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枝野を未だにデマでコキ落としつつ、
安倍政権後、国家公安警察への権力集中化を狙い、警察出身の内閣官房副長官を筆頭に諜報·裏工作を展開する様子が描かれている。
基調は警察キャリアから見た視点で随所に警察バンザイ調なのだが、当事者たちの思惑が生々しい活動実態と併せてそこかしこに描写され、読者に戦前回帰への危機感を少なからず募らせるだろう。
恐らく、告発本の範疇に入るだろうが執筆者に対する攻撃を緩和させるためにも警察の論理を肯定的に書く必要があることが窺えた。
但し、この本は若年者が触れると、古いデマに巻かれ、単に警察最強じゃん！との印象で終わってしまう危険性も大きい。
権力に興味があるのなら、元警察キャリアの松橋忠光氏の『わが罪は常にわが前にあり』を読んでからの方が本書の趣旨の理解が深まるだろう。
特に内調の沿革や戦前の内務官僚から変わらない警察キャリアのメンタリティを知ると印象が１８０度異なったものになるはずだ。
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