- 1 :名無しさん :2018/11/14(水) 22:54:34
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人斬り 真柄無双 偽なる聖剣 大逆の魔槍
聖槍 輝ける/狂えるガラティーン
無限聖杯戦争『冬木』
鋼鉄の航海者 オルタナティブ・フィクション 無名 序列五十九番
アーサー・オリジン
- 90 :名無しさん (ワッチョイ 3fd5-f3da) :2020/04/01(水) 02:27:40 ID:N1M.zHcY00
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「居眠りをしていたな、主よ」
「……うるさいな」
……間桐凱音は、図書室に来ていた。 フィールドに出なきゃ行けない理由は存在しない。一人分のキーの回収は終えている。だから後は情報収集するのみだ。 対戦相手は剣の騎士だった。どんな剣を振っているか分からない。見た目だけで言えば西洋人の騎士だが、特定できる要素は少ない。 だが、難しくとも絞り込まなければならない。少しでも、少しでも、少しでも……勝てる確率を上げなければいけない。 「……そうだ、俺なら上手くやれる。もっともっと、上手くやれる」
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- 91 :名無しさん (ワッチョイ 3fd5-f3da) :2020/04/01(水) 02:27:55 ID:N1M.zHcY00
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「……いきなりキーが一つ手に入ったのは、拍子抜けだけれど」
「そのまま2つとも、自分のものにしてしまえばいいだろう、マスター。 元よりあの少年は敵だ。義理を果たす必要はあるまい」
「そういう問題じゃないでしょ、これだからイギリス人は……」
――――赤霧火々里は、図書室の扉を開いた。 あの子供(?)達から渡された2つのキー。そのうちの一つは凱音へと向けて渡されたものだ。 託されたのだから、約束は果たさなければならない。確かに間桐凱音という少年は、随分と嫌な奴で、癪に障る人ではあるけれども。 彼はあの時確かに、固有結界の中に飛び込んで、そして子供達の命を助けてくれた。これは、間違いのない事実なのだから。 彼にも受け取る権利があるし、何より渡してほしいと約束されたのだから。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 92 :名無しさん (ワッチョイ 3fd5-f3da) :2020/04/01(水) 02:28:10 ID:N1M.zHcY00
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「これ。きのうの、柘榴と、セラフィと、ミラから」 「……はぁ?」
「だから、あの娘達がお礼にくれるって言ってたの。だから、ほら」
差し出されるそれに、凱音は困惑の瞳を向けた。 彼女が何を言っているか分からない。あの子供達……が、キーを……何処かで拾ったとでも言うのだろうか。 そして何故、自分がそれを受け取らなければならないのか、思考が全く、上手くまとまらない。 「な……何言ってんだ? あんなの全然大したことないしっ! それに俺はもうキーを2枚揃えてんだよね、魔術師として、お前とは格が違うっていうの? だからさ、情けのつもりならやめてくれない? 寧ろ命拾いしたんじゃないの、良かったじゃん、せめて戦いの場に……」
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- 93 :名無しさん (ワッチョイ 3fd5-f3da) :2020/04/01(水) 02:28:25 ID:N1M.zHcY00
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「でも、貴方には受け取る権利がある」
「……!?」
- 94 :名無しさん (ワッチョイ 3fd5-f3da) :2020/04/01(水) 02:28:51 ID:N1M.zHcY00
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これは火々里が凱音に対してかけた情けでもなんでもない。 ただ彼女達の思いをこうして差し出しているだけだ。それを隠してまで、勝ち残りたいとは思わない。
――――――――本当は、恐ろしい。出来ることならば、これを抱えておきたい。 だが、それをしたら勝つよりも大切なものが失われてしまう気がする。だからこれは、彼へと向けて差し出さなければならない。
「……それじゃあ」
これ以上ごちゃごちゃと拒否されても困る。それにこれからもう一つ、キーを探さなければならない。 図書館での情報収集もやってみたいところだが、そちらを優先しなければならないこの状況では好都合だったかもしれない。 それを置いて、背を向けて立ち去ろうとする。これで受け取らざるを得ないはずだ。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 95 :名無しさん (ワッチョイ 3fd5-f3da) :2020/04/01(水) 02:29:04 ID:N1M.zHcY00
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「……え?」
「借りを作りたくないんだよね。しかも、お前みたいな弱小魔術師なんかにさ。 だからそれやるよ。貰いっぱなしとかムカつくし、三枚も持ってても、どうせ次は集め直しだから意味ないし」
たしかにそれはキーだ。少なくとも素人目から見れば、何か細工されているようには見えない。 それを見下ろして、それから凱音の方を見た。バツの悪そうな顔をした凱音は、その爪先で火々里の脚を蹴った。
「あ、痛っ! ちょっと……!!」
「分かったらさっさと消えろよ! 俺はお前と仲良しこよしするつもりなんて無いからな!!」
「何すんのよ!!!」
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- 96 :名無しさん (ワッチョイ 3fd5-f3da) :2020/04/01(水) 02:29:17 ID:N1M.zHcY00
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「いってえ……あのゴリラ女……!!」
図書室のテーブルに戻る。蹴られた部分が未だにジンジンと痛んでいた。 こんな痛みを負うのは久し振りだ。屈辱的だ。あんな、魔術師として比べ物にもならないような相手に、こんな風にされるなんて。 何か、妙なことを言っていたが、それでも間桐凱音という人間がやることに変わらない。全ては、ただ一人のために。
「……本当、本当に……馬鹿みたいだ……」
英国史の資料を捲りながら、独り言を呟く。 霊体化したバーサーカーに向けるでもない。ただただ、それは自分の口から漏れ出るものであった。 そもそも、あの少女は馴れ馴れしいのだ。確かに、自分たちは予選の間――――友達同士という、設定ではあったけれども。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
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