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機動戦士ガンダム ブラックアウト

4スコール:2008/11/12(水) 02:35:50
しかし、俺の頭に賞賛の言葉は入ってこない。
どうやら、穴が開いてしまったようだ。
敵に穴を開けたように、ぽっかりと。
この穴を俺はどうやって埋めればいいのだろう。
「じゃあ、次は僕の番だ」
体に負荷が掛かる。Gだ。
テロリストは俺たちに気づいたらしい。
銃を乱射して、撤退する気だ。
「当たらない、僕の方が速いみたいだ」
言葉の通り、ネビルはすいすいと弾の間をすり抜ける。
俺のはまぐれで済むが、ネビルのこれはまぐれという言葉じゃすまない。
このためだけに生まれ、生きているのだろうか。こいつは。
だとしたら、こいつと一緒にいることが俺の最大の過ちになるだろう。
そうこうしている間に、ネビルはあれだけあった距離をもう後コンマ何秒かで手が届く距離に縮めていた。
「サーベル」
電子音が鳴り、機械が「ビームサーベル」と復唱する。
ゼフィロキアの右手が腰に伸び、白い円筒状のビームサーベルをつかみ、抜き取る。
しかし、ビームの刃は伸びない。
アイドリングストップ、の様なものだ。必要なときにだけ刃を出す。
テロリストの機体も近接武器に手をのばした。
斧のようなものを抜き、構えた。
敵の直前で、ネビルはさらに加速した。
敵はそれに気づき早く斧を振り下ろした。しかし、ネビルはそこで逆にバーニアを吹かし勢いを殺した。
見事な空振りを見せる敵。ネビルは冷静に、敵の胸部装甲にサーベルを当てると俺がやったようにトリガーを引いた。
装甲を貫通し、反対側までビームの刃が飛び出た。
ゼフィロキアと同じように、そこにコックピットがあるならパイロットは消え去っただろう。
そして、敵は動きを止めた。
晴れて俺たち二人は人殺しの仲間入りをした。
輝かしい一歩だ。


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