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【世界を謳い】競合作品スレ第二十三楽章【命を叫べ】
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(チラ裏)
なんとなく、昔からネタだけは浮かんでいるけど「たぶん書かないだろう」と思っている掌編がある。
【一族の使命】あらすじ
遥か昔から続く、ある一族が存在する。
彼らは正体不明の存在から、何らかの方法で定期的に、〈機問〉と呼ばれる判断を求められる。
その問いはどの時代、どのような手段で提示されても、同じ内容である。
〈機問〉は問う。『今か?』とだけ。
回答はイエスかノーか。「今」か「まだ」か。それを明確に示せぬ答えも、質問も受け付けられない。
その問いを受け取り、相応しき“機”が訪れるまで答え続けることが一族の使命。
「今だ」と答えたとき、一族の役目は終わると伝えられる。
だが何が起きるのかは、誰も知らない。
古代においては神託を通じて問われた。一族の者は「機、至らず」と答えた。
中世においては手紙が送られてきた。一族の者は「否」と答えた。
20世紀、世界が核戦争の脅威に怯える時代、電話で問われた。一族の者は「今ではない」と答えた。
24世紀、進化したAI同士の電子戦争に巻き込まれ人類が衰退しつつある時代、
サイバースペースに差出人不明のメッセージが落ちてきた。一族の者は「まだだ」と答えた。
それから、遠い、遠い未来。
幾度もの盛衰と離合を繰り返しながら歴史を紡いできた人類にも、とうとう種として終わる時が来た。
おそらく人類史上最後の〈機問〉となるであろうそれは、一族最後の末裔の心に自然と浮かんできた。
今か?
これまでがそうでなかったのなら、最後の機会である今こそが、イエスと答えるべき“機”であるはずだ。
自明であるはずのことだった。仮に正しい“機”を逃してしまったのだとしても、
いまがそのときだとこの問いに答えることで、失うものはなにもなかった。
何が起きようと、人類はもう滅んでいる。文明は失われ、世界は終わった。
たとえこれが「もう世界の運営をやめてよいか」という神からの問いかけであっても、恐れることなど――。
最後の末裔は「まだそのときではない」と答えた。
“機”は永遠に去り、人類はほどなく絶滅し、〈機問〉の一族もまたいなくなった。
(おわり)
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