したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

☆近畿百科☆ニュース その8

791よっさん ◆XxkTNAUYOc:2013/02/13(水) 21:26:13 ID:/lAgN9MM0
京都市美術館80年 鑑賞者、作家育てる場に
http://kyoto-np.co.jp/kp/rensai/syuzainote/2012/130213.html

文化報道部 河村亮

 京都市美術館(京都市左京区)が今年開館80周年を迎える。市は先ごろ、老朽化した施設の改修などハード面の整備を含め、次世代へ継承する将来構想を策定することを明らかにした。文化財級の建物を生かすのはもちろん、大事なのはソフト、中身だ。大阪では市立美術館と近代美術館を統合した大規模館の構想も持ち上がっている。関西のアートシーンの中でいかに存在感を示せるか、問われている。

 市美術館は昭和天皇即位の大典を機に財界や市民が協力し、1933年日本で2番目の公立美術館として開館した。戦前は京都画壇を発信し、戦後は海外の優れた美術を紹介する特別展や、美術団体への貸し館事業も充実させてきた。年間80万〜100万人を超す入場者があり、昨年度は128万人を集めた。

 ただ、同館を訪れて気になるのは若い鑑賞者が少ないことだ。潮江宏三館長は「60歳以上が圧倒的に多い。幅広い層に来てもらわないと」という。なぜ少ないのか。一つは、美術の最前線でホットな作家が登場する展覧会が少ないからだろう。京都は芸術系大学が多く、優秀なアーティストを輩出してきたが、それらの作品を取り上げる企画が少ない。例えば、昨年評価が高かった国立国際美術館(大阪市)の宮永愛子展と兵庫・伊丹市立美術館の中原浩大展。二人はいずれも、京都の芸大の出身だ。脂の乗った作家、次代を担う作家が地元で見られないのはやはり残念だ。

 それは美術館の自主企画が少ないせいもある。90年代の「思い出のあした」展などは、やなぎみわら若い作家が力を付け、その後の京都美術を盛り上げた。だが現在、学芸員の配置は二条城も含めて5人だけ。近隣の大阪市立美術館の7人と比べても少ない。学芸員は収蔵品管理から普及教育、調査研究までこなすため、独自企画にまで手が回らないのが実情だ。財政逼迫(ひっぱく)で予算がないなら、若手や中堅を取り上げて実験的な試みをしている京都芸術センター(中京区)と連携するのも一つの手ではないだろうか。

 美術品の収集も課題だ。予算は横ばい傾向で、「なかなかコレクションを購入できない状態」という。特に80年代以降の収集は進まず、潮江館長も「同時代の現代美術が空白で、そこを埋めるのが重要。京都の最先端作家の作品は大阪の国際美術館にある」と惜しむ。年に1、2回、収蔵品展を行っているが、より幅広い層の鑑賞者を育てるには、「いま」へ連なる京都の画壇や工芸美術の流れを分かりやすく見せる常設展も必要だ。

 同館のモダンな建築は優美で個性豊か。2階の部屋は自然光が入り、人気が高い。活用されていない中庭や地下倉庫も、工夫次第できっとほかの館にない魅力となろう。鑑賞者も、作家も「育てる美術館」へ。80周年を機に新たな一歩を期待したい。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板