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機動戦士ガンダムZERO
9
:
きのぼりなみー
:2014/05/01(木) 15:06:43
―――あの事故から4年と幾日が過ぎた。
第2話「新たな敵」
[U.C.E.0021 10月21日 暗礁宙域『オルセディア』]
「こちらミハエル。担当エリアの哨戒終了。」
本日も異常無し、だ。そう付け加えるとミハエルはバイザーを上げ、コンソールから取り出したドリンクチューブを口に咥える。
《ヴァリエッタ、了解。グレコやジェイドの方にも異常は見られないみたいね、帰投して》
スポーツドリンクのような味のドリンクで渇いた口を潤しながら、ミハエルはマヤに「ミハエル了解、RTB」と短く伝え、通信を終了。
ジーファはヴァリエッタに向けて暗礁宙域を縫うように飛んでいった。
あの日からミハエルはミスティのクルーとなり、ヴァリエッタと行動を共にしている。
本来軍の最高機密であるジーファに搭乗したミハエルは人類連合軍本部に召喚され、裁かれるはずであった。
しかし、この事故が明るみに出る前にミスティ陣営は「補充要員」としてミハエルを迎え入れる事にしたのだ。
もちろん、不祥事発覚による信用失墜を避けるため、という名目でもあるが、ミハエルを受け入れる事をミスティ幹部に進言したのはヴァリエッタ艦長アキツであった。
あの日、ジーファを駆るミハエルを直接目にしたアキツは、ミハエル本人のセンスに興味を持ったのだ。
――あの操縦技術は生まれ持ったものだ。
アキツはかつて人類革命戦争で戦った若かりし頃の自分とミハエルを重ねあわせる。
かつてエンハンサーと呼ばれた強化兵たち。アキツもその一人だった。
O.S.C.F.の捨て駒にされたエンハンサーは終戦後にその能力を恐れた軍上層部の人間に存在を抹消されている。
が、軍による陰謀から逃れ生き残ったエンハンサーを自分を含め数十人ほど存在するという。
――年齢から察するに、恐らくミハエルは最後のエンハンサーだろう。
アキツは戦況モニターに映る「XGT-017-1 Zihua R.T.B.」の文字を見ながら、手元のコーヒーを啜る。
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