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機動戦士ガンダム ブラックアウト

8スコール:2008/11/30(日) 15:56:50
静止したネビルたちを含めて5機の中で一番最初に動いたのはハルバートだった。ついで、ネビルたち。
ハルバートは優秀なパイロットとしてガンダムのテストパイロットを任されている。また本人もエースということを自負している。
自分に確固たる自信を持ったエースパイロットは、例え卑怯と言われようが目標を撃破してみせるという矜持があった。
先ほどからハルバートは敵となったガンダムタイプの戦い方を観察していた。
そこでわかったのは、癖があまりないということ。
それは厄介なことだ。能力が発展途上であるか、または熟練のつわものか。
「だが、落としてみせる」
ハルバートは冷静だった。
対照的にソールとネビルは焦っていた。
どちらもうまく敵が倒せないことに苛立っていた。
ビギナーズラックなのか、才能なのか、本人たちはわかっていないが序盤で圧倒的な力を見せ付けながらMSを2機落とせたという事実は2人を増長させた。
長期戦はだめだ。
このまま行けば、練度や経験の少ない自分たちは不利になることは確実。
それにネビルの頭にはジャネットたちのこともあった。
どこに潜伏しているかは方角しか知らないので具体的にはわからないが、自分たちは行動を起こすために少し無茶をしているのだ。
コロニー内のほかの基地から応援が来るかもしれない。いや、長期戦になったら確実に来るだろう。
ジャネットたちの所在が、自分たちが倒されるより前にばれてしまうかもしれない。
ネビルの背中は冷や汗で湿っていた。
ソールの手前でなければ、服を脱ぎ捨て背中を掻き毟っていただろう。
ソールの頭に考えが浮かぶ。
接近戦。
リスクは高い。All Or Nothingだ。
「しかし、一撃で倒せるということは……」
無意識に言葉に出していた。
「接近戦か?」
声に出している気はなかったため、ソールに声をかけられネビルはどもった。
「……あ、あぁ。サポート、牽制頼む」
「わかった……!」
ソールが太ももの上に開いて置いてあったマニュアルを閉じる。
「やってみたいことがある」
それはネビルに声をかけたのではない。ネビルはソールに射撃を任せるといっていた。ネビルはだからソールの射撃に関しては何も言わない。
長い付き合いになりそうだ。二人の心の中だ。
長い付き合いになる相手を信頼できなくて、どうする?
開き直りのようなことを2人して思っていた。
ソールは先ほどからなれない手つきでパネルをタッチしている。
それはビームキャノンの収束率にかかわる設定を見直していた。
今までは収束率85%。一撃必殺の光を放つ状態だ。
今設定しなおしたのは収束率40%。
収束率が悪いと、遠くまで届かない、当たったところで威力が弱くなる。などの短所が見られるが、反対に当たりやすくなるというものだ。
「間合いをもうすこし知覚してくれ」
ソールの言葉に反応してネビルはスティックを倒す。
「狙いを絞ろう。まずはこいつからだ」
ソールがディスプレイ上で動くジェインの一機にマーキングする。
「俺は均等で相手を牽制する、ネビルは自分のタイミングでやってくれてかまわない」
「いや、ソールにはガンダムに注意を持ってほしい。他の機体は二の次でいい」
わかった、ソールは短く返す。
ゼフィロキアの動きが変わった。
チグハグな動きをしていたのが、まとまりが出た。
意思が表れた。とでも表現しようか。
ハルバートにはそれが伝わった。
しかし、それが何故今になって起こったのかまではわからない。
ハルバートの口元が歪む。
無意識下でハルバートは喜びを感じていた。
辺境のコロニーで、毎日テスト。
それが今、こんなエキサイティングしている。
それは冷静を売りにしているハルバートの認めたくない感情。しかし、闘争本能むき出しの人間の姿だ。


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