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プロレス・格闘技クリッピング▲6▼

115名無し部員:2007/03/23(金) 04:08:34
kamiprohandマッスル坂井コラムより

 相変わらず「忙しい、忙しい」と言ってる割に漫画とかDVDとか見まくってた僕ですが、
先週一番衝撃を受けたのが、昨日見たUWAISTATIONのメインイベントで行われた
鈴木みのるさんと高瀬大樹選手のシングルマッチでした。
 『マッスル坂井のザッツ・エンターテイメント』だなんて御大層なタイトルのこのコラムですが、
実は純粋にプロレスの試合を見た感想を書いたことはありませんでした。
このコラムの基本コンセプトが「リング以外のエンターテイメントを通して一人前のレスラーへと
成長していく様を書きつづる」ことなので、どっちかというと今読んでる本や、観たお芝居や
映画について書くのが筋なんですけど、とにかく僕はこの試合を観て無茶苦茶に
心を揺さぶられてしまったのです。

 セミファイナルまで終えて、正直言って決してボルテージが高まりきっていない会場の雰囲気が、
鈴木さんが入場してくるとともに一気にヒートアップしました。
興行の性質上、あまりプロレスを見慣れていないであろうお客さんが多いはずなのに、
この瞬間あっという間にいつものプロレスファンで満員の後楽園ホールに様変わりしたように見えました。
対戦相手の高瀬大樹選手は『PRIDE』などの総合格闘技の世界で活躍する選手(ちなみに僕と同年齢!)で、
この試合がプロレスのリングでのデビュー戦。
ていうかプロレスのデビュー戦が「鈴木みのるとのシングル」っていうのは、もう大変なことです。
“三冠王者”とか“2006年プロレス大賞MVP”とか、そういった肩書きを総合とかが好きな人が
どれくらい価値を感じているのかわかんないですが、僕は「三冠王者でプロレス大賞MVP」の人が
総合格闘技の選手との対戦を受けた事が凄いと思いました。
 鈴木さんは名実ともに怖い人ですが、この高瀬選手も試合前のリングや控室で異様なオーラを放っていました。
なんとなく感じるバッドボーイの匂い・・・僕が最も苦手とするタイプです。
腕っ節が強い札付きの不良が格闘技を学ぶことでサクセスしていった典型的なタイプの人です(多分)。
僕はそういった風潮を否定するためにプロレスラーになった部分が若干あるので、できるだけ
こういった体育会系の方とはあまり近づかないようにしてきました。
もしこの見るからに凶暴そうな格闘家が試合中になんらかの弾みで暴走してしまったら
僕なんかパンチと見せかけたデコピン一発で失神してしまうこと請け合いです。
 そんな相手にもかかわらず、いつものように自らの顔を差し出し「ほら張ってこいよグリーンボーイ」
みたいな感じで挑発を続ける鈴木さんが格好良く見えて仕方なかったのです。
もし張り手の打ち合いで、相手が故意に思い切りストレートをぶち込んできて、その当たり所が悪くて
失神KOみたいになってしまったら高瀬選手が三冠王者でMVPになってしまうんですよ!?
これがどういうことかっていうと、鈴木さんは格闘家が思いっきりぶん殴ってきてもそんなの
「避けれるよ」っていう前提で頬を差し出しているっていうことなんです。
「プロレスのルールなんだから鈴木みのるが勝つのは当たり前」なんてことは全然なく、むしろ逆で
「プロレスのルールでも勝てる」ことのほうが全然難しいことなんです。

 「相手の技を受ける」ことが前提のプロレスで、鈴木さんは「相手の技を避ける」ことで
自分だけのスタイルを確立してきました。でもこの試合での鈴木さんは序盤の目まぐるしい
関節の取り合いから、張り手合戦、跳び膝蹴りの連続攻撃と相手の出す攻撃をすべて
正面から受けきったのです。すべて受けきった上で鈴木さんの出した技は、張り手とバックドロップと
フィニッシュのゴッチ式パイルドライバーだけでした。
「世界一性格の悪い男vs寝技日本一の男〜高瀬大樹デビュー戦〜」と銘打たれたこの一戦でしたが、
僕の中では密かにかつての「新日本プロレスvsUインター」の東京ドームばりの緊張感をもった
試合に見えてしまったんです。
(続く)




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