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それは連鎖する物語Season2 ♯2

454どあにん ◆kCddW1pw9Q:2015/03/12(木) 17:30:12 ID:9irJEW5o0


時は少々遡る。
先頭に立つジョエルは山刀で邪魔な枝や藪を切り拓き、その後をリョタとフィルが追いかける。
甘味処でソウジ達と別れ、店仕舞いと明日の開店準備を済ませてから家を出た為、日は沈みかけていた。
麓の店で山刀と光源、買えるだけの食糧等を買い込んで3人は伏神山に眠る秘宝を求めて出発した。
とは言え、何処に秘宝が眠っているかも分からない無計画な行進なので道無き道をジョエルの勘頼りに突き進む。
左手は創造魔法の初歩中の初歩・光源で辺りを照らしながら、ジョエルはポケットに押し込んでいたチョコレートバーを取り出し、封を切って口に運んだ。

「俺の勘だと、そろそろ何かがありそうな気がするんだがな!」
「とか言ってオメーの勘の的中率20%ぐらいじゃねーか!」

ようやく追いついたフィルが汗を拭いながら水を飲み下す。
体力自慢のジョエルやリョタはともかく、フィルは体力が無い為どうしても行進が遅れがちになる。
足手まといにならないようにと、自分に言い聞かせながら岩に腰掛けた次の瞬間だった。

「あ……っ」

岩が崩れ、フィルが斜面を転がり落ちる。

「フィル!?」

リョタが叫び、ジョエルがすぐさま斜面を下るも間に合わない。
7mほどを転がり落ちるも、幸い途中の木々や岩にぶつかる事は無く、軽傷のみで済んだが全身を打ったのですぐさま動く事はできない。

「フィル!大丈夫か!?」
「大丈夫……ですけど、少しこのままで……」

少しずつ自分のペースで息を整えるフィル、遅れてリョタが斜面をゆっくりと降り、フィルに操作魔法:痛覚軽減を掛けてやる。
脳を非常に軽い麻痺状態にさせ、痛みを和らげる魔法であるがこれが功を成した。
さほど時間も掛からずに自力で立ち上がれるまでに回復したフィルが身体に付いた土を払っている途中、不意に前方に何かがあるのを見つけた。

「んっ……あれは……」
「洞窟だ!すげぇなフィル!」
「お宝の匂いがプンプンするぞ!行くぜ!」


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