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オリロワ:Winter Apocalypse

1 ◆EuccXZjuIk:2025/05/30(金) 01:17:03 ID:vFcOatxY0
繁栄を極めた人類に、終わりは突然やってきた。
記録上類を見ない急激な地球寒冷化。世界中が雪と氷で覆われ、凍てつく大気は地球全土を支配した。
全球凍結現象(スノーボールアース)。わずか数日でそれは完了し、追い打ちをかけるようにさらなる混沌が到来する。

後に禍者(アナテマ)と呼ばれる、異能力者の出現。
禍者は日を追う毎に増加し、すぐに全人類が超人と化した。
禍者同士の紛争が各地で勃発。吹雪荒ぶ氷点下の世界大戦は壊滅的結果を生み、多くの汚染地域を作り出す。
結果として地球から国家が消えたが、それでも禍者は殺し合い続け、地球人口は百分の一を遥か下回るまで減少した。事実上の人類滅亡である。

人は、これを神の意思だと受け取った。
神が人類は生きるに値しないと判断し、最も醜悪で苦悶に満ちた終わりを迎えるよう審判を下されたのだと。

緩やかに残存人類は数を減らし、絶滅へ近付いていく。
凍死。餓死。自殺。他殺。凍土化した地球では何処にいたって常に事故死の危険が伴う。
絶望して凍え死ぬか。この黙示録を欲望のままに貪るか。


極東で救世主が立ち上がったという噂が広まり出したのは、そんな冬の日のことだった。


【@wiki】ttps://w.atwiki.jp/winterapocalypse/pages/1.html

101名無しさん:2025/06/05(木) 20:57:08 ID:2nH7HNS20
【名前】小鳥遊 宗厳(たかなし そうげん)
【性別】男
【年齢】20
【性格】冷静沈着かつ厳格。傲慢とも取れる態度の裏に、徹底的な合理性と責任感を持ち、常に集団全体の最適解を追求する。理不尽と感情論を嫌悪する一方、他者の忠誠には誰よりも敏感で、信じた相手には絶大な信頼を寄せる。
【容姿】年齢よりも年上に見える威厳ある風貌。無駄のない立ち居振る舞いと整った顔立ちを持つ。黒髪は短く整えられ、常に紺灰の軍服めいたロングコートを纏っている。

【神禍】
『遠謀の王笏(ストラテジー)』
思想:王として命令することこそが、人を救える唯一の方法である。

広範囲にわたるテレパシー通信。相手の脳に直接語りかける形で宗厳は自身の命令を届けることができる。
テレパシーを送る対象は宗厳の会社の社章を持っている人間。
しかし、この際に社章を持つ人間が宗厳に対して畏怖や畏敬という感情をわずかでも抱いている場合、宗厳からのテレパシーを通じた命令に逆らうことができなくなる。
この場合、命令された対象は身体が勝手に動くだけで、意識は残されている。

支配のためのコミュニケーションこそが、人と人を繋ぐ絆の本質だと彼は考えている。少なくとも彼の中では。

【詳細設定】
全球凍結後の現在、小鳥遊宗厳は東京の一角を根城とする“株主総会”と呼ばれる組織の総統として、凍土を生き抜く人間たちを取りまとめている。
組織名は皮肉にも旧世界の比喩だが、その名に反して内部は鉄の軍律で統率されており、秩序と成果を重視する実力主義社会が築かれている。

全球凍結が起きる約2年前、宗厳はわずか13歳にして大企業の実質的な社長に就任した。これは形式上ではあったものの、病に倒れた父親に代わり企業の意思決定を担っていたため、実質的にはトップとして君臨していた。
だが、その頃の宗厳はまだ理想を信じていた。経営においても社員の幸福と成果を両立する倫理的経営を掲げ、老獪な重役たちと衝突し続けていた。彼は数度に渡って社内の改革を進めようとしたが、結果として起こったのは不正会計の露見と一斉辞任による経営破綻だった。
地位も仲間も失った宗厳は、そこで初めて理想では人は動かないという現実を突きつけられた。だが彼は折れなかった。むしろ、あの瞬間に思想が生まれた。
人間は、命令でしか統制できない。命令があるからこそ、人は安心し、恐怖を抑え、意味を得られる。
そして全球凍結が始まり、都市機能が停止したとき、宗厳は廃墟と化した建物に居座り、荒廃した地に落ち延びてきた流民たちを一人ひとり勧誘した。
無力な者は保護し、武装した者とは交渉し、時に命を賭けて説得し、次第に小集団が拡大。やがて“株主総会”と呼ばれる武装組織が誕生する。

宗厳の会社は、轍迦楼羅の父が運営していた超大手企業のライバル企業だった。面識があるかもしれない。

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103名無しさん:2025/06/06(金) 00:03:40 ID:5ysGijGU0
【名前】蘇 鳳梨(ソ フォンリー)
【性別】女
【年齢】24
【性格】美しい物や芸術品にのみ強い執着を示し、それ以外の全てに対しては驚くほど無関心。人との会話も必要最小限に留め、感情の起伏も乏しい。
【容姿】台湾系の整った顔立ちに腰まで届く艶やかな黒髪。常に高級な絹の着物を纏い、右手には古い翡翠の指甲套を身に着けている。
【神禍】『紅蓮真玉の永劫廟(ヴァーミリオン・サンクチュアリ)』
思想:この世で価値があるのは、永遠に朽ちることのない美しさだけ

彼女が「真に美しい」と認めた物体を、紅蓮の炎で包んで「美の結晶体」へと昇華させ、異空間に収集する能力。
昇華された物体は元の性質を保ちながら、あらゆる物理攻撃や経年劣化を無効化し、永遠の美を獲得する。
淡い紅炎を纏い続け、彼女の意思で異空間からの出し入れと遠隔操作が可能となったこれらを、彼女は「コレクション」と呼び、まるで生きているかのように愛でている。
ただし彼女の美意識は極めて厳格で偏執的なため、これまでに触れてきた膨大な数の美術品に対して昇華の対象となる物は極めて限定的。
現在の「コレクション」は二十六の宝玉、七着の着物、五本の指甲套、二振りの刀剣、一体の彫像。
着物と指甲套は普段から身に着けており、物理攻撃と経年劣化を無効化されたそれらは強力な武装であり防具となっている。
なお、能力の対象は人工物や自然物に限られ、仮に「コレクション」が纏う炎に触れた者はその身を焼かれることとなる。

【詳細設定】
台湾の富裕な芸術商の娘として生まれ、幼少期から世界各国の美術品に囲まれて育った。
両親は彼女に最高の教育を与えようと努めたが、彼女は人間関係よりも美術品への愛着の方が遥かに強く、同年代の子供たちとは全く馴染めなかった。
氷河期の到来で家族を失った後、廃墟となった美術館や骨董店を渡り歩き、価値ある美術品を探しまわるようになる。
そして神禍の覚醒により、彼女は「永遠に朽ちない美」を手に入れる術を得た。
今では異空間内に美術館のような空間を作り上げ、昇華した美術品たちと共に各地を放浪している。
人間同士の争いや生存競争には一切興味を示さず、ただひたすら美しい物を求め続ける。
時折、彼女のコレクションを狙う者が現れるが、昇華された美術品たちが自動的に侵入者を撃退する。
彼女にとって人間は「美を理解できない下等な存在」でしかなく、会話も「美術品の在り処を尋ねる」程度の実用的な内容に限られる。

104名無しさん:2025/06/06(金) 00:10:12 ID:g/Dmzzk60
【名前】ロイ・ハンセル
【性別】男
【年齢】36
【性格】生真面目な性格で、いわゆる軍規バカ。寡黙で忠義に厚く、命令には従順。しかしその実、内面は激情と孤独に蝕まれており、自身の忠義がどこにも向けられなくなって久しい。人語を発するよりも咆哮の方が多い異様な存在となりつつある。昔の彼は人付き合いが下手だったが、忠誠を誓った上官に対しては絶対的な信頼を置いていた。命令がある限り、上官が間違っていようがそれを肯定し、戦場では幾度となく無謀な突撃を成功させたという。
【容姿】全身に古傷のある屈強な体躯を持つ。軍服の残骸を纏い、毛皮のような肩掛けをしている。両腕は変異が進み、半獣のような爪が覗く。白髪に濁った金色の瞳がある。

【神禍】
『狂い忠義の人狼咆(ライカン)』
思想:忠義を尽くす相手が、ただ一人いればいい。

完全な狼型の怪物へと変身する。
肉体強化、再生、感覚器の超発達を得る代わりに、人間の理性は段階的に崩壊する。変身中は「自らが忠義を誓った存在の命令」のみに絶対服従するが、忠義の対象が存在しない場合、自動的に“最も強い存在”に従属しようとする。

【詳細設定】
元は国家軍の中尉だった。全球凍結発生直後、自国は分裂し、上官も戦友も散り散りになるなか、彼は「国家ではなく、人に忠義を尽くしたい」という思想を芽生えさせる。その矢先、彼の信頼し、誰よりも敬愛していた上官が、軍を捨てて逃亡した。
これが神禍を発現させる母胎となり、数ヶ月後、任務中に神禍が発現。
狼と化して味方をも喰らい、脱走。以降、命令をくれる者を求めて放浪を続ける。

極北の戦闘部族に雇われている。
雇われている、といっても形式的なもので、戦闘時のみ使役される獣として普段は檻に閉じ込められている。
戦が起きると解き放たれて敵部隊を屠殺する存在として利用され、生きる理由を持たず、ただ命令されることだけを望む忠犬として機能している。

105名無しさん:2025/06/06(金) 06:34:29 ID:EPxsmtDk0
【名前】赤也 紅蓮(あかや ぐれん)
【性別】男
【年齢】23
【性格】
常に明るくハイテンション。やたらおしゃべりで殺戮を生き甲斐としている。

【容姿】
細身だが筋肉質の細マッチョ、地毛は黒で完全には染めきれてないプリンのような髪色のツンツンヘアー。
上半身は黒いレザージャケットのみで、ボロボロのジーンズを履いている。
全身に無数の切り傷の痕があり、血を操る際に傷口から血が滲む。

【神禍】《朱の狂詩曲(ヴァーミリオン・ラプソディ)》
思想:俺の力で全てを鮮血に染めてやるよ!

自らの血液を操作し武器とする能力。
用途は様々で刃物にすることも、弾丸にすることも出来る。
吸血行為や、操作した血液を他者に注入することで
血が混ざり合い、操る血液の総量を増やすことが可能。

【真紅の強襲者(クリムゾン・レイダー)】
血を全身に纏い、赤き怪物と化する強化形態。
熊のような大きさで、猛禽類のような鋭い爪を持ち、鮫のような禍々しい口元、蝙蝠のような羽を持つ姿となり
身体能力が数倍に増幅する反面、大量の血液を消耗するデメリットを持つ。

【血の交響曲(ブラッド・シンフォニー)】
周囲にいる生物全てを自動で襲撃する惨殺空間を展開する。
また自動で死体から血を奪い、取り込んだ血液を用いて更に攻撃範囲を伸ばす。
この能力によってライブ会場の人間は一瞬にして皆殺しにされた。
クリムゾン・レイダーとの併用は不可能。

【詳細設定】
元ミュージシャンの殺人鬼。
中学を卒業するよりも早く上京し、バイトと両立させながら音楽活動に明け暮れ
15歳でデビューしてから三年間、多数のファンに囲まれた会場でのライブの最中に彼は禍者となり
発作的に発動した神禍による血液の刃によってライブ会場は瞬時にして殺戮劇場に変貌した。
禍者になった影響で精神が汚染されて殺人衝動に飲み込まれた。
そのせいで今の彼は人々の悲鳴と恐怖に愉悦を感じる狂乱の殺人鬼に変貌した。
寒そうな格好をしているが血液操作で体温を上昇させているため、常に快適な体温を維持している。

本人すら気付いていない事実だが、心の奥底では音楽を愛する心が僅かに残っており
歌や音楽を聴くとミュージシャン時代の楽しかった記憶が走馬灯のように脳裏に浮かび上がり
血液の操作が乱れる弱点を抱えている。

106名無しさん:2025/06/06(金) 15:19:53 ID:WptDN5Z.0
【名前】No.6『姫』 / 沈芙黎(Shen Fuli)
【性別】女性
【年齢】17
【性格】
 淑やかな天真爛漫。本性を知らなければ誰もに好印象を抱かれるだろう花のような娘。
 よく笑う。いつも笑っている。絶対に他人を否定せず、分かり合えないとしても儚く笑ってそれを肯定する。
 人間は誰もが自由に生きる権利があると説き、迷う者には優しく行動を促す。他者のすべてを赦し、背中を押す。責任は一切取らない。
【容姿】
 身長145cm、体重35kg。色素の薄い金髪を膝まで伸ばした、物語のお姫さまのように儚げな風貌と雰囲気の少女。
 淡黄色のチーパオを着用し、髪には大きな向日葵の花飾りを付けている。左の眼球にⅥの刻印。
【神禍】
『第六崩壊・衰弱庭園(ホワジー・ウェンユエン)』
思想:人間は、もっと自由に生きるべきだ。

 第六の災禍。
 神が地へ降ろした花園の姫。
 姫は肯定する。すべてを赦す、楽しく行こうと背中を押す。
 たとえその先が地獄に続く崖だとしてもお構いなしに。

 自分が肯定したもののリミッターを解放する、強制限定解除能力。
 誰でも本来以上の力が出せるようになるが、無茶をしているのだから当然身体は壊れていく。
 よしんば好きにやって成功できたとしても先に待っているのは衰弱による自滅。
 花はいつか枯れるもの。姫に愛された花は美しく咲くが、時が過ぎれば枯れてしまう。

 唯一の例外は芙黎自身。自分を肯定できない人間が人を許せるわけはないので、姫は当然自分自身のことも全肯定している。
 常にあらゆるリミッターが外れた状態でありながら、彼女だけは衰弱の影響を一切受けない。
 善も悪も全肯定する姫の教義は、言うまでもなく自分に牙を剥くことも容認している。
 なのに沈芙黎が他の十二崩壊のように滅ぼされていない理由はひとつ。

 ――――姫は、生物として圧倒的に強い。

【詳細設定】

 過重神禍・十二崩壊。
 人類を滅亡に導いた黎明の十二体が一にして、数少ない生き残りのひとり。

 沈芙黎(シェン・フーリー)。
 中国にて発生した六番目の災禍。史上最も間接的な手段で人類を滅ぼした"姫"として記録されている。
 欲望の全肯定。人はもっと自由に生きていいのだと説く、史上最悪の大悪女。

 人生は一度きり。なら我慢なんてしなくていい、善いことも悪いことも、なんだってやってみたらいい。
 所詮この世は姫(わたし)の花園。姫が許す、姫が認める。楽しく生きて楽しく死にましょう。
 
 全球凍結による混乱に揺れる中国で、彼女は堕落を教義とする宗教団体を興した。
 教団の名は〈紅罪楽府〉。寒さと死の恐怖に喘ぐ民衆にとって、いかなる行いも否定しないというその教義は甘露の如く魅力的だった。
 記録上で見ても異常な速度で楽府の信徒は大増殖し、一年足らずで広大な国土は姫の庭園に変わった。

 殺人、略奪、姦淫、あらゆる悪を赦しながら。
 それを許せないと憤って誅殺する善も決して罰さない。
 誰も彼もが好き放題。もちろん死人は山ほど出ているが、恐らく現在、姫の庭ほど幸福度の高い地域は地球上に存在しない。
 なお楽府の信徒は世界中に流出している。文明の崩壊後に生まれたカルト宗教のルーツを辿ると、かなりの割合で紅罪楽府に辿り着くらしい。

107名無しさん:2025/06/06(金) 20:57:09 ID:w1hFIl1k0
【名前】ルーシア・ライネス【性別】女性【年齢】28歳【性格】物静かで慈愛に満ちた穏やかな修道女。どんな鬼畜外道な相手にも丁寧に穏やかに接する。虚無的な終末主義者【容姿】183cm 86kg 均整の取れた身体付きの、腰まで届く金髪と紫水晶(アメジスト)wl思わせる色の瞳の美女。
左肘から先を包帯で完全に覆っている。包帯の下は左腕の形をした塩の塊。【神禍】
栄光の神の千年王国よ 来れ(キングダム・カム)
:思想
神の審判は下された。人類に存続する意義は無い。皆頭を垂れて、最後の審判を受けるが良い

自身の身体を塩に変える神禍
生み出された塩は、人と人のつくりしもの全てを否定する。
人に浴びせれば死に、人造物に浴びせれば塵となり、神禍に浴びせれば消滅する。
消す対象の大きさによって必要な塩の量は変わる。通常は爪や毛髪や汗や血や垢を用いる。
神禍に関しては、神禍の強大さに応じて必要量が変わる。かつて強大極まる禍者と戦った際に、左肘から先を塩に変える事になった

【詳細設定】
スペイン出身の敬虔な修道女。
氷河期に於いて人々が信仰を失う中でも、神に対する信仰と祈りを失わなかった。
しかし、いくら祈っても、いくら信じても、神は応えることはなく、その事がルーシアに一つの答えを導き出させる。
『神は既に人を見棄てた。神は最後の審判を行う為に、人に滅びる事を望まれている』
この思想のもとに、ルーシアは出逢う人々ことごとくを殺害する巡礼と伝道の旅に出る。
神の審判の時が来たのだという事を告げて周り、賛同する者も、否定する者も、悉くを殺し尽くすルーシアは、瞬く間に欧州で悪名を轟かせるに至った。
ある時、ルーシアは極東の地に救世主が誕生したという噂を知る。
救世主は神が遣わす存在。しかして神は人類に滅びを望んでいる。つまり救世主は偽者であり、神の王国の到来を阻む者。
ならば速やかに誅すべし。そんな思いを抱いて、出逢う者を殺し尽くしながら、東へと旅を続けていた。

108名無しさん:2025/06/06(金) 21:58:46 ID:w1hFIl1k0
【名前】エリザベス・マッキンタイア【性別】
女性【年齢】
19歳【性格】
傲岸で尊大で不遜で冷酷でサディスト。徹頭徹尾自己中心的な享楽主義者。性格に反して立ち居振る舞いは優雅と気品を併せ持ち、礼儀作法に適っている。【容姿】
170cm 58kgプラチナブロンドの長い髪と、色素の薄い青い瞳の大抵の人間は見惚れる美少女。やや痩せ型
【神禍】
支配者の軛(ドミネイター・ヨーク)

:思想
全ては私の思うがままに、全てが私隷属する


鎖を出現させる神禍。
鎖は異様に頑丈で、数千度の熱にも耐え、高熱と低温に交互に曝されても劣化しない
50mの長さにまで伸びる上に、エリザベスの意のままに動き、出せる鎖の本数に上限は無い。

この鎖の本質は『鎖が突き刺さったものを、エリザベスの命じるままに動かせる』というもの。
本来の機能を超えた動かし方は出来ないが、本来の機能に沿った動かし方なら、物理的に壊れるまで使用可能。
人間に使用して、歩けと言えば、脚が折れようが歩き続けるし、自動車に使用すれば、ガソリンが無くとも動き、ハンドルを操作せずとも操作出来る。
この神禍を用いて、エリザベスはこの世界に於いても電化製品の使用を可能とし、暖房の効いた部屋で生活している。
人間に使用する為には、エリザベスに屈服していなければならず、エリザベスは主に拷問を用いて心を折ってきた。
【詳細設定】
英国の名家の出身。血統、家の財産、容姿、全てに於いて優れた存在であるエリザベスは、誰からも一目置かれる存在だった。
当人もまた、優れた才能を発揮して周囲を圧倒し、傲岸尊大な性格も、実力と家の力とで捻じ伏せていた。
既存の社会秩序が全て崩壊した時代に於いても、それは全く変わらない。
発現した神禍を用いて襲撃者を打ち倒し、屈服させた襲撃者達を支配して、所属するコミュニティの為の労働力としていた。
他者を支配して、限界を越えるまで酷使できる神禍が、エリザベスの精神を歪め、狂わせるまでは。
自らの神禍に呑まれ、精神が歪み切ったエリザベスは、コミュニティの住人全員を神禍により支配し、住む者も居なくなったバッキンガム宮殿で女帝の如く振る舞う様になった。
人狩りを行っては、捕らえてきた人間を拷問して心を折って支配下に置き、冷酷非情に隷下に置いた人間を使い潰す。
ある時エリザベスは、極東の地の救世主の噂を知る。
そんな便利な禍者(道具)が有るなら、是非欲しい。
そんな事を思い、旅立つ為の準備をしてしている方最中だった。

109名無しさん:2025/06/07(土) 00:48:21 ID:XMle7bqk0
【名前】カノン・アルヴェール
【性別】女
【年齢】12
【性格】儚げで人見知りだが、思いやりのある優しい性格。
【容姿】長い銀髪の幼女。赤色の雪国用コートを着ている。コートの下は傷だらけ。

【神禍】
『水天宮の羽衣(ヴァルナ・アクシェーヤ)』
思想:傷つく姿を見たくない。自分も、他人も。

凍らない水でできた羽衣をまとい、これを伸ばして自由に操る。
水といっても形質はスライムに近く、巻き付ければ拘束、その気になれば溺死させることも可能。
衝撃吸収の効率も高いため、着用時のカノンはある程度の物理攻撃を無効化する。
羽衣を広げれば、誰かを守ることもできる。

【詳細設定】
某国の貧民街に生まれ、両親を助けるために自ら売られる。
しかし買われた相手は子供を拷問して楽しむ殺人鬼の富豪で、檻に入れられて生き地獄の日々を送った。
寒冷化の後に移されたシェルターが突如汚物の海と化した時、神禍の相性で偶然難を逃れて外に出る。
その後飢え死にしかけていたところを親切な老夫婦に拾われ、彼らのもとで孫のように育てられてきた。

拷問のトラウマで対人恐怖症を煩っている。
それでも自分を拾ってくれた二人のように、世界には優しい人もいるのだと信じるようにしている。

110名無しさん:2025/06/07(土) 02:19:50 ID:cJiflqsM0
【名前】ジャシーナ・ペイクォード
【性別】女
【年齢】56

【性格】
冒険心と挑戦心に溢れた、力強いリーダーシップを持つ"最後の船長"。仲間を鼓舞する際には「人類のため」と語るが、同時に自身の夢や野望を隠さない。仲間たる船員に対する思いやりはあるが、最後には自分の夢を優先する極まった夢想家。

【容姿】
痩せ型で長身、初老に差し掛かり年齢相応の外見だが、その内面は活力に満ち溢れている。常に不敵な笑みを浮かべ、自信に満ちた姿勢を崩さない。飾り気のある服装は好まず、軍服に似た実用性重視の服装を身にまとっている。

【神禍】
『最果てへと至る航海(ワールドエンド・アルゴナウタイ)』

思想:誰よりも遠くに辿り着きたい。
「宇宙ステーションは近すぎる。火星ですら地球から見える範囲だ。本当は、私たちはもっと遠くまで行けるはずだろう?」

所有物を"宇宙船"に変換する能力。
ゴミは宇宙船の保存食に、壁は宇宙船の頑丈な外壁に、建物は脱出ポッドに、酸素や燃料すらその場にあるものから生成可能。

さらに、この能力はジャシーナが"所有物"とみなした人間にも適用される。"宇宙船の乗組員"として相応しい高い身体能力を得て、宇宙空間での活動や戦闘に耐えられるよう強化される。また、負傷しても活動を続けられるように痛みや疲労を軽減する。ただし、治癒効果はなく、無理をし過ぎれば死に至るリスクがある。
あらゆる物資や人員、果ては自分自身の血の最後の一滴まで、最果てへの到達という目的に捧げるジャシーナ自身の意志の体現そのものたる能力。

ジャシーナは宇宙飛行士であるが、元軍人の経歴を持ち、戦闘技術にも秀でている。能力による身体強化と物質の即時転換を組み合わせ、戦闘においても高度な能力を発揮する。

【詳細設定】
ジャシーナは氷河期の到来時、地球にはおらず、国際宇宙ステーションのベテラン宇宙飛行士兼船長として任務に就いていた。全球凍結の様子を仲間と共に観測し記録することになった彼女は、動揺する仲間を率いて平静を保ったが、内心では激しい悔しさを感じていた。
──人類の歴史は後退し、宇宙開拓どころではなくなってしまうだろう。このままでは、私の生きている間に人類は火星にすら辿り着けない。

やがて地上の人類文明そのものの退潮が極まり、生還の望みも尽きた頃、ジャシーナはひとつの決意を固める。
──人類が滅ぶとしても、宇宙への夢まで死なせてたまるか。

その強い思いが、ジャシーナを神禍『最果てへと至る航海(ワールドエンド・アルゴナウタイ)』へと覚醒させた。能力の目覚めとともに、彼女は躊躇なく宇宙ステーションの全てを「自身の所有物」として宣言し、即座に宇宙船へと作り変える。
その日、彼女は自らを『最後の船長』と名乗り、絶望に沈んだ同僚たちを鼓舞しつつも、目的地は死地でしかない地球ではないとはっきり宣言する。

彼女は同僚たちに告げる。
「地球は凍てついた墓標に過ぎない。だが宇宙にはまだ無数の星が──未来が、希望がある。私は人類最後の一人になったとしても、この宇宙船で前に進み続けるつもりだ。人類の栄光のために──それ以上に、私の夢のために」
「共に最果てを見ようじゃないか、人類最後の航海士(アストロノート)たち」

ジャシーナの夢に触発され、ある者は熱狂的に従い、またある者は戸惑いを抱えつつも希望を見出し、最終的にクルーたちは一丸となって彼女の船員となり、宇宙船は星空の彼方を目指す旅を始める。

もはやジャシーナや船員にとって、地球の救済など本題ではない。仲間の犠牲すら、時には許容される。
すべてはただ、「最果て」に至るために。

111名無しさん:2025/06/07(土) 02:33:58 ID:FZEp8FAg0
【名前】猿田 玄九郎(さるた げんくろう)
【性別】男
【年齢】71
【性格】酒と煙草を愛する豪快な老人だが、それら趣向品の嗜み方は優雅で気品に満ちている。天狗への憧憬と修行への執着が強く、求道者としての誇りを持つが、若いころから世俗と距離を取っていたため自己中心的な言動が目立つ。
【容姿】白髪白髭の痩身な老人。黄色い袈裟を纏い、背中に大きな羽団扇を背負う。年齢に似合わぬ鍛え抜かれた肉体と鋭い眼光を持つ。

【神禍】『風神の軽業(パヴァナ・チャラナ)』
思想:重い肉体を脱し、風に乗りて歩きたい

触れた物体の重量を操作する能力。
特に重量を減らすことを得意としており、物体の重量を完全に無にすることが出来る。
一方重量を増やすことはさほど得意ではないが、それでも元の重量より数倍程度まで重くすることができる。
自身の体重を軽くして羽団扇で風を起こし、空中を自在に飛び回ることが可能。
敵対者に対しては体重を無にして吹き飛ばし、高所で能力を解除して墜落死させる戦法を得意とする。
ただし生物に対する重量操作は「相手の背中に右の手のひらで触れる」ことが発動条件となるため、彼は巧妙な立ち回りで相手の懐に潜り込む技術を磨いている。

【詳細設定】
幼少期に牛若丸と天狗の伝説が残る鞍馬山にて「黄色い袈裟を纏った人物」が空を飛ぶ瞬間を目撃。
それ以来半世紀以上にわたって山籠もりをしながら独自の修行を続けてきた武道家。
肉体的な研鑽の成果は感じつつも、あの日見た「天狗」に近づけないまま、老いによって肉体が重くなってゆくことに歯噛みする毎日を送っていた。
そして世界が凍りついた後、猿田はついに天狗の力の片鱗を得たと歓喜し、より一層の修行に励んでいる。
酒と煙草を愛するが、その嗜み方は茶道のような優雅さを持ち、一服一杯に深い精神性を込める。

タツミヤ(>>26)とは文明崩壊後、複数の生存者グループを巻き込む大規模な物資の奪い合いの中で出会った。
互いに単独で生き延びてきた両者は周囲の敵を蹴散らしながら戦い続け、ついに二人を残して物資を狙う者がいなくなったため、一時的に矛を収めた。
しかしそれ以来、二人は何かと顔を合わせては小競り合いを続けている。
氷河を這う若き蛸と、吹雪を飛ぶ老いた天狗、世代も生き様も合わない両者は致命的に相性が悪い。

112名無しさん:2025/06/07(土) 04:38:58 ID:fK9BV3rA0
【名前】奇怪 推理(きかい すいり)
【性別】男
【年齢】39
【性格】冷静沈着かつ論理至上主義の完璧主義者。誰かを救うために動くことはなく、真実のためなら何人たりとも犠牲にすることに一切のためらいがない。人間離れした交渉力を持ち、自身の要求を難なく通すことができる。
【容姿】一見するとどこにでもいる中年男性。黒縁眼鏡にヨレたスーツ、古びたトレンチコート。見る者に印象を残さない容姿だが、目だけは異様に鋭く、妙な威圧感がある。

【神禍】
『第十崩壊・真相究明(インビジブル・ロジック)』
思想:真実は、暴かれるべきだ。どんなものだとしても。

推理が”暴くべき”と思った出来事や現象、事件に対し、真実に至るための推理進捗を視覚化する能力。
本人が事件と認識した対象について、事件に対応するパーセンテージが彼の視界にのみが浮かび、調査・行動に応じて数値が上昇していく。
100%に至った瞬間、対象の真実そのものを知覚できる。
ただし、真実のない事象には進捗が停滞またはループする。

この推理進捗は、平行して無制限にストックが可能である。

真実を何があっても暴くことを至上とする推理がこの神禍を使うことで、それは時として大惨事を招くことになる。
かつて、彼はある真実を暴くため、自身の神禍で暴いた秘密や後ろ暗い情報を意図的にリークし、小国間の緊張を高めた。結果、武力衝突を起こし、大勢の死者を出し。果てには────。

【詳細設定】

過重神禍・十二崩壊。
人類を滅亡に導いた黎明の十二体が一にして、数少ない生き残りのひとり。

当初は認知されていなかったものの、かつての大戦において使われた多くの核兵器たちについて、それに纏わる記録を漁れば”ある人物”の名が浮かび上がったことから認定に至る。

現在は『グリゴリ』という私設探偵組織の首魁として活動している。
温度の保たれた巨大な地下鉄跡を改造し、飢えや暴力からグリゴリへ逃げ込んだ人々に持っている有益な情報や戦力、能力を担保に物質や居住区画を与えている。
世界が崩壊したのちに、地下都市ニューヨークを拠点に情報収集を開始。
各国語を操り、卓越した交渉力、圧倒的な情報の優位を用いたスカウトを行い同業者で居ある探偵をはじめ、危険人物や殺人鬼、傭兵に元諜報員やジャーナリスト、ハッカーらを抱えるグリゴリは、今や終末後の世界において一大勢力を築くに至る。
彼自身は情報を買うためならギャングやならず者たち、危険因子と目される相手とも手を組むこともある。

しかし、彼こそは災害。
ある疑念に思い至り、”試しに”あることを実行した。
それとはすなわち。
第二次世界大戦以降、様々な国に対して交渉を行い、あるいは重要な情報をリークし。どのような手段にせよ彼の手引きによって、1つや2つどころではない数の核兵器を”使わせている”。
問題は────そういった大量虐殺によって、彼の神禍のパーセンテージは上がったのだ。
”全球凍結がなぜ起こったのか”、”なぜ神禍が発現したのか”という謎の進捗状況が、上がったのだ。
つまり、人を殺せば、真相に近づく。
グリゴリとは。彼の言う”私設探偵組織”とは。探偵、諜報員、ジャーナリスト、ハッカーらを使って得た生存者の情報を用いて襲撃、殺害を行う組織であるのだ。
推理は、これすらも真相究明のために必要な、探偵業務だと割り切っている。ゆえに、本気で、グリゴリという殺人のために作られた組織を”私設探偵組織”と呼称している。

元は法医学医。政府非公認の諜報支援を”副業の探偵仕事”として請け負っていた。
温厚な研究者でありながら、裏の顔はどんな嘘も許さない冷酷な推理魔。
当時から真実を知るためなら法律も倫理も超えると公言しており、たびたび当局と衝突していた。
彼が真実を暴く理由は、彼自身も自覚していない。ただ、生まれ持った”暴くべき”という衝動、サガに従って行動をしている。

この終末における、彼の目的はただ一つ。
この世界がなぜ滅んだのかを解き明かすこと。
全球凍結は、なぜ起こった?神禍は、なぜ発現した?何の意図がある?どうやって?なんのために?
その答えを追い求めている。
衝動のままに、例えその真実を明かす過程で、第四次世界大戦を勃発させたとしても、たとえ神に矛を向けるとしても、彼の衝動は止まらない。

────彼は、確信している。殺し合いに招かれた彼は。彼が起こしたすべての破壊、彼が起こしたあらゆる暗躍、彼が抱いた大いなる疑念。
────その答えの道筋が、この”バトルロワイアル”に結実している。今までの彼の行動は、凍り付いた世界、神の呪いの真実は、間違いなくここにある。
────殺し合いに招かれたことで、進捗状況は急激な上昇を見せている。

あるいは。
彼がそこにたどり着くことすら、神(はんにん)の筋書きなのだろうか。
真実にたどり着くことすらも。

113名無しさん:2025/06/07(土) 04:57:24 ID:fK9BV3rA0
>>112
大変申し訳ございません、一部修正させてください。

【名前】奇怪 推理(きかい すいり)✖
【名前】No.10『探偵』/奇怪 推理(きかい すいり)○

【神禍】✖
『第十崩壊・真相究明(インビジブル・ロジック)』
思想:真実は、暴かれるべきだ。どんなものだとしても。

推理が”暴くべき”と思った出来事や現象、事件に対し、真実に至るための推理進捗を視覚化する能力。
本人が事件と認識した対象について、事件に対応するパーセンテージが彼の視界にのみが浮かび、調査・行動に応じて数値が上昇していく。
100%に至った瞬間、対象の真実そのものを知覚できる。
ただし、真実のない事象には進捗が停滞またはループする。

この推理進捗は、平行して無制限にストックが可能である。

真実を何があっても暴くことを至上とする推理がこの神禍を使うことで、それは時として大惨事を招くことになる。
かつて、彼はある真実を暴くため、自身の神禍で暴いた秘密や後ろ暗い情報を意図的にリークし、小国間の緊張を高めた。結果、武力衝突を起こし、大勢の死者を出し。果てには────。



【神禍】○
『第十崩壊・真相究明(インビジブル・ロジック)』
思想:真実は、暴かれるべきだ。どんなものだとしても。

第十の災禍。
神が地へ降らせた天啓。
探偵は探る。すべてを暴き、破滅を散らして突き進む。
たとえその先が地獄に続く崖だとしてもお構いなしに。

推理が”暴くべき”と思った出来事や現象、事件に対し、真実に至るための推理進捗を視覚化する能力。
本人が事件と認識した対象について、事件に対応するパーセンテージが彼の視界にのみが浮かび、調査・行動に応じて数値が上昇していく。
100%に至った瞬間、対象の真実そのものを知覚できる。
ただし、真実のない事象には進捗が停滞またはループする。

この推理進捗は、平行して無制限にストックが可能である。

この神禍は人を殺すものではない。
ただ、真実を何があっても暴くことを至上とする推理がこの神禍を使うことで、それは大惨事を招くことになる。
かつて、彼はある真実を暴くため、自身の神禍で暴いた秘密や後ろ暗い情報を意図的にリークし、小国間の緊張を高めた。結果、武力衝突を起こし、大勢の死者を出し。果てには────。

【詳細設定】✖

過重神禍・十二崩壊。
人類を滅亡に導いた黎明の十二体が一にして、数少ない生き残りのひとり。

当初は認知されていなかったものの、かつての大戦において使われた多くの核兵器たちについて、それに纏わる記録を漁れば”ある人物”の名が浮かび上がったことから認定に至る。

【詳細設定】○

過重神禍・十二崩壊。
人類を滅亡に導いた黎明の十二体が一にして、数少ない生き残りのひとり。

当初は認知されていなかったものの、かつての大戦において使われた多くの核兵器たちについて、それに纏わる記録を漁れば”ある人物”の名が浮かび上がったことから認定に至る。
発生地点すら、その姿かたちすら尻尾を掴ませなかった陰。生死すら知られぬ第十の災禍。

114名無しさん:2025/06/07(土) 13:09:02 ID:ekFgfFbA0
【名前】『雨』の勇者/ルーシー・グラディウス
【性別】女性
【年齢】20
【性格】
 心優しく、自己犠牲に走りがち。
 自身の痛みを他人事のように見ており、死に急ぐような危うさがある。
 誰に対しても丁寧な敬語を使うが、本当に心を許した者にのみ口調が崩れる。

【容姿】
 身長174cm、一見すると華奢な体躯。
 絹のような赤い髪を腰程の高さまで伸ばしており、普段は一つに結んでいる。
 常になにかを憂うように眉尻が下がっており、エメラルドのような翠色の双眸を持つ。

【神禍】
『恵みの雨:累乗付与(ドリズル・ドロップ)』
 
 思想:人の助けになるために。

 ──神禍(エスカトン)は、自他共に癒す事は出来ない。
 そんな理の離反に、最も近いと言われた異端の神禍。
 枯れた大地に恵みを齎す『雨』のような存在である事から、この名称が付けられた。
 
 自他問わず、対象の身に付けるもの『属性』を付与させる。同時に発動出来る属性は二つまで。
 上記の属性は炎、水、雷、氷、風、毒、麻痺の計七つ。
 これらの強弱はルーシーの意思によって調整が可能。体温に近い炎や、熱湯に近い水など融通が効く。

 属性を付与させると一口に言っても応用の幅は広く、戦闘は勿論日常においても重宝する。
 例えば衣服に柔らかな『炎』を付与することで極寒を凌いだり、持っているコップに『水』を付与して飲み水を生み出したり、刃物に『麻痺』を付与して痛覚を遮断させる医療用のメスにしたりと様々。

 これらから実質的に他者の生存へ貢献する事が出来る数少ない神禍として、人類から支持を受けている。

 また、ルーシーは卓越した戦闘センスを持ち合わせており、如何なる武器も達人のように扱う事が出来る。
 例えそれが初見の武器であろうと、或いは木の棒や鉄パイプといった、文明の残り香でしかない屑物も。
 ルーシーが勇者たる所以はなにもその優しい能力だけに留まらず、彼女自身の強さにあったのだ。

【詳細設定】
 かつての空を取り戻すべく結成された四人の『空の勇者』たち。その一人。
 『空の勇者』は晴、雲、雷、雨の四人で構成されていた。

 全球凍結から一年後、人類が未だ希望を失っていなかった頃に立ち上がった勇者。
 欧州の片田舎に住まう生娘であった彼女は、全球凍結の被害により両親を喪う。
 人に優しくあれと常々両親から説かれていたことで、強い信念が形となり今の神禍に目覚めた。

 当時17歳であったルーシーは、『空の勇者』の三人目として選定された。
 人類滅亡を僅かながらにも遅めた若き英雄として、国連機関からも評価されている。

 当時の勇者四人の内、ルーシーは一番の若輩であった。
 ゆえに護られる立場であることが多く、己の力不足を悔いる日々を送っていた。
 しかし救済活動に尽力する内、世界中に蔓延っている暴走した禍者と対峙し、成長を遂げる。

 彼女を含めた四人は希望の担い手として、いつしか機関公認の英雄となっていた。
 しかしそんな順風を逆風へと変えたのは、『十二崩壊』の誕生であった。

 十二崩壊との戦闘により、空の勇者はルーシーと『晴』の二人を遺して死亡した。
 この健闘により十二崩壊の凡そ半数の討滅に成功したが、彼らの齎した国家間紛争や内乱を止める余力などなく人類滅亡が決定的となる。
 これにより『空の勇者』は事実上の解散となり、今やルーシーも過去の英雄。滅亡の瞬間を待つ民の一人でしかない。

115名無しさん:2025/06/07(土) 17:15:18 ID:XMle7bqk0
【名前】ダンヴァール
【性別】男
【年齢】23
【性格】直情的で向こう見ず。理屈よりも感情を優先しがちな暑苦しい男。
【容姿】筋肉質な青年。赤髪を逆立てていて、騎士というより不良か何かに見える。

【神禍】
『いざ行かん紅炎の男道(バードストライク・ダンヴァール)』
思想:男には、やらなきゃならない時がある。

発動すると赤髪が燃え盛る炎に変わり、熱血の化身めいた姿になる。
ダンヴァールが熱くなっていなければ発動不能だが、発動中は手足や槍に炎を纏わせて戦うことができる。
戦っている間の疲労や痛みなどは無視することができるが、能力解除時に一斉に押し寄せてくる。

【詳細設定】
自警団『守護聖騎士団(シュヴァリエ・デュ・リオン・サクレ)』の自称・一番槍。
全球凍結前はストリートファイトに明け暮れ、凍結後も戦いの中に生きていた。
しかし守護聖騎士団の理念に共感し、また団長に惚れ込む形で聖騎士団に入団。
勝手に一番槍を自称して、時には団の方針に逆らってでも男道を走り続けている。

破落戸として生きてきた経験上、世の中にはどうしたって救いようのない人間がいるのは知っている。
だがそうでない人間は別だ。どんな高尚な目的があったとしても罪のない人間が誰かの勝手で犠牲になることは許せない。
聖騎士団が持つ冷酷な側面にフラストレーションを抱えており、理想と現実のギャップに悩む日々。
騎士として使う武器は槍だが、性に合わないのか熱くなるとすぐ放り捨ててしまう。
その後慣れ親しんだステゴロに切り替えて突撃するのがお決まり。

116名無しさん:2025/06/08(日) 00:13:08 ID:2Aa1YwYw0
【名前】火星の背骨
【性別】女
【年齢】5
【性格】単純
【容姿】タコ型のエイリアン風
【神禍】
『救星・赤の錆(カリ・マルス)』
思想:この星を支配して利益を得たい
自身を中心として毎秒1m広がるオーラサークル内の湿度と温度を自在にコントロールできる。
極寒環境下で使うことで人類を救いうる、あるいは根絶しうる強力無比な神禍だが使用者の知能が低いため肉弾戦のアシストにしか使われてこなかったようだ。
【詳細設定】
スノーボールアース当日に地球の環境激変を察知し、火星より飛来した外来生物。当然地球人の言語は通じず、意思疎通は難しい。
その目的は減少した生命を全滅させて地球を火星の植民地にする事であり、手段として強靭な触手を振り回して殴り殺す原始的な活動を5年間続けてきた。
海を泳ぐのが苦手で大陸間の移動に時間がかかり、方向音痴な一面もあるため殺戮は遅々として進まない。
初期は海を進みながら全滅寸前の鳥や魚を殺し諸島地帯に到達してからは神禍使いの人間との遭遇も増え格闘技術や勝負勘が培われた。
今回の儀式においては他参加者に対する圧力として招かれており、刻まれたスティグマから儀式のルールと実行者たちの思想を理解するに十分な情報を得た。
達成の見えない殺戮に固執するより儀式に勝ち残って地球の一画に居住区の整備、あるいは月への転移と支配権の認証を確約するという甘言に乗り、彼女は参加者にその力を奮うのであった。
なお、与えられた地球人の思考情報を分析した事でその行動指針は参加前の原始的狩猟から人類の行動を先読みして行う狩りに移行しつつあるようだ。

117名無しさん:2025/06/08(日) 00:17:32 ID:a1VwDrHs0
【名前】スルト/柳宝為人(りゅうほう・すると)
【性別】男
【年齢】23
【性格】中立・善。外交的。疲弊と絶望で多少顔と声を翳らせるが、根の善良さは失われていない。
【容姿】
 黒焦げたような茶髪、前髪の先など一部部位が金色に染まってる。滅多にないが笑うとまだ子供っぽい。
 服は氷河期初期国連から支給された戦闘用コート。サイバネ風の騎士といった見た目で戦闘生活両面に優れた機能を発揮する。
【神禍】
『夜明けを待て、黄金の竜よ(デイブレイク・ドラゴンスレイヤー)』
 思想:「奪った分の責任は果たせ」「竜の打倒によって、世界は蘇る」

 ───黄金色の西洋の大剣を出現させる。
 剣は精神が折れない限り決して刃毀れせず折れもしない不壊の材質だがあくまでそれだけのものでしかない。この神禍の真価は別にある。
 自身より強大な敵を「竜」と認定し、「竜」を討ち取る───殺害する事でそれに相応しい「財宝」を手にする事ができる。
 
 財宝には「金禍型」と「財禍型」に区分される。
 金禍型は武器・能力の具現。倒した禍者の神禍を模したものが多いが、その場を切り抜けるアイテムであったりもする(食料、回復など)。消費型で、かつ現在のスルト上回る禍者も少ないためストックは数少ない。
 財禍型はパッシブ効果。肉体強化系の禍者と張り合えるほどの身体能力を持ち、百に届く死線を潜り抜けた経験値で鍛え上げられた精神力、相手の神禍を見極める戦略眼も合わさり、スペック以上に粘り強い。 
 
 物語において竜を倒した者には報酬が与えられる。それは尽きぬ財産であったり、強力な武器であったり、美しい伴侶、豊かな国、平和な世界であったりもする。
 奪ったからには責任を果たせ。辛苦に見合う報酬を用意しろ。
 凍結地球での弱肉強食の理への適応と、悪を倒せば世界は平和になるという、過去に謳われた幻想の現実的な解釈。
 襲い来る怪物と絶望の未来に抗うと決めた信念を両方叶えた神禍である。
 ───悲しいかな、破壊の指向性に縛られる神禍ではどれほどの大悪を倒しても「万人を救うほどの財宝」は得られない。

【詳細設定】
「竜禍(エスカ・ドラコー)」「崩壊減数式(ナンバースレイヤー)」の異名で伝わる、最も多くの禍者を殺してきたとされる禍者殺し。
 国連が機能していた時期はエージェントとして各勢力を巡り連携を取る仲介の特使のような役目だった。
 法政が完全に崩壊した後もツテは機能しており、自警団、犯罪組織、暴走族、宗教団体と、組織の体を保った共同体と接触して時に協力し、時に敵対。
 より強い脅威、絶望的な戦地を聞きつけては積極的に介入するが、自殺志願とも殺人狂とも程遠い。

 戦場に臨む事になった切欠は、この時代ではごくありふれた悲劇と決意だ。
 後に伝説と語られる神禍も、初めはただ多少硬い剣というだけの脆い支えでしかなかったが、人との縁には恵まれていた。
 仲間に友に組織に支えられ、信頼に応えようと常に前線に立ち少しずつ強くなる日々。己の能力を把握したタイミングで、ふとスルトは思いついた。
 竜禍は倒した敵の強大さに応じた財宝を得る。ならば世界を滅ぼすだけの竜を討てば───世界を救うだけの財が手に入る。
 人類滅亡の尖兵、過重神禍・十二崩壊の打倒に熱意が向かうのは必然だった。分析と研鑽を重ね邪竜に心臓を穿つ瞬間を心待ちにするが、図らずも転機は訪れた。
 
 地球を覆う氷河期を覆す希望の計画の中核───人工太陽の創造。
 小さくも核融合に類する神禍だった被検体の少女の暴走により目覚めた第九の災禍、『第九崩壊・超神融星(ヘヴンズシャイン・ニュークリアワールド)』。
 仲間であり、友であり、想いを寄せていた人が竜と化した絶望に折れかかるが、少女から自身を止めるよう願いを受け奮起し剣を抜く。
 肉体は蒸発するがその間に剣は心臓に届く、そうすれば世界を救う財禍が作れる。希望を残せる。
 贖罪も込めた覚悟の一撃は確かに心臓を穿ち───だが結果は『スルトの完全再生』という結果のみ。
 結論は示された。
 竜禍は奇跡を起こす。だがそれは世界には還元されない。ただ自己を竜のように強くするのみだ。
 
 以降も続く十二崩壊討滅作戦に参加。死が触れ合う地獄の只中で戦果を残し、生還後も行き過ぎた禍者やゴグ狩り、残る十二崩壊の討滅を続け各地を転々としている。
 しかし絶望する事は許されない。まだ返さなければならないものがあるからだ。
 刻んだ神禍の名と思想に懸けて、邪竜と変じた自身に始末をつける。それに足る敵と戦場が何処かにあると信じて。

118名無しさん:2025/06/08(日) 00:29:30 ID:zHYwRPBM0
【名前】石光復(シー・カンフー)
【性別】男
【年齢】30
【性格】誰に対しても愛想が悪く無口。筋金入りの利己主義者で、他人を踏みつけにする事に躊躇がない。
【容姿】目の下に深い隈がある、常に鬱然とした顔をした短髪の男。茶髪。眼を見張るような美形だが付きまとう陰気な表情が台無しにしている。
【神禍】
『饕餮文・修格斯大神仙(ショゴス)』
思想:この世の誰よりも、一日でも長く生きたい
 玉虫のような光沢を放つ不定形の怪物を出現させ、命ある限り使役することが出来る。
 明確な形を持たないため自由自在に変形させることが可能。そのため攻防一体で隙がない。
 あくまでも神禍なので光復が生存しており、かつ生への渇望が健在である限り不死身の存在。
 この怪物は特に生物を捕食する事に特化していて、ショゴスが人間を捕食した時、食らった人間が持っていた生命力の一部を光復に供給してくれる。末期病人だった光復がジリ貧とはいえ五年間も延命出来ていた理由はこれ。
 これまでは光復の病状が酷すぎて明らかになっていなかったが、完全健常体で吸収を行うと超過分の生命力はショゴスの強化に使われる。
 つまり、食らえば食らうほど強くなるという分かりやすい性質。
【詳細設定】
 地球寒冷化が始まった時点で難治性の癌を患っており、世界の混乱そっちのけで延命のためだけに活動していた。
 祖国で爆発的な流行を見せていた堕落のカルト教団に所属し、その教えに乗る形で神禍での人食いを繰り返し寿命を稼ぐ。
 恐るべき人食い禍者、『饕餮』とは他でもない石光復のことである。
 だが中途半端に延命し続けたのが災いしてか、癌は全身のあらゆる場所に広がり、生きれば生きるほど苦痛が強まっていく状態だった。
 苦痛から逃れるため大量に使っていた麻薬が原因で重度の中毒者にもなったが、依存症で会話が不可能になっても生への執着は全く薄れなかった。
 それでもいよいよ限界を迎えかけていた所でバトルロワイアルに参加させられ、そこで奇跡を見る。
 全身の癌は消え、麻薬の中毒症状も消失して石光復は完全な健常体になった。

 石光復はルクシエルによって救われた“奇跡の生き証人”なのだ。
 光復はルクシエルに心酔し、救世主を娶るためになら何をしてもいいと確信している。
 自分以外を決して顧みなかった男の変心は初恋であり、同時に“長く生きたい”という思想の表れでもあるのは言うまでもない。
 救世主の隣こそが自分を最も長く生かしてくれる場所だと知った光復に迷いはない。救世主を手に入れるためにあらゆる手段を尽くすだろう。

119 ◆EuccXZjuIk:2025/06/08(日) 03:53:24 ID:nL1UvCGk0
皆様、沢山の投下ありがとうございます。
参加者公募の締め切りおよび投票日程についてお知らせさせていただきます。

期限について暫定一ヶ月としておりましたが、現在予想以上の速度で参加者が集まっている状況です。
こうまで早いペースで応募いただけるというのは正直なところ予想外で、企画主としてとても嬉しく思っています。
ただ現時点で90名ほどの候補キャラが集まっている都合、当初予定していた期限ですとキャラ数がかなり多くなってしまい投票先を選ぶ上で負担をかけてしまいそうですので、期限の方を正式発表すると共に予定より期限を早めさせていただこうと思います。

・参加者募集期限を「6月18日 AM0:00:00まで」に正式決定します。
・投票期間を「6月18日 AM1:00:00〜PM23:59:59まで」とします。
・投票で決定する参加者数については実際の投票数を見て>>1の方で決めさせていただきます。
・投票に用いる専用掲示板及び投票のシステム・ルールに関しては追って連絡いたします。

以上になります。
当初の予定より大幅に早める形になってしまい申し訳ありませんが、ご承知の程よろしくお願い致します。

120 ◆EuccXZjuIk:2025/06/08(日) 03:58:43 ID:LWICBES60
訂正
・参加者募集期限を「6月18日 AM0:00:00まで」に正式決定します。

・参加者募集期限を「6月18日 AM0:00:00まで」とします。

121名無しさん:2025/06/08(日) 04:47:22 ID:7ps9gtSA0
【名前】No.8『恐獣』 / ルールル・ルール
【性別】雌
【年齢】15(推定)
【性格】純真無垢。獣の温情と暴性を兼ね持つ。かなりの気分屋。
【容姿】燃えるような黄銅の体毛に包まれた四足歩行の獣。
    体長は諸説あり。5mを超える巨体として暴れまわった記録から、30cm程度の小動物だったとの報告まで。
    本人の意志で体積を変更できるというのが通説。腹部の毛並みにⅧの刻印。
    極少数、人間体の姿を見たとの報告もあるが、信憑性に乏しく公的には記録されていない。

【神禍】『第八崩壊・原獣再帰(リクレイオ・ビースト)』

 思想:自然に回帰し、思うがままに野原を駆け抜けたい。

 第八の災禍。
 神が地へ降ろした密林の恐獣。
 獣は疾駆する。本能のままに、立ちふさがる全てを引き裂き蹴散らして。

 自身を不滅の獣に変貌させるという単純明快な能力。されど恐るべき野生の暴威。
 膨大な膂力から放たれる爪牙の一撃は、鋼鉄すら容易く引き千切る。
 咆哮は空気振動だけで周囲を崩壊させる天然の音響兵器。
 無駄なき筋繊維の連携駆動により猛スピードで移動する巨体は、前進のみで建物を轢き潰す災害に等しい。
 黄銅色の毛並みは滑らかでありながら、鋼を編み込んだように硬質であり銃撃すら通さない。
 総じて凄まじい生命力。加えて周囲の緑化が進むという環境変異能力を備えたとされる。

 それは獣化の神禍に目覚めた蛮族達の長となり、増大した群れは〈暴進獣群〉と呼ばれた。
 人域に侵入した獣群と国家の衝突は苛烈を極め、最後には相打ちに終わったという。
〈暴進獣群〉は他の崩壊との衝突、勇者との交戦を繰り返した末に離散。長もまた重傷を負い消息を絶つ。
 その頃には既に多大な被害を受けていた南米の秩序は崩れきっており、収まらぬ寒気を前に立て直す希望は皆無であった。
 
 今や無意味な考察となるが、第八崩壊が明確に人類に害意を抱いていたかは疑問が残る。
 境界を踏み越えたのは群れであるが、攻撃を仕掛けたのは国家が先であった。
 以降、コミュニケーションも図れぬまま、報復合戦の様相を模したとされる。

 神禍である以上、人としての姿があったはずだが公式の目撃証言はない。
 発生の観測された密林近辺では、辿々しい発声による歌を聞いた、との報告もあるが関係性は不明である。
 

【詳細設定】

 203X/XX/XX

 過重神禍・十二崩壊。
 人類を滅亡に導いた黎明の十二体。

 南アメリカ大陸、ブラジルにて発生した八番目の災禍。
 史上最も原始的な手段で人類を滅ぼした"恐獣"として記録されている。

 なんて伝奇じみた話が伝わったのも今や昔のこと。
 すっかり人類の居なくなった南米にて、私は旅を続けている。

 世界は過酷になるばかりで、なかなか筆を取る時間もない。
 旅の途中で死にかけるのも日常茶飯事。
 たとえば、かつて7カ国にまたがる大自然であったアマゾン熱帯雨林を横断する道程。

 全球凍結以後、滅びた世界を見てきたけれど、これほど緑の残る地域は初めてだった。
 とはいえ、かの大自然すら今や僅かな緑地を残すのみ。着実に凍結に飲み込まれ、滅亡を待っている。
 
 なので数週間前、寒冷地域と同装備で十分、と油断した私は見事に遭難の憂き目にあった。
 獣の生息する湿地で磁場狂いに対応できず食料の大半を失い、足を捻挫した日には旅の終わりを覚悟した。
 偶然にも、あの少女と出会わなければ、間違いなく泥中に骨を埋めていただろう。
 
 彼女は日焼けした小柄な体躯に、獣皮で出来たマントを羽織っていた。
 鬣のように黄銅色の長髪を靡かせ、軽い身のこなしで樹から樹へ飛び移る。
 周辺部族は全滅したと聞いていたけど、知られていない生き残り集落があったのだろう。

 最初は酷く警戒され、引っ掻かれたり噛みつかれもした。
 けれど一週間も根気強く話し続け、菓子を与えたりしている間に、少し心を開いてくれたのだろうか。
 菓子のお礼なのか食料を分けてくれたり、最後には密林の出口へ案内までしてくれた。

 少女には感謝の念が尽きない。
 名を聞こうにも言葉は通じなかったが、一度だけ辿々しい口調で「るーるる、るーる」と応えてくれた。
 以降、彼女を「ルー」と呼称したが、意図が伝わったかは分からない。

 別れの日。出口を目の前にした私が、礼を言おうと振り返ったとき。
 丁度、少女が密林の奥に飛び退り、暗中に消えていくさなか。
 捲れ上がったマントの内側に一瞬見た、少女の腹部に刻まれた『Ⅷ』の印が、強く目に焼き付いている。

 明日、南米を発つ予定だが、暫く私の耳には残り続けるだろう。
 もうじき凍結に飲み込まれる密林の奥から僅かに届いた、「るー、るー」という、あどけない歌声が。


 ―――『とある旅人の日誌』より抜粋。

122名無しさん:2025/06/08(日) 05:13:01 ID:dDLzu8kw0
【名前】No.2『金獅子』 / ライラ・スリ・マハラニ
【性別】女性
【年齢】23
【性格】傲岸不遜にして尊大。自分こそが最強であり、この世界で唯一価値のある存在だと信じて疑わない。弱者を見下し、強者には興味を示すが、それも自分の力を証明するための踏み台程度にしか思っていない。
【容姿】マレー系の美しい顔立ちに、腰まで伸びた深い黒髪。琥珀色の瞳には常に獰猛な光が宿っている。額の中央にⅡの刻印が深く刻まれ、それを隠すように金色の髪飾りを着けている。伝統的なマレーの王族衣装を模した豪奢な金襴の衣を纏い、首には巨大なライオンの牙で作られたネックレスを下げている。右手には黄金に輝く三叉の短槍を携帯し、獅子の名に相応しい威圧的な佇まいを常に保っている。

【神禍】
『第二崩壊・獣狩猟法(ラジャ・シンガ・ペルブルアン)』
思想:強者だけが生き残る権利を持つ。弱者は強者の糧となれ。

 第二の災禍。
 神が地へ降ろした黄金の獅子。
 獅子は選別する。力による法を敷き、強き者を讃える。
 たとえその先が地獄に続く崖だとしてもお構いなしに。

 一定範囲内を「猟場」として支配し、その中では絶対的な力の序列が適用される神禍。
 猟場内の全存在は自動的に「王」「狩人」「獲物」の三階層に分類され、上位者は下位者に対して圧倒的な身体能力向上を獲得する。
 階層は流動的で、下位者が上位者を「狩る」ことで昇格可能だが、常に頂点に君臨する「王」の座はライラ固有のものである。
 猟場内で狩りが行われる度に、狩られた者の生命力と闘争本能がライラに還元され、彼女の肉体と精神を更に強化する。
 つまり猟場が活性化すればするほど王である彼女の力も増大し、やがて一国の軍隊をも単身で蹂躙する怪物へと成長していく。
 猟場は彼女の意思で自在に拡大縮小でき、最盛期には都市圏全体を包み込む規模にまで達していた。

【詳細設定】

 過重神禍・十二崩壊。
 寒冷化現象の黎明期、地球上に十二体発生したとされる特級の災禍。
 人類滅亡の引き金となった災禍の一体にして、東南アジア全域を血と恐怖で染め上げた「金獅子」。

 ライラ・スリ・マハラニ。
 マレーシアにて発生した二番目の災禍。
 絶対的な力による支配で文明社会を根底から破綻させた暴君として記録されている。
 弱肉強食の掟。生存競争こそが進化の原動力であり、淘汰されるべき弱者を温存することは種全体への冒涜だと説く独裁者。

 彼女は農家の娘として生まれ育ったが、持ち前の武芸の才覚で田舎町の自警団に参加していた。
 武術に長けた幼馴染のラタン・サリム(>>30)と共に、彼女たちは村人たちの頼れる守護者として慕われていた。

 しかし全球凍結の混乱で治安が急速に悪化する中、神禍覚醒と共に彼女の中で何かが決定的に壊れた。
 突如として「弱者を守る」のではなく「強者だけが生き残る世界」こそが真理だと確信し、180度転換した思想を実行に移した。

 神禍覚醒からわずか一夜で、彼女は故郷の田舎町全体を猟場に変えた。
 顔見知りである住民たちに生存を賭けた競争を強要し、勝者には豊富な物資を、敗者には死を与えた。
 この狂気的な統治は瞬く間に周辺地域に波及し、半年も経たないうちにマレーシア全土が彼女の猟場と化した。
 更に彼女の影響は国境を越えて拡散。タイ、インドネシア、ベトナムの各地で彼女の思想に感化された模倣者たちが現れ、東南アジア全域が無秩序な殺戮の場となる。
 各国政府は彼女の鎮圧を試みたが、猟場内では軍隊すら彼女の支配下に置かれ、組織的な抵抗は不可能だった。

 国際社会が彼女を「第二崩壊」として認定した頃には、既に東南アジアの文明インフラは完全に崩壊していた。
 生き残った人々は彼女の掟に従って生存競争を続けるか、危険を冒して他地域へ逃亡するかの二択を迫られた。

 竜禍(>>117)の支援を受けた幼馴染――ラタン・サリムとの最後の対峙は、故郷の町の中心部で行われた。
 かつて二人が平和を誓い合った場所で、今度は互いの思想を賭けた死闘を繰り広げたのである。
 結果的にサリムは重傷を負いながらも逃亡に成功したが、この戦いで彼女は「過去の弱い自分」を完全に葬り去ったと確信した。

 やがて人類滅亡が決定的となり、他の十二崩壊と同様に彼女も表舞台から姿を消した。
 しかし東南アジア各地に残された「猟場の痕跡」は今なお機能しており、彼女の生存を示唆している。
 現在も世界各地で散発的に確認される「生存競争型コミュニティ」の多くが、彼女の思想的影響下にあるとされる。

123名無しさん:2025/06/08(日) 07:29:50 ID:UgMzoijI0
【名前】
ラファエル・ゲレロ【性別】
男【年齢】
32歳【性格】
冷静かつ理知的で穏やかな人格……と見えて無感情無感動な虚無主義者【容姿】
193cm・117kg 精悍な風貌に短く刈り込んだ髪の黒人。戦闘の為に身体を鍛え込んでいる。【神禍】
人の終わりの刻(エクスティンシオン)

:思想
人類の歴史は終わった。もはや速やかに滅びるべし


自身を起点として人類の生存を許さないキリングフィールドを展開する。
国一つを覆う程の広範囲に展開され、ラファエルに近づく程に効力は強まる。
範囲内に入った者は、旧人類であれば即死。禍者であっても500m圏内に入れば呼吸、脈拍、新陳代謝、栄養の吸収といった肉体の生体活動が低下。100m圏内にはいれば絶命する
但し、これは並の禍者話であり、強大な禍者であれば、接近して触れる事さえも可能となる。
ラファエルに近づく程に効果が強くなるという性質上、ラファエルとの接触はラファエル神禍の効力を最大威力で味わうという事でもあるが

コノバトルロワイアルに招聘された者たちは、皆が皆破格の強者である為に、ラファエルの神禍に影響は受けても即座に死ぬ事は無い

神禍に対してもこの能力は効果が有り、遠距離攻撃の類はラファエルに到達する前に朽ち果てる。

戦闘時には、適度に距離を取って自身の神禍による弱体化を施し、弱り切るのを待つが、接近された場合は徒手格闘により神禍を直接の撃ち込んでくる。
【詳細設定】
南米の国エクアドル出身。氷河期の到来と禍者による混乱で中南米の諸国家は政府機能が停止、更にはエクアドル比較的寒さがマシな赤道直下の国であった為に、大国からの軍事信仰に晒される。
エクアドルは完全に国家が崩壊し、暴力が支配する無秩序の領域と化した。
ラファエルは破滅した祖国の惨状に絶望し、この惨状を齎した人類の未来に絶望し、人類鏖殺の神禍を発現させる。
発現したラファエルの神禍は、瞬時にエクアドルに存在した旧人類を全滅させ、生き残った禍者達も、ラファエルに接近し、或いは接近されて死に絶えた。
無人の地と変えた故国を後にしたラファエルは、赤道直下を徘徊。出逢った人間は旧人類であろうが禍者であろうが悉くを殺し尽くし、人類に赤道直下の土地を放棄させる事となった。
人類を絶滅させる為に、身体を鍛えたり独学で戦闘技術を習得してみたりもしたが、あまりにも強力な神禍の為に、戦闘経験は然程でも無い。

124名無しさん:2025/06/08(日) 08:02:20 ID:a1VwDrHs0
>>117一部文章を修正します。

>財禍型はパッシブ効果。肉体強化系の禍者と張り合えるほどの身体能力を持ち、百に届く死線を潜り抜けた経験値で鍛え上げられた精神力、相手の神禍を見極める戦略眼も合わさり、スペック以上に粘り強い。 
 ↓
>財禍型はパッシブ効果。ゲームのレベルアップのように少しずつ身体能力が強化されていく。今や肉体強化系の禍者と張り合え、百に届く死線を潜り抜けた精神力、神禍を見抜く眼力も合わさり、スペック以上に粘り強い。

125名無しさん:2025/06/08(日) 08:45:20 ID:mEBM2lOM0
【名前】
東方 春(ドンファン チュン)
【性別】

【年齢】
26歳
【性格】
凶暴で口の悪いチンピラ。獰猛で喧嘩っ早いのだが、妙に知性教養を感じさせる時がある。
口癖は『狗雑種』(お前のお袋は淫売のクソ女。くらいの意味合い)
【容姿】
185cm・92kg
伸びるに任せた黒髪に無精髭の男。分厚い木綿の服を重ね着している。
【神禍】
狂風(クァンフン)

:思想
常に追い風に吹かれていたい。行く手を遮るものは皆消し飛べば良い。


単純に風を吹かせる神禍。
氷河期の地球に於いては、風を吹かせる系統の能力は、体感温度を下げられるだけでも充分な殺傷能力を有する。
この神禍は出力が桁違いであり、極超音速(マッハ5以上)の速度まで風速を出せる。
最大出力下では建造物は粉砕され、並の禍者は血霧に変わる。
なお最大出力で風を吹かせる為には、結構な時間を掛けて力を貯める必要が有り、戦闘に使えるものでは無い。
それでも音速程度ならば容易に吹かせられる。
風に乗って飛行する。格闘時に攻撃の加速や威力の上乗せに使う事もできる。

この神禍は地表の上に有るものにしか影響を及ぼさず、春の後ろからしか吹かないという性質を持つ。更にはどれだけの風を吹かせても、周囲の大気には影響しない為に、吹き戻しのような現象は生じない。
この為、側背に回り込まれたり、地面に穴を開けて潜ったりすると、風の影響を全く受けない。


【詳細設定】
中国四川省出身の禍者。
そこそこの資産を持つ家に生まれ、それなりの教育を施されるが、生来の凶暴さの故に喧嘩を繰り返し、17の時には親の財力と自身の腕っ節とを合わせて、未成年の犯罪組織を形成するに至る。
この時に窃盗、強盗、暴行、恐喝、強姦、殺人と、凶悪犯罪を繰り返すが、2年後に警察による大規模な検挙と、対立組織との抗争により、率いていた犯罪組織が壊滅。
身一つで逃げ延びるものの、警察や対立組織に追われる日々により、心身をすり減らしていった。
かつての栄光を思い返し、逆風に吹かれ続ける現実に打ちのめされ、己の前を塞ぐものを排除できない事に憎悪を抱き続け……。
二年間に渡る惨めな逃亡と流浪の日々は、春の精神を完全に荒廃させるに至る。
そして氷河期が到来し、禍者となった春は、警察機構とかつての対立組織とを襲撃。
人も建物も全て吹き飛ばし、かつての惨めな己の過去を払拭し、報復を遂げる。
この時に感じた至高至上ともいうべき快感を忘れられず、春は中国各地の都市を襲撃、最大限に発揮した神禍で壊滅させる。
更には韓国、台湾、日本をも襲い、極東アジアを壊滅させてしまった。

126名無しさん:2025/06/08(日) 09:46:37 ID:e9Q0hq4g0
【名前】フランチェスカ・フランクリーニ
【性別】女
【年齢】41
【性格】厳格にして苛烈ながらも、誇りと勇ましさを備えた軍人だった。
【容姿】黒い短髪と屈強な体格。使い古された紺色の軍服とコート。体の各所に凍傷などの古傷が刻まれている。
【神禍】
『終演・刻越疾壊(クアルト・ディザストロ)』
思想:命を燃やし尽くしてでも、成すべきことを成したい。

自身の時間流を加速させる。
残像すら生じる程の超高速移動を可能とする。
加速による爆発的な猛襲を行使し、超速機動によって他の神禍を次々に振り切っていく。
世界の時間そのものを加速させる訳ではなく、基本的には本体の時間流を加速させるのみ。

ただし能力を発動し続けることで、周囲の物質にも時間流加速が“侵食”されていく。
本体以外は時間流の加速に着いていけず、本体のみが高速移動の恩恵を受けることが出来る。
よって“加速の侵食”は本体以外のあらゆる生命や物質にとって致命的な負荷として襲いかかり、時間経過と共に破滅的な損壊・腐敗を齎す。

この能力の致命的な欠点は、加速が本体の肉体にも徐々に悪影響を与えていくこと。
能力を発動する度に肉体の寿命を削られていき、既に彼女の余命は刻々と迫っている。
『癒やしの力』を得られない限り、彼女は遅かれ早かれ死を免れない。

【詳細設定】
神禍の出現以降、辛うじて機能を保っていた国連が急設した『秩序統制機構』。人類史において最初で最後の国際機関による常設軍。
彼女はその最高戦力とされたイタリア軍人であり、十二崩壊の一角『魔王』ゲルトハルト・フォン・ゴッドフリートに勝てなかった女。

戦力も支援も全てが不十分な国連ヨーロッパ支部でその実力とカリスマ性を発揮し、部隊を率いて各地の紛争を鎮圧し続ける。
半壊状態だった祖国イタリアでは『最後の獅子(レオネッサ)』として称えられ、生き延びた国民や政府機関の間で神格化されていた。
彼女自身はあくまで厳格に振る舞い、粛々と任務を遂行し続ける人物だったとされる。

しかし人類の自滅因子たる十二崩壊の出現により状況が一変――世界は瞬く間に混沌へと進む。
民間出身の英雄である『勇者』達とも連携しながら対抗したものの、ドイツにて出現した『魔王』ゲルトハルト・フォン・ゴッドフリートの前に敗北。
部隊全滅によって『魔王』掃討作戦は失敗に終わり、彼女自身も重傷を負った。 

以後フランチェスカは消息が絶たれ、行方不明となっている。
程なくして国連ヨーロッパ支部が消滅したことで、彼女の生死を知る者は最早何処にも居ない。

しかし『最後の獅子』は、今もどこかに身を潜めているのかもしれない。
例え帰るべき部隊が壊滅し、もはや世界の破滅は避けられないのだとしても。
自らの戦いを再び始める瞬間を、彼女は虎視眈々と待ち続けているのかもしれない。

127名無しさん:2025/06/08(日) 21:12:55 ID:a1VwDrHs0

【名前】ミレナリア・イオアンニス
【性別】女
【年齢】17
【性格】混沌・中庸。受動的。人よりも動植物と話すのを好み、概念にすらも話しかける不思議ちゃん。人が嫌いというわけでもないが、加害・殺傷行為には「自然の成り行き」として受け入れている。
【容姿】東欧系。銀に近い水色のセミロング。桔梗紫の瞳に健康的な肌。自然色の服を着ていることが多い。能力のため蝶よ花よと愛でられていたため、身なりは清潔で肉付きもよい。
【神禍】『少女庭園・揺籃の獣檻(グラスケージ・マゴグ・ミレニアム)』
 思想:「人ではない友達が欲しい」「言葉を持たない子達ともお話がしたい」

 ───ゴグにのみ反応する特殊な脳波を発して対象を支配する、対ゴグ特化能力。
 本質的にはテレパシーに近いが、自我が崩壊したゴグに作用する事で、実質的に操作能力に変化したと推測される。
 従える数に制限はない。ゴグの位置や数もある程度把握できる。効果範囲は半径2キロ。
 無意識化でゴグと感情をリンクさせており、常にゴグを引き寄せている節がある。
 ゴグと意思疎通をしてると主張しているが、どこまで本当かは定かではない。破壊衝動も共有してしまい心が壊れているとの説もあるが真相は不明。
 ゴグには元の神禍が暴走状態で機能しているため、事実上複数の神禍を保有す軍団を所持するにも等しい。世界の支配も可能な神禍だが、思想面でも頭脳面でも適性はなく、若干宝の持ち腐れ。
 
 完全なゴグ化でないと支配は不可能だが、神禍に飲まれかけた禍者との交信は可能。
 禍者が根幹とする思想を失う事で起こる自壊現象であるゴグと交信し、無力化できる彼女は、神禍の秘密……神禍そのものへの干渉……を解き明かす存在ではないかと目されている。
 
【詳細設定】
 昔から、人以外と話をするのが好きだった。
 動植物、道具や機械、空に雲に水に太陽───世界のあらゆるものに声をかけては、意思が通じ合ってるかのように笑う。
 幼子らしい空想の産物だったのか、地球凍結前から神禍の萌芽が発現していたかわからないが、後にそれは真実となる。
 地球凍結が始まり周囲の人間が次々と神禍に目覚める中、ミレナリアだけは何ら異能らしき片鱗を見せなかった。
 避難場所にゴグの群れが襲来した時、ミレナリアだけはゴグに襲われる事なく、むしろ守るように寄り添い、跪いたのだ。
 ───食料の備蓄が尽きかけていた施設では口減らしが予定されており、無能力のミレナリアもその対象に選ばれていた。極寒の外に連れ出される直前、彼女の「救難信号」を受け取ったゴグが一斉に攻め入ったのが事の真相と判明。一転して街の守護神と讃えられる。
 上等な衣食住が保証され、能力を独占しようとする輩も半ば自動的にゴグにより排除され、元の暖かな生活を取り戻す。
 金銭も食料も要求しない『労働力』であり『兵隊』を手に入れた街は全球凍結後類を見ない復興を遂げ、苛烈な生存競争にもカルト思想にも染まらない健全で平穏な楽園、千年王国(ミレニアム)を築いた。
 
 当然、神禍───それも魔獣に築かせた楽園が永遠の国なはずがない。
 自分達こそ最後の審判を超え神に選ばれた民と奢る住人。法政が崩壊したのをいいことに秩序復興のもと侵略を画策する上層民。
 一度目の当たりにした終末で崩れた倫理は、恐怖を塗り潰すように禁忌と悦楽に耽けり、千年王国は背徳のソドムとゴモラに堕ちた。
 政治には関わらずゴグ達と戯れるミレナリアは、動植物が生息圏を失い滅多に見なくなってしまった中でようやく出会えたたくさんの「寂しいお友達」が消費される事に心を痛めていた。
 よって「頑張ってください」と書き置きを残して獣だけ連れて外を出ることにした。都市の末路は言うまでもない。

 以降は数を減らしては増えるゴグと共にあてもなく旅をしている。
 端から見れば恐ろしい悪魔の軍団にしか見えないが、自衛以外に人間世界に危害を加えた事はなく、頼まれれば人助けすらしている。
 しかし終末思想が蔓延る凍土世界でその一団はあまりに刺激的で、恐怖を煽ってしまっていた。
 事実にそぐわぬ伝聞と妄想はやがて存在しない大悪を造る。『背徳都市(バビロン)』。地上の忌まわしい者たちの母、獣を支配せし大淫婦と。
 ミレナリアの名はゴグを遠ざける魔避けの呪文、護符として密かに伝わりつつある。
 
 ゴグと離れ離れにされ、会場にもゴグのいないバトルロワイアル。儀式では真っ先に犠牲者になるしかないと思われるが……?

128名無しさん:2025/06/08(日) 22:39:19 ID:XQN87ZRc0
【名前】
任 青(レン チン)【性別】
女【年齢】
37歳歳【性格】
正邪善悪定かならない人物。気分次第で善行も悪行も行う。普段の言動は悪人寄り。基本は陽気で豪放、どんな人物でも礼節を以って接する。
袖の大きい男物の漢服を着ている。【容姿】
外見は精気漲る二十前後の美女。黒瞳、腰まで伸びた黒髪【神禍】
無敵神功(ウーディーシンゴン)
:思想
あらゆるものから自由でありたい。我が意を貫き通したい


飛翔にも似た跳躍を行い、水面を走り抜け、掌打の一撃で地に巨大な手形を穿ち、拳風で家屋を倒壊させ、袖の一打ちで禍者を殴り殺す。身体を頑丈にして砲撃にすら耐える。
内臓機能の向上や、新陳代謝の活性化、負傷や病の回復を促進する、毒物を平気で摂取し、体外に外出する。老化を遅らせ、極寒の吹雪の中を平然と全裸で歩ける
武侠小説に登場する内功法と同じ事を可能とする神禍。故に自ら名付けて『無敵神功』。

これらを為す根源たる神禍は、単純に無尽蔵のエネルギーを自己の体内で生産するというもの。
疲労も感じず、食事も睡眠も必要とし無い。


なお、直接エネルギーを体外に照射する事や、他者に使用する事出来無い。


【詳細設定】
中国河北省出身。武侠小説好きで、好きが高じて嵩山少林寺の門を叩く。
真面目に修練に励んで少林拳を習得していく中、氷河期の到来を迎える。
秩序が崩壊していく中、青は弾けた
習得した少林拳を頼りに寺外へと飛び出して、無法者と戦ったり、気に入らない奴をシバき倒して見ぐるみ剥ぐといった事を繰り返す日々を繰り返す。そんなある日、禍者と対峙して一方的に打ちのめされ、命を奪われる直前に神禍が発現。
神禍による無尽蔵のエネルギーに依る超強化で、神禍を弾き、禍者を撃ち殺す。
この日以降、完全に時代に適応した青は各地を放浪し、気の向くままに人を助け、人から奪い、人を殺す日々を送っている。
一人で極寒の世界を横行し、自由奔放に振る舞う様から、人呼んで『独行狂姑』(狂は「何ものにも縛られずに自由に振る舞う」という意味)の称号を持つ。

129名無しさん:2025/06/08(日) 22:41:47 ID:uxIZbYw.0
>>128
再投下します

【名前】
任 青(レン チン)
【性別】

【年齢】
37歳
【性格】
正邪善悪定かならない人物。気分次第で善行も悪行も行う。普段の言動は悪人寄り。基本は陽気で豪放、どんな人物でも礼節を以って接する。
袖の大きい男物の漢服を着ている。
【容姿】
外見は精気漲る二十前後の美女。黒瞳、腰まで伸びた黒髪
【神禍】
無敵神功(ウーディーシンゴン)
:思想 あらゆるものから自由でありたい。我が意を貫き通したい


飛翔にも似た跳躍を行い、水面を走り抜け、掌打の一撃で地に巨大な手形を穿ち、拳風で家屋を倒壊させ、袖の一打ちで禍者を殴り殺す。身体を頑丈にして砲撃にすら耐える。
内臓機能の向上や、新陳代謝の活性化、負傷や病の回復を促進する、毒物を平気で摂取し、体外に外出する。老化を遅らせ、極寒の吹雪の中を平然と全裸で歩ける
武侠小説に登場する内功法と同じ事を可能とする神禍。故に自ら名付けて『無敵神功』。

これらを為す根源たる神禍は、単純に無尽蔵のエネルギーを自己の体内で生産するというもの。
疲労も感じず、食事も睡眠も必要とし無い。


なお、直接エネルギーを体外に照射する事や、他者に使用する事出来無い。


【詳細設定】
中国河北省出身。武侠小説好きで、好きが高じて嵩山少林寺の門を叩く。
真面目に修練に励んで少林拳を習得していく中、氷河期の到来を迎える。
秩序が崩壊していく中、青は弾けた
習得した少林拳を頼りに寺外へと飛び出して、無法者と戦ったり、気に入らない奴をシバき倒して見ぐるみ剥ぐといった事を繰り返す日々を繰り返す。そんなある日、禍者と対峙して一方的に打ちのめされ、命を奪われる直前に神禍が発現。
神禍による無尽蔵のエネルギーに依る超強化で、神禍を弾き、禍者を撃ち殺す。
この日以降、完全に時代に適応した青は各地を放浪し、気の向くままに人を助け、人から奪い、人を殺す日々を送っている。
一人で極寒の世界を横行し、自由奔放に振る舞う様から、人呼んで『独行狂姑』(狂は「何ものにも縛られずに自由に振る舞う」という意味)の称号を持つ。

130名無しさん:2025/06/09(月) 02:27:43 ID:rVM9oNSQ0
【名前】秋山 充明(あきやま じゅうめい)
【性別】男
【年齢】21歳
【性格】冷酷無比にして苛烈、容赦のない暴力で他者を従わせる悪のカリスマ。組の若衆には厳格な規律を課す反面、自らが前線に立ち、命を懸けて戦うことで絶対的な忠誠を得ている。意味のある殺しに拘る実利主義で、無駄死には嫌う。
【容姿】精悍で整った顔立ち。左眉に小さな切り傷。右腕にはびっしりと梵字の刺青。常に羽織っているのは、かつて父が着ていた血の染みた黒い特攻服。

【神禍】
『血盟廻咬(けつめいかいこう)』
思想:裏切り者がのうのうと生きてられると思うな。

自らが指定した契約者(しゃてい)に対し、心臓を握るかのように自由に致死干渉が可能。
対象が裏切り行為(反抗、逃走、命令違反など)を行った瞬間に能力が発動し、血液が逆流・破裂・凝固などの形で死を与える。
契約は充明と酒を酌み交わすことで発生する。最大契約数は13名。

かつて父を裏切った組員を、自らの手で一人ずつ処刑した経験から、忠義こそ正義で裏切りは絶対に許されないという思想が形成された。

【詳細設定】
現在は全球凍結で崩壊した都市・東京新宿にて、自警団の皮を被った暴力集団「秋山組」を束ねる。
地下鉄の駅を根城に、物資を奪い、構成員を力で支配し、他の勢力を吸収・殲滅して勢力を広げている。

15歳のとき、父・秋山重蔵が率いていた暴力団、秋山組は内通者により警察に壊滅された。
父は目の前で逮捕され、組員は次々と逃亡。充明は唯一逃げず、父の仇を裏切り者として追い詰め、たった一人で七人の元組員を惨殺した。この時に生まれた裏切り、すなわち死という絶対的価値観が彼の中核となる。

父の跡を継ぐべく、暴力の世界で生きることを決意。
少年院を出たあとすぐに、東京の裏社会で新しい秋山組を再建する。もとはカリスマ性と義理堅さで支持を集めたが、全球凍結以後は信じる者にしか与えぬ暴力という恐怖政治に転換。
極寒の中でも一切弱音を吐かず、忠義を貫く者にだけ生存の権利を与える暴君と化した。

131名無しさん:2025/06/09(月) 21:56:23 ID:AGPZ2hdk0
【名前】城崎 仁(しろさき じん)
【性別】男
【年齢】62
【性格】
 気さくであり、独特の訛りを持つ。
 表面上は人当たりのいい気さくな人物だが、その実自分以外の全てを信用しておらず、他者は全て駒だと認識している。
 人心を掌握する術に長けており、気が付けば蛇のように心へと這い寄っている。

【容姿】
 老体でありながらそれを感じさせないほど鍛えられた肉体をしており、身長は180を越える。
 左目を眼帯で覆っていて、雪景色に溶ける白いスーツと、同じ色の中折帽を被っている。髪は黒髪のオールバック。
 スーツで隠れているが、背中には天狗の刺青が彫られている。

【神禍】
『風読み(かぜよみ)』
 思想:この世の風向きは、己の意のままに。

 場の流れを読む、ただそれだけの能力。
 つまり、自身の都合のいい方向へことを運ぶことが出来る。いわば最適解を導き出せる異能。
 あくまで脅威的な直感のようなものであり、未来予知が出来るわけではない。
 しかし城崎自身のスペックが合わされば、それはもはや因果律操作にも匹敵する。

 そして城崎は、特筆すべき膂力を持ち合わせているわけではないが、我流の暗殺術を会得している。
 詳細は不明だが、この技が同じ対象に二度振るわれることは無いという。
 その理由は、彼が『風読み』によって一度振るう事を決断した時点で、その対象の死は確定しているから。
 
【詳細設定】
 日本最大規模の極道組織、『久藤会』五代目会長。
 元は直系団体の『城崎組』の組長で、同じ直系の『秋山組』組長、秋山重蔵と跡目争いをしていた。
 面子を重んじる正統派な極道である秋山組と違い、城崎組は名を売る為であれば手段を問わない武闘派として知られており、看板を背負うにあたってやや劣勢であった。
 それを疎ましく思った城崎は、無関係なカタギの人間を捕まえて得意の人心掌握術により、己へ忠誠を誓う『駒』を作り出した。
 そうして作り出した『駒』を秋山組へと送り込み、スパイとして秋山組内部の情報を取得。
 匿名で警察へと売り込み、組長逮捕のきっかけを作り上げた。

 その後、最大の敵対勢力がいなくなったことで城崎は順当に五代目会長へと成り上がる。
 しかしそのわずか一年後、全球凍結によって『久藤会』が壊滅。
 これにより組員の殆どは行き場を無くすが、事前に地球全土の混乱を予期していた城崎は、即座に周囲の信頼を得る道を選ぶ。

 城崎は当初、神禍を自覚していなかった。
 それも当然。彼は天性の勘の良さと先見の明を持ち合わせていたがゆえに、神禍の異能性に気づけなかったのだ。
 神禍を自覚した後は、それを使いこなしより自身の都合のいい世界を築き上げることに尽力する。

 人類史において最も生存、繁栄が絶望的とされた荒涼の大地。
 誰もが今を生きる事で必死で、一日後の自分など想像すら出来ない世界。
 この男は、全球凍結以前と大差ない不自由のない暮らしを続けている。
 それは彼が築き上げた周囲からの崇拝じみた信頼と、答えを導く神禍あってのものである。

132名無しさん:2025/06/10(火) 00:00:14 ID:nRVI.THw0
【名前】儀猟 運命(ぎりょう うんめい)
【性別】男
【年齢】17
【性格】静かで内向的。他人と深く関わることを避けるが、距離感さえ守れば冷静で礼儀正しい。感情をあまり表に出さず、言動も機械的だが、その裏には他人と関わると、いつか必ず傷つけてしまうという強い自己嫌悪と諦観がある。
【容姿】痩身で背が低く、目元に隈がある。乱れた黒髪と、防毒マスクを常に首から下げているのが特徴。実験用の薬品が詰まったポーチを身体中に装備しており、神禍の影響もあってか危険人物と誤解されがち。

【神禍】
『虚ろなる静謐(ハイリー・トキシックスペース)』
思想:傷つきたくない、傷つけたくない。だから遠ざける。

呼気・皮膚からあらゆる毒素を任意に生成し、気体・液体・固体の三態で散布・制御できる。
神経毒、窒息毒、接触毒、腐食毒など多岐にわたり、毒の性質・拡散範囲・持続時間を細かく調整できる。
ただし、自分の半径5メートル以内には常に毒が散布されない。

【詳細設定】
毒物の知識と調合スキルを活かして孤立した拠点で生き延びている少年。
かつて助けた小さな集落(>>42シャーリー・ヴェルナティアが滞在している集落)に毒の結界を張って外敵を寄せつけない代わり、村人との接触は一切持たず、幽霊のような存在として祀られている。
誰とも関わらずに済むその環境は、彼にとって呪いであり、救いでもある。

元は地方都市で育った薬学者の家系の末子。幼い頃から毒物に強い関心を持ち、父の研究を手伝っていた。
高校でも優秀な成績を収め、将来は薬剤師を目指していたが、実験で毒に関心を持ちすぎたことを父に叱責され、やや孤立していた。
それでも、唯一姉だけは彼を理解してくれていた。

全球凍結が起きた直後の混乱期、彼は家族とフィールドワークに出ていた。
家族とともに避難民キャンプで暮らしていた頃、人間関係の摩擦から小規模な暴動が起きる。
その混乱の最中、運命が誤って毒草を混入させてしまった、自作の保存食が原因で、実の姉と5人の避難民が死亡。
毒草の混入は偶然の産物だったが、作ったのが運命だったことで糾弾され、誰一人彼を庇わなかった。

このとき彼は、人と関わったから姉は死んだという強烈な負い目を抱くようになった。
その後、極寒の荒野を一人で放浪していた時、神禍が発現し、現在に至る。

133名無しさん:2025/06/10(火) 02:11:44 ID:nRVI.THw0
【名前】黒岩 猛(くろいわ たける)
【性別】男
【年齢】26
【性格】一言でいうと、うざい。挑発的で距離感がおかしく、誰とでも馴れ馴れしい。口が悪く、だが人を惹きつける陽性のカリスマ。命のやり取りの最中でも軽口をやめない。だが本人はそれが“愛”だと思っている節がある。
【容姿】ずっと笑顔を崩さない。黒いサングラスに前髪を跳ね上げた七三分け。ヒョロいが筋肉質、明るいスーツにマフラーを巻いている。吹雪の中でも着崩したまま歩いている異様な男。そこそこハンサム。

【神禍】
『愛ノ証明(パルス・アフェクティオ)』
思想:この世界の誰よりも、この世界の誰からも愛されたかった

 自分に敵意を向けた者に、強制的に「愛」を植えつける。
 感情感染型の強制同調能力。黒岩に敵意・憎悪・殺意などを明確に抱いた者ほど、その感情を“愛”へと強制転化させる。
 感染後は黒岩を守ろうとする、傍にいようとする、自死してでも想いを遂げようとする、など歪んだ行動が誘発される。
 感染が進行すると、他者からの干渉・理性すら通じなくなる。

 黒岩は幼い頃から人に執着されることはあっても、本心から愛された経験がなかった。
 ヤクザに拾われた少年時代、自分を見捨てなかった兄貴分に認められたくて暴れ回った。やがて彼は恐れられる存在になったが、同時に誰も本心を見せてくれなくなった。
 「愛してる」と言わせるために、人を殺し、脅し、仲間を支配した。
 それでも足りなかった。

 彼の「愛されたい」という願望はついに歪み切り、「恐怖でも、憎悪でも、いい。最終的に“愛”に変われば、それが真実である」という思想となった。
 その歪みこそが、感情を愛に変える強制的な神禍『愛ノ証明』を発現させた。

【詳細設定】
 凍り付いた世界で今も彼は、かつての仲間たちを率いて各地をうろついている。
 かつての拠点・池袋に全球凍結後もとどまり、付近の敵対する集落、集団を襲撃している。その際、集団の長を神禍で操り、戦力として取り込むか組織を瓦解させ、現時点で交戦した敵集団をすべて壊滅させている。(現時点で投下されているキャラシにおいて、『株主総会』、『秋山組』、『赫焔會』とは交戦経験がある)
 その姿は義理人情を装った破滅の伝道者として恐れられており、『黒い恋人』などという不名誉な渾名も持つ。

 神禍が発現する直前までは、『ゴエディア』の総長として、若くして抗争を統べる存在だった。
 凍結前の東京で、日本最大規模の極道組織、『久藤会』、単身無双の実力を持つ『轍迦楼羅』らとの抗争を繰り返し、池袋の王と称されていた。
 神禍の発現後はその能力によって部下の半数が“愛しすぎて”錯乱、忠誠心が狂気と化して粛清された。
 結果として組織は壊滅しかけたが、黒岩はその過程すら「美しい愛の形」と捉えて笑っていた。
 今も、彼は誰かの心に「愛」を刻み込むためだけに、終末の世界を笑いながら歩いている。
 
 黒岩が14歳の頃。
 ストリートで野垂れ死にしかけていたところを拾ってくれたのが、『ゴエディア』の幹部だった“兄貴分”の存在だった。
 
 その人は強く、優しく、そして無情だった。
 人を助けておきながら、後で売る。情を見せておいて、切る。
 そんな兄貴分が死ぬ間際に呟いたのが、「本当は、お前を愛してたかもな」という言葉だった。

 ――その瞬間が、黒岩にとっての思想の起点だった。

 「愛してる」が嘘か本当かなんてどうでもいい。言わせた時点で俺の勝ち。
 どうせ世界は嘘だらけなら、感情だけは奪ってみせる。

134名無しさん:2025/06/10(火) 02:14:30 ID:nRVI.THw0
>>133
神禍が発現する直前までは、『ゴエディア』の総長として、若くして抗争を統べる存在だった。→神禍が発現する直前までは、半グレ組織『ゴエディア』の総長として、若くして抗争を統べる存在だった。
こちらに修正させてください。お手数をおかけして申し訳ございません。

135名無しさん:2025/06/10(火) 06:29:41 ID:eFatEimA0
【名前】シアン・テオ・エヴァン
【性別】男
【年齢】105歳
【性格】
飄々とした振る舞いで愛らしい笑みを浮かべ、一見友好的だがその実、人間らしい情は一切持っていない。年寄り地味た口調

【容姿】
顔の右半分を白い仮面で覆った、外見年齢が12歳の中性的な美少年。
軽くウェーブがかかった白髪のショートボブ、青いシルクハット、金色の派手な装飾が施された中華風の青い民族衣装、下半身は白いショートパンツを履いている。
病的なまでに肌が青白く、顔は左の瞳が青く、仮面で隠した右の瞳は水色で失明している。
肉体が一部、腐敗化しており顔の右半分を隠しているのも腐敗化が進行しているため

【神禍】
【魂奪の口唇(ドレインキッス)】
思想:この肉体が滅びる前に新しい肉体を手に入れる。

口づけした生物から生命力を奪う能力。
奪った生命力で肉体を若返らせたり、自らの力を増幅させるための糧となる。
ただし肉体の腐敗化は禁術による悪影響が原因のため
神禍の力を持ってしても食い止めることが出来ない。

また神禍とは別に禁術によって会得した数々の古代呪文を使用する事ができる。

【詳細設定】
かつての古代文明に存在した小国の王。
強大な侵略国家から愛する民を守るために、禁術に手を染めた呪われた存在。
力の代償に魂は歪み、汚染され、侵略国家だけでなく愛する民でさえ喰らい尽くした。
魂が強大になっても肉体の劣化は免れず、何度も別の肉体に憑依しては生き長らえてきた。
シアンの肉体も当時12歳の少年を捕らえ、禁術によって憑依して奪った肉体である。
5年前、肉体の適合者との憑依を行う最中に偶然、暴徒化した禍者達の乱入により
適合者が殺害され、憑依は失敗に終わった。
更に全球凍結現象による人口の激減、劣悪な環境による肉体の劣化の急速進行。
猶予は残されておらず、この儀式の中に希少な適合者の存在を知った彼は
この儀式へと参加するのだった。

かつては民衆に愛される心優しい国王だったが、面影は既に無く。
ひたすら魂を喰らい続ける呪われた怪物でしかなく
過去の記憶など等に忘れている。

【名前】イーヴィルソウル
【性別】無し
【年齢】無し
【性格】
ただ本能のままに襲いかかり、生者の肉体を乗っ取ろうとする。

【容姿】
全長12・58m
巨大な骸骨の上半身に王族の冠とマントを羽織ったデザイン。
禍々しい黄緑の炎に包まれている

【神禍】
無し

【詳細設定】
幾度も肉体を入れ替え、永劫なる時の中を生き続けた怪物の正体。
シアンの肉体が死亡すると共に、出現する。
全長10mを超える巨大なアンデッドモンスターであり
人間ではないため神禍を使用出来ないが
数々の強力な古代呪文をリミッター無しで発動可能。
実態を持たないため、通常兵器は一切通用しないが
概念系の攻撃や、聖なる加護が施された武器によるダメージは受ける。
陸に上げられた魚同然の状態であり、10分以内に新たな肉体に憑依しなければ消滅してしまう。
彼を完全に滅ぼすには今が最大のチャンスである。

136名無しさん:2025/06/10(火) 18:09:43 ID:.qu2ZDxg0
【名前】白鹿優希(しらか ゆき)
【性別】女
【年齢】25
【性格】普遍的な正義感を掲げる善人。テンションやや低め。なぜか「誰かが誰かを非難しようとする雰囲気」をとにかく嫌う。
【容姿】さっぱりした顔つき。黒色の髪をポニーテールにしている。引き締まった体型で、全球凍結の前の日本では体育系の大学に通っていた。

【神禍】
『不滅の前編(プレパリング・ショータイム)』
思想:私は正義のヒーロー。やれるだけのことをやる。

いわゆる変身ヒーローの姿になる。
「チェンジ」の掛け声と共に、左手首の玩具めいた銀色の腕輪のスイッチを押すことで、トナカイを彷彿とさせる意匠の白い戦闘スーツを全身に装着する。
身体能力が強化される他、これまた玩具のような見た目の剣や銃を武器にして戦う。スーツは耐寒性に優れていて、変身している間は極寒の環境も身一つで乗り越えられる。
日本人が見ればかつてテレビ番組で有名だった「戦隊ヒーロー」を想起するような姿だが、特定の部隊には所属していないこともあってか、本人は単に「ホワイト」と名乗る。

罪のない人々を守るため、優希は数々の禍者と戦ってきたが、自分より強い敵にはいつも苦戦の末に敗北してばかりで、殆ど勝てた試しが無い。
それこそが真価であることを、優希は自覚していない。

この神禍は「ヒーローが強敵と相対した時、惜しくも敗れるが無事に生還する」という状況を実現するものである。変身ヒーローの力は、計測用の目安として与えられているに過ぎない。
優希を上回る戦闘能力の敵に対して、戦闘中に限り自動的に発動。「ヒーロー相手に痛み分けの勝利になってしまい、トドメも刺し損ねる」程度を大まかな上限として、戦闘能力の制限を課す。
なお、集団戦を行う場合、それぞれの総合的な戦力をもとにして敵側に調整を施す。

高層ビルを焼き潰す炎熱や雷電を放つはずの神禍は、ホワイトの戦闘スーツにダメージを与えられる程度の出力に。
音速を超える運動能力を獲得するはずの神禍は、ホワイトの動体視力でなんとか追いつける程度の速度に。
どれほどの覇者であろうと弱体化させ、それでも敗れた優希の戦いは「次回へ続く」ことになる。

【詳細設定】
「総統」と呼ばれる禍者の率いる一団によって、僕の故郷は滅ぼされようとしていた。
仲間を見捨てて逃げ出した僕に、今更戻る資格など無いとわかっていても。生まれ育った故郷への想いを振り切ることができず、僕は再び足を踏み入れていた。

憎き総統と配下の三人、見覚えのない「白い戦士」が戦っていた。
珍しく総統自ら参加していた戦いは、白い戦士の劣勢で、着実に追い詰められていく。
……総統は、格下相手に手加減をして甚振るような気質だったか?
そんな疑念など、些細なことだった。
手にした槍に、祈りを籠める。最も得意な戦法、一点突破の構え。狙うは総統ただ一人。
どうせ失い損ねたこの命だ。最期くらい、正しく誰かのために燃やしてやろう。

……結末は、予想もしない形で僕の覚悟を裏切るものだった。
重力の防壁で容易く阻まれるはずだった一撃は、勢いよく突破。首領の頭蓋を、呆然の表情ごと粉砕した。
数多の命を踏み躙った巨悪である総統の、あまりにも呆気ない死。
その場の誰もが立ち尽くす中、次に動いたのは白い戦士だった。僕の姿を一目見て、背を向けて逃げ去っていく。
僕を新たに現れた第三勢力だと勘違いし、これ以上は流石に戦えないと判断したのだろうかと、辛うじて納得した。

白い戦士の素性を知ったのは、町で生き残りの一人から話を聞いた時のことだ。
「白鹿優希」という日本人の女性で、人助けをしながら各地を巡っていたという。
かつてサンタクロースを名乗る運び屋と一緒に行動していた時期があり、その時に海を渡ってきたとのことだ。

一緒に戦うと名乗り出てくれたのは嬉しかったが、その後の関係が必ずしも良好ではなかった。
住民と共に総統の手先を迎え撃ち、結局負けて一人で逃げ帰ってくる。そんな顛末を何度か繰り返すうちに、住民の一人が彼女を非難した。恥知らず、と。
その直ぐ後で総統自ら出陣したという報が入り、彼女は一人で駆け出してしまった。結果的に総統の討伐こそ叶ったものの、彼女自身が成し遂げた功績ではなく。
ごめんなさい。でも、やれるだけのことはやったんです。
自らを宥めるようにそれだけ言い残して、既に町を去ってしまったという。

僕と彼女の二人がかりで総統を倒したのだから、せめて彼女を認めてやってくれないか。
ささやかな願いを伝えながら、ついに一つの言葉も交わせなかった白鹿優希に思いを馳せる。
貴方は今も何処かで、独りきりのヒーローとして戦っているのか。
世界を救えるほど強くあれず、己の弱さを補えるだけの「戦隊」を結成することもできずに。

137名無しさん:2025/06/10(火) 19:03:46 ID:pElhi/hg0
【名前】ノア・ゴフェルウッド

【性別】男

【年齢】16

【性格】強固な信念に裏打ちされた、謙虚ながら揺らがず堂々とした少年。年齢不相応なほどの落ち着きを見せるが、一方で自分の信念に盲目的な面もあり、やや自己犠牲的。

【容姿】白髪混じりの赤毛の、小柄な少年。左肩からは細い林檎の木の枝が生えており、周辺の皮膚は樹木質になっている。雪中迷彩の防寒装備付きの軍服を着て、持ち運びやすく改造した狙撃銃を担いでいる。肩口には枝が引っかからないよう手製の加工がある。また、服のあちこちに、断熱の袋に入れた樹木(主に林檎)の種子やそれを封じた銃弾を仕込んでいる。

【神禍】
『終末の日の植樹(ドゥームズデイアップル)』
思想:全てが徒労に終わる可能性がずっと高いこの凍土の世界だけど、それでも正しいことをしたい。
「樹は明日切り倒される時でも、それでも空に枝を伸ばすんだ。例え世界が滅ぶとしても、行いの価値は不滅だと僕は信じてる」
「だから、僕は今日も林檎の木を植えるよ」

樹木の種を育てる能力。
ノアの能力を受けた樹木の種は急速に発芽、成長し、周囲に栄養があるならそれを吸収する。
(別に栄養がなくても成長はする)
樹木の成長の速度や傾向は、ある程度ノアがコントロール可能。
また、発芽能力を失った種には効果がない。全球凍結下では地表の種子は冬を耐えられずほとんどは発芽能力を失っているため、基本的には希少な温度管理され保存された種子のみが対象。

戦闘では、種を単体で設置し生やした樹木を遮蔽やトラップとして用いることもできるが、ノアは主に林檎の種数粒を封じた非貫通性の弾丸を用いて使用する。この弾丸を受けるとノアの能力で種子が発芽、相手の肉体を栄養に樹木が急速に成長し、対処されなければ最終的に林檎の木に栄養を吸われるか、成長した根で致命的な部位を損傷し死亡する。

より一般的な用途として、果樹を育てることで果物を食料として生産することが可能。木材は希少な熱源にもなる。

また、ノアはかつての戦闘で左肩に負った重傷を治療するため、自分の体に林檎の苗木を植えている。
傷は塞がり、またやろうと思えば身体能力の強化にも使える媒体にもなったが、ゆっくりと苗は成長しており、身体能力の強化に使えばなお成長は促進される。
既に苗木を摘出することは出来ない程度に癒着しており、例え幸運にも生き延びた所でいずれはノアは一本の林檎の木になる。
それでも、ノアは最後まで正しいと信じた行動を取るつもりだ。

【詳細設定】
スヴァールバル世界種子貯蔵庫。
北極圏ノルウェー領・スヴァールバル諸島に位置する、あらゆる種類の破滅──気候変動、自然災害、あるいは核戦争など──から植物の絶滅を防ぐべく、100万種以上の植物の種子が温度管理され保存される現代の"方舟"である。
ノア・ゴフェルウッド少年は、今や最後の一人となったこの"方舟"の番人だ。

ノアの出自は、全球凍結の初期に、国連により保護された果樹農家の子である。
幼いノアの正しいことをしたいという子供らしい信念は、強力な神禍の発現と切迫した世界の状況によりあまりにも早く叶えられた。
幼いとはいえ善良かつ従順で、食料生産を可能にし戦闘にも貢献できる神禍の持ち主をただ後方に置き守るには、世界の状況はあまりにも過酷だった。

短期間の戦闘訓練を施されたのち、ノアが命じられたのは、スヴァールバル諸島の防衛であった。深刻な氷河期の到来で、世界中の植物が枯死し、種子すら発芽能力を失っている今、僅かな未来への希望を守るためには、世界中の種子が保存されている"方舟"を十二崩壊のような者の手に陥とす訳にはいかなかった。

非常に過酷な氷河期の極圏環境で、ノアは少数ながら精鋭の防衛隊と交流し、仲を深める。ベテランの軍人や傭兵揃いで年齢差は大きかったが、彼らはノアを息子のように可愛がった。
一方で軍人としての指導は厳しく行われ、特にノアは射撃に高い適性を示した。

世界が滅びの色彩を濃くする中、防護隊は最後まで"方舟"の守護という役目を果たす。
厳しい極圏の吹雪を越えてくる十二崩壊の走狗と、激しい戦いを繰り返しても。
ノアの家族の避難する街が戦いに巻き込まれ、音信不通になっても。
国連組織が崩壊し、孤立無援となっても。
──戦いの末に残った兵士が、ノアだけになっても。
それでも、まだ"方舟"は保たれている。
未来への希望の種は、保たれている。
今や、それにどれほどの意味があるのか分からなくとも。

林檎の樹の少年の信念は、なお折れていない。
たとえ"方舟"を守ったところで、もはや人類を救うことなどできなくとも、それでも善い行いの価値は損なわれることがないと信じている。
──そうでなければ、死んでいったみんなは何のために。

いずれ来たる最後の日まで、ノアはそれでも林檎の樹を植え続ける。

138名無しさん:2025/06/10(火) 21:53:02 ID:.qu2ZDxg0
>>136
× 重力の防壁で容易く阻まれるはずだった一撃は、勢いよく突破。首領の頭蓋を、呆然の表情ごと粉砕した。
○ 重力の防壁で容易く阻まれるはずだった一撃は、勢いよく突破。総統の頭蓋を、呆然の表情ごと粉砕した。
内容を一部修正します。失礼しました。

139名無しさん:2025/06/11(水) 00:36:39 ID:epUDU9AU0
【名前】『晴』の勇者/エラス・ランクランカ
【性別】女
【年齢】27
【性格】かつては理想に燃え、仲間思いで高潔だったが、今は冷徹で計算高い現実主義者。「空の勇者」の生き残りとしての重責に苛まれ、自らの理想を真実の解明に置き換えた。仲間の死を無意味にしないためなら、冷酷な決断もためらわないが、内心では深い孤独と葛藤を抱える。
【容姿】長い銀髪を風に靡かせる、切れ長の蒼い瞳。身長は高めで細身だが、鍛え上げられた筋肉の線が見える。薄手の軍服風の戦闘服に、空を思わせる青いマントを羽織る。かつての英雄の威厳を漂わせつつも、今はその輝きが少し翳っている。

【神禍】
『蒼天の断罪(アザーズ・ジャッジメント)』
思想:偽りの雲を払い、絶対的な晴天(真実)を掴みたい。

 ”晴れ”にまつわる事象を自在に操ることができる。
 光と熱を集中させて敵を焼き尽くす強力な太陽光線や、気圧を変化させて対象の身体を内側から押し潰す「断罪の圧縮」を放つ。
 また、自身を中心に一定空間の天候を「快晴」に固定することもできる。この領域内では、他の気象干渉や一部の神禍による空間的な影響を中和・無効化する。

 かつての理想的な「空の勇者」たちは、空を人類の未来の象徴として奪還し、平和を取り戻そうとしていた。だが、「十二崩壊」の出現によって世界は混乱し、その理想は砕け散った。
 その絶望と重責を経て、エラスは「自由は真の強さによってのみもたらされる」と考え、強力な「断罪」と「統制」の力を身につけた。
 彼女にとって空は「開放」の象徴であると同時に「支配」の象徴でもあり、空を支配し真の自由をもたらすことこそが、人類が救われる唯一の道と信じている。

【詳細設定】
 現在は、人類を滅亡に導いた一人である『第十崩壊』が組織した地下勢力『グリゴリ』に、彼の右腕として所属している。
 彼が提示する「世界の滅びの真相」こそが、仲間の死に意味を与える行為だと信じ、彼の指示で生存者の殺害といった非道な"探偵業務"に手を染めている。
 彼女は希望の象徴であった過去を捨て、冷徹な殺し屋として振る舞うが、内心では過去の仲間たちへの罪悪感と、自分の信念との葛藤に苦しんでいる。
 表向きは完全に冷徹だが、“空”の未来を強く願い、そのためならどんな手段も厭わない覚悟を持つ。

 かつては「空の勇者」として希望の象徴となり、国連機関に公認された英雄の一人だった。
 空の復権を掲げ、仲間たちと理想に燃えた日々を送っており、その中で彼女はリーダーとして仲間を守る責任を負い続けた。

 人里離れた高山にある、国際気象観測所の所長の娘として育った。
 父親は「気象を制御し、地球から争いをなくす」という壮大な夢を持つ理想主義的な科学者だった。エラスは常に父を尊敬し、幼い頃から空と雲の動きを読み解く英才教育を受け、自身も研究者の道を志していた。
 彼女にとって「空」は、科学で解き明かし、人類の未来を拓くための希望そのものだった。
 しかし、父親は全球凍結の兆候をいち早く察知したが、学会からは異端扱いされ、誰にも信じてもらえなかった。
 彼は失意のうちに観測所で凍死。父の理想と死が、エラスの中に「誰にも頼らず、自分の力で理想を実現する」という強靭な意志を刻み付けた。

140名無しさん:2025/06/11(水) 00:37:57 ID:epUDU9AU0
>>139
『蒼天の断罪(アザーズ・ジャッジメント)』→✖
『蒼天の光:絶空支配(アザーズ・ジャッジメント)』→○
とさせてください。失礼いたしました。

141◆DpgFZhamPE:2025/06/11(水) 02:12:53 ID:???0
【名前】零墨(れいぼく)
【性別】女
【年齢】28
【性格】
外向的かつ即断即決。敵ならば打つ。正しき人間ならば手を取る。
好きなものは山の上から見る人々の生活の光。
人々が生きるその世界を、悪意を持って奪い去り嘲り笑う。それが何よりも許せない。
鋭い目つきをしているため誤解されやすいが、性格は武人然としながら豪快かつ人々を安心させるためのジョークも言う。少し天然が入っている。
喋り方は古風だが、大いに笑い自由に生きる平穏を好む人。
【容姿】日本人。175cm。鋭い目つきにスラリと長い鍛えられた肉体。
黒のコートを纏ったフォーマルなその姿。長い黒髪がよく似合う。
【神禍】
『万物に潜む黒よ、従い倣え(セクイ・アンブラ)』
思想:不条理を許さない。生き抜く人々の光を奪うソレが、許せない。
液体のような影を使役する。『影』であればそれが自分のものでなくとも他者のものでも彼女の手中である。
影とは万物に存在し、モノある限りその背後に存在するもの。
彼女はこれを使役し、小さい使い魔から影に形を持たせ盾から槍、果ては翼を持った巨大な鳥から龍まで自在に作り変えられる。彼女は自らの拳や肘、身体に纏わせ、己の拳法や肉体強化をすることも可能。
翼を作れば空を飛び、影を集めれば巨人の肉体を作ることも可能。
万能かつ強力。彼女はこの力を元に荒れる一つの地域を統治したと言われている。

ここに来る前は影で城と領地を構築し、百人程度を住まわせ生き抜く術と拳法を教え生きるための力を与えたと言われる。
強く、清廉なヒト。

【詳細設定】
彼女、零墨は幼い頃にある一族に拾われた。『墨拳道場"痕琳省"』(ぼくけんどうじょう、こんりんしょう)。名もその時与えられた。
武術を鍛え、山の中で暮らし、自然と共に生きる者たちの集まり。血の繋がりはない、武術に生きる者たち。
そこで、親がおらず盗みで生きていた彼女は齢六歳にして、初めて温かい食事を噛み締めた。
山の頂上から眺める人の街が好きだった。あの光一つ一つが人の生きている証だと思うと、それはなんて───壮大な話なのだろう、と。
『強さを身につけるのではない。抗う時に抗える心を持ちなさい』。当時の痕琳省の当主の言葉であった。
抗う。不条理に押し付けられる悪意に反抗する。
彼女は、墨拳を覚え、成長を続け。
山の上から見た美しい街の光───それが奪われないように。不条理に消えないように。
己と同じ、行き道を失った者が生まれないように。
己を鍛え上げる。体内の気を巡らせ、肉体の機能を促進させる。衝撃を体内から体外へと流し、接触面を通じて相手の内部に流す『墨拳(ぼくけん)』。彼女はその免許皆伝者となった。
弱き者が居るなら呼べ。私が強くしよう。
強き者が居るなら呼べ。私が戦おう。
生まれた頃から身寄りがおらず、『墨拳』を扱う一族に引き取られた彼女は武人然とした性格と善悪を判断する人間性を手に入れた。

この星の変化にいち早く気付いたのは、その一族だった。山に住み、自らを鍛え上げ自然と生きるその一族は、現れた『変化』に対し、皆にこう告げた。
『弱き者が虐げられ、強き者が全てを奪う時代が来る。
 抗え。抗え。───それこそが、我らに与えられた天命である』。

そうして人里に降りた彼女の瞳には、惨憺たる光景が広がっていた。
国家という機能が崩壊し始めた光景。法律と平穏という盾が取り払われた女子供の行き先。
力のない男の末路。人々の安寧とした暮らしの光が失われた混沌。

───ああ、これは。
なんと、醜いことか。

国家という機能がないのなら、私が作ろう。女子供を守る盾がないのなら、私がなろう。
力が欲しいと嘆く男がいるならば、私が鍛えよう。
人々の生活が戻るまで。悪辣と極寒に支配された世界から、人々が自立できるまで。
それが、拾われ『墨拳』を継いだ私の、役割だ。

そして、ある噂が流れた。
極東のある地域、黒の城に生きる場所あり。
善なる者なら扉を叩け。罪ある者なら伏して逃げよ。
決して、奪おうとすること勿れ。
黒の城は、人類最後の砦である。

一部の地域ではあるが、武術と神禍で混沌の世から平穏を取り戻した武術の人。

142名無しさん:2025/06/11(水) 03:16:29 ID:PfJfT.mc0
【名前】『晴』の勇者/ミヤビ・センドウ
【性別】男
【年齢】42歳
【性格】
 無気力。何事にも本気に取り組まず、気だるげにも感じる。
 一見穏やかとも取れるが、裏を返せばかつての激情をどこかに置いてきてしまったように見える。

【容姿】
 黒いボサボサの短髪に、特徴的な無精髭。
 所々に金と白の装飾があしらわれた赤い着物を着用しており、常に右腕を懐に入れている。
 右腕は肘から先が無く、左の脇腹には大きな手術痕が目立つ。

【神禍】
『夜明けの炎(アマテラス)』
 思想:極寒の夜を終わらせ、この世界に太陽を。

 炎を生成し、操作する神禍。
 この炎は現実のそれとは違い、ミヤビ自身とミヤビが傷つけたくないと認識したものには人肌程度の熱しか感じない。
 形状、温度、火力はミヤビ自身の意思によって自在に調整できる。
 噴射の勢いを利用した高速移動や、擬似的な空中飛行なども可能。
 シンプルながら非常に使い勝手が良く、応用が利く。

【詳細設定】
 かつての空を取り戻すべく結成された四人の『空の勇者』たち。その一人。
 『空の勇者』は晴、雲、雷、雨の四人で構成されていた。

 全球凍結と神禍の発現により、秩序と希望を失いつつあった世界で逸早く『空の勇者』という組織を発足した張本人。
 祖国日本において、ミヤビは全球凍結以前から培ってきた人徳により、一個人が民の希望になるという与太話を現実へと変える。
 気休めであろうと、藁にも縋る気持ちであろうとも、未来を見出したい国民にとって彼の存在は確かな支えとなった。

 辛うじて生きている交通機関を利用して世界各地の旅を続ける中で、段々と彼に付き従う者が増えてゆく。
 そうして勢力を伸ばし、いつしか国際機関公認の英雄となった矢先。
 各地で出現した『十二崩壊』の魔の手が、希望の灯火を呑み込んでゆくのを境に、『空の勇者』は救済活動ではなく禍者の鎮圧に動くようになる。
 即座に国際機関と協力して十二崩壊掃討作戦に加わり、希望の象徴として死闘を繰り広げた。

 戦果は上場ではあったが、最後の災禍『第十二崩壊』の策略により民からの裏切りに遭う。
 その際に右腕を喪い、相討ち覚悟で『第十二崩壊』の討伐に成功するも左脇腹に重傷を負う。
 『雨の勇者』の適切な治療によって一命を取り留めるも、目が覚めた頃には紛争や内乱により世界滅亡は決定的となっていた。

 以降ミヤビは姿を消し、孤独のまま世界滅亡のその日を待つこととなる。

143名無しさん:2025/06/11(水) 22:17:53 ID:tPGfWyNI0
【名前】自称No.7『啓蒙』 / エックハルト・クレヴァー
【性別】男
【年齢】28歳
【性格】
敬虔であり、盲信的。
多弁症であり、ことある事に真実の愛とはなにかを説く。

【容姿】
眉目秀麗。透き通るように色素の薄い青髪を背中まで伸ばしていて、切れ長の瞳。左の眼球は常に閉じ、決して見せようとしない。
白い厚手のコートに身を包み、コートの内側には夥しい数のナイフが仕込まれている。

【神禍】
『絶対拒絶(アップレーネン)』
思想:自分を認めない者は認めない。

如何なる神禍の影響も受けない。
いや、〝受けられない〟呪いの異能。
神禍によって作り出された攻撃はエックハルトの身体をすり抜け、精神汚染の類は蚊ほどの動揺も与えられない。
神禍頼りの禍者に対しては圧倒的なアドバンテージとなり、エックハルト自身の殺人に対しての躊躇いの無さも相まって強力な初見殺しとなる。

例外として、『涜し否定する神拒の密域』は無効化できない。
その理由はエックハルト自身も知らないことだが、彼を本当に必要とする人物からの神禍は拒絶出来ないことにある。
エックハルト個人が〝生贄〟として必要とされているからこそ、この儀式に呼び寄せられたのだ。


【詳細設定】
〝自称〟過重神禍・十二崩壊。
あくまで自称であり、エックハルトが『第七崩壊』であるという情報はどの記録にも存在しない。

ドイツの著名な貴族の家系に生まれる。
文武両道、あらゆる才能においてエックハルトを上回る兄が一人居た。
幼少期から兄の下位互換として虐げられ、出来損ないと揶揄されてきたことから極度の人間不信となる。
名前に傷がつくことを恐れた両親からは死んだ事にされ、軟禁のような生活を強いられる。

幾度も自死を考えたが、身分違いの男が姫と恋をする絵本を何度も読み返し、生きる糧とした。
そうして迎えた全球凍結。家族はエックハルトを遺して全員死亡。
一人生き残ったエックハルトは放浪者となり、安寧の地を求めて彷徨う。

死人も同然の暮らしをする中、第六崩壊の『姫』沈芙黎と邂逅する。
生まれて初めて出会う、エックハルトを肯定する人物であった。

エックハルトは心優しい『姫』に瞬く間に魅力された。
彼女の興した『紅罪楽府』に入団し、特別信仰心が高い者が名乗ることを許される所謂幹部の座、『庭師』となる。
それもそのはず。エックハルトは死と寒さへの恐怖から目を背ける為ではなく、沈芙黎へ忠誠を誓うために入団したのだから。

『姫』が一言命じれば如何なる命令であろうと実行する、狂気的な妄信。
人類滅亡が確定となった後、『姫』を目障りに思った『第七崩壊』との戦いにおいても、その異常性は遺憾なく発揮された。
神禍殺しの異能を使い、『第七崩壊』の討伐に成功したすぐ後、第六崩壊の隣に居たいという願望から自らが『第七崩壊』を名乗る。

彼は信徒の中で、最も献身的であった。
けれど信徒の中で、ただ一人『姫』からの寵愛を受ける事ができなかった。
『姫』は男のことを、本当に必要としていなかったから

144名無しさん:2025/06/11(水) 22:29:57 ID:8ZwP/PNc0
【名前】No.13『紫雲』/『雲』の勇者/東雲 瞬(しののめ しゅん)
【性別】男性
【年齢】15
【性格】
 内向的。ただし反撃は躊躇わず、徹底的に。
【容姿】
 一般的な日本人男子高校生の平均よりやや小柄、あどけなさの残る顔立ち。
 左右の両目が金色/銀色のオッドアイ。
【神禍】
『死がふたりを分かつまで(ミスティック・ラウンド)』
思想:最大の理解者は内にある。ゆえに望むものなどなにもなし。

 自身の肉体を原子レベルにまで分解、『霧』『雲』となって広範囲に漂う能力。
 意思を持つ自然現象とも言い換えられ、原子を振動させ熱エネルギーに変換することで能動的に運動することも可能。
 個体でありながら群体であり、一部分を焼き払うなどしてダメージを負わせることはできるが、総量全てを傷つけられない限り致命傷を負うことはない。
 元となった神禍の特性により、『霧』『雲』そして『雲』から降り注ぐ『雨』『雹』は超高濃度の硫酸と同質の弾丸となり、人体のみならず無機物にとっても猛毒となる。
 触れるもの、立ち入るものを拒絶する万死の絶界。

【詳細設定】
 過重神禍・十二崩壊。
 寒冷化現象の黎明期、地球上に12体発生したとされる特級の災禍――の、知られざる十三体目。

 未だ人類に何の被害も与えておらず、誰にも存在を知られていない、最新にして異端である十二崩壊のイレギュラーナンバー。
 人によって人類の敵と見定められたのではなく、討ち果たした十二崩壊が一席・No.12『魔霧』により、崩壊の一翼として見出された『雲』の勇者その人。

 『魔霧』と『雲』の勇者の神禍は非常に近い性質を持ちながらも「攻撃的か」「防衛的か」の対極にあるものだったが、争う中でお互いがお互いの本質を理解していき、出力はほぼ拮抗した。
 二人の戦いは千日手となるはずだったが、他の勇者/あるいは十二崩壊の干渉をお互いが良しとせず、雲を突き抜けた遥か上空へ飛翔。
 言葉を介さぬ神禍を通じた一瞬とも無限とも思える相剋の果て、初めて「殺す」のではなく「共にいたい」という感情を得た『魔霧』は『雲』の内に己を拡散させた。
 肉体、精神、人格、魂、そして神禍。混ざり合い、形を成して聖邪の結実として生まれたのがNo.13『紫雲』である。

 二人の年齢の足し算ではなく引き算の結果、ボディである東雲 瞬の肉体年齢がやや若返っている。
 しかし肉体構成、血液型、遺伝子情報などは別人……どころか人類史上でも未知のものとなり、それがために元来の『雲』の勇者の生体反応は消失――死亡したと認識されている。
 『雲』の勇者が本来有していた神禍も変質し、思想が塗り替えられたこともあって完全に別物と化している。

 勇者として、あるいは十二崩壊として生きてきた時間などにもはや意味はない。
 自分以上に自分を理解してくれる存在が自分の内にいるのだから、他に何も求める必要はない。
 他人を害することも、守ることも、もうどうだっていい。
 おれ/わたし=きみ/あなたがいればそれだけでいい。
 世界が終わるその瞬間まで一人/二人でいよう。

145名無しさん:2025/06/11(水) 23:22:16 ID:r19M54Kw0
【名前】勇者候補『風』/弥塚 槍吉(やつか そうきち)
【性別】男
【年齢】29
【性格】頑固で一本気、自由を何より重んじる武人。古い武術の家系に生まれながらも、型にはまることを嫌い、常に既存の常識や慣習を疑問視する。「人はもっと自由でいい」という信念のもと、束縛や強制を極端に嫌う。
【容姿】ひどく痩せこけた長身の男。無精髭を生やし、黒髪は肩口まで伸ばして後ろで一つに結んでいる。名槍「虎落笛」を背負う。

【神禍】『追い風:桎梏祓除(テイルウィンド・ブレイクスルー)』
思想:人はもっと自由でいい。何物にも縛られることなく、あるがままに。

疲労、苦痛、後悔、絶望といった肉体的、精神的負担を解消する力場を生成する。
効果範囲は槍吉本人から半径10メートルほどで、その内側にいる者は傷は治らずとも痛みは消え、悩みの種に意識を取られることもなくなる。
苦境の中でも背中を押す『風』のような存在である事から、この名称が付けられた。

無論、これもまた人類を滅ぼすために神が与えた呪いであることに違いはない。
力場から脱した者には消えていた負担が再度圧し掛かることはもちろん、その負担を解消することに意識が集中してしまう。
怨敵が目の前にいようと負傷の治療に取り掛かろうとし、他の問題を放り出して最大の懸念を解決すべく行動しようとする。
意識誘導というよりもはや洗脳に近く、味方への使用には注意が必要。
一方でこのデメリットを利用して敵対者の行動を縛ることが出来、真価としてはやはり他者を害するに有用な能力であると言える。

【詳細設定】
かつての空を取り戻すべく結成された四人の『空の勇者』たち。
彼らに比肩する実力と信念を持ちながらも、様々な理由によって勇者と呼ばれなかった者――あるいは『風』の勇者と呼ばれたかもしれない者。

弥塚流槍術の後継者にして、稀代の武術家。
文明崩壊後は折り合いの悪かった実家から出奔し、ライバルであり親友の幼馴染と共に人助けをしながら世界を巡っていた。
国連機関によって勇者としての活動を打診された際、親友は快諾したが槍吉は拒否したことで、二人の道は分かたれることになる。

勇者としての活動は蹴ったものの、『雷』の名を冠した親友含む『空の勇者』たちへの助力は惜しまず、度々助太刀に現れていた。
雨の勇者からは「美味しいところだけ取っていこうとしてませんか?」と苦笑されたことも。
勇者たちが組織立って行動することで救える者がいる一方、その手からこぼれる者もいる。
そんな救い残しを拾う槍吉の姿は、勇者と呼ばれずとも勇者に相応しい姿として人々の目に映っていた。

『十二崩壊』によって親友を失って以降、弔い合戦として仇の討滅に尽力。
人類滅亡が確定的になった後も、独り世界を回りながら人助けを続けている。

146名無しさん:2025/06/11(水) 23:38:48 ID:epUDU9AU0
【名前】アーロン・J・ラッドフォード
【性別】男
【年齢】29
【性格】楽天的で人懐こく、場の空気を和ませるのが得意なムードメーカー。だが、勝負事には異様なまでの集中力と執着を見せるギャンブル狂の一面も。自分が負ける可能性すらも楽しめる“勝負の狂信者”。騎士団では珍しい「戦うこと自体を楽しむ者」であり、その姿勢が逆に団員たちの士気を高めている。
【容姿】ラフに刈った赤毛と青い瞳。陽焼けした肌に皮鎧と騎士団の紋章を刻んだマントをまとい、腰には二丁拳銃を下げている。ラフな笑顔と無頼の空気を纏った“西部のガンナイト”然とした出で立ち。

【神禍】
『豪運の凶星(ラッキー・ストライク)』
思想:運命は自分でねじ伏せられる。

 アーロンが勝負の最中に下す“賭け”が強制的に現実になる能力。
 たとえば「この一発で決める」と自らに言い聞かせて放った銃弾は、いかなる防御も無視して必中する。
 逆に、「この一撃を外したら死ぬ」と思って打った場合、失敗すれば自身に致命傷が返ってくる。
 強大な「自己暗示」を起点とした因果改変型の神禍であり、その成功・失敗は100%アーロン自身の信念と精神力に依存している。

 「勝負を賭けにできるなら、自分は絶対に勝つ」――彼の狂信的な自信が、この危険な神禍の原動力となっている。

【詳細設定】
 アーロンは『守護聖騎士団(シュヴァリエ・デュ・リオン・サクレ)』に所属しつつも、あくまで自由騎士(フリーランサー)としての立場を貫いている。
 団の正規戦力とは違い、遊撃部隊や暗殺任務など“何でも屋”として動く場面が多く、その卓越した勝負勘で幾度も窮地を覆してきた。仲間からの信頼は厚いが、本人はあくまで「賭けて勝つのが好きだからやってるだけ」と公言してはばからない。

 アメリカ西海岸出身。幼少期からスラム育ちで、親の借金返済のために早くからギャンブルの世界へ。天才的な勘の持ち主で、詐欺や八百長とは無縁に勝ち続けていた。
 自らの運命すら賭けの材料にするほどの勝負師気質が、今や殺しの世界で生き抜く神禍へと姿を変えている。

147名無しさん:2025/06/12(木) 01:33:42 ID:LWvtsQOk0
【名前】レンブラングリード・アレフ=イシュタル
【性別】女
【年齢】19
【性格】一見穏やかで礼儀正しいが、極度の合理主義者。「救える命」と「救えない命」を常に計算しながら選別しているタイプの冷徹な優しさを持つ。人の感情には敏感で、人間の悲しみや苦しみを否定しないが、それらを“設計変更可能なエラー”と見なしている節がある。性格が「良い」とされるが、あくまで“期待される人道的倫理”を理解し、それを演じているだけ。
【容姿】白銀の髪に透き通るような褐色の肌。工学的に設計されたスーツ(自己修復・熱吸収構造)を常に着用しており、各関節に細かくインターフェースポートを接続。背丈は小柄だが、歩くと静電気のようなパルスが周囲に散るのが印象的。瞳は人工虹彩で、発光する。

【神禍】
『無限保存の黙示録(エンドロール・アーカイブ)』
思想:思考の断絶だけは食い止めねばならない。どんな手を使ってでも。

 死に瀕した人間の脳内データを0.1秒単位でリアルタイム記録・解析し、意識情報を自身の脳に保管。
 保存された意識体は、肉体を失っても思考を続ける純粋なデータ資源として彼女の端末内に存在し続ける。
 レンブラングリードはこれらの“思考残留体”を分析し、自身の演算資源として用いることで、戦術予測・技術再構築・言語解析などの超知能領域を強化している。
 彼女にとって「殺人」とは、“情報保存”の手段であり、善行とさえ言える行為に他ならない。 
 レンブラングリードは、「命」ではなく「思考」をこそ人間の本質と捉えている。
 人が死ぬとは、肉体が失われることではなく、“思考が途絶えること”――それが真の死だと断定する。

 彼女の神禍は、その思想を極限まで押し進めた結果、「死の瞬間に最も純粋な思考が現れる」と見なし、“死”を記録の最終形とする異能として形成された。
 そのため、彼女は人を救うために殺すという矛盾した行動を平然と実行する。
 倫理を演算で理解する者が、倫理を破壊するというジレンマの象徴でもある。
 だから、彼女は人を殺す。
 記録するために。失われる前に、焼きつけるために。

【詳細設定】
 
 中東某国の天才エンジニア一家の出自。
 幼少より天才的な頭脳を発揮し、家族経営の研究所でナノテク、量子暗号、人工知能などを学ぶ。

 全球凍結から1年前。
 13歳のとき、中東の砂漠地帯で疫病に侵された、師であった科学者を看取った際、最期に残した「お前の知を世界に残せ」という言葉を記憶する。
 しかしその瞬間、自身の腕には介錯を命じられ、自らの手で師の生命を絶つことを強いられた。この無力感が、情報至上主義の思想を歪ませる引き金となる。
 結果として「思考の断絶だけは食い止めねば」という念が芽生え、死者を“データ化”する妄想を抱くようになった。

 現在レンブラングリードは、中東に根を張る技術者組織『ORANGE(オレンジ)』の首魁として行動している。
 『ORANGE(オレンジ)』は全球凍結後、中東にて急成長し、無秩序に他者の死、思考の断絶を振り撒く『ジャハンナム』の対抗勢力として地下技術ネットワークを結成したものである。レンブラングリードは自身の神禍にストックされた武器に関連するデータや『ギース・ヨルムンガンド』をはじめとする武器商人から様々な兵器を再現・購入しており、兵力だけでいえば、『ジャハンナム』とも引けを取らない。
 各地の「死にかけた天才」たちの思考を収録しながら、自身の頭脳にてネットワークを構築し続けており、それらを連携して演算することで彼女自身の思考は“一人の人間の限界”を遥かに超えている。
 その中には、かつて敵対した科学者や、凍死寸前の少年兵たち、撃破した『ジャハンナム』の高位幹部の記憶すら含まれる。

148名無しさん:2025/06/12(木) 20:32:25 ID:BPZCMk3c0
【名前】
易津 縁美(えきかみ えんみ)
【性別】
女性
【年齢】
26歳
【性格】
清楚で気品の有る立居振る舞いをする。誰に対しても礼儀正しく振る舞う穏やかで忍耐強い美少女。苛烈なまでの嗜虐癖を持つ拷問狂
【容姿】
腰まで伸ばした黒髪に処女雪の様な白い肌。均整の取れた身体つきをしている。鮮血色の瞳。
【神禍】
蒼褪めた馬に乗る騎士(フォーホースメン・オブ・ペイルライダー)

:思想
他者の苦しみと悲しみと絶望が見たい。絶望の中で苦しみ抜いて死ぬ姿が見たい。悲しみの慟哭が聴きたい。苦悶の果ての断末魔を聴きたい。


自身の肉を蛆虫に、血を蠅に変える神禍。
肉を蛆虫に変える際には発狂ものの苦痛を味わうが、縁美はこの苦痛に平然と耐えて神禍を行使する。
この神禍は行使すればする程、当人の肉体が削れていく。
蛆虫は鋼鉄すら食い破る牙と顎を備え、一匹一匹で全て異なる多種多様な毒素を含んでいる。更には土地や大気、貪った対象の持つ毒素を自身の中に取り入れる事も可能。
蛆虫同士を喰らい合わせる事で毒を掛け合わせて、新種の毒を創り出すこともできる。

蛆虫は縁美の意志で行動をコントロールできるが、縁美以外のものを余さず残らず喰い尽くす底無しの食欲を持つ。これだけは縁美にも制御でき無い。


蠅は縁美の身体から流れ出る血液からしか変化させられ無い。
この時縁美は、発狂ものの不快感を感じるが、意にも介さず神禍行使する。
蠅は鋼鉄すら溶かす消化液を口から吐き出し、溶けた血肉を啜る。一匹一匹が全て異なる病原体を保有している。
蠅同士を喰らい合わせて、新種の病原体を創り出すことが出来る。
蠅の行動を縁美は自分の意思でコントロール出来るが、蠅が媒介する伝染病は、水平伝播して、あらゆる生物に際限無く感染していく。
この観戦は縁美に制御出来無い。

病と毒は、禍者であれば早々に死ぬ事は無く、縁美を殺害する事で恢復する事が出来る。
これらの特性の為に、毒や病気や放射線に対する完全な耐性を有する。


生み出した蛆や蠅を、己の肉体に戻す事で、身体の傷を塞ぐ事が出来る。
あくまでも傷を塞いでいるだけなので、出血こそ止まり、動かすこともできるが、痛みは残るし、動きや感覚も鈍くなる。
流して失った血は、蝿や蛆が貪ったもので補う事は出来る。


【詳細設定】
日本の資産家の家に産まれ、何不自由無く育ち、運動能力も頭脳も人並みは以上に優れ、生まれ持った美貌も有って、知る者の誰もが認める『完璧な令嬢』として成長する。
しかし、縁美には一つの欠落が有った。
尊いと言われるものに価値を見出せず、美しいと言われるものを美しいと思え無いという事だった。
形が整っているという事は理解できるが、美しいとは思わない。良識も倫理も道徳も弁えているが、良心や情愛というものを感じた事は無い。知識と観察、それらの上に築かれた経験、更に論理的思考に依って、己が欠落を覆い隠していた。

21歳の時、長期旅行先のオーストラリアの都市メルボルンで全球凍結に遭遇。
寒さに凍え、流通が途絶した事による飢えの苦しみ、希望の見えない環境への悲嘆と絶望。自暴自棄になった人間たちによる破壊と略奪と暴行。
刃物で刺され、己の流した血の中に横たわりながら、それらを見て、縁美は初めて己がどういう人間かを知る事になる。
もっと見たい、もっと知りたい。他者の苦悩を、他者の苦しみを、他者の絶望を。
かつて感じた事の無い歓喜の中で、縁は神禍を行使する。
壮絶な不快感と、絶命しそうな程の苦痛の中、生み出された蛆虫は周囲の人間を始めとした生物を喰らって肥え太り、撃ち込んだ毒で苦しめる。
大量の蝿が空を覆い尽くし、あらゆる生物を血肉が混じった泥の様に溶かしながら、ありとあらゆる疫病を撒き散らす。
縁美が神禍により傷を塞ぎ、失った血を補って、立ち上がった時には、深刻なバイオハザードが発生していた。
メルボルンを疫病で死滅させた縁美は、そのままオーストラリアの各都市に、病と毒を撒いていく。
縁美の脅威から逃げ延びた者も、感染者として疫病を拡大。半年でオーストラリアの旧人類は生存圏を喪失。する事になる。
事此処に及んで、政府機能を維持していた全ての各核保有国は、オーストラリアの放棄と核攻撃を決定。
オーストラリアを死の大地と変えてでも、縁美を殺そうとする。
地下のシェルターで核爆発を凌いだ縁美は、生物が死に絶えたオーストラリア大陸を去り、海を渡って東南アジアに到達。
第二崩壊の残した猟場の痕跡を複数愉しみ尽くした。

両親に対しては情愛こそ無いが、敬意と恩義は感じている。

すぐに死ぬ旧人類よりも、早々死なない禍者の方が長く愉しめるので好き。

149名無しさん:2025/06/12(木) 22:23:18 ID:LWvtsQOk0
【名前】ジョン・ダグラス
【性別】男
【年齢】27
【性格】冷静沈着で責任感が強いリーダー。常に仲間とコミュニティの生存を最優先に考える合理主義者を装っている。しかし、その内面には助けたいという青臭いほどの情熱と、自らの力がもたらす悲劇への深い絶望を隠している。力の使用を極度に恐れており、戦闘や非常時でも一歩引いた指揮に徹することが多く、一部の仲間からは臆病者と誤解されている。
【容姿】元々は救命士として鍛えられていたため体格は良いが、心労からかやや痩せている。短く刈った癖のある茶髪に、無精髭。目の下には常に消えない隈がある。リーダーとしての威厳を保つため、ぼろぼろながらも清潔な衣服を心がけている。鋭く理知的ながら、どこか遠くを見つめるような憂いを帯びた瞳が特徴。

【神禍】
『救済の残響(サルベイション・エコー)』
思想:誰よりも早く、助けを求める声に応えたい。

 音速を超えるほどの超高速移動能力。
 ただし、これはジョン自身の身体を「弾丸」として撃ち出すに等しい現象を引き起こす。
 移動開始地点と経路上では、急激な気圧変化により衝撃波と真空状態が発生し、周囲の物体や人間を無差別に破壊・引き裂く。彼が通り過ぎた後には、まるで爆撃を受けたかのような爪痕が残る。
 移動中の彼は空気との断熱圧縮により超高温のプラズマを纏っており、接触したものは全て融解・蒸発する。彼自身はこの影響を受けないが、意図的に誰かに触れる(助ける)ことは不可能。力を使えば使うほど、彼は孤独な破壊者となる。

 「誰かを助けたい」という願いが、「誰よりも早く駆けつける」という一点のみに特化し、歪んで解釈された結果。 

【詳細設定】
 ロンドンの旧再開発地区ドックランズに、生存者コミュニティ『アークライト』を築き、そのリーダーを務めている。水路と堅牢な倉庫群を活かした防衛網を構築し、徹底した配給制度と規律で数十人の命を守っている。
 しかし、彼は自身の神禍の危険性を熟知しているため、決して自ら前線に立つことはない。襲撃者との戦闘では後方から的確な指揮を下すが、その慎重すぎる姿勢が仲間との軋轢を生むこともある。
 彼はその誤解を解こうとせず、全ての重圧と罪悪感を一人で抱え込み、コミュニティという「守るべきもの」を自らの手で壊さないよう、ギリギリの精神状態で日々を耐え忍んでいる。

 全球凍結が始まった直後のロンドン。
 インフラの崩壊により、テムズ川にかかる橋で大規模な玉突き事故と火災が発生した。当時、非番の救命士だったジョンは、助けを求める悲鳴を聞きつけ、真っ先に現場へ駆けつけた。しかし、現場は地獄絵図だった。燃え盛る車、氷点下の寒さで動けなくなる人々、物資を奪い合う暴徒――。
 彼は必死に救護活動を行うが、個人の力ではどうにもならなかった。目の前で助けられたはずの少女が暴徒に突き飛ばされ、燃え盛る車に巻き込まれていく。
 天を呪い、自らの無力さを嘆いたその絶望的な叫びが、彼の魂に「誰よりも速く」という決して揺るがない信念を刻み付けた。

 かつてはロンドンの救急救命士だった。
 正義感が強く、実直な性格で同僚からの信頼も厚かった。しかし、常に「あと数秒早ければ助けられた命があった」という後悔と強迫観念に苛まれており、非番の日にはマラソンで身体を鍛え、1秒でも早く現場に到着するためのシミュレーションを繰り返すのが日課だった。
 彼の人生は、常に「時間との戦い」であり、「救えなかった命」への贖罪意識に満ちている。

150名無しさん:2025/06/13(金) 22:27:22 ID:LcgcrbDo0
【名前】甘城 智樹(あまぎ ともき)
【性別】男
【年齢】33
【性格】極度の厭世家で、万事において無気力。他者との関わりを徹底して避け、必要最低限の会話しかしない。生きることに目的も執着もなく、ただ呼吸をしているだけの動く死体。
【容姿】元は整っていたであろう顔立ちは無精髭と手入れされていない黒髪で覆われ、目の下には深い隈が刻まれている。擦り切れた防寒コートを無造作に羽織り、消耗品のように自身を扱う。だが、そのコートの下に着ているワイシャツだけは、昔の癖で皺一つなく手入れされている。

【神禍】
『喝采は錆び、祭壇は砕け(フェイタル・カーテンコール)』
思想:輝かせたかった。俺の全てを懸けて、あいつを。

 接触した物体に込められた記憶をエネルギーに変換し、指向性のある爆発を引き起こす。
 記憶の印象が強いほど、対象となる物体が大切にされてきたものであるほど、爆発の威力と規模は増大する。例えば、恋人からもらったアクセサリーは対人地雷に、家族の思い出が詰まった家は一帯を吹き飛ばす大爆発の起点と化す。
 また、自身の強い感情(特に怒りや絶望)をトリガーに、手元のガラクタを即席の高性能爆弾として生成することも可能。

 彼の神禍は、かつて抱いた「創造」への願いが、最も残酷な形で「破壊」へと反転した姿である。
 マネージャーとして、アーティスト「赤也紅蓮」という才能に自らの人生、情熱、夢、その全てを注ぎ込み、最高の舞台で「輝かせよう」とした。しかし、間が悪いことに彼のその想いが最高潮に達した瞬間、全ては血と悲鳴の中で無に帰した。
 想いを注ぎ込む行為が、結果的に最大の「爆発(破滅)」を招いた原体験。
 それが歪み、「想いの込められた物を、物理的な爆発物に変える」という、皮肉で攻撃的な能力として発現した。誰かの大切なものを破壊することで、彼は無意識に自らの失われた夢を追体験している。

【詳細設定】
 東京の廃墟を転々としながら、日銭を稼ぐフリーの「始末屋」として生きている。その卓越した状況判断能力と、躊躇なく爆破という最終手段を用いる冷徹さから、腕利きの用心棒、あるいは厄介者として知られている。誰とも組まず、特定の組織にも属さない。
 稼いだ物資は生命維持の分だけ残し、残りは捨ててしまうことさえある。死に場所を探しているわけではない。ただ、生きる理由が見つからないまま、惰性で日々を消化している。

 全球凍結直前、>>105赤也紅蓮のアリーナライブでの惨劇に直面する。
 甘城は無名のバンドにいた赤也の才能に唯一人気づき、大手事務所を辞めて彼のマネジメントに全てを捧げた。泥水をすするような下積み時代を経て、赤也をスターダムに押し上げ、ついに掴んだ夢の舞台。それは甘城の人生の集大成だった。
 ライブが最高潮に達したその瞬間、赤也の神禍が発現。甘城が心血を注いで作り上げた「光の祭壇」は、一瞬にしてファンが絶叫し殺戮される血の海へと変貌した。目の前で自らの夢と未来が文字通り破裂し、消し飛んだ。この強烈すぎる喪失体験が、彼の輝かせたいという純粋な願いを汚染・反転させ、破壊の思想を心に刻みつけた。

 元々は音楽業界で名を馳せた、冷徹で有能なマネージャー。担当アーティストを成功させるためなら、メディア操作、スキャンダルの揉み消し、脅迫まがいの交渉など、どんな汚い手も厭わない仕事の鬼だった。
 音楽を純粋なビジネスと割り切っていたが、赤也の才能に初めて魂を見出し、採算度外視でのめり込んでいった。赤也は彼にとって、最後の夢であり、守るべき全てだった。


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