- 1 名前:gere★ 投稿日: 2005/06/17(金) 22:07:06 [ 4/fBJ1aQ ]
- 1、結界により、各能力は使用不可、あるいは弱体化してます。
この結界は当分破壊できません。
2、各キャラはアイテムを一つずつと1日分の食料+水を配布してもらってます。 アイテム管理のために、例え話の中でアイテムの状態が変わっていなかったとしても、話の最後に、
【019 柏木千鶴 装備:トカレフ(残り弾数5)】 【2日目 14時頃 学校の保健室】
のようにアイテム、時間、場所を明記することを強く推奨します。 それと本文に無かった描写を【】内で補足するのは紛らわしいので禁止とします。
3、送信する前にかならずリロードをしてください。 かぶって投下すると読みにくくなり皆凹みます。
4、書き手の方はできるだけ実況スレをチェックするように心がけてください。 矛盾点、ルール抵触等の問題発生時に円滑な進行が出来なくなる恐れがあります。 また物語も佳境ですので書き手IRC及びまとめサイトの方も出来る限りチェックして書き手同士の足並みを揃え、 矛盾点・未使用の複線を減らしたいと思いますので、そちらの方も推奨しておきます。 書き手IRCは『#ロワ2書き手専用』です。
- 173 名前:鏡の中のアクトレス ◆rkFpeT0nBo 投稿日: 2009/04/12(日) 08:52:48 [ O5FslHiI ]
- 「動かないで下さい」
明日菜は二人の前に飛び出すと共に、銃口を月代に向けて立ち塞がった。 「桜井あさひさん、そいつから離れて下さい。そいつは私の大切な時紀クンを殺した犯人です」 いきなり月代を撃つ事もできたが、そうすると今度はあさひが明日菜を疑うだろう事は容易に想像できた。 ならこの場の全員に状況を理解して貰ってから、退場して貰った方が後々も楽である。 「え?ち、違う!私は木田クンを殺してないっ!人を殺してるのは向こう、木田時紀クンも、神尾晴子さんもそいつが殺したの!あさひちゃん私を信じ……」 「動かないで下さいって言ったの聞こえなかったんですか。次は本当に撃ちますよ」 必死の月代の弁解を明日菜は敢えてある程度喋らせてから止めた。 「あさひさん思い出して下さい。私が晴子さんと一緒に行動してた事を。私が晴子さんを殺すわけ無いじゃないですか。それは全て月代さんの嘘ですから信じないで下さい」 「嘘っ!嘘っ!嘘はそっちじゃない。晴子さんはあなたのやってきた事を全てばらして、だからあなたに殺されたんじゃない!」 「三井寺月代さん。いい加減見苦しいですよ。私が晴子さんと仲違いする理由がないじゃないですか。晴子さんにしても殺されるリスクを背負ってまで、私とのコンビを解消する理由はないと思いますけど」 あぁこれ以上ないって位に完璧に決まった。 (流石は私、ここを出たら女優になるってのもいいわね〜☆) 案の定月代は、明日菜と晴子が道を違えた理由を証明できずに見苦しいまま弁解しようとするだけであった。 (そろそろ最後の駄目押しといきますか) (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 174 名前:鏡の中のアクトレス ◆rkFpeT0nBo 投稿日: 2009/04/12(日) 08:53:11 [ O5FslHiI ]
- そこまで聞くと、あさひはすっと銃を構えた。
桜井あさひは揺らがない。 その銃口と瞳の先は一人の少女を射貫いていた。 「冗談はやめて下さいよ。私とあなたは同じ境遇同士、止められないってのはあなたが一番理解してくれると思ったんだけどなぁ」 あさひから銃口を向けられた明日菜であったが、狙われているのにも関わらず態度を少しも崩す事はなかった。 明日菜には自信があった。 あさひが自分を撃てるわけがないと。 目の前の仇でさえ、見逃してしまう様な甘ちゃんに、仇でも何でもない自分を撃てるはずがないと。 「――あたしとあなたが同じ境遇?それこそ冗談はやめて下さいよ」 例え台本がアドリブで埋まり尽くしていたとしても、物語には揺らいではいけない場所がある。 「あなたの台詞からは大切な人を失った悲しみも、最愛の人を奪った奴に対する恨みも感じられません」 桜井あさひの物語のハッピーエンドは決まっている。 このゲームを勝ち残り、この物語での完全悪である巳間晴香を復活させ、それを自分自身の手で再び殺し、全てに決着を付ける事だ。 そしてその物語の主人公である『桜井あさひ』というキャラも決まってる。 そのハッピーエンドにたどり着くなら、どんな障害にも負けないという決意をした少女である。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 175 名前:鏡の中のアクトレス ◆rkFpeT0nBo 投稿日: 2009/04/12(日) 08:54:03 [ O5FslHiI ]
- (あ〜あ、どこで歯車が狂っちゃったんだろうなぁ)
「えぇ、こうなったら正直に話しちゃいますよ。あさひさん、私と組みませんか?」 昔のあさひであったら、何の役にも立たなかったであろう。 だが今のあさひを見る限りでは、少しは役に立ってくれるかもしれない。 「私の願いはただ一つ、時紀クンを生き返らせる事。それには嘘偽りは全くないわ。そしてこのゲームは二人まで願いを叶えて貰える。少年さんも一緒に生き返らせて貰って四人で元の暮らしに戻りませんか?」 橘敬介も言ってたっけ――彼女はアイドル声優って。 まんざら自称人気声優ってのも嘘じゃないんだろう。 なら素人芝居で嘘をつくより、本当の事を話した方がいいのかもしれない。 なんだかんだで立場は同じなのだ、今となっては嘘をつくリスクの方が高い。 「それがあなたの本性ですか。――しかし二点ほど勘違いしていませんか?私の願いは少年さんを生き返らせて貰う事じゃありませんよ」 「あれ〜?てっきりそうだと思ったんだけどなぁ。でも私の願いに嘘はありませんよ」 「だからそれが勘違いの一点目なんです。私の願いは少年さんを殺した巳間晴香をこの手で殺す事。つまりそのハッピーエンドの為なら、この引き金だって引けるって事です。以前組んでいた晴子さんを殺しちゃう様なあなたと、手を組めるはずがないじゃないですか」 慌てて月代に向いていた銃口をあさひに向ける。 だが明日菜のその行動より早く、あさひのベレッタが火を噴いた。 「痛っ!」 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 176 名前:鏡の中のアクトレス ◆rkFpeT0nBo 投稿日: 2009/04/12(日) 08:54:32 [ O5FslHiI ]
- それは禁句だった。
彼女が無意識に忘れようとしていた事。 時紀の身体から滝のように流れ落ちてきた、錆の様な血の匂い。 至近距離で撃ったときの、焦げた皮膚のいい匂い。 時紀から止め処なく流れる、熱くてねっとりとした血液の手触り。 そして、次第に冷たくなっていく熱い筈のKiss。 ついこの間に起こった事であったが、大分昔の様にも思える。 忘れたくても、脳裏の奥に刻み込まれた忌まわしき記憶。 「う、嘘よぉぉぉぉおおおお!!!私は、私は時紀クンを心から愛していたわ!時紀クンの心も身体も唇も血液もぉぉお!」 明日菜の視線は自然と落ちている南部十四年式に向かった。 時紀の命を奪ったその銃。 その銃でまた忌まわしき記憶を封印する為。 目の前で囁く悪魔を撃ち殺す為。 「――あたしとあなたが同じなのは、この島のお陰でどこか手遅れなまで狂ってしまった事だけです。さようなら、あたしと殆ど違ったけど、どこか同じだった人」 あさひの指に再び力が籠もる。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 177 名前:鏡の中のアクトレス ◆rkFpeT0nBo 投稿日: 2009/04/12(日) 08:54:50 [ O5FslHiI ]
- 後に残されたのは、倒れている昔の自分ににていた少女。
そしてその彼女に護られ生き延びた、今の自分と同じくこの島に狂わされてしまった少女。 この島は少女達の運命の歯車を――アドリブだらけの台本を更に狂わせていく。
【42番 桜井あさひ 所持品:食料、眼鏡、双眼鏡、ペン、ノート、ハンカチ、腕時計、懐中電灯、 十徳ナイフ、果物ナイフ、三節棍(ロッドにもなる)、ボウガン(矢5本)、S&W M36(残弾5・予備弾19)、ベレッタ(残弾3) 状態:『短髪』】 【02番 麻生明日菜 所持品:南部十四年式(残弾3)、ワルサーPP/PPK(残弾4)、 状態:左肩負傷(応急処置済み)、右肩負傷(銃創)、軽度の疲労】
【三井寺月代の荷物はその場に放置】
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 178 名前:鏡の中のアクトレス@>>175修正 ◆rkFpeT0nBo 投稿日: 2009/04/12(日) 08:57:49 [ O5FslHiI ]
- 「あははははっ、ちょっと見なかった間に銃を構える姿も様になるようになったじゃないですかぁ〜」
もうこうなっては退けない。 晴子にばらされ、早苗に見破られ、黒人の男にもばれていた。 これで何人目? 合計で何人に私が殺人鬼だってばれてる? 全員死んでいないとしたら目の前の二人合わせて十人。 確か生き残ってたのが二十八人、自分を引いたら二十七人中、十人に正体がばれている事になる。 生き残った奴らから噂が流れているとすれば、下手すれば今はもっと多いかもしれない。 (あ〜あ、どこで歯車が狂っちゃったんだろうなぁ) 「えぇ、こうなったら正直に話しちゃいますよ。あさひさん、私と組みませんか?」 昔のあさひであったら、何の役にも立たなかったであろう。 だが今のあさひを見る限りでは、少しは役に立ってくれるかもしれない。 「私の願いはただ一つ、時紀クンを生き返らせる事。それには嘘偽りは全くないわ。そしてこのゲームは二人まで願いを叶えて貰える。少年さんも一緒に生き返らせて貰って四人で元の暮らしに戻りませんか?」 橘敬介も言ってたっけ――彼女はアイドル声優って。 まんざら自称人気声優ってのも嘘じゃないんだろう。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 179 名前:Realization/Here,and there (>>163- リライト) 投稿日: 2009/05/06(水) 08:26:53 [ exZIqCT6 ]
- 風が耳朶をたたいていく音がした。
まるで、屋上を吹き抜けて行ったあのときの風のように。 その中に聞こえるのはなんだったか。 ――――亮は、はっきりと思い返すことができた。 屋上で待っていた白い卵形の、パールホワイトと呼ばれている"具象化した思念"(エゴ)。 その周りを吹き抜けていった風と同種の――――重さを、力を持ったそれは。
*
入り江の扉。 小さな波が重々しいそれにさえぎられてぱしゃりとはねる。 人が十分入り込めそうなこの洞窟のさきは住宅地の下水にでもつながっているのだろう。 朝までいた家のキッチンを思い返しながらあかりは二人に予想を告げた。 「そうですね、あまり深い意味はないんじゃないでしょうか」 「む……」 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 180 名前:Realization/Here,and there (>>163- リライト) 投稿日: 2009/05/06(水) 08:27:29 [ exZIqCT6 ]
- 何を考えたのか、芽衣がわずかに顔を赤らめた。
「そっ、それって盗聴とか」 「十分ありえるな」 顔の赤みがやや増した芽衣を横目に、亮は続ける。 「こんなことがが始まってから三日経った。その間監視側の人間も生活しなきゃならない。水道や火が使えない環境で やつらが作業しているとも思えないしな」 「そうだよね、まずしっかり食べなきゃいけないし、寝る場所も必要だし」 「食糧や寝床の確保は地下を使えばできるだろう。発電もよっぽどのものでなければ賄えるが……」 問題は水だ。そう口に出したきり黙りこくった亮に、あかりはくすくすと笑った。 「松浦さん、ため込むのは体によくないよ」 「む、すまん」 「考えてることがあったら声に出すのがいいよ。そのほうが頭の整理がしやすいし私たちも一緒に考えられるし、ね」 「……すまん」 「ほら、まただ、松浦さん、あやまってばっかり」 くすくすという笑いが、あはは、という笑いに変わる。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 181 名前:Realization/Here,and there (>>163- リライト) 投稿日: 2009/05/06(水) 08:28:05 [ exZIqCT6 ]
- *
屋上の風には似ても似つかない、湿り気と臭気を含んだ風。 そのはずなのに、扉を押す圧力と扉にまつわりつく気流の感覚に連想が働いた。 重さのある風。 あの時青空を背にして立っていた芝浦八重のエゴを、自らの手が透過していった感触と似た冷気と圧力を帯びたそれ。 耳をたたいていったその風の中に、修二の声がした。
目を見張る。 先の薄暗がりに、ぼんやりと何かが見える。 ぼんやりとした、広がり。 ひどくおぼろげなそれは何かの物体として捕らえるには大きすぎて、一目では判別できない。 しかし闇の中の空気の歪みが、その存在を控えめではあるが亮の触覚に語りかけてくる。 さらに目を凝らす。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 182 名前:Realization/Here,and there ◆94qEoEmea. 投稿日: 2009/05/06(水) 08:28:51 [ exZIqCT6 ]
- 手の中のギアは、いつしか淡くなり、うつろな輪郭が白い光を発して溶けていった。
その光は球形をなして、手のひらに吸い込まれていく。 光が、収束していく。
ふと気づいた。 エゴ自体が変化してこの手をすり抜けなくなったのではない。 この手が、亮自身がエゴとして存在しているのだと。 自分のエゴがどんな形状であるのかは具現化が封じられている今はわからない。 初期の靴のような形のそれか、八重のエゴと融合した後の翼のあるそれなのか、それともまた別の形をとっているのか。 しかしわかる。すでに彼岸の存在である者たちがそれを形作っていることが。 そして形を持った「代行者」(プロクシ)は、確実に己の裡に存在しているのだということが。
「松浦さん、今の……」 「見えなかったか、銀色のギアが」 「ううん、ぴかーって光って、それが消えていったのは見えたけれど」 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
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