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機動戦士ガンダムZERO

6きのぼりなみー:2014/05/01(木) 08:01:10
旧友というものは不思議なもので、何年も会ってないのにパタリと会うと昔の話をさも昨日の話のように話し込んでしまう。
今の二人もそうだった。
孤児院での話、友人達数人と悪だくみを働いたこと等、話の種は尽きない。

気付けば、二時間近くは経っていたのだろうか。
リョーマはいつの間にか眠っていた。
「あ、俺、そろそろ行かないと」
そう切り出したのはジェイドだった。
「なんだもう行くのか、もうちょっとゆっくりして行けよ」
「そういう訳にも行かないんだこれが、同僚にうるせえ女が居てね」
立ち上がるとジェイドはリョーマをぽんぽんと叩いて起こし、勘定を済ませる。
「ここであったのも何かの縁だ、番号渡しとくから、何かあったら電話くれよ」
受け取ったレシートの裏にボールペンで電話番号を書き込むと、机の上に置く。
「じゃ、また会う日までってか!」
景気良くそう言い残すと、ジェイドはドアに手を掛け
「お前の分も払っといたから、リョーマの事、サンキューな!」
お祭り男は店を後にした。

「あと3時間以内に積み込みすっぞ!!最終調整を間に合わせろ!!」
「起動テストの結果報告はまだか!?」
連合軍の整備ドックでは引渡しのための最終準備が行われていた。
傍らで見守るのはパイロットのジェイド。その顔つきは先程と違って引き締まっている。
「ジーファ、か…」
XGT-017-1 ガンダムジーファ。
ガンダムプロジェクトの1号機であるジーファは、連合軍のヒュドラA2やヒュドラのミスティ独自改修型、レーヴェンなど、既存のMSに捕らわれない設計思想をしている。
軽量であり高剛性を誇るガンダリュウム合金と呼ばれる全く新しい素材によって作り上げられた機体は、2本のアンテナを持つ顔と共に異彩な存在感を放つ。
次世代のガーディアン・ユニット――守護神となるべく生まれて来たMS。

最終チェックを終え、積み込みに入ろうという時だった。
「―――ッ!!!???」
轟音と共に世界は大きく揺らぎ、大地の割れたような音がした。
いや、実際に割れたのだ。
「なんだ…あいつは…!!」
恐怖で顔がゆがむ整備員の指差す方向には黒い影。
――ヴェノムだ。
コロニーの端のほうの裂け目から侵入してきている。
すぐさまジェイドの通信機に通信が入る。
「おいおいおいおい!!なんだってこんなところに珍獣が出るんだッ!!!!」
《私も分からないわよ!レーダーにも何の反応も無かったし新種のヴェノムかもしれない!ジーファは出れる!?》
「やってやるさ!」
言うか早いかジェイドがジーファに走るも、二度目の轟音――――


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