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それは連鎖する物語Season2 ♯2
530
:
タタリ@目算ヘタで章数がズレた
:2015/04/16(木) 22:16:28 ID:NzkwlVZU0
深々と、次々と。ベイバロンの言葉は鋭利な魔剣と化して劔の深層へ抉り込んでいく。それらは致命傷として、決して癒えぬ傷を劔の内部に刻んでいく。
大義を。正義を。仁義を。
およそ思いつく限り、あらゆる装飾を用いて固く堅く閉ざした目的を、明け透けに剥がされた。心を穢される事に耐え切れない劔は、聡理と同じ身形をしたベイバロンへ、三度目の疾駆を試みる。
竜が止めに入るなら、もうそれで構わない。この身はとうに命を捨てた。たとえ刺し違えようとも、ベイバロンだけは息の根を止めてみせる、その一心で。
「嗚呼、そうじゃそうじゃ。一つ重要な事を言い忘れておった」
だが、劔の予想に反して、蒼竜たちは動かない。反応できぬ程の速度でもない。突進をブロックされると思っていたが、身じろぎ一つしない。
ベイバロンに何の思惑があるかは知らないが、その思考すら放棄する。もはや一秒たりとも余談は許されない。この下卑た悪竜は必ず殺す。
「うああああああああああああああ!!」
右腕に封じた悪路王に命ずる。全身全霊、最速最大の一撃を。聡理の姿を騙るこの竜を、一刀で斬り伏せる事を!!
「伏神聡理のことなのじゃが。あの小娘はなかなか強情でな、こうしてわしに体を乗っ取られていながら、まだここに生きておるぞ」
自分の頭をトントンと指で叩きながら、まるでかつての聡理の様に優しく微笑みつつ、そう囁いた。
ベイバロンの首が刎ねる刹那、音速にも匹敵しかねぬ勢いで迫る黒刃が、喉元を斬り開く直前でピタリと静止した。
「な、に?」
「大義の元にわしを殺すより、親愛なる妹の為に刃を止めるか。貴様の革命こそまやかしに過ぎぬわ、復讐の男よ!」
隙だらけな劔の胸に手を充てがい、ベイバロンは哄笑した。
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