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機動戦士ガンダム ブラックアウト
9
:
スコール
:2008/11/30(日) 20:04:27
「その首、もらった……!」
ジェイン1機をサーベルで撃破したゼフィロキアの硬直した隙をついて肉薄するハルバート。
「来た、殺意!」
ハルバートの機動を見ていたソールが敏感に反応する。
ハルバートに向けてほとばしる光。ビームの出力をわざと落としているため、光は連射され、さながら雨のようにハルバートに迫る。
「当たるのか!うおっ」
ガンダムの右肩の装甲に光が当たり、爆発とともにハルバートの勢いが殺がれる。
負けじとビームライフルを放ち、ハルバートは機体の体勢を立て直す。
そのときにはゼフィロキアのロックオンはハルバートから外れ、ジェインに移っていた。
光が放たれ、その光に姿を隠すように、巧みにジェインに接近する。
もう1機のジェインが味方を援護しビームを放つがそれは機体のそばを空しく通り過ぎ、霧散した。
また1機、破壊された。
2対1。最初は5機いた。
圧倒的?いや、そうではない。
たしかに5対1という状況を今の状況へ持ち込める。結果を聞けば確かにとても真似できない。
しかしやはり機体の性能が高い。ハルバートはそう分析した。
その機体を操るものの能力はまだ稚拙。取るに足らないものだ。
中途半端な距離で打ち合いをしていたら性能で圧倒される。しかし、実力のでる接近戦なら。
「おれが援護する……行け!」
大気中の塵などを燃やしながらゼフィロキアへ迫るビーム。
ハルバートは最後のジェインを援護する振りをしながらチャンスをうかがっていた。
光の交差が中空を彩る。
偶然ジェインの放ったビームとゼフィロキアが放った光がぶつかった。
ビーム同士の干渉で波動ともいえる強い力が炸裂する。
しかし、それはハルバートのチャンスには成りえなかった。
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