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【場】『 歓楽街 ―星見横丁― 』

1『星見町案内板』:2016/01/25(月) 00:01:26
星見駅南口に降り立てば、星々よりも眩しいネオンの群れ。
パチンコ店やゲームセンター、紳士の社交場も少なくないが、
裏小路には上品なラウンジや、静かな小料理屋も散見出来る。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
                                          └┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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791夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/15(金) 20:01:20

  ――――ザッ

ソレは『なんのヘンテツもないイライ』のハズだった……。
わたしは『アリス』。
このマチで『タンテイ』をやっている。

          ザッ ザッ ザッ

イマからすうじつまえ、わたしはクライアントから、
『あるオトコのチョウサ』をたのまれた。
そのオトコのシンペンをさぐるウチにつよくなる『イワカン』……。
だが、それはまるでヤミのなかのカゲのようで、
なかなかシッポがつかめない。

               ザッ ザッ ザッ

『ナゾ』のコタエにつながる『テガカリ』をもとめ、
わたしは『カンラクガイ』にアシをふみいれた。
『れいのオトコ』が、
このあたりの『バー』にカオをみせているらしいというハナシを、
なじみの『ジョーホーヤ』をとおしててにいれたのだ。
わたしは、ぜんしんの『カンカク』をとぎすませながら、
『よるもねむらぬマチ』をあるきつづける……。

                        ザッ――――

昨日見た映画に影響されたせいで、『私立探偵』になりきって、
夕暮れの通りを歩いている。
ただし、『感覚を研ぎ澄ませている』というのは、
『ごっこ』ではない。
『ドクター・ブラインド』を発現し、
周囲の『声』や『音』に注意を払っている。
何か興味を引くようなものがあれば、
そちらに行ってみようという考えだ。
ちなみに、別に『バー』に寄る予定はない。

792黒羽 灯世『インク』:2020/05/17(日) 02:06:29
>>791

        ――――ザッ

「ちょっとちょっと。そこの貴女」

       「サングラスの貴女だわ!」

注意を払うまでもなく『そいつ』が、前から来た。

短いツインテールに、夕焼け色の瞳を灯す三白眼。
何より特徴的なのは、『振袖』状に改造された制服。

「貴女……『それ』!」

「……一体、『どういうつもり』でいるのかしら!」

――その目には、『ドクター・ブラインド』が映っているようだった。

793夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/17(日) 13:16:25
>>792

『みしらぬショウジョ』によびかけられ、わたしはアシをとめた。
カミソリのようにするどい『センス』が、
ただならぬフンイキをかんじとる。
もしや『れいのオトコ』のカンケイシャだろうか??
だとすると、これは『ケイコク』かもしれない。
これいじょうフカイリすると、『イノチ』にかかわるという……。

「ダイジョーブだ。『オオゴエ』をださなくても、よくきこえる」

「イマは『シゴトチュウ』でね。『チョウサ』のトチュウなのさ」

わたしは、いたってなにげないフウにヘントウするコトにした。
ヘタにシゲキせず、スキもみせない。
『タンテイ』としてのケイケンから、
ショタイメンのニンゲンとセッショクするときは、
こうするのがイチバンであるというケツロンにいたったからだ。
まず、カノジョがどのようなジンブツかをしるべきであろう。
あわよくば『ヤツ』のジョーホーを、
カノジョからえられるのではないかというキタイも、
ココロのかたすみにあったのだが……。

「――わたしは『アリス』。キミは??」

しつこく『探偵ごっこ』を続けながら、両手を軽く持ち上げた。
隣では、『ドクター・ブラインド』も同じ動きをする。
両手が上がったことで、『メス』のような『爪』がよく見えるだろう。
同時に、『超嗅覚』で少女の『匂い』を確かめる。
何か分かるかもしれないし、分からなくても別に構わない。

794黒羽 灯世『インク』:2020/05/17(日) 21:33:46
>>793

「『探偵』の『アリス』?
 ……聞いたことないのだわ。
 まあ、けっこう手慣れてるみたいだけど」

(……『学生の探偵』がいるとは噂に聞いた事がある。
 この子なのかしら……だとしたら『ネタ』に詳しい?
 それとも……『人型スタンド』、ひょっとしたら……)

黒羽は『ネタ探し』をしていた。
元々追っていた件が行き詰まりを見せたため、
新たなネタを仕入れて心機一転を図っていた。

「私は『黒羽』よ、黒羽 灯世(クロバネ トモヨ)。
 清月で『記者』をやっている者だわ。ご存知かしら?
 記事でいくつか賞も貰ってるし……フフッ!」

「知ってても、不思議はないと思うけどね」

『ドクター・ブラインド』であれば、
その手から僅かに『インク』の匂いを嗅ぎ取れる。
それ以外に強いて言えば……『タバコ臭い』くらいだろう。
口が、ではなく……うっすらと『服』から漂ってくる。

「私も『調査』の途中なのだわ。次の記事のためのね。
 それで……貴女、その『スタンド』は何のつもり?
 場合によっては、私の調査対象は貴女になるけれど」

黒羽は敵意というより、警戒を帯びる口調で問いただす。

795夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/17(日) 22:39:46
>>794

「フッ、しらなくてもムリはない。
 『タンテイ』は、ひとしれずコウドウしなきゃならないもんさ」

『ヤツ』のナカマではなかったか……。
しかし、『ジャーナリスト』だったとは。
もしかすると、このショウジョも、
『れいのオトコ』をおっているのでは??

「『クロバネ』――『クロバネトモヨ』」

「そのナマエはきいたコトがあるな、フフ。
 『ブンブリョウドウ』で『セイセキユウシュウ』だとか、フフフ」

いつだったか、校内で『声』を聞いていた時、
どこかで『小耳に挟んだ』覚えがある。
中等部の『新聞部』に所属しているとか。
その直後に、
『果樹園でUMAを見た』とかいう噂話が耳に入ってきたせいで、
今の今まで忘れてしまっていたが。

「なるほど、
 『シンブンブ』なら『インク』にエンがあってもフシギはないな。
 そして、チョウサのトチュウでダレかが『タバコ』ふかしてた」

「フフフフフ、イマわかるのはソレくらいだ」

ところで『シンブンシ』って、
ウエからよんでもシタからよんでも『シンブンシ』になるな。
コレはスゴいハッケンだ!!
『ミシュランみつぼし』もねらえるかもしれないぞ。

「『コレ』はわたしの『アイボウ』さ。
 ちょうど『ジョーホーシューシュー』のサイチュウなんでね。
 キミとイッショだよ」

そう言いながら、両手を下ろす。
好奇心の強そうなサングラス越しの両目が、
目の前の少女を見つめる。
『スタンド使い』と確定している以上、
こちらとしても黒羽は興味の対象だった。

796黒羽 灯世『インク』:2020/05/17(日) 23:08:47
>>795

「フフッ! 私を知ってるのね、あなた中々やるじゃない。
 動きが『手慣れてる』と思ったけど……情報網も上々ね」

「その通り、私、成績もいいの。内申もテストの点も高いのよ」

褒められて気をよくしたらしい。
警戒心は消えないものの、笑顔が灯った。

「それにしても……ずいぶん鼻が利くのね。
 タバコの匂い、するかしら? 消臭したのに」

          スン

袖を手に当て、鼻を小さく動かす。
黒羽には感じ取れない。『ドクター』には分かる。

「そのヒト、警察犬には見えないけど……」

「ま、『どういう能力か』を話してくれるとは思ってないのだわ。
 私だって話さない……お互い『話さない』ことでウィンウィンね」

黒羽は、そんな『ドクター』を見下ろす。
彼女が『スタンド使い』なのは、やはり間違いない。

「でも、どんな『情報』を集めてるのかは……
 話し合った方が、お互いに得になると思うの。
 探偵には『守秘義務』があるかもしれないけどね」

「どうかしら、名探偵アリスさん。私、『噂』には人一倍詳しいわよ!」
 
                スッ

胸元から『手帳』を出し、これ見よがしに無地の表紙を見せる。『ネタ帳』だろうか?

797夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/18(月) 00:10:45
>>796

「フフフ、なんといっても『メイタンテイ』だからな。
 『しらべる』のはトクイちゅうのトクイなのさ。
 『ミネラルウォーター』のしゅるいもあてられるね」

  ――――キラッ

自慢げに語っていたが、取り出された『手帳』を見て、
サングラスの奥の瞳が輝きを強めた。
『手帳』に合わせて視線も動いている。
あからさまに興味を持っている様子だ。

「…………フッ、たしかにキミのいうとおり。
 わたしも『てがかり』がほしいとおもっていたトコロだ。
 ココはオンビンに『トリヒキ』といこうじゃないか、フフフ」

「『ナニがしりたいか』――
 まずは、ソコらヘンからハナシをきかせてもらおうかな??」

            ザッ

「しかし、いつまでもタチバナシもなんだし、
 とりあえずすわろうじゃないか、クロバネくん」

                    ザッ ザッ ザッ

辺りを見渡すと、そのまま一軒の店に入っていく。
夜は『バー』だが、昼間は『カフェ』として運営しているようだ。
『ジョーホーヤ』のハナシがただしければ、
ココに『れいのオトコ』がひそんでいるかもしれないしな……。

798黒羽 灯世『インク』:2020/05/18(月) 00:52:50
>>797

「『ミネラルウォーター』を……!?
 へえ。や、やるじゃあないの……まあ。
 まあね、私も『利き茶』なら出来るけどね」

(あんな銘柄を見ながらでもよく分からないものを……
 『五感が鋭い能力』だわ! 少なくともその要素はあるはず!)

『上』を取らせ続けはしない。
すぐに取り返す……せめて並ぶ。
自分以外にも『上等』な人間はたくさんいる。
自分も、そうでなければ。それだけだ。

「……フフッ。『取引』……いい言葉ね。
 あなた、なかなか話が分かるじゃあないの」

        チラ

(『入りづらそう』な店に堂々と……まさか『行きつけ』?)

黒羽とて必要であれば『入りづらい』所にも入る。
が、『とりあえず座る』ためには選ばない類の店だ。

「……か。かまわないのだわ、座りましょう。座ろうじゃないの」

(私の方が……この『探偵』より『場慣れしていない』……!?)

とりあえず後に続いて、『夜はバーになる店』に入って行く・・・

799夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/18(月) 01:29:04
>>798

「なにをかくそう、ここのコーヒーは、なかなかのものだからな」
 
「だって『ニガかった』し」

  ガチャッ

迷わず入店し、適当に空いている席に向かう。
実の所、この店には一回しか来たことがなかった。
何かありそうだと思って、興味本位で入ったのだ。
生憎、その時は特に何も起こらなかった。
『れいのオトコ』もいなかったし。

        ――――トスッ

「すみませ〜〜〜ん!!チュウモンいいッスか??
 わたし『カフェモカ』で!!」

店員に声を掛けて、速やかに注文を済ませる。
これから『バー』になるとはいえ、まだ『カフェ』だ。
ゆえに、遠慮などしない。

「――さて、さっそく『トリヒキ』にはいりたいが……。
 まず、そっちの『ヨウキュウ』をきかせていただこうかね」

注文した品が来る前に、改めて話を切り出す。
キャクのナカに、『ヤツ』がまぎれこんでいるカノウセイもある。
チューイしておくヒツヨウがあるな!!

800黒羽 灯世『インク』:2020/05/18(月) 02:13:48
>>799

「苦いのが好きなの?
 フフッ、私も抹茶とか好きだわ。
 あなただけじゃあないのよ……!」

           ザッザッ

対抗意識を燃やしつつ、向かい(カウンターなら隣)の席に座る。

「……」

   キョロ…

(ああ……『バー』の雰囲気だわ。『いつ以来』かしら)

無論、一人で入れはしない。
『連れ回してくれた人』がいた……昔のことだ。

「私は『アイスコーヒー』が良いのだわ。ミルクはナシでね!」

やや感じ入る所もあるが、手短に注文する。
ここからは記者と探偵(ちがう)の真剣勝負だ。

「要求……」 (『ゲーセンの事件』……を直接聞くのは『安直』)

「私は記者……『事件そのもの』でも『うわさ』でも、
 皆が真実を知りたがってることなら、欲しいものだわ。
 『大衆受け』するのは……『スキャンダル』に『暴力沙汰』ってところかしら」

(関係のある話題……でも、いくらでも派生できる話題から入る。
 あの事件だけにこだわらない、『似たような事件』も引っかけに行く。
 もし何か知っているなら、どこかに尻尾が出るかも……どうかしら?)

「『探偵』としてのコネとか、秘密情報網とかで、何か『使えるネタ』が欲しいわね!」

801夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/18(月) 02:50:54
>>800

「『スキャンダル』に『ボウリョク』か……ムズカシイな!!」

今の所、『スキャンダル』らしいものは、これといってない。
『秘密』という意味ならなくはないが、
それは『スキャンダル』とは違うし、明かしていいかも微妙だ。
『暴力沙汰』なら、いくつかある。
しかし、それも『大衆』に出せるものではないだろう。
どれも『スタンド絡み』なのだから。

「あるにはあるけど『スタンド』のハナシがおおいからな〜〜〜。
 『つかえないネタ』ならだせそうだけど。どうよ??」

そうこうしている間に、
『カフェモカ』と『アイスコーヒー』が運ばれてきた。
自分の前に置かれたのは、もちろん『カフェモカ』。
エスプレッソに『チョコレート』と『ミルク』が入れられ、
たっぷりの『ホイップクリーム』が乗せられている。
『苦味』とは真逆の代物だ。
このまえのんだのは、わたしにはニガすぎたからな!!

「それとも『オモシロイざっかや』とかききたい??
 それか『トウフてづくりたいけんできるトウフや』とか??」

      ズズ

「うむ!!『チョコ』と『ミルク』と『クリーム』。
 このみっつは、あいしょうバツグンだ!!」

「あ――あと『コーヒー』も」

いかにも甘そうな『カフェモカ』を口にし、感想を述べる。
言い終わってから、向かいに置かれた『アイスコーヒー』を見て、
思い出したように付け加えた。
苦いのが好きなのかどうかは少々疑わしいかもしれない……。

802黒羽 灯世『インク』:2020/05/18(月) 03:16:47
>>801

「そうなの、そうなの。難しいのよ。私にでさえね!」

(……!! スタンド絡みの『ネタ』!
 そう、『使えない可能性は高い』のよ!
 『超能力で吹っ飛ばしました』なんて、
 三流もいいとこの『信憑性』のない記事になるから!)

(これはひょっとして、ひょっとするかもしれないのだわ)

大衆受け、という言葉は一種の方便だった。
それを望むのは事実だ。『動機』等は記事に出来る。
黒羽は『超能力事件』に――『惹かれてもいる』。
『ジャーナリズム』は『真相解明欲』でもある。

「『豆腐手づくり体験』も、紙面の色どりにはいいかしら……」

豆腐を作った事は、無かった。

「……ま、でも、『使えない』かどうかは記者の領分。
 もしよかったらその『ネタ』聞かせてくれないかしら?
 ――――っと、そうだわ、これは『取引』だった!」

「貴女のお望みは? 先に、そこを聞いておくのだわ。
 私は噂に詳しいけど……貴女、どんな事件を追ってるの?」

            クルン  クルン

「『浮気調査』? 『猫探し』?
 それとも……フフッ。『怪盗からの挑戦状』とか!」

(『抹茶』が好きなだけで、『コーヒーの苦さ』はそんなに……)

         (だけど悟られては『下に見られかねない』のだわ!)

笑いながらアイスコーヒーをストローで混ぜ、口に含む。……『飲める味』だ。

803夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/18(月) 21:31:58
>>802

「『ウサギ』――――」

「わたしは『ウサギ』をおってる。だって『アリス』だから」

さも当然のように言う。
『ウサギ』というのは動物のことではない。
好奇心を刺激されるような『興味ある対象』のことである。
『アリス』は『ウサギ』を追うもの。
だから、自分も日々『ウサギ』を追っているのだ。

「『イチバンおもしろそうなウワサ』――ソレをききたいなあ」

            ニヤッ

不適な笑みを浮かべ、黒羽の言葉に答えを返す。
『れいのオトコ』については、とりあえずあとまわしにしよう。
イマは、めのまえの『クロウサギ』にセンネンするコトにした。

「おしえてくれるんならコッチもはなすよ。
 それで『トリヒキセーリツ』ってコトで」

    ズズ――――ッ

話しながら、甘ったるい『カフェモカ』を啜る。
その口元に『ホイップクリーム』が付いていた。
表情は自信満々だが、今一つ締まらない顔だ。

804黒羽 灯世『インク』:2020/05/18(月) 23:27:15
>>803

「『不思議の国』への『案内人』……
 『事件の黒幕』じゃなくって、
 『事件そのもの』を追ってるってコト?」

「その例え、筋金入りの『アリス』好きだわ貴女」

黒羽なりの解釈だった。
アイスコーヒーの氷を崩しながら、
席に備えられた紙ナプキンを取る。

「それと、口……汚れてるのだわ。拭くといいわよ」

上を取るためだ。
そしてその『マウント』の笑みのまま・・・

「『一番面白そう』……そうね、わかったのだわ。
 出し惜しみをする理由も無い、『取引成立』」

「フフッ」

手帳を自分にだけ見えるように、開いた。

「――――『スタンドでの連続暴行事件』の噂、なんてどう?」

それは――――『黒羽が追っているネタ』に、密接に絡んでいる。

805夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/19(火) 00:21:21
>>804

「ええ、そのジョーケンでオーケーよ。
 おたがいにリエキがあるんだもの。
 ハナシがはやくてたすかるわ」

「きいていたとおり、さすがに『ユウシュウ』なだけはあるわね。
 もっとも、わたしもまけてないつもりだけど」

「フフッ」

      グシ グシ

紙ナプキンを手に取り、口に付いたクリームを拭き取る。
ちなみに、今のは黒羽の『物真似』だった。
『マウント』に対抗するため――ではない。
単なる『思い付き』の実行。
勝手なイメージなので、似ているかどうかは不明だ。

「ほうほう、それはイチダイジですな。
 ひさしぶりに『ヤバいニオイ』がプンプンしやがるぜ……!!
 『ホウコウザイ』おいとくヒツヨウがあるな〜〜〜」

少し前は『イカれた人殺し』と命懸けの『潰し合い』をやった。
その結果、危うく死ぬ所だった。
まあ、生きてたけど。
あれはマジでヤバかったな!!
イロんなイミで!!

「ん〜〜〜じゃあさぁ、『アリーナ』のハナシとかどう??
 ケッコーおもしろいトコでさぁ〜〜〜。
 そのハンニンも『アリーナ』でストレスはっさんすればイイのに。
 あ、『アリーナ』しってる??『アリーナ』」

とはいっても、『あの体験』はエキセントリック過ぎた。
『取引』である以上、なるべく同じくらいのを出すべきだろう。
『フレミッシュ・ジャイアント』級の、
超スゴい『ウサギ』が出てきた時のためにとっておこう。
『フレミッシュ・ジャイアント』っていうのは、
せかいいちデカい『ウサギ』のコトだ。
このまえネットでみたけど、『20kg』あるらしいぞ。

806黒羽 灯世『インク』:2020/05/19(火) 01:02:59
>>805

「……あっ! 貴女ちょっと!
 私の真似っこをしてるでしょう」

「いくら私が優秀で上等だからって、よしなさい……」

嫌というか、『気恥ずかしい』ものがあった。
嫌という訳では無い。

それより。

(暴行事件と聞いてもこの反応……
 『スタンド使い』として、私よりずっと『場慣れ』している?)

      (それに『アリーナ』って何……アリス、『何者』?)

  (……私しか知らない事もたくさんある。
   けど、彼女しか知らない事も多そうだわ。 
   ……認めざるを得ない。『上等』だと)

内心、目の前のエキセントリックな『アリス』に舌を巻く。

が、『全く聞いたことないです』とは、言わない。
記者にとっては『ナメられる』のが致命的と考えているのだ。

「……ふうん、アリーナ。いいわね、アリーナでしょ。
 ぜひ聞かせてほしい所だわ。『ちょうど知りたかったところ』」

「『興味』があるのだわ」

が、知ったかぶりも出来ない――――あいまいに促す。

「……私の方の話はあくまで『噂』にすぎないわ。
 ゲーセンのもめごとで、人が『なにもされてないのに吹き飛んだ』そう。
 でも、『SNS』でも『現地』でも情報はごくわずか。調査は難航してる」

「…………『その事件と同時期に、別の場所でも似た事件が起きてる』」

                      「そういう不確かな『噂』だけど」

黒羽の『ネタ探し』は停滞しているが――――『手がかり』は増えていた。
『別の事件に視野を広げた』のは、想像以上に功を奏した。
『まだ解けない謎』は増えたが、積み重なって『何か』に届きつつあった。

807夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/19(火) 01:44:08
>>806

「ふんふん、それは『アレ』だな『アレ』。まちがいなく『アレ』だ」

『アレ』というのは『スタンド』のコトだ。
何もしてないのに人が吹っ飛ぶ。
これが『スタンド』じゃなかったらビックリだ。

「おなじタイミングで、にたようなジケン……。
 おそらくは『ドウイツジンブツ』によるハンコウ……」

「これは『ナンジケン』のヨカンがするな……!!」

まさか『れいのオトコ』のハンコウか??
こんなトコロで『ヤツ』のテガカリがてにはいるとは……。
やがてジケンは、
イガイなてんかいをみせはじめるのだった……!!
そしておとずれるキョウガクのラストシーン。
ついに、『オトコ』のショウタイがあきらかになる……
そうか……『あなた』だったのか……。
『アリス:エピソードファイナル』きんじつ、せんこうじょうえい!!

「そうそう、『アリーナ』。
 『スタンド』で『いしゅかくとうぎせん』やってるトコ。
 そこだったらダレもこまんないし、むしろもりあがるのに。
 もったいないよな〜〜〜」

「しかも『ギャラ』までもらえて『いっせきにちょう』!!
 ケガしてもなおしてもらえるから、
 『アフターサービス』もばんぜん!!
 24ジカンうけつけておりますので、いますぐオデンワを!!」

「――――ってカンジのトコ」

主観的なイメージを織り交ぜた印象を語った。
少なくともウソは言ってないハズだ。
たぶん。

808黒羽 灯世『インク』:2020/05/19(火) 02:13:49
>>807

「そう、アレな難事件なの。『似た事件』は見つかっても、
 どれ一つとして『犯人はどういう人だったか』とか、
 犯人じゃなくても……『揉めてた人』とかが出てこない」

「『不自然』だわ。それに『不思議』よ!
 ……『アリス』なら、追いがいもあるんじゃないかしら?」

『黒羽』の『インク』に対し、
目の前の『ドクター』の方が、
調査に秀でる……『そう感じている』。

黒羽の目的は『真相を知る事』――――『解く事』ではない。

「……『異種格闘技』?」

「いや、そうよ、そうよね。『そういうのはある』に決まってる!
 現実で『能力バトル』が出来るなら……ノる人も見たい人もいる。
 私はそういうのは好きでもないけど、理に適ったビジネスだわ」

「そうね、『暴力』が振るいたいならそういうところでやればいいのに」

黒羽は暴力を嫌う。『野蛮』だし『有無を言わさない』から。
アイスコーヒーを飲み干す。氷が音なく割れて、崩れた。

(スタンド使いの『格闘団体』……『組織』だわ。
 やっぱり『スタンド使いも徒党を組む』……!
 規模は分からないけど、これを知れたのは大きい!)

「私としては……有意義な情報交換だったのだわ。あなたはどうだった?」

809夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/19(火) 14:02:19
>>808

「コウミョウにショウコがインペイされているな……。
 これはキョダイなインボウのイチブにちがいない。
 バックにおおきなチカラのソンザイをかんじる……!!」

「『アリスランク』は、『フレミッシュ・ジャイアント』と、
 『ネザーランド・ドワーフ』のあいだくらいだな〜〜〜。
 うんうん、わるくない!!」

『ネザーランド・ドワーフ』は『セカイイチちいさいウサギ』だ。
だいたい『1kg』くらいらしい。
『フレミッシュ・ジャイアント』とならべてシャシンとりたいぞ。

「クウキよめてないヤツってのは、
 どこでもメーワクだからな〜〜〜。
 『TPO』をわきまえろっつーの。ん??『PTA』だっけ??
 まぁ、どっちでもイイや。とにかくゆるせんヤツだな」

そういえば、『クロガネくん』もおなじようなコトをいってた。
『ハモノ』をつかう『トオリマ』のハナシ。
『テグチ』からして『ドウイツハンニン』ではなさそう。
こういうロクでもないヤツらは、
ホントどこにでもいやがるんだよな〜〜〜。
しまいには、『ユメのなか』にまででてくるシマツだし。

「イマはわかんないけど、まえでたトキは『30マン』もらえた。
 『ファイトマネ』ーってヤツ??
 ウデおれたけど、なおしてもらえたし」

「『アリス』もユウイギだったぞ!!
 おかげであたらしい『ウサギ』がみつかったしな!!」

     ズズズズズゥゥゥゥゥ〜〜〜〜〜ッ

残ったカフェモカを一気に流し込む。
この『取引』も、無事に終わりそうだ。
そうしたら、また次の『ウサギ』を探しに行くことにしよう。

「――――『クロガネくん』しってる??『ケンドーブ』の」

「ホンニンからきいたんだけど、
 『ふっとばしジケン』とはちがう『ジケン』をおってるんだって。
 『ハモノ』の『トオリマ』」

「カンケイないとはおもうけど、このジョーホーはオマケしとくよ。
 『しょかいサービス』ってコトで」

口止めされている訳でもなく、黒羽は『スタンド使い』だ。
だから、教えても問題ないと判断した。
『事件を追う者同士』という共通点もあることだし、
お互いに何か得るものが出てくるかもしれない。

810黒羽 灯世『インク』:2020/05/19(火) 22:10:29
>>809

「そう、考えなしに暴れてるとは思えないわ。
 『見えないからそのまま殴る』んじゃなく、
 自分は決して姿を見せずに『攻撃』をしている……
 卑劣だけど、『弱くない』相手。そう考えられるの」

(『アリスランク』?? ウサギの品種の名前かしら?)

エキセントリックな『ランク付』には戸惑うが……

「どうやら、満足いただけたみたいで何よりなのだわ。
 私の『優秀さ』……フフッ、ウワサ通りだったでしょ」

悪くない、という意味を察することは出来た。

「貴女の方も、『行動力』抜群なのが分かったのだわ。
 戦いにまで参加するなんて……探偵だけじゃなく、
 『潜入記者』なんかにも向いているんじゃないかしら」

「私、『戦い』だけはどうにも得意じゃないのよ。
 ま、適材適所……『戦わずして勝つ』のは得意だけど!」

飲み終えたアイスコーヒーに手を添えて、テーブルの端にずらす。
アリーナには興味がある。『参加する』気は流石に湧いてこないが……

「クロガネ? 剣道部の『鉄夕立』先輩のことかしら?」

情報交換を終えて席を立つべく財布を取り出した時、名前が耳に入る。
直接会ったことはないが、聞いた名前だ。連絡先も一方的に知っている。

「ええ。もちろん聞いたことはあるのだわ。
 取材してみようかと思ってたけど……
 どうやら想像以上の収穫がありそうね!」

(別口でも出た名前……想像以上に『渦中の人』と見て良さそうだわ)

「それじゃ……ありがとう、名探偵アリス。
 あなたは『上等』なビジネスパートナーよ。
 縁があったら、また情報を交換しましょう……フフッ」

思いがけぬ情報に口元を綻ばせつつ、今度こそ会計のため席を立つ。

811夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/05/20(水) 00:48:13
>>810

「うむうむ、じつにすばらしい『ティータイム』だったぞ。
 ジョートージョートー」

「フフフフフ、わたしは『めいたんてい』だからな!!
 サラバだ、クロバネくん!!フハハハッ!!」

      ――――――ガチャッ

ジケンをおう『ジャーナリスト』との『とりひき』をおえ、
わたしはみせをあとにした。
あいにく『ヤツ』のすがたをみつけるコトはかなわなかった……。
だが、『シッポ』はつかんだ。
みえざるモノのショウタイを、わたしはかならずあばいてみせる。
まっていろ!!『れいのオトコ』!!


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