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それは連鎖する物語Season2 ♯2

169タタリ@仕事なう 2/3:2014/12/13(土) 15:31:23 ID:7jPJxPCY0
 そもそも普段から乱層区画で戦闘を行う場合には、エクリエルやルカと言った攻撃力カンストしてる様な化け物と一緒なのだから、わざわざ俺が前衛に立つ必要がないってのが一番の理由である。いやアイツら本当に凄いんだって。地面えぐったり地形変えたり焦土にしたりは当たり前なんだから。マジで。
「とりあえず音が漏れない様にしたから、普通に話していいぞ。このカードなら……まぁ十分がいいとこだがな」
「……お姉ちゃんから話は聞いてたが、お前って実は凄い奴なのか?」
「アホ吐かせ。この程度なら学院生は誰でも出来る」
「いや、確か書記魔法ってあらかじめ文書に込めた魔力で効果が上下するから、全て均等な魔力量でないと結界は維持できないだろ」
 魔力を別に保存しておき、術者の魔力に負担を掛けずに済むのも書記魔法の特徴だ。反面、作成後に魔力量を調整する事が出来ないので、複数枚を同時に使用する場合の運用が難しいというデメリットもある。
 現在構成している消音の結界にしても、カードに充填した魔力が均等・一定でなければ結界が崩壊してしまい、カード自体が消滅する事もある。故に、書記魔法使いは用途に応じて魔力量ごとにカードを分別するか、全て均一にして互換性を持たせるかのどちらかを選ぶものだ。ちなみに俺は基本的には後者である。【憤怒】や【怠惰】などの特殊な物を除き、どのカードを起点にしても連鎖(コンボ)を行えるよう調節している。
「魔力量を均等にするって事は、ミリ単位の誤差も許されない、機械の様な精密さが必要な筈だが……まぁいいか。テメェの技量には一切興味がねぇ。本題に移ろう」
「人の安眠を妨害してまで頼み事しようとしてる奴の台詞じゃねぇ!」
 なんなのコイツこんな夜中に喧嘩売りに来たの? 今なら高価買取期間中だよ?
「昼間、あたしが一人で行動してた事を覚えてるか?」
「ああ。神社でへばってたな」
「あれな。実は、伏神山を攻略しようとして失敗してたんだ」
「うん。ごめん、一から説明頼む」
 伏神山を攻略とかちょっと何言ってるか分かりませんね。あれかな、現実と仮想の区別もつかないRPG廃人の末路がこれって事かな。俺はこうならないよう気を付けよう。ゲームは一日一時間が基本だね。
「いや、この山が霊山で一般の立ち入り規制してるのは分かるが、あの警戒は正直、異常すぎるぞ。魔界人のあたしもドン引きだ」
「俺が上伏にいた頃はそんな事はなかった筈だが、具体的にどう異常だった?」
「簡潔に言うなら辺り一帯すべてが結界の地雷原。たぶん、伏神の中でもごく僅かな人間しか歩き方を知らないだろうってくらい密集してる。あれは侵入者や脱走者を殺す為の配置だと思った」
「それマジ? 俺の知らない間に上伏も物騒になったもんだ……。いつからここは世紀末になったんだか」


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