[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
それは連鎖する物語Season2 ♯2
293
:
数を持たない奇数頁
:2015/01/04(日) 23:07:42 ID:Vo0LwshY0
「劔!!!!!」
夕霧であったか。おそらくは結界の異変を察し駆けつけてくれたのだろう。
そして、俺は迂闊であった。
右下腹部より伸びる萎れた腕からは、骨とは違う硬さが感じ取れた。障壁ごと貫かれた筋骨と内蔵が悲鳴をあげる。血液などは激しい勢いで飛び散っていた。
これか、この機界の腕が、結界を、会堂を、障壁を打ち破ったのか。
「謀を成すときにこそ、重きものを犠牲にせねばなりませぬ。劔様、貴方様は楯一郎様ごと我々を討つべきでしたな……」
振り向くと、崩れ落ちる障壁の向こうに、昏いものを宿す鋭い眼光があった。細く、今にも枯れ落ちる枝のような肢体があった。そして、左腕が無かった。
「貴様……その隻腕、赤津五郎兵衛佐……!残った腕まで捨てていたか……!!」
五郎兵衛佐は嗤う。
「それが謀るということにございますゆえ。残った片腕だからこそ捨てる価値があり、破った檻だからこそ潜む意味があり申す……」
今にして思えば、爆発した死体、それを放り投げられたときに想像するべきだったのだ。それを可能にした力の存在を。
蒙昧な己を恥よ、劔。
二十秒。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板