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鉄道・公共交通関連スレ
890
:
よっさん
:2008/07/12(土) 17:42:46
YOMIURI ONLINEより
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20080712-OYO1T00468.htm?from=main2
赤字ローカル線再建へ、「公有民営」方式の導入進む
赤字に悩むローカル鉄道再建のため、駅舎などの施設や用地を自治体の所有に切り替え、鉄道会社の負担を軽減する「公有民営」方式の導入が進みつつある。同方式の採用を容易にする地域公共交通活性化・再生法の改正法が5月に成立し、鳥取、福井両県などの地方鉄道が法適用に向けて始動。国土交通省は同方式によって地方鉄道の7割を占める赤字会社が1割まで減ると予測しており、〈地方を支える足〉の存続が図られそうだ。
鉄道経営では、老朽化した線路などの維持費や減価償却費の負担が経費のほぼ半分を占める。このため、赤字路線では近年、施設の維持管理と列車運行の主体を分ける「上下分離」の導入が増えている。
改正法は、上下分離を自治体主導で進めることが目的。鳥取県にある第3セクター鉄道で、06年度に4900万円の赤字だった「若桜鉄道」(19・2キロ)は法適用第1号を目指し、今月7日に八頭、若桜両町などが協議会を設立。費用負担などの計画策定に着手した。9月までに計画をまとめ、国に申請する予定で、三陸鉄道(岩手県)や福井鉄道(福井県)も公有民営化を目指している。
同省によると、2000年以降に廃止された路線は、一部廃止を含め全国で25路線(計約574キロ)。旧国鉄の赤字線を引き継いだ第3セクター鉄道が中心で、少子化や過疎化による乗客減少に加え、05年のJR福知山線脱線事故を契機に安全投資が拡大したことや、燃料高騰も影響している。
土居靖範・立命館大教授(交通政策)の話「改正法を生かすには『線路を残せ』という掛け声だけでなく、自治体が主導権を発揮して地域の公共交通機関の将来像を示し、綿密な調査に基づいて利用者を増やす計画を立てるべきだ」
◇
◆和歌山電鉄、赤字5・5億円→3300万円
写真集出版や外国映画の主役にもなったネコ「たま」。この三毛猫駅長で話題を呼ぶ和歌山県の和歌山電鉄(14・3キロ)は法改正に先立ち、自治体参入による公有民営方式で再生の途上にある。
乗客減少で廃線も論議された南海電鉄貴志川線を06年に岡山県内の鉄道会社が引き継ぎ、和歌山、紀の川両市が約2億3000万円で用地を購入して無償貸与した。03年度に約5億5000万円あった同線の赤字は、07年度に約3300万円まで改善された。
和歌山電鉄はカラフルな「いちご電車」も走らせて乗客増加を図っており、国交省は「公費を投入する以上、地元にも鉄道を守る覚悟と発想の転換が求められる」としている。
■地域公共交通活性化・再生法
昨年10月施行。新型路面電車の導入への国の支援などを定めたが、改正法では地方鉄道の救済策を強化。駅舎などの施設や線路を自治体が取得・保有し、事業者に無償貸与できるようになった。国が自治体の財政負担に応じて交付税措置を講じたりするため、自治体が経営参画して赤字を補てんする第3セクターに比べ、自治体の負担も軽減される。
(2008年7月12日 読売新聞)
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