ここのところ重要視されているのが、サイトがさまざまな環境やユーザーに対応しているか、いわゆる「アクセシビリティ」だ。JIS(JIS X 8341-3)としても規定されているアクセシビリティは、具体的には高齢者や障碍者などハンディキャップを持つ人に対応しているかという意味で使われることが多い。たとえば、マウスを使えない人に対しては、ウェブサイトはキーボードだけで利用可能である必要がある。
・ IP アドレスを用いる手法
・ Cookie にて「セッション」という概念を管理して把握する手法
がある。IP アドレスを用いる手法では、同じ会社からのアクセスは、別 PC でも同一ユニークとしてとらえてしまう。逆に Cookie を用いた「セッション」管理の手法では、同一 PC でも別ブラウザからのアクセスであれば別ユニークにとらえてしまうなど、どちらの手法にも一長一短がある。精度の面から、近年では Cookie を用いた「セッション」管理の手法が主に利用されている。「おおよその訪問人数は分かった。じゃあ、次はどうしたらいいの?」という話であるが、「今月は多かったなぁ/今月は減っちゃったなぁ」こんな感想だけで終っていないだろうか?それであれば「カウンター」でこと足りる。
例えば、Web セミナーの運営会社であれば、有料セミナーのお申し込みが目的となる。ターゲットとしては、「有料の Web セミナーに興味がある」訪問者だ。
訪問者が検索エンジンで「有料 Web セミナー」と入力したなら、自社のページと訪問者の要望は一致し、申込を検討するのではないだろうか。したがって、目的達成のためのキーワードは「有料 Web セミナー」と想定できる。
しかし、実際には、「有料 Web セミナー」での検索はほとんどない。「有料 Web セミナー」と入力するよりも「Web セミナー」というように「有料・無料」を断定しない、広義に意味の取れるようなキーワードで検索する人の方が多い。また、「ウェブ セミナー 費用」などのように運営側では想定できないキーワードが存在する。
SEO 効果向上を考えるならば、目的達成という視点だけでなく、訪問者がより多く使用するキーワードを考える必要がある。
実際に訪問者が使用したキーワードを確認し、運営者が目的達成のために想定したキーワードとニュアンスの異なるものや、+(プラス)αがあったならば、訪問者が興味を持つキーワードに変更することで、効果を上げることができる。さらに、運営側が想定したキーワードで SEO を行った後、結果として、そのキーワードが有効であったかどうかの指標としても確認するこができる。
クライアント先に行って、「何を Web の指標にしていますか?」と聞くと、「ページビュー」という返事が返ってくる。また、「Web に関して何にお困りですか?」と聞くと、「ページビューを上げるにはどうしたら良いですか?」という返事が返ってくることがある。こういった答えを聞く度に、この会社は大丈夫だろうか?と思わずにはいられない。
ページビューとは、Web サイトの訪問者に要求されたページが、正しくロードされた回数である。ビジネス的な指標としては“サイトに対する訪問者の関心度”、あるいは“サイト内の特定のカテゴリやページの人気度”を表すと一般的には言われている。これが果たして Web の指標として最も適切なのだろうか。
■Web をビジネスに置き換えてみよう
経営者は通常、利益を追求する。利益が出るから社員に給与を払うことができ、ビジネスに投資もできる。良い商品やサービスを世の中に送り出すことができれば、人々はそれに対価を払う。利益が出れば、企業はビジネスを拡大でき、人・社会に貢献できる。そして、その対価として報酬を得る。この繰り返しがあるから、経済は成り立っている。こんなことは、ビジネスをやっている人であれば誰でも知っている当たり前のことなのだが、こと Web となると途端に何が大事かわからなくなってしまうようだ。
ある Web 担当者は、ページビューを半年で5倍にすることを社長から命じられた。担当者は、限られた予算を有効に活かそうと広告代理店を数社呼んで提案させ、予算を全てプロモーションに投じた。Web 広告やメールでキャンペーンを打った結果、多くの人が Web サイトに訪れた。ページビュー5倍は達成され、担当者は社長にその成果を称えられた。
ファンサイド AG(ふぁんさいど エージー)
SEO をはじめとした検索エンジンマーケティング(SEM)、アクセス解析、ユーザビリティリサーチ、CMS を活用した SEO サイト構築、クリエイティブ&エディトリアルデザインなど SEM クロスメディア事業を展開。広告・マーケティング、制作・デザイン、開発をワンストップで提供するインタラクティブエージェンシー。
一番多いクライアントからの問い合わせのパターンは、「SEO を考えています。このキーワードで1位になりますか?」というものです。SEO 対策とは検索エンジンの検索結果が1位になることだと認識している Web 担当者がまだ多いようです。
【いまさら聞けない、SEO ってなに?】
まず、誰もが知っていることですが、言葉本来の意味から考えてみませんか。SEO とは「Search Engine Optimization」。日本語に訳すと「検索エンジン最適化」です。つまり、SEO とは Web サイトを検索エンジン向けに最適化することです。では、ここで「最適化」はどんな意味をもっているかを考えてみたいと思います。
1位になるのが目的だと言っているのでは? と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、それではもう一回聞きます。「1位になるだけでいいですか? それが Web サイトの最終的な目的でよろしいですか?」
ほとんどの Web 担当者の根本的な悩みは、ランキングが低いことではなく、Web サイトをより効果的に利用したい、Web サイトから収益を得たい、ユーザー数を増やしたい、宣伝効果を高めたい、でした。多くの Web 担当者がランキングの話から始めるのは、まずは SEO に対しての認識不足が一番の原因で、ランキングが上がれば、サイトを効率的に利用することも、Web サイトから収益を得ることも、ユーザー数を増やすことも自動的にできると思い込んでいるからです。
Web 担当者のいろんな悩みを SEO で現実化することも可能です。しかし、それはランキングをあげることではなく、正しい SEO 施策を行うことではじめて実現できることです。多くの Web サイトの目的を現実化し、Web 担当者の悩みを解決するための施策、それが SEO です。
たまにこんな質問を聞きます。「このキーワードを1位にするための裏技はありますか?」Web 担当者の誤解のなかで意外と多いのが、検索エンジンは対戦しなければいけない敵のような存在で、検索エンジンを騙す施策を多くもっている会社こそ、すぐ結果をだしてくれて、すべての悩みを解決してくれる本物の SEO 会社であると認識していることです。
本当の SEO は検索エンジンと戦い、検索エンジンを騙し、とにかく1位を獲得することではありません。むしろ、検索エンジンと仲良くなることです。
弊社では SEO の研究グループを構成し、常に検索エンジンを研究し、そのアルゴリズムの変動などをチェックしています。それは検索エンジンに勝つために検索エンジンの弱点を探しているわけではありません。検索エンジンと仲良くなるための研究です。友達になるためにはその人はなにが好きでなにが嫌いかわからないといけないのと同じです。
Web 担当者の悩みやサイトの目的を達成するためには、検索エンジンと敵対するのではなく、検索エンジンに好まれるサイトにならなければいけません。検索エンジンを騙すのではなく、検索エンジンが求めているサイトになって、堂々と検索結果の上位にランクインするのです。それが本当の SEO です。
検索エンジンからはもちろん、ユーザーからも好まれるサイトにしていくこと。サイト本来の目的を達成するための施策、それが本当に必要な SEO です。
まずは質問を変えましょう。「1位になりますか?」ではなく「この目標は達成できますか?」から始まるべきです。そして、どんな SEO になるべきかを考えましょう。検索エンジンにも好まれ、ユーザーからも好まれるサイトにしないと、Web 担当者の悩みは解決できません。より広い視野で、長期的な考えで SEO 施策を行うべきです。
検索エンジンと仲良くなること。それが本当の検索エンジン最適化であって、多くの Web 担当者の悩みを解決してくれる SEO なのです。(株式会社ファンサイド AG SEM スペシャリスト 趙 南薫)
そしてできることは、ここしばらくの間に各段に進化している。もう少し Web サイト戦略に力をかければ問い合わせが何十倍に増えることは決して不思議ではない。
たとえて言えば、テレビ番組に取り上げられると問い合わせが増えるように、検索にひっかかりやすく検索結果画面での露出が増えたり、いろいろなサイトや Blog に良い紹介がされていれば、インターネット上の情報番組に紹介されるのと同じことになるということだ。それは、待っているのではなく仕掛けていくことで実現できる。
できることはいろいろある。最近は Blog、RSS、サイト内検索やショッピング機能などの ASP でのサービスが導入しやすくなっている。何の対策をすべきかは状況によって違うがまずすべきことは自身を知ることからはじまる。そして、現状を知ればやることがわかってくる。