紅の月――闇に浮かぶ血の瞳

虚空の眼窩より、紅い翼の天使が舞い降り立った時
……全てが始まった

空は、荒れ狂い幾千もの雷鳴を轟かせ
地は、大陸を砕かんばかりに震え
海は、数々の島を飲み込んだ

栄えていた国々は、その全ての力をもって抗い、
街は崩れ、無数の人命を失いながらも耐え抜いた

そして――災厄が終わった時、
人々は今まで存在しなかったモノを見上げる事となった
大陸と群島を結ぶ海であった筈の場所に忽然と現れた…

巨大な都市の姿を

◆　　◆　　◆

深き森の洋館で、少女が微笑う
「――思ったより、早かったのね」

瘴気漂う谷の底で、老人が嗤う
「愚か者共が…」

神気満ちる霊峰で、少年が冷笑う
「始まったね」


巨大な都市の中央で、地に堕ちた天使が狂笑い続ける

『―――　―　――　！』




[ 板情報 | ゲーム/囲碁/将棋 ]

コモン・ラトナ



初めての方は、まず『はじめに』『世界設定』『術能力・異能力』『プロローグ』の順に目を通してください。
スレッド作成：
タイトル：
名前： E-mail(省略可) ：
内容：

1 : お知らせ(135) / 2 : メインストーリーＶ『屍魔襲撃』(79) / 3 : らくがき帳(190) / 4 : サブストーリー�掘悒薀肇壁霪�会？』(40) / 5 : 技・大辞典(143) / 6 : メインストーリー�検愃�月召喚』(84) / 7 : 人物・大辞典(53) / 8 : アイテム大辞典(102) / 9 : 武器屋「蒼穹」（アイテム購入スレッド）(72) / 10 : メインストーリー�掘悵篆清惱顱�(93)
11 : Ｑ＆Ａ（ＰＬ用）(135) / 12 : ＲＰチャットについて(1) / 13 : 導入話(47) / 14 : 新規登録(63) / 15 : メインストーリー�供慘酳�魔境』(88) / 16 : なぜなにラトナッ(2) / 17 : ＰＬ相談スレッド(23) / 18 : アイテム案テストスレッド(5) / 19 : メインストーリー１−１『七星霊鍵』(112) / 20 : サブＧＭ募集(1) / 21 : ＧＭへの要望・ＧＭからの提案(17) / 22 : はじめに(8) / 23 : 月に踊る天使亭（情報収集―ネットワーク―)(121) / 24 : サブストーリー１−２『林檎爆弾?!』(58) / 25 : 月に踊る天使亭（PC用Q＆A）(22) / 26 : 抗争と冒険の街―ラトナ―（情報収集）(21) / 27 : ラトナ繁華街―白い燕亭―（情報収集―街の噂―）(109) / 28 : 冒険者連盟ラトナ支局（情報収集―噂・ネットワーク―）(32) / 29 : サブストーリー１−１　『料理の怪人』(14) / 30 : プロローグ(11) / 31 : 世界設定(8) / 32 : ＮＰＣ紹介(9) / 33 : 術能力・異能力(14)  (全部で33のスレッドがあります)

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▲1▼ お知らせ (Res:135)All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲1▼
1 名前：GM （RT9/fh7c） 投稿日： 2004/07/28(水) 12:17

このスレッドには、ＧＭからのお知らせを掲載します。
結果発表・新スレッド作成の報告等、重要事項や更新履歴を書いてゆきますので、
更新されていた場合、目を通して貰えると嬉しく思います。

128 名前：ミスティ ◆bkLRdztmN. 投稿日： 2007/06/04(月) 23:17:59
>>127
壁|_・) 安心して、私も出番無いから……

129 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/21(木) 07:50:42
メインストーリーＶ『屍魔襲撃』を更新しました。

老人がしぶといですねー（・・；

130 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/21(木) 07:51:15
＞カイさん、ミスティさん

え、ええと。
今回、出番ありましたよー（あせあせ

131 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/26(火) 00:57:13
メインストーリーＶ『屍魔襲撃』を更新しました。

この更新で『屍魔襲撃』は終了。
そして、テストプレイ「コモン・ラトナ」も終了です。
え？超展開？……こ、これは次の企画の伏線ということでっ（あせ

次回作の予定は……。
舞台は変わらずラトナの世界。
キャラを提供してもらっての「小説」となります。
主人公を少人数にしたオムニバス形式を考えています。
（今回のように、主人公が大勢いての話はどうしても焦点がブレてしまい、
自分の力量では納得行く出来にならないのでｏｒｚ
きちんと主人公を決めて話を作りたくなりました）

今月末か、遅くとも来月初旬には企画発表して、参加PLさんを募りたいと思います。

132 名前：カイ ◆tMRIkW4z4c 投稿日： 2007/06/30(土) 01:41:00
お疲れ様でした。謎は謎のままで次回の楽しみにしておきます。

一つＳＳ書きかけてたけどお蔵入りかな(苦笑)

133 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/07/01(日) 23:47:26
＞カイさん

向こうでは歴史が繰り返す可能性もありますゆえ、大丈夫かも？

134 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/07/01(日) 23:56:37

次回作は以下の掲示板で鋭意制作中ですよー。
準備中でも良い方は覗いちゃって下さいな。
http://jbbs.livedoor.jp/game/38767/

舞台は同じで「時間」も同じですが、こちらとは全く違う様相を見せています。

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▲2▼ メインストーリーＶ『屍魔襲撃』 (Res:79)All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲2▼
1 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/21(月) 22:05:42

「ふぅ〜〜ん。悪くないお店ね」
幼い少女――外見は"小さな月の魔女"そのもの――は、連れてこられた月に踊る天使亭を見回すと、
及第点、とでも言うように頷いて見せた。もし、本人だとしたら、自画自賛も良いところだが…。

「かぐやさん！――よかった、無事召還出来てたんですね！」
とててっ、と嬉しそうに穏やかな中性的な美貌の少年（少女？）―雪―が駆け寄ってくる。
ぱたぱたと尻尾を振っていそうな程の喜びように、ほんわかとした空気が漂う。

「……？かぐや…？――んん…」
不思議そうに首をかしげて、雪の顔を見つめる少女だったが…。
「そうね、そちらの響きの方が私に合っているわ。名は御伽噺の主人公ね。
ふふ、では姓は……月宮としましょうか、綺麗な響きでしょう？」

あっさりと順応して、かの"名"を自らに与える。
月の魔女―月宮かぐや―が護衛するようにと依頼した顕現体が、月宮かぐやと名乗っている。

これは一体…？

「はい、かぐやさん」
訝る面々を他所に、説明可能であろう唯一の人物は、
にこっと笑って自分よりずっと背の低い少女へ頷いている。
月の魔女と接している時と同じように、敬意と親愛に満ちた表情。

「あ、皆さん。ありがとうございましたっ。
あとは…護衛、お願いしますね。一日だけでいいので…事情は、その……詳しくはお話できません」
ぺこりと頭を下げる雪に、かぐや（少女）がちらりと視線をやる。
その仕草は、月の魔女そっくりで……ゾクリと傭兵達の背筋が寒くなる。

「ふぅーん。でも、私には聞かせてもらえるんでしょう？いきなり連れて来られたのだから」
小さな手を伸ばして、雪の頬に触れ微笑む。
「あぅ、そ、それは…」
「まあ、いいわ。暖かいもの、貰える？」
突然、訳もわからず連れてこられた筈の少女は、年相応の脆さ等全く見せない、
傲岸不遜とも言えそうな笑みを浮かべて、ちょこんと椅子に座ったのだった。

◆　◆　◆

死者の群が、増殖を繰り返しながらラトナに近づきつつある。
その第一報は、ヴァルトデスの首都ユビキタスに召還されていたエスイトス＝ラルの元に入った。

「――帰らねばならないだろうな。恐らくはタクァ・ザ・ランディゴの差し金。
更に、屍魔の襲来となれば、適任者は私のみだ」
"鍵"を奪われた事により謹慎処分を受けながらも、独自の情報網は維持している。
この情報は、凶報でもあり吉報でもある。

「私の謹慎処分は解除される。……思ったより早く…戻れるな」

◆　◆　◆

朝。
夜の闇が払われ、どんな日であろうと朝日が希望を保障するかのように輝く時間。
――しかし、その日のラトナの朝は……悲鳴と喧騒に包まれていた。

「――っ、ヴァルトデス、ラトナ第二中隊、ぜ、全滅！！」
「冒険者連盟が、全ギルド員へ緊急招集令出したらしいぜ」
「ミファエス連合は周辺の村落への救助活動を…しかし、間に合うのか？！」
「だめだ、正面からぶつかった眞軍は退却…。死者が――動き出して敵となった…らしい」
「屍術かよ、しかも半端じゃないぜ……こりゃ、まさか、ブライナーサの…」
「確か、あの都市は」
「言うな、くそっ！」
「けどよ、あの時はヴァルトデスがやったんだろ？今回は、ヴァルトデス軍の先遣部隊が壊滅したんだぞ」
「無差別…ってぇことかもな」

◆　◆　◆

「やほー。大変なことになっちゃったわねー」
冒険者連盟からの通達を無視するように伝え、月に踊る天使亭に月の傭兵達を集めた張本人。
――御祠優が、いつもと変わらぬ能天気な笑顔を見せて話しかける。

「みんな察しはついてるでしょーけど。朝から騒ぎになってるアレ……。
勿論、ぜーーんぶ、この子を狙って来ているモノなの」
あっさりと核心に入る。
当の少女―月宮かぐや―は、状況が解っているのか解っていないのか、悠然とお茶をすすっている。

「やー、あの御老人が、ここまで強硬な手段にでるとは思わなかったけど、
これはチャンスでもあるかなー。あの老人、もう"本体"を出してるから……ね」
言葉を区切って、ウィンク。
後は言わなくても解るでしょう？と言わんばかりの優の態度に、月の傭兵達からも苦笑が漏れる。
つまりは――月宮かぐやの護衛とタクァ・ザ・ランディゴの暗殺。
両方やれ、ということなのだから。

「……ったく。命がいくらあっても足りないな」
誰ともなく、そんな呟きが漏れた。

73 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/21(木) 07:45:54
◆　◆　◆

黒の奔流が蒼の光に砕かれてゆく。
パティの前に立ちふさがる黒い剣の林が草でも刈るかのように折れ砕かれ、その破片すら全て回避されている。
「ちぃっ、異能力……か。これほどまでとは！」
パティの特異的な能力。
それは、圧倒的な身体機能の増幅。
幾重にも厳しい条件を課したその力は、簡単に使えないだけに発動した時に凄まじい威力を誇る。
身体には闘気によって構成された蒼穹の鎧が覆い、防御能力を飛躍的に高めている。

「ボクの全力全開！！いくよ！」
一瞬で間合いが詰まる。
が、再び怨念の剣がこれまで以上のスピードと威力をもって迎撃に入ってきた。
周囲に重なるように展開する魔方陣から、ありったけの黒剣がパティの突進を食い止めている。
「ぐうぅ。Ｓ+…･･･否、それ以上かもしれぬ。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

74 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/21(木) 07:46:14
◆　◆　◆

月の無い空に漆黒の渦。
グズグズに溶けた様な地は、そこで高度な魔力結界が張られていたことを示している。
「結界が解けたようですね。三人の無事も確認……上出来です」
リゼットが上品な笑みを唇に湛え、評する。
レイピアは下げたまま。警戒は怠らず。

「ふ、ん。接近はまだ危険だな。というより、俺たちの出番は無いんじゃないか？」
苦笑したままカイは大剣を軽々と振り、地面に軌跡を刻んでのソニックブームを放つ。
しかし、通常ならば岩をも切り裂く剣気は、"渦"に触れた途端、四散した。
爆発的な魔力の収縮を利用した呪力場の形成。
しかし、そう長くもつものでは無い。

「長距離砲対策の結界を解いたってことは恐らく、結界内で致命的ダメージを受けたな。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

75 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/21(木) 07:47:52
◆　◆　◆

魔方陣の中央。
雷光が二つの美しい肢体を映し出し、陰影はその艶を深くする。
「久しいな、レイナ」
「ふふ……本当に。今回は念入りにお願いね♪」
魔方陣から現れた肉感的な美女がレイナの身体へしなだれ囁いた。
レイナが魔力の根源として召喚する契約を交わした風神『雷姫』
彼女を憑依させた上で、最大級の雷撃を放つつもりなのだ。

「レイナの中は久しぶりだ。堪能させてもらおう」
「それ、ちょっとエッチじゃない？」
妙に甘い会話の中で二人の唇が近づき……重なった。

途端。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

76 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/21(木) 07:50:10
◆　◆　◆

――！　――！！
音無き断末魔のような魔力の流れを感じながら、ミスティは待ち続ける。
レイナの広域爆雷魔法は確実にランディゴを行動停止まで追い込むだろう。
しかし……仲間達を巻き込まないよう完璧に制御されているだけあって殲滅力は僅かに欠ける。
元々、雷撃は生体へのダメージが大きい呪文だが、それ以上に相手を止める役割も強い。
単体に対しての殲滅力は熱線系に劣る。

だからこそ、今。

照準を覗くミスティの緋色の瞳がすっと細まる。
雷光の嵐が収まり始めると、一帯にはただ蒸気と土煙。
その合間に小さな魔力のコアを見つけたのだ。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

77 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/25(月) 22:55:59
◆　◆　◆

「おぬしらはワシを倒した。それは認めるぞい。
油断していたとは言え、くくくっ、なかなか見事なものぢゃった。
――ひひっ、だが、残念だったなぁ」

嫌味をたっぷりと含ませたランディゴの声が何も無い空間から流れる。
しかし、一瞬で警戒態勢に戻った月の傭兵達は、徐々にその警戒を解き始めていた。
殺気も生体反応も感じられない。
声は空気をただ震わせているだけ。
根源は、消滅地点で揺らいでいる呪力残滓。

魔術を嗜むミスティ、レイナ、シア、マグナムにはすぐに理解できた。
――完全消滅までのラグを利用した音声魔術。
つまりは、断末魔のようなものだと。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

78 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/26(火) 00:45:49
◆　◆　◆

「頃合、ね」
――小さな身体には大きすぎる椅子に座ったまま、
可愛らしい足をぷらぷらさせて遊んでいた幼い子供"かぐや"が小さく呟く。
顔をあげ、しっかり見開いた瞳は紅。

「それにしても。
ふふふ、老人の言うことは"間違って"はいないのだけれど。
あれでは、かぐやさんが悪人みたいね。不本意だわ」
くすくすと身体を震わせて笑う。
その様子は、無邪気な少女の所作そのものだった。

「いや、悪人だと思うなぁ」
思わずと言った風情で、ダグディが突っ込む。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

79 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2007/06/26(火) 00:49:19
◆　◆　◆

エピローグ


月明かりを映し出す海。
海面は静かに波すら無く凪いでいる。

月の光の下。
水面に一人の少女がふわりと降り立つ。
重力に逆らい、沈む事無く。
一つ、波紋が生まれるのみ。

そこは――。
未来のいつか、コモン･ラトナと呼ばれる都市が浮かび上がる場所。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

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▲3▼ らくがき帳 (Res:190)All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲3▼
1 名前：GM （RT9/fh7c） 投稿日： 2004/07/12(月) 20:59

とりあえず、雑談というか、独り言の舞台というか、
そーいう場所としてスレッド立て、と。

とりあえず、ＰＢ３の設定をここに記録して…
出来れば、ここで実験的に始動できたらいいなぁ…（遠い目

184 名前：まくすうえる （RIkW4z4c） 投稿日： 2005/04/13(水) 20:46:32
てすてす

185 名前：GM （r4BkqD86） 投稿日： 2005/05/08(日) 14:57:10

申し訳ありませんー。友人の気まぐれで旅行でしたー。
ただ、創作してくれる小人さんは復活しているのでペースは戻る筈ですので、
お見捨てなきようお願いします（＞＜

186 名前：＜削除＞ 投稿日： ＜削除＞
＜削除＞

187 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/23(水) 17:41:16

はい、ネタに走りました。今は反省……してる、かな？

188 名前：gm ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2006/08/02(水) 00:41:11
すみません。PC完全に壊れました。
まだ買って1年ちょっとなのにorz

もう少しで、こちらを再開したいと思いますが…。
ラトナの裏と、チャットのＵＲＬを教えてもらえると助かります。
どうしても見つからなくて(TT

189 名前：＜削除＞ 投稿日： ＜削除＞
＜削除＞

190 名前：カイ ◆tMRIkW4z4c 投稿日： 2006/08/21(月) 22:58:10
>188
気づいたのが半月後だったりするのは別に俺の責任じゃないと無責任な発言をしてみる
さっきチャットのログ見たら入ってたみたいだしわかったということでＯＫ？

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▲4▼ サブストーリー�掘悒薀肇壁霪�会？』 (Res:40)All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲4▼
1 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/14(月) 22:00:24

「ラトナ武闘会開催！来たれ若人よ！戦う時は今！」
軽薄な煽り文句と、落書きのようなイラストが書かれたチラシ。
それが、ラトナの街のいたる処に貼り付けられている。

稚拙ながらも妙に人の目を引くデザインと、子供だましな煽りが、
逆にラトナの街の人々の興味をそそったらしく、
武闘会の主催組織でもあり、参加者資格をもつ者達が多く集まる冒険者連盟では、
この話題で持ちきりだった。

「この豪華賞品ってのは、何だろうな？」
「さすがに殺しちゃ反則か」
「……最近街に来た、紅毛の可愛い子も出場するらしいぞ」
「――あの、月の傭兵…は、どうなんだろうな。さすがに魔女は出ないだろうが」
「おい！最新情報だ！――どうやら、ランダムでタッグを組まされるらしいぜ」
「そりゃ、あれか？可愛いルナの子と組めたりする訳か？！」

冒険者で賑わう酒場は、いまやその話題一色だった。

しかし、殆どの者は気づいていなかった。
小さく『企画責任者　ダグディ』と書かれている事に。

34 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2006/03/17(金) 01:42:06
◆　◆　◆

"まずは支援機を破壊"
それが全員の一致した思惑だった。
連携を伴った戦いの定石は、彼らレベルの冒険者や傭兵ならば身体に刻み込まれている。

「しかし、なぁ――。全員が前衛ってのもまぁバランスが悪いっちゃぁ悪ぃな」
ザリッ。一歩踏み出したのは、鎧羅。
巨大な野太刀を軽々と抜き放ち、臆することなく無造作に弐拾四式Ｓ型魔導機兵へ向かって歩を進める。
基本的な防御力の高い鎧羅が、陽動となり敵の攻撃を誘い足止めを行う。
動きが早く接近戦を得意とするパティ、セイ、香天が人型支援魔導機兵へ。

非常時の援護及び回り込みは、安定した剣技を持つラーシュとシーナが担当となる。
それが――全員が当たり前のように動く中で、無言のまま決まってゆく。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

35 名前：名無しさん 投稿日： 2006/04/08(土) 00:27:04
◆　◆　◆

「――はっ！」
短い呼気と共に、鎧羅が巨体からは想像出来ない踏み込みで、
弐拾四式Ｓ型魔導機兵の足元へと間合いを詰める。
剥き身の野太刀を叩きつけるような、大振りな一撃。
しかし、その速度は、外見通り鈍重な魔導機兵の脇腹へ吸い込まれるようにヒットし…。
装甲と刃がせめぎ合い、派手な火花を撒き散らす。

それだけだった。
何の痛痒も覚えないとでも言うように、機械らしい的確な動きで、
魔導機兵の巨大な腕が閃き、肉厚の刃が、逆に鎧羅を襲う。
「結界を帯びた多重装甲か――。ふん、俺と同じタイプって訳だな」
持ち前の結界を太刀に纏わせ、受け止めながら苦笑を浮かべる。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

36 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2006/04/08(土) 00:27:38

「うーん。あそこまで接近戦になると、ボク達が入るのは難しそうだよ」
「意図的に、だろうな。――まずは徹底的に一人を狙う。多数対少数の基本だが…」
有効な手立てを講じることが出来ず、パティとセイは足を止めたまま、香天ｖｓ支援機の攻防を眺めているしか無い。
「ねえ、セイちゃん。あんなに強くて攻撃的な支援機ってあるのかな？」
パティが、戦いから目を逸らさないままセイに尋ねる。
「…ふむ。恐らくは逆だ。
外見から受ける先入観を利用し、対支援機への定石を逆手に取った設計なのだろう」
「ぅぅ、その設計者って絶対性格悪いよぉー」

「と、すると。俺達の仕事は決まったようなもんだな」
二人のやり取りへ、ラーシュが割り込む。
「私は本物の支援機へ行きますから。あちらはよろしくお願いします」
同じく、シーナも上品な笑みを浮かべて同意する。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

37 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2006/04/12(水) 20:39:23

◆　◆　◆

シャープな設計で、華奢にも見える支援機――否、攻撃機は、
その身体からは想像も出来ない蹴撃を繰り出し続ける。
「くぅっ――。足技を、中心に組み立てる……拳法？」
下段への回し蹴り、超高速で襲い掛かる上段からの踵落とし。
香天が無理に中に入ろうとすれば、吸い込まれるように腕を捕まれ、投げに移行されかねない。

しかし、それを捌く香天の技量も並では無い。

下段蹴りのタイミングで間合いを詰め、衝撃を殺し、逆に肘を叩き込む。
上段蹴りへは、一気に上体を上体を沈めて足元を刈る。

そして――中段。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

38 名前：ＧＭ ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2006/04/30(日) 01:09:21

◆　◆　◆

鎧羅の巨大な太刀が、剣士型支援魔導機兵の分厚い装甲に幾度も叩きつけられる。
鮮やかな太刀捌きによって、人の背丈以上もある巨大な剣は弾かれ、渾身の一撃が入った。
眩い火花が散り、白銀に鮮やかな傷跡が刻まれる。

が――。届かない。

刃は強化された魔導鋼の表面を僅かに傷つけるのみ。
機兵の動きは全く鈍ることは無い。

「人間と違って疲れを知らぬ鋼鉄の身体ってところか」
鎧羅が再び、同一箇所を狙い、刃を振るう。
瞳に捉えることも難しい達人の斬撃。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

39 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2006/05/10(水) 21:04:08

炎と鋼の演舞が熱砂の上で繰り広げられる。
鎧羅が足下から、掬い上げるような一撃を放てば、
自らの爆炎によって浮き上がったラーシュが、機兵の巨大な上半身部へ。
灼熱の刃が踊り、肩口の傷をこれでもかと焼き溶かしてゆく。

「はっ！」
ラーシュの赤髪が揺れる。
空中での縦から回転斬り。大剣で受け止められると、すぐさま重心をずらし後頭部へ向け横薙ぎ。
紅の軌跡と空気を焦がす烈火の闘気が、美しい紅を散らす。
機兵が反応しようとした瞬間、鎧羅の野太刀が足部の装甲を叩く。
貫くことではなく、崩すことを狙った重い一撃。

絶妙の支援。
その機をラーシュが逃すわけも無く。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

40 名前：GM ◆SNwumj5Nac 投稿日： 2006/05/28(日) 18:09:41
◆　◆　◆

「やぁー、お見事お見事！やっぱり、この都市の冒険者は一味違うねー」
大歓声を縫って、ダグディの無意味に明るい声が拡声魔術によって響き渡る。

「しっかし、ヴァルトデスの最新鋭機とやらも大したことねーな。
ま、相手が悪かったってのもあるかぁ？」
美形らしからぬ、ケケケっというような声で笑いながら、
ダグディは主にヴァルトデス関係者のいる貴賓席へ向け嘲る。


「なるほど…私達は、ダシに使われたというわけですね」
観客席で苦笑いを浮かべるリョウ。
「ああ。ヤツがヴァルトデスを挑発して何の意味があるのかは解らないけどな」
隣で、カイもまた呆れたような顔で、破壊された魔導機兵を見つめている。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

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▲5▼ 技・大辞典 (Res:143)All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲5▼
1 名前：GM （RT9/fh7c） 投稿日： 2004/08/28(土) 18:27

異能力や術能力を組み合わせて、技を創ってみるというスレッドです。
えーとつまり。単体の異能力だけで無く、術能力を組み合わせたり、
術能力×術能力みたいな感じで、自分のＰＣに得意技とか持たせてみたらどーかなーっと。

あとは、剣術だとしても、どんな剣技や動きを得意とするとか
得意の戦術は等等、数字では現れない特徴を出すと、
キャラが生きてくるかなーっと。

あ、勿論、戦闘で無くとも使えるアイディア等あれば是非〜。

137 名前：リゼット ◆VAJ7fpdPRA 投稿日： 2005/06/14(火) 23:01:31
使用者：エクレール

名前：秘蹟「ミスティックホライズン」
必要能力：神力術Lv6＋縛鎖聖典
能力詳細：縛鎖聖典を介して鎖状の結界を無数に展開し、敵の周囲を取り囲み、
　　　　　　行動範囲を徐々に限定していく仲間へのサポート技。
　　　　　　数に任せているので一本一本の拘束力は弱い。
　　　　　　息の合った仲間でなければ、仲間の行動まで制限してしまう。
発動状態：檻のごとく、周囲が結界で埋め尽くされる。
効果範囲：半径50m

138 名前：リゼット ◆VAJ7fpdPRA 投稿日： 2005/06/14(火) 23:02:16
使用者：エクレール

名前：聖詠「セレスティアルスフィア」

必要能力：神力術Lv8＋縛鎖聖典

能力詳細：展開した結界を直径1m程の球状に編み上げ、局所防御に特化させた、
　　　　　　エクレールの使用する術の中では最大の防御結界。
　　　　　　敵の攻撃を逆に抉り取っていく。
　　　　　　しかし殺傷力は無く、範囲攻撃に対しては効果が薄い。

発動状態：青く輝く天球を模した結界を、攻撃に対して投げつける。

139 名前：リゼット ◆VAJ7fpdPRA 投稿日： 2005/06/14(火) 23:04:03
使用者：エクレール

名前：神書「インペリシャブルサルベイション」

必要能力：神力術Lv10

能力詳細：死の淵にある生命を救う為の秘儀。治癒術ではなく、再生術と呼ばれる。
　　　　　　微細な結界を展開し、対象の肉体の欠損部分を一時的に補い消耗を抑え、
　　　　　　その間に傷や失われた部分を再生する。
　　　　　　対象は後にしかるべき処置を受けるまで、シンを使用出来なくなる。

効果時間：完了まで1時間程度

リスク等：生体への知識が必要不可欠なので、一般的な生物しか対象に出来ない。
　　　　　シンを湯水のごとく注ぎ込む為、50%程度のシンを消耗する。

140 名前：ミスティ ◆bkLRdztmN. 投稿日： 2005/09/06(火) 22:27:40
名前：七連斉射
必要能力：霊砲結界石＋魔導機銃
能力詳細：霊砲結界石と魔導機銃で一斉射撃を行う
発動状態：
効果範囲：敵一体
効果時間：一瞬
解説：
　霊砲結界石６個と機銃を使い、一点に集中砲火を浴びせる技。
　敵の動きを予測しつつ、全霊砲結界石の動きを制御して発射タイミングを合わせなければならないため、難度はかなり高い。
　霊砲結界石を自身の周囲に置く方法と、霊砲結界石で敵を囲む方法の２種があるが、ミスティが用いるのは前者が圧倒的に多い。
　(比較的タイミングが合わせやすい上、正六芒星に配置することで魔力増幅効果も引き出せるため)
　また、技の特性上、ウィザーズ・ライフルのＦ・Ｇ・Ｓモードとは組み合わせられない。

　なお、魔導機銃以外(魔術等)を使って攻撃することも可能。

141 名前：パティ ◆.ONVKM5Kbk 投稿日： 2005/09/07(水) 01:03:15
使い手：パトルアリス・スターティアラ

名前：
蒼天神撃流・撃之奥義　真・剣皇星龍剣（しん・けんおうせいりゅうけん）

必要能力：
戦闘術（剣術）
有機付与術（強化／Lv7以上）または鳳力招来か蒼き閃光
『彗星剣・最大出力』使用
『紅月の指輪：月光』使用

能力詳細：
便宜上、蒼天神撃流の剣技の一つとなっている技。
『蒼天神撃流・撃之奥義　剣皇星龍剣』の発展版とも言える剣技である。
構え・剣筋等は大差ないが、威力や効果はそれを遥かに上回る。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

142 名前：リョウ ◆jsI5jKTdcE 投稿日： 2005/12/13(火) 23:34:48
名前：Ｄ・Ｓシューティング　（ダブル・スパイラルシューティング）

必要能力：戦闘術(弓術11Lv以上)

能力詳細：
敵の急所を中心とした直径20ｃｍほどの円形範囲に16本もの矢を中心から外に向けて螺旋を描くかのように連続で放つ乱射技。
この技で放たれる矢は一本一本にも進行方向を基点とした螺旋回転が加えられており、
全て命中すれば相手はその身に複数の螺旋の傷跡を刻み込まれることになる。

効果範囲：敵単体

その他：
・高度な連射技であり扱いも難しく矢の消耗も激しいが、非常に高い威力を誇るリョウの切り札的技の一つ。
・破裂時に矢の回転エネルギーが失われるためバーストアローのような炸裂系特殊効果を持った矢では使用不可能。

143 名前：リョウ ◆jsI5jKTdcE 投稿日： 2005/12/13(火) 23:36:39
使い手：リョウ・トライハート

名前：Ｓ・Ｄストーム　（スカイ・ダンシングストーム）

必要能力：戦闘術(弓術10Lv以上)＋飛行能力

能力詳細：
敵集団の上空を高速で飛びまわりながら地上に向けて無数の矢を乱射する無差別範囲攻撃技。
使用者の意思で技の範囲をある程度調整可能という特性をもっており多数の敵相手には非常に使いやすい。
しかし基本的に敵に対空・飛行能力が無いことを前提とした対地技であり、
技使用者と同等以上の飛行能力や高い対空攻撃を相手が保持している場合は技を妨害・中断されやすくなってしまうのが難点。

効果範囲：技使用者を中心とした一定範囲

その他：
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

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▲6▼ メインストーリー�検愃�月召喚』 (Res:84)All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲6▼
1 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/08/08(月) 22:16:42

「ふふ、皆、どうしたのかしら？――怖い顔をしているわよ？」
第二層の"図書館"と"神殿"にて、古代人達の警告を聞き、世界に在る真実の一片を知りえた月の傭兵達。
彼らは――奇妙な緊張感中、月宮かぐやを見つめている。

あの日以降、どんなに"図書館"と"神殿"で得た情報を尋ねても、微笑みを浮かべるだけで、
一切答えることの無かった月の魔女が、突然、召集をかけたのだ。
――緊張しない方がおかしいだろう。

「そうね。貴方達は"知って"しまったのだものね。
かぐやさんに聞きたいことが沢山あるでしょう――でも、だめ。」

くすり。
強い光を湛える瞳が無ければ、人形にも見えるかぐやの美しく整った相貌が綻んだ。

「だって、誰かから教えてもらうより……自分達で捜し求めた方が、楽しいでしょう？
それに……かぐやさんの傍にいれば、いずれ全てが解る日が来る筈だもの。」
その薄い紅色の唇が、意味深な言葉を紡ぐ。
何か香をつけているのだろうか？僅かに、甘やかな香りが漂う。

「さぁ。次の依頼よ。――今回、"都市"はお休み。３日後の夜12時…ある場所への襲撃と、
ここ、月に踊る天使亭の防衛をお願いするわ。恐らく、襲撃場所と天使亭には、
御老人――タクァ・ザ・ランディゴと同程度の実力の持ち主が来るでしょうから。」
物騒にも程がある…という程の依頼内容を口にしながらも尚、微笑みを絶やさないかぐやは、
再び、皆を驚かせる言葉を紡ぐ。

「襲撃と防衛の理由は…"あるもの"を、御老人と雪が同時に召喚するから。
それは、どちらかが召喚儀式を完遂した時点で、顕現する。…ふふ、当然、自分の方に顕現させたいのだから、
相手の儀式を襲撃してでも邪魔したいという訳ね。」
言葉を切り、意思が伝わるのを待つ。
なぜか……いつもと比べ儚さを感じさせる微笑みはそのまま。

「次に――雪に任せた儀式が成功し、御老人の儀式が失敗した場合。ここに召喚された顕現体を一日、守ってもらうわ。
両者の儀式も成功した時は、どちらの召喚位置にも顕現せず、中間点に顕れる筈。速やかに保護をお願いね。
そして…御老人の儀式が成功し、雪の儀式が失敗したら……すぐにでも御老人から奪取すること。いい？
かぐやさんは、その間留守にしなければならないの……ふふ、また貴方達と会うために、宜しく、ね。」

謎の言葉と、淡い微笑み。
強力無比、傲岸不遜な圧倒的実力者である筈の月の魔女。
しかし、今は……目の前でふと消えてなくなりそうな儚さすら感じる。
月の傭兵達は、その空気に呑まれ、口を開く者は無い。

月に踊る天使亭は――一瞬、静寂に包まれた。

78 名前：ＧＭ ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/06(日) 23:43:38

◆　◆　◆

「そいつの言うことはマジだ……。
――ここで膠着してる暇は無ぇ。さっさとお引取り願おうぜ」
何故か遠くを見るように"瞳を見開いたまま"マグナムが断言した。
口元は小さく震え『な…んだ。まさか……月の…？』と、聞き取れない程の小さな呟きを口にしている。

それを聞いたリゼットが悔しそうに美貌を歪める。
「ここまで追い詰めながら……いいでしょう、命拾いしましたね」
そのままツカツカとエクレールの傍へ。

「お嬢様……」
「よく頑張りました。貴女を従者としていることを誇りに思います」
優しい言葉に、疲れきっていたエクレールの顔が喜びに輝く。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

79 名前：ＧＭ ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/08(火) 23:29:29

◆　◆　◆

「ここか――！」
のんびりと歩いているダグディに先んじて、魔力の集約点…つまり、顕現体の召還地点へ
いち早く辿り着いたシアが、顕現体―シアの予測通りの『彼女』―を抱いて、
安全地帯へ転移するために手を伸ばす。

シアの小さな手は、少女に触れる寸前に、弾かれた。
障壁結界が寸前で張られたのだ。

「抜け駆けはズルイじゃないか、魔法少女」
「魔法少女はやめろ！……これはお前の仕業か」
正体を現したな？と言わんばかりに、シアが睨みつける。
と、同時に攻撃魔法を示す光が掌に。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

80 名前：ＧＭ ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/08(火) 23:34:59

◆　◆　◆

「戦闘は終了にしよう。
召還は終わったようだしね――顕現体は…言わなくても明白か。ここまで魔力が溢れては」
パティの彗星剣を右の掌で受け止め、
香天の金剛飛拳『帝龍』を左の掌で柔らかく掴みながら、ソウシンが停戦を呼びかける。

そして。

「二人とも、楽しかったよ。また今度、組み手頼んでいいかな？君達と戦うのは楽しい」
爽やかな笑顔をパティと香天に向けて、しゃあしゃあと言ってのけた。
デートにでも誘うような雰囲気さえ漂わせて。

「なっ…、それは…ボク…」
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

81 名前：ＧＭ ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/11(金) 00:31:09

◆　◆　◆

「……くっ！決着は必ずつける。いいな」
大剣の柄を握りつぶさんばかりに力を込め、カイは低い声でソウシンへ宣言する。
このまま戦い続ければ、傭兵としての責務を果せない。
生粋の「傭兵」であるカイは、目的と手段を取り違える愚を犯すことは出来なかった。

「じゃ、行こうか。――場所はシンの流れを辿ればすぐに解る筈だ。
とりあえず、"遺跡"に召還されずに済んで良かった。
……ソウシン、アンタの負けだ……と言いたいが、そーでも無いようだな」
ラーシュが肩を竦めて、苦笑する。
恐らくはカイにも解っているだろう。
いや、激しく戦ったカイの方が深く理解しているのかもしれない。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

82 名前：ＧＭ ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/11(金) 00:31:29

◆　◆　◆

「成る程。――急ぐ必要がありますね」
少女の相貌に、"ある予感"を感じたリゼットが動揺を押さえて呟く。
それでも隠し切れない心のうちは、無意識にエクレールを抱きしめている力が表していた。

「…かぐや…さん？でも…そんな。――お嬢様」
すがり付くように、リゼットへ寄り掛かるエクレール。
疲労と不安のせいだろうか、顔色が悪い。

「そして…。抜け駆けたヤツが登場…ってか。いいタイミングだ」
マグナムがにやりと笑うと、サングラスは更なる光景を映す。
シアとダグディが、少女の目の前で口論する姿。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

83 名前：ＧＭ ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/11(金) 00:32:33

◆　◆　◆

幕間

「竜族…しかも、長ともあろう者が、約束を違えるとはな」
怒りに震える声が、ソウシンの後ろから発された。
振り返ると、皺だらけの顔を土気色にして、ギラギラと光る瞳に憎悪を宿らせる老人が睨みつけている。

「『儀式妨害の排除と、儀式達成までを契約の範囲とする』」
対してソウシンは、朗々と契約内容を諳んじる。

「遺跡に張り巡らされた結界の防御と破壊阻止は契約の範囲外。
もし、この竜王ソウシンを信頼していたのならば、結界を破壊されたとしても、
儀式妨害の排除なされると判断し、勝手に儀式中に結界を張る等の行為はしないだろう。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

84 名前：ＧＭ ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/11/11(金) 00:34:56

◆　◆　◆

「おおっ、それはグッドアイディア！」
コミカルな仕草で、ポンと手を叩く。
美青年然とした相貌に全然似合っていないのだが、それが妙な親しみやすさを醸し出している。

（ちっ、７、８歳でも、女ならコイツを選んじまいそうだよな……。
まあ、目の前の『かぐや姫』が、ふつーのヤツだったらだが）
一時的に隠蔽を解いたシアは、無言で少女を見つめる。

「クスクス、良く解らないけれど、あなた達面白いわね」
あどけなく笑う姿は、どこから見ても幼い少女。
ルナである気配すら無い、一般人の少女だった。

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▲7▼ 人物・大辞典 (Res:53)All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲7▼
1 名前：SYOU （CEYMOLzc） 投稿日： 2005/01/18(火) 01:29
少し前にGMから許可は取っていたのですが、
ようやくネタ出し出来る状態になったので。

キャラ制限が多少緩和されたり、一般技能で個性を際立たせる事が
出来る様になりましたが、実際やってみると難しいのもまた事実で。
それに軽く伝説の入ったキャラを設定してみたいとか、本当に思いつきだけで
キャラを作ってみたけど、PCにするにはちょっと…と言うようなキャラを
とりあえずNPCとして書いてみようと言う趣旨のスレッドです。
ここに書いたキャラがGMに採用されるも良し、気に入ったキャラを
流用して新PCとして登録するも良しと言う事で。

47 名前：Straycat ◆2y0jlMaigo 投稿日： 2005/08/14(日) 23:03:09
能力値の合計、計算間違いをやってました。
正しくはこうです。

○基礎能力
筋力：3
操作：7
敏捷：10
生命：5
知性：4
精神：6

48 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/08/17(水) 00:31:52

名前：レイランド・エア
愛称：レイ
性別：男
年齢：13歳
出身：ミファエス
人種：ハーフエルフ
身長：145cm
体重：32kg
容姿：肩の辺りで切りそろえられた柔らかな金髪が特徴的な、優しい顔をした男の子。
　　　淡い水色の瞳は大きく、女の子には間違えられる程では無いものの母性本能をくすぐる
　　　可愛らしいつくりの顔立ち。
服装：いつも、上流階級の男の子が着るような、ちょっと可愛らしい子供服を着ている（男性用なのでズボン）
性格：容姿通りとても優しく控えめ。常識的なものの、押しの強いタイプには流されてしまう。
　　　思いやりがあって、動物が大好き。その性格が厄介な異能力の元ともなっている。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

49 名前：SYOU ◆.ONVKM5Kbk 投稿日： 2005/09/19(月) 01:18:06
ＰＬ：ＮＰＣ

名前：サツキ・キサラギ
愛称：サツキ
性別：女
年齢：18歳
出身：ミファエス連合
人種：竜人族
身長：161cm
体重：51kg

容姿：
金髪碧眼で、肩より多少長いほどの髪をポニーテールに纏めているのが基本。
極まれに、髪をそのまま下ろしている場合もあるが、年に１回するかどうかである。
顔つきは整っており、綺麗という部類で、その性格上、より凛々しく見られがちである。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

50 名前：SYOU ◆.ONVKM5Kbk 投稿日： 2005/09/19(月) 01:18:42
>>49からの続き

○その他特徴・設定
多民族・多人種のラトナの世界の中でも、かなり珍しい部類に入る竜人族の女性。
竜人族とは竜族と人間の血が交わった種族で、起源はかなり昔まで遡り、「魔龍連山」に
生息している竜族の極一部が人間等、他の種族と共生する道を探ろうと山を降り、
流浪の果てに、竜族を受け入れた來の辺境部族と交わったのがその起源とされている。
現在ではその血は薄くなってしまい、姿形は人間と大差ないが、竜族の遺伝子は脈々と
受け継がれており、極小規模ではあるものの、共生は成功していると言える。

サツキが幼少の頃、ミファエス領に住んでいた事があり、近所に住んでいた兄妹と
良く遊んでいたが、何故か（特に兄が）気に入った様で、何かと構おうとしていた。
…端から見れば、年下の女の子に年上の男の子が振り回されっぱなしであったのだが。
だがその生活も、サツキの両親が來に戻る事になった事で終わりを告げる。
幼いながらも再会の約束をして、サツキと兄妹はそれぞれの道を歩んでいく事になる。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

51 名前：SYOU ◆.ONVKM5Kbk 投稿日： 2005/09/19(月) 01:19:15
>>50の続き

○異能力
-----------
名前
闘竜の加護

能力詳細
竜族の一部には、シンとは異なった特有の闘気を有するものが存在するのだが、隔世遺伝
により異能力として継承されたもの。なので実際には異能力であり、体質でもある。
「闘竜の加護」がもたらす能力は以下の通りである。

１：術能力の効果向上。
２：シンの質の向上及び消費効率の向上。
３：精神に作用する術（異能力含む）への耐性大幅向上。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

52 名前：SYOU ◆.ONVKM5Kbk 投稿日： 2005/09/22(木) 23:46:35
ＰＬ：ＮＰＣ

名前：エリス・マーカロイド
愛称：エリス
性別：女
年齢：16歳
出身：ミファエス連合
人種：人間
身長：156cm
体重：48kg

容姿：
紅髪で黒眼。肩に少し届かない程の髪をそのまま下ろしている。少々外ハネ気味。
顔つきはまだまだ幼さを残しており、可愛いと言う形容がぴったりだが、もう少し成長
すれば、綺麗になるだろうと思われる。肌は白く、よく手入れされている。身体の方は
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

53 名前：SYOU ◆.ONVKM5Kbk 投稿日： 2005/09/23(金) 23:35:12
>>49-51のサツキ・キサラギの設定を、都合により一部変更します。

------------------------------
○その他特徴・設定
多民族・多人種のラトナの世界の中でも、かなり珍しい部類に入る竜人族の女性。
竜人族とは竜族と人間の血が交わった種族で、起源はかなり昔まで遡り、「魔龍連山」に
生息している竜族の極一部が人間等、他の種族と共生する道を探ろうと山を降り、
流浪の果てに、竜族を受け入れた來の辺境部族と交わったのがその起源とされている。
現在ではその血は薄くなってしまい、姿形は人間と大差ないが、竜族の遺伝子は脈々と
受け継がれており、極小規模ではあるものの、共生は成功していると言える。

サツキが幼少の頃、來の辺境に住んでいた事があり、近所に住んでいた年上の気の強い
少女と良く遊んでいたが、何故かお互いに気に入った様で、何かと一緒に行動していた。
サツキは幼心にその少女に己の理想を見て、いつかはそうありたいと無意識に思っていた。
だがその生活も、サツキの両親の都合で來の辺境を離れる事で終わりを告げる。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

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▲8▼ アイテム大辞典 (Res:102)All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲8▼
1 名前：GM （r4BkqD86） 投稿日： 2005/03/05(土) 22:38:46

武器屋「蒼穹」スレッドを参考にしてもらい、様々な武具の提案をしてもらう場所です。
♯値段等は査定を参照してください。解らない場合や判断できない場合は、
♯「ＧＭ判断」と入れて下さいなー。
汎用性の高い武具・アイテム案の提示や、ＰＣ個人のオーダーメイド案を提示することもＯＫです。
強すぎたり、便利すぎたりする場合は、技・大辞典と同じようにＧＭの添削が入ります。

ここで提示されて、ＯＫが出た武具・アイテムは、「蒼穹」にて注文したり、
無機付与術者ならば、「自分が作成した」として当局への登録をお願いしたり出来ます。

96 名前：クレア ◆jsI5jKTdcE 投稿日： 2005/08/25(木) 23:37:49
私の製作物3品目〜、今度はナギサ君用の首輪ですよ〜

―――――――――――――
名称：従者の守護輪

銘：クレア・シェルミット

形状：
鮮やかなミスリル銀の蒼光を放つちょっと派手な首輪。
金属部分全体に不思議な紋様が刻み込まれている。

詳細：
クレアが鞭と矢の製作後に余ったフロイラート・ミスリルを用いて作ったお遊びアイテム。
…になるはずだったのだが作っているうちに作業にのめり込んでしまい、出来上がってみれば立派な防具に仕上がっていたのだとか。
彼女がどこで知ったのかは不明だが特殊な紋様が刻まれており、身につけたものの再生能力を高め、
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97 名前：ＧＭ ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/08/26(金) 01:47:21

＞シーナさん
こんなアイテムはどうでしょう？

名称　焔霊獣環
銘　　無し
形状　通常は燃え盛る炎を象った腕輪
詳細　焔霊獣をそのまま鍛え腕輪とした宝具。持ち主は具現化して使役することが出来る。
性能　耐久Ａ　特殊１Ａ　特殊２Ａ　特殊３Ａ　特殊４Ａ

具現（特殊１）
焔霊獣の具現化と腕輪状にしての封印を可能としている。
焔霊獣の強さは戦闘術Lv１０程で、使用者の心を映し出す姿となる。
また、焔霊獣は自我も持っている為、使用者に反抗することもある（ただし命令には逆らえない）

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98 名前：ＧＭ ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/08/26(金) 01:55:15

＞エクレールさん
エクレールさんのアイテムも考えましたー


名称　紅月環
銘　　無し
形状　紅の月があしらわれた黒のチョーカー。紅月は宝石のようにも見える。
詳細　着用者に月に因んだ能力を付与する。ただし僅かな副作用がある。
　　　発動時には、僅かに光を発する。ぱっと見は可愛いアクセサリーに見える。製作者は不明。
性能　耐久Ａ　特殊１Ａ　特殊２Ａ　特殊３Ａ　特殊４Ａ

夢幻（特殊１）
一体のみ分身を可能と出来る。この分身は幻影ではなく、実体を伴なっている。
どちらも「本人」で、分身後の記憶は同時に持つことは出来ないが、一つに戻った時には記憶は共有される。
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99 名前：ミスティ ◆bkLRdztmN. 投稿日： 2005/08/30(火) 23:28:05
ＧＭ＞

スイマセン、霊砲結界石についてちょっと修正を。
これが最終稿になると思います。

＝＝＝

名称：
霊砲結界石

銘：
なし

形状：
クリスタル状の小さな球体。計で６つ存在する。
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100 名前：シーナ ◆bkLRdztmN. 投稿日： 2005/09/06(火) 22:30:08
一応、アイテム開発……現在優ちゃんに注文中で、完成は４話終了後になるのかな？

名称：
夢想の小太刀・日輪

銘：
宗正

形状：
ごく普通の小太刀。刀身は明るい黄金色に光っている。

詳細：
夢想の小太刀・陽光に代わり、製作されたシーナの新たな武器。
神殿で発見された特殊金属・シャイニングゴールドを用い、たまたまラトナに立ち寄っていた七代目・真田宗正(メイ＝サナダ)が鍛え上げた小太刀。攻撃に特化した特殊能力が付与されている。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

101 名前：シーナ ◆bkLRdztmN. 投稿日： 2005/09/06(火) 22:30:47
もう一つ。

名称：
夢想の小太刀・月詠

銘：
宗正

形状：
ごく普通の小太刀。刀身は鈍い銀色に包まれている。

詳細：
夢想の小太刀・月影に代わり、製作されたシーナの新たな武器。
神殿で発見された特殊金属・ムーンライトシルバーを用い、たまたまラトナに立ち寄っていた七代目・真田宗正(メイ＝サナダ)が鍛え上げた小太刀。守備に特化した特殊能力が付与されている。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

102 名前：＜削除＞ 投稿日： ＜削除＞
＜削除＞

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▲9▼ 武器屋「蒼穹」（アイテム購入スレッド） (Res:72)All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲9▼
1 名前：GM （r4BkqD86） 投稿日： 2005/03/05(土) 22:25:31

ラトナの街で一番の消費者とは？
それは間違いなく"都市"を探索し、莫大な資金をスポンサーから用意され、
希少な遺物を持ち帰る（こともある）ルナ。即ち冒険者。

当然、街の経済は冒険者中心に動き、冒険者が集う場所こそが一等地となる。
結果。その地には一級の商品が集まり、大国の軍すらも食指を動かす程の武具を提供出来る商人達が現れる。

"都市"から出土した遺物もあれば、高名な職人から仕入れた最新型の装備を売る者もいる。
ラトナはそういった商人達が集い、競う地でもある。
人脈と商才。
この二つを兼ね備えていなければ到底、生き残れないであろう職種。
武器商人。

死を売る者。
そう呼ばれる事も多々ある。

だが、武具は己の命を守り、明日へ進む為の手がかりでもある。
人間の英知が結集された、運命に抗う為の牙である。

小さいながらも一等地に店を構え、商品を大切そうに並べている少女は、そう考えていた。

「いらっしゃいませー。何をお探しでしょうか？」
そして――。今日も、店の扉を潜り、定めを超える術を捜し求める冒険者達に笑顔を向けるのだった。

66 名前：優 ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/06/08(水) 00:16:51

＞シーナさん

あ、あははー。アタシはスタイル良くないからー。
ちゃーんと、みかわしの羽衣も用意しましたので、物騒なモノは仕舞ってくださいよー。
って、そーいうモノを売ってるんですけど、それはそれでー（ぱたぱたと掌を振りつつ

67 名前：シア ◆b3vX5I7Xyo 投稿日： 2005/06/12(日) 00:56:46

「よぉ。お客さまだぜ」

軽口を叩きながら店内に入ってくる一人の少女。
手にはどこから取ってきたのか一冊のカタログを持っている。

「この星のかけらと北風シューズってのあるか？
　後者は名前がちょっと引っかかるんだが、使い勝手良さそうなんでな」
カタログの写真を指差しながら優に尋ねる。
月の魔女の報酬が５桁くらいぶっ飛んでるので、ルナ用のアイテムというものをいろいろ試してみたいらしい。

68 名前：優 ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/06/14(火) 21:48:42

>シアさん

いらっしゃいませー♪
シアさんは初めてでしたねっ、サービスしますよ！

はい、星のかけらと北風シューズと…んーっと、ああっ、童話ちっくな名前なのに
超強力な効果で知られている商品ですね。両方合わせて二十一億っとなりまーす。
では、今すぐ取り寄せるので少々お待ちください。（召喚術を構成して呼び寄せつつ）

69 名前：エクレール ◆VAJ7fpdPRA 投稿日： 2005/07/04(月) 23:33:57
ばたばたと慌しく、息を切らせながら少女が店内に駆け込んだ。

「あ、あの、注文しておいた品が届いたって聞いたんですけど、
これからすぐに出発なので大至急でお願いできますか？」

ばさり、と赤く丸印が付けられたカタログをカウンターに広げる。
それぞれ、『縛鎖聖典』『虚空旋律』『狩猟聖典』という品に印が付いていた。

（これだけ装備を整えれば、きっとお嬢様も喜ばれるはず…ふふふ）

と、一瞬空想に耽っていた視界の端に、一つの白い小箱が写った。
何となく手に取った箱には、『幻視・陰陽八識（中古品）』と書かれた札が付いている。
興味を惹かれて開いて見ると、中には少し古びた銀縁眼鏡が入っていた。

（普通の眼鏡…だと、このお店に置いてるはずないですよね）
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

70 名前：優 ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/07/06(水) 23:19:49

＞エクレールさん

いらっしゃいませ。
あはっ、お嬢様のお使いですかー。

ふふふ、なんだかエクレールさんって、ほーんとリゼットさんの
為に働いてる姿が可愛らしいですよねっ。
ちゃんと注文された商品は用意してありますよっ。

・・・あ・・・その眼鏡は、鬼人族の方が売ってくれたもので、
中古ですけど結構な能力があるんですよっ。
翻訳とかに便利なんです。

でも、なんだかエクレールさんには、
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

71 名前：パティ ◆.ONVKM5Kbk 投稿日： 2005/08/23(火) 01:08:06
かなり急いでいる感じで、店に入ってきて―

「優さん、頼んでいた「サーベリアント・スーツ」のパワーアップ版と
義姉さん所の御守り、届いてるかなっ？　そろそろ集合の時間みたいだから、
出来れば早くしてくれると助かるけどっ。」

72 名前：優 ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/08/23(火) 20:37:47

>パティさん

はーい了解ですよっ。
ホントは試着してもらいたかったんですけど…うーん、残念っ。

でも、ぴったりの筈ですからー。勿論、お守りも届いてますよっはい、どうぞ。
（パティにお守りと服を渡しながら、にっこりと）

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1 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/06/01(水) 01:01:38

冒険者の街ラトナ。

「おい！"都市"の第七祠で、ゲートが開いたって噂、ホントなのか？」
「ああ。もう教会が手を出し始めたらしいぜ」
「エスイトス＝ラルか？」
「いや、"神盾"は首都に呼び出されたって話だが…」
「あー、そうなると紫豚がでしゃばるって訳か」
「祠を失ったって失点を汚名挽回とばかりにな。やっぱ、自分じゃー行かないようだけどよ」

そんな声と共に走り抜ける冒険者達の声が、あちらこちらから聞こえてくる。

――そう。
"都市"が浮き上がってから現在まで、誰も解くことの出来なかった、内壁の向こうへ繋がる七つの封印。
その一つが突然解放されたのだ。

当然、冒険者達は、おっとり刀で駆けつけ、争うように第二層へ殺到。…守護者達と戦いを繰り広げた。
そればかりか、冒険者同士が遺物の所有権を巡って殺し合いまで発展し、守護者を含めて三つ巴になったりと、
数時間も経たない内に、"都市"は、さながら戦場のような様相を呈し始めていた。

そして…月に踊る天使亭。

「えー、こほん。
現在、かぐやはちょっとした用事があるらしーので、今回はアタシ、御祠優が代理として依頼させて頂きます」

月の傭兵達が集まる店には、1人の少女が注目を集めていた。
武器屋兼情報屋の御祠優。

『月の魔女』の協力者でもある彼女は、
今回、現在留守にしている彼女の代理として、依頼を提示するらしい。
"都市"の第二層進入可能の報を受け、今にも駆け出しそうな彼らを集めたのは、それが理由だった。

「一つ。今日の午前に開いた第七祠…ああ、あれって御老人の奪って行った鍵で解放されたのだけどね。
その第七祠から、皆も進入して……他の冒険者に突破される前に、区画中央の図書館を初期化して欲しいとのこと。
かぐやにしたらどーでもいい知識なんだけど、他の人に知られるとマズイ事が書いてある本が結構あるんだって。

初期化の方法は簡単で、図書館の扉の前でキーワードを唱えるだけ。これで成功報酬1人10億！どう？
ま、まあ、ちょっち、ヴァルトデスとの縄張り争いになっちゃうだろうけど"都市"の中は法は無効だし、悪くないよね、うん」

ばっと両手の指を開いて"10億"と強調してみせる。
依頼の重要さに関してはあまり気にしていないようだ。

「二つ目が、かぐやが、数時間後に開くよう手配した第一祠の扉。
そこから入って、区画中央にある神殿で…宝物庫から物品を略奪しまくることって…うわぁーいいなぁ。
宝物庫の封印は、かぐやの圧縮呪文カードで簡単に開くし、カードの中に全て保存できるそうだから簡単。
報酬はその宝物の中から1人１つづつ、欲しい物を。
こっちは、他の冒険者が入っていないけど、それだけに守護者との戦いが厳しいかな？

二つの仕事は、『月の傭兵』…っと、これは皆の総称ねー。
月の傭兵全体に与えられるものなので、別々に行動してても、それぞれが各任務を成功させれば
作戦行動に参加した人、皆に報酬が支払われます。

で、ね。この仕事ってば、あと数時間で実行してほしーんだけど、いい？
…あはは、事態がこんな早く動くなんて予想外だったからっ。
はい、これが"都市"第二層の1区画、7区画の地図。これがあれば、かなり有利に目的地へ辿り着ける筈だから！」

焦ったようにぱたぱたと腕を動かして、言い訳をする優だったが…誰も気にする者はいなかった。

ずっと閉じられてきた"都市"の時間。
それが、呆気なく動き出して、今、彼らを飲み込み始めた。
誰もが、そんな戦慄に襲われていたのだ。

87 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/07/31(日) 22:19:05

◆　◆　◆

――――。
無言の安堵が、宝物庫前の"闘技場"に満ちる。
敗北しても尚、毅然さを失わぬ神像を前に暖かな沈黙が流れ……。

「これで、終わり……だと思う。
ただ、少し起動状態が見られるんだけどね――どう思う？爺様」
アーシャが、ジンム攻略の決定打となった『朱鳥』の稼動を止め、鋭い瞳で起動停止した魔導機兵を見つめる。
隣には、黒い鋼色の獣、ドレッドノートが静かに控え、答えた。

「現在分析出来る範囲では再度攻撃は不可能じゃの。予備動力はあるようじゃが、到底攻撃可能な規模ではないぞ」
中空に光を結び窓を構成すると、ドレッドノートは分析した結果を文字として表示する。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

88 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/07/31(日) 22:20:56

その時。
かぐやから託された『圧縮呪文カード』と呼んでいた金属片が光り、『ジンム』へその輝きを伸ばした。
小さく『ジンム』の瞳に生気のようなものが宿る。

そして――。

「見事だ」
低く、威厳に満ちた"声"が広い空間すべてに行き渡るが如く響いた。
同時に、『ジンム』像の顔が見紛うことの無い、太い笑みを浮かべている。

本来ならば、ここで、止めを刺すタイミングだった。
しかし、声に込められている威厳、ジンム神像の見事さ、そして――その妙に人間味ある表情に。
全員が動きを止めた。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

89 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/07/31(日) 22:21:15

◆　◆　◆

「これは……かなりのモンだねぇ。最新型兵器級…いや、それ以上の装備がぎっしり…」
アーシャが分身しかねない程の勢いで、"宝物庫"、否、"武器庫"を駆け巡り、
鑑定しては歓声をあげている。

「こっちの"烏"さんや"ジンム"さんに使われてる素材も凄いですよ〜。
フロイラート・ミスリルの軽量加工品です〜。これを分析すれば……はぅ〜」
クレアもまた、月の傭兵達が破壊した魔導機兵の残骸を手に取り、なにやら興奮気味だ。

「おいおい、仕事の方、忘れないでくれよ」
その様子を笑いながら眺めているラーシュも、びっしりと並べられた魔導処理され、
厳しく鍛錬された剣の数々に見惚れている。

（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

90 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/07/31(日) 22:22:08

◆　◆　◆

"図書館"内。

高い天井から、魔導灯の柔らかな光が降り注ぐ部屋。
空間を贅沢に使った設計で作られた間取り。暖かな彩色とフォルムの机と椅子。
それらが、"図書館"特有の圧迫感を与えず、なんとも言えない柔らかな雰囲気を醸し出していた。

そして、何より通常の"図書館"と違うのは…。

「全ての書籍は呪紋処理され、ローカルエリアネットワーク管理下にある…って訳か、さすが古代都市だぜ」
シアが瞳を好奇心と称賛に輝やかせ、早速、端末を扱えるかどうかを試し始める。
起動の為のシンが流し込まれると、魔導ネットワーク媒体となる水晶球から放射される半透明の画面が幾つも映し出されて、
時折、呪紋が光となってその表面を走る。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

91 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/07/31(日) 22:22:48

◆　◆　◆

2時間後。
奇妙に張りつめた空気の中、シアが口を開いた。

「――ここの蔵書をざっと調べた結果……。
"都市"は、対魔族用の城塞都市として機能するために造られたらしい事が解った。
それは、"聖震"の時でじゃなく、私達の時代に来襲する筈の脅威の為に、な」
静けさを貫いて、シアの唇から衝撃的な言葉が淡々と紡がれる。

「それって、どういう……こと？」
訪ねるパティの声は、震えを帯びている。
近くに寄り添うナギサの手をきゅっと握り締め、シアを見つめる。
楽しげに剣術書を検索していた時の朗らかさは失われ、幼く見える相貌からは血の気が引いていた。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

92 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/07/31(日) 22:24:38

◆　◆　◆

エピローグ『闇』

瘴気満ちる谷の底。
矮躯の老人が、憎悪に歪んだ笑みを浮かべる。

「確かに、月の魔女には勝てぬ。
月の傭兵にさえ、難しいかもしれぬ。――ワシ一人ならばのぉ……。
是非も無し。かの"時"は、お主と手を組んだ。……が、この"時"には別の者を利用させてもらうとしよう」

竜・雪・道化
占いに使われるシャラック・カードを掌に具現化する。
そして、一つ一つ、中空在る月のカードを囲うように並べた。
（省略されました・・全てを読むにはここを押してください）

93 名前：GM ◆lor4BkqD86 投稿日： 2005/07/31(日) 22:25:22

◆　◆　◆

エピローグ『月』

静かな夜。
蒼い月を背景に、花園の上空に浮く美少女が一人。

甘い微笑を浮かべ呟く。

「蝕……。ふふ、あの子達、優しくしてくれると良いわね。――かぐや」

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