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それは連鎖する物語Season2 ♯2
288
:
数を持たない奇数頁
:2015/01/04(日) 23:01:49 ID:Vo0LwshY0
伏神の会堂に入るにはしきたりがある。
一つはあらゆる術符と武具の持込を禁ずるということ。そのために来た者は例外なく身体を検められる。たとえ当主であろうとも、護身のためであろうとも、事実、劔も刀を預けている。
そしてもう一つ。全員が揃ったところで、堂外に声と姿が漏れぬように結界を敷くことである。会堂の中でのことは伏神の家の中でも秘中の秘であった。そのため、結界を敷くための札だけは、例外的に天の四隅地の四隅合わせて八枚、堂内に持ち込むことを許されている。
会堂の中は装飾を排除した質素な造りとなっている。あらゆるものが持ち込まれぬよう、あるのは上座と下座のみ。ただ合議をするための空間だった。
会堂に揃いし当主と守手四十七氏は、一言も言葉を発することなく結界を敷く準備に取り掛かった。雑談であれ外に聞かれることがあってはならない、当然のことである。
重く冷たい空気のまま、着実に進行していく結界の儀を、劔は鋭い眼光で監視した。不測の事態を生まぬため、確実に事を為すために。奸臣共がこちらの決意に気付いていようがいまいが関係なく、一切の小細工を許すつもりはなかった。
しかし、思いもしない来客が劔の思考を乱す。
「変わらぬ空気だ。少しばかり懐かしい」
かつての伏神家27代目当主であり、祖父である、伏神楯一郎その人であった。
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