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二題噺スレ。

17泥がささやく。:2007/03/15(木) 01:24:33
ぴとり、ぴとりと水滴の落ちる音がする。若き族長はとある洞穴の奥で座っていた。
その傍らには、うっすらとした光を放つ霧が漂っている。その霧は人語でもって族長に語りかけていた。
「彼らはお前の部族の戦士たちには及ばないが、だいぶ恐ろしいことをしているな。
盗みをおこない傷害を繰り返し……一生消えない傷を負わせたことも少なくは無い。
彼らとの乱闘で片目を潰された者もいる。若いのに嘆かわしいことだ。」
「とても悪魔の言葉とは思えないね。ロノウェ。」
「何度も言うが、それは『大妖術師』の馬鹿らしい後付けだ。私には本来の名があるのだ。
お前にも伝えたいが、それができないように呪われている。
せめて悪魔とは言ってくれるな。本当はロノウェと呼ばれるのも嫌なのだが……
まぁこの話はここで打ち切ろう。私には彼らを部族の戦士の中に組み込めるとは
思えない。時間をかければ私の力でお前たちの言葉を彼ら全員に教えることは可能だ。
だがな、不安なのだ。いつ喉元の刃となるかわかったものではない、そんな気がする。
言葉が通じたところで既にできてしまったわだかまりが解けるとも思えん。」
「ロノ。試せるものは試さなければならない。彼らを放っておくのはもっと危険だと思うけどね。
まず、食うに困ったら彼らは確実に群盗になる。彼らの乗り物も問題だ。見られるだけならまだしも、
あれがからくり使いのエビ人間どもの手にわたったらロクなことにならない。」
「あの機械を真似て再生産するのは紅蓮照日にも無理だが、手を加えることはできるかもしれないな。
そうでなくともアレは我々の知らないアイデアの宝庫だ……。」
「俺だって災駆龍が危険だと思っている。だからこそ目に届くところに置いておきたいんだ。
それに100人もいないとはいえ、再教育して鍛え上げれば戦力にも……いや、そこまでは期待しないでおくか。」


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