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機動戦士ガンダムZERO
8
:
きのぼりなみー
:2014/05/01(木) 10:08:31
「グレコ・グレイフォード、レーヴェン、出るぞ!」
間一髪のところで難を逃れたヴァリエッタから一機、MSがスクランブル発進した。
敵は一体のみ。しかし、正体不明の新種ヴェノムに対抗するは民間人の乗るジーファ。
現状集中整備中だったMSのなかで出撃できる機体といえばグレコ機のレーヴェンのみだった。
お世辞にも優勢といえる状況ではない。
《グレコ機はコロニー尾部の緊急開放ハッチにて待機、ジーファと共にヴェノムがコロニー外に出現次第、攻撃を開始してください!》
―このままヴェノムが出てこなかったら第14コロニーもろとも消し飛んでしまうかもしれない。
そうなればジェイドは助からない。ジーファという希望も失せてしまう。
グレコを含め見守るしかなかった。
――20秒後にハッチを10秒間開放する、その間にヴェノム引っ張り出せ。
かすれた声の艦長はしかし力強く、ミハエルにこう言った。
「俺一人に人類の希望が託されてるってか・・・」
――冗談みたいな話だ、ついさっきまではただの高校生だった俺なのに。
20秒のカウントの後、ミハエルはスラストペダルを奥まで踏み込み、ヴェノムを抱え込んだジーファは矢のごとき加速でハッチを突き抜ける。
「こちらグレコ、目標を確認、攻撃を開始する」
あんぐりと口を開いたハッチからヴェノムと、続いてジーファが飛び出した
ビームライフルを構え、ヴェノムをターゲットサークル内に捉え、トリガーを引く。
放たれたビームはヴェノムに向かって走る。しかし――
「効かない!?どういうことだ!!」
当たったように見えたビームの光条は、ヴェノムの周辺に張られた球体の膜により直前に消失してしまっていた。
それならッ!――レーヴェンは腰部のウェポンラックから筒状のものを取り出し、筒の先端から身の丈ほどのビームを発生させる。
ビームサーベルだ。
「インファイトで俺に適うものか!」
ビームサーベルを斜に構え、グレコのレーヴェンはヴェノムに肉薄する。
――これが、戦い。
全天周モニター越しに映る殺し合いはとても生々しくミハエルの瞳に映る。
激しいつばぜり合いの末、レーヴェンのサーベルの切先はヴェノムのコアを貫く。
決着がついた。ヴェノムはその姿を保てなくなり、自壊してゆく。
たった15分ほどの出来事が、ミハエルには一生分に感じられた。
《目標の殲滅を確認。グレコ、お疲れ様。》
「それにしても、このタイミングでヴェノムが攻めてくるなんてな」
―何かの予兆じゃなきゃいいんだが…
ヘルメットを脱ぎ捨て、腕で額を流れる汗を拭いながらグレコは視線の先にあるジーファを見つめる。
「――ジーファのパイロット…ミハエルとか言ったか…同行を願えるか?」
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