────────────────────────┛
.

4387：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:11:43 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿)＼
　　　　　　　　　　　　　　　　＞:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i::ﾑ
　　　　　　　　　　　-─=ﾆ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＼
　　　　　　　　　　　 ⌒＞:i:i:i:i:i:i:i:i:i:=ミ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:＼
　　　　　　　　　　　∠ -─ｧ:i:i:i:i:i/ｲ/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i::i:i:i:i:i:)
　　　　　　　　　　　　　 ／:i:i:i:i:i小Vイ/ 匕斗く代:i:i:i:i:i:i:iY
　　　　　　　 　 　 　 ／≧Z:i:i:i:i:i:i:`7　／　人圦／:i:i:i:i:i:i|
　　　　　　　　　　　　 　 /ｲ:i:i:ﾑｲ　|　 　 r 　 ／イ∨＞ｲ
　　　　　　　　　　　　　/二二二＞＜　　＼　　ｰ--'　 ﾉ
　　　　　　　 　 　 ∠二ﾆ=ｰミﾆﾆﾆﾆﾆ＞　　ー/＼
　　　　　　/⌒寸二二二二二二寸二ﾆﾆ >　/ﾆﾆﾆ＼
　　　　 Y/二ﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ寸 ／￣　＜ﾆﾆイ
　 　 ∠j.{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼二二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆY　 | |:::ﾆﾆYﾆﾆヽ
　イﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼::|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| 　j j::::ﾆﾆ|ハ/ﾆﾊ
　ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ::|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| .//:::∧ﾆ|ﾆﾆVﾆﾑ　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／＼
　ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆイ: :寸::|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆV/: : : : :ﾆ|二ﾆ}二j　　　　　　　　　　　　　　　 -=ﾆXY　>
　ﾆﾆﾆﾆﾆ＞＜: : : : : : : : |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆl: : : : : :.ﾘ二ﾆ|ﾆﾆﾊ　　　　 　 　 　 　 　 _-=ﾆ二ﾆ=-く
　ﾆ＞＜: : : : : : : : : :イ: : |ﾆﾆ ＞┬寸二|: : : : :Y二ﾆﾆ|ﾆ/二＼　　 　 　 　 _ -=ﾆ二ﾆ=-　　　||
　: : : : : : : :.:＞匕.:: : : : : :|二/　 /　 }ﾆﾆ|: : : : : |ﾆZ7寸寸ﾆﾆﾆﾑ　　 _　-=ﾆ二ﾆ=-　　　　　　||
　: : :＞＜:.:: : : : : : : : : : :.|ﾆ.{￣/￣/二/: : : : : :|ﾆ{/ソ: : :寸ﾆﾆﾆﾑｰ=ﾆ二ﾆ=-　 　 　 　 　 　 ||
┏──────────┓
│　　十六夜　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　それに最近の私はどうも調子がおかしい。気が付くと彼の事を目線で追っていて、
│　近接格闘の稽古中では幾ら体が接触しても気にならないのに合間の休憩時間で
│　ふとした拍子で手と手が触れるだけで妙に緊張したり、驚いたりする。
┗───────────────────────────────────┛
.

4388：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 22:11:43 ID:3C22XEZ20
基本ナイフ戦闘の咲夜が示現流覚えても使いどころあるのか？

4389：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:11:55 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿__
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,ｨ孑´＿
　　　　　　　　　　　　　　 　 ,ｨ≦圭系圭圭≧ｪ.､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 j圭圭圭圭圭圭ミ:､.
　　　　　　　　　 　 　 　 　 佳圭圭圭圭圭圭系,
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 艾圭沙＝气圭圭卦.
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `州'´:-:‐:=: :≧:=:ｰ:...___
　　　　　　　　　　　　 ___,...＞:´: :`ｰ=≦: :=-‐‐: : : : : : ≧x､
　　　　　　　　　　メ､: :ｲ: : : : : : : : : : : : :」:_.: :. :. .:.＼: : : : : :`: .､
.　　　 　 　 　 　 fﾄ､: :v :}: : : : : : : : : : :【_╋_】.: : : :. :. ` _，.: : : :.＼
.　　　　 　 　 　 ﾒ: : {: :ヽ|i: : : : : : : : : : : : |｢.: : : : :. :.': : :|iﾄ､: : : : : : ＼
.　　　　　 　 　 冫: : ヾ:.ｲi : : : : : : : : : : : 八.: : : : : : : : :.|i:i:iヽ: : : : : : :.ミｰ:、
.　　　　　　 　 ∧ : ヽ: `ハ: : : : : : : : : : /i:i:ﾊ: : : : : : : : :|i:i:i:i:ヽ.: : : : : : : : : ヽ
.　 　 　 　 　 /: :ヽ.: :.'yi:i:i:iト､: : : : : : :./i:i:i:i:ｉ|.: : : :. :.,.:イj:i:i:i:i:i:i:`ｰ=､: : :.ｨ≦そ､
　　　　　　 ,ｲ.: : : :.Ｖ´i:i:i:i:i:iﾉi:≧トｪ_ /i:i:i:i:i:i:|i__;.:彳i:i:i｛　￣ヾi:i:i:i:i:i:iゞ´_彡彳´冫
.　 　 　 　 |_冫: : ,:‘i:i:i:i:彡'|i:i:i:i:i:i:i:ミ´i:i:i:i:i:i:i:i:i:__i:i:i:i:i:i｢. 　 　 ¨`」i:i:i:i:/: : : : : : :{
　　　　　メ: : ヽ:_:「i:i:i:i:i:i:i:i人斗冬ﾐi:i:i:i:i:i:i:i_.:イ:_:_`ヾi弋　　　.:イi:i:i／.: : : : :. :. :.｝
　 　 　 ｛ミ≧ｰメi:i:i:i:i:i:ｉｼｲ: : : :_:_:_:＞==≦_:_:ﾍﾊ ヽ: :ノi:≧彳ｉ:ｉイ.: : : :. :. :. :.／
　　　 　 ヾ三云≧=,一ﾒ_:_:,ﾆﾆ|i |ヾ_冫j　!ﾄ､,..厶 ヾ冫__i:i:i:ｉ／.: : : : : :. :. :.／
　　　　　　 ヾ≧シ:´: : : : :ﾉｰ-:|i |´_/イ-‐ _ ゝイヽ　ヽ三ミ≦:._: : : :_:_: イ_
　　　 　 　 　 ≫ー―‐≦`____:ｊ{ ﾄ､’-=≦ =-‐　´ }___冫`ﾏ三云≠三三! i|
　　　　　　　/:i/r‐‐｣」_,...　-=そ |i ｝￣__,,.....　-=≦「: : : ヾｼｰ=≦三三弐.i|
　　 　 　 　 {i/_|i＞　__,,.....　-=≦i人卞、孑”|i ﾄ{ヾ:ト､:_:_ノ___　　　￣￣￣
┏──────────┓
│　　十六夜　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　最初、彼と出会った時にはこんな気分にはなってなかった筈だ。
│　私はこの妙な調子になった原因をただ考え続ける。一分、十分、三十分……
│　そして、日が沈み、私はある一つの可能性に思い当たる。
┗───────────────────────────────────┛
.

4390：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:12:07 ID:tlXHtXXs0



　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /...../......../...../..................レヽ.....................................................
　　　　　　　　 　 　 　 -=彡......｛........｛.....｛.......｛........｛.......｝......从.......................................
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /.....｛................｛..................ﾑ彡｝/................｝..............................
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |.......｛........｛.....｛.......｛.......芹/(_　　｝..........｝..............................
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |..................｛.....｛.......｛.....ﾉ.込V　　 ｝....ﾊ..｝................../.........
　　　　　　　　　　　　　 　 从ﾉl.........′.......汽　　 　 　 　 　 ｊ／...｝｝................/...........
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |.....∧.............込　　　　　　　　　 　 ｝............../.............
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |ﾊ/.i.iヽ.i＼{i:i:./　　 　 　 　 　 　 ノ............./................
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 Ⅳﾊi{.i.i.i.i./i:i:i:.. 　 　 　 　 　 　 ｛................ハ..............
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 }｝|.i.i.i./:i:i:i:i:i:.　 _　-‐　　　　∧.........　 　｝......／｝　　 　 ああ、そうか
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾉ八ﾊ从ﾉ:i::i::i::i:..　￣　　　　〈 人_ノ　 　 ｝／　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｲ::i::i::／|:i:iうo｡ 　 　 〈..人..〉　厂しへ厂し　　　　私は───
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ ｲ_人,／　 ﾙ从ﾊ从〕爪〈..人..〉 〈　｛ 　 ／　
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _ ｲ_人,／　　　 　ｨ==ﾐ 　,.ｨ〈..人..〉 　 ﾟﾌ"¨´ ｀ '
　 　 　 　 　　　 　 　 *∽*+_ ｲ__人／ 　 　 　 〃 　,.≫《__〈..人..〉 _彡'
　　　　　　　　　 -=彡%///%_人,／　　　　 ﾐ =《zz彡'´　 *∝⇒*/
.　　　　　 　 　 　 -=彡*∽*+¨´　 　 =ﾆﾆ,.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ*∝⇒*　　　　　 　 　 ／
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 =ﾆﾆィﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆノﾉ从ﾙ　　-=彡　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　 =ﾆﾆﾆﾆ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／　　　　　　　　　　 　
　　　　　　　　　　　　　 =ﾆﾆﾆﾆﾆ‰ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ∧　　　　_　,　_　　　　　
┏──────────┓
│　　十六夜　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　そして、思い当たると同時に私は確信する。私は───
┗───────────────────────────────────┛
.

4391：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:12:22 ID:tlXHtXXs0










　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　.彼が好きなんだ 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ










┏──────────┓
│　　十六夜　咲夜
┣──────────┸────────────────────────┓
│　きっと、彼に恋しているのだと。
┗───────────────────────────────────┛
.

4392：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 22:12:37 ID:3C22XEZ20
レンと同じくそろそろ恋心自覚するか
いや、そういやレンって自分の恋心自覚してたっけ？

4393：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:12:38 ID:tlXHtXXs0





┏──────────┓
│　システムメッセージ
┣──────────┸────────────────────────┓
│　近接格闘術がA-からAに上がりました。
│　十六夜咲夜の好感度がB（恋慕）に上がりました。
│　二ヶ月目四週間目を終了します。
┗───────────────────────────────────┛




.

4394：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:12:52 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 rr‐┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　__r' ＞‐…‥- 、
　　　　　　 　 　 　 　 　 _r―‐) ∨　　 　 　 　 ＼
　　 　 　 　 　 　 　 　 /:::!:::::::(ﾆ {..:　　　　　 　 　 ':.
　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::).∧:　　　　　　　 　 :',
　　 　 　 　 　 　 　 ｲ::::;::::::::::::::(ﾆﾊ:.　 :.　　 :.　　　:::::.
　　　　　　　　　　　 i:::::!:::::::::::;厶_∧::. :::.　.: ::. ::　　:::::.
　　　　　　　　　　　 |::|:|::::::::´::::::::ﾏ∧::::::..:::::::: ::. .: .:::::::ヽ
　　　　　　　　　　　 |/ i:::}､:::ヽタﾊ:ﾏ∧:::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
　　　　　　　　　　　 ′∨:::＼|　　}::::V､:::::!:::::::::::::i::::::::::::|　　　　　　　　─── 銀の意思、紅の翼 ───
　　　　 　 　 　 　 　 　 从ヾ:＼_　{:::::}　!{::|､::i:l::::::l:::::::::从
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 )､:ヽ人ｲく从从从:ノ|::::::/
　　　　　　　　　 　 　 　 　 /::/｀(:::ノ ／´￣￣￣ﾚﾚ、
　　　　　　　　　　　　　　　{::::l,斗7／　＿＿, - ー‐弌-､
　　　　　　　　　　　　　　　/´ ／¨´￣＼/////////∧ ヽ.　　　　　　　　　 　　─── 了 ───
　　　　　　　　　　 　 　 　 レ'.{　　　　　　｀V////////}　‘，
　　　　　　　　　　　　　　_ //j　　　　　　　 }////////|　　}
　　　　　　　　　　　　 /////'　　 　 　 　 /:|////////′ /
　　　　　　 　 　 　 　 |////{ 　 　 　 　 ./:八///////{　.ｲ
　　　　　　　　　 　 　 !////}　　　　　 ./ ' : : }////／　　 )
　　　　　　　　　 　 　 ヽ///'　　　　　 '　. : ノ////＿、_／
　　　　　 　 　 　 　 　 ///＼＿ ､　　　 ／///／　　　 |
　　　　 　 　 　 　 　 ノ/////じ!　｀¨¨¨´!////'｀i ー‐ i´
　　　 　 　 　 　 　 /////////|｀ ー‐ i´////{....|　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 〉////////|:　　　 |/////}　|　 　 |
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4395：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 22:13:27 ID:3C22XEZ20
咲夜が所謂美乳長や巨乳長なら、咲夜の方が有利だな＞ある点を凝視

4396：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 22:13:55 ID:3C22XEZ20
乙

久々の投下楽しかったよ

4397：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:14:29 ID:tlXHtXXs0
……という事でどシリアスな過去話と恋愛色の話でした！

めっちゃ疲れた！！

4398：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:15:13 ID:tlXHtXXs0
そして、まだオマケがあるのでタブを閉じないでね

4399：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:16:50 ID:tlXHtXXs0




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──── Iｆ話 ────





　　　　　　　　　　　　　　　──── 咲夜さんのあり得たかもしれない未来 ────



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4400：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:18:53 ID:tlXHtXXs0
という事で書いている最中に思い付いた咲夜さんの別の生き方を紹介したいと思います。
全部で６つ

4401：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:19:29 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　 　 　 　 　 ｨ　/{　　　　　＿__
　　　　　　　　　　　　　　{.ﾚ'. j _,.k＜´ 　／
　　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ′ ´ ,,...　　　´丶､
　　 　 　 　 　 　 　 〃　　　　　＾　　　　　 　 `丶
　　　　　　　 　 　 /＾"　''　　　　=　 ,,　,,　,, ㍉:.:.:.:.:｀:.....､
　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　 　 ヾ:.:ヽ￣￣
　　　　　 　 　 　 j　　　　　　　　　 　 　 　 トヾx:ﾊ:.!
　　　　　　　　　/ｲ/ {　　　　　　　　　 ,ｲ　 !:.ゝ:､:.ﾊ!　　　　　　【古王ルート】
　　　 　 　 　 　 /ﾘ.:.ﾊ　.i:　　,ｨ ,ｲ∧　,ハ　j:.:i:.:.jﾄ:.:.!
　　　　　 　 　 /イl =-‐┴-= j/:/:.:.:V:.:.}.:У:小j　ヽj　　　　 　 扶桑生類創研脱出後、古王（レーヴェ）に引き取られるルート
　　 　 　 　 　 l´: : : : : : : : : : : : :｀＞ｘ:ｲ:.ﾉ:.i:.}リ
　　　　　　　　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.＞xt.. _　　　　　　 　 名前はサクヤ・ブライトとなり、レンの姉になる
　 　 　 　 　 　 }.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :. :.,.k=ニ二≧
　　　　　　　　　}: : : :,:k≦ﾆ=-ｘ､: : :.,:k≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7
　　　 　 　 　 　 〉: :¨´ 7ﾞ -=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二二7
　　　　　　　 イ: : : : :./.: : : : : :. :. :.` ＜ﾆﾆ二二７
.　　　 　 イ: : : : : : : ,′.: : : : : : : : :. :. :.`マﾆ≧く
....　　r'.: : : : : : :. :. :.,.: : : : : : : : : : : : : :. :. :.`マニ≧､
.　 　 }.: : : : : :. :. :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : : : :. :.`＜,.k=㍉
....　　|i.: : : : : : : :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.／.k＜二!
　　　|.}.: : : : : :. :. :.{.: : : : : : : : : : : : : : : :. :. :.〃=ﾆﾆﾆニ|
　　　|.ﾊ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ /ﾆﾆﾆﾆ二j
　　　}=ﾊ : : : : : : ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : / /ﾆﾆﾆア}ﾆコ
　 　 ,'ニj.: :. :. :. :.|: : : : : : : : : : : :ヽ : : : :/ /ﾆﾆア　/ﾆﾆj
..　　{ ﾆﾆ!: : : : : :.| : : : : : : : : : : : : ﾊ: : :.': ニア: : :/ﾆﾆｲ}!

4402：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:19:46 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　ｒ;:ｆ!''¨,':.:.:.:/ｲﾁヽ:.:.:.:.:.:ｒ''`ヽ、:.:.:.:.:.:`ヽヽ└　、
　　　　　 .ｔ,' ,' ,':.:.:./ｲﾁ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ ヽ;:.:.:.:.:.:.',　　',:.:.:ヽ
　　　　 .ｲ:..!.l/:.:.:./ﾁ:.:/:.:.:.:./:.:.|:.:、:.ヽ:.:.:.ヾ',:.:.:.:.:.:.,　　!:.:.:.:.:!
　　　　 l:.l:.l /:.:.//:.:./:.:.:.//!:.:.:l:.:.:',:.:.:.:.',:.:.:.:..',:.:.:.:.:.:__　!:.:.:.:.:!
　　　　 ｉ:.!:.!':.:.:,',':.:./:.:.:/!:,' l:.:.:.!:.:',:',:.:.:.:.'.,:.:.:.:.',:.:.:.:.` -‐ヽ:.:.::
　　　　 :.:.!,':.:.,';;;:.:.,':.:.:/ !:.! .',:.:.:.',:.:!',,ヽ:.:.:.ヽ:.::i:.:.:.:.:!.!:.!::::::',::::
　　　　 !:.,':.:.:,;;;;:.:.!:.:./¨''ｖｰ-ヽ:.:.',:l .',''¨ヽ、!.',.:!:.:.:.:.:.!i::::::::::',::
　　　　.l:.,':.:.:.!;;;;',:.',/　ｲ圦 ﾄ　 ＼:.:! 丁りﾁｭ、'!:.:.:!:!:.!:::::::::::',::　　　　　　　【ミナマタルート】
　　　　l:.,'i:.:.:.!;;;ｆ'ヽ:!　 灯:.:ﾘ　　　`　　灯斗　 !:.:.:.!.!ﾄ::::::::::::::::
　　　　i:.!.i:.:.:!;;;ヽ　.',　　` ′　　　　　 `　 ′ !:.:.:.!.!ﾘ:::::::::::::::::　　 　 　　 .リリアナ崩壊時にヒュウガでは無く、クマモトへ行くルート
　　　　i:.!i',:.:.',:::::::ヽ ',　　　　　 f: :.　　　　''''　,!:.:.:.!:!::::::::::::::::::::.
　　　　::::!!.',:.:',::::::::::::.',　　　　＿　 ＿,　　　　,!:.:.,','::::::::::::::::::::::::.　 　 　 　 クマモトを避け、南下し続け、ミナマタ近くの遺跡で寝泊まりしている時に
　　　　!::::',:.:',:.',::::::::::::::' .,　　　　 ...　　　　　ｲ,':.:,'!,'!::::::::::::::::::::::::.　　　　　..スカベンジャーに復帰したてのエステルが現れ、戦い、その流れで
　　　 ,'.,':.:ヽ:.:',:.',:::::::::::!　 '　,　　　　　　 ｲ　.,':.:,'i::i.l::::::::::::::::::::::::::.　　 　 　.ブライト家の居候として、ミナマタに根付く
　　　 ,',':.:.:::::::::::','.,::::::::!　_,,　! '　,　　ィ: : i　,':.,'_,','_ !::::::::::::::::::::::::::
　　　,'.,'!:.:.:::::::::::: ヾ、''¨: : : :.!　　　: : : : : !', ': ,',': : ¨''ヽ,:::::::::::::::::::.　　　　..名前は朔夜のまま　名字は不明
　　　!.i.l:.:::::::::::::i、: : : : : : : : !　　　　　／ ',: :/: : :　ィ　,'::::::::::::::::::::.
　　 .!.!.i:.::::::::::::::::.　¨'' !　,　'　　　　　　　: : : ' , .!¨ : : : !::::::::::::::::::::::.
　　 !.i i:.:::::::::::::::::ﾊ　　',　　　　　　　　　　　　　i　 _: 　!ヽ、::::::::::::ｒ-
　　i.i　!:.:::: ィ,''''　　',　 ',￣　　ヽ、　 ィ,, ￣￣ ,'　_,,　ィ　　　ヽ, ' , '
　　!! ! イ　　　　　　ヽ　',　　　　　　　　　　　ｒ,, -''¨　　　　　,'　,'

4403：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:20:04 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-=ｭ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　／　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｒ_ｧ　 =ｔｊゝ　　 =ｒｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　,, -－＝ｭ､ ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　,ｲ　 イー-　{≧t､　　　　　　　　　　　　　　【天城ルート1】
　　　　　　　　　　　　　　　ィｰ'⌒´ ｊ　　 ゝ､＿_ ￣｀ヾゝ彡
　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　r=､〜,ﾉ 　 　　　 Y￣ヾ'=､__)　｀ｰ ､　　　　　　 　 　　 .扶桑生類創研脱出時またはリリアナ崩壊時に
　　　　　　　　　　　　ｒ'イ､　　´ヽ＼　＿＿ 　 ｊ　　　, _V　　　'　ヽ,　　　　 　 　　 　古王に連れられて、サツマセンダイへ行くルート
　　　　　　　　　　 　 }　　　　　　ｒ)､_>― ＝＜　 ｀ｧ' -'　Y　　 .　ｼ{-､
　　　　　　　,, -='77ﾊヽ　　　　　　 ´ヽミ三三≧= ﾊ､,ｨ　}　; '　　イ///ヽ　　　　 　 ナムリスに気に入られ、天城家の養女となり、
　　　　　　ノ///////ゝ　＿ノ　　　 Yﾍ｀ヾ三彡ｊ　　} !/　　　　､　〉////＼ 　 　　 .名前が天城朔夜になる
　　　　／//////////Yミ　　　　ﾊ　 ｨ＼　V三/ ノｲ彡　 　ﾍ_　　ｿ/////ﾊ
　　　///////////////)_,ｨ -､　　ヽ　　(｀ヽ＝=＾〜'´　　　　　_ｒ'///////ﾊ 　 　 .そして、主人公と兄妹の関係になる
　　./////j/////////≧ｭて_,　'　　　,　　｀ _　， _.　 ､ﾉ　'　,　ｼ///＞イ´/∧
　 ,ｲ////ｲ///////////////≧ｲ､_ｒ=ｭ､ﾉヾ_ ｒ､.ィ=､彡_ｒ､ｒ=/ﾆイ////////l}
／///////////////////////////////／{（( c_ﾉｊ）}　フ: : :人/////////j
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/＞''´//////////////,イ/////／／　: : : : ｀ ー＝''´¨: : :ｲ　　ﾊ///////



　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 __
　　　　　　　　　　　-‐=': : : : : : : : : : : :`: .、
　　　　　　　　,..: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
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　　　　 　 .: : : : { 　 ＼: : i＼: :＼: ::|: : : :.:i: : : : : : : : : :＼
　　　　　　i: : : ; i-‐　　＼{. ｫf示㍉j: : : : :f⌒Y: : : : : : : : :`㍉、 　 【天城ルート2】
　　　　 　 l: : :ﾊ;.{x=z、　　 　 Vツ ﾘ:.:.:.: : |f::ｦ}: : : :｀ヾｰ―='⌒
　 　 　 　 j: : :i小《 ﾋリ　　　　　　/} : : : : |才ﾉ:i: : {辷::＼　　　　　 ナムリスではなく、その妹の羽衣に気に入られるパターン
　　　　　 ,: : : l:.{个=-丶 　 　 　 　| : : : : |イ:: :|: :∧　 ⌒`
　　　　　ﾉ: : : }ﾊ :ﾊ　　　　　　　　 | : : : : |::|:.: :|: : :∧　 　 　 　 　 .沙耶とは姉妹の関係になる
　 　 　 '"´　`⌒} 八／）^ゝ　　 　 | : : : : |::|:.: :|: : : :∧
　　　　　 　 ,　-‐='　∠、 　 　 ,::　| : : : : |::|:.: :|: : : : :∧
　　　　　 ／ 　 　 　 ー ＼ｰ=个　:!.: : : :.:|ム: :|: : : : : : ヽ
　　 　 ／　　　　　＿ ー ヽ〉: : }　, : : : : :ﾘ　 Ⅵ : : : : : : : : ､
.　　 ,　　　　　　 ﾉ|: : iﾍヽ_j: : :j　/j : : : :/　　 V: : : : : : : : : ::＼
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4404：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:20:16 ID:tlXHtXXs0



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　　 　 　 ／ｨ彡'三三≧､
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　　 {i |l|W小f　　　　l|l｛{ﾄミヾﾐゝ､__,
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　　　 ,川h{i洲{´　l:{:｀~尢',l|l|巛　　＼　'､
　　　 ﾘﾉﾉ八ｲ　　 ':,:.:.ﾊﾐﾘ!ﾄ､ﾐヽ、　 ヽ
　　 ノｨｼｲ卞ミ}＿ｰ_',:./ﾊ｝}l{　ヾミ'、　　　　　　　【天城ルート3】
　　 ,.彳｛{/ﾘﾄﾐ'｀ﾆﾆ,´ｨi{l｛lﾄ't'､　｀',ﾘ
,.　'´:/:::::|jﾂ ﾘ}}iliﾘt洲Wjﾘﾂ}｝ﾘﾄ､',ﾐヽ　　　　　　 .盥回しにされ、ゾディアに押し付けられるパターン
::::::::/:o::::|{ヾﾊﾘﾊ{ゞ'､' 'fｼ'､//{｛!ヾﾐミ',
:::::/:o:::::::|:.:.:｀ﾒ'､(ヽ丶 j入::ヾﾘゞ,ﾉﾘヾj 　 　 　 　 クマモト支社長の秘書となる
::/:o::::::::::|:.:.:.:{:.八} |　）〈:.:ヽ:/o､fﾂ'ﾘﾄ､＼
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　　　　　　　　　　　　　　 　 ,ｨ≦圭系圭圭≧ｪ.､
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 j圭圭圭圭圭圭ミ:､.
　　　　　　　　　 　 　 　 　 佳圭圭圭圭圭圭系,　　　　　　　　　　　　　　 【天城特殊ルート】
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 艾圭沙＝气圭圭卦.
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 `州'´:-:‐:=: :≧:=:ｰ:...___　　　 　 　　　 　 　 　 色々あって、霧島咲夜と名乗り、主人公の側近になるルート
　　　　　　　　　　　　 ___,...＞:´: :`ｰ=≦: :=-‐‐: : : : : : ≧x､
　　　　　　　　　　メ､: :ｲ: : : : : : : : : : : : :」:_.: :. :. .:.＼: : : : : :`: .､　 　 　　　.物語開始時から旅の仲間兼監視役として、行動を共にする
.　　　 　 　 　 　 fﾄ､: :v :}: : : : : : : : : : :【_╋_】.: : : :. :. ` _，.: : : :.＼
.　　　　 　 　 　 ﾒ: : {: :ヽ|i: : : : : : : : : : : : |｢.: : : : :. :.': : :|iﾄ､: : : : : : ＼
.　　　　　 　 　 冫: : ヾ:.ｲi : : : : : : : : : : : 八.: : : : : : : : :.|i:i:iヽ: : : : : : :.ミｰ:、
.　　　　　　 　 ∧ : ヽ: `ハ: : : : : : : : : : /i:i:ﾊ: : : : : : : : :|i:i:i:i:ヽ.: : : : : : : : : ヽ
.　 　 　 　 　 /: :ヽ.: :.'yi:i:i:iト､: : : : : : :./i:i:i:i:ｉ|.: : : :. :.,.:イj:i:i:i:i:i:i:`ｰ=､: : :.ｨ≦そ､
　　　　　　 ,ｲ.: : : :.Ｖ´i:i:i:i:i:iﾉi:≧トｪ_ /i:i:i:i:i:i:|i__;.:彳i:i:i｛　￣ヾi:i:i:i:i:i:iゞ´_彡彳´冫
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　　　　　メ: : ヽ:_:「i:i:i:i:i:i:i:i人斗冬ﾐi:i:i:i:i:i:i:i_.:イ:_:_`ヾi弋　　　.:イi:i:i／.: : : : :. :. :.｝
　 　 　 ｛ミ≧ｰメi:i:i:i:i:i:ｉｼｲ: : : :_:_:_:＞==≦_:_:ﾍﾊ ヽ: :ノi:≧彳ｉ:ｉイ.: : : :. :. :. :.／
　　　 　 ヾ三云≧=,一ﾒ_:_:,ﾆﾆ|i |ヾ_冫j　!ﾄ､,..厶 ヾ冫__i:i:i:ｉ／.: : : : : :. :. :.／
　　　　　　 ヾ≧シ:´: : : : :ﾉｰ-:|i |´_/イ-‐ _ ゝイヽ　ヽ三ミ≦:._: : : :_:_: イ_
　　　 　 　 　 ≫ー―‐≦`____:ｊ{ ﾄ､’-=≦ =-‐　´ }___冫`ﾏ三云≠三三! i|
　　　　　　　/:i/r‐‐｣」_,...　-=そ |i ｝￣__,,.....　-=≦「: : : ヾｼｰ=≦三三弐.i|
　　 　 　 　 {i/_|i＞　__,,.....　-=≦i人卞、孑”|i ﾄ{ヾ:ト､:_:_ノ___　　　￣￣￣

4405：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:21:01 ID:tlXHtXXs0
以上！
そして、扶桑生類創研とリリアナの設定公開

4406：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:21:16 ID:tlXHtXXs0
扶桑生類創研

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乂__乂_乂_乂_乂乂乂乂乂乂乂_　｝__／￣　　　　　 　 　 　 　 .斗｛/ ,/ / 乂乂乂乂乂乂乂 ＼＼＼　＼
／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／ ／/￣｀ヽ　　　　　　　　　 ,.ノ　　　｛　 　:l,人｛＼　＼＼､,＼ ＼､＼＼＼＼＼　＼
.／ ／ ／ ／ ／ ._,,. -‐‐--'ﾞ^⌒`ヽ/￣≧=‐‐-‐‐=≦≧s｡,,__ノ__　　|　 人,/＼_）＼）＼）＼)＼＼＼＼＼＼ノ
¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨｛-/　　　　　　 　ﾉ　　　　　　　　　　　　　ｒ_r_ｧｒｧｔy′　　　　　　　　　　　　　 ＼）, ＼) ﾉ,ノ
　　　 　 　 　 　 人乂＿／￣￣
【種別】組織
【解説】
天城重工業から出奔した研究者、科学者が中心となり、設立された秘密研究組織。あらゆる脅威に対抗する為に
人類は進化せねばならないという理念に基づき、日々、人類進化の可能性を探っていると言えば、聞こえは良いが、
その実態は人を研究素材としてしか見ておらず、皇国各地から奴隷商人を通じて、材料集めと称する人攫いを行い、
狂気に満ちた様々な人体実験を行っていた。また、《血脈》とそれに属する存在を崇め、自分達は《血脈》を守る
守護騎士の様な存在であり、それ以外の人間は劣等種族であるという歪んだ選民思想を信奉していた。

設立当初、天城重工上層部は創研を上手く制御し、駒の一つとして使おうと考え、創研を影から支援したが、
歪な選民思想、行き過ぎた人体実験など創研の実態を知ると支援を打ち切り、距離をとった。
そして、総研が《血脈》に属する存在を誘拐し、実験した事を内部協力者から知った天城重工上層部は
古王にリリアナを動かして、創研を壊滅させ、《血脈》に属する存在を確保せよという旨の命令を発し、
創研をこの地上から消滅させた。

この創研壊滅作戦で創研に属していた殆どの研究者と科学者は天城重工に確保または処刑されたが、
一部は落ち延び、本領系企業や皇国軍に亡命したと言われるが、真偽は不明。

4407：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:21:58 ID:tlXHtXXs0
リリアナ
　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　　　　　　　　┌‐┬i
　　　　　　　　　　　　　　　|￣ .|l..｀l　　　　　　 　 　 　 　 |＿_|_|
　　　　　　　　　　　　　 　 .| 　 .|l　 |　　　　　　　　　　　　 |　| |_
　　　　　　　　　　　　 　 　 | 　 .|l 　|　　　〃ﾍ　　　　＿ 「|￣二l＼ _,,､
　　　　　　　　　　　　　　　 |_＿,|l＿|_ ＿..|!.._ヾ ,-zｧく.　ヽ|''¨￣|i,ｲ|ﾍ　〉
　　　　　　　　　　 　 , ―‐z､|＿|／／Vt‐b‐ｭ.//　,'ﾊ.>､/ﾄ､_,／|!　| ∨
　　　　　　　　　　 lﾏ　　_/７ｰｧ i　l ／￣￣/｀| |　|.l l.|　| ﾄ､__,／Ｖ二ﾕ
　　　　　　　　　　 ヾﾐ彡'|　|　|　|　|ｰi⌒ヽｲ一| |　|.l l.|　|ヽヽ　　/ |
　　　　　　　　　　 〔| |　 |／Ｖ∨|　|/ﾍ　 ',',_ノ V,ｨｆﾒｲ|／　|　|｀´ﾆ>
　　　　　　　　　　　｀Y／jｿ_/ 　 ﾚiﾞ｀ヽl　 ',', ヾｨf才´¨|　 /　 |¨|Tl |
　　　　　　　　　　　　|￣ソ　　　　 ヽ　|__ノ ',＞'´ ﾍ＿|_,/　　|　|.l.l.|〉
　　　　　　　　　　,ィ...ﾘ＾ﾄ|　　　　　　＞ｰ一'二二才ﾍ,---､　|　| l.l |ﾍ
　　　　　　　　 ／ / . }ソZｨｧi　　／‐､/Tフ ｲ才＾ヽ-/ ￣ヽヽ|　| .l.l |.ﾊ
　　　　　　　／/'７／ ／／./　,ｲ　／|⌒ヽ （|　i三ﾐf| ,-―､ヽＬム/ﾏﾍﾊ
　　　　　　.././　/　／¨´　_| /　／l　.|　　i　 |　＼／l　―　i |　|f|∨¨ﾍｿ
　　　　　　/./　/／ _,, i^ヽ´ |｀¨i／　∧　.l　/　　 l_ノ| l　 l .| |　|ｆ| ∨¨ﾍ
　　　　　 /./　/fｉ‐'´　 |　 ヽjー/　／!　ﾞ. l /､＿／　 | lィ＾ヾ_|=ﾏ7. ∨ハ
　　　 　 /./　/ﾐｿl 　 .､|￣＼＼i下ﾐヽ　 ∨　　　 　 ﾋ|ﾑ　　　ﾍ l |¨| ∨ハ
　　　　././　/,,,／／,ヘ!｀ヽ　＼l l　 ｀ﾄ､　　　　　　　｀丁　 　 iﾍリ.ﾉ　 ﾏﾍ
　　　 ././　/｀T　.ｿヘ__',　.|　　.ヾl＿/ /＼ﾊ　　　　　iﾆヽ　　.i　 Y∧　 ﾏﾍ
　　　/./　/ヽ/ . ,'/ 〃 |i∨　 　 厶i―1ｰ'´ |　　　　　　　ヽ　ﾉ　 j |∧　 ﾏﾍ
　　 /./　/　/ 　 　 ´　 |! ヽ ＿/ /|　./　　 .|　　　　　　　　 ヽｰi'´/　| 　 iﾏﾍ
　 ././　/ヽ/　　　　　　　　　　　/ |／　　／　　 　 　 　 　 　 ', ∨　 | 　 .|.ﾏﾍ
　〈 〈　/　/　　　　　　　　　　　/ｨ7　　／　　　　　　　　　　　　i∧　 |　　 ', ﾏﾍ
　 .Vﾑ'　/　　　　 　 　 　 __, イ　,'　　/　　　　　　　　　　 　 　 |rヘ ∧　　 ',_ﾏﾍ
　　.Vﾑ/　　　　　　　　,イ 　 　 /　 /　　　　　　　　 　 　 　 　 ﾘ-､ ヽﾍ　　　 .ﾏﾍ
　　　∨ 　 　 　 　 .r‐/⌒ヽ _,,厶__ｿ　　　　　　　　　　　　　　 |　　ヽﾉTl＿__　 ﾏﾍ
　　　　　　　　　　　Уー―一ケi_７　　　　　　　　　　　　_,. -‐|-一'´ _|.l ｀i_」　 ヾ9
　　　　　　　　　　 //　　　 〃 ,ｲL二fj　　　　　　　　　　L_/l　!　　　　.l l　l |
　　　　　　　　　[７.ﾑ　-‐i ,'/ / ￣|__　　　　　　　　　　　　|　l |　　　 ハﾊ ｿ￣|
　　　　　　　　　/￣　　　|.i.|‐ｲﾌﾏ/　ヽ　　　　　　　　 　 .ｒト､l＾､＿＿,ｲ＾Ｚ,才´
　　　　　　 _,-‐'　　　　　.|　＼代ﾉゝイ　　　　　　　　　　└‐t| 　 　 　 |‐-､ ﾍ
　　　　_,-‐^ー--==＝ﾆ/￣ー'￣｀¨´　　　　　　　　　　　　　 |, -―- ､|＿二/
　 , ‐f -=='¨¨^ー'´￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨＿／
【種別】組織
【解説】
かつて、南領に存在した反政府武装勢力。自由、平等、民主主義を謡い、オールドキングと名乗る人物が設立した。
設立当初は奴隷商人、汚職軍人・官僚等を私刑にし、そこから得た金を貧民にばら撒くなどという義賊的行為を行っていたが、
指導者のオールドキングが突如、失踪。これにより、武力闘争を主張する過激派幹部が力を持ち始め、組織としての
理想は形骸化し、無差別大量殺人を平気で行う極悪人共の巣窟と成り果てた。最終的に南領軍、ボーダー商事私兵部隊、
黒神警備保障、天城重工私設軍という四つの勢力の連合軍によって、攻められ、組織は瓦解、消滅した。
また、かつて、十六夜咲夜もとある事情により、この組織に所属していた。

4408：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:22:08 ID:tlXHtXXs0
この組織の真の姿は天城重工業にとって、不利益となる存在を間接的に始末する為の駒であり、南領軍や皇国官僚の
弱点を探る為の外付け諜報機関であった。奴隷商人や汚職軍人・官僚の私刑はあくまでもパフォーマンスで真の目的は
それらが持っている様々な機密情報であり、天城重工はこの機密情報を利用して、南領軍などとの様々な交渉を有利に進めた。
そして、オールドキングの失踪も計画外の事態が起こったものの概ね天城重工上層部の計画通りであり、
暴走したリリアナに攻撃し、止めを刺す事で天城重工及びボーダー商事の知名度を上げる事に利用した。

4409：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 22:22:31 ID:rQVjF/260
読んでるうちに投下が終わってしまった……　乙っした　さくやさんマジ瀟洒

4410：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 22:25:04 ID:3C22XEZ20
血脈ってなんだろうな
まさか陛下の一族だったらそれこそ近衛が全力出動する事態だが

4411：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:25:25 ID:tlXHtXXs0
>>4392
……一応、咲夜さんがレンに対等になったという事でこれを機に
主人公への好感度が高い異性の考えを纏めた様なものがあるけど……
読む？

>>4396
乙ありがとうございます！！
そう言っていただけると作者冥利に尽きます！

4412：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 22:26:05 ID:3C22XEZ20
イフならば天城特殊ルートが面白そう
その場合咲夜が主人公の忠犬というか真っ先に抱かれそうだが

4413：安価のやる夫だお：2016/07/22(金) 22:26:26 ID:3C22XEZ20
>>4411
是非プリーズ

4414：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:26:27 ID:tlXHtXXs0
>>4409
乙ありがとうございます！
長く投下すると疲れるからね、仕方ないね

4415：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:27:16 ID:tlXHtXXs0
>>4413
了解
少し時間がかかる

4416：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:32:05 ID:tlXHtXXs0
考えというより、状態だな……
まあ、良いか

4417：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:32:17 ID:tlXHtXXs0



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　　　　　　　　　　　 　 r‐z／}⌒}｀二7⌒Y｀¨´ﾌ ﾉ ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 く　>'　⌒Y´　　 ｀ v　⌒ヽ{ ニ7､ :.
　　　　　　　　　　 く　У　 　 /　　 　 　 :　　 　 ＼ﾉ人　.
　　　　　 　 　 　 　 /　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼ ,〉 :.
　 　 　 　 　 　 　 ノイ /　　 i 　 　 　 　 :i　 　 :　　 　 ＼　:.
　　　　　　　　　 　 / /　 　 i|　i!　　　　 ｉ|　 　 |　　 :　　 ｀ミ=ｰ　　　　　　　　まず最初に今回の主人公の咲夜さん
　　　　 　 　 　 　 　 ′　 |:_i|_ i} 　 　 i 从iﾄ､,从　　ｉﾄ､　 　 、
　　　　　　 　 　 ﾉノ　7　从八八、　　j八八⌒ﾉﾘ　 iﾄ､＼　　＼　　　　　　　 .今回の投下で恋する乙女となったものの主人公の
　　　　　　　　´　　// ,ｲ 乂}ﾏ示ｧヽノ　ﾏ示ﾆｱ人　i|) ＼｀　 　 ＼　　　　　　何処が好きなのかが自分でも良く分かっていない状態
　　 　 　 　 　 　 ノｲ7ｨ 人V{　　　　　　　　　 ﾉｲi人i}､　 _＼ ＼　 ｀ミ=ｰ
.　　　 　 　 　 　 /イノ八　j人　　 '　　　　 　 ｲ{Y}ﾚ八У /] ＼ ＼　ﾆ=一　　よって、今後は好きな理由を見つけるか、
　　　　　　　　 ノ　ﾉ　　　 { {Y}＞　｀　´ 　 ＜ﾉ{Y}:＾V´　/:⊥_　　　＼　　　　 「細かい理屈はどうでも良い！好きなら、それでいいじゃない！」
　　　　　　　　　　　　 　 　 {Y}　｀/7｀i爪‐くﾆﾆ{Y｝　|!ｰ〈ﾆニ∧＼＼　)　　　　と開き直るかの二択になると思われる
　　　　　　　　　　　　　　　｛Y}　//《i:Vi:i》　∨:{Y}　ﾉ⌒7二二∧　}　＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ｛y　l/　 〉i:i〈　　 〉:{Y}/　　ｉ}ﾆﾆﾆニ∧'　　　）
　　　　　　　　　　　　　　 ,／　/ ／i;i;|;i;i;ｉ;／ /y'＿　 j}ﾆﾆﾆﾆﾆニ＼
　　　　　　　　　　　　 　 /:. ／ / i;i;i;人i;i「i:i:iV´ｉ:i:i/ ノ´ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆi

4418：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:32:33 ID:tlXHtXXs0



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｨニ二≧､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲニﾆニﾆﾆﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾏニﾆニoﾆﾆﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rIニﾆニニﾆﾆﾊ　　　　　次に現在一位のレンさん
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l{ﾗﾊ≧=≦ﾆﾆくｽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ﾅ ,仁ﾆﾆニニﾆﾕ}　　　　一応、自分の中で気持ちの整理が付いており、主人公の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,:仁ﾆﾆニニﾆﾆﾕ　　　　何処が好きなのかがある程度分かっている状態
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,:仁ニﾆニﾆﾆIﾏﾆﾕ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆI Iﾆﾆﾍ　　　そして、色々と考えた結果、主人公を守護できるような
　　　　　,.ィIｸ　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 I二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊ.Iﾆニﾊ　　 レベルになれるよう頑張ろうという結論に達し、試行錯誤中
　　　　　IニI　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾏニﾆｽ
　　　　　IﾆI　　　,ｨI　　　　　　　　　　　　 フ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニニﾌ　　最近、描写が少ないけど、メインヒロインだからね！
　　　　　IニI　　.,IﾆI　　　　　　　　　　　 ,:イ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｨニI　　 忘れないでね！！
　　　　　Iニｭ　　IニI　　　　　　　　　 ,:イ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆモく
　　　　　IﾆニzzﾆニI　　　＿;_;zzzﾆﾆI二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊｭ
　　　　　ﾏ二二二ﾆIﾆニニﾆア´¨フ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｸ
　　 .,.ィﾆﾆニニニニｱ￣　　 ,ィイニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾄｭ
.,:イﾆア'´⌒ﾏニニア　　　　 Iニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾕzｭ
　　　　　　　ﾏﾆﾆﾆｭ､_ｨI　　 ｀マニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニI
　　　　　　　　ﾏﾆニニｽ､　　　　マニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆア
　　　　　　　　　ﾏﾆニニﾕ､　　　　｀:マニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｸ
　　　　　　　　　　ﾏﾆニニﾕ､　　　　　￣｀ マニｱ¨マニニﾆニﾆフ'´
　　　　　　　　　　　ﾏニﾆニﾕ､　　　　　　　 Iﾆｱ　　　　　　IニI
　　　　　　　　　　　 ｀ﾏニﾆﾆﾕ､　　　　　　,ｲﾆI　　　　　　 .Iニｭ
　　　　　　　　　　　　 .`ﾏﾆニﾆﾕ､　　　,:ィIニｺI　　　　　　 .Iニﾊ
　　　　　　　　　　　　 　 `マﾏﾆﾆﾕ､　I仁二ﾆﾝ　　　　　 　 Iニｱ
　　　　　　　　　　　　　　　　`マニニ､　　　　　　　 　　　　 ﾏｱ

4419：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:32:47 ID:tlXHtXXs0



　　　k r-　　‐-　..,,_　　　　　　　　　　　　　　_,,..　-‐::::::::::::::::7 ｱ
　　 人l:::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ　　　　　　　　　 ..::´:::::::::::::::::::::::::::::/ 」
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　　　 ゞヽ:::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::ノ k
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　　　 .厶イ:::::::!:::::::::::i＿　　　 ∨:::::l　　＼ __:::::::::::i:::::::::::l
　 　 　 　 !:::::::l:::::::::::| 　 ¨　‐- ∨:::l-‐　¨ヽ、:::::::::l:::::::::::i
　　　 　 　lｲ::::li:::::::::il 行≧x.　　∨:l　 ,x≦沁:::::::::ﾄ::::::::ﾊ　　　　　三番目、霊夢さん
　 　 　 　 ,'Ｖ::::i:::::::::|　弋.z'ﾉ 　 　Ⅵ　弋.z'ﾉ .∨::::l:::::/::ﾑ
　　 　 　 /::::Ｖ::{:::!:::l!',　　　　　　 　 　　　　　　∨::|:/:::::ﾑ　　　　 三ヶ月目一週間目が彼女のターンなので詳しい説明は
　　　 　 /::::::::::ヽli::::l:ﾑ　　　 　　'　　 　 　　 /::::l＼k:::::::::ﾑ　　　　ネタバレになりそうな気がするので詳しい説明は省く
　 　 　 /::::::::::::j:::::l:::::l入　 　 　 _　　 　 　 .ｲl::::::l:::::::',:::::::::ﾑ
　　 　 /::::::::::::,'::::::[二]:::::丶　　　 ｀　　　.く　N二]::::::::',:::::::::ﾑ　　　取り敢えず、己の身をかえりみない事が多い
　　　´￣￣ /:::::::::|:::::l::::::::::::::i`　-　 イ::::::::::::li:::::l::::::::::ﾑ￣￣｀
　 　 　 　　/:::::::::::l:::::.l:::::::::xノ　　 　　トx::::::::l::::::.l::::::::::::ﾑ
　　　　　 /:::::::::::::::l:::::.lx t´　ﾑ　　　 /　 ト::::l:::::::l:::::::::::::::ﾑ
　　　　 /::::::::::::..K !:::::l:::::l　　ﾑ　　/　　　!:::｀!:::::.lｧ:::::::::::::::ﾑ
　　　 /:::::::::::／　 'l::::::l:::::i　　 ｀ハ´　 　 l:::::｜:::::! ヽ:::::::::::::ﾑ
　　 /::::::::::::'　　　ﾉ:::::.!:::::i　　イ⌒l＼　　l:::::::l:::::::l　 }:::::::::::::::ﾑ





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　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 ハ
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　　　　　　　　　　　 |　　　　　　| 　 l　/l .|
　　 　 　 　 　 　 　 从　ﾄ､　 　 |　　l/ (｀^　　　　　最後、藍
.　　　　 　 　 　 　 爻爻爻爻爻ﾄ ﾄ､| ､/
　　　　　　　　　　爻　　　　　　爻爻Ⅵ　　　　　　 .上の三人を比べて、好感度が一段階低いが
　　　　　　　　　　　爻爻爻爻、　　 爻　　　　　　　C+（本音を明かせる人物）と印象がとても高い
　　　　　　　　　　　　//:::::::::::::/爻、　爻
　　　　　 　 　 　 　 //:::::::::::::// 　 爻爻　　　　　　理由は主人公が半突然変異をそういう目で
.　　　　　　 　 　 　 | |::::::::::::::| |　／::／ ＼　　　　　見ていないからだと思われる
　　 　 　 　 　 　 　 | |::::::::::::::| |'::::／　　　 ＼
　　　　　 　 　 　 　 | |::::::::::::::| | '　　　 　　　 )..、　 チョロインとは言ってはいけない
　　　　　　　　 　 　 | |::::::::::::::| |＿＿＿　 ／::::::ﾄ､
　　　　　　　　　　　 | |::::::::::::::| |:::::::::::::::::::::::::::／　ヽ
.　　　　　 　 　 　 　 | |::::::::::::::| |／l￣￣￣ 　　 　 }

4420：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:33:31 ID:tlXHtXXs0


更にそのオマケの様なもの


　　　　　　 ,ィ升三二ﾆﾆ＝-ミ
..　　　　,ｨｆﾆﾆﾆﾆﾆ二二二二r‘，
　　　,ィ升ニｱ＾:マﾆﾆﾆﾆﾆ二:LE、
.　　ｆﾆﾆア´: : : : :.}=ミ三＞≦ﾆﾆ≧ｘ
. 　 {ニｆﾉ:..:.r: : : : ﾘ_,ﾉ｀¨:＜.＞マﾆﾆヌｲ7
.　　ﾏE|: : : {: : : : :|: : : :ｆ:.Ⅳﾊ:}:7＞r 'ｚﾝ
...　　ij:.|:} : : }.:. :. .:.!: : :.Ⅳﾃ示Ⅳ;｣ﾉ
.　　 |:i:V!: : :.}i.}: :.八: :..j　弋ｿ 弋
...　　V!:ﾘ: :. :.ﾊ:}: : :l:ヽ小　　 　 /　　　　　　開発馬鹿
.　 　 Ⅵ: : : ﾊ}:.}j: :,ﾊ: :.| ｀　　-'′
.　　　 )ﾏ: : {ｆﾘ:j/.く,リ:/ﾞ＞- '´　　　　　　　 悪友だと思っている
　　　　,ィ､:八ミx　　 ヽ ゝ、
..　　／　　 ｰ'､`ヽ､.　ﾊ∧ﾊ
　 /｀ー''" 7　 ヽ　` ､jx xYj}
=イ＞ｘ ,ｨ7　　 ,.　　 ヾ､　!K
,.斗=ミ　ノ　　 /　/　　㍉=}j
／　　　 `ヽ ./　/　　　 {{_ﾘ}{



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿ -=-
　　　　　　　　　　　　　　　 ｚｘ､、_,､xxxx､、　　　 　 　 　 　 ＿ -=- ￣
　　　　　　　 　 　 　 　 　 __】_//／￣`Ｙ^`ヽ,　　　 ＿ -=- ￣
　　　　　　　　　　　　　　 】//／　　　　｝〈　lﾄ＼=- ￣
　　　　　　　　　　　　　　　／|　 /　 　 ハ∨|∧
　　　　　　　　　　　　　　　⌒|//|／}//笂/」|〈
　　　　　　　　　 　 　＿ -=- |/＿≧=─ '⌒ヽ　　　　　　剣術馬鹿
　　　　　　　　　　 　(⌒　　√　 　 {i }　 　 ／}
　　　　　　　　　　 　 ) 　　　` -=ニ乂r=ﾆく({{!　　　　　　 好敵手だと思っている
　　　　　　 　 ＿_彡"　　　 γ⌒ 'ー──ｧr{{!
　　　　　　　　　　　　　　 　 `''＝ｧzzx､{Ｌ{<Ｅ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　_､rくノ 　 　 |:| |
.　　　 ＿＿＿＿＿＿＿＿rf［止=_=_=＿ ｣:| |＿＿__
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4421：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:33:47 ID:tlXHtXXs0



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　　 　〈〈,.-''"" >> ｀〈_ｋ ヽ| ﾄ､
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li ／'丁￣ア￣　/　ﾘ ,-ﾍ } 　 Y
く.iV　　i.　{　-ァ'　　|　 xﾐｲ　 ﾊ|
　V 　 ヽ　L-イた ./ 　 lﾙ | /
　八 　ハ ﾊ《 比ﾘ　　　,¨　|八　　　　　　陰謀潮流
,ｲ 　＼　 ヽ ＼　　　 　 　 八　）
｜　　 }　Y　　 ) 　　‘’, ｲ} 　Y　　　　　　有力な駒の一つだと思っている
　ヽ.　 |　.＞ﾍヽ￣ 丁´ﾄ,-､ﾍり
＿__＼ﾚ':::::::::::::ﾘ_::=┛:::l::::::ﾍ | ＼
圭圭/｀丶､:::::::;≫:::::::‐':::::::::::::｀::..､＼
圭圭!　　ヽ ﾞ≫:::::::::::::::::::::､:::::::::::::::ヽﾞ ､
圭圭!　　 　V'i,:::::::::::::::::::::::::Y::::::::::::::::｝ ＼
圭圭l　　　　∨'i,:::::::::::::::::::::ﾉ::::::::::::::ｲ　　 L_
圭刈:ヽ,　　　　V'i,::ｰ--‐::'::::::_r--r┴＜」　 ＼
圭V:.:.:.:'.　　　　ヽ i,::::::::::::::＞ 1 /} /　　__ヽゝﾍ
圭:{:.:.:.:.:.}　　　＿ｧ＞ｲ"´ 　　ﾚ._|_|/／　ヽﾍ V}＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
圭ル:.:.:.:l 　／　　 　 l　 ,　＜:::::::::::｀ヽ＼ヽ〉V ｛圭圭圭圭圭圭圭圭為圭心
圭圭!:.:.:.l　　　　　　 ﾚｲ:::::::::::::::::::::::::::::｀¨´:::::＞ ﾞ´:::::::::::::＼圭圭圭為圭圭ヨ
圭圭ゝ:.:.'.　　　　 　 { ﾘ::::::::::::::::::::::::::::::::::;:::イ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ圭為圭圭圭:り
圭圭圭＞へ 　　　　V:::::::::::::::::＞:::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ:::::::::::::::::}為圭圭圭圭{



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　　　　　　　　　　 　 　 |:.|:. : ix=ﾐ:. :.| ,ｨぅ刈:. :..|V:.|ハ
　　　　　　　　　　　　　ﾉ:.|:. :..伐ｿ :. |　v ソ|:. :.:|ﾉ: |:. :.　　　　　　　　保留
　　　　　　 　 　 　 　 '⌒从:. :. 　 '＼ 　 　 :. :.:从:. :. :.i
　　　　　　　　　　　　　　　 ｉ: 込　 一　　 ｲ:./:. :. :. :..:.l:　　　　　　　 作者にとってもどう転ぶか分からない
　　　　　　　　　　　　　　　 |:.:.:l:. :.ぅr‐　　ﾉ: i:. |:. :. :. :.|i
　　　　　　　　　　　　　　　_|:.:.:|＿_:ﾊ＿_/:.:.:|__|:. :. :. :.||
　　　　　　　　　　　　　 ／/:. /　/-=「∨ :. ﾉ /^ ｧ-= |:.
　　　　　　　　　 ＿__ｒ__＿{:. :∨:i:Lﾊ〉/: ／　ｉ　/　 　　i:.
　　　　　　　　 /　　　 ∧ＯY:. }:i:/:i:ii,:／ ／/|　i 　 　　|:|
　　 　 　 　　 人 　 　 '　}//:./:|/|= /|／O／　 ﾊ　 　,人
　　　　　　 ⊂＼＼　 ｉ　 V{: |-'　L/: ｉ/／ |　し/　 ／　ノ ､
　　　　　 ／'⌒7＼＼|　　 ∨', ／彡''"　　|＿/　　　／　　) ､
　 　 　 /―=ミ しへ　|― 　 V/／_　　　　 ／ {　　　　　／{_: ＼
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　　　　　　　',　　/　 　 |/// ＼/￣￣〈〈_-_-_-＼: 八　 ― V

4422：中佐 ◆Eui2ftr4J.：2016/07/22(金) 22:35:28 ID:tlXHtXXs0
以上！
何か、説明が足りないというなら、質問してください
あと、天子さんは割とマジで予想が付かない
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