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自己紹介&名刺代わりに

122ハンドルネームでお願いしますw:2010/03/06(土) 22:59:03 ID:upS.m5ZA
 どうしようもないヤツなのである。凶暴、冷酷、卑怯、卑屈、無思慮、無分別・・・
あらゆる「悪」を包括したような人格には好感の持ちようがない。しかし、そこなのだ。
真の悪役たらんとする者に求められるのは。

 ある作品にもし善悪のものさしをもちこもうとすれば、その作品には自然と善玉と悪
役が生まれ、その瞬間から善と悪の絶え間ない戦いが始まる。勧善懲悪モノであれば絶
対善と絶対悪さえ存在すればいい。もし非勧善懲悪にするならば、同情の持てる悪役や
魅力のある悪役をアクセントとして持ち込むことで解決する。しかし、いかに非勧善懲
悪モノといえども、そんな悪役だけでは作品は成り立たない。

 基本に立ち返ってみよう。悪役とは何か。そう、悪役とは憎まれ役のことだ。憎まれ
て、憎まれて、そして憎まれて、読者(視聴者、観客)のフラストレーションを極限に
高め、善玉の降臨を渇望させるのが悪役の仕事だ。そしてその悪役が倒れた時、読者に
大きな爽快感を与えることができれば彼は一人前だ。なぜなら、善と悪がテーマに入る
なら、その作品の醍醐味は、結局のところ悪役打倒時に感じる爽快感に尽きるからだ。
そんな大仕事を果たしたのであれば、その悪役はエライのである。

 悪事も働かずに、善と悪の両極を行ったり来たりすることで読者(視聴者、観客)の
気を引く「なんちゃって悪役」は一見魅力的な存在だ。時には読者に愛され、悪事から
足を洗うに止まらず善玉に引き込まれたりもする。しかしそれに代わって誰かが悪の旗
を振りつづけなければならない。誰かが憎まれ役にならねばならない。そんな一見どう
しようもない悪役こそ、実はその作品において真に貴重な存在であったりするのだ。

http://www.bea.hi-ho.ne.jp/nukamisso/aku/meibo/aku_meibo.html


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