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バトル・ロワイアル Lost Paradise

1 ◆oUF53W6sMM:2021/01/01(金) 03:22:32 ID:6mLc6k6.0
8/8【鬼滅の刃】
○竈門炭治郎/○竈門禰豆子/○我妻善逸/○嘴平伊之助/○冨岡義勇/○煉獄杏寿郎/○累/○猗窩座

8/8【東方Project】
○博麗霊夢/○霧雨魔理沙/○十六夜咲夜/○魂魄妖夢/○八雲紫/○アリス・マーガトロイド/○レミリア・スカーレット/○西行寺幽々子

8/8【UNDERTALE】
○フリスク/○トリエル/○パピルス/○サンズ/○アンダイン/○アルフィー/○アズゴア/○キャラ

5/5【ドラゴンクエストVIII 空と大地と呪われし姫君】
○エイト/○ゼシカ/○ククール/○トロデ/○マルチェロ

5/5【はたらく細胞】 
○赤血球/○白血球/○キラー T細胞/○マクロファージ/○がん細胞 

4/4【けものフレンズ】
○かばん/○サーバル/○アライグマ/○フェネック


38/38

104 ◆NYzTZnBoCI:2021/01/20(水) 14:10:33 ID:Bo5k7KLA0
自作「✱ケツイが みなぎった」について修正させていただきます。

その言葉を最期にアズゴアの呼吸が停止する。→ その言葉を最期にアズゴアの呼吸が停止し、体が塵と化す。

でお願いします。

105 ◆2zEnKfaCDc:2021/01/20(水) 21:26:48 ID:SHWkCxrw0
すみません、予約を破棄します。

106 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/20(水) 23:07:50 ID:WuzCEMcU0
竈門炭治郎予約します

107 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/21(木) 01:46:40 ID:FRuF94Io0
投下します。

108一かけらのユウキ ◆vV5.jnbCYw:2021/01/21(木) 01:47:13 ID:FRuF94Io0

ここは、会場の最南端。
潮風が吹き、波の音が聞こえる。
雰囲気を作るためか、ヤシの木まで生えている。
上を見上げれば、雲一つない青空と、眩しく輝く太陽。


輝く青と緑に覆われたこの地にいれば、高揚した気分になれるはずだが、そんなわけにもいかなかった。
事実、この地に降り立つことになった、市松模様の服を着た少年も、表情に憤りを見せていた。

(絶対に許さない……。)
少年の名は竈門炭治郎。
人に仇名す鬼を殺す、「鬼殺隊」の一員である。

(ふらうぃ……とか言ってたな。あいつも鬼なのか?それとも別の生き物なのか?)
このような醜悪な催しを開き、そして平然と人を殺す。
やっていることは卑劣な鬼と変わらないような気もするが、花の姿をしたフラウィーは、炭治郎から見ても異質な存在だった。


(そうだ…。)
炭治郎はフラウィーに言われた言葉を思い出し、いつの間にか肩にかかっていた鞄をひっくり返す。
様々な物が出てくるが、彼は真っ先に手に取ったのは名簿だった。


(禰豆子!?善逸!?伊之助!?義勇さん!?)
本をめくってみると、最初のページに妹、同期の鬼殺隊、そして自分を鬼殺隊に導いてくれた人物の名前が一度に載っていたことに驚く。
だが、それ以上に炭治郎が驚くことがあった。

(煉獄さん!?それに……累だって?)
名簿の下の方には頸を斬られて、灰に帰したはずの下弦の鬼、累の名があった。
さらに、かつて共に任務へ向かい、上弦の鬼との戦いで命を落とした炎柱、煉獄杏寿郎。
何の因果か、その煉獄杏寿郎を殺した鬼にして、絶対に殺さなければならない猗窩座までも。



(どういうことだ!?まさか、死んだ人や鬼を生き返らせたのか!?)
そんなことは鬼の首魁、鬼舞辻無惨でさえ不可能なはずだ。
花の怪物のしでかした恐ろしさに、死線を潜り抜けてきた炭治郎の背筋も寒くなる。


とりあえず、鬼である累、猗窩座に注意を払いながら、善逸達を見つけ、ともにこの不気味な世界から脱出しようと決めることにした。
幸いなことに、自分や他者を守るための武器は見つかった。


(日輪刀とは違うみたいだな……。)
鬼殺隊が使い慣れている刀とは異なる、両刃のデザインに違和感を覚える。
(いや、武器だけじゃない。何か、違う。)


この世界から、いつもの野山とは全く異なる臭いを感じ取った。
ありふれた嗅覚の持ち主ならそうしたものは感じないはずだが、人の怒りまでも臭いで嗅ぎ取れる炭治郎は違っていた。

そこら中から、薄っすらとだが血のような臭いが漂ってきた。

109一かけらのユウキ ◆vV5.jnbCYw:2021/01/21(木) 01:48:21 ID:FRuF94Io0

「おーーーーい。」
嗅ぎ慣れぬ空気の臭いに困惑していたところで、近くから人の声が聞こえて、炭治郎はその場所に走っていく。

そこにいたのは、草原に不似合いな雪だるまだった。
かつて雪がよく降った自分の故郷、雲取山で今は亡き弟達と、雪だるまを作った記憶が蘇る。
しかし、その雪の塊は溶けかけていた。
冬になると毎年雪が積もる雲取山と違って、むしろ暑いくらいなこの辺りでは、逆に溶けていた方が当たり前かもしれないが。


声の主を探して、雪の塊に近い形状になっていたそれの近くを見回す炭治郎。
「違う違う。キミを呼んだのは、ボクです。」
「え!?」

一瞬驚くが、雪だるまを見つめる。
「俺は鬼殺隊の、竈門炭治郎。君は?」
「ボクは、ゆきだるまです。気が付いたら、こんな暑いところにいました。せかいじゅうを旅したいからって、こんなの、あんまりです。」

こんな所で溶けかけて、大丈夫なのか、と思っていたらその心配は当たっていたようだ。

「し、しっかりしろ!俺が……どうにかするから……。」
どうにかする、と言っても、解決策は見当たらない。
死と隣り合わせな鬼殺隊である以上、最低限の応急処置の技術は身に着けているが、それはあくまで人間のためのものだ。


「キサツタイさん。ボクのからだから、雪をとってください。」
今もなお溶けつつある雪だるまは、自分をバラバラにしてほしいかのような言葉を発した。

「でも……それって……。」
雪ダルマごと入るほど大きな鞄ではないが、欠片なら入る。
だが、それでいいのだろうか。

「いいんです。ボクのかけらを、スノーフルって雪山に返してくれれば。」
「……。」
最早雪の塊になるのも時間の問題な彼から、何も言わずに一掴み体を取る。

「ありがとう。それはきっと、溶けません。
そうだ。きっと彼もこの世界に呼ばれているかもしれないです。」

「彼?」

「紫と青のシャツの男の子です。彼と、友達になれると思いますよ。名前は……。」
最後に、かつて同じように自分のカケラを渡した少年、フリスクの名を告げようとする。

名前を言おうとした瞬間、形が崩れて雪の塊になってしまった。
それもそう長くないうちに溶け切ってしまうはず。


「ありがとうございます。この欠片、大事にします。」
白い塊に祈りを捧げ、心優しい少年は歩き出した。


しかし、忘れてはならない。
噂の相手と、実際の相手が似て非なる存在である可能性も。

【G-8/草原/1日目/深夜】

【竈門炭治郎@鬼滅の刃】
[状態]:健康 フラウィーへの怒り
[道具]:基本支給品一式、兵士の剣@DQ8 雪だるまのカケラ@Undertaleランダム支給品0〜2

[思考・状況]
基本方針:禰豆子・善逸・伊之助・義勇さん・煉獄さんを見つけ、フラウィーを倒す
1:雪だるまが言っていた少年(フリスク@Undertale)も探す
[備考]
参戦時期は半天狗撃破後、無惨襲撃前の間です。


【支給品紹介】
【兵士の剣@ドラゴンクエストVIII 空と大地と呪われし姫君】
竈門炭治郎に支給された剣。
トロデーン城の兵士が城を守るために渡される武器である。
あまり強いとは言えないが、使い方次第で強力な技を使うことができる。

【雪だるまのカケラ@Undertale】
炭治郎に託されたSnowman/雪だるまの一部
食べると体力が大きく回復する。現実の雪と違い、時間経過だけでは溶けない

【NPC紹介】
【雪だるま@Undertale】
G-8に一体だけいた、その名の通りの雪だるま。既に溶けてしまっている。
原作でも、雪だるまのカケラをフリスクに託してくる。
食べるか、ずっと持ち続けるか、さらにカケラを取るかはプレイヤー次第。

110一かけらのユウキ ◆vV5.jnbCYw:2021/01/21(木) 01:48:51 ID:FRuF94Io0
投下終了です。
今回はNPCとして雪だるまを出しましたが、何か問題がありましたら破棄します。

111 ◆oUF53W6sMM:2021/01/23(土) 17:50:40 ID:/lVuU.IY0
投下お疲れ様です!

炭治郎、鬼の王からの登場も懸念されましたがひとまず安心。
しかし、フリスクに会った時にどうなるかが不安ですね…

112 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/28(木) 18:30:26 ID:NDPucsdQ0
エイト、煉獄さん、キャラ予約します

113 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/29(金) 15:39:26 ID:r0GyRMpw0
投下します。ただしその前に前回の作品に不備を発見したので訂正を。


ここは、会場の最南端。
潮風が吹き、波の音が聞こえる。
雰囲気を作るためか、ヤシの木まで生えている。
上を見上げれば、雲一つない青空と、眩しく輝く太陽。


ここは、会場の最南端。
潮風が吹き、波の音が聞こえる。
雰囲気を作るためか、ヤシの木まで生えている。
上を見上げれば、白く輝く満月。

114 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/29(金) 15:39:42 ID:r0GyRMpw0
では、改めて投下しますね

115宵闇花火 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/29(金) 15:40:18 ID:r0GyRMpw0
「何だ……これは。」
トロデーンの兵士、エイトがこの地に降り立って一番初めに発した言葉だった。
そこにあったのは、木で作られた家。
ただの家ではなく、蜘蛛の糸にぶら下げられていたのだ。
「蜘蛛の巣」という言葉はあるが、糸に絡まっているのはどう見ても人間の家だ。


ここに誰かいたのか?
いくら異様な場所にあろうと、家は家。
人の住処という役割は成しているはずだ。
しかし、下からむき出しになった家の中を覗いてみるも、その予想に反して、そこには誰もいなかった。


「誰もいない……か。」
かつてとある蜘蛛鬼が住んでいた家を確認すると、今度は鞄から支給された名簿を取り出し、知り合いが誰かいないか確認する。
自分だけではなく、ゼシカまでこの戦いに呼ばれていた以上、他の仲間や知り合いが呼ばれているかもしれないと思ったからだ。

あるページに、自分の知り合いたちの名前が載ってあった。
ククールやゼシカは、元の世界でも頼れる仲間だった。
実力はよく知っているし、殺し合いに乗るようなこともない。

問題はあとの二人。
自分が仕える王にして、恩人でもあるトロデ王。
腕のほどには自信はあると嘯いていたが、やはり心配なことはこの上ないし、近衛兵の名に懸けて守らなければならない。

仲間のククールの義兄であったマルチェロ。
成りあがるためなら何でもするような男だ。
奈落の祭壇で一度は助けてもらったにしろ、死闘を繰り広げた相手でもある。
この世界でも味方と考えるのは、聊かそう急すぎるだろう。


次に鞄から出したのは、大きくて真っ赤な槍だった。
少し大きいかもしれないが、扱うのに難儀するほどでもない。
先端が三つ又に分かれているのは、サザンピークの宝物庫にあったバトルフォークを彷彿とさせるデザインだ。

最後に、地図を取り出す。
なぜこの世界にトロデーン城があるのか分からないが、自分が知ってる地名がここだけである以上、他の仲間やトロデ王も向かうことになるはず。
少なくとも、今自分がいる得体のしれない山の中に留まるということはないだろうとエイトは結論付けた。


行動方針を固め、まずは山を下りようとしたところで、自分の居場所に向かってくる足音が聞こえた。

116宵闇花火 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/29(金) 15:40:38 ID:r0GyRMpw0

「誰ですか?」
エイトが足音の方向を向いて呼びかけると、そこにいたのは一人の子供だった。
まだ性の分かれ目がはっきりするほどの年齢でもないためか、少年か少女かは分からない。

「私はキャラ。友達と遊んでいたら、こんな所にいたの。お兄さん、連れて行ってくれない?」

「はい。私は仲間を集めるために、トロデーン城へ向かうと思うのですが、それでいいですか?」
キャラはにこりと微笑み、エイトの後ろをついていく。


それから二人は言葉を交わし、互いの知り合いについて聞いた。
子供の知り合いに、トリエルとアズゴアという育ての親が参加させられているらしい。
地下世界、というのは聞いたことがなかったが、自分にとっての闇の世界のような場所ということにしておく。


(こんな所に一人で、心細かっただろうな。)
強張っていたエイトの表情が僅かながら緩む。
エイトは、困っている人は見捨てられない性格だ。
勿論、兵士という職業であるからこそ王トロデと王女ミーティアの命こそ優先するが、街中で誰かから仕事を頼まれれば引き受けてしまう。
例え旅の途中で襲ってきた山賊でさえも、橋から落ちかけていれば助けてしまうほどだ。


この世界でもそれは変わらず、キャラを連れていくことにする。


その先でエイト達を待ち受けていたのは、山らしいと言えば山らしい、非常に足場の悪い道だった。
おまけに暗いため、エイトでさえも足元に気を付けないと落下しそうな山だった。
「キャラさんは、歩けますか?」
「うん。なんとか。」

こんな道を歩いていても怖がるどころか、弱音一つ吐かないキャラに感心しながらも、エイトは一つ思いついたことがあった。

「ちょっと待っててください。」
エイトが手刀でそこそこの大きさの枝をへし折り、その先にギラの魔法で火をつけた。


(……!?)
ずっと同じ表情を浮かべていたキャラが、一瞬だけ表情を変える。
「驚きましたか?熱と閃光の魔法です。これで少しくらい歩きやすくなったかなと。
それと少し離れてついてきて下さい。二人まとめて襲われるかもしれませんが、離れていればこれを持った私だけが狙われます。」
「ありがとう。お兄さん優しいね。」

再び微笑みを浮かべ、エイトを褒めるキャラに、少しだけ照れくさそうな顔をする。
しかし、この時青年は知らなかった。
人畜無害な表情をした子供が、想像もつかないような残酷さを秘めていたことを

117宵闇花火 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/29(金) 15:41:36 ID:r0GyRMpw0



同じ哪多蜘蛛山での異なる場所。

(ここは……一体どこだ?)
鬼殺隊の炎柱、煉獄杏寿郎は辺りを見渡す。
那田蜘蛛山は彼のいた世界から転移した場所だったが、訪問したことのない彼にとっては、聞いたような場所という程度だった。

(そうだ……俺は列車に乗っていて、気が付いたらここに……。)
彼は無限列車に出たという鬼を、同じ鬼殺隊と共に倒しに来ていた。
だが、いつの間にやら殺し合いに参加させられていた。


名簿を読むと、自分のみならず同じ列車に同席していた3人の鬼殺隊と、そのうち一人の鬼にされた妹もいた。


「やめてええええええ!!助けてええええええ!!!」
遠くから子供らしき声が聞こえて来た。
殺し合いに乗ったいぶせき輩がいるということは、煉獄でなくても分かることだ。

(こうしちゃいられん。よもやよもやだ!!)
世界が変わっても彼のすることは変わらない。
亡き母に言われたように、弱気を助け強きをくじくだけだ。
助けを聞き、すぐに猛火のごとき勢いで走り出す。


この時、彼は急な状態が続いたため、焦っていた。
異様な力を持つ鬼と何度も戦った煉獄でさえも、ここまで凄まじい力を使った鬼は見たことがない。
そのため、わずかながら冷静さを欠いていた。

あくまで僅かながらだが、それが争いを生むことになるとは予想も出来なかった。





その頃、エイトとキャラは、まだ山道を続いていた。
とはいえ、道は先ほどより広くなっていた上、エイトの松明が道を照らしていたので、意図していない限りは崖から落ちたりすることはない。

そう、意図しなければ。


何度目か、エイトはキャラが付いてきているか否か確認した時だった。


「やめてええええええ!!助けてええええええ!!!」
(!?)
突然、キャラが崖から飛び降りた。
まるで誰かに襲われているかのような口調と共に。


一瞬何が起こったか状況を受け止められず、エイトは硬直してしまう。
それはほんの僅かな時間だったが、彼にとって最悪な事態を招いてしまうことになる。
彼の冒険の途中で言えば、オディロ院長やメディばあさんが殺された時のように。一瞬の戸惑いによる足止めが、取り返しのつかなくなることはある。


すぐにやって来たのは、炎を彷彿とさせる男だった。
反射的に背の槍に手をかける。

「今、この辺りで子供の悲鳴が聞こえた。何か知っているのか!!?」
金髪の男は夜の山道でも分かるほど鋭い眼光で見つめる。
猛禽類か何かのようなその眼光には、自分への疑いが含まれていた。


「ええ。そこから私の連れていた子供が……」

118宵闇花火 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/29(金) 15:42:42 ID:r0GyRMpw0
冷静さを取り戻し、キャラのいた方向に指をさす。


しかし、エイトの松明の光を浴びて、そこにはあるものが落ちていた。
血が付いた、一本のナイフだ。


「これは……どういうことだ!!」
ナイフを見つけたのは二人同時だった。
だが、煉獄はそれを拾い、エイトに突きつける。


(!?)
「君は子供をナイフで脅し、崖から落とした。そうではないか!?」
「違い……。」


―――――炎の呼吸、壱の型 不知火

まるで炎と一体化したかのような速さで、金髪の男はエイトに襲い掛かった。

「ッ!!」
慌てて槍の柄で受け止める。
「まさか人間までも殺し合いに乗っているとは……。」
「違います!!聞いてください!!」
「じゃああのナイフは何だというのだ!!助けてくれと叫んでいたのは誰に襲われたというのだ!?」


焦りは焦りを生み、やがては暴力を生み、それは更なる焦りを生む。


「やむを得ない……。五月雨突き!!」
――――炎の呼吸、肆の型 盛炎のうねり


エイトが放たれた四連撃を、巨大な円運動で全て打ち払う。

焦りか、はたまた激しい運動をしたからか。
むしろ涼しいくらいの山中で、エイトの顔はじっとりと汗でぬれていた。




【D-3/那田蜘蛛山/1日目/深夜】

【エイト@ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君】
[状態]:健康 焦り
[装備]:アズゴアの槍@undertale いつもの服
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0〜2
[思考・状況]
基本行動方針:トロデーン城へ向かう ゼシカ、ククール、トロデと合流する
1:あの子ども(chara)は何をした?
2:金髪の男(煉獄)を止める
【備考】
参戦時期はラプソーンを倒した後、ミーティアの結婚式へ向かう前です

【煉獄杏寿郎@鬼滅の刃】
[状態]:健康 エイトへの敵意
[装備]: 楼観剣@東方projectいつもの服装、ランダム支給品×0〜2
[思考・状況]
基本行動方針:鬼殺隊と共に、フラウィーと殺し合いに乗った者を倒す
1:子供を崖から落とした男(エイト)を倒す。
2:落ちた子ども(キャラ)を助ける
【備考】
参戦時期は無限列車に乗った直後
キャラとの会話で、地下世界やトリエル、アズゴアのことについて知りました

[支給品紹介]
アズゴアの槍@undertale
エイトに支給された、地下世界の王アズゴアが使っていた、赤い三つ又の槍

楼観剣@東方project
煉獄杏寿郎に支給された武器
妖怪が鍛えたとされる刀で、強力な力を秘めるが長いため並の人間には扱えない。

119宵闇花火 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/29(金) 15:43:30 ID:r0GyRMpw0




彼らが戦いを始めた頃、キャラは持っている支給品で安全に着地していた。
「中々いい道具だな。これは。」

キャラが持っていたのは半天狗という鬼の一部が持っていた、大人の掌くらいある葉の団扇。
持ち主が好きなように風を起こすことができ、今のように風を起こして落下の衝撃を抑える気流も、人を吹き飛ばすほどの強風も起こせるという。


彼がエイトを嵌めるために使った道具は、これだけではない。
二つ目にあったのは、参加者の場所を認知できる首輪レーダー。
最初にエイトに出会ったのも、偶然ではなく場所を知ってのものだった。
そして別の人物が近づいてくるタイミングを見計らって、崖から飛び降りた。


そして最後に、投げナイフのセット。
説明書を見る限りはどこやらのメイドが持っていたそうだが、投擲には使わなかった。
エイトという男は相当の手練れのようだし、何より自分の本心がバレてしまう。
そのうちの一本で自分を傷つけ、血を付けたまま崖の近くに置いておいたのだ。


上から金属をぶつけ合う音が聞こえるため、予想通りになっていたことが伺える。
下から見えていても飛び散る火花が見えるほどなので、早くも白熱した戦いが始まっていることを察するのは容易だ。

(しかし……。)
キャラには、一つ疑問に引っかかることがあった。

(フラウィー、いや、アズリエルか。君は何を考えている?)
彼は意図的に病を患い、地上に戻った後、地上の人間に友人であるはずのモンスター、アズリエルを殺してもらうことを考えていた。
そして新たに地下世界に落ちてきたニンゲンのEXPとLOVEを用いて復活し、その時こそフラウィーもろとも世界をめちゃくちゃにしようと画策していた。


だが、自分は異なる形で復活した。
しかも、得体のしれない首輪まで付けられて。


(まあ、面白そうな場所だから、楽しませてもらうことにするか。)
とはいえ、この世界は自分が望んだ世界だということも事実。
好き放題人間を殺し合わせて時には自分も殺しに参加し、優勝してから事の詳細を聞けばいい。

「いつの世でも、皆死者にだけは優しいのだからな。」
子供らしく純粋に笑いながら、その場所を去った。




【キャラ@UNDERTALE】
[状態]:健康
[装備]:可楽の団扇@鬼滅の刃  十六夜咲夜の投げナイフ9本@東方project
道具]:基本支給品- 首輪レーダー@バトルロワイヤルシリーズ
[思考・状況]:フラウィー、何をしたい?
基本行動方針:殺し合いを楽しむ、最後には優勝する。その途中で首輪は解除したい。
戦時期はGルートで、復活する直前です。
※エイトとの話で、知り合い(ゼシカ、ククール、トロデ、マルチェロのことについて知りました)

[支給品紹介]
可楽の団扇@鬼滅の刃 
上弦の鬼 半天狗の分身のうち一体が持っていた葉の形をした扇。
振ると強い風を起こすことができる。

首輪レーダー@バトルロワイヤルシリーズ
キャラに支給された、小型サイズのレーダー。
首輪に反応し、参加者がどこにいるか知ることができる。索敵範囲をある程度広げることも可能(最高で直径1マスくらい)

十六夜咲夜の投げナイフ@東宝project
紅魔館のメイド、十六夜咲夜が持っていたナイフ。10本1セットで、細いデザインで投げるのに適している。

120宵闇花火 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/29(金) 15:43:41 ID:r0GyRMpw0
投下終了です

121宵闇花火 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/29(金) 16:03:47 ID:r0GyRMpw0
すいません。キャラの状態表に訂正を

健康→右腕に切り傷

122宵闇花火 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/30(土) 00:32:50 ID:6rvtasUc0
度々申し訳ありません。コピペ漏れがあったので加筆


>>118
冷静さを取り戻し、キャラのいた方向に指をさす。


しかし、エイトの松明の光を浴びて、そこにはあるものが落ちていた。
血が付いた、一本のナイフだ。


「これは……どういうことだ!!」
ナイフを見つけたのは二人同時だった。
だが、煉獄はそれを拾い、エイトに突きつける。


(!?)
「君は子供をナイフで脅し、崖から落とした。そうではないか!?」
「違い……。」

煉獄はすぐにナイフを投げ捨て、代わりに支給品の長剣の柄を握りしめる。

―――――炎の呼吸、壱の型 不知火

まるで炎と一体化したかのような速さで、鬼殺の柱はエイトに襲い掛かった。

「ッ!!」
慌てて槍の柄で受け止める。
「まさか人間までも殺し合いに乗っているとは……。」
「違います!!聞いてください!!」
「じゃああのナイフは何だというのだ!!助けてくれと叫んでいたのは誰に襲われたというのだ!?」


焦りは焦りを生み、やがては暴力を生み、それは更なる焦りを生む。


「やむを得ない……。五月雨突き!!」
――――炎の呼吸、肆の型 盛炎のうねり


エイトが放たれた四連撃を、巨大な円運動で全て打ち払う。

焦りか、はたまた激しい運動をしたからか。
むしろ涼しいくらいの山中で、エイトの顔はじっとりと汗でぬれていた。

123 ◆s5tC4j7VZY:2021/01/30(土) 11:44:13 ID:dI2ofkTw0
皆様投下お疲れ様です ^^) _旦~~

闇夜のモンスターフェスティバル
とても微笑ましいパーティが結成されましたね。
竹筒を咥えていない禰豆子はどうするのか?と思っていたらサンズの骨を咥える禰豆子(笑)
読んでいて瞬時に頭の中でイメージができました!
今後の展開が楽しみです!

本物のヒーローの戦い
アンダイン…無念だろうが、マルチェロに立ち向かう姿は正にヒーロー(ゆうしゃ)でした!
アンダインのケツイを引き継ぐ者が現れてほしいものです。

一かけらのユウキ
雪だるまの願いを引き受ける炭治郎の優しさ、素敵です。
パロロワ特有の参戦時期の違い…フリスクと出会ったときの長男がどうなるのか…注視です!

感想有難うございます(*´▽`*)

生殺与奪の権
始めはほんわかな幽々子様と幽々子の言動にツッコみながらも同行する富岡さんにフェネックを想定していたのですが、
2zEnKfaCDc様の「人の形弄びし――」を読んだ際、「この展開だ…ッ!」と路線変更しちゃいまいました。
すまぬ…富岡さん(/_;)
本当にまだまだ勉強中で皆さまのバトル描写や表現方法を学んでいきたいと思います。

パピルス・ククール・マクロファージで予約します。

124 ◆s5tC4j7VZY:2021/01/30(土) 11:48:22 ID:dI2ofkTw0
すみません!感想で抜けておりました……

宵闇花火
純粋な子どもほど、怖ろしいのはありませんね…
誤解して対峙した煉獄さんにエイト…目が離せませんッ!
タイトルがまた良いですね(*‘∀‘)

125教えて!マクロファージ先生! ◆s5tC4j7VZY:2021/01/31(日) 16:59:27 ID:DKElCkx60
投下します。

126教えて!マクロファージ先生! ◆s5tC4j7VZY:2021/01/31(日) 17:00:28 ID:DKElCkx60
「さて…どうしましょうか…」
憂いを見せる女性ならぬ細胞……
名はマクロファージ。
白血球の一種で見つけた異物を貪食して抗原や免疫情報を見つけ出し、それを樹状細胞に連絡するのが仕事 。
また、死んだ細菌や細胞も片付ける掃除屋の役割も兼ねている。

「とりあえず、この場所は人体さんではないということね」
当然だが、マクロファージ達、細胞は本来体内を守る存在。
体外で活動するなんてことは一生ないはず…だった。

「地図を見る限り、心臓…おそらく他のみんなもそこへ向かうはずね…」
名簿の確認後、地図を広げたマクロファージは自分と同じくこの殺し合いと言う狂宴に招かれた細胞達が向かうのではと推測した……

二そお」
ンこい
ゲのッ
ン !



「え!?」
呼び止める声に振り向くマクロファージ。

呼び止めた声の主は骸骨の男。
名はパピルス。
王国騎士団【ロイヤルガード】の一員となることを夢見るモンスター。


にのあま」
あ二いさ
うンつか
とゲい ッ
はンが!

ニャハハハハハ!パピルスは口癖を発しながらるんるんスキップの足取りでマクロファージに近づく。

「…残念だけど、私は【人間】じゃないわ💗」

え」



女性の言葉に呆気にとられるパピルス……

☆彡 ☆彡 ☆彡

127教えて!マクロファージ先生! ◆s5tC4j7VZY:2021/01/31(日) 17:06:12 ID:DKElCkx60
「…まったく、世の中は新鮮なおどろきに満ちてるよ。うれしくもなんともないけどな!」
自らの置かれた状況に怒りながら名簿を確認している男…
男の名はククール。
マイエラ修道院の【聖堂騎士団】の一員 。
孤児となったククールを育てた恩師オディロ院長がドルマゲスの手により命を奪われ、敵討ちの名目でエイト達のパーティーに加わった。
「エイトにゼシカ、トロデ王と…おいおい、おっさんはハブられてるじゃねえか…」
ヤンガスの名前が無いことに気づき、ぼやく。
「そして、【あいつ】か…」
ククールがいうあいつとはマルチェロのことだ。
共に育った異母兄にあたる。
法皇へと登りつめた男。

「あいつはオレがとめてやらなくちゃな…」
おそらく、殺し合いに乗っているであろう兄を止めるべくククールはケツイを定める。

「とりあえず、トロデーン城へ向かうか…?」
ククールは仲間が向かうであろう城を目指すか方針を考えていると……
「ん?あれは、モンスターが美女を襲っている!?ッ!助けなければ!!」
ククールは支給品の愛刀であるしっぷうのレイピアを装備し、疾風の如く現場へ向かう!!

☆彡 ☆彡 ☆彡

さではマ つ」
いは二ク ま
ぼなンロ り
うくゲファ!
か ンー
   ジ

パピルスはマクロファージの説明を聞いて、うんうんと顔を何度も頷いた。

「私も、人体さんから出たことがないから外の生き物と出会うのは初めてよ」
一方、マクロファージも始めて出会う外の生物が骸骨男であることに表情は笑顔だが、驚きを隠せない……

はでさじゃ二お」
じあいな ンれ
めうぼく ゲも
てのう   ン
だはと


「……」

かきなど」
?ににう
 なかし
 る た
」  ?

考え込むように顎に手を添えるマクロファージにパピルスは質問する。
「ちょっと、パピルスちゃんは話し方が独特ね…うん💗先生が教えてあげるわ♪」
一人納得をしたのかポンと手を置くと笑顔でパピルスに近づきーーーーー

☆彡 ☆彡 ☆彡

128教えて!マクロファージ先生! ◆s5tC4j7VZY:2021/01/31(日) 17:08:06 ID:DKElCkx60
「なぁ?先生?オレ喋り方変じゃない?」
「ええ♪聞き取りやすくなったわ💗」
マクロファージには、赤芽球を育成して赤血球 に育て上げる先生としての側面を持つ。
パピルス独特の喋り方はマクロファージの教育によって多少変化が見られたようだ。

「そうか!お礼に今度、オレさまのパズルを一番に挑戦させてやる!」
「あらあら…楽しみにしておくわ♪」

「おい。そこのモンスター。女性から離れろッ!」
ビュッ!突きがマクロファージとパピルスの間を横入る。

「大丈夫ですか?安心してください。そこのモンスターは直ぐにオレが退治しますから」
銀髪の男…ククールはマクロファージの肩に手を添えながら語る。

「おいッ!危ないじゃないか!!」
ぷんすかぷんすかと怒りを見せるパピルス。
「ほう…モンスターが一丁前に言語を話すとはな!」
「くらいなッ!バギ!」
小型の竜巻がパピルスに襲い掛かる。
パピルスは支給品のバトルフォークの先を地面に食い込ませて吹き飛ばされないように耐えきる。

「ヒュ〜。やるね」
モンスターとは思えない機転にククールは素直に称賛する。

「おい!危ないし、痛いじゃないか!!」
バトルフォークを構えると……
「ん?この形状…スパゲティを食べるのにいいかも?」

※それは食用ではありません。

「…調子が狂うな。だが、手加減はしないぜッ!バギ…」
ククールはさらなる呪文を唱えようとする。
「させないッ!」
バトルフォークの切っ先がククールの頬を掠め呪文は中断された。

「ちょっと。お互いやめなさい!」
マクロファージは戦闘を始めた両者を制止する声を投げかける…が。

「こっちも本気でいくぜ」
「パピルスさまを甘く見ていると痛い目に遭うぞッ!」

互いの死闘が今!始まろうとーーーーー

ガギィィィィン!!!!!!

「なッ……!?」
「えッ!?」

ククールとパピルスの突きを受け止めたのは、斧…そうキングアックスを装備したマクロファージ。

「ストップ💗お互い動いちゃダメよ♪」

二人の間を遮るように仁王立ちだが、あらあらうふふの表情のマクロファージ。

「先生!?でも…」
「しかし、麗しきレディ!こいつはモンス…」
「喋るのも禁止💗」

「「……」」
有無もいわせないマクロファージの天使の声。

「もう…いいわ。きちんと説明するわね…」

かくかくしかじか……

☆彡 ☆彡 ☆彡

「そうなると、俺の体にもマクロファージさんがいるのかッ!?」
マクロファージから細胞の事を学ぶとククールは驚愕する。

「ええ。理解が早くて助かるわ♪ククール君」

「おい!キザ男!!それより先にオレに言うことがあるんじゃないか?」
腕組しながらククールに言葉を投げかける……

「キザ男!?…悪かったよ。ガイコツ君」
ククールはパピルスに頭を下げるーーーーー

「はい♪ククール君えらいわ💗」
2人が仲直りできたのを確認し終えたマクロファージはその豊満な双丘 でククールを埋める。
「お…おい。マクロファージさん!?何を…?」
孤児で育ったククールの瞳の奥の寂しさを感じ取ったマクロファージはククールを教育するようだ。

「うふふ…ククール君は寂しいのね」
マクロファージはククールの耳元で囁く……

「先生?何するんだ?」
「パピルスちゃんは、目を閉じていてね♪」
「?何だかよくわからないけど…分かった!」
パピルスは言うがままに目を瞑る。

「まじかよ…」
口ではそういうが、満更ではないククール。

「安心して…私にまかせてね💗」

マクロファージの水風船が……

129教えて!マクロファージ先生! ◆s5tC4j7VZY:2021/01/31(日) 17:09:59 ID:DKElCkx60
「そーれ💗ぱふぱふ。ぱふぱふ。ぱふぱふ、ぱふぱふ………」

☆彡 ☆彡 ☆彡

「うーん。ずーっとここで、ぱふぱふしてもらいながら一生を終えるのも悪くないな」
冗談なのか本気なのかマクロファージによる「ぱふぱふ」を受けてククールは呟く。

「もう、目を開けていいわ、パピルスちゃん♪」
「そうか?…ん。キザ男はどうしたんだ?」
パピルスは天国へ昇天しかけているククールを指さしながら訊ねる……

「ふふふ…さぁ?」
マクロファージはあらあらうふふ…のご様子。

「それにしても、マクロファージさん…あんたは細胞なんだろ?どうして、ぱふぱふを…?」

ククールの疑問にマクロファージは人差し指を口元に寄せて答えたーーーーー

「乙女にはヒミツの1つや2つあるものよ💗」

【C-7/平原(橋前)/1日目/深夜】

【マクロファージ@はたらく細胞 】
[状態]:健康
[装備]:キングアックス  いつもの服装
[道具]:基本支給品、ランダム支給品2個
[思考・状況]
基本行動方針:人体さんの元へ戻る
1:トロデーン城か心臓へ向かう
2:パピルス・ククールと行動を共にする
3:あらあらうふふ💗

【備考】
参戦時期は少なくとも1話以降 詳細は後続の書き手様にお任せします。

【支給品紹介】
【キングアックス@ドラゴンクエストVIII 空と大地と呪われし姫君】
攻撃力80 ルーンが彫られた豪華な斧

【パピルス@ UNDERTALE 】
[状態]:負傷(極小)
[装備]:バトルフォーク いつもの服装
[道具]:基本支給品、ランダム支給品2個
[思考・状況]
基本行動方針:兄ちゃん(サンズ)、フリスクと合流したい
1:マクロファージ、ククールと行動を共にする。
2:フリスクや地下世界のみんなと会いたい
3:ぱふぱふ…?今度、兄ちゃんに聞いてみよう。
参戦時期はPルート、フリスクとのデートイベント以降。
マクロファージの教育を受けて喋りの表記が統一されました(時々、素が出るかもしれません)

【支給品紹介】
【バトルフォーク@ドラゴンクエストVIII 空と大地と呪われし姫君】
攻撃力42  農具のフォークの形状をしている。
ちなみに食事用ではない。

【ククール@ ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 】
[状態]:ハイテンション(ぱふぱふによる) 健康  MP消費(極小)
[装備]:しっぷうのレイピア いつもの服装
[道具]:基本支給品、ランダム支給品2個
[思考・状況]
基本行動方針:マクロファージを守りつつ殺し合いの打破
1:マクロファージを守る
2:マルチェロを止める
3:ぱふぱふ…いいものだな
参戦時期は聖地ゴルドでマルチェロと戦う前。
LV40 一通りの呪文は覚えている。

【支給品紹介】
【しっぷうのレイピア@ドラゴンクエストVIII 空と大地と呪われし姫君】
細身で先端の鋭く尖った刺突用の片手剣 。柄の部分が風のような装飾が施されている。
攻撃力+78、素早さ+20のボーナスを持つ。

130教えて!マクロファージ先生! ◆s5tC4j7VZY:2021/01/31(日) 17:10:11 ID:DKElCkx60
投下終了します。

131 ◆vV5.jnbCYw:2021/01/31(日) 22:33:47 ID:MxiRYIL20
投下乙です。
まさかのパピルスセリフ縦読みは草
フリスク登場回の攻撃エフェクトといい、アンテは本当にロワでも書き手の演出次第で化けますね。

132 ◆s5tC4j7VZY:2021/02/06(土) 10:21:39 ID:zQPcm7FQ0
感想ありがとうございます!

教えて!マクロファージ先生!

アンテの書き手の皆さんの演出に感動し、私もやるからにはパピルスの特徴はぜひとも再現したい!とやりました!
ですが、それを突き通すのは正直しんどいのと他の書き手様にも負担がかかるので、マクロファージさんの先生設定を使い、皆と同じように表記するようにさせました。

133 ◆2zEnKfaCDc:2021/02/07(日) 05:51:05 ID:g/jenux60
キャラ、猗窩座予約します。

134 ◆2zEnKfaCDc:2021/02/14(日) 02:27:05 ID:7hifYacU0
すみません、予約の延長をお願いします。

135 ◆2zEnKfaCDc:2021/02/19(金) 00:12:54 ID:/A1/z9Uk0
遅くなってすみません。倒壊します。

136In the Cursed WORLD ◆2zEnKfaCDc:2021/02/19(金) 00:14:26 ID:/A1/z9Uk0
ㅤこんな世界、大嫌いだ。

ㅤ誰もかもが愛想を振り撒き、嘘八百を並べ立て、どこかで相手を喰らう隙を伺っている。だというのに、自分だけは無実だとでも言いたげに、暗黙の了解とばかりにトモダチごっこを繰り広げている。愛情だとか友情だとか、周りのみんなが綺麗だと信じて疑わないものはことごとく汚らわしい。少しばかり刃物を振り抜いて見せるだけで、数年、或いは数十年にもわたって積み上げてきたものは崩れ去る。それに気付いておきながら、なおごっこ遊びに身を投じる必要がどこにある?

ㅤああ、分かっている。分かっているとも。間違っているのは私で、そして正しいのはこの世界だ。だが、誰に何と言われようとも私はこうなんだよ。気持ち悪いと罵られようとも、サイコパスと吐き捨てられようとも、私は誰かが不幸に泣いていても絶望に沈んでいても笑い飛ばすことしかできないんだ。

ㅤそれならば、何故私は間違って生まれてきた?ㅤ何故私が、私を生んだ世界が払うべきツケを払わなくてはならない?

ㅤ本当に、くだらない。いっそのことこんな世界、壊してしまえればいいのに――



――五月蝿いな。分かっている。分かっているんだよ。到底、叶わぬ願いだ。だが間違って生まれた私には正しさなんてもううんざりなんだよ。

ㅤもういい。この世界の間違いとやらを背負い、私が消えよう。貧乏くじを引いた戒めに、せいぜい華々しく散ってやるさ。

ㅤそして私は、イビト山に身を投げた。

ㅤこの呪われし世界へ、怨嗟を込めて――





137In the Cursed WORLD ◆2zEnKfaCDc:2021/02/19(金) 00:15:22 ID:/A1/z9Uk0
――重力に任せたはずの身体は、一切の痛みを感知することなく大地に到達した。

ㅤ初めの内は多少の躊躇もあったそれを、もはや一切動じることもなく、必要な限り繰り返す。

ㅤエイトと煉獄杏寿郎、2人の実力者を戦わせることに成功したキャラは、支給された可楽の団扇を利用して幾つもの崖を飛び降りながら、最短ルートで那田蜘蛛山からの下山を果たした。

「ふふ……どうやら高いところとは切っても切れない関係らしいな。」

ㅤあの日のことは今でもはっきり思い出せる。世界に絶望し、死を選んだ先にみた新たな世界。まさかモンスターと呼ばれる者がファンタジーではなく現実に存在していて、それでいて意思の疎通までできるとは思わなかった。

ㅤそして再びくだらないトモダチごっこ、そして家族ごっこさえ始まらなければ、もう少し喜びに打ち震えていられたのかもしれない。前者はともかく、現にホンモノの家族ではない分、後者はなおさら歪でタチが悪い。私はお前たちの子どもなんかじゃない。

ㅤだからだろうか。トリエルとアズゴア――不愉快な名前が名簿に書いてあっても、この世界に来てからは居心地がいい。あの平和主義者どもが家族ごっこもしていられない状況になればどう動くのか、何とも興味深いじゃないか。アズリエルの奴もなかなか粋な真似をしてくれる。その礼というわけではないが、この催しが終わったらフラウィーだとか名乗っていたその花の身体、二度と軽口を叩けないようバラバラに切り刻んでやるよ。

ㅤ生に執着があるでもないが、久々の楽しそうな催しだ。優勝を狙わない理由もない。

ㅤだが、その一方で優勝を狙うには手持ちが足りないのも事実。可楽の団扇は移動に、首輪探知レーダーは奇襲をかける際などには便利であるが、戦闘における殺傷力の大部分を投げナイフに頼るのは心もとない。

ㅤエイトのような実力者ではなく、独力で殺しきるような弱者を探し、支給品を奪う。一先ずの方針はそれに落ち着くだろう。第一候補は仮にも家族ごっこをした者としてこちらが殺される危険の少ない、トリエルとアズゴア。次いで他者を殺せるようには思えないパピルスやアルフィーというところか。

ㅤそして、近くの参加者を選別すべく、首輪探知レーダーに目を落とす。

「――なっ……!」

ㅤ次の瞬間、キャラは驚愕に目を見開いた。レーダーに写った首輪の反応が、一直線に自分の方向へと近付いてくる。

(なんだ……!?)

ㅤ慌てて身を隠そうと、辺りを見渡す。しかしその挙動とて、圧倒的な速度を前にしては遅い。さらにそれの脅威はその速度だけではなく、自分に向けて正確な直線を描いて進行しているのだ。向こうも首輪探知レーダーを持っているのか――そんな考察とて諦念が塗り潰す。レーダーの反応はもはや眼前に迫っていた。

ㅤ数秒前までレーダー上の光点でしかなかったそれは、カタチを持って眼前に降臨した。その到達の瞬間、叩かれた大地は瞭然と砕け、大きく砂煙を撒き上げる。

138In the Cursed WORLD ◆2zEnKfaCDc:2021/02/19(金) 00:15:51 ID:/A1/z9Uk0
「お前、俺の接近にいち早く気付いていたな。」

ㅤ煙の中なら現れたのは、藍色の模様を全身に纏った軽装の男。眼に刻まれた『上弦』『参』の文字が異質さを引き立てる。

「だが闘気は微弱。所詮、弱者だ。」

ㅤ勝てない、と一瞬の内にキャラは悟った。たかだか姿を現しただけで、未だ微かに揺らぐ地脈。あまりにもニンゲンとは次元が違いすぎる。

「何者だ。」

ㅤ目を細め、尋ねる。仮に問答に乗ってくるようなら言いくるめる余裕はあるかもしれないが、そうでなければ抵抗する間もなく殺される。出会ってしまった地点で――否、奴に感知される場所に踏み込んだ地点で、もはや確定事項だ。

「俺は猗窩座。そしてお前の名には興味が無い。俺は弱者が嫌いだ。」

ㅤ視認はギリギリ可能、しかし反応は不可能。鬼舞辻無惨の率いる十二鬼月の内の上弦の参に位置する悪鬼、猗窩座は人を優に超えたその速度で、瞬時にキャラの背後に回っていた。

ㅤコンマ一秒にも満たぬ次の瞬間に、自分の首が消し飛ぶ想像がキャラの脳裏を駆け巡る。高鳴る心臓。すでに両の手では数え切れない回数、殺されていてもおかしくないだけの隙を晒している。それでも現状、キャラの首と胴体が接合されているのは、猗窩座の気まぐれひとつに過ぎない。

ㅤそして、数秒が経過した。猗窩座もキャラも、微動だにせずその場に留まる。

「……生を諦めたか。お前のような弱者には殺す価値すら見出せない。失せろ。」

ㅤ猗窩座は優勝する気概など持っていない。フラウィーの言うことに従うのも癪であるし、願いとやらにも興味はない。しかし奇しくも、強者との戦いという猗窩座が真に求めるものと、この催しで求められているものは向かうところを同じくしている。

ㅤ唯一都合の悪い点といえば、この世界では強者同士が自分と戦うまでもなく潰し合い、死に絶える可能性があるということ。もはや出会う弱者全てに構っている時間など無い。キャラを殺さない理由は、或いはそれだけではないかもしれないが――何にせよ、猗窩座がキャラを『みのがす』選択肢を取ったことに変わりはない。

ㅤしかし、それを受けたキャラの反応は、猗窩座に僅かながらの興味を抱かせる。

ㅤ鬼に慈悲をかけられた人間は、例外なく、一目散に去るものだ。時に悲鳴をあげながら。時に強者を盾にしながら。

ㅤしかしキャラは、逃げるでもなく、かといって礼を言うでもなく。

139In the Cursed WORLD ◆2zEnKfaCDc:2021/02/19(金) 00:17:11 ID:/A1/z9Uk0
「――ふっ……ふふふっ……ふふふふふっ……!」

ㅤただただ、笑っていた。

ㅤキャラの全身をある感情が蝕んでいく。死を体現したかのような、超越的存在に直面した恐怖――などではない。死を回避出来たことへの安堵でもない。

「私には分かる。お前からは、もはや変質しているがタマシイだったものを感じる。ああ、かつてはニンゲンだったのだろう。」

ㅤ立ち去ろうとしていた猗窩座の足が止まる。弱者の戯言に付き合う道理は無い。しかし、キャラの言葉が、これまで出会ってきた弱者のステレオタイプと一致しないのもまた事実。元より対話は好む猗窩座。その言葉に好奇心が沸くのは無理もないことだった。

ㅤキャラの視線の先には、着地の際に猗窩座が形成した地割れ。人と鬼を区分する象徴たる、破壊の現れ。人が戦慄し、恐怖に打ち震えるべきそれを見たキャラは――憧憬の表情を浮かべた。

「素晴らしい。これが人に為せる破壊だというのか!ㅤ……いや、違うな。こんなものではない。お前はまだ力を隠している。或いは、本当にこの世界を破壊してしまえるのではないか。」

ㅤけたけたと笑うキャラは、鬼である猗窩座からしても、もはや人には見えない。性質として、鬼は人を喰らう。それ故に、人は鬼を恐れる。両者の間には、捕食・被食という明確なパワーバランスが存在している。つまり力を持つ鬼は絶対的な存在として、何者にも平伏しない。ただ一人、無惨様という例外を除いて。

ㅤだというのに、だ。鬼という存在を恐怖せずに笑みを浮かべ、さらには恍惚の情念までもを見せたキャラ――ほんの一瞬であれ、背筋に伝う寒気を覚えてしまった。これは、何かの冗談なのか。

ㅤここで猗窩座は初めてキャラと真っ向から向かい合った。清々しいほどに虚ろな目。その先に何が見えているのか、誰にも知る由はない。ともすれば、閉ざされし猗窩座の記憶よりも、深い霧の中に隠されている。

ㅤそして、猗窩座は感じ取る。自身が抱く力への渇望と同様の、破壊への執着。そして無惨様の備えるそれと同様、何色にも染まらぬ絶対者としてのキャラの素質。

140In the Cursed WORLD ◆2zEnKfaCDc:2021/02/19(金) 00:17:43 ID:/A1/z9Uk0
「認めよう。お前は弱いが、弱者ではなかった。敬意を表する。名を名乗れ。」

「……私はキャラ。」

「輝亜羅(きあら)、か。いいだろう、輝亜羅。敬意の証として、俺はお前に提案しよう。」

ㅤ弱者は嫌いだ。弱者は正々堂々やり合う度量を持たない。

「――お前も鬼にならないか?」

ㅤ鬼とは何であるのか、共通認識を持っていない。その鬼となる方法も代償も、キャラには何一つ伝達されていない。肯定するに足る要素を、キャラは持たない。

ㅤしかしキャラは一切の迷いなく、答える。

「ああ。なってやろうじゃないか。」

「そうこなくてはな。」

ㅤ苦しむことなら慣れている。死ぬことなど抵抗はない。そもそも、最強のモンスターとなったアズリエルにニンゲンを殺させる計画の地点で自身の死は組み込んでいたのだ。自分が死のうとも、世界を破壊できるのならどうでもいい。

ㅤあの計画の失敗の原因は、ヤツの理性に任せたこと。だが、猗窩座の語るところの鬼となった自分が、心の赴くままに殺戮できる――この上なく理想的で、何より面白そうだ。

「それで、どうすればいい。」

「鬼の始祖、無惨様は此処には御座せられぬ。どの道、お前には死んでもらうぞ。」

「ああ、それだけか。」

ㅤこの世界で生き残るのは一人だけ。しかし『願い』とやらを行使するのであれば、一人は蘇生することも可能だ。元より、願いなど無い。悲願とする至高の領域への到達は誰かに与えられるものだと見なしていない。優勝することに疑いは無いが、どの道浮く権利だ。それならば『輝亜羅』を無惨様の下へ連れていき、鬼へと変えるよう懇願する。力への揺るぎなき執着、きっと永遠に高め合い、殺し合える同胞となるに違いない。

「だがそれだと面白くは無いな。私もこの催しは楽しみたいからな。」

「好きにしろ。お前など敢えて手を下さなくとも支障はない。だが、そうだな……」

ㅤ唐突に、何かを思い付いたように猗窩座は口を開く。

「誰か強者を見つけたら伝えろ。人を喰らう鬼が西に在り、と。」

ㅤあくまで娯楽として優勝を狙うキャラにとっては好都合だ。強者と猗窩座が潰し合い、結果的に優勝した自分が逆に猗窩座を蘇らせ、目的を果たした上で猗窩座の鼻を明かすのもまた一興。アズリエルがハナから願いを叶える腹積もりが無いと言うなら、それもまた結構。首輪を外し、死ぬ直前まで追い詰めて否が応でも叶えさせてやるのも面白い。

「分かった。では私も一つ伝えておこう。」

ㅤだからこそ、それにより猗窩座が死ぬリスクが増えようとも、戦いの予感となる情報を惜しみなく渡す。

141In the Cursed WORLD ◆2zEnKfaCDc:2021/02/19(金) 00:18:06 ID:/A1/z9Uk0
「この山の上、2人の強者が戦っている。魔法を扱うニンゲンと、もう一人は知らないが、男だ。」

「分かった。」

ㅤそれがかつて殺した男であるとも知らずに興味を示す猗窩座。そして同時に、すでに戦いが始まっているのであれば急がない理由は無い。山の山頂を見据え、飛び立った。

「……さて。」

ㅤそして、必然的にその場に残されたキャラ。

(私は見逃さなかったぞ、猗窩座。お前が支給品を持っていなかったことを。)

ㅤフラウィーが支給品は1個から3個と言っていた以上、支給されていないことはないのだろう。しかしあの猗窩座が誰かに支給品を奪われたとも考えにくい。だが、素の能力が優れており、戦いそのものを楽しんでいるようなあの性格だ。自分で捨てたと考えればしっくり来る。

(もしかしたら、ヤツが捨てたものがどこかに残っているかもしれないな。誰かに拾われるのも面倒だし……探してみるのも悪くない、か。)

ㅤエイトと煉獄という強者の情報。猗窩座の支給品の行方。争いの種は、すでに幾つも撒かれている。

ㅤだが、真に殺し合いを生む種は、それ以前にすでに撒かれていた。猗窩座とキャラ――世界を呪い、力を求めた二人の存在。彼らがこの世界に呼ばれた瞬間から――True Pacifist Route――大円団のハッピーエンドは、すでに失われているのだ。

【E-3/平原/1日目/黎明】

【猗窩座@鬼滅の刃】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:無し
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いに優勝して願いの権利で輝亜羅(キャラ@Undertale)を蘇生し、無惨様の下へ連れていく。
1:那田蜘蛛山に向かい、強者を探す。
【備考】
参戦時期は煉獄杏寿郎を殺した時より後です。

支給品一式やザックは身に付けていません。スタートからキャラとの遭遇までのいずれかで処分しています。どこかに落ちているかもしれませんし、破壊しているかもしれません。

【キャラ@UNDERTALE】
[状態]:健康
[装備]:可楽の団扇@鬼滅の刃  十六夜咲夜の投げナイフ9本@東方project
道具]:基本支給品- 首輪レーダー@バトルロワイアルシリーズ
[思考・状況]:フラウィー、何をしたい?
基本行動方針:殺し合いを楽しむ、最後には優勝する。その途中で首輪は解除したい。
1:猗窩座の捨てた支給品を探す。

戦時期はGルートで、復活する直前です。
※エイトとの話で、知り合い(ゼシカ、ククール、トロデ、マルチェロのことについて知りました。)

142 ◆2zEnKfaCDc:2021/02/19(金) 00:18:31 ID:/A1/z9Uk0
投下完了しました。

143 ◆oUF53W6sMM:2021/03/06(土) 11:51:42 ID:4wYUgutQ0
お久しぶりです。
長期間席を開けてしまい申し訳ありませんでした。

かばんちゃん、竈門炭治郎予約します。

144 ◆oUF53W6sMM:2021/03/06(土) 16:55:32 ID:4wYUgutQ0
投下します

145君も手を繋いで大冒険 ◆oUF53W6sMM:2021/03/06(土) 16:56:07 ID:4wYUgutQ0
「ど、どうしましょう…」

会場の南端、羽のついた帽子をかぶった1人の少女
ーー正確にはヒトのフレンズであるかばんは、この状況に困惑し、恐怖を抱いていた。

フラウィーという花より宣告された殺し合い、そして見たことも無い服装をした人の首が飛ぶという凄惨な見せしめの光景は、かばんの脳内に詳細にこびりついていた。

手が震えて止まらない。
サーバルちゃんは大丈夫だろうか。

そんな事を考えていると、やがてひとつの人影が現れる。
この殺し合いに乗った人物だろうか。それとも……

考える前に、かばんの足は動いていた。
かつて、サーバルの狩りごっこに巻き込まれた時のように。

「あ、待って!」

そんな声がした気がするが、恐怖に駆られたかばんの耳にはそれは聞こえなかった。
そして、逃げたとしても、運動能力に優れているとは言えないかばんと、鬼殺隊として訓練を重ねている炭治郎の身体能力には雲泥の差があり、すぐに炭治郎に追いつかれ、肩を掴まれる。

「お、追いついた…君…」
「た、食べないでください!」
「食べないよ!」







「…つまり、炭治郎さんはこの殺し合いには乗っていない、という事でいいんですね?」
「そうだよ、こんな殺し合い、許せる訳が無い…
でも良かった、ここに来て出会えたのが、かばんちゃんみたいな優しい匂いがする人で」
「そ、そんな…そんな事ないですよ」

炭治郎とかばんは、歩みを進めながら情報交換を行っていた。
そして、このタイミングで初めて名簿の確認をしたかばんは、自分とサーバルの他にも2人のフレンズが殺し合いに巻き込まれている事を知る事になる。

「アライグマさんに、フェネックさんまで…」

もしかしたら、既に襲われているかもしれない。
そんな恐怖の匂いを感じ取ったのか、炭治郎はかばんの頭に手を置く。

「ど、どうしたんですか…?」
「君から恐怖の匂いがしたから。俺、鼻が効くんだ。大丈夫。君の言う『ふれんず』っていうのは、優しい子たちばかりなんだろう?」
「あっ…はい。炭治郎さんも…仲間の方とかいるはずですから、探さないといけませんね」

そんなやり取りをしていると、炭治郎があっ、と声を上げ、

「そういえば、探してる人がいるんだ。俺が君に会う前に出会った雪だるま……今はもう溶けちゃってるんだけど、その雪だるまさんに頼まれてる。青と紫の服をした人なんだけど…かばんちゃんは見ていない?」
「いいえ、ぼくが最初に出会ったのは炭治郎さんでしたから…」
「そうか…それじゃあ、移動しながら探すしかないか。まずはどこに行こうか…?」
「そう、ですね…ここからだと、じゃぱりとしょかんが近いです。僕が知っている場所でもありますし、まずはそこに向かうのはどうでしょう?」
「よし、それじゃあそこに行こうか!」
「はい!」

目的地をじゃぱりとしょかんに定め、2人は歩き出す。
この恐ろしい殺し合いでの、かばん達の命懸けの冒険が、始まった。


【G-8/草原/1日目/深夜】
 
 
【かばん@けものフレンズ】
[状態]:健康
[服装]:いつもの服装、いつもの帽子
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品1〜3
[思考]
基本:殺し合いはしたくない
1:フレンズの皆を探す
2:炭治郎さんが探している人も探す
[備考]
参戦時期は11話、アライさんとフェネックに出会った後です


【竈門炭治郎@鬼滅の刃】
[状態]:健康 フラウィーへの怒り
[道具]:基本支給品一式、兵士の剣@DQ8 雪だるまのカケラ@Undertaleランダム支給品0〜2
[思考・状況]
基本方針:禰豆子・善逸・伊之助・義勇さん・煉獄さんを見つけ、フラウィーを倒す
1:雪だるまが言っていた少年(フリスク@Undertale)も探す
[備考]
参戦時期は半天狗撃破後、無惨襲撃前の間です。

146 ◆oUF53W6sMM:2021/03/06(土) 16:56:25 ID:4wYUgutQ0
投下完了です

147 ◆EPyDv9DKJs:2021/03/12(金) 11:51:34 ID:N3SEpFvc0
投下します

148 ◆EPyDv9DKJs:2021/03/12(金) 11:54:03 ID:N3SEpFvc0
 Gー3に位置する鉄橋の上。
 ボロボロの白シャツにズボンと地味目な見た目とは裏腹に、
 紫色の肌や顔、背中から生えるもう二本の腕に白い翼と人外離れした外見を持つ。
 ガン細胞。身体の不具合によって生じる存在すら許されない文字通りバグの細胞。
 彼の人生はただのバグだから細胞に殺されそうになって、実際に二度殺された。
 三度目の生で、謎の植物に殺し合いと共に提示された願い事を叶える権利。
 嘘でも本当でもどうでもいい。元々望まず生まれた存在でチャンスはもうない。
 決められたサイクルではなく、自由に生きる権利を手に入れられる最後の機会。
 たとえどれだけ僅かな時間しか自由を得られなかったとしても彼はそれに縋る。
 故に殺し合いに乗って、早速参加者を狙ったのだが───

(何なんだあの細胞は!?)

 ガン細胞は、はっきり言って強い部類だ。
 白血球、キラーT細胞、NK細胞の三人によって倒されたが、
 裏を返せば戦闘を主とした細胞が束になってそれでようやく勝てる。
 しかもかなりの辛勝であり、細胞たちにとって最大の敵である証左だ。
 故に一対一で戦うのであれば、かなりの難敵になるのは間違いない。
 ある意味そこの理解もあわせ、制御性T細胞や細胞分裂もしてたと言うべきか。
 数で挑む相手にもある程度の数で対抗する。理にかなった戦術だ。

 では目の前の彼女はどうか。
 質量に任せたと言えども肥大化させた拳のラッシュを避け、
 触手の槍の雨も、壁もないのに白血球たちが用いる遊走で避ける。
 鉈による白兵戦も無数の飛び道具で妨害されて刃は届かない。
 今まで出会ってきたどの細胞にも属さない特殊な戦闘技術。
 攻撃自体はたまに当たってるし、拮抗と言えば拮抗している。
 だが相手が単独でこの状況は、余りにも予想外だった。

(空間から空間に開けるスキマは距離的に二メートル……短いわ。
 主に緊急回避として切り札相手にとっておくのがベターとみて良さそう。)

 ガン細胞が相対する敵、八雲紫は幻想郷の賢者が一人。
 いかに相手が細胞で最も危険とされるガン細胞と言えども、
 流石に彼女が遅れを取るような敵かと言われると違う。
 (因みに名簿には目を通していたので相手がガン細胞と理解してる)
 にもかかわらず、かすり傷がその道士めいた中華服に刻まれており、
 今一つ攻めきれない状態にある姿は彼女を知ってれば驚くことだろう。

(相手の力量も確認はしないといけないけど、
 下手に攻め込んでできることができないと困るし、悩みものね。)

 当然と言えば当然だ。
 彼女は今自分に科せられた制限の調査中である。
 慣れ親しんだ力が十全に発揮できなくては無理からぬことだ。
 なにせ紅魔館の吸血鬼や幽々子だけなら相性次第で分からなくはないが、
 博麗の巫女とスキマ妖怪である自分も含めて拉致など、容易ではない。
 故に目的は最初からただ一つ。フラウィーを相手にする道それ一つのみ。
 なのでまずは、自分がどれだけ制限をさせられてるかを調べようとした。
 その矢先にガン細胞の襲撃。戦闘中に試さざるを得なくなったと言うわけだ。

(移動の連発不可能。インターバルはどれくらいかしら。)

 スキマを使って攻撃を躱そうとするも、目の前にスキマが出てこない。
 これぐらいは想定済みなので飛んできた槍のような触手を身体能力だけで回避する。
 相手も戦いの心得があるので、わずかに頬に赤い筋ができるが文字通りのかすり傷だ。

 紫の能力『境界を操る程度の能力』は、全ての事象に於いて根底から覆せてしまう。
 ルール無用である場合能力だけで言えば、この殺し合いに於いていて誇張抜きの最強格とされる。
 はっきり言って反則の次元ではない。反則と言う概念すら弄って正当化が可能なのだから。
 あくまで幻想郷のスペルカードルールによってまともな勝負が成り立ってるだけであって、
 ルール無用の殺し合いであれば、そもそも勝負になる相手がこの場にいるかも怪しい。
 空を飛ぶ程度の能力で干渉を受けない霊夢でもなければ、勝ち目はないのだから。

(物とかにスキマで穴を開けるのと、
 空間にスキマを使うのとだと大分違うわね。
 消耗しやすいし距離も短いし、いいことないみたい───!)

149 ◆EPyDv9DKJs:2021/03/12(金) 11:55:09 ID:N3SEpFvc0
 故に最も制約を受ける立場なのは当然であり、勿論それを理解した上で調べている。
 実際その通りで、ルール無用ならまず一瞬で勝負がつく類は軒並み封じられた。
 どう封印してるかは向こうが提示してくれたので、当面の目的は首輪解除。
 思考している間ににもまだまだ鋭利な触手が次々と襲い掛かる。
 地面に突き刺さりアスファルトを砕き、鉄骨をへこませたりと破壊の痕を刻むが、
 妖怪らしく人間離れした動きで致命傷となりうる部分は回避していく。

(これは見た目は相手のを見るに機械なんでしょうけど、
 内部は思ってるよりオカルトやファンタジー寄りかしら。)

 まず程度の能力を科学で封じるということそのものが非現実的だ。
 神にも等しい能力とされる自分の能力を首輪一つで封印できるのは、
 幻想郷だろうと外の世界双方の技術でもできたものではないだろう。
 自分の知らない技術、フラウィーの知る技術と言う可能性もあるが、
 一先ずは魔法や神秘と言った、非科学的なものを考慮する必要がある。

(幻想郷以外のグループはおおよそ五、六あるとして。
 彼らから話を聞くのが、現状は脱出の手掛かりになる?)

 名簿の並びで動物の名前や細胞の名前など、
 ある程度の法則性が見受けられる名簿を見るに、
 一定の人物の身内を中心として集められてるはずだ。
 霊夢より先にある八名も、一つか二つのグループの筈。
 フリスクからマルチェロまでの名前については法則性がなく、
 かつ横文字で不明だが、人数的に二グループだと確信してる。

(けど、それだけに気を取られてる場合じゃあないか。)

 それらとの接触もしたいのだが、それ以上に厄介な問題として身内。
 前述のとおり、幻想郷はスペルカードルールで一応の秩序を保った世界。
 ではそのルールがなければどうなるか。霊夢と魔理沙はまだ問題ないだろうが、
 残るメンバーは何とも言えない。特に厄介なのは───

(妖夢よねぇ。)

 昔馴染みに仕える彼女は、主がいるなら守るための行動をするはず。
 身内である意味一番純粋とも言えるが、悪い言い方をすれば単純なのだ。
 だから主に危険が迫っていればどうするかが、容易に想像がついてしまう。
 レミリアと咲夜も正直グレーゾーン。確認しておかなければかなり面倒になる。
 幽々子については信じたいものの、相手が不老不死だと分かってると言えども、
 毒入りの飲み物を普通に出したことがあるなど、過激な部分があって微妙に怪しい。
 価値観や倫理観と言ったものが違うからこそ外と隔絶した幻想郷があるようなもの。
 余り放っておけば風評被害で、此方の信頼を損ねてしまう可能性もある。
 故に優勝を狙う敵の排除より、身内か誰かとの接触を優先したい。

「っと。」

 上から迫りくる巨腕によるハンマーを間一髪で回避。
 続けざまに再び触手の雨だがギリギリのところで避ける。

(? さっきより動きが速い!)

 気のせいか先程よりも力を増している節が見受けられる。
 避けたと言えども、さっきより余裕を持てない状態だ。
 流石に避ける動作だけで戦うのは限度があり、多少弾幕を放って相殺していく。

(あの黒いモヤが原因か。)

 何処かからか、黒いモヤがガン細胞に吸い寄せられている。
 それが何かは知らないが、もし力の供給があるのであれば。
 正面戦闘で消耗するよりその供給手段を絶つのがいいだろう。
 避けられる強敵は避けて、弱らせて楽ができるならその方が得策だ。
 普段のようなふざけた態度は、この場では殆どしてる余裕はない。

「お互い消耗するだけだし、此処は退かせて貰うわ。」

「何?」

 倒そうと思えば倒せる相手であるのは間違いない。
 だが現状敵となる数が不明、首輪の解除に人員がどれだけいるかも不明、
 身内がどれだけやらかしてるかも不明と、分からないことが多すぎだ。
 それらを放置してまだ序盤に消耗しきって、肝心な場面で限界では困る。
 こういうことが嵩むといくら紫だとしても、格下に負ける可能性も高い。
 それに、相手は弱体化させることが可能な相手かもしれない可能性もあるなら、
 此処は撤退するのが最適解。床に穴を開けて、逃走経路と言う名の落下をする。

「逃がすつもりはない!」

 紫が潜り込んだ、無数の目玉が渦巻くスキマ空間。
 閉じつつあるスキマに対して、躊躇なく拳を突っ込む。
 弾丸のように伸びる拳は紫の落下速度を超える。
 橋の下から空中に身を投げた紫へと追いつき捉え、

「グレイズで加点かしら。」

150 ◆EPyDv9DKJs:2021/03/12(金) 11:55:54 ID:N3SEpFvc0
「グレイズで加点かしら。」

 しかし避けられる。
 躊躇せず突っ込んでくるところは驚いたが、
 ギリギリまで攻撃を回避しないなんてことはよくある。
 何よりスペルカードルールは基本的に空中でするのが本分。
 空中と言うホームフィールドで立ち回りで負けるはずもなし。
 身を空中で華翻しえし、拳を蹴りつつ飛翔でその場を離脱。

「逃がさないと言った───!」

 飛んでいく姿を視界に捉え走り出そうとするが、
 スキマは閉じられ腕が引っかかって抜け出せない。
 紫が態々最初から飛翔せず穴から落下したのはそういうことだ。
 海に落ちての逃走経路でも良かったが、相手は肉体を変化させる。
 となれば泳ぎが得意になるように改造することも可能の筈だ。
 それならば最初から自分の得意となる空中へ逃げるのは当然だが、
 流石に足止めもなしに逃げては追いかけられて色々面倒になる。
 勿論相手は肉体を変化させることが可能。長い時間止めれるものではない。
 その一、二秒程度の時間さえあればこの夜間なら逃げ切ることは可能だが、
 すべてが完璧にはいかない。

「だったらこれを使わせてもらうよ。」

 視界から消えそうになる寸前、
 ガン細胞はデイパックから支給品を取り出して、
 それを彼女の方角へと掲げた瞬間、高出力のレーザーが放たれる。

「! これってまさか───」

 高出力レーザーについては酷く見覚えがある。
 ミニ八卦炉。紫の知る魔法使いが持っていたマジックアイテムだ。
 ガン細胞には魔力があるわけではなく、別の力を出力としている。
 だからか恋色でも虹色でもなく、放たれるのは死を象徴した漆黒。

「回避は間に合いそうにないし、必要経費ってことにしましょう。」

 速度的に避ける前に直撃する。
 その前に対応するべく、ガン細胞と同じように手を相手の方へと掲げ、

 境符「四重結界」

 青く輝く結界を、文字通り四重に重ね合わせて迎え撃つ。
 黒いレーザーが結界へとぶつかり合いながら、空を駆け抜ける。
 威力の強さと距離的な都合で、相手が生きてるのか死んだのかも、
 撃ち終えたガン細胞からは確認することはできない。
 逃げた方角も東で最も大きい島。容易には探せないだろう。

「何なんだ、あの細胞は……?」

 白血球、キラーT細胞、NK細胞、マクロファージはおろか、
 赤血球などのいずれの細胞にも属さない存在。
 自分が此処まで苦戦させられる細胞はいない。

「まあいいさ。僕のやることは変わらない。」

 乗ってる参加者が他にもいるだろう。
 一人で全員を相手にするつもりはない。
 だが譲れないことは一つだけある。

「キラーT細胞……!」

 ギリ、と歯に力がこもる。
 名簿は全く手を付けてないが、
 あの場に居合わせたのを彼は見ていた。
 図体のでかい金髪の男は紛れもなくあいつだ。
 絶対に彼だけは自分の手で殺さないと気が済まない。
 あいつのパープリンなんとかによって、形勢が逆転して敗北に繋がった。
 自分を殺せる特効だからとかではない、単純な私怨によるものだ。

「ああ、でも───」

 キラーTと自分がいて彼、優しい白血球がいないはずもない。
 恐らく彼も此処に来ているが、優勝と言う名の生存権は僅か一つだ。
 新しい世界を作る場合、彼を殺さなければならない。
 できることなら、自分以外に殺されてほしいと。
 そう願いながらガン細胞は東へと歩み出した。





 さて、此処でガン細胞の強くなった理由を話そう。
 理由もなく彼が強くなれる要素や八卦炉からレーザーが撃てるはずがない。
 この舞台には、参加者となる赤血球以外の赤血球や、雪だるまとNPCが存在している。
 参加者に足りうるだけの者ではないが、全員が友好的な関係になれるわけがない。
 故にどこかにいる。彼に味方する悪玉菌の毒素を出してる存在がこの舞台に。

151 ◆EPyDv9DKJs:2021/03/12(金) 12:02:03 ID:N3SEpFvc0
【G-3/橋/1日目/深夜】

【がん細胞@はたらく細胞】
[状態]:疲労(中)、悪玉菌による強化
[装備]:鉈@はたらく細胞、ミニ八卦炉@東方project
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0〜1(確認済)
[思考・状況]
基本行動方針:自分がいてもいい世界を作る。
1:一応あの細胞(紫)を追うため東へ。無理に追わなくても構わない。
2:キラーT細胞だけは殺さないと気が済まない。パープリンなんとかには気を付ける
3:優しい殺し屋さんとは余り戦う気が起きない。できるなら別の誰かに殺されていてほしい。

【備考】
・参戦時期は二度目の死亡後。
・細胞分裂はゲームの破綻レベルには使えません。
・悪玉菌の活動次第で能力が向上します。(ただしある程度近いエリアにいる必要あり)
 またミニ八卦炉は悪玉菌で得た力で使います。
・名簿は見ていませんが最初の説明時にキラーTを見かけ、
 同時に白血球も此処へ来ていると言うことは確信してます。










「なるほどね。」

 F-4の丘陵にて、紫は座り込んで一人理解する。
 結界で防いだものの威力によって結構な距離を飛ばされた。
 飛行する際の消耗を抑えながら移動できたと思えばある意味僥倖か。
 そして何がなるほどなのかと言うと、彼女の周囲に転がる『それ』のこと。
 辺りには、無数の何かよく分からない生物たちの亡骸が転がっている。
 姿形は様々だが、これが何かはすぐに理解することはできた。
 と言うより、向こうが自ら悪玉菌と名乗ってきたので理解する以前の問題だが。
 がん細胞の強化を促していた黒いモヤの発生源は此処で、文字通り瞬殺した。
 参加者にもなれないような幸運も、実力もないのだから当然である。
 問題はこの舞台にどれだけいるか、と言うことでもあるが。

 いかにがん細胞を弱体化できると言えども、
 どのエリアにどれだけの悪玉菌がいるかは分からない。
 都合よく細菌を見つけられる受容体があるはずもなく。

(さて、どこへ行こうかしら。)

 山を一人で散策するのは今の状態では荷が重い。
 がん細胞がいるさばんなちほーへ向かうのも論外で、
 消去法で、東側へ行くことになる。

(がん細胞、か。)

 生まれただけで殺されなければならない細胞。
 言うなれば世界から拒絶されてしまった存在。
 幻想郷の住人とは、何処かに通ってる部分もある。

(余り情に流されない方がいいわね。)

 彼のような存在は受け入れられる存在だ。
 お互い自分の世界を守るべく、活動しているだけ。
 しかしこの状況ではとてもそれはできそうにない。
 哀れに想いながら、遠くに見えた橋に背を向けた。

【F-4/丘陵/1日目/深夜】

152 ◆EPyDv9DKJs:2021/03/12(金) 12:02:56 ID:N3SEpFvc0
【八雲紫@東方project】
[状態]:全身に細かい裂傷(再生中)、霊力消費(中)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0〜3(確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:異変解決
1:フラウィーが何者かの調査。
2:首輪解除の為の人材探し。無理なら材料でも探しましょ。
3:身内の捜索。特に妖夢、咲夜、レミリアあたり
4:別のグループに接触。大体五、六グループ?

【備考】
・参戦時期は少なくとも緋想天は経験済み。
・現在判明してる境界を操る程度の能力の制限一覧
 ①ゲームが破綻するレベルの能力は使用不可能(死の境界を操る等)
 ②物質にスキマで穴を開ける場合はそれほどの消耗はない
 ③空間に穴をあける場合の消耗は大きく、インターバルあり
  移動距離は二メートル、穴も短時間で消滅し中に籠れば大幅に霊力消費する。
 他制限は後続の書き手にお任せしますが、概ねの制限は確認済みです。



※G-3で橋が損壊してますが、崩落する程度ではありません。
※G-3で高出力のレーザーが空に放たれました。
 ある程度近くにいれば視認できるかも。

【鉈@はたらく細胞】
マクロファージがいつも持ってるアレ
マクロファージは元々攻撃力が高いので、多分結構な業物かも

【ミニ八卦炉@東方project】
森近霖之助が一人で生活する魔理沙を心配したのか、
緋々色金まで使った霧雨魔理沙のマジックアイテム
マイナスイオンも出せたり山一つ吹き飛ばせたり、
扇風機のように風を出したり開運に魔除けetcと、
魔理沙にとっての宝物であり生活必需品である
なお料理にも使えるのでコンロ代わりにもなる

153 ◆EPyDv9DKJs:2021/03/12(金) 12:04:31 ID:N3SEpFvc0
以上で『この狭い世界でただ小さく静かに生きたい』投下終了です


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